JPH09252118A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法

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JPH09252118A
JPH09252118A JP5895096A JP5895096A JPH09252118A JP H09252118 A JPH09252118 A JP H09252118A JP 5895096 A JP5895096 A JP 5895096A JP 5895096 A JP5895096 A JP 5895096A JP H09252118 A JPH09252118 A JP H09252118A
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JP
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layer
semiconductor
control electrode
insulating film
oxide film
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JP5895096A
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Inventor
Toshiaki Hikichi
敏彰 引地
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゲート配線層の下部に存在する酸化膜部分に
おける絶縁破壊の発生を低減し、信頼性を向上した半導
体装置およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 P型拡散層121は所定の間隔をあけて
離散的に形成されている。そして、隣合うP型拡散層1
21間の上部の酸化膜5aの上にはゲート電極層6が形
成されているが、P型拡散層121上に形成された酸化
膜5cの上部および、P型拡散層121の端縁上部に対
応する酸化膜5a上にはゲート電極層6は形成されてい
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体装置およびそ
の製造方法に関し、特にMOS型半導体装置のゲート耐
圧特性の信頼性を向上した半導体装置およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】図34はプレーナー型半導体装置の一つ
である縦型MOSFETの上部平面図を示したものであ
る。図34において中央の素子形成領域を取り囲むよう
に複数のガードリング形成領域GRが形成されている。
素子形成領域は、複数のMOSユニットセルが形成され
たMOSセル領域MRと、MOSFETのゲート電極に
接続されるゲート配線層10とに分けられる。ここで、
ゲート配線層10は図中のコの字型の部分と、当該コの
字型の基部から延在し、MOSセル領域MRを取り囲む
部分とからなっている。なお、ゲート配線層10のコの
字型部分の基部は、外部からの信号線をワイヤボンディ
ングするためのボンディング領域BRとなっている。
【0003】図34におけるX部の詳細図を図35に示
す。図35において、ゲート配線層10の両側はソース
電極8となっており、ソース電極8の平面内には、個々
のMOSユニットセルに対応した位置に、ソース電極コ
ンタクトホール14が配列形成されている。またゲート
配線層10の平面内にはゲート電極コンタクトホール1
1が形成されている。
【0004】次に、図35におけるAB線での断面図で
ある図36を用いて、従来の縦型MOSFET90の構
成を説明する。
【0005】図36において、低抵抗のN+層1の上
に、高抵抗のN-層2が形成されて半導体基板を構成し
ている。そして、N-層2の表面内にはP型不純物拡散
層(以後P型拡散層と呼称)12および、P型ウェル領
域3が形成されている。また、P型ウェル領域3の表面
内には2つのN+ソース領域4がそれぞれ形成されてい
る。なお、P型拡散層12は、ドレイン−ソース間耐圧
をある程度以上に確保しておくために必要とされる層で
ある。
【0006】N-層2の表面上には酸化膜5が形成さ
れ、当該酸化膜5の上にはゲート電極層6が形成され、
酸化膜5およびゲート電極層6の表面を覆うようにパッ
シベーション膜7が形成されている。
【0007】そして、P型ウェル領域3およびN+ソー
ス領域4の上部には、ソース電極コンタクトホール14
を介してソース電極8が接触し、当該ソース電極8はM
OSセル領域MR全体に渡って連続的に形成されてい
る。
【0008】また、P型拡散層12上の酸化膜5には、
ゲート電極層6に達するゲート電極コンタクトホール1
1が形成され、ゲート電極層6から酸化膜5の上部にか
けてゲート配線層10が形成されている。ここで、ゲー
ト配線層10は、装置内に形成された複数のMOSユニ
ットセルのゲート電極を、できる限り均一かつ低抵抗に
ゲートワイヤと接続するために設けられている。また、
+層1の表面にはドレイン電極9が全面に渡って形成
されている。
【0009】次に、図36におけるY部の詳細図を図3
7に示す。図37は酸化膜5の構造を説明するための図
である。図37に示されるように、酸化膜5は場所によ
って厚さが異なっている。例えば、ゲート酸化膜として
機能する酸化膜5bは最も薄く形成され、通常は最大で
も1000オングストローム程度である。一方、隣合う
P型ウェル領域3の間のN-層2上、およびP型ウェル
領域3とP型拡散層12の間のN-層2上に形成された
酸化膜5aは最も厚く形成され、P型拡散層12上に形
成された酸化膜5cは、酸化膜5aと5bの中間の厚み
を有している。
【0010】次に、図38〜図46を用いて縦型MOS
FET90の製造工程を説明する。まず、N+層1の上
にN-層2が形成された半導体基板を準備し、図38に
示す工程において基板表面を酸化することで、基板表面
に酸化膜5aを形成する。
【0011】次に図39に示す工程において、所定のパ
ターンを有するレジストマスク20をN-層2上の酸化
膜5a上に形成し、N-層2のP型拡散層12の形成予
定領域上の酸化膜5aを写真製版により除去する。続い
て、レジストマスク20を用いてP型不純物を導入す
る。
【0012】導入した不純物を、図40に示す工程にお
いて拡散させることでP型拡散層12を形成する。ここ
で、拡散工程は酸化雰囲気中で行なわれるので、P型拡
散層12上には同時に酸化膜5cが形成されることにな
る。
【0013】次に図41に示す工程において、所定のパ
ターンを有するレジストマスク(図示せず)を、N-
2上の酸化膜5aおよび5c上に形成し、P型ウェル領
域3が形成される領域、および装置動作時にチャネルと
なる領域上の酸化膜5aを写真製版により除去し、所定
の厚みの酸化膜5bを形成する。このとき、N+層1の
表面にも酸化膜5bが形成される。
【0014】次に図42に示す工程において、N-層2
上の酸化膜5a、5b、5cの上に全面に渡ってポリシ
リコンなどでゲート電極層6を形成する。
【0015】次に図43に示す工程において、所定のパ
ターンを有するレジストマスク21を、N-層2上の酸
化膜5a、5b、5c上に形成し、P型ウェル領域3が
形成される領域の酸化膜5bを写真製版により除去し、
レジストマスク21を用いてP型不純物を注入し、拡散
によりP型ウェル領域3を形成する。
【0016】次に図44に示す工程において、P型ウェ
ル領域3上に所定のパターンを有するレジストマスク2
2を形成し、レジストマスク22とゲート電極層6をマ
スクとして、N型不純物を注入し、拡散によりソース領
域4を形成する。
【0017】次に、レジストマスク22を除去した後、
P型ウェル領域3上およびソース領域4上からゲート電
