JPH09251538A - 物体存否判断装置および物体存否判断方法 - Google Patents

物体存否判断装置および物体存否判断方法

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JPH09251538A
JPH09251538A JP8059721A JP5972196A JPH09251538A JP H09251538 A JPH09251538 A JP H09251538A JP 8059721 A JP8059721 A JP 8059721A JP 5972196 A JP5972196 A JP 5972196A JP H09251538 A JPH09251538 A JP H09251538A
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JP8059721A
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Mitsuo Oshima
光雄 大島
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 精度良く物体の有無の判断が行える装置の提
供。 【解決手段】 得られたステレオ画像から各画像間の対
応点どうしとなる画素を複数の条件の下でそれぞれ探索
して抽出する対応点探索部22と、対応点のうち、複数
の条件の下で位相差が実質的に等しい対応点を合致対応
点として抽出する合致対応点抽出部26および28と、
合致対応点の位相差毎の出現頻度を統計処理してしきい
値を算出するしきい値算出部34および36と、出現度
数がしきい値よりも高い位相差に相当する距離に物体が
存在すると判断する物体存否判断部38とを具えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ステレオ法によ
り得られた位相差画像の位相差の分布から、ステレオ画
像中の物体の存在の有無の判断をする装置および方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の、ステレオ法を用いて物体の存在
する位置の測定を行う装置の一例が、 文献:「画像ラボ、1994.11、pp.65−6
7、日本工業出版」に開示されている。この文献に開示
の装置では、視野を480方向に分割してそれぞれの方
向に存在する物体のカメラからの距離を算出している。
そして、その距離の算出に当たっては、空間的にサンプ
リングする量を減らしてリアルタイム処理を図るため
に、左右の濃淡画像のそれぞれにおいて走査線を5本毎
に1本だけ選択し、この選択された走査線毎に5方向の
画像データを抽出している。そして、抽出した画像デー
タを用いて左右の濃淡画像の対応点を検出して、この対
応点の位相差に基づいて物体の距離を算出している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の装置では、5本のうち1本の走査線だけを用い
て物体の距離を算出している。このため、画面中に存在
する物体を矩形パタン(ブロックパタン)としてしか捉
えることができない。また、濃淡画像の分解能も、この
ブロックパタンよりも細かくすることができない。
【0004】ところで、ステレオ画像を得るための左右
のカメラの撮像デバイスとしては、一般にCCD(Char
ge Coupled Device )が用いられている。CCDからの
画像信号は、信号処理のためディジタル化されて記憶さ
れる。このため、記憶された画像信号は、ディジタル化
による量子化誤差を含んでいる。
【0005】その結果、濃淡画像の分解能を高くするた
めにステレオ画面を構成する画素毎に画像信号に基づい
て物体の距離を算出して距離画像を求めると、この量子
化誤差による量子化雑音の影響を受けてしまう。その結
果、距離画像を求めるための物体の有無の判断を誤る場
合があった。特に、画面中の物体の画像の縁(エッジ部
分)では、量子化雑音の影響が顕著であった。
【0006】このため、精度良く物体の有無の判断が行
える装置および方法の実現が望まれていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(第1の発明)この出願に係る第1の発明の物体存否判
