JPH09253817A - 連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウト予知方法 - Google Patents

連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウト予知方法

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JPH09253817A
JPH09253817A JP9013496A JP9013496A JPH09253817A JP H09253817 A JPH09253817 A JP H09253817A JP 9013496 A JP9013496 A JP 9013496A JP 9013496 A JP9013496 A JP 9013496A JP H09253817 A JPH09253817 A JP H09253817A
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mold
continuous casting
temperature detecting
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JP9013496A
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Kazuhisa Tanaka
和久 田中
Tomomitsu Inada
知光 稲田
Toru Takagi
徹 高木
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウト
の予兆を検出するに際して、不特定多数のデータ処理を
必要とせず、しかもブレークアウトを高精度で検知する
ことのできる連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブ
レークアウト予知方法を提供する。 【解決手段】 鋳型壁16にそれぞれ対をなす上部温度
検出端Ha 〜Hi と下部温度検出端La 〜Li とを複数
埋設すると共に、上部温度検出端Ha 〜Hi 及び下部温
度検出端La 〜Li において測定される、所定時間内の
それぞれの温度データの分散値が、予め定められたそれ
ぞれの分散判定値を越えたときにブレークアウトの予兆
として判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は連続鋳造の鋳型内不
均一凝固に起因するブレークアウト(BO:Break
−Out)予知方法に関する。
【0002】
【従来の技術】溶鋼の連続鋳造は、冷却された鋳型内に
溶鋼を連続的に注入、流下させ、鋳型壁側から徐々に溶
鋼の凝固シェルを形成させながら鋳片を引き抜いて製造
する過程である。そして、鋳型の冷却異常等で鋳型壁へ
の溶鋼の焼き付きが発生すると、鋳片の引き抜きに伴っ
て、その箇所が下方に伝搬し、それが鋳型の終端に達し
鋳型からの拘束力を失うことにより凝固シェルの内側の
溶鋼が流出するというブレークアウトが発生する。この
ようなブレークアウトが発生すると、流出した溶鋼に冷
却水が接触して生じる水蒸気爆発等により鋳造処理が中
断されるのみならず、設備の破損といった重大な事故を
もたらす。ブレークアウトの発生は鋳片の引き抜き速度
を小さくして、冷却時間を長く取ることで避けられるも
のの、後工程の生産性を維持するために鋳片の引き抜き
速度を限度以上に小さくすることができないのが現状で
ある。以上から連続鋳造におけるブレークアウトの発生
を高い精度で予知可能とするブレークアウト予知方法が
望まれている。
【0003】ブレークアウト予知方法として、例えば、
特公昭63−47545号公報には連続鋳造設備の鋳型
壁面に複数の熱電対を埋設し、これらの熱電対中の一つ
の熱電対の検出温度がその平均値を基準にして、一旦上
昇してから下降に転じることを検出し、この一つの熱電
対に隣接した他の少なくとも一つの熱電対で、続いて上
記検出温度の温度変化パターンが検出されたときを、ブ
レークアウト発生の予兆として検知する拘束性ブレーク
アウトの予知方法が記載されている。
【0004】図11を用いてこのような拘束性ブレーク
アウトの発生機構を説明する。図11(a)〜図11
(e)は、それぞれ連続鋳造鋳型50の片側半分の断面
を表す模式図である。溶鋼51の正常な凝固処理が行わ
れている場合には、図11(a)に示すように、連続鋳
造鋳型50の下方に行くに従って、凝固シェル52が成
長して安定した凝固層が形成される。この溶鋼の鋳造処
理時に、何らかの原因でメニスカス面53近傍の凝固シ
ェル52と鋳型壁間に拘束力が発生してその拘束力が凝
固シェル52の耐力より大きくなると、図11(b)に
示すように凝固シェル52の破断部54が形成される。
続いて、図11(c)に示すように破断部54に溶鋼5
1が流入して、そこで冷却され新たに薄い凝固シェル5
2が形成される。次に、鋳込み引き抜きにより、薄い凝
固シェル52の弱い部分、つまり該凝固シェル52の下
方部分が引きちぎられて新たな破断部54を形成する。
そして、以上の破断と凝固とを繰り返すことにより凝固
シェル52の破断部54は順次鋳型50の下方に移動す
る。一方、破断部54より上方の鋳型50と固着した凝
固シェル52の部分では固着状態で冷却されるために次
第に厚く成長していく。図11(d)に示すように凝固
シェル52の破断部54は鋳造速度に応じて順次鋳型壁
