JPH09250887A - 蒸気加熱装置 - Google Patents

蒸気加熱装置

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JPH09250887A
JPH09250887A JP8087405A JP8740596A JPH09250887A JP H09250887 A JPH09250887 A JP H09250887A JP 8087405 A JP8087405 A JP 8087405A JP 8740596 A JP8740596 A JP 8740596A JP H09250887 A JPH09250887 A JP H09250887A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸気使用装置で発生した復水を滞留すること
なく確実に吸引することのできる蒸気加熱装置を得るこ
と。 【解決手段】 ジャケット部2へエゼクタ6を介して蒸
気供給管3を接続する。ジャケット部2の下部に復水回
収装置16を逆止弁14を介して接続する。復水回収装
置16の圧送流体流入口20と蒸気供給管3を接続す
る。排気口21とエゼクタ6の吸引室7を管路23を介
して接続する。吸引室7により復水回収装置16内を所
定の真空状態とすることによって、ジャケット部2で発
生した復水を確実に復水回収装置16へ流下させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱交換器内の被加熱
物を蒸気で加熱するものに関し、特にその加熱温度が1
00度C程度の比較的低温の場合に適した蒸気加熱装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の蒸気加熱装置としては例えば特開
平7−328423号公報に示されているようなものが
用いられていた。これは、加熱部の入口側に蒸気供給管
と連通したノズルとその周囲に吸引室を形成して、吸引
室と加熱部を接続すると共に、ノズルの出口側に弁手段
を介在したものであり、100度C程度の比較的低温の
蒸気によって被加熱物を加熱することができるものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のものは、熱
交換器の加熱部で発生した凝縮水としての復水を確実に
吸引することができず、加熱部にその復水を滞留してし
まう問題があった。加熱部で使用する蒸気圧力が低くて
大気圧とほとんど差が無い場合や、加熱部と復水回収装
置との間に立下げ部を設けることができないような場合
には、加熱部で発生した復水が復水回収装置へ自然流下
することができず、加熱部に滞留してしまうのである。
【0004】加熱部に復水が滞留すると、復水は蒸気と
比較して熱容量が小さいために、被加熱物に熱を奪われ
るとただちに温度低下を来たしてしまい、温度ムラを生
じて被加熱物を均一に加熱することができなくなってし
まうのである。
【0005】従って本発明の技術的課題は、熱交換器の
加熱部で発生した復水を確実に吸引することができるよ
うにして、復水を滞留することがない蒸気加熱装置を得
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の技術的課題を解決
するために講じた本発明の技術的手段は、熱交換器に加
熱部を形成して加熱用の蒸気供給管を接続すると共に、
加熱により生じた復水を排出する復水回収装置を接続し
たものにおいて、加熱部の入口側に蒸気供給管と連通し
たノズルを配置して当該ノズルの出口側を加熱部と接続
し、ノズルの周囲を覆う吸引室を形成して当該吸引室を
復水回収装置と接続したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】ノズルに蒸気を供給することによ
り、その出口側から加熱部へ蒸気が供給されると共に、
ノズルの周囲の吸引室で吸引力を生じ、復水回収装置内
を吸引することによって、復水回収装置内は大気圧以下
の真空状態となる。復水回収装置内を真空状態とするこ
とにより、熱交換器の加熱部での蒸気圧力が低くて大気
圧とほとんど差が無い場合や大気圧以下の場合、あるい
は、加熱部と復水回収装置との間に立下げ部を設けるこ
とができない場合であっても、加熱部で発生した復水は
確実に復水回収装置内へ流下する。
【0008】
【実施例】本実施例においては熱交換器として反応釜1
を用いた例を示す。反応釜1の外周に加熱部としてのジ
ャケット部2を形成して蒸気供給管3を接続する。蒸気
供給管3には、順次、開閉弁4と圧力調節弁5、及び、
エゼクタ6を接続する。エゼクタ6は内部にノズルを有
する吸引室7とディフュ―ザ8で形成して、ノズルの出
口側すなわちディフュ―ザ8を管路9を介してジャケッ
ト部2と接続する。また、管路9を分岐して大気連通管
10と開閉弁11を取り付ける。
【0009】ジャケット部2の下部を管路12を介して
復水回収装置16の復水流入口15と接続する。管路1
2には開閉弁13と、ジャケット部2から復水回収装置
16側への流体の通過のみ許容する逆止弁14とを取り