断装置によれば、ステレオ画像から各画像間の対応点ど
うしとなる画素を複数の条件の下でそれぞれ探索して抽
出する対応点探索部と、対応点のうち、当該対応点の画
素の位相差が複数の条件の下でも実質的に等しい対応点
を合致対応点として抽出する合致対応点抽出部と、合致
対応点の位相差毎の出現頻度を統計処理してしきい値を
算出するしきい値算出部と、しきい値よりも高い出現頻
度を有する位相差に相当する距離に物体が存在すると判
断する物体存否判断部とを具えてなることを特徴とす
る。
【0008】(第2の発明)また、この出願に係る第2
の発明の物体存否判断方法によれば、ステレオ画像から
各画像間の対応点どうしとなる画素を複数の条件の下で
それぞれ探索して抽出し、対応点のうち、当該対応点の
画素の位相差が複数の条件の下でも実質的に等しい対応
点を合致対応点として抽出し、合致対応点の位相差毎の
出現頻度を統計処理してしきい値を算出し、しきい値よ
りも高い出現頻度を有する位相差に相当する距離に物体
が存在すると判断することを特徴とする。
【0009】尚、ここで位相差とは、左右のステレオ画
像の同一エピポーラライン上の対応点がある場合に、左
側のステレオ画像中の当該対応点の画素の画素ナンバー
と、右側のステレオ画像中の当該対応点の画素ナンバー
との差で与えられる。ここで画素ナンバーとは、例え
ば、各ステレオ画面の左端(または右端)の画素から順
次に番号をつけた場合の番号で表わされる。従って、カ
メラから物体までの距離が遠い程、位相差が小さくな
り、一方、距離が近い程、位相差は大きくなる。このた
め、位相差によって実質的に距離を表わすことができ
る。例えば、位相差Dは、下記の(1)式によって距離
Zに換算することができる。
【0010】Z=B・F/D・・・(1) 但し、Bは左右のカメラ間の距離を表わし、Fはカメラ
の焦点距離を表わす。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この出願
に係る第1の発明の物体存否判断装置および第2の発明
の物体存否判断方法について併せて説明する。尚、参照
する図面は、これらの発明が理解できる程度に各構成成
分の大きさ、形状および配置関係を概略的に示してある
に過ぎない。従って、これらの発明は、図示例にのみ限
定されるものではない。
【0012】(装置の構成について)図1に、この実施
の形態の物体存否判断装置の機能ブロック図を示す。こ
の装置は、左カメラ10、右カメラ12、対応点探索部
14、探索条件設定部16、第1左対応点メモリ(図1
中では第1左メモリと表記)18、第1右対応点メモリ
(図1中では第1右メモリと表記)20、第2左対応点
メモリ(図1中では第2左メモリと表記)22、第2右
対応点メモリ(図1中では第2右メモリと表記)24、
左合致対応点抽出部26、右合致対応点抽出部28、左
合致対応点メモリ30、右合致対応点メモリ32、左し
きい値算出部34、右しきい値算出部36および物体存
否判断部38を具えている。
【0013】この左カメラ10および右カメラ12はス
テレオ画像を撮像するためのものである。
【0014】また、この対応点探索部14は、左カメラ
10で撮像された左画像および右カメラ12で撮像され
た右画像からなるステレオ画像から各画像中の対応点ど
うしとなる画素を複数の条件の下で探索してそれぞれ抽
出するためのものである。また、探索条件設定部16
は、対応点探索にあたって、複数の条件(ここでは条件
1および条件2)の設定の切り替えをするためのもので
ある。
【0015】また、この第1左対応点メモリ18は、条
件1の下で抽出された、左画像中の対応点の画素の座標
(例えば画素ナンバー)を格納(記憶)するためのもの
である。また、第1右対応点メモリ20は、条件1の下
で抽出された、右画像中の対応点の画素の座標を格納す
るためのものである。また、第2左対応点メモリ22
は、左画像中の条件2の下で抽出された、左画像中の対
応点の画素の座標を格納するためのものである。第2右
対応点メモリ24は、条件2の下で抽出された、右画像
中の対応点の画素の座標を格納するものである。
【0016】また、この左合致対応点抽出部26は、第