の下部及び巾方向に伝搬する。ここで図11(e)に示
すように凝固シェル52の破断部54が鋳型下端位置よ
り下方になったときにブレークアウトとなる。また、鋳
型50に埋設された熱電対位置で凝固シェル52の破断
が発生すると、鋳型表面に接触する溶鋼51によりその
箇所の熱電対の検出温度が一旦、急激に上昇した後、溶
鋼51が冷却されて新しい凝固シェル52が形成され、
その箇所の検出温度が下降するような変動特性を示す。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
公昭63−47545号公報に示される方法は、鋳型内
に凝固シェル52が焼き付き、それが鋳型下方からの鋳
片引き抜きにより鋳型内下方及び隣接方向に向かって伝
搬する前記の拘束性ブレークアウトを予知する方法であ
り、熱電対温度が一旦上昇してその後に下降する特徴的
な温度パターンを捉えるものである。ところが、鋳型内
不均一凝固に起因するブレークアウトの予兆時には、凝
固シェル52の厚みが不均一となるのに伴って、鋳型壁
で測定される温度の不規則変動が大きくなるので、この
ような温度パターンを前記の温度パターンに当てはめて
判定しようとしても、膨大な計算量が必要となり、温度
パターンを誤認する確率が大きい欠点があった。さら
に、最初に特徴的な温度パターンを検出しても、それに
続く隣接した他の熱電対における温度パターンを把握す
るためには不特定多数の熱電対におけるデータの処理を
必要とし、温度パターンを判定する手順が複雑であり計
算量が多いにも拘わらず判定の精度が上がらないという
問題点があった。加えて、ブレークアウトにおける種々
の発生要因を解析して得られるデータ及び知見等をブレ
ークアウトの判定条件に反映させるのには高度でかつ膨
大なデータ処理を必要として判定条件の更新が容易でな
いために、判定条件が実質的に固定化されて柔軟性がな
いために、実際の判定に誤りが多く、判定条件の修正に
時間と手間がかかり、また、このような判定結果に基づ
いて連続鋳造の操作が行われるので生産性が低下すると
いう問題があった。
【0006】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウトの
予兆を検出するに際して、不特定多数のデータ処理を必
要とせず、しかもブレークアウトを高精度で検知するこ
とのできる連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレ
ークアウト予知方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレーク
アウト予知方法は、連続鋳造設備の鋳型壁に埋設された
複数の温度検出端によって検出される各位置の温度を監
視する連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレーク
アウト予知方法であって、前記鋳型壁にそれぞれ対をな
す上部温度検出端と下部温度検出端とを複数埋設すると
共に、上部温度検出端及び下部温度検出端において測定
される、所定時間内のそれぞれの温度データの分散値
が、予め定められたそれぞれの分散判定値を越えたとき
にブレークアウトの予兆として判定する。
【0008】請求項2記載の連続鋳造の鋳型内不均一凝
固に起因するブレークアウト予知方法は、連続鋳造設備
の鋳型壁に埋設された複数の温度検出端によって検出さ
れる各位置の温度を監視する連続鋳造の鋳型内不均一凝
固に起因するブレークアウト予知方法であって、前記上
部温度検出端及び下部温度検出端において測定される、
所定時間内のそれぞれの温度データの分散値が予め定め
られたそれぞれの分散判定値を越え、かつそれぞれの該
温度データの平均値の差が予め定められた平均差判定値
よりも小さいときにブレークアウトの予兆として判定す
る。
【0009】請求項3記載の連続鋳造の鋳型内不均一凝
固に起因するブレークアウト予知方法は、連続鋳造鋳設
備の鋳型壁における温度データ信号を、神経細胞の信号
伝達機能を備える多数のユニットで構成されるニューラ
ルネットワークに入力して、その出力信号によりブレー
クアウトを予知する連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因
するブレークアウト予知方法であって、前記鋳型壁にそ
れぞれ対をなす上部温度検出端と下部温度検出端とを複
数埋設すると共に、予め鋳型内不均一凝固に起因するブ
レークアウト状態を指示する教師信号群を前記ニューラ
ルネットワークに入力して、このときの出力信号がブレ
ークアウト状態を表示する規定値となるように前記ユニ
ット間の入出力関数を規定する各結合荷重を確定した
後、前記上部温度検出端及び下部温度検出端における時
系列温度データをそれぞれ前記ニューラルネットワーク
への入力信号として与え、前記ニューラルネットワーク
からの出力信号によりブレークアウトの状態を予知す
る。
【0010】対をなす上部温度検出端と下部温度検出端
とは、鋳型壁の上部に埋設された熱電対等からなる上部
温度検出端と、その下方位置に所定距離を隔てて設けら
れた下部温度検出端からなる一対であって、これらの対
が鋳型壁に複数配置される。分散値とは、対象とする母
集団のばらつきの大きさに対応した統計量であり、その
母集団から標本データを抽出し、各標本データの値とそ
の平均値との差を自乗して総和を求め、これを標本デー
タの数で除した値である。前記分散判定値、及び平均差
判定値とは、過去における連続鋳造の鋳型内不均一凝固
