JPH09254258A - 管ライニング工法 - Google Patents

管ライニング工法

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JPH09254258A
JPH09254258A JP8062497A JP6249796A JPH09254258A JP H09254258 A JPH09254258 A JP H09254258A JP 8062497 A JP8062497 A JP 8062497A JP 6249796 A JP6249796 A JP 6249796A JP H09254258 A JPH09254258 A JP H09254258A
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pipe lining
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16LPIPES; JOINTS OR FITTINGS FOR PIPES; SUPPORTS FOR PIPES, CABLES OR PROTECTIVE TUBING; MEANS FOR THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16L55/00Devices or appurtenances for use in, or in connection with, pipes or pipe systems
    • F16L55/16Devices for covering leaks in pipes or hoses, e.g. hose-menders
    • F16L55/162Devices for covering leaks in pipes or hoses, e.g. hose-menders from inside the pipe
    • F16L55/165Devices for covering leaks in pipes or hoses, e.g. hose-menders from inside the pipe a pipe or flexible liner being inserted in the damaged section
    • F16L55/1651Devices for covering leaks in pipes or hoses, e.g. hose-menders from inside the pipe a pipe or flexible liner being inserted in the damaged section the flexible liner being everted
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C63/00Lining or sheathing, i.e. applying preformed layers or sheathings of plastics; Apparatus therefor
    • B29C63/26Lining or sheathing of internal surfaces
    • B29C63/34Lining or sheathing of internal surfaces using tubular layers or sheathings
    • B29C63/36Lining or sheathing of internal surfaces using tubular layers or sheathings being turned inside out

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 管路内を流れる液体のバイパスと加熱設備に
よる管ライニング材の加熱を省略することができ、簡単
な設備で作業性良く、且つ、低コストで管路のライニン
グを行うことができる管ライニング工法を提供するこ
と。 【構成】 下水管(管路)1内を流れる下水(液体)を
汲み上げてこれを管ライニング材50の反転挿入に利用
するとともに、下水管1内に反転挿入された管ライニン
グ材50のエンド部を開放するとともにエアーバッグ3
5によって絞り込み、該管ライニング材50内に下水を
流すことによって管ライニング材50に含浸された熱硬
化性樹脂を下水が保有する熱によって加温してこれを硬
化せしめる。本発明によれば、管路内を下水を管ライニ
ング材50の反転挿入と硬化に利用するため、下水管1
内を流れる下水のバイパスと加熱設備による管ライニン
グ材50の加熱を省略することができ、前記目的が達成
