JPH09253088A - 超音波凝固切断具 - Google Patents

超音波凝固切断具

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JPH09253088A
JPH09253088A JP8070155A JP7015596A JPH09253088A JP H09253088 A JPH09253088 A JP H09253088A JP 8070155 A JP8070155 A JP 8070155A JP 7015596 A JP7015596 A JP 7015596A JP H09253088 A JPH09253088 A JP H09253088A
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Makoto Miyawaki
宮脇  誠
Yoshitaka Honda
吉隆 本田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、切除幅や生体組織への熱影響が小さ
く、かつ無煙で切断が行え、さらに一回の操作で長く均
一に切断可能な超音波凝固切断具を提供することを目的
とする。 【解決手段】ジョーにより生体組織を把持するクランプ
部6を設け、振動伝達部材19により前記クランプ部6
に把持された前記生体組織を超音波振動により凝固・切
断する超音波凝固切断具において、前記クランプ部6に
より生体組織を把持した状態で、前記振動伝達部材19
の先端が把持した生体組織を横切る向きに進退自在な構
成するものであり、クランプ部6で把持した生体組織を
横切る向きに超音波振動させた振動伝達部材19を挿入
することにより、前記クランプ部6に把持された部分の
生体組織を凝固・切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は超音波振動を利用し
て組織を切断し、その組織の切断部位を超音波振動で凝
固する超音波凝固切断具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、(1) 超音波振動を利用して組織の
切断と凝固を行う超音波凝固切断具の例が、USP第
5,322,055号明細書において知られている。ま
た、(2) 高周波を利用して組織の切断と凝固を行うバイ
ポーラ型カッターが、WO95/15124(PCT/US94
/13292)において知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
(1) 従来、USP第5,322,055号明細書におい
て知られた超音波凝固切断具は振動伝達部材とジョーと
の間で生体組織をクランプし、その振動伝達部材の側面
部の超音波振動により生体組織の凝固・切断を行ってい
る。ここで、超音波振動の振幅は振動伝達部材の先端が
最大(振動の腹)となり、後端側に行くに従い減少して
いく。このため、1回の操作で切断できる組織の長さが
制限されたり、あるいはクランプした生体組織を均一に
処置することができないという欠点があった。
【0004】(2) 高周波を利用して組織の切断を行い、
高周波焼灼によりその切断生体組織を凝固する場合、組
織への熱影響が大きく組織の炭化が起こる。また、腹腔
鏡下外科手術に用いる場合においては、焼灼時に発生す
る煙により良好な視野を保つことができない。さらに、
構造上カッターの両側を焼灼することになるため組織の
切除幅が大きくなってしまうという欠点があった。
【0005】本発明は前記課題に着目してなされたもの
であり、切除幅や生体組織への熱影響が小さく、かつ無
煙で切断が行え、さらに一回の操作で長く均一に切断可
能な超音波凝固切断具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
[構成]超音波振動発生手段と、クランプ要素により生
体組織を把持するクランプ部を設けた鉗子手段と、前記
超音波振動発生手段に接続され前記クランプ部に把持さ
れた前記生体組織を超音波振動により凝固・切断可能な
振動伝達部材と具備した超音波凝固切断具において、前
記鉗子手段のクランプ部のクランプ要素により生体組織
を把持した状態で、前記振動伝達部材の先端が把持した
生体組織を横切る向きに進退自在な構成で該振動伝達部
材を進退操作可能な構成としたことを特徴とするもので
ある。
【0007】[作用]鉗子手段の先端部のクランプ部で