に起因するブレークアウトの標本となるデータを多数集
積して、これを解析することにより求められる鋳型内不
均一凝固に起因するブレークアウトを予知するための基
準となる判定値である。なお、温度データのばらつき大
きさの尺度として、標本データの統計量である分散(σ
2 )の代わりに標準偏差(σ)の値を用いることもでき
る。
【0011】神経細胞の信号伝達機能を備えるユニット
とは、単数又は複数の入力信号に応答して、所定の信号
を出力する電子回路等からなる演算装置であり、それら
入出力信号の大きさの関係はシグモイド関数(f(x)
=1/(1+exp(−x))等の入出力関数によって
定義される。 結合荷重とは、各ユニット間の信号伝達
における相互作用の大きさを規定するパラメータであ
り、相互作用のない場合はゼロとなり、相互作用が強く
なるのに伴い増加する値である。結合荷重は、神経細胞
における軸索とシナプス結合に相当し、軸索と他の神経
細胞とはシナプス結合をしていて、そのシナプス結合の
形態や位置によって神経細胞を介する情報信号である電
位の振幅が変化する。教師信号とは、ニューラルネット
ワークの出力層における出力値の目標パターンである。
即ち、ニューラルネットワークの各結合荷重を決定する
際に指標となる信号群であり、鋳型内不均一凝固に起因
するブレークアウト発生時における入力信号の実績デー
タが用いられる。そして、教師信号となる前記実績デー
タをニューラルネットワークに入力したときに、そのニ
ューラルネットワークの出力信号が所定のブレークアウ
ト時に対応した値となるように、各結合荷重の値を例え
ば、最小2乗法等を適用して設定する。時系列温度デー
タとは、上部温度検出端、及び下部温度検出端における
測定データを、所定の単位時間間隔で現在時点を基点と
して過去に遡るように切り出して得られる所定個数から
なるそれぞれの温度データをいう。
【0012】
【作用】請求項1記載の連続鋳造の鋳型内不均一凝固に
起因するブレークアウト予知方法においては、鋳型壁に
それぞれ対をなす上部温度検出端と下部温度検出端とを
複数埋設するので、予め上部温度検出端と下部温度検出
端との温度データを関連付けて対応させることができ
る。従って、以降の計算において鋳型壁に沿った方向の
温度パターンの相関関係を的確に把握して、かつ少ない
データ量で効率的に処理を行うことができる。そして、
一定時間内の上部温度検出端及び下部温度検出端の温度
データのそれぞれの分散値が、予め定められたそれぞれ
の分散判定値を越えたときにブレークアウトの予兆とし
て判定するので、複雑な計算を必要とせずに上部及び下
部温度検出端における不規則変動の傾向を簡単かつ、高
精度で捉えて鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウ
トの予知を行える。
【0013】請求項2記載の連続鋳造の鋳型内不均一凝
固に起因するブレークアウト予知方法においては、鋳型
壁にそれぞれ対をなす上部温度検出端と下部温度検出端
とを複数埋設するので、予め上部温度検出端と下部温度
検出端との温度データを関連付けて対応させることがで
きる。従って、以降の計算において鋳型壁に沿った方向
の不規則変動を有する温度パターンの相関関係を少ない
データ量で効率的に処理することができる。次いで、上
部温度検出端及び下部温度検出端において測定される、
所定時間内のそれぞれの温度データの分散値が予め定め
られたそれぞれの分散判定値を越え、かつそれぞれの該
温度データの平均値の差が予め定められた平均差判定値
よりも小さいときにブレークアウトの予兆として判定す
るので、上部温度検出端と下部温度検出端間における不
規則な温度変動の相関関係を基にして、鋳型内不均一凝
固に起因するブレークアウトの予兆を高精度で検知する
ことができる。即ち、それぞれの温度データの不規則性
の増大は分散の大きさの増加に対応し、それぞれの不規
則変動を持つ温度データ間の類似性の増大は平均の差の
減少に対応したものとなることを根拠として、分散値、
及び平均差を所定のそれぞれの判定値と比較することに
より鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウトを予知
するものである。
【0014】請求項3記載の連続鋳造の鋳型内不均一凝
固に起因するブレークアウト予知方法においては、鋳型
壁にそれぞれ対をなす上部温度検出端と下部温度検出端
とを複数設けているので上部温度検出端と下部温度検出
端との温度データをソフトウェアを介することなく物理
的に関連づけることができる。従って、後段のデータ処
理における演算操作をその分簡略化することができる。
また、予め鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウト
状態を指示する教師信号群をニューラルネットワーク
(神経回路網)に入力して、このときの出力信号がブレ
ークアウト状態を表示する規定値となるようにユニット
間の入出力関数を規定する各結合荷重を確定するので、
過去に蓄積された鋳型内不均一凝固が発生したときの実
績データを活用して、ニューラルネットワークの動作パ
ラメータを確定する学習操作を行うことができる。そし
て、前記上部温度検出端及び下部温度検出端における時
系列温度データをそれぞれ前記ニューラルネットワーク
への入力信号として与え、前記ニューラルネットワーク
からの出力信号によりブレークアウトの状態を予知する
ので、固定的なアルゴリズムによる判定とは異なり、操
業条件の変動に対応して実際の実績データに基づいた柔