1の条件および第2の条件の下でそれぞれ抽出された、
左画像中の対応点のうち、両条件の下で位相差が実質的
に等しい対応点を合致対応点として抽出するためのもの
である。また、右合致対応点抽出部28、第1の条件お
よび第2の条件の下でそれぞれ抽出された、右画像中の
対応点のうち、両条件の下で位相差が実質的に等しい対
応点を合致対応点として抽出するためのものである。
【0017】また、この左合致対応点メモリ30、左合
致対応点抽出部26において抽出された合致対応点を格
納するためのものである。また、右合致対応点メモリ3
2は、右合致対応点28において抽出された合致対応点
を格納するためのものである。
【0018】また、この左しきい値算出部34は、左合
致対応点抽出部26において抽出された合致対応点の位
相差毎の出現頻度を統計処理して、しきい値を算出する
ためのものである。また、この右しきい値算出部36
は、右合致対応点抽出部28において抽出された合致対
応点の位相差毎の出現頻度を統計処理して、しきい値を
算出するためのものである。
【0019】また、この物体存否判断部38は、しきい
値よりも高い出現頻度を有する位相差に相当する距離に
物体が存在すると判断するためのものである。
【0020】(動作について)次に、図2を参照して、
この実施の形態の物体存否判断方法の例について説明す
る。図2は、物体存否判断方法の説明に供する流れ図で
ある。
【0021】(a)先ず、左カメラ10および右カメラ
12で被写体を撮像してステレオ画像を取り込む。
【0022】(b1)次に、対応点探索部14におい
て、左カメラ10で撮像された左画像および右カメラ1
2で撮像された右画像からなるステレオ画像から各画像
中の対応点どうしとなる画素を、濃淡等の特徴値を比較
して条件1の下で探索して抽出する。
【0023】(c1)次に、条件1の下で抽出された対
応点を第1左対応点メモリ18および第1右対応点メモ
リ20にそれぞれ格納する。
【0024】ここで、図3の(A)および(B)に、条
件1の下での対応点の探索の結果得られた対応点の位相
差画像の模式例を示す。図3の(A)に左画像から得ら
れた対応点の左位相差画像を示し、図3の(B)に、右
画像から得られた右位相差画像を示す。位相差画像では
抽出された対応点の画素の位置にのみ位相差を示す。ま
た、左右の位相差画像中の対応点どうしには、同一の符
号(アルファベット)を付している。また、左右の位相
差画像中のSで示された破線で囲まれた領域に被写体が
存在する。この被写体は、位相差3に相当する距離に存
在している。この位相差は、左右の位相差画像中の対応
点どうしの画素ナンバーの差で表わされる。 ここで、
図4を参照して、位相差の説明をする。図4の(A)
に、左右画像のエピポーララインIを示す。このエピポ
ーララインIは、図3の(A)のエピポーララインIに
相当する。そして、図4の(B)に、このエピポーララ
インIの拡大図を示す。ここでは、画像中の左側の画素
から順に画素ナンバーを付してある。エピポーラライン
Iのうち、左側の画素ナンバー8の画素と、右側の画素
ナンバー5の画素とが互いに対応点どうしとなってい
る。画素ナンバーの差は8−5−3であるので、この対
応点の位相差は3である。また、エピポーララインIの
うち、左側の画素ナンバー10の画素と右側の画素ナン
バー9の画素とが互いに対応点どうしとなっている。こ
の画素ナンバーの差は10−9=1であるので、この対
応点位相差は1である。そして、図4の(B)では、各
対応点の画素を表わす升目にその対応点の位相差を表示
している。また、図3の(A)に示す位相差画像でも同
様に、各対応点の升目にその対応点の位相差を表示して
いる。
【0025】そして、条件1の下では、図3の(A)に
示すように、Sで示す被写体の範囲内に、位相差3の対
応点a、b、cおよびdを抽出し、画像の右寄りの領域
に位相差1の対応点eおよびfを抽出し、画像の下寄り
の領域に位相差5の対応点gおよびhを抽出している。
【0026】(b2)また、対応点探索部14におい
て、左カメラ10で撮像された左画像および右カメラ1
2で撮像された右画像からなるステレオ画像から各画像
中の対応点どうしとなる画素を、条件2の下で探索して