極層6上にかけて、例えばCVD酸化膜によりパッシベ
ーション膜7を形成する。そして、図45に示す工程に
おいて、パッシベーション膜7上に所定のパターンを有
するレジストマスク23を形成し、ゲート電極コンタク
トホール11、およびソース電極コンタクトホール14
となる部分のパッシベーション膜7を写真製版により除
去する。なお、このとき、N+層1の表面上の酸化膜5
bも除去する。
【0018】次に、レジストマスク23を除去した後、
図46に示す工程において、パッシベーション膜7上、
ゲート電極コンタクトホール11上およびソース電極コ
ンタクトホール14上に全面に渡って、表面電極層15
をアルミニウム(Al)膜、あるいはアルミ−シリコン
(Al−Si)膜で形成する。なお、表面電極層15の
形成には、スパッタ法、あるいは蒸着法が使用される。
そして、表面電極層15上に所定のパターンを有するレ
ジストマスク24を形成し、ゲート配線層10とソース
電極8との境界部分となる表面電極層15を写真製版に
より除去する。最後に、N+層1の表面上にドレイン電
極9を全面に渡って形成することで、縦型MOSFET
90が完成する。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】MOS構造を持つ半導
体装置においては、ゲート電極には、所定のゲート−ソ
ース間耐圧を有することと、それを長期にわたって保持
する信頼性とが要求される。
【0020】ゲート−ソース間に印加される電圧は、ゲ
ート電極層6とソース電極8との間、およびゲート電極
層6と基板との間に同様に印加されるが、ゲート電極層
6とソース電極8との間は十分厚いパッシベーション膜
7で隔てられており、この部分は耐圧の面では十分な余
裕がある。
【0021】一方、ゲート電極層6と基板との間には、
厚みの異なる酸化膜5a、5b、5cで構成される酸化
膜5が存在するが、酸化膜5の耐圧およびその信頼性が
問題となる。
【0022】ウエハテストや短期信頼性試験におけるゲ
ート−ソース間の耐圧不良を解析すると、ほぼ基板の全
面に分布し膜厚が最も薄く、平均電界強度が最も大きく
なる酸化膜5b部分において絶縁破壊が発生しているこ
とが検知される。ところが、この部分以外に基板全体に
占める面積が比較的小さく、かつ酸化膜5bよりも厚い
酸化膜5c部分においても絶縁破壊が発生している。
【0023】酸化膜5b部分における絶縁破壊の問題に
ついては従来から指摘されており、改善について検討さ
れているが、酸化膜5c部分における絶縁破壊について
は認識に乏しく、対策も検討されていなかった。また、
酸化膜5cを厚くすること考慮されたが、半導体装置の
製造プロセス上の問題があった。
【0024】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、ゲート配線層の下部に存在する酸
化膜部分における絶縁破壊の発生を低減し、信頼性を向
上した半導体装置およびその製造方法を提供する。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明に係る請求項1記
載の半導体装置は、第1導電型の半導体基板の一方の主
面内に選択的に形成された第2導電型の第1の半導体層
と、該第1の半導体層の表面内に選択的に形成された第
1導電型の第2の半導体層と、前記第1および第2の半
導体層上から前記半導体基板上に渡って形成された第1
の絶縁膜と、該第1の絶縁膜上に形成された制御電極
と、前記第2の半導体層上に形成された第1の主電極
と、前記半導体基板の他方の主面上に形成された第2の
主電極とを有して構成されるユニットセルを複数備える
半導体装置において、前記半導体基板の一方の主面の前
記ユニットセルが形成されない所定領域の表面内に選択
的に形成された第2導電型の第3の半導体層と、前記第
3の半導体層上に形成された第2の絶縁膜と、前記第2
の絶縁膜上に形成され、前記制御電極に電気的に接続さ
れる制御電極配線層とを備え、前記制御電極配線層と前
記制御電極との電気的接続は、前記制御電極から延在す
る制御電極延在部においてなされ、前記制御電極延在部
は、前記第3の半導体層上には形成されていない。
【0026】本発明に係る請求項2記載の半導体装置
は、前記第3の半導体層が所定の間隔をあけて離散的に
複数形成され、前記制御電極延在部が、離散的に形成さ
れた前記第3の半導体層間の上部に形成されている。
【0027】本発明に係る請求項3記載の半導体装置
は、前記第3の半導体が連続的に形成され、前記制御電
極配線層は、前記制御電極延在部の上部に達する配線層
突出部を有し、該突出部において前記制御電極延在部と
の電気的接続をなしている。
【0028】本発明に係る請求項4記載の半導体装置
は、前記第3の半導体層が連続的に形成され、その平面
視輪郭形状は、凹凸部を有して入り組んだ形状であっ
て、前記制御電極延在部は、前記第3の半導体層の前記
凹部の上部に形成されている。
【0029】本発明に係る請求項5記載の半導体装置
は、第1導電型の半導体基板の一方の主面内に選択的に
形成された第2導電型の第1の半導体層と、該第1の半
導体層の表面内に選択的に形成された第1導電型の第2
の半導体層と、前記第1および第2の半導体層上から前
記半導体基板上に渡って形成された第1の絶縁膜と、該
第1の絶縁膜上に形成された制御電極と、前記第2の半
導体層上に形成された第1の主電極と、前記半導体基板
の他方の主面上に形成された第2の主電極とを有して構
成されるユニットセルを複数備える半導体装置におい
て、前記半導体基板の一方の主面の前記ユニットセルが
形成されない所定領域の表面内に選択的に形成された第
2導電型の第3の半導体層と、前記所定領域上に形成さ
れた第2の絶縁膜と、前記第2の絶縁膜上に形成された
第3の絶縁膜と、前記第3の絶縁膜上に形成され、前記
制御電極に電気的に接続される制御電極配線層とを備
え、前記制御電極配線層と前記制御電極との電気的接続
は、前記制御電極から延在する制御電極延在部において
なされ、前記制御電極延在部が、前記第3の半導体層上
に形成されている。
【0030】本発明に係る請求項6記載の半導体装置
は、前記第3の絶縁膜が、CVD法によって形成された
CVD酸化膜である。
【0031】本発明に係る請求項7は、請求項1記載の
半導体装置の製造方法であって、前記半導体基板の両主
面上に熱酸化膜を形成する工程(a)と、前記熱酸化膜を
選択的に除去して、前記半導体基板の表面内に第2導電
型の不純物を導入する工程(b)と、前記第2導電型の不
純物を熱拡散して前記第3の半導体層を形成すると同時
に、前記第3の半導体層上に、前記第2の絶縁膜を熱酸
化で形成する工程(c)と、前記熱酸化膜を選択的に除去
した後、当該部分に前記第1の絶縁膜を形成する工程
(d)と、前記制御電極を選択的に形成する工程(e)とを
備え、前記工程(e)は、少なくとも前記第2の絶縁膜上
を覆う所定のパターンを有するマスク層を形成し、該マ
スク層を遮蔽体として、前記制御電極および前記制御電
極延在部となる導電層を形成する工程を含んでいる。
【0032】本発明に係る請求項8記載の半導体装置の
製造方法は、前記工程(b)が、離散的に複数の開口部が
形成され、前記半導体基板の表面が露出するように、前
記熱酸化膜を所定の間隔をあけて除去する工程を含んで
いる。
【0033】本発明に係る請求項9記載の半導体装置の
製造方法は、前記工程(b)が、平面視輪郭形状が凹凸部
を有して入り組んだ形状に前記半導体基板の表面が露出
する開口部が形成されるように、前記熱酸化膜を除去す
る工程を含んでいる。
【0034】本発明に係る請求項10は、請求項5記載
の半導体装置の製造方法であって、前記半導体基板の両
主面上に熱酸化膜を形成する工程(a)と、前記熱酸化膜
を選択的に除去して、前記半導体基板の表面内に第2導
電型の不純物を導入する工程(b)と、前記第2導電型の