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管路内を流れる液
体を利用して管ライニング材の管路内への反転挿入と硬
化を行うようにした管ライニング工法に関する。
【0002】
【従来の技術】地中に埋設された下水管等の管路が老朽
化した場合、該管路を地中から掘出することなく、その
内周面にライニングを施して当該管路を補修する管ライ
ニング工法が知られている。この管ライニング工法は、
熱硬化性樹脂を含浸して成る管状の管ライニング材を流
体圧によって管路内に反転挿入し、該管ライニング材を
管路の内周壁に押圧したまま、これに含浸された熱硬化
性樹脂を加温して硬化せしめることによって管路の内周
壁をライニングする工法である。
【0003】ところで、下水管等の管路には下水等が常
時流れているため、管路のライニングに際しては、管路
を流れる下水等を被ライニング部分をバイパスさせて流
す必要がある。具体的には、管路の被ライニング部分の
上流を堰き止め、上流を流れる下水等をポンプによって
一旦地上に汲み上げ、管路の被ライニング部分をバイパ
スさせて被ライニング部分の下流側(一般には、次のマ
ンホール)に流す必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ように管路を流れる下水等を被ライニング部分をバイパ
スさせて流すことは必ずしも容易ではなく、例えば、下
水等をバイパスさせる地上の経路の途中(マンホールか
ら次のマンホールまでの部分)に道路や橋等が存在する
場合には、下水等のバイパスが事実上不可能となってし
まう。
【0005】又、従来の工法においては、例えば熱硬化
性樹脂を含浸して成る管ライニング材を管路内に反転挿
入した後、該管ライニング材を加温してこれに含浸され
た熱硬化性樹脂を硬化させる必要があるため、ボイラー
やタンク等の加熱設備が必要となり、作業が大変で施工
コストが高くなるという問題があった。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、管路内を流れる液体を利用し
て管ライニング材の管路内への反転挿入と硬化を行うこ
とによって、管路内を流れる液体のバイパスと加熱設備
による管ライニング材の加熱を省略することができ、簡
単な設備で作業性良く、且つ、低コストで管路のライニ
ングを行うことができる管ライニング工法を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、熱硬化性樹脂を含浸して成
る管状の管ライニング材を流体圧によって管路内に反転
挿入し、該管ライニング材を管路の内周壁に押圧したま
ま、これに含浸された熱硬化性樹脂を加温して硬化せし
めることによって管路の内周壁をライニングする管ライ
ニング工法において、管路内を流れる液体を汲み上げて
これを前記管ライニング材の管路内への反転挿入に利用
するとともに、管路内に反転挿入された管ライニング材
のエンド部を開放するとともに絞り込み、該管ライニン
グ材内に液体を流すことによって管ライニング材に含浸
された熱硬化性樹脂を液体が保有する熱によって加温し
てこれを硬化せしめることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記管ライニング材の管路内への反転挿入
と硬化を複数回繰り返すことによってライニング厚さを
調整することを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記管ライニング材は管路の下流側に設け
られたエアーバッグを乗り越えることによってそのエン
ド部が絞られるものとしたことを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項3記載の発
明において、管路内に反転挿入された管ライニング材の
中を流れる液体の圧力を検出し、検出された圧力に基づ
いて前記エアーバッグの内圧を調整することを特徴とす
る。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明において、管路内を流れる液体を汲み上げる第1の経
路と管路内をそのまま継続して流す第2の経路と、一端
が上方に開口し他端が前記第2の経路に連通する第3の
経路を設けるとともに、前記第2の経路を開閉する開閉
手段を設け、前記第1の経路を経て供給される液体を利
用して前記管ライニング材を前記第3の経路内に反転挿
入することを特徴とする。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記開閉手段を仕切弁で構成することを特
徴とする。
