JPH09250918A - 電極成膜装置用モニター - Google Patents
電極成膜装置用モニターInfo
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- JPH09250918A JPH09250918A JP8568596A JP8568596A JPH09250918A JP H09250918 A JPH09250918 A JP H09250918A JP 8568596 A JP8568596 A JP 8568596A JP 8568596 A JP8568596 A JP 8568596A JP H09250918 A JPH09250918 A JP H09250918A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 モニター水晶の振動周波数から膜厚換算
の容易な成膜管理を可能とする。 【解決手段】 真空槽内で電極を成膜する装置のモニタ
ーを水晶片の形状、大きさ及び励振電極の形状、寸法に
関係なくモニター水晶として使用できる電極成膜装置用
モニターとする。
の容易な成膜管理を可能とする。 【解決手段】 真空槽内で電極を成膜する装置のモニタ
ーを水晶片の形状、大きさ及び励振電極の形状、寸法に
関係なくモニター水晶として使用できる電極成膜装置用
モニターとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極成膜装置用モ
ニターに関するものである。
ニターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】基準周波数源として圧電性を有する材料
で振動子が作られている。振動子を使用する多くの電子
機器は小型化、軽量化が進み、振動子にも小型化、軽量
化とともに高品質で安価に提供されることが望まれてい
る。圧電性を有する材料の中でも振動子として多用され
ているのは水晶と、圧電セラミックスである。特に水晶
振動子は水晶の人工育成が可能なことと、物理的特性が
安定していることにより振動子の主流となっている。そ
の中でも常温付近に三次曲線の変曲点をもち、広い範囲
で安定した周波数を確保できる温度特性をもつATカッ
ト水晶振動子が多用されている。振動姿態として厚み滑
り振動であるATカット水晶振動子は水晶片の厚みによ
り振動周波数が変えられるので多くの種類の周波数の振
動子が製造されている。以下の説明では小型振動子の代
表例として矩形ATカット水晶振動子を用いるが本発明
の電極成膜装置用モニターは水晶用に限定されるもので
はない。
で振動子が作られている。振動子を使用する多くの電子
機器は小型化、軽量化が進み、振動子にも小型化、軽量
化とともに高品質で安価に提供されることが望まれてい
る。圧電性を有する材料の中でも振動子として多用され
ているのは水晶と、圧電セラミックスである。特に水晶
振動子は水晶の人工育成が可能なことと、物理的特性が
安定していることにより振動子の主流となっている。そ
の中でも常温付近に三次曲線の変曲点をもち、広い範囲
で安定した周波数を確保できる温度特性をもつATカッ
ト水晶振動子が多用されている。振動姿態として厚み滑
り振動であるATカット水晶振動子は水晶片の厚みによ
り振動周波数が変えられるので多くの種類の周波数の振
動子が製造されている。以下の説明では小型振動子の代
表例として矩形ATカット水晶振動子を用いるが本発明
の電極成膜装置用モニターは水晶用に限定されるもので
はない。
【0003】図1はシリンダ容器に収納された矩形状A
Tカット水晶振動子の斜視図である。図4は矩形ATカ
ット水晶振動片単体の斜視図である。矩形状ATカット
水晶振動子は、一般に次のように製造される。水晶原石
から切り出し、所定の矩形ATカット水晶片(以下単に
水晶片という)2の外形寸法及び厚みに研磨する。水晶
片の厚みと振動周波数の関係はFT=1680KHz・
mmで近似される(F:振動周波数、T:水晶片の厚
み)。続いて水晶片2の表面に金属を蒸着やスパッタリ
ングの手法で電極3を成膜し、気密端子4のリード端子
5に水晶片2をマウントし、周波数を微調整した後、金
属カバー1により気密封止する。
Tカット水晶振動子の斜視図である。図4は矩形ATカ
ット水晶振動片単体の斜視図である。矩形状ATカット
水晶振動子は、一般に次のように製造される。水晶原石