抽出する。尚、条件1および条件2の設定は探索条件設
定部16によって切り替えられる。
【0027】(c2)次に、条件2の下で抽出された対
応点を第2左対応点メモリ22および第2右対応点メモ
リ24にそれぞれ格納する。
【0028】ここで、図3の(C)および(D)に、条
件2の下での対応点の探索の結果得られた対応点の位相
差画像の模式例を示す。図3の(C)に、左画像から得
られた対応点の左位相差画像を示し、図3の(D)に、
右画像から得られた右位相差画像を示す。位相差画像で
は抽出された対応点の画素の位置にのみ位相差を示す。
また、左右の位相差画像中の対応点どうしには、同一の
符号(アルファベット)を付している。
【0029】条件2の下では、図3の(B)に示すよう
に、位相差3の対応点a、b、cおよびdの他に、画像
の左上の領域の位相差1の対応点i、画像の下よりの領
域に位相差2の対応点j位相差1の対応点eおよびfを
抽出し、画像の下よりの領域に位相差5の対応点gおよ
びhを抽出している。
【0030】尚、対応点の探索にあたっては、従来周知
の方法のうちから任意好適な方法を用いることができ
る。例えば、文献:「情報処理学会研究報告 CV 7
0−3pp.15−22 1991.1.24」に記載
の方法を用いることができる。この方法では、左右の画
像のエピポーラライン上の各画素の対応を調べて対応点
を探索するにあたって、ローカルミニマムによる誤対応
を低減するために、多重スケールの弛緩法(多重スケー
ル法)を用いて反復的に視差を推定して画素の対応点を
探索する。多重スケール法ではピラミッド型データ構造
を用い、粗い解像度から細かい解像度へと反復計算を行
って処理を進める。
【0031】(d)次に、各対応点メモリに格納された
対応点を読出して、先ず、左合致対応点抽出部26にお
いて、第1の条件および第2の条件の下でそれぞれ抽出
された、左画像中の対応点のうち、両条件の下で位相差
が実質的に等しい対応点を合致対応点として抽出する。
また、右合致対応点抽出部28において、第1の条件お
よび第2の条件の下でそれぞれ抽出された、右画像中の
対応点のうち、両条件の下で位相差が実質的に等しい対
応点を合致対応点として抽出する。
【0032】(e)次に、左合致対応点抽出部26で抽
出された合致対応点を左合致対応点メモリ30に格納
し、一方、右合致対応点抽出部28で抽出された合致対
応点を右合致対応点メモリ32に格納する。
【0033】ここで、図5の(A)および(B)に、抽
出された合致対応点の合致位相差画像の模式例を示す。
図5の(A)は、図3の(A)および(C)の左位相差
画像から得られた左合致位相差画像を示し、図5の
(B)は、図3の(B)および(D)の右位相差画像か
ら得られた右合致位相差画像を示す。左右の合致位相差
画像とも、各条件で共通の対応点である合致対応点とし
て、被写体S上の対応点a〜dおよび対応点eおよびf
のみが抽出されている。従って、図3の(A)および
(B)の条件1の下での位相差画像に示された対応点g
およびh、並びに、図3の(C)および(D)の条件2
の下での位相差画像に示された対応点iおよびjは、図
5の(A)および(B)の合致位相差画像では対応不明
点(j)として削除されている。
【0034】このように、複数の互いに異なる条件の下
で対応点を検出し、各条件毎に得られた対応点の集合に
おいて、共通集合となる合致対応点のみを正しい対応点
(即ち、誤対応でない対応点)として抽出する(以下、
合致をとるとも称する)。一方、共通集合とならなかっ
た対応点は対応不明点(j)とし、位相差画像から削除
する。その結果、対応点の誤対応の除去を図ることがで
きる。
【0035】条件1および条件2の一例として、例えば
特徴値として画像の濃淡に着目し、この濃淡について互
いに異なる2つの階調で対応点を抽出する。具体的に
は、先ず、条件1256階調の濃淡画像として得た左右
の原画像から、左右の原画像の同一エピポーラライン上
の画素どうしであって、濃度差が所定の閾値以下となる
画素どうしを対応点として検出する。次に、条件2の1
6階調の濃淡画像として得た左右の原画像から、左右の
原画像の同一エピポーラライン上の画素どうしであっ
て、濃度差が所定の閾値以下となる画素どうしを対応点