【0013】請求項7記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記開閉手段を圧縮流体によって膨張する
開閉弁で構成し、前記第2の経路を開いているときには
開閉弁に圧縮ガスを供給し、第2の経路を閉じていると
きには開閉弁に圧縮液体を供給することを特徴とする。
【0014】請求項8記載の発明は、請求項5記載の発
明において、前記第3の経路の前記第2の経路への連通
部近傍に、第3の経路内に反転挿入される前記管ライニ
ング材の進行方向を変えるための方向切換手段を設けた
ことを特徴とする。
【0015】請求項9記載の発明は、請求項8記載の発
明において、前記方向切換手段を、流体圧シリンダによ
って前記第2の経路の一部を部分的に絞り込むリンク機
構で構成することを特徴とする。
【0016】請求項10記載の発明は、請求項5記載の
発明において、前記第1の経路と第3の経路をマンホー
ル内に開口せしめ、管路から第1の経路に汲み上げられ
る液体を利用して前記管ライニング材を前記第3の経路
内に反転挿入することを特徴とする。
【0017】請求項11記載の発明は、請求項5記載の
発明において、地上に密閉容器を設置し、該密閉容器に
前記第1の経路を接続するとともに、管路から第1の経
路を経て密閉容器に供給される液体を利用して前記管ラ
イニング材を前記第3の経路内に反転挿入することを特
徴とする。
【0018】請求項12記載の発明は、請求項11記載
の発明において、前記密閉容器内に液体を貯留してお
き、該密閉容器内に貯留された液体を前記管ライニング
材の前記第3の経路内への反転挿入に使用し、第3の経
路内への管ライニング材の反転挿入によって前記開閉手
段を閉じることを特徴とする。
【0019】請求項13記載の発明は、請求項11又は
12記載の発明において、前記密閉容器内を真空引きす
る真空ポンプを設けたことを特徴とする。
【0020】請求項14記載の発明は、請求項11,1
2又は13記載の発明において、本管内を流れる液体を
汲み上げてこれを前記密閉容器に強制的に送るポンプを
設けたことを特徴とする。
【0021】従って、本発明によれば、管路内を流れる
液体を汲み上げてこれをそのまま管ライニング材の管路
内への反転挿入に利用するため、管路を流れる液体をバ
イパスさせて管路の被ライニング部分の下流側に流す必
要がなくなり、地上の状況に拘らず管路のライニングを
常に安定して行うことが可能となる。
【0022】又、本発明によれば、管路内に反転挿入さ
れた管ライニング材のエンド部は開放されるとともに絞
り込まれるため、管ライニング材の内圧が液体によって
高められて該管ライニング材が管路の内周壁に押圧さ
れ、この状態が維持されたまま液体が管ライニング材の
中を通過して流れ、管ライニング材に含浸された熱硬化
性樹脂は液体が保有する熱によって加温されて硬化する
こととなり、従って、加熱設備が不要となり、簡単な設
備で作業性良く、且つ、低コストで管路のライニングを
行うことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0024】<実施の形態1>図1乃至図4は本発明に
係る管ライニング工法をその工程順に示す断面図、図5
は開閉弁と方向切換手段の詳細断面図、図6は開閉弁と
方向切換手段の作用を示す断面図である。
【0025】図1において、1は地中に埋設された下水
管、2は地上に開口するマンホールであり、マンホール
2内には、下水管1の被ライニング部分1Aの上流側
(マンホール2の上流側)を流れる下水を汲み上げてこ
れを地上に設置された密閉タンク3に供給する第1の経
路Iを構成するパイプ4と、下水をそのまま下流側へ流
す第2の経路IIを構成するパイプ5と、その中に後述の
管ライニング材50が反転挿入される第3の経路III を
構成する反転ガイドチューブ6が設置されている。尚、
これらのパイプ4,5及び反転ガイドチューブ6は分解
及び組立可能であって、分解された状態でマンホール2
内に搬入されて図1に示すように組み立てられる。
【0026】上記パイプ5の一端は下水管1の上流側に
組み込まれたエアープラグ7の中央部を貫通してこれの
上流側に開口しており、他端は下水管1の被ライニング
部分1Aに開口している。尚、エアープラグ7は膨張収
縮可能なバッグで構成されており、これはエアーホース
8を介して不図示のコンプレッサーから供給される圧縮
エアーによって膨張して下水管1の内周壁に密着してお
り、これと下水管1の内周壁との間をシールして両者の
間からの下水の漏れを防いでいる。
【0027】又、前記パイプ4は上記パイプ5の途中か
ら分岐して上方へ垂直に立設されて前記密閉タンク3に
接続されており、その途中には油圧駆動式の軸流ポンプ
9が設けられている。尚、軸流ポンプ9は不図示の油圧