軟な判定が行え、鋳型内不均一凝固に起因するブレーク
アウトの予知を高精度で行える。
【0015】
【発明の効果】従って、請求項1記載の連続鋳造の鋳型
内不均一凝固に起因するブレークアウト予知方法におい
ては、鋳型壁の不規則な温度変動を少ないデータ量で的
確、かつ効率的に捉えて、鋳型内不均一凝固に起因する
ブレークアウトの予知を高い判定精度で行うことができ
るので、鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウトを
事前に察知して、これに対応した適切な復旧処置を行っ
て連続鋳造の高い生産性を維持することができる。
【0016】請求項2記載の連続鋳造の鋳型内不均一凝
固に起因するブレークアウト予知方法においては、上部
温度検出端と下部温度検出端間における不規則な温度変
動の相関関係を基にして、鋳型内不均一凝固に起因する
ブレークアウトの予兆を高精度で検知することができる
ので、ブレークアウトによって操業が中断される頻度が
少なくなり、操業安定化に貢献することができる。
【0017】請求項3記載の連続鋳造の鋳型内不均一凝
固に起因するブレークアウト予知方法においては、過去
に蓄積された鋳型内不均一凝固時における実績データを
活用してニューラルネットワークの学習操作を行って、
実際の操業データに即した柔軟な予知判定が行えるの
で、鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウトの予知
を高い判定精度で行うことができ、ブレークアウトに伴
う復旧コストを削減すると共に、連続鋳造の操業を安定
的に維持できる。
【0018】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに図1は本発明の実施の形態に
係る連続鋳造設備の鋳型内不均一凝固に起因したブレー
クアウト予知方法を適用する連続鋳造設備の正断面図、
図2は同連続鋳造設備の側断面図、図3は鋳型内不均一
凝固に起因したブレークアウトの発生機構の説明図、図
4は本発明の第1、及び第2の実施の形態に係る連続鋳
造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウト予知方
法を適用する装置の説明図、図5は本発明の第1の実施
の形態に係る連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブ
レークアウト予知方法のフロー図、図6は同方法の温度
検出端における温度変化の説明図、図7は本発明の第2
の実施の形態に係る連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因
するブレークアウト予知方法のフロー図、図8は同方法
の温度検出端における温度変化の説明図、図9は本発明
の第3の実施の形態に係る連続鋳造の鋳型内不均一凝固
に起因するブレークアウト予知方法を適用する装置の説
明図、図10は連続鋳造における鋳造速度の時間変化と
各温度検出端の温度変動を示す概略図、図11は拘束性
ブレークアウトの発生機構の説明図である。
【0019】本発明の実施の形態に係る連続鋳造の鋳型
内不均一凝固に起因するブレークアウト予知方法を適用
する連続鋳造設備10は図1、図2に示すように、図示
しないタンディッシュの溶鋼12を鋳型11に注入する
浸漬ノズル14と、長辺の長さ(L)2000mm、短
辺の長さ(S)250mmの矩形断面の溶鋼注入口15
を有して鋳型壁16の深さ(D)が900mmである鋳
型11とを備えている。そして、浸漬ノズル14の下部
に設けられた吐出孔13を介して鋳型11に注入される
溶鋼12を冷却すると共に、鋳型11の下方から既に凝
固した鋳片17を引き抜きながら連続的に鋳造を行える
ようになっている。鋳型壁16の溶鋼のメニスカス面1
8は鋳型11の上端から約100mm位置にあり、メニ
スカス面18から150mm下方の位置に上部温度検出
端である熱電対19がHa 〜Hi に略等間隔に埋設され
て、さらにメニスカス面18から250mm下方の位置
には下部温度検出端である熱電対19がLa 〜Li に、
即ち前記熱電対19のHa 〜Hi のそれぞれ対応する直
下の位置に埋設されている。なお、前記熱電対19の配
置個数、埋設位置はそれぞれ溶鋼の鋳込み条件等に応じ
て設定することができ、鋳型11の短辺側の位置に必要
に応じて同様な熱電対19の組を配置することができ
る。従って、以上のように配置された各熱電対19のH
a 〜Hi 、La 〜Li からの出力信号をコンピュータか
らなる演算装置に取り込んで、必要なデータ処理を行う
ことができるよう構成されている。
【0020】ここで以下に述べる連続鋳造の鋳型内不均
一凝固に起因するブレークアウト予知方法の手順の理解
を容易にするために、鋳型内不均一凝固に起因するブレ
ークアウトの発生機構を図3を用いて詳細に説明する。
図3(a)は異常のない凝固シェル21の状態であり、
鋳型壁16に成長する凝固シェル21が下方にいくに従
い、均一に漸増している状態を示している。そして、連
続鋳造時における冷却条件、鋼種成分等の変動に伴う凝
固シェル21の成長速度のばらつきにより、凝固シェル
21の厚みが変動し、凝固シェル21と鋳型壁16との
空隙が不均一になるケースが発生する(図3(b))。
このような不規則な厚みを有する凝固シェル21が引き
抜かれる過程で、凝固シェル21の厚みが極端に薄くな
った部分が鋳型11の下端を過ぎたときに、ここから破
れて内部の凝固していない溶鋼12が凝固シェル21の
