JPH09250574A - ディスクブレーキ - Google Patents

ディスクブレーキ

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JPH09250574A
JPH09250574A JP16757796A JP16757796A JPH09250574A JP H09250574 A JPH09250574 A JP H09250574A JP 16757796 A JP16757796 A JP 16757796A JP 16757796 A JP16757796 A JP 16757796A JP H09250574 A JPH09250574 A JP H09250574A
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涼一 倉迫
Koji Yotsuya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は摩擦パッド裏金に取り付けられた摩擦
パッドをピストンに支持させる支持手段を有したディス
クブレーキに関し、ディスクブレーキ小型化及び摩擦パ
ッドの交換性の向上を図ることを課題とする。 【解決手段】裏金11とこれに取り付けられたパッド1
0とにより構成される摩擦パッド4をピストン3に支持
させる支持部材5を有するディスクブレーキにおいて、
支持部材5がピストン3の外周以外に係合する係合片1
5と、摩擦パッド4と係合しこれを保持すると共摩擦パ
ッド4をピストン3の半径方向に装着脱可能な構成とさ
れた摩擦パッド保持部(下側保持部16及び上側支持部
17とにより構成される)とを有する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はディスクブレーキに
係り、特に摩擦パッドを支持部材を介してピストンに支
持するディスクブレーキに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のディスクブレーキにおいては、非
制動時の引きずりを低減するため、摩擦パッドをピスト
ンに連結し、ピストンの戻りに応じて確実に摩擦パッド
をディスクロータから離間させようとする技術が提案さ
れている。この種のディスクブレーキとしては、例えば
特開昭63−180732号公報、特開平4−2562
7号公報に開示されたものが知られている。
【0003】同公報に開示さたれディスクブレーキは、
ディスクロータに対向する摩擦パッドと、この摩擦パッ
ドをディスクロータに向け押圧し得るピストンとを有す
ると共に車体に支持されるキャリパとにより構成されて
いる。そして、同公報に開示されたディスクブレーキ
は、キャリパのピストン外周と摩擦パッドとを連結手段
(又は連結ホルダー)によって連結する構成とすること
により、摩擦パッドがピストンから離間するのを防止し
つつ、摩擦パッドの交換を行うことができるものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに上記したディ
スクブレーキにおいては、摩擦パッドをピストンに取り
付けるための連結手段がピストンの外周部に配設されて
いるため、ピストンの軸方向の長さが長くなり、キャリ
パの軸方向のスペースが増大してしまい、その結果、デ
ィスクブレーキが大型化してしまうという問題点があっ
た。
【0005】従って、本発明は、上記の点に鑑みてなさ
たれものであり、ピストンの外周以外に係合する係合部
と摩擦パッドをピストンの半径方向に装着脱可能に保持
する摩擦パッド保持部とを具備する支持手段にて摩擦パ
ッドをピストンに支持させることにより、車両搭載状態
での摩擦パッドの交換容易性を維持しつつ、ディスクブ
レーキが大型化することなしに摩擦パッドとピストンと
を確実に連結できるようにすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、次の手段を講じたことを特徴とするもの
である。請求項1記載の発明では、摩擦材と裏金とから
なる摩擦パッドを支持手段を介してピストンに支持する
ディスクブレーキにおいて、前記支持手段は、前記ピス
