JPH02151356A - オンライン鋳片表面欠陥検出方法 - Google Patents

オンライン鋳片表面欠陥検出方法

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JPH02151356A
JPH02151356A JP30339088A JP30339088A JPH02151356A JP H02151356 A JPH02151356 A JP H02151356A JP 30339088 A JP30339088 A JP 30339088A JP 30339088 A JP30339088 A JP 30339088A JP H02151356 A JPH02151356 A JP H02151356A
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章一 日和佐
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、鋳片の表面欠陥を鋳造中にオンラインで検知
する連続鋳造におけるオンライン鋳片表面欠陥検出方法
に関する。
〔従来の技術] 連続鋳造時において生じる不具合のうち、特に典型的な
例として炭素含有量が0.08〜0.16%のいわゆる
中炭素鋼においては、鋳造時の凝固過程において包晶反
応を伴うため変態収縮による鋳片表面の縦割れやコーナ
一部のカギ割れ、デイプレッション等を発生しやすく、
連鋳ての高速安定鋳造が困難であり、大きな問題となっ
ている。そこで、従来は鋳片を目視観察するか他の検査
方法により鋳片の表面欠陥の発生を検出していたが、こ
のような方法では検査に多くの時間や人手を要し、表面
欠陥を発見したときにはすでに多量の鋳片が製造されて
しまっており、これらの鋳片の手入れが必要となるとと
もに物流が非常に複ぶ1tになる。
このような、これまでの欠点を解消するものとして、例
えば特開昭62−192243号公報に開示された「連
続鋳造時における鋳片縦割れの検出方法」がある。これ
はモールドに熱電対を複数個埋設して温度を測定し、測
定各点で温度変化量を求め、この変化量が所定値を超え
るか否かにより縦割れ発生の存否を検出するものである
〔発明が解決しようとする課題] そこで、当発明者らは、実験により上記提案の機能を確
かめるために、モールド壁に複数個の熱電対を埋設して
温度を測定し、各点での温度変化量を経時的に求め、鋳
片表面性状との関係を調査したところ、非常に大きな縦
割れについてはある程度検出できるが、微細な縦割れに
ついてはほとんど検出できなかった(第11図参照)。
第11図(a)は表面欠陥がないスラブの最大温度変化
量を示し、同図ら)は表面欠陥発生スラブの最大温度変
化量とこの変化量に対応するスラブスケッチを示したも
のであるが、図より明らかなように、この従来方法では
表面欠陥を温度変化量により検知するのは困難であるこ
とがわかる。
本発明は、このような従来の欠点にかんがみてなされた
ものであて、各点の温度変化量でなく、モールド幅方向
温度あるいは熱流束分布のバランスの経時的変化を検知
することにより、鋳片表面のカギ割れ、デイプレッショ
ン等も含めた表面欠陥をオンラインで検出することを目
的としている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、連続鋳造モールドの幅方向各点での温度又は
熱流束を計測し、温度又は熱流束分布を観察し、該温度
又は熱流束分布の経時的変化をもとに、鋳片の表面欠陥
の有無を判定することを特徴とするオンライン鋳片表面
欠陥検出方法を提供するものであって、前記変化検出手
段としては、モールド幅方向各点での各隣りの計測点と
の温度又は熱流束の差に士の符号を与え、この符号の並
び方、又は温度又は熱流束の低い方からの順序の変化を
もとにオンラインで検出するか、あるいは温度又は熱流
束分布の経時的変化を、各計測点分布の極小点の変化を
もとにオンラインで検出する方法がある。
〔作用] 本発明は、上記のような構成とすることによって得られ
た知見、即ち、鋳片に表面欠陥がない場合、モールド幅
方向における温度分布あるいは熱流束分布は時間的変化
が認められないのに対し、表面欠陥発生時には前記分布
が時間的に大きく変化することに基づくものであるつ即
ち、温度又は熱流束分布の時間的変動を検知して、変化
したならば表面欠陥発生、変化しなければ表面性状良好
と判断することで鋳造中にオンラインで鋳片表面性状を
知ることが可能である。
〔実施例〕
以下、この発明を図2表等を参照して説明する。