外部に飛散し、ブレークアウト(図3の(c))とな
る。従って、鋳型壁16の上部及び下部における各温度
は、それぞれの位置に対応した凝固シェル21の厚さ、
冷却効率等に伴って変動してばらつきを生じると共に、
上部及び下部における温度の差は、鋳片17の引き抜き
速度、上部及び下部の位置の差、鋳造温度等に対応して
変動するようになる。そして、上部における時系列温度
データにおける変化傾向が、鋳込み速度に対応する時間
をおいて下部にも現れることになり、この上部と下部に
おける時系列温度データの相関を的確に捉えることによ
り、連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークア
ウトを予知することが可能となる。
【0021】続いて、本発明の第1の実施の形態に係る
連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウト
予知方法について図4〜図6を用いて説明する。図4に
示すように各熱電対19のHa 〜Hi 、La 〜Li から
の生信号がそれぞれ時系列温度データとして演算装置2
0に取り込まれ、これらのデータのそれぞれが後述する
図5に示すフロー図に従って処理され、その結果が出力
されるようになっている。図6はこのような鋳型壁16
の第x番目の位置に相当する熱電対Hx とLx に対応す
る温度データの変化の説明図である。同図に示すように
時刻t0 を基点として、所定の時間間隔で、例えば3秒
間隔で時刻t0 、t1 、・・・t8 のように出力信号を
切り出すことにより、上部温度検出端、及び下部温度検
出端の位置にそれぞれ相当する時系列温度データとして
例えば7個からなる(H0 〜H6 )、(L0 〜L6 )の
組を得ることができる。従って、注目する時刻t0 にお
いて、特定の時間範囲t0 〜t8 における時系列温度デ
ータの処理を行うので、その間の上部温度検出端と下部
温度検出端の温度変化の傾向を的確に捉えて、両者の対
応関係等を計算し必要な判断を行うことができるように
なっている。
【0022】続いて、前記説明した時系列温度データを
図5のフロー図に示すアルゴリズムに適用して、第1の
実施の形態に係る連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因す
るブレークアウトを予知する方法を図6を参照しながら
説明する。まず、図5に示すステップS1において、上
部温度検出端及び下部温度検出端における温度データの
各分散判定値HVB、LVBを、連続鋳造操業における実績
データを集約することによりそれぞれ設定しておく。な
お、ここでは鋳造速度1.4m/minの下で各定数を
それぞれHVB=3.0℃、LVB=3.0℃に設定した。
次に、時間範囲t0 〜t6 における鋳型壁16の第x番
目の位置に対応する上部温度検出端、及び下部温度検出
端における時系列温度データ(H0 〜H6 、L0
6 )を取得する(ステップS2)。続くステップS3
においては、図6に示すように上部温度検出端、及び下
部温度検出端に対応するそれぞれのデータの分散値
V0、LV0を計算する。そして、ステップS4におい
て、ステップS1で予め設定してある分散判定値HVB
VBと前記求めた分散値HV0、LV0とをそれぞれ比較す
る。このとき、分散値HV0、LV0の両者がそれぞれ分散
判定値HVB、LVB以上の場合は、続くステップS5にお
いてブレークアウト信号を出力する。一方、分散値
V0、LV0の両者がそれぞれ分散判定値HVB、LVB以上
とならないような場合には、ステップS2に戻り、図6
に示すように時系列温度データの更新を行う。即ち、時
間範囲t1 〜t7 における上部温度検出端、及び下部温
度検出端における時系列温度データ(H1 〜H7 、L1
〜L7 )を新たに設定して、ステップS2以降の手順を
繰り返すことができる。従って、以上の手順を繰り返す
ことにより、鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウ
トの予兆を検出することができる。
【0023】続いて、本発明の第2の実施の形態に係る
連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウト
予知方法を図4、図7、及び図8を用いて説明する。図
4に示すように各熱電対19のHa 〜Hi 、La 〜Li
からの生信号がそれぞれ時系列温度データとして演算装
置20に取り込まれ、これらのデータが後述する図7に
示すフロー図に従って処理され、その結果が出力される
ようになっている。図8はこのような鋳型壁16の第x
番目の位置Hx 、Lx にそれぞれ対応する熱電対19の
温度データの変化の説明図である。同図に示すように時
刻t0 を基点として、所定の時間間隔で時刻t0
1 、・・・t8 のように出力信号を切り出すことによ
り、上部温度検出端、及び下部温度検出端の位置にそれ
ぞれ相当する時系列温度データとして例えば(H0 〜H
6 )、(L0 〜L6 )の組を得ることができるようにな
っている。
【0024】そして、図7のステップS1に示すよう
に、上部温度検出端及び下部温度検出端における温度デ
ータの分散判定値HVB、LVB、平均差判定値Aを、連続
鋳造操業における実績データを集約することによりそれ
ぞれ設定しておく。次に、時間範囲t0 〜t6 における
上部温度検出端、及び下部温度検出端における時系列温
度データ(H0 〜H6 、L0 〜L6 )を取得する(ステ
