JPH09252125A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH09252125A
JPH09252125A JP8059810A JP5981096A JPH09252125A JP H09252125 A JPH09252125 A JP H09252125A JP 8059810 A JP8059810 A JP 8059810A JP 5981096 A JP5981096 A JP 5981096A JP H09252125 A JPH09252125 A JP H09252125A
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JP
Japan
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type
voltage
substrate
mos transistor
type mos
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Application number
JP8059810A
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English (en)
Inventor
Junji Koga
淳二 古賀
Akira Chokai
明 鳥海
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】しきい値電圧を低くしても、リーク電流の発生
が十分に抑制されるMOSトランジスタを提供するこ
と。 【解決手段】基板に形成されたMOS型トランジスタ
と、このMOS型トランジスタのゲートGと基板との間
に設けられ、MOS型トランジスタのソースSと基板と
の間の電圧を、ソースSと基板とにより形成されたpn
接合ダイオードのビルトイン電圧よりも小さい順方向電
圧にし、pn接合ダイオードをオフ状態に保つ定電圧源
Vcとを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MOS型トランジ
スタを有する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュ−タ−や通信機器の重要
部分には、多数のトランジスタや抵抗等を電気回路を達
成するようにむすびつけ、1チップ上に集積化して形成
した大規模集積回路(LSI)が多用されている。この
ため、機器全体の性能は、LSI単体の性能と大きく結
び付いている。
【0003】LSI単体の性能向上は、集積度を高める
こと、つまり、素子の微細化により実現できる。このよ
うな微細な素子には、高速化および低消費電力化が強く
要求されている。
【0004】低消費電力化を達成するために、電源電圧
は低くなる一方である。例えば、次世代の0.1μm世
代の半導体素子においては、電源電圧は1V程度の低電
圧が予想されている。
【0005】また、高速化を達成するために、素子のし
きい値電圧は低くなる一方である。しかし、しきい値電
圧が低くなると、リーク電流が生じ易くなり、待機中の
消費電力が増大し、低消費電力化が困難である。したが
って、低消費電力化と高速化を両立させるためには、素
子のサブスレッショルド特性は良好である必要がある。
【0006】一方、従来より、素子の微細化を進めるに
あたって、基板濃度を高くしているが、濃度増加にとも
なってサブスレッショルド特性は劣化する。このような
サブスレッショルド特性の劣化を防止するために、例え
ば、MOSトランジスタにおいては以下のような対策が
取られている(IEEE, International Electoron Device
s Meeting, p.74, 1994)。
【0007】図22に、その基本原理を示す概念図を示
す。このMOSトランジスタはn型チャネルである。ま
た、ソース電位が接地電位である。図22に示すよう
に、ゲートと基板とは接続されている。
【0008】したがって、ゲートに正のゲート電圧が印
加されるに従って、基板に正の電圧(基板バイアス電
圧)が徐々に印加され、基板電圧はゲート電圧程度まで
上昇する。
【0009】この結果、図23に示すように、基板バイ
アス電圧を与えた場合(基板電圧VSUB =Vg )は、基
板バイアス電圧を与えない場合(基板電圧VSUB =0の
場合)に比べて、ゲート電圧Vg の上昇とともにドレイ
ン電流Id はより増加し、サブスレッショルド特性は改
善される。
【0010】しかしながら、この技術ではサブスレッシ