不純物を熱拡散して前記第3の半導体層を形成すると同
時に、前記第3の半導体層上に、前記第2の絶縁膜を熱
酸化で形成する工程(c)と、前記熱酸化膜を選択的に除
去した後、当該部分に前記第1の絶縁膜を形成する工程
(d)と、少なくとも前記第2の絶縁膜上を覆うように前
記第3の絶縁膜を選択的に形成する工程(e)と、全面に
渡って前記制御電極および前記制御電極延在部となる導
電層を形成する工程(f)とを備えている。
【0035】本発明に係る請求項11記載の半導体装置
の製造方法は、前記工程(e)が、前記第3の絶縁膜をC
VD法によるCVD酸化膜として形成する工程を含んで
いる。
【0036】
【発明の実施の形態】
<酸化膜の絶縁破壊の機構について> <Fowler-Nordheimトンネル現象>厚みが比較的厚い酸
化膜5c部分において絶縁破壊が発生する原因を検討す
るにあたって、まず、酸化膜の耐圧すなわち導電機構に
関して確認する。酸化膜の導電機構は、一般的にFowler
-Nordheimのトンネル電流によって説明される。シリコ
ン酸化膜は、エネルギーギャップが8〜9eVと大き
く、またシリコン基板やポリシリコン、アルミニウムと
いったゲート電極材料に対するバリアハイトも大きいた
め、良好な絶縁体として機能する。
【0037】しかし、シリコン酸化膜も40〜50オン
グストロームと厚みが極めて薄くなった場合は、バリア
厚みの減少により直接トンネル現象によりトンネル電流
が流れることが知られている。従って、通常はゲート酸
化膜は直接トンネル現象が起きないよう十分な厚みで設
計される。
【0038】ところが、十分な厚みのシリコン酸化膜で
も強電界を印加した場合には、ポテンシャルエネルギー
の傾斜により負電位側すなわちカソード側のバリア厚み
が減少し、直接トンネル現象と同様にトンネル電流が流
れることが知られており、これはFowler-Nordheimトン
ネル現象と呼ばれている。
【0039】Fowler-Nordheimトンネル現象では、酸化
膜に流れる電流は印加される電界強度に大きく依存す
る。通常はゲート酸化膜に電流がほとんど流れないよう
に、ゲートに印加される実仕様の電圧から逆算して十分
な厚みが設定される。
【0040】しかし、酸化膜中の電界強度は酸化膜の厚
み以外の原因によっても決定される。その一つが酸化膜
中の固定電荷の存在である。酸化膜中に負の固定電荷
(トラップされた電子)がある場合はカソード側電界が
弱まり、Fowler-Nordheimトンネル電流(以下、FNト
ンネル電流と略記)の流れ始める印加電界強度値は上昇
する。一方、酸化膜中に正の固定電荷(トラップされた
正孔)がある場合はカソード側電界が強まり、FNトン
ネル電流が流れ始める印加電界強度値が低下するため酸
化膜の耐圧値はその本来の値よりも低下する。
【0041】また、このような酸化膜中の固定電荷は、
酸化膜に電流が流れた場合、酸化膜中に電子や正孔が捕
獲されることで増加することが知られている。特に正孔
が捕獲される場合は重要であり、アノード側に正孔が捕
獲されることでカソード側電界が強まり、酸化膜に流れ
る電流がさらに増えるといった正帰還の起こる可能性が
ある。
【0042】酸化膜の絶縁破壊はこの正帰還によって起
こるとされており、長期を経た後の絶縁耐圧特性の劣化
すなわち経時絶縁破壊も同様のメカニズムにより起こる
とされている。
【0043】酸化膜5cでの絶縁破壊の原因について
は、以下のように上記の原理と結びつけて考えることが
できる。すなわち、図38〜図46を用いて説明したよ
うに、従来の縦型MOSFET90における、酸化膜5
aおよび5bは、N-層2の酸化による酸化膜であるの
に対し、酸化膜5cはN-層2に多量のP型不純物(ボ
ロンなど)を注入し、そのドライブ拡散と同時に酸化形
成される酸化膜である。従って、酸化膜5cは酸化膜5
aおよび5bと異なり、非常に多くのP型不純物(この
場合はボロン)を含むと同時に、イオン注入工程に起因
するP型不純物以外の汚染物質も取り込んでいる可能性
がある。
【0044】従って、酸化膜5aおよび5bが比較的整
然とした構造の酸化膜であるのに対し、酸化膜5cはボ
ロンなどの不純物が酸化膜中に偏析することにより、S
iO2の結合構造が弱められ不完全な構造の酸化膜とな
っている。また金属等の汚染物質も同様に不完全な構造
の酸化膜をもたらすものと考えられる。
【0045】このような不完全な構造の酸化膜は、酸化
膜中の電界を不均一にし、部分的な強電界を生じ、酸化
膜耐圧低下やその信頼性低下の直接の原因となるだけで
なく、酸化膜中の正孔捕獲中心として働き、Fowler-Nor
dheimのトンネル電流の機構により酸化膜耐圧低下、お
よびその信頼性の低下を助長することが考えられる。
【0046】<耐圧低下の確認試験>これを確認するた
めに以下の様な試験を行なった。図1に耐圧不良の確認
試験のためのTEG(TEST ELEMEMT GROUP)チップの断
面図を示す。図1に示すように、TEGチップは、低抵
抗のN+層1’の上に、高抵抗のN-層2’が形成された
半導体基板を共通基板とし、TEG−Aパターンおよび
TEG−Bパターンと呼称する2種類の構成の異なるパ
ターンを対で形成したものであり、1枚のウエハ上に多
数形成される。
【0047】図1において、TEG−Aパターンは、酸
化膜5bと同様な厚さを有するシリコン基板の酸化によ
るゲート酸化膜5b’と、当該ゲート酸化膜5b’上に
形成されたゲート電極層6’と、ゲート電極層6’上に
形成されたパッシベーション層7’と、パッシベーショ
ン層7’上に形成され、ゲート電極層6’に電気的に接
続される表面電極層8’とを備えた平面キャパシタとな
っている。
【0048】一方、TEG−Bパターンは、酸化膜5b
と同様な厚さを有し、P型拡散層12’の酸化によるゲ
ート酸化膜5b”と、当該ゲート酸化膜5b”上に形成
されたゲート電極層6’と、ゲート電極層6’上に形成
されたパッシベーション層7’と、パッシベーション層
7’上に形成され、ゲート電極層6’に電気的に接続さ
れる表面電極層8’とを備えた平面キャパシタとなって
いる。また、N+層1の下主面には裏面電極層9’が共
通に形成されている。
【0049】なお、縦型MOSFET90の酸化膜5c
がP型拡散層12のドライブ拡散と同時に酸化形成され
る酸化膜であるのに対し、TEG−Bパターンの酸化膜
5b”はこれをいったん除去した後、P型拡散層12上
をゲート酸化して得られる酸化膜であるので、両者は相
違しているが、酸化膜5b”の厚さとボロンの酸化膜中
への偏析係数から鑑みれば、酸化膜5b”と酸化膜5c
とはほぼ同一条件下にあると考えられる。
【0050】このようなTEGチップが多数形成された
ウエハにおいて、TDDB(Time Dependent Dielectri
c Breakdown)法による特性の測定、比較を行った。
【0051】図2に、TDDB法による耐圧特性の測定
結果を示す。図2において、横軸を経過時間、縦軸を累
積不良率とし、TEG−Aパターンにおける測定結果を
黒丸で、TEG−Bパターンにおける測定結果を白抜き
三角で示している。なお、測定条件は、室温(25℃)
下において、印加電圧74Vとしている。
【0052】図2において、TEG−Bパターンの破壊
に至るまでの時間は、TEG−Aパターンより短く、T
EG−BパターンのTDDB特性はTEG−Aパターン
のそれより劣っていることがはっきりと分かる。
【0053】なお、累積不良率F%が70%以上の領域
ではこの関係は逆転しTEG−Bパターンの破壊に至る
までの時間の方が長くなっているが、これはボロンによ
る増速酸化の影響で、TEG−Bパターンにおける酸化
膜5b”の厚みが、TEG−Aパターンの酸化膜5b’
よりわずかに厚いことなどが考えられる。
【0054】以上説明したように、P型拡散層12’上
に形成される酸化膜5b”の耐圧特性に対する信頼性は