付ける。復水回収装置16の復水流出口17にも逆止弁
18を介して復水回収管19を取り付ける。逆止弁18
は、復水回収装置16から復水回収管19側への流体の
通過のみを許容するものである。
【0010】復水回収装置16の上部に、圧送流体流入
口20と排気口21を設けて、圧送流体流入口20を管
路22を介して蒸気供給管3と接続すると共に、排気口
21は管路23を介してエゼクタ6の吸込室7と接続す
る。
【0011】復水回収装置16の詳細構造を図2に示
す。復水流入口15から流入してきた復水が本体25内
に溜りその水位が上昇するとフロ―ト26とフロ―トレ
バ―27も回動ピン28を中心にして上昇する。フロ―
ト26の上昇に伴い、フロ―トレバ―27に一端を取り
付けた引張コイルバネ29と、回動ピン28の反対側に
設けて引張コイルバネ29の他端を取り付けた揺動ア―
ム30には、引張コイルバネ29の引張力が徐々に増加
しながら付勢される。
【0012】更にフロ―ト26が上昇して、フロ―トレ
バ―27と引張コイルバネ29と揺動ア―ム30のそれ
ぞれの中心軸が一直線上に重なり、その位置よりフロ―
トア―ム27が上方へ変位した瞬間に引張コイルバネ2
9の増加した引張力が揺動ア―ム30を回動ピン28を
中心にして上方へ変位させることにより、揺動ア―ム3
0に取り付けた弁棒31を上方へスナップ移動させる。
【0013】弁棒31の上端に、圧送弁32と排気弁3
3を取り付けておくことにより、フロ―ト26の上昇、
すなわち、本体25内への復水の滞留によって圧送弁3
2が開弁し、排気弁33が閉弁する。反対にフロ―ト2
6の降下によって図2に示すように、圧送弁32が閉弁
し排気弁33が開弁するものである。
【0014】図1において、蒸気供給管3からエゼクタ
6を介して反応釜1のジャケット部2へ加熱用の蒸気を
供給することにより、反応釜1内の被加熱物が加熱され
る。加熱蒸気温度は圧力調節弁5によって蒸気圧力を調
節することにより、蒸気の圧力と温度は1対1の関係が
あるために、任意に調節することができる。加熱により
熱を奪われた蒸気は凝縮して復水となる。
【0015】エゼクタ6を蒸気が通過することにより吸
引室7では吸引力を生じ、管路23を介して復水回収装
置16内を所定の真空状態とすることによって、ジャケ
ット部2で発生した復水は滞留することなく復水回収装
置16内へ流下する。復水回収装置16内の水位が所定
レベルに達すると図2における弁棒31がスナップ移動
して、圧送弁32を開弁すると共に排気弁33を閉弁す
ることによって、管路22から本体25内へ高圧蒸気が
供給され、本体25内の復水は逆止弁18を介して回収
先へ圧送される。
【0016】復水が圧送され復水回収装置16内の水位
が低下すると、弁棒31が逆方向へスナップ移動するこ
とにより、圧送弁32が閉弁し排気弁33が開弁して、
再度ジャケット部2内の復水を吸引する。上記の作動サ
イクルを繰り返して反応釜1を低温の蒸気で加熱する。
【0017】蒸気加熱を行う場合、蒸気中に空気等の不
凝縮ガスが混入すると、その伝熱効率が極端に低下す
る。また、加熱を開始する初期の段階においては、加熱
装置内には多量の空気が残存しているのが一般的であ
る。この様な場合に、エゼクタ6に蒸気を通過させなが
ら、開閉弁35,13,36を開弁させ、続いて開閉弁
35を閉弁させ開閉弁11を開弁させることにより、エ
ゼクタ6の吸引室7へジャケット部2と復水回収装置1
6内に残存していた空気を、大気連通管10を介して排
除することができ、蒸気加熱装置での伝熱効率の低下を
防止することができる。
【0018】
【発明の効果】上記のように本発明によれば、ノズルと
吸引室で復水回収装置の内部を大気圧以下の真空状態と
することができ、復水回収装置内へ復水を確実に流下さ
せて、熱交換器の加熱部に復水を滞留することがなく、
従って、熱交換器の被加熱物に温度ムラを生じることが
なく均一に加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蒸気加熱装置の実施例を示す構成図で
ある。
【図2】本発明の蒸気加熱装置に用いる復水回収装置の
構成図である。
【符号の説明】
1 反応釜 2 ジャケット部 3 蒸気供給管 6 エゼクタ 7 吸引室 8 ディフュ―ザ 14 逆止弁 15 復水流入口 16 復水回収装置 17 復水流出口 18 逆止弁 20 圧送流体流入口 21 排気口 26 フロ―ト 29 引張コイルバネ 31 弁棒 32 圧送弁 33 排気弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱交換器に加熱部を形成して加熱用の蒸
    気供給管を接続すると共に、加熱により生じた復水を排
    出する復水回収装置を接続したものにおいて、加熱部の
    入口側に蒸気供給管と連通したノズルを配置して当該ノ
    ズルの出口側を加熱部と接続し、ノズルの周囲を覆う吸
    引室を形成して当該吸引室を復水回収装置と接続したこ
    とを特徴とする蒸気加熱装置。
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