ョルド特性の改善には限界がある。すなわち、基板バイ
アス電圧が、ソースと基板とにより形成されたpn接合
ダイオードのビルトイン電圧を越えると、pn接合ダイ
オードがオン状態になり、正常なトランジスタ動作は得
られなくなる。
【0011】このように、サブスレッショルド特性の改
善は、ビルトイン電圧により制限されるため、リーク電
流の発生を十分に抑制することは困難である。また、ビ
ルトイン電圧が制限される結果、ゲート電圧、つまり、
電源電圧も制限を受けることになる。例えば、通常の半
導体材料であるシリコン系の場合、電源電圧は0.5V
以下でなければならない。このような電源電圧では応用
回路を組み立てるのは困難である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、しきい値
電圧の低下に伴うMOSトランジスタのリーク電流の増
加を防止するために、サブスレッショルド特性を改善す
ることが行なわれていた。
【0013】しかしながら、サブスレッショルド特性の
改善は、ソースと基板により形成されるpn接合ダイオ
ードのビルトイン電圧により制限されるため、リーク電
流の発生を十分に抑制することは困難であった。
【0014】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、しきい値電圧を低くし
ても、リーク電流の発生が十分に抑制されるMOSトラ
ンジスタを有する半導体装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
[概要]上記目的を達成するために、本発明に係る半導
体装置(請求項1)は、基板に形成されたMOS型トラ
ンジスタと、このMOS型トランジスタのゲートと前記
基板との間に設けられ、前記MOS型トランジスタのソ
ース電位と前記基板との間の電圧を、前記MOS型トラ
ンジスタのソースと基板とにより形成されたpn接合ダ
イオードのビルトイン電圧よりも小さい順方向電圧に
し、前記pn接合ダイオードをオフ状態に保つ基板電圧
制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】また、本発明に係る半導体装置(請求項
2)は、上記半導体装置(請求項1)において、前記ソ
ースと前記基板の間の電位差が一定であることを特徴と
する。また、本発明に係る半導体装置(請求項3)は、
上記半導体装置(請求項1、請求項2)において、前記
基板電圧制御手段がMOS型トランジスタ、ダイオード
または非線形素子からなることを特徴とする。
【0017】ここで、上記ダイオードとして、pn接合
ダイオードまたはショットキーバリアダイオードが好ま
しい。また、本発明に係る半導体装置(請求項4)は、
基板に形成されたMOS型トランジスタを有し、このM
OS型トランジスタのゲートと前記基板との間の電圧差
が一定になるように制御されていることを特徴とする。
【0018】[作用]本発明によれば、リーク電流の主
発生源であるMOS型トランジスタのソースと基板によ
り形成されたpn接合ダイオードをオフ状態に保つこと
ができるので、しきい値電圧の低下に伴うリーク電流の
発生を十分に抑制できるようになる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態(以下、実施形態という)を説明する。な
お、以下の各実施形態は半導体材料としてシリコンを用
いた場合のものであるが、他の半導体でも同様の説明が
成立する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態に
係る基板バイアス方式のn型MOSトランジスタの等価
回路図である。
【0020】ゲートGと基板との間には基板電圧制御手
段としての定電圧源Vcが設けられている。また、ゲー
トGには電源電圧Vddを選択的に印加できるようになっ
ている。すなわち、n型MOSトランジスタをオン状態
にするときのみゲートGに電源電圧Vddが印加されるよ
うになっている。
【0021】電源電圧Vddが1Vの場合、定電圧源Vc
の値を−0.5Vより小さくすることにより、ソース・
基板間電圧を、MOS型トランジスタのソースと基板と
により形成されたpn接合ダイオードのビルトイン電圧
(=0.5V)よりも小さくでき、リーク電流の主発生
源である上記pn接合ダイオードをオフ状態に保つこと
ができる。ただし、ソース電圧が基板電圧以下、つま
り、上記pn接合ダイオードの順方向電圧となるように
する。
【0022】したがって、本実施形態によれば、しきい
値電圧を低くしてもリーク電流の発生を十分に抑制でき
るようになる。なお、電源電圧Vddが1Vの場合には、