低く、その原因はボロン等の不純物によるものであるこ
とが明確になった。以下、このような不純物に起因する
ゲート耐圧特性の低下を防止したMOS型半導体装置の
実施の形態について説明する。
【0055】<実施の形態1>本発明に係る実施の形態
1として、図3〜図7を用いて縦型MOSFET100
の構成を説明する。図3は縦型MOSFET100の部
分平面図であり、図34におけるX部と同一部分での詳
細図である。なお、全体平面図は図34を用いて説明し
た縦型MOSFETとほぼ同様であるので図示は省略す
る。
【0056】図3において、ゲート配線層10の両側は
ソース電極8となっており、ソース電極8の平面内に
は、個々のMOSユニットセルに対応した位置に、ソー
ス電極コンタクトホール14が配列形成されている。ま
たゲート配線層10の平面内にはゲート電極コンタクト
ホール11が形成されている。
【0057】次に、図3におけるDE線での断面図であ
る図4を用いて、縦型MOSFET100の構成を説明
する。
【0058】図4において、低抵抗のN+層1の上に、
高抵抗のN-層2が形成されて半導体基板を構成してい
る。そして、N-層2の表面内にはP型不純物拡散層
(以後P型拡散層と呼称)121および、P型ウェル領
域3が形成されている。また、P型ウェル領域3の表面
内には2つのN+ソース領域4がそれぞれ形成されてい
る。なお、P型拡散層121は、ドレイン−ソース間耐
圧をある程度以上に確保しておくために必要とされる層
である。
【0059】N-層2の表面上には厚さの異なる酸化膜
5a、5b、5cが形成されている。ゲート酸化膜とし
て機能する酸化膜5bは最も薄く形成され、隣合うP型
ウェル領域3の間のN-層2上、およびP型ウェル領域
3とP型拡散層121の間のN-層2上に形成された酸
化膜5aは最も厚く形成され、P型拡散層121上に形
成された酸化膜5cは、酸化膜5aと5bの中間の厚み
を有している。
【0060】そして、酸化膜5bおよび酸化膜5bに連
続する酸化膜5a上にはゲート電極層6が形成されてい
るが、P型拡散層121上に形成された酸化膜5cの上
部および、P型拡散層121の端縁上部に対応する酸化
膜5a上にはゲート電極層6が形成されていない。
【0061】また、ゲート電極層6および酸化膜5a、
5b、5c表面を覆うようにパッシベーション膜7が形
成されている。
【0062】そして、P型ウェル領域3およびN+ソー
ス領域4の上部には、ソース電極コンタクトホール14
を介してソース電極8が接触し、当該ソース電極8はM
OSセル領域全体に渡って連続的に形成されている。ま
た、P型拡散層121の上部に対応するパッシベーショ
ン膜7の上にはゲート配線層10が形成されている。ま
た、N+層1の表面にはドレイン電極9が全面に渡って
形成されている。
【0063】次に、図3におけるFG線での断面図を図
5に示す。図5に示されるように、P型拡散層121は
所定の間隔をあけて離散的に形成されている。その間隔
は、例えば隣合うP型ウェル領域3間の間隔と同程度で
ある。また、P型拡散層121に隣合うP型ウェル領域
3との距離も同程度である。
【0064】そして、隣合うP型拡散層121間の上部
の酸化膜5aの上にはゲート電極層6が形成されている
が、P型拡散層121上に形成された酸化膜5cの上部
および、P型拡散層121の端縁上部に対応する酸化膜
5a上にはゲート電極層6は形成されていない。
【0065】また、ゲート電極層6上の酸化膜5には、
ゲート電極層6に達するゲート電極コンタクトホール1
1が形成されている。ここで、ゲート配線層10は、装
置内に形成された複数のMOSユニットセルのゲート電
極を、できる限り均一かつ低抵抗にゲートワイヤと接続
するために設けられている。
【0066】次に、図3におけるDE線での斜視断面図
を図6に示す。図6においては構造の理解を容易にする
ため右手前部分はパッシベーション膜7およびソース電
極8、ゲート配線層10の一部を省略して示す。
【0067】図6に示されるように、P型拡散層121
の上部に対応する部分にはゲート電極層6は形成され
ず、隣合うP型拡散層121間の上部に形成され、隣接
するMOSセル領域のゲート電極層6と部分的に接続す
る構成となっている。従って、ゲート配線層10の下部
においては、ゲート電極層6の平面視形状は梯子状とな
っている。
【0068】ここで、隣合うP型拡散層121間の上部
に形成されるゲート電極層6は、ゲート電極として機能
するのではなく、酸化膜5cの上部に設けられた本来の
ゲート電極層6にゲート信号を伝えるためのものであ
り、ゲート電極から延在している部分に過ぎない。従っ
て、この部分はゲート電極の延在部と言うことができ
る。
【0069】縦型MOSFET100はこのような構成
を有しているので、ゲート−ソース間に印加される電圧
は、P型拡散層121の上部に形成された酸化膜5cに
は印加されず、十分厚いパッシベーション膜7で隔てら
れたゲート電極層6とソース電極8との間にのみ印加さ
れることになる。換言すれば、ゲート電極層6と半導体
基板間の絶縁は、チャネル形成領域では酸化膜5b、他
の領域では最も厚い酸化膜5aにより保たれることにな
り、不純物および汚染物を含むP型拡散層121上の酸
化膜5cにはゲート−ソース間に印加される電圧が直接
には印加されず、酸化膜5c部分に起因するゲート−ソ
ース間の耐圧不良が減少して、装置製造の歩留を向上さ
せることができるとともに、装置の信頼性を向上でき
る。
【0070】次に、図7〜図17を用いて縦型MOSF
ET100の製造工程を説明する。まず、N+層1の上
にN-層2が形成された半導体基板を準備し、図7に示
す工程において基板表面を酸化することで、基板表面に
酸化膜5aを形成する。
【0071】次に図8に示す工程において、所定のパタ
ーンを有するレジストマスク30をN-層2上の酸化膜
5a上に形成し、N-層2のP型拡散層121の形成予
定領域上の酸化膜5aを写真製版により選択的に除去
し、N-層2表面を離散的に露出させる。続いて、レジ
ストマスク30を用いてN-層2表面内にP型不純物を
選択的に導入する。
【0072】導入したP型不純物を、図9に示す工程に
おいて拡散させることで、N-層2表面内にP型拡散層
121を形成する。ここで、拡散工程は酸化雰囲気中で
行なわれるので、P型拡散層121上には同時に酸化膜
5cが形成されることになる。
【0073】次に図10に示す工程において、所定のパ
ターンを有するレジストマスク(図示せず)を、N-
2上の酸化膜5aおよび5c上に形成し、P型ウェル領
域3が形成される領域、および装置動作時にチャネルと
なる領域上の酸化膜5aを写真製版により除去し、所定
の厚みの酸化膜5bを形成する。このとき、N+層1の
表面にも酸化膜5bが形成される。
【0074】次に図11に示す工程において、所定のパ
ターンを有するレジストマスク(図示せず)を形成し、
P型拡散層121の上部に対応する部分を除いて、N-
層2上の酸化膜5a、5b、5cの上にポリシリコンな
どの導電層でゲート電極の延在部を含むゲート電極層6
を形成する。
【0075】次に図12に示す工程において、所定のパ
ターンを有するレジストマスク31を、N-層2上の酸
化膜5a、5b、5c上に形成し、P型ウェル領域3が
形成される領域の酸化膜5bを写真製版により除去し、
レジストマスク21を用いてP型不純物を選択的に導入
し、拡散によりP型ウェル領域3を形成する。
【0076】次に、レジストマスク31を除去した後、
図13に示す工程において、P型ウェル領域3上に所定
のパターンを有するレジストマスク32を形成し、レジ
ストマスク32とゲート電極層6をマスクとしてP型ウ
ェル領域3内にN型不純物を導入し、拡散によりソース
領域4を形成する。このとき、P型ウェル領域3上のレ
ジストマスク32の下部にはP型ウェル領域3形成時の