ユニットから油圧ホース10を経て供給される圧油によ
って駆動される。
【0028】更に、前記反転ガイドチューブ6もパイプ
5から分岐して垂直上方に立設されており、その上端は
地上に開口している。
【0029】ところで、反転ガイドチューブ6のパイプ
5への開口部近傍には、軸11を中心に回動してパイプ
5内の第2の経路IIを開閉する開閉弁12と、流体圧シ
リンダ13によって屈曲して管ライニング材の反転挿入
方向(進行方向)を切り換える方向切換手段14が設け
られている。
【0030】上記開閉弁12と方向切換手段13の構成
の詳細は図5に示されるが、開閉弁12は中空状であっ
て、これには圧力ホース15が接続されている。又、方
向切換手段14は、前記第3の経路III の一部を構成す
るリンク部材16と前記第2の経路IIの一部を構成する
リンク部材17をヒンジ18で屈曲可能に連結するとと
もに、リンク部材16の一端を前記流体圧シリンダ13
の一端と共にヒンジ19によって前記反転ガイドチュー
ブ6に連結し、流体圧シリンダ13の他端を前記リンク
部材17にヒンジ20で連結して構成されており、流体
圧シリンダ13には圧力ホース21が接続されている。
【0031】一方、図1に示すように、地上には小容量
の密閉タンク22が設置されており、この密閉タンク2
2には真空ポンプ23が接続されている。又、密閉タン
ク22には、前記開閉弁12にその一端が接続された前
記圧力ホース15の他端が接続されており、該圧力ホー
ス15の途中にはバルブ24,25が設けられるととも
に、パイプ26を介してコンプレッサー27が接続され
ている。そして、パイプ26の途中にはバルブ28が設
けられている。
【0032】更に、上記密閉タンク22の下部からはパ
イプ29が導出しており、このパイプ29は前記圧力ホ
ース15に接続され、その途中にはポンプ30とバルブ
31が設けられている。そして、ポンプ30には、前記
流体圧シリンダ13にその一端が接続された前記圧力ホ
ース21の他端が接続されており、該圧力ホース21の
途中にはバルブ32が設けられている。又、この圧力ホ
ース21のバルブ32とポンプ30の中間からはパイプ
33が分岐しており、このパイプ33は密閉タンク22
の上部に接続され、その途中にはバルブ34が設けられ
ている。
【0033】ところで、図2に示すように、下水管1の
被ライニング部分1Aの下流側(次のマンホール2の下
流側)には、圧縮エアーによって膨張したエアーバッグ
35が固定ロープ36によってマンホール2の内壁に取
り付けられて設けられており、該エアーバッグ35には
地上に設置されたコンプレッサー37がエアーホース3
8を介して連結されている。尚、エアーホース38の途
中にはバルブ39が設けられている。
【0034】他方、図1に示すように、大容量の前記密
閉タンク3には真空ポンプ40が接続されており、同密
閉タンク3の下部から導出するパイプ41は上方へ立ち
上がって前記反転ガイドチューブ6の上方に開口してい
る。そして、このパイプ41の途中にはポンプ42とバ
ルブ43が設けられている。尚、当初(つまり、ライニ
ングが施工される以前)、密閉タンク3内には所定量の
水が予め貯留されている。
【0035】次に、以上説明した設備を用いて実施され
る本発明に係る管ライニング工法を説明する。
【0036】先ず、図1に示すように、管ライニング材
50の一端を外側に折り返し、その折り返された部分を
反転ガイドチューブ6の上端開口部外周に取り付ける。
【0037】ここで、管ライニング材50はその両端が
開放されており、これは少なくともその外周面が気密性
の高いプラスチッフィルムによって被覆された管状樹脂
吸収材50aに熱硬化性樹脂51を含浸せしめて構成さ
れるが、本実施の形態では、ライニング施工中に管状樹
脂吸収材50aに熱硬化性樹脂51が同時に含浸され
る。
【0038】即ち、図示のように、管ライニング材50
を構成する管状樹脂吸収材50aの中には所定量の熱硬
化性樹脂51が注入され、管状樹脂吸収材50aは真空
ポンプ52によって真空引きされながら上下一対のロー
ラ53を通過することによって、その中に熱硬化性樹脂
51が均一に含浸される。尚、管状樹脂吸収材50aと
しては、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、ア
クリル等の不織布が用いられ、これに含浸される熱硬化
性樹脂51としては、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ビニールエステル樹脂等が用いられる。又、管状樹
脂吸収材50aの少なくとも外周に被覆されるプラスチ
ックフィルムの材質としては、ポリウレタン、ポリエチ
レン等が用いられる。
【0039】而して、図1に示すライニング施工初期に