から切り出し、所定の矩形ATカット水晶片(以下単に
水晶片という)2の外形寸法及び厚みに研磨する。水晶
片の厚みと振動周波数の関係はFT=1680KHz・
mmで近似される(F:振動周波数、T:水晶片の厚
み)。続いて水晶片2の表面に金属を蒸着やスパッタリ
ングの手法で電極3を成膜し、気密端子4のリード端子
5に水晶片2をマウントし、周波数を微調整した後、金
属カバー1により気密封止する。
【0004】水晶片2に電極3を成膜する工程は、電気
信号を取り出すための励振電極の形成を主たる目的とし
ているが、同時に水晶片2の振動周波数の粗調整をする
ことも目的としている。この工程では、電極膜という質
量が水晶片に付加されることでその振動周波数が減少す
る。減少する量は一般に電極降下量あるいはプレートバ
ック量という。プレートバック量は、電極の面積、密
度、膜厚及び水晶片の大きさ、振動周波数等により異な
る。
信号を取り出すための励振電極の形成を主たる目的とし
ているが、同時に水晶片2の振動周波数の粗調整をする
ことも目的としている。この工程では、電極膜という質
量が水晶片に付加されることでその振動周波数が減少す
る。減少する量は一般に電極降下量あるいはプレートバ
ック量という。プレートバック量は、電極の面積、密
度、膜厚及び水晶片の大きさ、振動周波数等により異な
る。
【0005】電極を成膜する場合、水晶片の表面上に所
望の電極形状を形成するために、電極形状を切り抜いた
上下の電極形成用マスクと、水晶片の保持を目的とする
水晶片保持用ガイドから構成される電極成膜用水晶片ホ
ルダーに収納された状態で、成膜される。
望の電極形状を形成するために、電極形状を切り抜いた
上下の電極形成用マスクと、水晶片の保持を目的とする
水晶片保持用ガイドから構成される電極成膜用水晶片ホ
ルダーに収納された状態で、成膜される。
【0006】図2は従来の電極成膜装置の、真空槽内の
模式を示す正面断面図である。真空槽11内には水晶片
(又はワークという)2に電極3を蒸着するための蒸着
源14を有し、その上には、水晶片2を多数整列収納し
た電極成膜用水晶片ホルダー12と、成膜のコントロー
ルをするモニター13が配置されている。蒸着源14の
上には蒸着材料(金、銀、アルミニウム等適宜選択され
る)15が載置されている。16はモニター水晶用の発
振器であり、17は蒸着の制御装置である。電極成膜用
水晶片ホルダー12は蒸着治具によりガイド固定されて
いる。蒸着治具は宙に浮いた状態で記載されているが後
述する機能を持たせて設置されており、図2では省略し
てある。図11は電極成膜装置内部の模式を示す底面図
である。蒸着治具18は10基配置されており、全体が
矢印の方向に回転する。モニター水晶6はワーク2の電
極成膜の邪魔にならない位置に離して配置してあり、蒸
着源14からの距離がワークのそれとは異なっている。
ワーク2は電極成膜用水晶片ホルダー12に収納され、
蒸着治具18の中心に対して公転し、電極成膜用水晶片
ホルダー12の中心に対して自転(又は定期的に反転)
しながら成膜されるが、モニター13は所定位置に固定
されている。
模式を示す正面断面図である。真空槽11内には水晶片
(又はワークという)2に電極3を蒸着するための蒸着
源14を有し、その上には、水晶片2を多数整列収納し
た電極成膜用水晶片ホルダー12と、成膜のコントロー
ルをするモニター13が配置されている。蒸着源14の
上には蒸着材料(金、銀、アルミニウム等適宜選択され
る)15が載置されている。16はモニター水晶用の発
振器であり、17は蒸着の制御装置である。電極成膜用
水晶片ホルダー12は蒸着治具によりガイド固定されて
いる。蒸着治具は宙に浮いた状態で記載されているが後
述する機能を持たせて設置されており、図2では省略し
てある。図11は電極成膜装置内部の模式を示す底面図
である。蒸着治具18は10基配置されており、全体が
矢印の方向に回転する。モニター水晶6はワーク2の電
極成膜の邪魔にならない位置に離して配置してあり、蒸
着源14からの距離がワークのそれとは異なっている。
ワーク2は電極成膜用水晶片ホルダー12に収納され、
蒸着治具18の中心に対して公転し、電極成膜用水晶片
ホルダー12の中心に対して自転(又は定期的に反転)
しながら成膜されるが、モニター13は所定位置に固定
されている。
【0007】図3はモニターの水晶片として使用される