熱酸化膜が残っている。
【0077】次に、レジストマスク32を除去した後、
P型ウェル領域3上およびソース領域4上からゲート電
極層6上にかけて、また、P型拡散層121の上部に対
応する部分の酸化膜5aおよび5cの上に、例えばCV
D酸化膜によりパッシベーション膜7を形成する。そし
て、図14に示す工程において、パッシベーション膜7
上に所定のパターンを有するレジストマスク33を形成
し、ソース電極コンタクトホール14となる部分のパッ
シベーション膜7を写真製版により除去する。なお、図
示はされないが、ゲート電極コンタクトホール11とな
る部分のパッシベーション膜7も同時に除去される。ま
た、このとき、N+層1の表面上の酸化膜も除去する。
【0078】次に、レジストマスク33を除去した後、
図15に示す工程において、パッシベーション膜7上、
ソース電極コンタクトホール14上および、図示されな
いゲート電極コンタクトホール11上に、表面電極層1
5をアルミニウム(Al)膜、あるいはアルミ−シリコ
ン(Al−Si)膜で形成する。なお、表面電極層15
の形成には、スパッタ法、あるいは蒸着法が使用され
る。
【0079】そして、図16に示す工程において、表面
電極層15上に所定のパターンを有するレジストマスク
34を形成し、ゲート配線層10とソース電極8との境
界部分となる表面電極層15を写真製版により除去す
る。最後に、図17に示す工程において、レジストマス
ク34を除去し、N+層1の表面上にドレイン電極9を
全面に渡って形成することで、縦型MOSFET100
が完成する。
【0080】<実施の形態2>本発明に係る実施の形態
2として、図18を用いて縦型MOSFET200の構
成を説明する。図18は、P型拡散層12、ゲート電極
層6、ゲート配線層10の配置を平面で示した図であ
り、酸化膜5a、5b、5cおよびパッシベーション膜
7などは便宜的に省略されている。また、構造の理解を
容易にするためソース電極8およびゲート配線層10の
一部を除去した図となっている。
【0081】図3〜図7を用いて説明した縦型MOSF
ET100においては、P型拡散層121を離散的に形
成し、P型拡散層121の上部に対応する部分にはゲー
ト電極層6は形成されず、隣合うP型拡散層121間の
上部に形成され、隣接するMOSセル領域のゲート電極
層6と部分的に接続する構成となっていた。これは、隣
合うP型拡散層121間の上部に形成された、ゲート電
極延在部であるゲート電極層6を介して、P型拡散層1
21の両側のMOSセル領域のゲート電極層6間を接続
するための構成であった。
【0082】これに対し、図18に示す縦型MOSFE
T200では、N-層2の表面内には従来と同様に、連
続的に形成されたP型拡散層12が設けられているが、
P型拡散層12の上部に対応する部分にはゲート電極層
6は形成されていない。
【0083】その代わりに、ゲート配線層10がP型拡
散層12の両側のMOSセル領域のゲート電極層6上ま
で部分的に延在し、ゲート電極コンタクトホール11A
を介して、ゲート電極層6に電気的に接続される構成と
なっている。
【0084】ここで、ゲート電極コンタクトホール11
Aを介してゲート配線層10と接続されるゲート電極層
6は、ゲート電極として機能するのではなく、酸化膜5
cの上部に設けられた本来のゲート電極層6にゲート信
号を伝えるためのものであり、ゲート電極から延在して
いる部分に過ぎない。従って、この部分はゲート電極の
延在部と言うことができる。
【0085】縦型MOSFET200はこのような構成
を有しているので、縦型MOSFET100と同様に、
酸化膜5c部分に起因するゲート−ソース間の耐圧不良
が減少して、信頼性を向上でき、装置製造の歩留を向上
させることができるとともに、P型拡散層12は従来と
同様の形状であるので、従来と同様の工程でP型拡散層
を形成することができる。
【0086】<実施の形態3>本発明に係る実施の形態
3として、図19を用いて縦型MOSFET300の構
成を説明する。図19は、P型拡散層122、ゲート電
極層6、ゲート配線層10の配置を平面で示した図であ
り、酸化膜5a、5b、5cおよびパッシベーション膜
7などは便宜的に省略されている。また、構造の理解を
容易にするためソース電極8およびゲート配線層10の
一部を除去した図となっている。
【0087】図18を用いて説明した縦型MOSFET
200においては、ゲート配線層10がP型拡散層12
の両側のMOSセル領域のゲート電極層6上まで部分的
に延在した構成となっていた。
【0088】一方、図19に示す縦型MOSFET30
0においては、N-層2の表面内には、連続して形成さ
れ、平面視輪郭形状が凹凸を有して入り組んだ形状とな
ったP型拡散層122が形成され、その凹部上にP型拡
散層122の両側のMOSセル領域から突出したゲート
電極層6が延在する構成となっている。そして、当該突
出したゲート電極層6にゲート電極コンタクトホール1
1Bを介してゲート配線層10が電気的に接続される構
成となっている。
【0089】ここで、P型拡散層122の凹部上に延在
するゲート電極層6は、ゲート電極として機能するので
はなく、酸化膜5cの上部に設けられた本来のゲート電
極にゲート信号を伝えるためのものであり、ゲート電極
から延在している部分に過ぎない。従って、この部分は
ゲート電極の延在部と言うことができる。
【0090】縦型MOSFET300はこのような構成
を有しているので、縦型MOSFET100と同様に、
酸化膜5c部分に起因するゲート−ソース間の耐圧不良
が減少して、信頼性を向上でき、装置製造の歩留を向上
させることができるとともに、ゲート配線層10は従来
と同様の工程で形成することができる。
【0091】<実施の形態4>本発明に係る実施の形態
4として、図20を用いて縦型MOSFET400の構
成を説明する。図20は、従来の縦型MOSFET90
の部分平面図である図35におけるAB線に相当する部
分での断面図である。なお、縦型MOSFET400の
平面図は縦型MOSFET90のそれとほぼ同様である
ので図示は省略する。
【0092】図20において、低抵抗のN+層1の上
に、高抵抗のN-層2が形成されて半導体基板を構成し
ている。そして、N-層2の表面内にはP型拡散層12
および、P型ウェル領域3が形成されている。また、P
型ウェル領域3の表面内には2つのN+ソース領域4が
それぞれ形成されている。
【0093】N-層2の表面上には厚さの異なる酸化膜
5a、5b、5cが形成されている。ゲート酸化膜とし
て機能する酸化膜5bは最も薄く形成され、隣合うP型
ウェル領域3の間のN-層2上、およびP型ウェル領域
3とP型拡散層12の間のN-層2上に形成された酸化
膜5aは最も厚く形成され、P型拡散層12上に形成さ
れた酸化膜5cは、酸化膜5aと5bの中間の厚みを有
している。
【0094】そして、P型拡散層12上に形成された酸
化膜5cの上部および、P型拡散層12の端縁上部に対
応する酸化膜5a上には絶縁体層13が形成されてい
る。
【0095】また、酸化膜5bおよび酸化膜5bに連続
する酸化膜5a上および、絶縁体層13上にはゲート電
極層6が形成されている。
【0096】また、ゲート電極層6および酸化膜5bの
表面を覆うようにパッシベーション膜7が形成されてい
る。
【0097】そして、P型ウェル領域3およびN+ソー
ス領域4の上部には、ソース電極コンタクトホール14
を介してソース電極8が接触し、当該ソース電極8はM
OSセル領域全体に渡って連続的に形成されている。ま
た、絶縁体層13上のパッシベーション膜7の上にはゲ
ート配線層10が形成され、ゲート配線層10はゲート
電極コンタクトホール11を介して絶縁体層13上のゲ
ート電極6に接触している。また、N+層1の表面には
ドレイン電極9が全面に渡って形成されている。
【0098】ここで、絶縁体層13は、CVD法などに