として検出する。そして、条件1としての256階調の
下で検出された対応点の集合と、条件2としての16階
調の下で検出された対応点の集合との共通集合となる対
応点を正しい対応点として検出する。
【0036】また、条件1および条件2の他の例を挙げ
れば、左右の原画像をカラー画像として、赤色、緑色お
よび青色の各色の濃度について各色毎に対応点を検出す
る。この場合、赤色の場合が条件1、緑色の場合が条件
2および青色の場合が条件3にそれぞれ対応する。各色
毎に検出された対応点の集合において、各色での共通集
合となる対応点を正しい対応点として検出する。
【0037】具体的には、先ず、条件1として赤色の濃
度に着目して、左右の原画像の同一エピポーラライン上
の画素どうしであって、赤色の濃度差が所定の閾値以下
となる画素どうしを対応点として検出する。次に、条件
2として緑色の濃度に着目して、赤色と同様に、緑色の
濃度差が所定の閾値以下となる画素どうしを対応点とし
て検出する。さらに、条件3として青色の濃度に着目し
て、赤色と同様に、青色の濃度差が所定の閾値以下とな
る画素どうしを対応点として検出する。そして、条件1
の下で検出された対応点の集合と、条件2の下で検出さ
れた対応点の集合と、条件3の下で検出された対応点の
集合とにおいて、共通集合となる対応点を正しい対応点
として検出する。
【0038】このように、この発明では、しきい値の算
出に先立ち合致対応点を抽出している。その結果、統計
処理の対象となる対応点(合致対応点)に含まれる誤対
応の割合を低減することができる。このため、しきい値
を統計処理して算出する際に、誤対応の影響によってし
きい値が不適切な値になることを抑制することができ
る。従って、対応点の抽出状況に応じた適切なしきい値
の算出を図ることができる。
【0039】尚、しきい値として単に固定値を与えるこ
とも考えられるが、物体存否判断に好適なしきい値は、
被写体によって大きく異なっている。このため、しきい
値を固定値としたのでは、被写体によっては物体存否判
断が適切に行えない場合が起こり得る。この点、本願に
かかる発明では、後述するように、しきい値を統計処理
によって算出しているため、処理対象の画像ごとに適切
なしきい値を用いて物体の存否の判断を行うことが可能
となる。
【0040】(f)次に、左しきい値算出部34および
右しきい値算出部36において、合致対応点の位相差毎
の出現頻度を統計処理してしきい値を算出する。尚、し
きい値は、左右どちらかのしきい値算出部で算出された
ものだけ、あるいは、左右両方の画像を合わせて処理し
て三種されたものを用いても良い。また、しきい値はま
た、統計処理にあたっては、全画面を対象とせずに、画
面の一部領域のみを対象としても良い。
【0041】ここで、図6を参照して、しきい値とし
て、各位相差での出現頻度の標準偏差σを算出して、最
大出現頻度からこの標準偏差σを差し引いた値を用いる
例について説明する。図6は、位相差毎の出現頻度の分
布の説明に供するグラフであって、位相差毎の画素の出
現頻度(出現個数とも称する)を棒グラフにして出現頻
度順に並べたグラフである。このグラフの横軸に沿っ
て、各棒グラフ毎に位相差の値を示し、グラフの縦軸は
出現頻度を表わしている。
【0042】図6のグラフに示すように、位相差100
の出現個数5000個の棒グラフ、位相差50の出現個
数4000個の棒グラフ、位相差120の出現頻度10
00個の棒グラフ、および、位相差60の出現個数50
0個の棒グラフ示している。そして、これらの出現個数
を統計処理して算出した標準偏差σは1916個とな
る。そして、最大出現個数5000から標準偏差σを差
し引いた値3084個をしきい値とする。また、図6
中、一点鎖線IIでしきい値(3084個)の出現個数を
示す。
【0043】(g)および(h)次に、物体存否判断部
38において、出現度数がしきい値よりも高い位相差に
相当する距離に物体が存在すると判断する。
【0044】例えば、図6に示した例では、そして、し
きい値(3084個)よりも出現頻度の高い位相差を有
する合致対応点として、位相差が100および50の対
応点をそれぞれ抽出する。そして、この抽出された対応
点の位相差に相当する距離に被写体が存在すると判断す
る。