丸形ATカット水晶片(以下モニター水晶という)6の
斜視図である。モニター水晶6の両面には励振電極7が
形成されている。図5はモニター水晶6の励振電極7へ
の接触部材8の斜視図である。8’は接触部材の接触端
子部である。
丸形ATカット水晶片(以下モニター水晶という)6の
斜視図である。モニター水晶6の両面には励振電極7が
形成されている。図5はモニター水晶6の励振電極7へ
の接触部材8の斜視図である。8’は接触部材の接触端
子部である。
【0008】従来のモニターの方式は、モニター水晶6
に予め励振電極7を成膜したものを使用し、片面に蒸着
させ、もう一方を接触端子部8’により接触させて振動
周波数の変化量を読みとる方式である。振動周波数の変
化量を制御装置17で検出し、制御装置17は振動周波
数の変化量を蒸着膜厚に換算して蒸着のレートと蒸着膜
厚を蒸着源14のパワーを変化することで制御をしてい
る。
に予め励振電極7を成膜したものを使用し、片面に蒸着
させ、もう一方を接触端子部8’により接触させて振動
周波数の変化量を読みとる方式である。振動周波数の変
化量を制御装置17で検出し、制御装置17は振動周波
数の変化量を蒸着膜厚に換算して蒸着のレートと蒸着膜
厚を蒸着源14のパワーを変化することで制御をしてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】水晶片2(ワークとい
う)に電極3を成膜する工程は、電気信号を取り出すた
めの励振電極を形成することを主たる目的としている
が、同時に振動周波数を粗調整することも目的としてい
る。成膜後のワーク2の振動周波数のバラツキは、蒸着
膜厚のバラツキにより大きく影響を受けるから、ワーク
2の電極膜厚はできるだけ均一にし、さらに振動周波数
を狙いの値に近づけるためには、モニター水晶6の振動
周波数変化を換算した蒸着膜厚と実際にワークに蒸着さ
れる膜厚を同一にする必要がある。(真空槽内の膜厚分
布とワーク位置による膜厚バラツキはモニターでは解決
できない)
う)に電極3を成膜する工程は、電気信号を取り出すた
めの励振電極を形成することを主たる目的としている
が、同時に振動周波数を粗調整することも目的としてい
る。成膜後のワーク2の振動周波数のバラツキは、蒸着
膜厚のバラツキにより大きく影響を受けるから、ワーク
2の電極膜厚はできるだけ均一にし、さらに振動周波数
を狙いの値に近づけるためには、モニター水晶6の振動
周波数変化を換算した蒸着膜厚と実際にワークに蒸着さ
れる膜厚を同一にする必要がある。(真空槽内の膜厚分
布とワーク位置による膜厚バラツキはモニターでは解決
できない)
【0010】従来の技術では、モニター水晶6の振動周
波数変化で換算した蒸着膜厚と実際にワークに蒸着され
る膜厚を同一にすることは著しく困難であった。その要
因は、モニター水晶6として一般に使用している水晶片
が丸形のATカット水晶片で振動周波数が、4.5MH
zから6.0MHzのものであり、一方、成膜するワー
クは、振動周波数が多様化しており、基本振動周波数で
も1MHzから20MHzと広範囲で、さらに水晶片2
の外形寸法、電極の形状が異なっているためである。モ
ニター水晶6の振動周波数の変化を換算した膜厚と実際
にワーク2に成膜された膜厚を同一にするには、ワーク
2(振動周波数、大きさ等)や電極形状が変わる毎に、
またモニター水晶6の使用状態により換算係数を変えな
ければならず、実用上不可能であった。これ以外にもモ
ニター水晶6とワーク2の位置関係、蒸着材料、蒸着条
件等々の換算に影響を与える要因があるが本発明には直
接関係ないので説明は省略する。
波数変化で換算した蒸着膜厚と実際にワークに蒸着され
る膜厚を同一にすることは著しく困難であった。その要
因は、モニター水晶6として一般に使用している水晶片
が丸形のATカット水晶片で振動周波数が、4.5MH
zから6.0MHzのものであり、一方、成膜するワー
クは、振動周波数が多様化しており、基本振動周波数で
も1MHzから20MHzと広範囲で、さらに水晶片2
の外形寸法、電極の形状が異なっているためである。モ
ニター水晶6の振動周波数の変化を換算した膜厚と実際
にワーク2に成膜された膜厚を同一にするには、ワーク
2(振動周波数、大きさ等)や電極形状が変わる毎に、
またモニター水晶6の使用状態により換算係数を変えな
ければならず、実用上不可能であった。これ以外にもモ