生体組織を把持し、そのクランプ部で把持した生体組織
を横切る向きに超音波振動させた振動伝達部材を挿入す
る。これにより、把持された部分の生体組織を凝固・切
断する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 [構成]図1は超音波凝固切断具の全体を示す。これは
体腔内に挿入すべき外シース1を有した挿入部2と、こ
の挿入部2の手元側端に設けた鉗子操作部3と、超音波
発生手段を搭載したハウジングからなるハンドピース4
と、鉗子操作部3にハンドピース4を取り付けるパイプ
状のアダプター5とを備えて成る。
【0009】前記挿入部2はその外シース1の先端部分
にクランプ部6を設け、これらによって鉗子手段を構成
している。図2は挿入部2の先端に構成される鉗子手段
のクランプ部6を示す。クランプ部6は相互に噛み合う
クランプ要素の第1のジョー8と第2のジョー9を上下
に配置して設け、その第1のジョー8と第2のジョー9
はそれぞればね11,12の先端部分に対してねじ13
を用いてねじ止め固定されている。ジョー8,9にはば
ね11,12の先端部分を密に嵌め込む溝14が形成さ
れている。溝14の深さはばね11,12の厚み分であ
る。
【0010】さらに、ばね11,12の基端部は前記外
シース1内に挿通された位置決め用パイプ15の上下の
対応部位にそれぞれ長軸方向に長く形成した溝16内に
嵌め込み、この状態でねじ17によってねじ止め固定さ
れている。溝16の幅はばね11,12の基端部の幅に
等しく、その溝16の深さはばね11,12の厚み分以
上で段差が生じる深さのものが望ましい。また、その溝
16の先端側部分はより深く形成され、ばね11,12
の中間部分が中心方向に逃げられるようになっている。
このため、ばね11,12によりジョー8,9が確実に
噛合するように作用する。
【0011】そして、ばね11,12はジョー8,9の
接合取付け部直後から中間部分にかけての部分には弾性
を持たせた拡大部18としてなり、それ自身の弾性復元
力によって図2(b)で示すように外シース1から突き
出した状態で、ジョー8,9が開いた状態となるよう
に、その中間部分が円弧状に形成されている。そして、
外シース1から突き出したフリーの状態では第1のジョ
ー8と第2のジョー9がばね11,12の付勢力で開
く。
【0012】ここで、外シース1に対して位置決め用パ
イプ15を手元側に後退させていくと、外シース1の先
端部内周がばね11,12の中間部、さらには拡大部1
8を取り込むことで、その付勢力を抑制し、第1のジョ
ー8と第2のジョー9は図2(b)での2点鎖線で示す
ような状態に閉じるようになっている。
【0013】位置決め用パイプ15の内部には長尺なロ
ット状の振動伝達部材19が挿入されている。また、位
置決め用パイプ15と振動伝達部材19はそれぞれ外シ
ース1の軸方向に摺動可能な状態で組み込まれている。
【0014】位置決め用パイプ15の中間部には周回溝
21が設けられ、この周回溝21には外シース1との間
の気密をとるためのOリング22が取り付けられてい
る。この周回溝21の部分よりも後端側部位には作動パ
イプ23の先端部が被嵌されている。また位置決めパイ
プ15の後端部の内腔部分にはその位置決めパイプ15
と振動伝達部材19を同軸に位置決めさせるための同軸
パイプ24が固着されている。この同軸パイプ24はテ
フロン等の柔順性部材で構成され、鉗子手段の内部と振
動伝達部材19との超音波振動による騒音・発熱を低減
し、同時にこれらの間を電気的に絶縁する。
【0015】第1のジョー8と第2のジョー9は図3
(a)で示すように構成されている。すなわち、ジョー
8,9はその内径が前記振動伝達部材19の外径より僅
かに大きな半円筒状の内周面25を持ち、その両側縁の
端面部分には歯26がそれぞれ設けられている。そし
て、各ジョー8,9が閉じたとき、一方のジョー8,9
の歯26は他方のジョー8,9の歯26と互いに噛み合
う。つまり、クランプ部6は前記振動伝達部材19の長
軸の両側でそれぞれ生体組織を把持する2つの把持手段
を構成し、その2つの把持手段は前記振動伝達部材19
の長軸に沿ってほぼ並行に配置される。
【0016】さらに、ジョー8,9の歯26が噛み合っ
たとき、そのジョー8,9の内周面25は前記位置決め
用パイプ15の内腔と同軸同径の空洞27となり、クラ
ンプ部6の内部に前記振動伝達部材19がその部材の軸