ップS2)。続くステップS3においては、図8に示す
ように上部温度検出端、及び下部温度検出端に対応する
それぞれデータの分散値HV0、LV0、及び平均値HA0
A0を計算する。そして、ステップS4において、ステ
ップS1で予め設定してある分散判定値HVB、LVBと前
記求めた分散値HV0、LV0とをそれぞれ比較すると共
に、上部温度検出端と下部温度検出端における平均値の
差(HA0−LA0)と平均差判定値Aとを比較する。この
とき、分散値HV0、LV0の両者がそれぞれ分散判定値H
VB、LVB以上であり、かつ平均値の差(HA0−LA0)が
平均差判定値A以下のブレークアウト条件を満たす場合
には、続くステップS5においてブレークアウト信号を
出力する。一方、前記ブレークアウト条件を満たさない
場合には、ステップS2に戻り、図8に示すように時系
列温度データの更新を行う。即ち、時間範囲t1 〜t7
における上部温度検出端、及び下部温度検出端における
時系列温度データ(H1 〜H7 、L1 〜L7 )を新たに
設定して、ステップS2以降の手順を実行する。従っ
て、以上の手順を繰り返すことにより、鋳型内不均一凝
固に起因するブレークアウトの予兆を検出することがで
きる。なお、ここでは鋳造速度1.4m/minの下で
各定数をそれぞれHVB=3.0℃、LVB=3.0℃、A
=1.0℃に設定した例を示した。
【0025】また、前述したステップS4における分散
値と平均差とを用いるブレークアウトの判定条件に、所
定の鋳造速度例えば1.4m/min以上となる条件を
付加することにより、さらに高い精度で鋳型内不均一凝
固に起因するブレークアウトの予兆を検出することがで
きる。これは、鋳造速度の速い程、鋳型内の冷却のばら
つきが大きく、不均一凝固が発生する確率が高くなるた
めである。
【0026】続いて、本発明の第3の実施の形態に係る
連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウト
予知方法を図9に基づいて説明する。同図に示すように
連続鋳造設備10の鋳型壁16にそれぞれ対をなすよう
に配置された各熱電対19のHa 〜Hi 、La 〜Li
らの出力信号がそれぞれ時系列温度データとしてコンピ
ュータからなる演算装置24に取り込まれ、これらのデ
ータの信号が以下に示すニューラルネットワークに入力
されて、その処理結果が出力されるようになっている。
演算装置24は、上部温度検出端Hx 、及び下部温度検
出端Lx における温度データをそれぞれ処理する上部温
度検出部25、下部温度検出部26と、上部温度検出部
25及び下部温度検出部26からの出力信号がそれぞれ
入力される第1のニューラルネットワーク27とを有す
る。従って、演算装置24は、上部温度検出端及び下部
温度検出端の組の数に対応した数の前記構成を複数備え
た装置である。そして、前記上部温度検出部25は、入
力される温度データの生信号を処理して一次微分に変換
する微分回路30と、該微分回路30からのデータが入
力される第2のニューラルネットワーク28と、第2の
ニューラルネットワーク28からの出力信号を一時的に
記憶しておき、必要に応じてその出力信号の最大値等を
取り出すことのできるバッファ31とを有する。また、
下部温度検出部26は、微分回路30aと、第3のニュ
ーラルネットワーク29と、バッファ31aとを有する
前記上部温度検出部25と同様の構成を有する装置であ
る。
【0027】ここで、第2及び第3のニューラルネット
ワーク28、29は、それぞれ10個のユニット32か
らなる入力層33と、8個のユニット32からなる中間
層34と、1個のユニット32の出力層35とを有する
階層型ネットワーク構造となっていて、入力層33−中
間層34、及び中間層34−出力層35間の各ユニット
32がそれぞれ信号線を介して連結され、入力層33か
ら出力層35に向かってそれぞれの信号が伝達されるよ
うになっている。そして、各ユニット32における入力
信号と出力信号の関係はシグモイド関数等の入出力関数
によって規定されている。さらに、各ユニット32間の
結合荷重を設定して第2、第3のニューラルネットワー
ク28、29を設定することにより、入力層33の各ユ
ニット32に入力されるそれぞれの信号の大きさに応じ
て、最終的に出力層35から出力される信号の大きさが
定まるようになっている。そして、第1のニューラルネ
ットワーク27は2個のユニット32からなる入力層3
6と、4個のユニット32からなる中間層37と1個の
ユニット32の出力層38とを有し、結合荷重等のパラ
メータを確定した後、前記上部温度検出部25及び下部
温度検出部26からの出力信号をこの入力層36に入力
することにより、鋳型壁16の第x番目の熱電対19の
x 、Lx における連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因
したブレークアウトの予知結果が最終的に出力されるよ
うになっている。なお、各層におけるユニットの数、及
び中間層の数は任意であって、ユニット数、層数を増や
すことにより、ユニット間の相互作用がより緊密に構成
され、有機的な構成を有するニューラルネットワークを
形成することができる。
【0028】次いで、前記演算装置24を用いて、鋳型
内不均一凝固に起因したブレークアウトを予知する方法
を説明する。なお、以下においては鋳型壁16の任意の
一つの上部温度検出端と、それに対応する直下の下部温
度検出端である熱電対Hx とLx の一組みのデータを処