ニター水晶6とワーク2の位置関係、蒸着材料、蒸着条
件等々の換算に影響を与える要因があるが本発明には直
接関係ないので説明は省略する。
【0011】前述の諸条件の変化により、その都度換算
係数に補正をかけなければならず、補正をかけないと、
モニター水晶6による換算膜厚とワーク2に成膜された
膜厚のずれる量が大きくなり、成膜後のワーク2の振動
周波数が規格外になり不良が発生する。不良になったワ
ークは、電極膜を剥離し、再度成膜し直すことになり、
工数増になる。
係数に補正をかけなければならず、補正をかけないと、
モニター水晶6による換算膜厚とワーク2に成膜された
膜厚のずれる量が大きくなり、成膜後のワーク2の振動
周波数が規格外になり不良が発生する。不良になったワ
ークは、電極膜を剥離し、再度成膜し直すことになり、
工数増になる。
【0012】従来のモニター構造では、丸形ATカット
水晶片以外は使用することはできず、また、モニター水
晶の振動周波数も限定されていた。要因の一つとしてモ
ニター水晶の電極への電気的接続が片面のためにモニタ
ー水晶の機械的強度を必要とすることがあげられる。2
0MHzの振動片の厚みは0.08mmほどであり脆弱
である。4.5〜6.0MHzであれば、振動片の厚み
は0.37〜0.28mmであり、強度も確保できモニ
ター水晶の取扱は容易であった。しかし、振動周波数が
限定されるので、多様化に適応できなかった。ワークと
類似の周波数で同形状の水晶片を、モニター水晶として
使用することが考えられるが、従来のモニター構造では
不可能である。本発明は前述の課題を解決することを目
的としている。
水晶片以外は使用することはできず、また、モニター水
晶の振動周波数も限定されていた。要因の一つとしてモ
ニター水晶の電極への電気的接続が片面のためにモニタ
ー水晶の機械的強度を必要とすることがあげられる。2
0MHzの振動片の厚みは0.08mmほどであり脆弱
である。4.5〜6.0MHzであれば、振動片の厚み
は0.37〜0.28mmであり、強度も確保できモニ
ター水晶の取扱は容易であった。しかし、振動周波数が
限定されるので、多様化に適応できなかった。ワークと
類似の周波数で同形状の水晶片を、モニター水晶として
使用することが考えられるが、従来のモニター構造では
不可能である。本発明は前述の課題を解決することを目
的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】真空槽内で水晶片に電極
を成膜する装置において、成膜をコントロールするモニ
ターの水晶片の形状、大きさ、及び励振電極の形状、寸
法に関係なくモニターとして接触することができるピン
を有する電極成膜装置用モニターとする。電極成膜装置
用モニターの構造としては、針金、または板状の導電材
料を接触ピンとして用い、水晶片に対して両面から接触
することにより、水晶片の振動周波数を読みとることと
する。
を成膜する装置において、成膜をコントロールするモニ
ターの水晶片の形状、大きさ、及び励振電極の形状、寸
法に関係なくモニターとして接触することができるピン
を有する電極成膜装置用モニターとする。電極成膜装置
用モニターの構造としては、針金、または板状の導電材
料を接触ピンとして用い、水晶片に対して両面から接触
することにより、水晶片の振動周波数を読みとることと
する。
【0014】電極成膜装置に使用され、モニター用振動
片に成膜された電極によるプレートバック量により電極
成膜量を制御するための電極成膜装置用モニターにおい
て、両面に励振電極を設けたモニター用振動片の励振電
極の夫々に電気的接続をする手段が、振動片の振動周波
数に影響を与えない微圧接触可能な接触構造とする。棒
状の導電性弾性材料を接触部材とし、該接触部材は、振
動片に接触する先端部は電極を傷つけない形状とし、振
動片に先端部が接触すると棒状部がたわみ、接触部材に
よる振動片への接触圧力が軽微になる形状とする。モニ
ターを前記構造にして、モニター用振動片としてワーク
の水晶片を使用する。
片に成膜された電極によるプレートバック量により電極
成膜量を制御するための電極成膜装置用モニターにおい
て、両面に励振電極を設けたモニター用振動片の励振電
極の夫々に電気的接続をする手段が、振動片の振動周波
数に影響を与えない微圧接触可能な接触構造とする。棒
状の導電性弾性材料を接触部材とし、該接触部材は、振