おいては、バルブ25,31が閉じられる一方、バルブ
24,28が開けられた状態でコンプレッサー27が駆
動されて圧縮エアーが圧力ホース15を経て開閉弁12
内に充填される。又、バルブ34が閉じられる一方、バ
ルブ32が開けられた状態でポンプ30が駆動されて圧
縮水が圧力ホース21を経て流体圧シリンダ13に供給
され、流体圧シリンダ13は伸長状態を維持してリンク
部材16,17を図1及び図5に示す状態に保ち、反転
ガイドチューブ6内にはストレートな第3の経路III が
形成される。
【0040】上記状態においては、下水管1を流れる下
水はパイプ5内に形成される第2の経路IIを通って下流
へとそのまま流れるため、内部に圧縮エアーが充填され
た開閉弁12は一種の浮子となって下水上に浮いた状態
で開状態にある。
【0041】その後、密閉タンク3のパイプ41に設け
られた前記バルブ43を開いてポンプ42を駆動すれ
ば、密閉タンク3内に予め貯留されていた水がパイプ4
1を経て管ライニング材50に供給されて該管ライニン
グ材50の反転ガイドチューブ6内への反転挿入に供さ
れる。即ち、前述のように管ライニング材50の一端は
外側に折り返されて反転ガイドチューブ6の上端開口部
外周に取り付けられているため、この管ライニング材5
0の折り返された部分の内側にパイプ41から水が供給
されれば、図1に示すように、管ライニング材50は水
圧(水の重量)によって反転しながら反転ガイドチュー
ブ6内の第3の経路III を下方へ向かって挿入されてい
く。
【0042】そして、上記管ライニング材50の反転ガ
イドチューブ6内への反転挿入が進み、図1に鎖線にて
示すように管ライニング材50の反転端が開閉弁12に
到達すると、バルブ31が開けられ、ポンプ30が駆動
されて密閉タンク22内の水が圧力ホース15を経て開
閉弁12に供給され、該開閉弁12内の圧縮エアーが比
重の大きな水によって置換される。
【0043】而して、開閉弁12は反転ガイドチューブ
6内を下方に向かって反転挿入される管ライニング材5
0を介して作用する水圧によって押されて軸11を中心
として回動し、図3に示すように、パイプ5内に形成さ
れる第2の経路IIを閉じるため、下水管1を流れる下水
はパイプ4内の第1の経路I側へと流れ、密閉タンク3
内の水位の低下によって該密閉タンク3内に発生する負
圧に引かれて密閉タンク3内に流入する。尚、密閉タン
ク3内に発生する負圧だけでは下水を密閉タンク3内に
吸引できない場合には、真空ポンプ40によって密閉タ
ンク3内を真空引きし、又は軸流ポンプ9を駆動して下
水を強制的に汲み上げてこれを密閉タンク3内に供給
し、或は真空ポンプ40と軸流ポンプ9を併用して下水
を密閉タンク3内に供給する。尚、前述のように開閉弁
12内は水で満たされるため、その重量が大きくなって
これの閉じ方向に大きなモーメントを受け、該開閉弁1
2の閉じ動作が促進される。
【0044】上述のように下水が密閉タンク3内に供給
されると、この下水が管ライニング材50の反転ガイド
チューブ6内への反転挿入に利用されて管ライニング材
50の外部に流出しないため、下水管1の被ライニング
部分1Aには下水が流れず、該被ライニング部分1Aの
管ライニング材50を用いたライニングが可能となる。
【0045】上述のように開閉弁12が閉じられた後、
バルブ32,34が開けられて真空ポンプ23が駆動さ
れると、流体圧シリンダ13に充填されていた水が圧力
ホース21及びパイプ33を通って密閉タンク22内に
戻されるため、図3及び図6に示すように、流体圧シリ
ンダ13が収縮してリンク部材16,17を図示のよう
に屈曲せしめる。すると、反転ガイドチューブ6の第3
の経路III の末端部が図示のように部分的に絞り込まれ
るため、管ライニング材50はその進行方向を直角に切
り換えられて下水管1の被ライニング部分1A内を反転
しながら順次挿入されていく。
【0046】以後、パイプ4内の第1の経路Iを経て密
閉タンク3内に供給される下水を管ライニング材50の
中に流し続けると、管ライニング材50は水圧によって
下水管1の被ライニング部分1Aを下流に向かって反転
挿入されるが、該管ライニング材50が図4に示すよう
に前記エアーバッグ35を乗り越えると、そのエンド部
がエアーバッグ35によって絞り込まれ、管ライニング
材50がその全長に亘って反転されると、その反転端は
下水管1内で下流に向かって開口する。従って、下水は
管ライニング材50を通って下流側に流れるが、上述の
ように管ライニング材50のエンド部はエアーバッグ3
5によって絞り込まれるため、管ライニング材50の内
圧が下水によって高められて該管ライニング材50が下
水管1の被ライニング部分1Aの内周壁に押圧され、以
後は図4に示す状態が維持されたまま、下水が管ライニ