理する場合について説明する。まず、実際に連続鋳造操
業を行うことにより鋳型内に不均一凝固が発生している
とみなせる時系列温度データ群を多数抽出しておく。そ
して、予め各ユニット32間の結合荷重を仮の初期値に
それぞれ設定した後、前記時系列温度データ群を各ユニ
ット32間の結合荷重を確定するための教師信号として
前記演算装置24の入力層33に入力する。このとき、
第1のニューラルネットワーク27から出力される出力
信号の値がブレークアウト状態を表示する所定の値とな
るように、最小自乗法等を適用して各結合荷重の値を定
めることができる。従って、以上の手順により第1〜第
3のニューラルネットワーク27、28、29の信号伝
達機能を規定するパラメータである各結合荷重の値を更
新することにより、必要な学習が行われる。即ち、結合
荷重の値は常時固定した値ではなく、連続鋳造における
鋳型内不均一凝固時の実績データを必要に応じて教師信
号としてその都度入力して、更新されるので、その時点
における操業条件にもっとも対応した柔軟なニューラル
ネットワークを形成することが可能である。ニューラル
ネットワークを用いた並列分散型情報処理においては、
認識対象となるブレークアウト時の温度変化パターンの
本質を追求する必要はなく、学習によって結合荷重等の
パラメータを設定するだけで、未知のパターンにも対応
することができる。また、入力される温度データが不足
したり、曖昧なときにも、既に各結合荷重の値として記
憶されているニューラルネットワークの体系を利用し
て、入力されるデータにおけるパターンの認識を行える
利点がある。
【0029】以上のように各ニューラルネットワーク2
7、28、29の各パラメータを確定した後、実際に熱
電対19のHx 、Lx を用いて、温度データを時系列的
に取得し、この生信号をそれぞれ微分回路30、30a
に入力し各生信号に対応した一次微分のデータを求め
る。そして、これを所定時間間隔で切り出して時系列温
度データHx0〜Hx9、Lx0〜Lx9を得る。なお、このと
き、生信号をそのまま切り出して、これを時系列温度デ
ータとすることも可能であり、生信号を一次微分に変換
して用いる場合には、ブレークアウトの予兆を示す温度
変化を顕在化する等の利点、特徴がある。そして、この
時系列温度データをそれぞれ第2のニューラルネットワ
ーク28及び第3のニューラルネットワーク29の入力
層33に入力する。次いで、第2及び第3のニューラル
ネットワーク28、29を統合する第1のニューラルネ
ットワーク27からの出力信号が所定の鋳型内不均一凝
固に起因したブレークアウトの表示値であるか否かによ
って、鋳型内不均一凝固に起因したブレークアウトの予
兆を検知することができる。
【0030】上記説明したブレークアウト予知方法を用
いて、実際に連続鋳造の操業を行う場合を以下に説明す
る。図10は連続鋳造における鋳造速度の時間変化と、
鋳型11内の凝固シェル21の状態と各温度検出端の温
度変動を示す概略図である。は凝固シェルが健全に成
長している状態を示しており、上部及び下部温度検出端
における温度の変動はそれぞれ少なく、ブレークアウト
予知信号は出力されていない。は鋳型内不均一凝固の
状態を示しており、上部温度検出端及び下部温度検出端
における温度の不規則な変動はそれぞれ大きくなって、
前述したように鋳型内不均一凝固に起因したブレークア
ウトの予知信号が出力される。そして、この鋳型内不均
一凝固に起因したブレークアウトの予知信号を検知し
て、図10に示すように、現在の鋳造速度1.4m/m
inを約0.8m/minまで低下させて、その鋳造速
度を保持して凝固シェル21を厚く形成させる操作を行
う。これらの操作により、に示すように凝固シェル2
1が均一に厚くなって、極端に薄い部分がなくなり鋳型
内不均一凝固に起因したブレークアウトを回避すること
ができる。
【0031】以上、本発明の実施の形態を説明したが、
本発明はこのような実施の形態に限定されるものではな
く、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用
範囲である。例えば、本発明においては上部温度検出端
と下部温度検出端の一対からなる熱電対をそれぞれ水平
方向に複数配置する例を示したが、このような対を溶鋼
の下降方向に沿って鋳型壁に複数配置することにより、
鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウトの予知精度
をさらに向上させることもできる。また、第3の実施の
形態においては通常の逐次直列処理型のコンピュータを
用いて、これを制御するプログラムに神経回路網を模擬
した機能を持たせる例を示したが、ハードウエアに神経
細胞の機能を備えた並列分散処理型のニューロコンピュ
ータに、上部及び下部温度検出端から入力されるそれぞ
れの時系列温度データを入力して、両者を有機的に関連
づける情報処理によってブレークアウトの予知を行うこ
とも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る連続鋳造設備の鋳型
内不均一凝固に起因したブレークアウト予知方法を適用
する連続鋳造設備の正断面図である。
【図2】同連続鋳造設備の側断面図である。
【図3】鋳型内不均一凝固に起因したブレークアウトの
発生機構の説明図である。
【図4】本発明の第1、及び第2の実施の形態に係る連
続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウト予