方向に沿って挿脱自在に挿入できる空間部を形成する。
前記空間部はその横断面形状が真円、楕円あるいは角形
状である。前記振動伝達部材19は前記鉗子操作部3の
クランプ部6のクランプ要素により把持した生体組織を
横切る向きに前記振動伝達部材19を進退自在な構成で
組み込まれている。
【0017】ここで、ジョー8,9の内周面部をテフロ
ン等の柔順部材にて構成すれば、ジョー8,9と振動伝
達部材19の間の超音波振動による騒音や発熱を防止す
ることが可能である。また、ジョー8,9とばね11,
12はいずれもねじ止め固定されるため、別々または一
緒に交換可能である。なお、このクランプ部6における
ジョー開閉機構は腹腔鏡下外科手術用鉗子に一般的に用
いられているリンクと作動ロッドによる開閉機構、ある
いはカム式の開閉機構を用いても良い(図示せず)。
【0018】次に、鉗子操作部3の構成を図4ないし図
6を参照して説明する。すなわち、鉗子操作部3は前記
外シース1の基端部を嵌合して固着するシース受け31
を設け、このシース受け31は2つの面幅を形成する2
つ板状のカバー32,33の上前端をそれぞれ延長して
形成した左右一対のアーム部34の先端部間に配置さ
れ、その各アーム部34の先端部に対してねじ35を用
いて取付け固定されている。2つ板状のカバー32,3
3の下部はグリップ部材36,37を間に挟み、その板
状のカバー32,33を両面からねじ38により固定し
て把持部39を形成している。
【0019】作動パイプ23の後端には接続パイプ41
の先端部分が固着されている。この接続パイプ41の外
周形状は手元側よりねじ部42、そのねじ部42と同外
径の円筒部43、前記作動パイプ23の外径と等しい径
で2面幅44を設けた形状の円筒部45と、作動パイプ
23に嵌入可能な円筒部46に形成されている。この接
続パイプ41には回転ノブ47が被嵌されている。回転
ノブ47はその先端側部分が矩形の孔または溝形状の内
腔が形成され、後端側部分が円筒形状に形成されてい
る。接続パイプ41を貫装させた後、ねじ部42に前記
アダプター5の先端部内周に形成したねじ部48を螺合
し、これにより、接続パイプ41と回転ノブ47とアダ
プター5が互いに回動不可能かつ着脱自在に固定され
る。
【0020】回転ノブ47の外周には円周方向に沿う周
回溝49が設けられており、この周回溝49には図6で
示すように、2つのノブ支持部材51,52を嵌め込ん
で、2つのノブ支持部材51,52をねじ53で固定
し、回転ノブ47を軸支する。
【0021】鉗子操作部3はその2つカバー32,33
の間に架設されたハンドルピン55を介して軸支したハ
ンドル56が設けられている。ハンドルピン55は頭付
きピンからなり、これの頭部57と頭付きピンねじ58
によりカバー32,33に外れないように装着されてい
る。そして、ハンドル56は2個のカバー32,33の
間に回動自在に装着されている。
【0022】ハンドル56の上部アーム端部は前記ノブ
支持部材51,52を嵌入可能な溝形状に形成されてい
る。この上部アーム端部の溝部の両側の壁部にはそれぞ
れスライド溝61が穿設して設けられている。そして、
各スライド溝61にはそれぞれスペーサ62及びこれを
貫通する頭付き固定ねじ63が貫挿され、その固定ねじ
63は前記ノブ支持部材52に螺合する。これによりハ
ンドル56の回転に追従してスライド溝61内をスペー
サ62が摺動し、回転ノブ47は外シース1に対し前後
に摺動する。
【0023】また、ハンドル56の他端側部分は指掛け
部65となっており、この指掛け部65の内側空部には
その空部を横切ってばね受けピン66が設けられてい
る。ばね受けピン66には前記把持部39に一端をねじ
固定された作動ばね67の可動他端が係着し、その作動
ばね67の弾性力でばね受けピン66を介してハンドル
56を付勢することにより回転ノブ47を手元側へ弾性
的に付勢している。そして、ハンドル56の指掛け部6
5を押すと、ジョー8,9は開き、離すと閉じた状態と
なる。なお、鉗子操作手段としては腹腔鏡下外科手術用
鉗子のラチェット(ストッパー)付のリンク方式等を用
いてもよい。
【0024】一方、鉗子操作部3とハンドピース4は図
5で示すように構成されている。すなわち、ハンドピー
ス4は前記振動伝達部材19と超音波振動発生手段71
を搭載したハウジング72を有してなり、ハウジング7
2の後端には超音波振動発生手段71に高周波電圧を印