よって形成した絶縁膜であり、不純物および汚染物の含
有量は酸化膜5cに比べて低減するように形成されてい
る。
【0099】縦型MOSFET400はこのような構成
を有しているので、ゲート−ソース間に印加される電圧
は、十分厚いパッシベーション膜7で隔てられたゲート
電極層6とソース電極8との間、および絶縁体層13と
酸化膜5cとを介してゲート電極層6と半導体基板との
間に印加されることになるので、酸化膜5cに起因する
ゲート−ソース間の耐圧不良が減少して、信頼性を向上
でき、装置製造の歩留を向上させることができる。
【0100】また、絶縁体層13の厚さは任意に変更で
きるので、最初に決定した厚みではゲート−ソース間の
耐圧特性が十分得られないような場合には、絶縁体層1
3の厚さを厚くすることで対応でき、種々の半導体装置
にそれぞれ適した構成を容易に達成できる。
【0101】次に、図21〜図31を用いて縦型MOS
FET400の製造工程を説明する。まず、N+層1の
上にN-層2が形成された半導体基板を準備し、図21
に示す工程において基板表面を酸化することで、基板表
面に酸化膜5aを形成する。
【0102】次に図22に示す工程において、所定のパ
ターンを有するレジストマスク40をN-層2上の酸化
膜5a上に形成し、N-層2のP型拡散層12の形成予
定領域上の酸化膜5aを写真製版により選択的に除去
し、N-層2表面を露出させる。続いて、レジストマス
ク40を用いてN-層2表面内にP型不純物を選択的に
導入する。
【0103】導入したP型不純物を、図23に示す工程
において拡散させることで、N-層2表面内にP型拡散
層12を形成する。ここで、拡散工程は酸化雰囲気中で
行なわれるので、P型拡散層12上には同時に酸化膜5
cが形成されることになる。
【0104】次に図24に示す工程において、所定のパ
ターンを有するレジストマスク(図示せず)を、N-
2上の酸化膜5aおよび5c上に形成し、P型ウェル領
域3が形成される領域、および装置動作時にチャネルと
なる領域上の酸化膜5aを写真製版により除去し、所定
の厚みの酸化膜5bを形成する。このとき、N+層1の
表面にも酸化膜5bが形成される。
【0105】次に図25に示す工程において、所定のパ
ターンを有するレジストマスク41を形成し、P型拡散
層12の上部に対応する部分の酸化膜5aおよび5cの
上にCVD法によりシリコン酸化膜の絶縁体層13を形
成する。
【0106】次に、レジストマスク41を除去した後、
図26に示す工程において、酸化膜5a、5b、5cお
よび絶縁体層13の上にポリシリコンなどでゲート電極
層6を形成する。
【0107】次に図27に示す工程において、所定のパ
ターンを有するレジストマスク42をゲート電極層6上
に形成し、P型ウェル領域3が形成される領域のゲート
電極層6および酸化膜5bを写真製版により除去し、さ
らにレジストマスク42を用いてP型不純物を選択的に
導入し、拡散によりP型ウェル領域3を形成する。
【0108】次に、レジストマスク42を除去した後、
図28に示す工程において、P型ウェル領域3上に所定
のパターンを有するレジストマスク43を形成し、レジ
ストマスク43とゲート電極層6をマスクとしてP型ウ
ェル領域3内にN型不純物を導入し、拡散によりソース
領域4を形成する。
【0109】次に、レジストマスク43を除去した後、
P型ウェル領域3上およびソース領域4上からゲート電
極層6上全面にかけて、例えばCVD酸化膜によりパッ
シベーション膜7を形成する。そして、図29に示す工
程において、パッシベーション膜7上に所定のパターン
を有するレジストマスク44を形成し、ソース電極コン
タクトホール14となる部分のパッシベーション膜7、
およびゲート電極コンタクトホール11となる部分のパ
ッシベーション膜7を写真製版により除去する。また、
このとき、N+層1の表面上の酸化膜も除去する。
【0110】次に、レジストマスク44を除去した後、
パッシベーション膜7上、ソース電極コンタクトホール
14上および、ゲート電極コンタクトホール11上に、
表面電極層15をアルミニウム(Al)膜、あるいはア
ルミ−シリコン(Al−Si)膜で形成する。なお、表
面電極層15の形成には、スパッタ法、あるいは蒸着法
が使用される。そして、図30に示す工程において、表
面電極層15上に所定のパターンを有するレジストマス
ク45を形成し、ゲート配線層10とソース電極8との
境界部分となる面電極層15を写真製版により除去す
る。最後に、図31に示す工程において、レジストマス
ク45を除去し、N+層1の表面上にドレイン電極9を
全面に渡って形成することで、縦型MOSFET400
が完成する。
【0111】<変形例>図20を用いて説明した縦型M
OSFET400においては、P型拡散層12上に形成
された酸化膜5cの上部および、P型拡散層12の端縁
上部に対応する酸化膜5a上には絶縁体層13が形成さ
れ、酸化膜5bおよび酸化膜5bに連続する酸化膜5a
上および、絶縁体層13上にゲート電極層6が形成され
た構成となっていたが、絶縁体層をP型拡散層12の上
に直接形成する構成であっても良い。
【0112】すなわち、図24の工程までを終了した
後、図32に示す工程において、酸化膜5c上を除く全
面にレジストマスク50を形成し、P型拡散層12上に
形成された酸化膜5cを除去する。
【0113】次に図33に示す工程において、レジスト
マスク50をそのまま用いて、P型拡散層12の上に絶
縁体層131を形成する。以後は図42〜図46を用い
て説明した従来の製造工程と同様の工程を使用すること
ができる。
【0114】このように、酸化膜5cを除去した後、P
型拡散層12の上に不純物および汚染物の含有量が少な
い絶縁体層131を形成することによって、ゲート−ソ
ース間の耐圧不良が減少して、信頼性を向上でき、装置
製造の歩留を向上させることができる。
【0115】また、絶縁体層131の厚さは任意に変更
できるので、例えば、酸化膜5cと同じ厚みでは、ゲー
ト−ソース間の耐圧特性が十分得られないような場合に
は、絶縁体層131の厚さを厚くすることで対応でき、
種々の半導体装置にそれぞれ適した構成を容易に達成で
きる。
【0116】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の半導体装置
によれば、制御電極配線層と制御電極との電気的接続
は、制御電極から延在する制御電極延在部においてなさ
れ、制御電極延在部は第3の半導体層上には形成されて
いないので、制御電極と半導体基板との間に電圧が印加
された場合に発生する電界は、第2の絶縁膜には与えら
れない。制御電極配線層を設けることによって、外部か
らの制御信号を個々のユニットセルの制御電極に低抵抗
でかつ均一に与える構成において、第3の半導体層は装
置動作時に個々のユニットセルから延在する空乏層をカ
ットするために必要な半導体層である。第2の絶縁膜は
第3の半導体層上に形成されるので、その製造過程にお
いて、第2導電型の不純物、あるいは汚染物を含む可能
性を有しているが、その場合でも、第2の絶縁膜部分に
おける耐圧不良が減少して、装置製造の歩留を向上させ
ることができるとともに、装置の信頼性を向上できる。
【0117】本発明に係る請求項2記載の半導体装置に
よれば、第3の半導体層上に制御電極延在部を形成しな
いための実際的な構造が得られる。また、第3の半導体
層の形状が比較的単純なので、製造が容易な半導体装置
が得られる。
【0118】本発明に係る請求項3記載の半導体装置に
よれば、第3の半導体層上に制御電極延在部を形成しな
いための実際的な構造が得られる。また、第3の半導体
層は従来と同様の構成となるので、第3の半導体層を従
来と同様の工程で形成できる。
【0119】本発明に係る請求項4記載の半導体装置に
よれば、第3の半導体層上に制御電極延在部を形成しな