知方法を適用する装置の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態に係る連続鋳造の鋳
型内不均一凝固に起因するブレークアウト予知方法のフ
ロー図である。
【図6】同方法の温度検出端における温度変化の説明図
である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る連続鋳造の鋳
型内不均一凝固に起因するブレークアウト予知方法のフ
ロー図である。
【図8】同方法の温度検出端における温度変化の説明図
である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る連続鋳造の鋳
型内不均一凝固に起因するブレークアウト予知方法を適
用する装置の説明図である。
【図10】連続鋳造における鋳造速度の時間変化と各温
度検出端の温度変動を示す概略図である。
【図11】拘束性ブレークアウトの発生機構の説明図で
ある。
【符号の説明】
10 連続鋳造設備 11 鋳型 12 溶鋼 13 吐出孔 14 浸漬ノズル 15 溶鋼注入
口 16 鋳型壁 17 鋳片 18 メニスカス面 19 熱電対 20 演算装置 21 凝固シェ
ル 24 演算装置 25 上部温度
検出部 26 下部温度検出部 27 第1のニューラルネットワーク 28 第2のニューラルネットワーク 29 第3のニューラルネットワーク 30 微分回路 30a 微分回路 31 バッファ 31a バッファ 32 ユニット 33 入力層 34 中間層 35 出力層 36 入力層 37 中間層 38 出力層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続鋳造設備の鋳型壁に埋設された複数
    の温度検出端によって検出される各位置の温度を監視す
    る連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウ
    ト予知方法であって、 前記鋳型壁にそれぞれ対をなす上部温度検出端と下部温
    度検出端とを複数埋設すると共に、上部温度検出端及び
    下部温度検出端において測定される、所定時間内のそれ
    ぞれの温度データの分散値が、予め定められたそれぞれ
    の分散判定値を越えたときにブレークアウトの予兆とし
    て判定することを特徴とする連続鋳造の鋳型内不均一凝
    固に起因するブレークアウト予知方法。
  2. 【請求項2】 連続鋳造設備の鋳型壁に埋設された複数
    の温度検出端によって検出される各位置の温度を監視す
    る連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウ
    ト予知方法であって、 前記上部温度検出端及び下部温度検出端において測定さ
    れる、所定時間内のそれぞれの温度データの分散値が予
    め定められたそれぞれの分散判定値を越え、かつそれぞ
    れの該温度データの平均値の差が予め定められた平均差
    判定値よりも小さいときにブレークアウトの予兆として
    判定することを特徴とする連続鋳造の鋳型内不均一凝固
    に起因するブレークアウト予知方法。
  3. 【請求項3】 連続鋳造鋳設備の鋳型壁における温度デ
    ータ信号を、神経細胞の信号伝達機能を備える多数のユ
    ニットで構成されるニューラルネットワークに入力し
    て、その出力信号によりブレークアウトを予知する連続
    鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウト予知
    方法であって、 前記鋳型壁にそれぞれ対をなす上部温度検出端と下部温
    度検出端とを複数埋設すると共に、予め鋳型内不均一凝
    固に起因するブレークアウト状態を指示する教師信号群
    を前記ニューラルネットワークに入力して、このときの
    出力信号がブレークアウト状態を表示する規定値となる
    ように前記ユニット間の入出力関数を規定する各結合荷
    重を確定した後、前記上部温度検出端及び下部温度検出
    端における時系列温度データをそれぞれ前記ニューラル
    ネットワークへの入力信号として与え、前記ニューラル
    ネットワークからの出力信号によりブレークアウトの状
    態を予知することを特徴とする連続鋳造の鋳型内不均一
    凝固に起因するブレークアウト予知方法。
JP9013496A 1996-03-19 1996-03-19 連続鋳造の鋳型内不均一凝固に起因するブレークアウト予知方法 Withdrawn JPH09253817A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002143997A (ja) * 2000-11-10 2002-05-21 Nippon Steel Corp 鋳型内鋳片の状態検知装置、方法、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
JP2015167956A (ja) * 2014-03-05 2015-09-28 Jfeスチール株式会社 連続鋳造設備におけるブレークアウト予知方法
JP2020006424A (ja) * 2018-07-11 2020-01-16 日本製鉄株式会社 溶鋼流動制御装置、溶鋼流動制御方法、およびプログラム

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