加するための電源コード73と、焼灼用高周波電流を超
音波振動発生手段71を通じて振動伝達部材19に流す
ための電極ピン74が設けられている(図1参照)。ま
た、電極ピン74と超音波振動発生手段71と振動伝達
部材19は電気的に接続されている。
【0025】ハウジング72の先端部内には前記アダプ
ター5の後端部分が摺動可能に嵌入され、ハウジング7
2の内周面にはアダプター5との間での気密を保つため
のOリング75aを取り付ける溝75bが設けている。
ハウジング72は、Oリング75aの摩擦によりアダプ
ター5の回転と同期して回転する。
【0026】前記ハウジング72の前端部外周には進退
ノブ76を嵌装してなり、固定ナット77を螺合するこ
とによりハウジング72と進退ノブ76は回動可能に装
着されている。進退ノブ76の側面にはレバー部78が
形成され、レバー部78を前後に操作することにより振
動伝達部材19を進退させることができる。さらに、進
退ノブ76の下側に形成されているレバー位置決め部7
9は2つのカバー32,33間に摺動可能に嵌装され
る。2つのカバー32,33の間にはレバー位置決め部
79を当てるストッパーピン81が貫装されるようにな
っている。ストッパーピン81は振動伝達部材19の挿
入量を制限する。カバー32,33にはストッパーピン
81を貫装するためのピン穴82が設けられている。ピ
ン穴82は前記進退ノブ76の移動方向に沿って1列に
複数個配設され、そのピン穴82のいずれかを選択して
振動伝達部材19の最大挿入量を変更することができ
る。ジョー8,9を交換する際はそのジョー8,9の長
さに対応したピン穴82を選び、そのピン穴82にスト
ッパーピン81を付け替える。
【0027】前記ハンドピース4の振動伝達部材19は
図7で示すように構成されている。すなわち、この振動
伝達部材19は先端ブレード部19aと中間テーパ部1
9bと繋ぎ部19cの3体から構成され、それぞれが振
動の腹の位置にて着脱自在に螺合されている。また、そ
れぞれの部材には2面幅のスパナがけ部83を備えてい
る。繋ぎ部19cは前記超音波振動発生手段71に螺合
されている。中間テーパー部19bは超音波振動の振幅
を拡大させるため、後端部の振動の腹の位置から断面積
を減少していく様に形成され、それ以降は円柱形状とな
っている。
【0028】先端ブレード部19aの先端部は図8に示
すように、先端板状部85の後端側部分は厚みを増して
行く形状、例えば左右に傾斜面を有する楔状に形成され
た拡大部86を形成する。拡大部86は図8(a)のよ
うに窪む円弧状でも、その逆に膨らむ円弧状でもよい
し、また平らな傾斜面であってもよい。さらにジョー内
部に挿入される部分は2面幅を設けた円柱形状の中間部
87を形成している。また、先端板状部85の先端は図
8(b)で示すように凹部としてのV字状切欠き部88
が施されている。
【0029】[作用・効果]使用例に基づきその作用を
順に説明する。 (1) 進退ノブ76のレバー部78により振動伝達部材1
9を後退し、その振動伝達部材19の先端がクランプ部
6の後方に位置させる。ハウジング72の回転により、
振動伝達部材19の先端ブレード部19aの先端板状部
85の板面方向がジョー8,9の把持面に対し直角とな
るように調節する。
【0030】(2) 処置したい生体組織の形状に合わせ
て、回転ノブ47の調節によりジョー8,9の向きを設
定する。この回転によりハウジング72も同期して回転
するため、ジョー8,9と先端ブレード部19aの設定
した位置関係はそのまま保たれる。
【0031】(3) ハンドル56を操作し、クランプ部6
のジョー8,9を開く。そして、図9(a)で示すよう
に開いたジョー8とジョー9の間に生体組織89を位置
させ、ハンドル56から指を放すとその生体組織89が
ジョー8とジョー9の間に把持される。
【0032】(4) 超音波振動を発生させ、進退ノブ76
のレバー部78を操作し、先端ブレード部19aを閉じ
たジョー8,9の内部の空洞27に挿入する(図9
(b)〜(d))。振動伝達部材19の先端が把持した
生体組織89の把持される2個所の部分の中間に位置す
る部位を横切って進み、その生体組織89を凝固しなが
ら切断する。この際、振動伝達部材19の先端板状部8
5におけるV字状切欠き部88により生体組織89が先
端ブレード部19aの上下へ逃げることを防止する。そ
して、板状の先端板状部85により生体組織89を凝固
しながら切断するが、続けて図9(c)で示すように先