定電圧源Vcの値を−0.5Vより小さくすれば良いと
説明したが、一般には、定電圧源Vcの値は、ビルトイ
ン電圧から電源電圧Vddの値を引いた値よりも小さけれ
ば良い。ただし、ソース電圧が基板電圧以下になるよう
にする。
【0023】図2は、本実施形態のn型MOSトランジ
スタのドレイン電流Id (実際にはlogId )とゲー
ト電圧VG との関係を示すId −VG 特性図である。な
お、図2には、従来の場合のそれら(基板バイアス電圧
が0.5Vの場合、基板バイアスが−0.5Vの場合)
も比較のために示してある。
【0024】図2から、本実施形態のように、ゲート電
圧VG の値に関係なく、ソース・基板間電圧を所定の一
定値に保つことにより、基板バイアス電圧を0.5Vと
した場合に得られる高駆動力と、基板バイアス電圧を−
0.51Vとした場合に得られる低リーク電流とを同時
に実現できることが分かる。さらに、特性曲線の傾きが
大きく、サブスレッショルド特性も改善されていること
が分かる。したがって、本実施形態のn型MOSトラン
ジスタは、高速化、低消費電力化に非常に適したもので
ある。
【0025】なお、本実施形態は、シリコン基板の種類
に関係なく有効である。すなわち、通常のバルクシリコ
ン基板でも、SOI基板でも有効である。 (第2の実施形態)図3は、本発明の第2の実施形態に
係る基板バイアス方式のn型MOSトランジスタの等価
回路図である。
【0026】本実施形態が第1の実施形態のそれと異な
る点は、定電源電圧Vcの代わりにn型MOSトランジ
スタM1を用いたことにある。n型MOSトランジスタ
M1の一方のソース・ドレインは本体のn型MOSトラ
ンジスタMのゲートGに接続され、他方のソース・ドレ
インは基板に接続されている。ここでは、n型MOSト
ランジスタM1は、パストランジスタとしてのみ機能す
れば良く、ソースとドレインを区別する必要がないの
で、ソース・ドレインという用語を用いた。
【0027】また、n型MOSトランジスタM1のゲー
トには、電源電圧Vddが常に印加されている。n型MO
SトランジスタM1のしきい値電圧Vthは、電源電圧V
ddよりも0.5V低く設定されている(Vth=Vdd
0.5V)。
【0028】本体のn型MOSトランジスタMの動作は
以下の通りである。オン状態になると、オフ状態では0
Vであった基板電圧Vsub は上昇するが、その値は、n
型MOSトランジスタM1のしきい値電圧の降下によ
り、Vdd−Vth=0.5Vと一定値となる。
【0029】これにより、第1の実施形態と同様に、p
n接合ダイオードはオン状態になることはなく、しきい
値電圧を低くしてもリーク電流の発生を十分に抑制でき
るようになる。また、第1の実施形態と同様に、良好な
サブスレッショルド特性が得られる。したがって、本実
施形態のn型MOSトランジスタMは、第1の実施形態
と同様に、高速化、低消費電力化に非常に適したもので
ある。
【0030】なお、本実施形態では、n型MOSトラン
ジスタM1のゲートに常に電源電圧Vddを印加している
が、本体のn型MOSトランジスタMと同期させても良
い。すなわち、本体のn型MOSトランジスタMが動作
するときのみに、電源電圧Vddを印加するようにしても
良い。
【0031】図4に、第1、第2の実施形態で用いられ
る本体のn型MOSトランジスタの一般的な素子構造を
示す。図中、1はp型シリコン基板を示しており、この
p型シリコン基板1上にはゲート酸化膜2を介してゲー
ト電極3が配設されている。p型シリコン基板1の表面
にはゲート電極3により自己整合的に形成されたn型ソ
ース拡散層4、n型ドレイン拡散層5が設けられてい
る。
【0032】ここで、0.1μm世代のMOSトランジ
スタを正常動作させるためには、基板濃度は、1×10
18cm-3程度の高濃度に設定する必要があると予想され
ている。
【0033】この場合、しきい値電圧を0.1〜0.2
V程度に設定するには、ゲート電極3の仕事関数を制御
すると良い。すなわち、nチャネルの場合には、ゲート
電極の材料として、高濃度のn型多結晶シリコンの仕事
関数(=4eV)よりも小さい材料を用いる。例えば、
マグネシウムやサマリウムが適当である。
【0034】また、p型チャネルの場合には、ゲート電
極の材料として、高濃度のp型多結晶シリコンの仕事関
数(=5eV)よりも大きい材料を用いる。例えば、ニ
ッケルやタングステンが適当である。
【0035】本発明者等は、上記実施形態の基板バイア
ス方式が0.1μm世代のMOSトランジスタに対して
も有効であるか否かを調べるために、図4のn型MOS