第1〜10図は本発明の実施例を示すものである。
第1図は実施例における連続鋳造用モールドを斜視図で
示したものである。このモールドの銅板には、その幅方
向メニスカス部に温度測定器としての熱電対を埋め込み
、熱電対の熱起電力を温度に対応する電気信号に変換器
で変換し、演算器に取り込む。
この信号は一定周期(例えば1秒毎)で取り込まれる。
そしてモールド幅方向の温度分布あるいは熱流束分布を
計算し、CRT画面に出力する。
但し、CR7画面出力時にはモールド幅方向での温度又
は熱流束をスプライン関数で補間し7ている。
また熱流束計算の場合には、深さを変えて更にもう1本
づつ熱電対を埋め込み(第2図及び第8図(イ)参照)
、その温度差をもとに計算する。第2図に実験時の測温
点と熱電対位置を示す。熱電対はCA熱電対(]胴φ7
 シース長さ1.5m、耐熱タイプ補償導線)を使用。
また熱電対番号のうち、奇数のものは表面から5mmの
位置に、侶数のものは15順の位置に埋め込んだもので
ある。
各熱電対は、モールド上部より150mmの位置にある
。また深さ方向に埋め込んだ2本の熱電対の温度差をも
とに熱流束qを各点で一定周期で計算する。すなわち、 但し、i=1.3.  ・・・・・・、21ここで、q
:熱流束(Kcal、/ポh)に:銅板モールド熱伝導
係数 (Kcaf/mhk) D:2本の熱電対の深さの差(m) 第3図は、熱流束qをモールド幅方向の各点で計算し、
その値をスプライン関数で補間したグラフを示す。
そして、上記の温度ないし熱流束を測定してその分布の
変更回数を調査し、その値が闇値を越えたならば鋳片表
面欠陥発生と判断する。なお、分布の変更回数とは、熱
流束の最低点を位置との関係でプロットし、位置の変更
を生じた場合、変更(分布の変化)として回数をカウン
トする。
第4図は、上記のような測定結果が同図(a)において
(イ)の分布状態から4秒後に(ロ)の分布状態に変化
した場合には鋳片の表面欠陥が発生したと判断し、同図
(b)の(イ)、(ロ)の如く変化しない場合は表面欠
陥は発生しないと判断される。
この際の分布の変化状態を知る検出手段としては、第5
図(a)のように隣りの計測点との温度又は熱流束の差
に低くなれば−2高くなれば十の符号を与え、この符号
の並び方の順序が経時的に変化した場合(同図(b)の
イ→口)、あるいはまた温度差の低い純に番号を付しく
第6図)、この番号の並び方の順序が経時的に変化した
(同図(b)のイ→口)のような場合は鋳片表面に欠陥
を生じたものと判断される。そして、この分布の変化の
有無は前述のCRTを常時監視することにより、欠陥発
生に対して直ちに対応することができる。この手法を用
いて分布の変化回数を各鋳片毎に調べた結果を第7図に
示す。これにより表面欠陥指数と分布変化回数の対応が
よくとれていることが分かる。
次に熱流束が最も低い点、すなわち抜熱が最も遅れてい
ると考えられている点ではシェルが最も薄く、縦割れ等
が発生し易いと考えられる。もし、熱流束分布が変化し
なければ、熱流束が最も低い点(極小点)も時間的に変
化しないと考えられる。
そこで熱流束が最も低い点が時間的にどう変化するかを
第8図に示す方法で調べてみた。その結果を第10図に
示す。これから明らかなように、表面欠陥が発生した鋳
片では熱流束の極小点(すなわち、シェルが最も薄いと
考えられる点)が時間的にしばしば変化しているのに対
し、表面欠陥のない鋳片ではほとんど変化のないことが
分かる。
よって熱流束分布の極小点の時間的変化をCRTで監視
することにより、鋳片表面欠陥のオンライン検知システ
ムを確率することが可能である。
次に中炭材について、その表面欠陥に大きな影響を及ぼ
すと考えられるメニスカス部での抜熱挙動を把握するた
めに、モールド銅板メニスカス部幅方向に熱電対(深さ
方向に2本ずつ)を埋め込み、操業条件の変化に伴う抜
熱量の変化と表面性状との関係を調査した。その結果、
中炭材であっても、低速度の鋳造では温度(熱流束)分
布にムラの発生がないが、高速鋳造を行うと分布にムラ
を生じる。すなわち、極小点の時間的変化による方法に
おいて、高速鋳造1.7m/minを行いつつ分布を監
視した。分布の極小点が他の熱電対で検出され、分布変
化が検出されたので、直ちに鋳造速度を1.1m/mi
nに低下させ、分布の均一化を図った。そして分布の均
−化後は増速し、1゜7m/minの鋳造速度に戻し、
鋳造を継続した。
その結果、鋳込後の鋳片表面を観察したところ、極小点
の移動が生じた時間と対応する部分に欠陥が見られた他
は、欠陥は発生しておらず、検出に充分な精度を有する