トンの外周以外に係合する係合部と、前記摩擦パッドの
裏金と係合しこれを保持すると共に、前記摩擦パッドを
前記ピストンの半径方向に装着脱可能な構成とされた摩
擦パッド保持部とを具備することを特徴とするものであ
る。
【0007】また、請求項2記載の発明では、前記請求
項1記載のディスクブレーキにおいて、前記係合部を前
記ピストンの内周に係合する係合片により構成し、か
つ、前記摩擦パッド保持部を、前記ピストンと前記摩擦
パッドとの間に位置する基板部と、前記基板部に形成さ
れ前記摩擦パッドの裏金の外周に係合することにより前
記摩擦パッドを保持する保持片とにより構成したことを
特徴とするものである。
【0008】また、請求項3記載の発明では、前記請求
項2記載のディスクブレーキにおいて、前記摩擦パッド
保持部の保持片が、前記摩擦パッドの裏金の左右におい
て該裏金と係合するよう構成したことを特徴とするもの
である。
【0009】また、請求項4記載の発明では、前記請求
項2記載のディスクブレーキにおいて、前記摩擦パッド
保持部の保持片として、前記摩擦パッドの装着脱方向に
対する下側位置で係合する下側保持片と、前記摩擦パッ
ドの装着脱方向に対する上側位置で係合する上側保持片
とを設け、前記下側保持片は、前記摩擦パッドの裏金の
下部を挟持するよう係止する構成とすると共に、前記上
側保持片は、前記摩擦パッドの裏金の上部に前記ピスト
ン側に突出するよう形成された裏金係止部を前記ピスト
ン側に向けて押圧することにより前記摩擦パッドの裏金
を係止する構成としたことを特徴とするものである。
【0010】また、請求項5記載の発明では、前記請求
項1乃至4のいずれかに記載のディスクブレーキにおい
て、前記支持手段を構成する前記係合部及び前記摩擦パ
ッド保持部を、一枚の板状基材から切り起こして形成し
たことを特徴とするものである。
【0011】また、請求項6記載の発明では、前記請求
項2乃至5のいずれかに記載のディスクブレーキにおい
て、前記支持手段の基板部に、前記基板部の変形を阻止
する補強手段を設けたことを特徴とするものである。
【0012】また、請求項7記載の発明では、前記請求
項2乃至5のいずれかに記載のディスクブレーキにおい
て、前記支持手段の基板部と前記摩擦パッドの裏金との
間にシムが配設され、前記シムの前記基板部の反りに対
応した位置に穴が形成されていることを特徴とするもの
である。
【0013】更に、請求項8記載の発明では、前記請求
項1乃至7のいずれかに記載のディスクブレーキにおい
て、前記裏金のピストン側の面を背面とし、かつ前記裏
金の前記摩擦材が配設された側の面を正面とした場合、
前記支持手段に設けられた摩擦パッド保持部が前記裏金
の前記正面と背面とを挟持するよう保持する構成とする
と共に、前記支持手段が前記背面と実質的に当接する位
置の最下端位置が、前記摩擦パッド保持部が前記正面を
押圧する位置に対して下方に位置するよう構成したこと
を特徴とするものである。
【0014】上記の各手段は、次のように作用する。請
求項1記載の発明によれば、支持部材の係合部をピスト
ンの外周以外に係合させ、ピストンの半径方向から摩擦
パッド保持部に摩擦パッドを装着脱可能としていること
により、車両搭載状態での摩擦パッドの交換が容易に行
え、且つ、ピストンの軸方向の長さが長くならず、よっ
てはディスクブレーキの小型化を図りつつ摩擦パッドと
ピストンとの連結を確実に行うことができる。
【0015】また、請求項2記載の発明によれば、支持
手段の係合片及び保持片によりピストン及び摩擦パッド
を支持することができるので、摩擦パッドとピストンと
が離間することを確実に防止することができる。
【0016】また、請求項3記載の発明によれば、摩擦
パッド保持部の保持片を摩擦パッドの裏金の左右におい
て裏金と係合する構成としたことにより、摩擦パッドの
裏金に特別な工夫を必要とすることなく摩擦パッドの装
着脱が可能となり、また摩擦パッドを保持片に確実に支
持させることができる。
【0017】また、請求項4記載の発明によれば、摩擦
パッド保持部を構成する各保持片の内、下側保持片は摩
擦パッドの裏金の下側を挟持するよう係止し、また上側
保持片は摩擦パッドの裏金の上部に形成された裏金係止