ング材50の中を通過して流れ続ける。このため、管ラ
イニング材50に含浸された熱硬化性樹脂51は下水が
保有する熱によって加温されて硬化し、従って、下水管
1の被ライニング部分1Aは、硬化した管ライニング材
50によってその内周壁がライニングされて補修され
る。
【0047】尚、図4に示すように、管ライニング材5
0の内圧(管ライニング材50の中を流れる下水の圧
力)は地上において圧力計55を用いて検出され、この
内圧が所定値(管ライニング材50を下水管1の内周壁
に押圧せしめるに必要な値)になるようにエアーバック
35の内圧(つまり、膨張量)が調整されて該エアーバ
ッグ35による管ライニング材50のエンド部の絞り込
み量が適正に調整される。
【0048】又、下水の流量によっては、管ライニング
材50の反転挿入速度が速くなるために該管ライニング
材50の厚さを薄くしてこれに熱硬化性樹脂51が十分
含浸されるようにする必要があるが、このような場合に
は管ライニング材50の下水管1内への反転挿入と硬化
を複数回繰り返すことによってライニング厚さを調整す
れば良い。例えば、ライニング厚さとして90m/m、
120m/m、150m/mが必要な場合には、それぞ
れ厚さ9m/m、12m/m、15m/mの管ライニン
グ材を用いたライニングを各10回繰り返せば良い。
【0049】以上のように、本発明に係る管ライニング
工法によれば、下水管1内を流れる下水を汲み上げてこ
れをそのまま管ライニング材50の下水内への反転挿入
に利用するため、下水管1内を流れる下水を従来のよう
にバイパスさせて下水管1の被ライニング部分1Aの下
流側に流す必要がなくなり、地上の状況に拘らず下水管
1のライニングを常に安定して行うことが可能となる。
【0050】又、本発明に係る管ライニング工法よれ
ば、下水管1内に反転挿入された管ライニング材50の
エンド部は開放されるとともに絞り込まれるため、管ラ
イニング材50の内圧が下水によって高められて該管ラ
イニング材50が下水管1の内周壁に押圧され、この状
態が維持されたまま下水が管ライニング材50の中を通
過して流れ、管ライニング材50に含浸された熱硬化性
樹脂51は下水が保有する熱によって加温されて硬化す
ることとなり、従って、従来要していたボイラーや温水
ポンプ等の加熱設備が不要となり、簡単な設備で作業性
良く、且つ、低コストで下水管1のライニングを行うこ
とができる。
【0051】更に、本実施の形態においては、密閉タン
ク3は常に負圧に保たれるため、下水が密閉タンク3外
に漏れ出て異臭を放つことがない。
【0052】尚、本実施の形態では、本発明工法を特に
下水管のライニングに適用した場合について述べたが、
本発明は他の任意の管路に対しても同様に適用し得るこ
とは勿論である。
【0053】<実施の形態2>次に、本発明の実施の形
態2を図7及び図8に基づいて説明する。尚、図7及び
図8は本発明の実施の形態2に係る管ライニング工法を
示す断面図であり、これらの図においては図1乃至図4
に示したと同一要素には同一符号を付している。
【0054】前記実施の形態1において説明した工法は
下水管の埋設深さが比較的浅い(例えば、10m以下)
場合に適用されるが、本実施の形態に係る工法は下水管
の埋設深さが比較的深くて管ライニング材の反転挿入に
必要な水圧(水頭)が十分得られる場合に適用可能であ
り、本工法によれば、より簡便な設備を用いて下水管の
ライニングをより簡単に行うことができる。
【0055】図7に示すように、本実施の形態において
は、パイプ4と反転ガイドチューブ6を地上まで立ち上
げることなく、これらをマンホール2内で開口せしめて
おり、パイプ4は途中で屈曲されて反転ガイドチューブ
6の上方に開口している。
【0056】又、第2の経路IIを開閉するための仕切弁
(ゲートバルブ)56が設けられており、該仕切弁56
は電動モータ57によって駆動されて開閉動作する。そ
して、パイプ5の一部は90°エルボ状の屈曲ガイド部
5aを構成しており、該屈曲ガイド部5aは下水管1の
下流側に開口している。
【0057】而して、ライニングを施工していない状態
では、図7に示すように仕切弁56が開状態であって、
下水管1内の下水はパイプ5内の第2の経路IIを通過し
て下流側にそのままそのまま流れる。
【0058】ライニングに際しては、図8に示すよう
に、管ライニング材50の一端が外側へ折り返されて反
転ガイドチューブ6の上端開口部外周に取り付けられ、
遠隔操作によって電動モータ57が駆動されて仕切弁5
6が閉動作され、第2の経路IIが仕切弁56によって図
示のように閉じられる。すると、下水管1を流れる下水
はパイプ内4の第1の経路Iを立ち上がり、反転ガイド
チューブ6にセットされた管ライニング材50の折り返