トランジスタの基板濃度を高濃度(1×1018cm-3
度)に設定した場合のId −VG 特性を求めてみた。
【0036】図5はその結果を示すId −VG 特性図で
ある。図中、実線は上記実施形態の基板バイアス方式を
用いた場合の結果を示し、破線は基板電圧Vsub (基板
バイアス電圧)が0Vの場合の結果を示している。図5
から上記実施形態の基板バイアス方式を用いることによ
り、基板濃度が高くても急峻なサブスレッショルド特性
が得られていることが分かる。具体的には、60mV/
dec以下の小さいサブスレッショルド係数が得られ
る。
【0037】上記実施形態の本体のn型MOSトランジ
スタとしては、図4に示したものの他に図6、図7を示
す構造のものも使用できる。図6のn型MOSトランジ
スタは、図4のn型MOSトランジスタにおいて、チャ
ネル領域の最表面にn型不純物拡散層6を設けたもので
ある。n型不純物拡散層6の濃度や深さを適宜調整する
ことにより、0.1〜0.2Vのしきい値電圧を達成で
きる。このようなn型MOSトランジスタでも図2、図
5に示したような良好なサブスレッショルド特性が得ら
れる。
【0038】図7のn型MOSトランジスタは、図4の
n型MOSトランジスタをダブルゲート構造にしたもの
である。図中、7はシリコン酸化膜、8は下部ゲート電
極を示している。このn型MOSトランジスタの場合、
下部ゲート電極8を基板として上記実施形態の基板バイ
アス方式を適用する。このようなn型MOSトランジス
タでも図2、図5に示したような良好なサブスレッショ
ルド特性が得られる。 (第3の実施形態)本実施形態は本発明をインバータに
適用した例である。
【0039】すなわち、本実施形態のインバータは、図
8に示すn型MOSトランジスタTrと抵抗Rとにより
構成されたインバータにおいて、n型MOSトランジス
タTrとして、第1の実施形態の基板バイアス方式のn
型MOSトランジスタを用いた構成になっている。な
お、図中、Cは配線容量を示しており、10fFを想定
した。
【0040】本実施形態のインバータにおける遅延時間
τpdは、図9に示すように、上記実施形態の基板バイア
ス方式を用いない従来のインバータにおいて、基板電圧
SUB を0.5Vに設定した場合のそれと同じ小さい値
(30psec)であった。また、リーク電流は図2に
示した基板電圧VSUB が−0.5Vの場合と同程度に小
さい値であった。したがって、本実施形態のインバータ
は、高速化、低消費電力化に非常に適したものである。
【0041】インバータのMOSトランジスタのよう
に、配線容量を駆動する必要があるMOSトランジスタ
の場合、ドレイン電流Id は重要な素子パラメータとな
る。通常、チャネル幅を広くして、ドレイン電流Id
増やしているが、リーク電流はチャネル幅に比例して大
きくなるので、低消費電力化が困難になる。
【0042】しかし、上述した実施形態のMOSトラン
ジスタは優れたサブスレッショルド特性を有しているの
で、チャネル幅を広くしてもリーク電流が顕在化するこ
とはなく、低消費電力化に有利である。
【0043】なお、図3に示したn型MOSトランジス
タM1は、パス・トランジスタとしてのみ機能すれば良
いので、チャネル幅は小さくても構わない。すなわち、
n型MOSトランジスタM1の面積は、本体のn型MO
SトランジスタMの面積に比べて、小さくできる。
【0044】したがって、ドレイン電流Id を増やすた
めに、本体のn型MOSトランジスタMのチャネル幅を
広くした場合、本体のn型MOSトランジスタMの面積
は増大するが、n型MOSトランジスタM1の面積は小
さいままであるので、n型MOSトランジスタM1の存
在により、レイアウト面積が実質的に増大することはな
い。 (第4の実施形態)図10は、本発明の第4の実施形態
に係る半導体装置の等価回路図である。
【0045】上記第2の実施形態では、本体のn型MO
SトランジスタMが1個、基板電圧制御手段としてのn
型MOSトランジスタM1が1個の場合について説明し
たが、本体のn型MOSトランジスタMが複数個の場合
でも、n型MOSトランジスタM1を1個に済せること
ができる。
【0046】すなわち、図10に示すように、各本体の
n型MOSトランジスタMのゲートGを共通接続し、そ
れをn型MOSトランジスタM1の一方のソース・ドレ
インに接続し、同様に各本体のn型MOSトランジスタ
Mの基板を共通接続し、それをn型MOSトランジスタ
M1の他方のソース・ドレインに接続すれば良い。この
ようにn型MOSトランジスタM1を共通化することに
より、レイアウト面積の増加を効果的に防止できる。
【0047】図11に、図3の等価回路の素子部を具体