端ブレード部19aの拡大部86と中間部87により、
凝固・切断された生体組織89の切断端をジョー8,9
の内周面に押し付けながら、さらに凝固を行う。このと
き、拡大部86の拡大率と中間部87の2面幅の大きさ
で、切断性、凝固性が決まる。また、先端ブレード部1
9aから高周波電流を流すことが可能であり、超音波振
動では処置しにくい膜状組織の焼灼を行うことができ
る。なお、先端ブレード部19aをジョー8,9から突
出させ、一般の高周波電極のように使用することも考え
られる。 (5) ハンドル56を操作し、ジョー8,9を開き、切断
された生体組織89を放す。
【0033】この実施形態によれば、超音波振動を用い
た処置であるので、生体組織89への熱影響が小さくか
つ無煙で生体組織の凝固・切断が行える。また、ジョー
8,9を長くすることにより、1回の操作で長く均一に
生体組織89を凝固・切断することができる。
【0034】[変形例]前記クランプ部6のクランプ要
素の変形例であって、第1の変形例としてのジョー8,
9は図3(b)で示すようなものである。つまり、第1
の変形例のジョー8,9はその周壁に長軸方向に沿って
長い溝状の開口部91を形成したものである。
【0035】また、第2の変形例としてのジョー8,9
は図3(c)で示すようなものである。つまり、第1の
変形例のジョー8,9は前記開口部91の幅を振動伝達
部材19における先端ブレード部19aの幅以上とし、
かつジョー8,9の先端まで延長して開放する切欠き形
状とする。すると、長軸に平行な歯26の部分が左右に
分かれ、ばね11,12の先端部に取着されて1組の把
持部分が構成されるジョー8,9となる。
【0036】これらの変形例によれば、超音波振動して
いる先端ブレード部19aにより生体組織89を凝固・
切断する際、その開口部91を通してジョー8,9の内
部の処置を行う様子を目視で確認することができるた
め、より安全な処置を行うことができる。
【0037】さらに、第3の変形例としてのジョー8,
9は図3(c)で示すようなものである。つまり、この
第3の変形例のジョー8,9はそのジョー先端部の内周
面25に先端ブレード部19aの先端板状部85および
拡大部86の側端部が入る形状の嵌合用溝95を設けた
ものである。この溝95より後方の部位は前述した実施
形態と同様の内周面25が設けられている。先端ブレー
ド部19aの先端板状部85や拡大部86のみにしか接
触しない生体組織、すなわちジョー8,9の先端で把持
された生体組織の部分はそのジョー8,9の内部に押し
付けて凝固する事ができないが、この第3の変形例によ
れば、ジョー8,9の先端部内面に先端ブレード部19
aの先端板状部85および拡大部86の側端部が入る嵌
合用溝95が設けられているので、ジョー8,9の先端
で把持された部分まで十分に凝固する事ができる。
【0038】なお、第1の変形例や第2の変形例の開口
部91を振動伝達部材19の先端部の側端部が入る嵌合
用溝として兼用する構成としてもよい。また、本発明は
前述したものに限定されるものではなく、その他にも種
々の変形例を考えることができる。たとえばクランプ部
において1つのクランプ要素を固定し、他方のクランプ
要素を可動するものとして構成してもよい。
【0039】(付記) 1.超音波振動発生手段と、クランプ要素により生体組
織を把持するクランプ部を設けた鉗子手段と、前記超音
波振動発生手段に接続され前記クランプ部に把持された
前記生体組織を超音波振動により凝固・切断可能な振動
伝達部材と具備した超音波凝固切断具において、前記鉗
子手段のクランプ部のクランプ要素により生体組織を把
持した状態で、前記振動伝達部材の先端が把持した生体
組織を横切る向きに進退自在な構成で該振動伝達部材を
進退操作可能な構成としたことを特徴とする超音波凝固
切断具。
【0040】2.付記第1項に記載の超音波凝固切断具
であって、前記クランプ部はそのクランプ要素により生
体組織を把持した状態で前記振動伝達部材の先端部を挿
脱自在に挿入する空間部を有する構成としたことを特徴
とする。 3.付記第2項に記載の超音波凝固切断具であって、前
記空間部はその横断面形状が真円、楕円あるいは角形状
であることを特徴とする。 4.付記第1項に記載の超音波凝固切断具であって、前
記クランプ部は前記振動伝達部材の長軸の両側でそれぞ
れ生体組織を把持する2つの把持手段を有し、その2つ
の把持手段が前記振動伝達部材の長軸に沿ってほぼ並行