いための実際的な構造が得られる。また、制御電極配線
層の形状は従来とほぼ同様のとなるので、制御電極配線
層を従来と同様の工程で形成できる。
【0120】本発明に係る請求項5記載の半導体装置に
よれば、第2の絶縁膜上に第3の絶縁膜が形成され、制
御電極延在部は、第3の半導体層上に形成されるので、
制御電極と半導体基板との間に電圧が印加された場合に
発生する電界は、第2の絶縁膜および第3の絶縁膜に与
えられる。制御電極配線層を設けることによって、外部
からの制御信号を個々のユニットセルの制御電極に低抵
抗でかつ均一に与える構成において、第3の半導体層は
装置動作時に個々のユニットセルから延在する空乏層を
カットするために必要な半導体層である。第2の絶縁膜
は第3の半導体層上に形成されるので、その製造過程に
おいて、第2導電型の不純物、あるいは汚染物を含む可
能性を有しているが、その場合でも、電界は別工程で形
成された第3の絶縁膜を介して与えられるので、第2の
絶縁膜部分における耐圧不良が減少して、装置製造の歩
留を向上させることができるとともに、装置の信頼性を
向上できる。また、第3の絶縁膜の厚みを調整すること
で、耐圧特性を調整することができる。
【0121】本発明に係る請求項6記載の半導体装置に
よれば、第3の絶縁膜は、CVD法によって形成された
CVD酸化膜であるので、不純物、あるいは汚染物の含
有量が少ない清浄な酸化膜であり、第2の絶縁膜および
第3の絶縁膜に電界があたえられた場合に、第3の絶縁
膜により耐圧を維持することができる。
【0122】本発明に係る請求項7記載の半導体装置の
製造方法によれば、第3の半導体層上には制御電極延在
部を有さない構造を実現できる。
【0123】本発明に係る請求項8記載の半導体装置の
製造方法によれば、所定の間隔をあけて離散的に形成さ
れた第3の半導体層を有する構造を実現できる。
【0124】本発明に係る請求項9記載の半導体装置の
製造方法によれば、平面視輪郭形状が凹凸部を有して入
り組んだ形状の第3の半導体層を有する構造を実現でき
る。
【0125】本発明に係る請求項10記載の半導体装置
の製造方法によれば、第2の絶縁膜上に第3の絶縁膜が
形成され、制御電極延在部が、第3の半導体層上に形成
された構造を実現できる。
【0126】本発明に係る請求項11記載の半導体装置
の製造方法によれば、不純物、あるいは汚染物の含有量
が少ない清浄な第3の絶縁膜を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 耐圧不良の確認試験のためのTEGチップの
構成を示す断面図である。
【図2】 TDDB法による耐圧特性の測定結果を示す
図である。
【図3】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の構
成を説明する平面図である。
【図4】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の構
成を説明する断面図である。
【図5】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の構
成を説明する断面図である。
【図6】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の構
成を説明する斜視断面図である。
【図7】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の製
造工程を説明する断面図である。
【図8】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の製
造工程を説明する斜視断面図である。
【図9】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の製
造工程を説明する断面図である。
【図10】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の
製造工程を説明する断面図である。
【図11】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の
製造工程を説明する断面図である。
【図12】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の
製造工程を説明する断面図である。
【図13】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の
製造工程を説明する断面図である。
【図14】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の
製造工程を説明する断面図である。
【図15】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の
製造工程を説明する断面図である。
【図16】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の
製造工程を説明する断面図である。
【図17】 本発明に係る半導体装置の実施の形態1の
製造工程を説明する断面図である。
【図18】 本発明に係る半導体装置の実施の形態2の
構成を説明する平面図である。
【図19】 本発明に係る半導体装置の実施の形態3の
構成を説明する平面図である。
【図20】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
構成を説明する断面図である。
【図21】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
製造工程を説明する断面図である。
【図22】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
製造工程を説明する断面図である。
【図23】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
製造工程を説明する断面図である。
【図24】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
製造工程を説明する断面図である。
【図25】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
製造工程を説明する断面図である。
【図26】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
製造工程を説明する断面図である。
【図27】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
製造工程を説明する断面図である。
【図28】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
製造工程を説明する断面図である。
【図29】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
製造工程を説明する断面図である。
【図30】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
製造工程を説明する断面図である。
【図31】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
製造工程を説明する断面図である。
【図32】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
変形例の製造工程を説明する断面図である。
【図33】 本発明に係る半導体装置の実施の形態4の
変形例の製造工程を説明する断面図である。
【図34】 縦型MOSFETの上部平面図を示す図で
ある。
【図35】 従来の縦型MOSFETの構成を説明する
平面図である。