化したものの断面図を示す。これはチャネル方向に垂直
な方向の断面図である。これはn型MOSトランジスタ
M1に特徴がある例である。
【0048】図中、11はp型シリコン基板を示してお
り、このp型シリコン基板11の表面に素子分離絶縁膜
12が形成されている。本体のn型MOSトランジスタ
Mは、シリコン酸化膜13をゲート酸化膜、多結晶シリ
コン膜14をゲート電極とする図4に示した通常タイプ
のものである。
【0049】一方、n型MOSトランジスタM1は素子
分離絶縁膜12上に形成されたn型TFTであり、多結
晶シリコン膜14の一部を活性層として利用している。
この多結晶シリコン膜14には高濃度のn型ソース・ド
レイン拡散層15a,15bが形成されている。これら
の間の多結晶シリコン膜14上にはゲート酸化膜として
のシリコン酸化膜16、ゲート電極としての多結晶シリ
コン膜17が形成されている。n型ソース・ドレイン拡
散層15bは、配線18、多結晶シリコン膜14に形成
された高濃度のp型拡散層19、基板表面に形成された
高濃度のp型コンタクト層20を介して、p型シリコン
基板11に接続している。なお、p型拡散層19はシリ
サイド層であっても良い。
【0050】この例では、n型MOSトランジスタM1
であるn型TFTは、本来素子形成には用いられない領
域である素子分離絶縁膜12上に形成されているので、
図3の素子構造をコンパクトに実現できる。 (第5の実施形態)図12は、本発明の第5の実施形態
に係る基板バイアス方式のn型MOSトランジスタの等
価回路図である。
【0051】本実施形態が第2の実施形態と異なる点
は、n型MOSトランジスタM1の代わりに、ダイオー
ドD1を用いたことにある。ダイオードは、図13に示
すように、オフセット電圧Voff を有する。すなわち、
アノード・カソード間にオフセット電圧Voff を越える
順方向電圧を印加しないと電流は流れない。
【0052】このオフセット電圧Voff はMOSトラン
ジスタのしきい値電圧Vthに相当する。したがって、V
off =Vdd−0.5Vに設定することにより、第2の実
施形態と同様な効果が得られる。
【0053】図14、図15に、図12の等価回路の素
子部を具体化した断面図を示す。これはチャネル方向に
垂直な方向の断面図である。なお、図11の素子構造と
対応する部分には図11と同一符号を付してある。
【0054】図14は、ダイオードD1として、素子分
離絶縁膜12上のn型多結晶シリコン膜14に選択的に
形成した低濃度のp型多結晶シリコン膜22と高濃度の
n型多結晶シリコン膜21とからなるpn接合ダイオー
ドを用いた例である。このとき、オフセット電圧Voff
はビルトイン電圧に相当する。
【0055】なお、図中、18a,18bは配線を示
し、23,24はコンタクト層(p型不純物拡散層)を
示している。また、n型多結晶シリコン膜21のn型不
純物濃度がn型多結晶シリコン膜14のそれと同じでも
良い場合には、n型多結晶シリコン膜21はn型多結晶
シリコン膜14そのものとなる。
【0056】図15は、ダイオードD1として、配線1
8とp型シリコン基板11とからなるショットキーバリ
アダイオードを用いた例である。このとき、オフセット
電圧Voff はショットキーバリアに相当する。 (第6の実施形態)図16は、本発明の第6の実施形態
に係る基板バイアス方式のn型MOSトランジスタの等
価回路図である。
【0057】本実施形態が第5の実施形態と異なる点
は、ダイオードの代わりに、非線形抵抗素子Rを用いた
ことにある。非線形抵抗素子は、図13に示したダイオ
ードの電圧・電流特性と同様に、オフセット電圧Voff
を有する。したがって、第5の実施形態と同様な効果が
得られる。
【0058】図17に図16の等価回路の素子部を具体
化した断面図を示す。これはチャネル方向に垂直な方向
の断面図である。なお、図11の素子構造と対応する部
分には図11と同一符号を付してある。
【0059】図17は、非線形抵抗素子Rとして、素子
分離絶縁膜12上のn型多結晶シリコン膜14に選択的
に形成した低濃度のn型多結晶シリコン膜32と高濃度
のn型多結晶シリコン膜31とからなる多結晶シリコン
非線形抵抗素子を用いた例である。
【0060】低濃度のn型多結晶シリコン膜32は、例
えば、加速電圧30keV、ドーズ量1012〜1014
-2の条件で、n型多結晶シリコン膜14にリンイオン
を注入することにより形成する。
【0061】n型多結晶シリコン膜31のn型不純物濃
度がn型多結晶シリコン膜14のそれと同じでも良い場
合には、n型多結晶シリコン膜31はn型多結晶シリコ