動片に接触する先端部は電極を傷つけない形状とし、振
動片に先端部が接触すると棒状部がたわみ、接触部材に
よる振動片への接触圧力が軽微になる形状とする。モニ
ターを前記構造にして、モニター用振動片としてワーク
の水晶片を使用する。
【0015】
【発明の実施の形態】接触部材には、φ300μm程度
の棒状、または150μm程度の板厚の板状の導電材
料、例えば金、銅を使用する。好ましい構造としては、
モニター水晶の両側から電極に接触するように接触部材
を動かす電磁石等の駆動系を備え付ける。図10はその
模式図である。図6から図9に接触部材(9、10)の
先端形状の例を示す。接触部材の振動片に接触する先端
部はワークに接触する部分が緩やかな凸形状をしてい
る。接触部材は先端部が電極に接触したときに、モニタ
ー水晶に接触圧による応力がかからないよう先端部が逃
げるように充分な弾性が得られる長さとする。長さは、
接触部材の剛性や太さを考慮して決める。振動片に接触
する先端部は、モニター水晶の両面に形成された電極部
に、モニター水晶の両面から上下が一致するように接触
させる。接触場所は、成膜に影響の少ない部分か成膜に
よる振動周波数の変化が少ない部分が適切である。(例
えば、リード端子に固定される部分の近傍)
の棒状、または150μm程度の板厚の板状の導電材
料、例えば金、銅を使用する。好ましい構造としては、
モニター水晶の両側から電極に接触するように接触部材
を動かす電磁石等の駆動系を備え付ける。図10はその
模式図である。図6から図9に接触部材(9、10)の
先端形状の例を示す。接触部材の振動片に接触する先端
部はワークに接触する部分が緩やかな凸形状をしてい
る。接触部材は先端部が電極に接触したときに、モニタ
ー水晶に接触圧による応力がかからないよう先端部が逃
げるように充分な弾性が得られる長さとする。長さは、
接触部材の剛性や太さを考慮して決める。振動片に接触
する先端部は、モニター水晶の両面に形成された電極部
に、モニター水晶の両面から上下が一致するように接触
させる。接触場所は、成膜に影響の少ない部分か成膜に
よる振動周波数の変化が少ない部分が適切である。(例
えば、リード端子に固定される部分の近傍)
【0016】従来のモニターは、予め励振電極を形成し
ておき、片側でコンタクトし、もう一方に蒸着をしてそ
の振動周波数の変化を読みとっていたが、本発明の電極
成膜装置用モニターでは両側でコンタクトする。電極成
膜装置用モニターのホルダーにワークと同じモニター水
晶をセットし、両面に設けた電極にモニター水晶が励振
できる程度の微圧で接触部材の先端部を両側から接触さ
せ、振動周波数を読みとる方式とした。片側に蒸着する
のは同じである。定期的に反転又は連続的に自転させ両
面に蒸着することも可能である。
ておき、片側でコンタクトし、もう一方に蒸着をしてそ
の振動周波数の変化を読みとっていたが、本発明の電極
成膜装置用モニターでは両側でコンタクトする。電極成
膜装置用モニターのホルダーにワークと同じモニター水
晶をセットし、両面に設けた電極にモニター水晶が励振
できる程度の微圧で接触部材の先端部を両側から接触さ
せ、振動周波数を読みとる方式とした。片側に蒸着する
のは同じである。定期的に反転又は連続的に自転させ両
面に蒸着することも可能である。
【0017】前述のモニター構造にすることで、モニタ
ー水晶にワークの水晶片を使用でき、ワークと同じ電極
構造とすれば、従来技術の課題であったモニター水晶と
ワークの違いに起因する膜厚バラツキは解消できる。
ー水晶にワークの水晶片を使用でき、ワークと同じ電極
構造とすれば、従来技術の課題であったモニター水晶と
ワークの違いに起因する膜厚バラツキは解消できる。
【0018】図12は本発明の電極成膜装置用モニター
をワークの近傍に設けた電極成膜装置内部の模式図で正
面図断面である。真空槽11の下部に設置された蒸着源
14と、蒸着源14の上部に設置され電極3が成膜され
るワーク2を整列固定する電極成膜用水晶片ホルダー1
2と、該電極成膜用水晶片ホルダー12をガイド固定し
該電極成膜用水晶ホルダー12を蒸着源14の上部で回
転させる蒸着治具18と、ワーク2に形成される膜厚を
監視するモニター19とで構成され、モニター19を電
極成膜用水晶片ホルダー12と同じ動きができワーク2
に近い蒸着治具18に設置した例である。
をワークの近傍に設けた電極成膜装置内部の模式図で正