【0045】また、上述の図5の(A)および(B)に
示した合致位相差画像の場合は、例えば、統計処理の結
果しきい値が3個となったとすると、位相差3の対応点
は、a、b、cおよびdの4個、一方、位相差1の対応
点は、eおよびfの2個であるので、位相差3の対応点
のみが抽出され、位相差1の対応点eおよびfは対応不
明点として除去される。このようにして、しきい値によ
ってふるいに掛けられた出力位相差画像を図5の(C)
および(D)に示す。図5の(C)は、左合致位相差画
像から得られた左出力位相差画像であり、一方、図5の
(D)は、右合致位相差画像から得られた右出力位相差
画像である。
【0046】(i)次に、物体存否判断の結果を出力す
る。出力にあたっては、例えば、図5の(C)および
(D)に示すような出力位相差画像をそのまま出力して
も良い。また、検出結果出力装置で検出結果を出力して
も良い。検出結果出力装置には、例えば、一定の距離範
囲に物体が存在する場合に音や光による警報を発する報
知機能を持たせると良い。また、この報知機能を有する
検出結果出力装置を設ければ、この発明の物体存否判断
装置は監視装置として利用することもできる。
【0047】また、ステレオ画像において、物体が存在
すると判断された位相差の画素の輝度を他の画素の輝度
よりも明るく若しくは暗くして表示することにより、あ
るいは判断された画素を特定の色で表示することによっ
て、マークキングを行えば、物体の存在の指示を明確に
することができる。
【0048】また、前述の従来例に比べて、この発明で
は、全画面に対して全走査線にわたって画素毎にあらゆ
る方向で、物体の存否判断により被写体の距離検出をす
ることができる。このため、例えば濃淡画像の分解能お
よび方向の固定化されない距離検出が可能となる。
【0049】上述した実施の形態では、これらの発明を
特定の条件で構成した例についてのみ説明したが、これ
らの発明は多くの変更および変形を行うことができる。
例えば、上述した実施の形態では、しきい値として最大
出現頻度から標準偏差σを差し引いた値を用いたが、こ
れらの発明では、しきい値はこれに限定されるものでは
なく、対応点の位相差毎の出現頻度の分布を統計処理し
て算出された好適な値を用いることができる。例えば、
対応点の位相差毎の出現頻度の分布を統計処理した値と
して、2σや3σを用いた数値をしきい値とすることも
できる。さらには、対応点の位相差毎の出現頻度の分布
として、正規分布ではなくχ2 分布を仮定して統計処理
を行っても良い。
【0050】また、上述した実施の形態では、左右2つ
のカメラで得たステレオ画像中の物体存否判断の例につ
いて説明したが、これらの発明は、3つ以上の多数のカ
メラで撮像されたステレオ画像に適用しても良い。
【0051】また、上述した実施の形態では、メモリを
独立の機能ブロックとして表示しているが、メモリは、
対応点探索部、合致対応点抽出部の各部にそれぞれ内蔵
させてあっても良い。
【0052】また、上述した実施の形態では、しきい値
算出部を左右個別に設けたが、第1の発明出は、左右合
わせて1つのしきい値算出部を設けても良い。
【0053】また、上述した実施の形態では、物体存否
判断部において、位相差毎に出現頻度を計数したが、第
1の発明では、物体存否判断部以外に、例えば統計処理
部を個別に設けて、ここで出現頻度等の統計処理を行わ
せても良い。
【0054】また、上述した実施の形態では、合致対応
点を抽出するにあたり、異なる条件の下で位相差が等し
い対応点を抽出したが、この発明では、位相差は実質的
等しければ良く、必要とされる精度によっては、異なる
条件の下での位相差どうしに差がある場合でも合致対応
点として選択することができる。
【0055】
【発明の効果】この出願にかかる発明によれば、ステレ
オ画像の対応点のうち、複数の互いに異なる条件の下で
それぞれ抽出された当該対応点の位相差が互いに実質的
に等しい対応点(即ち、共通集合となる対応点)を合致
対応点として抽出する。その結果、対応点の中から誤対
応の画素の除去を図ることによって、誤対応率の低減を
図ることができる。これは、対応点探索によって抽出さ
れた対応点が正しい対応点ならば、その位相差は、対応
点探索の条件によらずに、実質的に等しくなる確率が高