ン膜14そのものとなる。 (第7の実施形態)図18は、本発明の第7の実施形態
に係る基板バイアス方式のn型MOSトランジスタを示
す断面図である。
【0062】本実施形態が第6の実施形態と異なる点
は、非線形抵抗素子Rとして、膜厚3nm以下の極薄ト
ンネル酸化膜33を用いたことにある。極薄トンネル酸
化膜33の膜厚は、熱酸化時間により容易に制御でき
る。トンネル電流は、ある一定レベル以上の電圧を印加
しないと流れない。したがって、本実施形態の場合、こ
の電圧がオフセット電圧となる。 (第8の実施形態)図19は、本発明の第8の実施形態
に係る基板バイアス方式のn型MOSトランジスタを用
いたインバータの等価回路図である。図3の等価回路図
と同一部分には図3と同一の符号を付してある。
【0063】なお、M´は基板バイアス方式ではない通
常のn型MOSトランジスタを示している。ただし、n
型トランジスタM´にも本発明を適用することはもちろ
ん可能である。
【0064】本実施形態のインバータも、第3の実施形
態のそれと同様に、高速化、低消費電力化に非常に適し
たものである。ただし、待機時(入力電圧Vinが“H”
レベル(=VH )のままでn型MOSトランジスタMが
オン状態のとき)におけるn型MOSトランジスタMの
ソース・基板間電流、つまり、pn接合リーク電流Ipn
に注意する必要がある。
【0065】すなわち、待機時にn型MOSトランジス
タM1がオン状態であると、n型MOSトランジスタM
1のソース・基板間に正の電圧Vpn(=0.5V)が印
加されたままであるので、図20に示すように、n型M
OSトランジスタMにはpn接合リーク電流Ipnが流れ
る。
【0066】その結果、図21に示すインバータの待機
時の出力電流Iよりも、pn接合リーク電流Ipnのほう
が大きくなり、消費電流が高くなる可能性がある。した
がって、待機中にはn型MOSトランジスタM1をオフ
状態にし、ソース・基板間電圧Vpnを十分に小さくし
て、pn接合リーク電流Ipnをなるべく小さくすること
が重要となる。なお、インバータ以外の他のロジックに
適用する場合についても同様である。
【0067】なお、本発明は上述した実施形態に限定さ
れるものではない。例えば、本発明は、DRAMのパス
・トランジスタにも適用できる。従来のDRAMのパス
・トランジスタでは、書き込み時にブートストラップ回
路を用いて電流駆動力を高めている。
【0068】一方、本発明によれば、書き込み時には、
基板バイアス効果により、しきい値電圧を0V近傍にし
てパス・トランジスタを動作させることができるので、
ブーストラップ回路が不要となる。したがって、チップ
面積を小さくできる。
【0069】なお、DRAMにはNAND型DRAM、
NOR型DRAMなど複数のタイプがあるが、本発明は
タイプに関係なく適用できることは言うまでもない。ま
た、本発明は、ロジック回路のパス・トランジスタにも
適用でき、そして、DRAMの場合と同様な理由で同様
な効果が得られる。
【0070】また、上記実施形態ではn型MOSトラン
ジスタの場合について説明したが、本発明はp型MOS
トランジスタにも当然に適用できる。その他、本発明の
要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施できる。
【0071】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、し
きい値電圧を低くしても、リーク電流の発生が十分に抑
制されるMOSトランジスタを有する半導体装置を実現
できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る基板バイアス方
式のn型MOSトランジスタの等価回路図
【図2】図1のn型MOSトランジスタのId −VG
性図
【図3】本発明の第2の実施形態に係る基板バイアス方
式のn型MOSトランジスタの等価回路図
【図4】図1、図3の本体のn型MOSトランジスタの
一般的な素子構造を示す断面図
【図5】基板濃度を高くしたn型MOSトランジスタの
d −VG 特性図
【図6】図1、図3の本体のn型MOSトランジスタの
他の素子構造を示す断面図
【図7】図1、図3の本体のn型MOSトランジスタの
さらに別の素子構造を示す断面図
【図8】n型MOSトランジスタと抵抗によるインバー
タの等価回路図
【図9】本発明の第3の実施形態のインバータの効果を
説明するための図
【図10】本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の
等価回路図