に配置したことを特徴とする。
【0041】5.付記第1項に記載の超音波凝固切断具
であって、前記クランプ部が鉗子手段の他の部材から交
換可能であることを特徴とする。 6.付記第1項に記載の超音波凝固切断具であって、前
記クランプ部の、前記振動伝達部材との近接部分が柔順
部材で構成されることを特徴とする。 7.付記第1項に記載の超音波凝固切断具であって、前
記振動伝達部材は先端部が板状で後端側に厚みを増して
いく形状であることを特徴とする。 8.付記第7項に記載の超音波凝固切断具であって、前
記振動伝達部材の前記板状部分の先端が凹んだ形状をし
ていることを特徴とする。
【0042】9.付記第1項に記載の超音波凝固切断具
であって、前記鉗子手段と前記超音波振動発生手段のハ
ウジングを前記振動伝達部材の長軸方向に相互に移動可
能に保持するアダプターを設けたことを特徴とする。 10.付記第9項に記載の超音波凝固切断具であって、
前記振動伝達部材をその長軸方向に進退させる操作手段
を設けたことを特徴とする。 11.付記第9項に記載の超音波凝固切断具であって、
前記アダプターに、前記クランプ要素の長さに対応して
その移動量を制限する手段を設けたことを特徴とする。 12.付記第9項に記載の超音波凝固切断具であって、
前記振動伝達部材が前記鉗子手段、前記超音波振動発生
手段のハウジングおよび前記アダプタの外部と絶縁され
ていることを特徴とする。
【0043】13.付記第1項に記載の超音波凝固切断
具であって、前記クランプ部が複数のクランプ要素の少
なくとも1つのクランプ要素を固定したことを特徴とす
る。 14.付記第1項に記載の超音波凝固切断具であって、
前記クランプ部のクランプ要素に監視用の開口部を設け
たことを特徴とする。
【0044】15.付記第1項に記載の超音波凝固切断
具であって、前記クランプ部のクランプ要素に前記振動
伝達部材の先端部の側端部を逃がす溝または開口の嵌合
部を設けたことを特徴とする。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超
音波振動を用いた処置であるので、生体組織への熱影響
が小さく、かつ無煙で生体組織の凝固・切断が行える。
さらに一回の操作で長く均一に生体組織を凝固・切断す
ることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の超音波凝固切断具の全体を
示す側面図。
【図2】(a)は同超音波凝固切断具の鉗子手段におけ
るクランプ要素部分の平面図、(b)は超音波凝固切断
具の鉗子手段におけるクランプ要素部分の縦断面図。
【図3】前記鉗子手段におけるクランプ要素の各種類の
ものの斜視図。
【図4】同超音波凝固切断具の鉗子操作部の縦断面図。
【図5】(a)は同超音波凝固切断具の鉗子操作部の要
部の縦断面図、(b)は(a)中B−B線に沿う断面
図、(c)は(a)中C−C線に沿う断面図。
【図6】図5(a)中A−A線に沿う断面図。
【図7】同超音波凝固切断具のハンドピースの振動伝達
部材の側面図。
【図8】(a)は同振動伝達部材の先端部の平面図、
(b)は同振動伝達部材の先端部の側面図。
【図9】同超音波凝固切断具の使用状態の説明図。
【符号の説明】
1…外シース、2…挿入部、3…鉗子操作部、4…ハン
ドピース、6…クランプ部、8…第1のジョー、9…第
2のジョー、19…振動伝達部材、26…歯、27…空
洞、56…ハンドル、65…指掛け部、67…作動ば
ね、71…超音波振動発生手段、76…進退ノブ、85
…先端板状部、86…拡大部、88…V字状切欠き部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超音波振動発生手段と、クランプ要素によ
    り生体組織を把持するクランプ部を設けた鉗子手段と、
    前記超音波振動発生手段に接続され前記クランプ部に把
    持された前記生体組織を超音波振動により凝固・切断可
    能な振動伝達部材と具備した超音波凝固切断具におい
    て、 前記鉗子手段のクランプ部のクランプ要素により生体組
    織を把持した状態で、前記振動伝達部材の先端が把持し
    た生体組織を横切る向きに進退自在な構成で該振動伝達
    部材を進退操作可能な構成としたことを特徴とする超音
    波凝固切断具。
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