された部分の内側に注入される。この結果、実施の形態
1と同様に、管ライニング材50はパイプ4から注入さ
れる下水の圧力(重量)によって反転しながら反転ガイ
ドチューブ6内を下方に向かって挿入されてゆき、やが
てパイプ5の前記屈曲ガイド部5aに沿ってその進行方
向が下水管1の下流側に向かって直角に変えられ、以後
は下水管1の被ライニング部分1Aに順次反転挿入され
る。そして、管ライニング材50の被ライニング部分1
A内への反転挿入が終了すると、実施の形態1と同様
に、該管ライニング材50の開放されたエンド部が絞り
込まれるため、管ライニング材50は下水の圧力によっ
て被ライニング部分1Aの内周壁に押圧された状態で下
水の保有する熱によって加温され、これに含浸された熱
硬化性樹脂が硬化せしめられ、下水管1の被ライニング
部分1Aは、硬化した管ライニング材50によってライ
ニングされて補修される。
【0059】而して、本実施の形態においても、下水管
1内を流れる下水を汲み上げてこれをそのまま管ライニ
ング材50の反転ガイドチューブ6及び下水管1内への
反転挿入に利用し、下水管1内に反転挿入された管ライ
ニング材50をその中を流れる下水が保有する熱によっ
て加温して該管ライニング材50に含浸された熱硬化性
樹脂を硬化せしめるため、前記実施の形態1と同様の効
果が得られるが、特に本実施の形態においては、実施の
形態1において用いた密閉タンクや各種ポンプ類等が不
要となるため、より簡便な設備で作業性良く、且つ、よ
り低コストで下水管1のライニングを行うことができ
る。
【0060】尚、パイプ4の高さをマンホール2の深さ
以下に抑えてその上端が地上に突出しないようにすれ
ば、下水がマンホール2からオーバーフローして地上に
流出する等の不具合の発生を防ぐことができる。
【0061】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、管路内を流れる液体を汲み上げてこれをそのま
ま管ライニング材の管路内への反転挿入に利用するた
め、管路を流れる液体をバイパスさせて管路の被ライニ
ング部分の下流側に流す必要がなくなり、地上の状況に
拘らず管路のライニングを常に安定して行うことが可能
となるという効果が得られる。
【0062】又、本発明によれば、管路内に反転挿入さ
れた管ライニング材のエンド部は開放されるとともに絞
り込まれるため、管ライニング材の内圧が液体によって
高められて該管ライニング材が管路の内周壁に押圧さ
れ、この状態が維持されたまま液体が管ライニング材の
中を通過して流れ、管ライニング材に含浸された熱硬化
性樹脂は液体が保有する熱によって加温されて硬化する
こととなり、従って、加熱設備が不要となり、簡単な設
備で作業性良く、且つ、低コストで管路のライニングを
行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る管ライニング工法
を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る管ライニング工法
を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に係る管ライニング工法
を示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る管ライニング工法
を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る管ライニング工法
に使用される開閉弁と方向切換手段の詳細断面図であ
る。
【図6】本発明の実施の形態1に係る管ライニング工法
に使用される開閉弁と方向切換手段の作用を示す断面図
である。
【図7】本発明の実施の形態2に係る管ライニング工法
を示す断面図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る管ライニング工法
を示す断面図である。
【符号の説明】
1 下水管(管路) 2 マンホール 3 密閉タンク 4,5 パイプ 6 反転ガイドチューブ 9 軸流ポンプ 12 開閉弁(開閉手段) 13 流体圧シリンダ 14 方向切換手段 16,17 リンク部材 35 エアーバッグ 40 真空ポンプ 50 管ライニング材 51 熱硬化性樹脂 55 圧力計 56 仕切弁(開閉手段) I 第1の経路 II 第2の経路 III 第3の経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神山 隆夫 神奈川県平塚市代官町31番27号株式会社湘 南合成樹脂製作所内 (72)発明者 横島 康弘 茨城県結城郡石下町大字篠山175−3有限 会社 横島内 (72)発明者 遠藤 茂 茨城県つくば市花畑2丁目12番4号株式会 社ゲット内 (72)発明者 青木 啓之 埼玉県所沢市林1丁目194番地の4株式会 社オール内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂を含浸して成る管状の管ラ