面図断面である。真空槽11の下部に設置された蒸着源
14と、蒸着源14の上部に設置され電極3が成膜され
るワーク2を整列固定する電極成膜用水晶片ホルダー1
2と、該電極成膜用水晶片ホルダー12をガイド固定し
該電極成膜用水晶ホルダー12を蒸着源14の上部で回
転させる蒸着治具18と、ワーク2に形成される膜厚を
監視するモニター19とで構成され、モニター19を電
極成膜用水晶片ホルダー12と同じ動きができワーク2
に近い蒸着治具18に設置した例である。
【0019】モニター19を電極成膜用水晶片ホルダー
12と同じ動きで自公転しているのでモニター水晶には
電極が形成されていなくても、蒸着が開始されてしばら
くすると電極が成膜されて励振できるようになる。
12と同じ動きで自公転しているのでモニター水晶には
電極が形成されていなくても、蒸着が開始されてしばら
くすると電極が成膜されて励振できるようになる。
【0020】本例では、モニター水晶とワークが同じ水
晶片であり、同じ条件で蒸着されるので諸条件の違いに
よる換算が不必要となる。モニター水晶を両側から微圧
で接触して励振させ得る本発明のモニター構造によって
始めて可能な電極成膜装置である。
晶片であり、同じ条件で蒸着されるので諸条件の違いに
よる換算が不必要となる。モニター水晶を両側から微圧
で接触して励振させ得る本発明のモニター構造によって
始めて可能な電極成膜装置である。
【0021】従来技術で使用しているモニター13は、
本例においては蒸着レートを制御するためだけに用い
る。蒸着レートは製造技術での決定事項であるが、膜厚
管理に比べ制御はラフでよい。膜厚管理には本発明の電
極成膜装置用モニターを使用し、成膜するワークと類似
の振動周波数でほぼ同形状の水晶片(好ましくはワー
ク)を使用し、両面に水晶片が励振できる程度の蒸着が
施された時点で接触部材により、水晶片の電極に接触さ
せ、振動周波数をカウンターで読みとり、蒸着終了の制
御をする。
本例においては蒸着レートを制御するためだけに用い
る。蒸着レートは製造技術での決定事項であるが、膜厚
管理に比べ制御はラフでよい。膜厚管理には本発明の電
極成膜装置用モニターを使用し、成膜するワークと類似
の振動周波数でほぼ同形状の水晶片(好ましくはワー
ク)を使用し、両面に水晶片が励振できる程度の蒸着が
施された時点で接触部材により、水晶片の電極に接触さ
せ、振動周波数をカウンターで読みとり、蒸着終了の制
御をする。
【0022】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば次のような
効果が得られる。水晶片の形状、大きさ、及び励振電極
の形状、寸法に関係なく、モニターの水晶片として使用
できるため、成膜するワークと類似の振動周波数で、同
形状の水晶片も使用することができる。
効果が得られる。水晶片の形状、大きさ、及び励振電極
の形状、寸法に関係なく、モニターの水晶片として使用
できるため、成膜するワークと類似の振動周波数で、同
形状の水晶片も使用することができる。
【0023】高い振動周波数の薄い水晶片に対しても、
針金状、または板状の接触ピンによる弾性効果により、
水晶片にクラックの発生や割れ等のダメージを与えるこ
となく、確実に振動周波数を読みとることができる。
針金状、または板状の接触ピンによる弾性効果により、
水晶片にクラックの発生や割れ等のダメージを与えるこ
となく、確実に振動周波数を読みとることができる。
【0024】成膜するワークと類似で同形状の水晶片
を、モニター水晶として使用することができるため、モ
ニター水晶の振動周波数や電極形状による膜厚のバラツ
キを亡くすことができた。
を、モニター水晶として使用することができるため、モ
ニター水晶の振動周波数や電極形状による膜厚のバラツ
キを亡くすことができた。
【0025】モニター水晶の位置をワーク位置の近傍に
することで、振動周波数の変化量を膜厚に換算しモニタ
ーの使用状況により換算係数に補正をかけることが不要
になるため、確実に目的の粗調を達成した成膜が可能と
なる。また、ワークをモニター水晶として使用できるの
で、モニター水晶を用意する必要が無くなった。
することで、振動周波数の変化量を膜厚に換算しモニタ
ーの使用状況により換算係数に補正をかけることが不要
になるため、確実に目的の粗調を達成した成膜が可能と
なる。また、ワークをモニター水晶として使用できるの