ものと確認できた。
次に符号の並び方の順序の経時的変化による方法におい
ては、検出箇所7点のうち、3点に変化がみられ、分布
が変化したと判断できたので鋳造速度を1.7m/mi
nから1.1 m/m i nに低下し、分布の安定を
待って前記と同様に再び増速した。
第9図は、実験において温度分布及び熱流束分布を測定
し、鋳片表面性状との対応を調査したところ、表面欠陥
あり鋳片では、分布の時間的変化が激しいのに対し、表
面欠陥なし鋳片では分布の形が時間的にほとんど変化し
ないことが分かった。
また、前記調査の結果、今までの文献によると、表面欠
陥はメニスカス直下で幅方向の不均一凝固が原因ではな
いかといわれているが、今回の実験からは、たとえ分布
が不均一であったとしても経時的にその分布が大きく変
化しなければ表面欠陥は発生しにくいとの結論が得られ
た。
表面欠陥が発生じた鋳片と発生しなかった鋳片の熱流束
分布を比べて、表面欠陥の発生した鋳片ではその分布の
変化は明らかに激しいものがあった。それ故、熱流束分
布を常時監視することによって表面欠陥のオンライン検
知システムの構成は可能である。また、同様の指標を使
用することにより、操業要因の定量的評価も可能と考え
られる。
次の第1表に従来法と本発明による表面欠陥検出率を、
第2表に本発明稼働前と稼働後の表面欠陥発生率、ブレ
ークアウト発生率、平均鋳込速度の推移を示す。
第1表 第  2  表 〔発明の効果] 上記、第1.2表に示すように、本発明は従来法に比べ
て表面欠陥検出率が極めて高い。また、本発明稼働によ
り、表面欠陥発生率は10%から2%へと激減するとと
もに、表面欠陥起因のブレイクアウトも減少するといっ
た効果が得られた。
さらに、以上説明したように、本発明により表面欠陥を
鋳造中にオンラインで検出することができる。従って表
面欠陥検出時に適切なアクションを採ることにより欠陥
の進展を抑制し、表面性状の検査工程、物流の簡素化を
図ることも可能である。また、安定鋳造による現在以上
の高速鋳造も可能と考えられることから、本発明の意義
は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明構成の模式図、第2図は連鋳モールドへ
の熱電対の埋め込み位置の実施例を示す図、第3図は熱
流束分布をスプライン関数で補間したグラフ、第4図(
a)は表面欠陥のある場合の熱流束の分布変化を示し、
同図(b)は表面欠陥のない場合の熱流束分布の変化し
ない状態を示すグラフ、第5図は温度又は熱流束の隣り
合う差に符号を与えたもので、同図(a)はその分布の
変動を示し、同図(b)はその符号の並びの変化を示し
た図、第6図は温度又は熱流束の隣り合う差に番号を付
したもので、同図(a)はその分布の変動を示し、同図
ら)はその番号の並びの変化を示した図、第7図は表面
欠陥指数と分布変化回数との関係を示す図、第8図は温
度又は熱流束分布の極小点の経時変化を示す図、第9図
は温度又は熱流束分布の経時的変化に対応した鋳片表面
欠陥の状態をスケッチ図で示し、同図(a)は欠陥のあ
る場合、同図(b)は欠陥を生しない場合を示した図、
第10図は熱流束最低点(極小点)の推移の状態と表面
欠陥の有無との関係を示し、同図(a)は1チヤーシロ
、同図(b)は2チヤージ目、同図(C)は3チヤージ
目の場合を示した図、第11図(a)は表面欠陥がない
鋳片の最大温度変化量と時間との関係、同図(t))は
表面欠陥発生鋳片の時間に対する最大温度変化量とこれ
に鋳片スケッチを対応させた図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)連続鋳造モールドの幅方向各点での温度又は熱流
    束を計測し、温度又は熱流束分布を監視し、該温度又は
    熱流束分布の経時的変化をもとに、鋳片の表面欠陥の有
    無を判定することを特徴とするオンライン鋳片表面欠陥
    検出方法。
  2. (2)前記温度又は熱流束分布の経時的変化を、隣りの
    計測点との温度又は熱流束との差に±の符号を与え、こ
    の符号の並び方、又は温度又は熱流束の低い方からの順
    序の変化をもとにオンラインで検出する請求項(1)記
    載のオンライン鋳片表面欠陥検出方法。
  3. (3)前記温度又は熱流束分布の経時的変化を、各計測
    点分布の極小点の変化をもとにオンラインで検出する請
    求項(1)記載のオンライン鋳片表面欠陥検出方法。
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