【図36】 従来の縦型MOSFETの構成を説明する
断面図である。
【図37】 従来の縦型MOSFETの構成を説明する
詳細断面図である。
【図38】 従来の縦型MOSFETの製造工程を説明
する断面図である。
【図39】 従来の縦型MOSFETの製造工程を説明
する断面図である。
【図40】 従来の縦型MOSFETの製造工程を説明
する断面図である。
【図41】 従来の縦型MOSFETの製造工程を説明
する断面図である。
【図42】 従来の縦型MOSFETの製造工程を説明
する断面図である。
【図43】 従来の縦型MOSFETの製造工程を説明
する断面図である。
【図44】 従来の縦型MOSFETの製造工程を説明
する断面図である。
【図45】 従来の縦型MOSFETの製造工程を説明
する断面図である。
【図46】 従来の縦型MOSFETの製造工程を説明
する断面図である。
【符号の説明】
12,121,122 P型拡散層、13,131 絶
縁体層、15 表面電極層。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板の一方の主面内
    に選択的に形成された第2導電型の第1の半導体層と、
    該第1の半導体層の表面内に選択的に形成された第1導
    電型の第2の半導体層と、前記第1および第2の半導体
    層上から前記半導体基板上に渡って形成された第1の絶
    縁膜と、該第1の絶縁膜上に形成された制御電極と、前
    記第2の半導体層上に形成された第1の主電極と、前記
    半導体基板の他方の主面上に形成された第2の主電極と
    を有して構成されるユニットセルを複数備える半導体装
    置において、 前記半導体基板の一方の主面の前記ユニットセルが形成
    されない所定領域の表面内に選択的に形成された第2導
    電型の第3の半導体層と、 前記第3の半導体層上に形成された第2の絶縁膜と、 前記第2の絶縁膜上に形成され、前記制御電極に電気的
    に接続される制御電極配線層とを備え、 前記制御電極配線層と前記制御電極との電気的接続は、
    前記制御電極から延在する制御電極延在部においてなさ
    れ、 前記制御電極延在部は、前記第3の半導体層上には形成
    されないことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第3の半導体層は、所定の間隔をあ
    けて離散的に複数形成され、 前記制御電極延在部は、離散的に形成された前記第3の
    半導体層間の上部に形成される請求項1記載の半導体装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第3の半導体層は連続的に形成さ
    れ、 前記制御電極配線層は、前記制御電極延在部の上部に達
    する配線層突出部を有し、該突出部において前記制御電
    極延在部との電気的接続をなす請求項1記載の半導体装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第3の半導体層は連続的に形成さ
    れ、その平面視輪郭形状は、凹凸部を有して入り組んだ
    形状であって、 前記制御電極延在部は、前記第3の半導体層の前記凹部
    の上部に形成される請求項1記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 第1導電型の半導体基板の一方の主面内
    に選択的に形成された第2導電型の第1の半導体層と、
    該第1の半導体層の表面内に選択的に形成された第1導
    電型の第2の半導体層と、前記第1および第2の半導体
    層上から前記半導体基板上に渡って形成された第1の絶
    縁膜と、該第1の絶縁膜上に形成された制御電極と、前
    記第2の半導体層上に形成された第1の主電極と、前記
    半導体基板の他方の主面上に形成された第2の主電極と
    を有して構成されるユニットセルを複数備える半導体装
    置において、 前記半導体基板の一方の主面の前記ユニットセルが形成
    されない所定領域の表面内に選択的に形成された第2導
    電型の第3の半導体層と、 前記所定領域上に形成された第2の絶縁膜と、 前記第2の絶縁膜上に形成された第3の絶縁膜と、 前記第3の絶縁膜上に形成され、前記制御電極に電気的
    に接続される制御電極配線層とを備え、 前記制御電極配線層と前記制御電極との電気的接続は、
    前記制御電極から延在する制御電極延在部においてなさ
    れ、 前記制御電極延在部は、前記第3の半導体層上に形成さ
    れることを特徴とする半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第3の絶縁膜は、CVD法によって
    形成されたCVD酸化膜である請求項5記載の半導体装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の半導体装置の製造方法で
    あって、 (a)前記半導体基板の両主面上に熱酸化膜を形成する工
    程と、 (b)前記熱酸化膜を選択的に除去して、前記半導体基板
    の表面内に第2導電型の不純物を導入する工程と、 (c)前記第2導電型の不純物を熱拡散して前記第3の半
    導体層を形成すると同時に、前記第3の半導体層上に、
    前記第2の絶縁膜を熱酸化で形成する工程と、 (d)前記熱酸化膜を選択的に除去した後、当該部分に前
    記第1の絶縁膜を形成する工程と、 (e)前記制御電極を選択的に形成する工程とを備え、 前記工程(e)は、 少なくとも前記第2の絶縁膜上を覆う所定のパターンを
    有するマスク層を形成し、該マスク層を遮蔽体として、
    前記制御電極および前記制御電極延在部となる導電層を
    形成する工程を含む半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記工程(b)は、離散的に複数の開口部
    が形成され、前記半導体基板の表面が露出するように、
    前記熱酸化膜を所定の間隔をあけて除去する工程を含む
    請求項7記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記工程(b)は、平面視輪郭形状が凹凸
    部を有して入り組んだ形状に前記半導体基板の表面が露
    出する開口部が形成されるように、前記熱酸化膜を除去
    する工程を含む請求項7記載の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項5記載の半導体装置の製造方法
    であって、 (a)前記半導体基板の両主面上に熱酸化膜を形成する工
    程と、 (b)前記熱酸化膜を選択的に除去して、前記半導体基板
    の表面内に第2導電型の不純物を導入する工程と、 (c)前記第2導電型の不純物を熱拡散して前記第3の半
    導体層を形成すると同時に、前記第3の半導体層上に、
    前記第2の絶縁膜を熱酸化で形成する工程と、 (d)前記熱酸化膜を選択的に除去した後、当該部分に前
    記第1の絶縁膜を形成する工程と、 (e)少なくとも前記第2の絶縁膜上を覆うように前記第
    3の絶縁膜を選択的に形成する工程と、 (f)全面に渡って前記制御電極および前記制御電極延在
    部となる導電層を形成する工程とを備える半導体装置の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 前記工程(e)は、前記第3の絶縁膜を
    CVD法によるCVD酸化膜として形成する工程を含む
    請求項10記載の半導体装置の製造方法。
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