で、モニター水晶を用意する必要が無くなった。
【図1】矩形状ATカット水晶振動子の斜視図。
【図2】従来技術による成膜装置の真空槽内の模式を示
す正面断面図。
す正面断面図。
【図3】丸形ATカット水晶振動片の斜視図。
【図4】矩形ATカット水晶振動片の斜視図。
【図5】接触部材の斜視図。
【図6】接触部材の先端形状。
【図7】接触部材の先端形状。
【図8】接触部材の先端形状。
【図9】接触部材の先端形状。
【図10】接触部材の動作を示す模式図。
【図11】電極成膜装置の内部の模式図で底面図。
【図12】電極成膜装置の内部の模式図で正面断面図。
1 金属カバー 2 水晶片 3 電極 4 気密端子 5 リード端子 6 モニター水晶 7 励振電極 8 接触部材 8’接触部材の端子部 9 接触部材 10 接触部材 11 真空槽 12 電極成膜用水晶片ホルダー 13 モニター 14 蒸着源 15 蒸着材料 16 発振器 17 制御装置 18 蒸着治具 19 モニター
Claims (3)
- 【請求項1】 電極成膜装置に使用され、モニター用振
動片に成膜された電極によるプレートバック量により電
極成膜量を制御するための電極成膜装置用モニターにお
いて、両面に励振電極を設けたモニター用振動片の励振
電極の夫々に電気的接続をする手段が、振動片の振動に
影響を与えない微圧接触可能な接触構造であることを特
徴とする電極成膜装置用モニター。 - 【請求項2】 棒状の導電性弾性材料を接触部材とし、
該接触部材は、振動片に接触する先端部は電極を傷つけ
ない形状とし、振動片に先端部が接触すると棒状部がた
わみ、接触部材による振動片への接触圧力が軽微になる
形状であることを特徴とする請求項1記載の電極成膜装
置用モニター。 - 【請求項3】 振動片がワークと同じ振動片であること
を特徴とする請求項1又は2記載の電極成膜装置用モニ
ター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8568596A JPH09250918A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電極成膜装置用モニター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8568596A JPH09250918A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電極成膜装置用モニター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09250918A true JPH09250918A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=13865711
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8568596A Pending JPH09250918A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 電極成膜装置用モニター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09250918A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015182090A1 (ja) * | 2014-05-26 | 2015-12-03 | 株式会社アルバック | 成膜装置、有機膜の膜厚測定方法および有機膜用膜厚センサ |
-
1996
- 1996-03-13 JP JP8568596A patent/JPH09250918A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015182090A1 (ja) * | 2014-05-26 | 2015-12-03 | 株式会社アルバック | 成膜装置、有機膜の膜厚測定方法および有機膜用膜厚センサ |
JP6078694B2 (ja) * | 2014-05-26 | 2017-02-08 | 株式会社アルバック | 成膜装置、有機膜の膜厚測定方法および有機膜用膜厚センサ |
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