いからであり、一方、誤った対応点の場合は、対応点探
索の条件が異なるとその対応点の位相差が異なる確率が
高いからである。
【0056】さらに、これらの発明では、しきい値を統
計処理によって算出する。このため、しきい値として画
像によらず固定値を設定する場合に比べて、処理対象の
画像ごとに適切なしきい値を用いて物体の存否の判断を
精度良く行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の物体存否判断装置の説明に供する機
能ブロック図である。
【図2】この発明の物体存否判断方法の説明に供する流
れ図である。
【図3】(A)は、条件1の下で得られた左位相差画像
であり、(B)は、条件1の下で得られた右位相差画像
であり、(C)は、条件2の下で得られた左位相差画像
であり、(D)は、条件2の下で得られた右位相差画像
である。
【図4】(A)は、エピポーララインの説明図であり、
(B)は、対応点の位相差の説明図である。
【図5】(A)は、左合致位相差画像であり、(B)
は、右合致位相差画像であり、(C)は、左出力位相差
画像であり、(D)は、右出力位相差画像である。
【図6】物体存否判断の説明に供するグラフである。
【符号の説明】
10:左カメラ 12:右カメラ 14:対応点探索部 16:探索条件設定部 18:第1左対応点メモリ(第1左メモリ) 20:第1右対応点メモリ(第1右メモリ) 22:第2左対応点メモリ(第2左メモリ) 24:第2右対応点メモリ(第2右メモリ) 26:左合致対応点抽出部 28:右合致対応点抽出部 30:左合致対応点メモリ 32:右合致対応点メモリ 34:左しきい値算出部 36:右しきい値算出部 38:物体存否判断部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステレオ画像から各画像間の対応点どう
    しとなる画素を複数の条件の下でそれぞれ探索して抽出
    する対応点探索部と、 前記対応点のうち、当該対応点の画素の位相差が複数の
    条件の下でも実質的に等しい対応点を合致対応点として
    抽出する合致対応点抽出部と、 前記合致対応点の位相差毎の出現頻度を統計処理してし
    きい値を算出するしきい値算出部と、 前記しきい値よりも高い出現頻度を有する位相差に相当
    する距離に物体が存在すると判断する物体存否判断部と
    を具えてなることを特徴とする物体存否判断装置。
  2. 【請求項2】 ステレオ画像から各画像間の対応点どう
    しとなる画素を複数の条件の下でそれぞれ探索して抽出
    し、 前記対応点のうち、当該対応点の画素の位相差が複数の
    条件の下でも実質的に等しい対応点を合致対応点として
    抽出し、 前記合致対応点の位相差毎の出現頻度を統計処理してし
    きい値を算出し、 前記しきい値よりも高い出現頻度を有する位相差に相当
    する距離に物体が存在すると判断することを特徴とする
    物体存否判断方法。
JP8059721A 1996-03-15 1996-03-15 物体存否判断装置および物体存否判断方法 Withdrawn JPH09251538A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6865289B1 (en) * 2000-02-07 2005-03-08 Canon Kabushiki Kaisha Detection and removal of image occlusion errors
JP2007524950A (ja) * 2004-02-17 2007-08-30 本田技研工業株式会社 オブジェクト検出方法、オブジェクト検出装置、およびオブジェクト検出プログラム
JP2008157764A (ja) * 2006-12-25 2008-07-10 Mitsubishi Electric Corp レーダ画像処理装置
JP2008268023A (ja) * 2007-04-20 2008-11-06 Matsushita Electric Works Ltd 個体検出器

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