【図11】図3の等価回路の素子部を具体化したものの
チャネル方向に垂直な方向の断面図
【図12】本発明の第5の実施形態に係る基板バイアス
方式のn型MOSトランジスタの等価回路図
【図13】ダイオードの電流・電圧特性を示す図
【図14】図12の等価回路の素子部を具体化したもの
のチャネル方向に垂直な方向の断面図
【図15】図12の等価回路の素子部を具体化したもの
のチャネル方向に垂直な方向の他の断面図
【図16】本発明の第6の実施形態に係る基板バイアス
方式のn型MOSトランジスタの等価回路図
【図17】図16の等価回路の素子部を具体化したもの
のチャネル方向に垂直な方向の断面図
【図18】図18は、本発明の第7の実施形態に係る基
板バイアス方式のn型MOSトランジスタを示す断面図
【図19】本発明の第8の実施形態に係る基板バイアス
方式のn型MOSトランジスタを用いたインバータの等
価回路図
【図20】ソース・基板間電圧とpn接合リーク電流と
の関係を示す特性図
【図21】インバータの待機時および動作時の入力電圧
と出力電圧との関係を示す特性図
【図22】従来の基板バイアス方式のn型MOSトラン
ジスタの等価回路図
【図23】従来の基板バイアス方式のn型MOSトラン
ジスタのId −VG 特性図
【符号の説明】
1…p型シリコン基板 2…ゲート酸化膜 3…ゲート電極 4…n型ソース拡散層 5…n型ドレイン拡散層 6…n型不純物拡散層 7…シリコン酸化膜 8…下部ゲート電極 11…p型シリコン基板 12…素子分離絶縁膜 13…シリコン酸化膜(ゲート酸化膜) 14…多結晶シリコン膜(ゲート電極) 15a,15b…n型ソース・ドレイン拡散層 16…シリコン酸化膜(ゲート酸化膜) 17…多結晶シリコン膜(ゲート電極) 18…配線 19…p型拡散層 20…p型コンタクト層 21…n型不純物拡散層 22…低濃度のp型拡散層 23…高濃度のp型拡散層 31…高濃度のn型拡散層 32…低濃度のn型拡散層 33…トンネル酸化膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板に形成されたMOS型トランジスタ
    と、 このMOS型トランジスタのゲートと前記基板との間に
    設けられ、前記MOS型トランジスタのソース電位と前
    記基板との間の電圧を、前記MOS型トランジスタのソ
    ースと基板とにより形成されたpn接合ダイオードのビ
    ルトイン電圧よりも小さい順方向電圧にし、前記pn接
    合ダイオードをオフ状態に保つ基板電圧制御手段とを具
    備してなることを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】前記ソースと前記基板との間の電圧差が一
    定であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装
    置。
  3. 【請求項3】前記基板電圧制御手段は、MOS型トラン
    ジスタ、ダイオードまたは非線形抵抗素子からなること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の半導体装
    置。
  4. 【請求項4】基板に形成されたMOS型トランジスタを
    有し、このMOS型トランジスタのゲートと前記基板と
    の間の電圧差が一定になるように制御されていることを
    特徴とする半導体装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002536833A (ja) * 1999-02-05 2002-10-29 コミツサリア タ レネルジー アトミーク 電流リミッタを備えたダイナミックしきい値電圧mosトランジスタ、およびその製造方法
WO2003014856A1 (fr) * 2001-08-06 2003-02-20 Sharp Kabushiki Kaisha Circuit integre a semi-conducteur et terminal cellulaire utilisant ce circuit
JP2015053300A (ja) * 2013-09-05 2015-03-19 富士電機株式会社 半導体装置
JP2015084441A (ja) * 2014-12-17 2015-04-30 ユニサンティス エレクトロニクス シンガポール プライベート リミテッドUnisantis Electronics Singapore Pte Ltd. 半導体装置

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