    イニング材を流体圧によって管路内に反転挿入し、該管
    ライニング材を管路の内周壁に押圧したまま、これに含
    浸された熱硬化性樹脂を加温して硬化せしめることによ
    って管路の内周壁をライニングする管ライニング工法に
    おいて、 管路内を流れる液体を汲み上げてこれを前記管ライニン
    グ材の管路内への反転挿入に利用するとともに、管路内
    に反転挿入された管ライニング材のエンド部を開放する
    とともに絞り込み、該管ライニング材内に液体を流すこ
    とによって管ライニング材に含浸された熱硬化性樹脂を
    液体が保有する熱によって加温してこれを硬化せしめる
    ことを特徴とする管ライニング工法。
  2. 【請求項2】 前記管ライニング材の管路内への反転挿
    入と硬化を複数回繰り返すことによってライニング厚さ
    を調整することを特徴とする請求項1記載の管ライニン
    グ工法。
  3. 【請求項3】 前記管ライニング材は管路の下流側に設
    けられたエアーバッグを乗り越えることによってそのエ
    ンド部が絞られることを特徴とする請求項1記載の管ラ
    イニング工法。
  4. 【請求項4】 管路内に反転挿入された管ライニング材
    の中を流れる液体の圧力を検出し、検出された圧力に基
    づいて前記エアーバッグの内圧を調整することを特徴と
    する請求項3記載の管ライニング工法。
  5. 【請求項5】 管路内を流れる液体を汲み上げる第1の
    経路と管路内をそのまま継続して流す第2の経路と、一
    端が上方に開口し他端が前記第2の経路に連通する第3
    の経路を設けるとともに、前記第2の経路を開閉する開
    閉手段を設け、前記第1の経路を経て供給される液体を
    利用して前記管ライニング材を前記第3の経路内に反転
    挿入することを特徴とする請求項1記載の管ライニング
    工法。
  6. 【請求項6】 前記開閉手段は仕切弁で構成されること
    を特徴とする請求項5記載の管ライニング工法。
  7. 【請求項7】 前記開閉手段は圧縮流体によって膨張す
    る開閉弁で構成され、前記第2の経路を開いているとき
    には開閉弁に圧縮ガスを供給し、第2の経路を閉じてい
    るときには開閉弁に圧縮液体を供給することを特徴とす
    る請求項5記載の管ライニング工法。
  8. 【請求項8】 前記第3の経路の前記第2の経路への連
    通部近傍に、第3の経路内に反転挿入される前記管ライ
    ニング材の進行方向を変えるための方向切換手段を設け
    たことを特徴とする請求項5記載の管ライニング工法。
  9. 【請求項9】 前記方向切換手段は、流体圧シリンダに
    よって前記第2の経路の一部を部分的に絞り込むリンク
    機構で構成されることを特徴とする請求項8記載の管ラ
    イニング工法。
  10. 【請求項10】 前記第1の経路と第3の経路をマンホ
    ール内に開口せしめ、管路から第1の経路に汲み上げら
    れる液体を利用して前記管ライニング材を前記第3の経
    路内に反転挿入することを特徴とする請求項5記載の管
    ライニング工法。
  11. 【請求項11】 地上に密閉容器を設置し、該密閉容器
    に前記第1の経路を接続するとともに、管路から第1の
    経路を経て密閉容器に供給される液体を利用して前記管
    ライニング材を前記第3の経路内に反転挿入することを
    特徴とする請求項5記載の管ライニング工法。
  12. 【請求項12】 前記密閉容器内に液体を貯留してお
    き、該密閉容器内に貯留された液体を前記管ライニング
    材の前記第3の経路内への反転挿入に使用し、第3の経
    路内への管ライニング材の反転挿入によって前記開閉手
    段を閉じることを特徴とする請求項11記載の管ライニ
    ング工法。
  13. 【請求項13】 前記密閉容器内を真空引きする真空ポ
    ンプを設けたことを特徴とする請求項11又は12記載
    の管ライニング工法。
  14. 【請求項14】 本管内を流れる液体を汲み上げてこれ
    を前記密閉容器に強制的に送るポンプを設けたことを特
    徴とする請求項11,12又は13記載の管ライニング
    工法。
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