部をピストン側に向け押圧・係止することにより、摩擦
パッドは上下方向の各保持片により確実に支持され、支
持手段から摩擦パッドが離間することを防止することが
できる。
【0018】更に、摩擦パッド保持部の保持片が摩擦パ
ッドの裏金とトルク受け部との間に存在しないため、保
持片が裏金とトルク受け部との間で摺動抵抗を増大させ
る要因となることがなく、摩擦パッドをピストンの軸方
向にスムーズに摺動させることができる。
【0019】また、請求項5記載の発明によれば、支持
手段を構成する係合部及び摩擦パッド保持部を一枚の板
状基材から切り起こして形成したことにより、部品点数
の削減を図ることができ、また支持手段を容易に製造す
ることができる。
【0020】また、請求項6記載の発明によれば、支持
手段の基板部にその変形を阻止する補強手段を設けたこ
とにより、基板部の変形が抑制でき、その結果、ピスト
ンと摩擦パッドとの密着性を向上させることができる。
【0021】また、請求項7記載の発明によれば、基板
部と前記摩擦パッドの裏金との間にブレーキ鳴き防止の
ためのシムを配設し、基板部の反りに対応した位置のシ
ムに穴を形成することにより、基板部の変形がシムの穴
で吸収され、ピストンから摩擦パッドを離間させる力が
作用せず、その結果、ピストンと摩擦パッドとの密着性
を向上させることができる。
【0022】更に、請求項8記載の発明によれば、摩擦
パッド保持部が裏金の正面と裏面とを挟持するよう保持
する構成としたことにより、摩擦パッド保持部が正面を
押圧する位置において、支持手段にはこの押圧力による
反力が作用する。一方、支持手段に形成された係合部が
ピストンと係合する位置においては、係合部をピストン
に向け付勢する方向に係合力が作用する。即ち、摩擦パ
ッドを支持手段に装着した際、支持手段には上記した反
力と係合力の二つの力が作用する。更に、本請求項の構
成では、支持手段が背面と実質的に当接する位置の最下
端位置が、摩擦パッド保持部が正面を押圧する位置に対
して下方に位置するよう構成されている。
【0023】ここで、上記した係合力により支持部材に
発生する回転モーメント(M1)と、反力により支持部
材に発生する回転モーメント(M2)とを考えた場合、
支持手段が背面と実質的に当接する位置の最下端位置を
摩擦パッド保持部が正面と当接する位置に対して下方に
位置させることにより、回転モーメントM1の作用方向
と回転モーメントM2の作用方向は逆方向となる。
【0024】よって、各回転モーメントM1,M2は互
いに相殺され、摩擦パッドを支持手段に装着した状態に
おける摩擦パッド保持部の変形を抑制することが可能と
なり、ピストンと摩擦パッドとの密着性を向上すること
ができる。
【0025】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について
図面と共に説明する。本発明の第1実施例を図1乃至図
10を用いて以下に説明する。図10において、1はピ
ストン対向型(但し、同図ではピストンは図示されてい
ない)のディスクブレーキであり、大略するとブレーキ
キャリパ2の内部に摩擦パッド4,支持手段としての支
持部材5(図1及び図2参照)等を配設した構成とされ
ている。摩擦パッド4は後に詳述するように支持部材5
に支持されている。
【0026】また、図9は図10におけるクロスバネ2
6,摩擦パッド支持ピン27,抜け止めピン28を取り
外した状態を示す図である。同図に示されるように、ピ
ストン対向型のディスクブレーキ1では、摩擦パッド4
はディスクロータ7を挟んで一対が対向するよう配設さ
れている。
【0027】ブレーキキャリパ2(以下単にキャリパと
いう)は、ディスクロータ7を跨いで配設されるもので
あり、内部にはシリンダ8(図1に現れる)が形成され
ている。このシリンダ8は、図示しないブレーキ配管を
介してマスターシリンダに接続されており、運転者のブ
レーキペダルの操作に応じて油液が供給・排出される構
成となっている。
【0028】図1(C)に示されるように、キャリパ2
にはシリンダ8が形成されており、このシリンダ8の内
部にはピストン3が液密に摺動可能に配設されている。
よって、上記油液が供給・排出されることによりピスト
ン3は図中矢印X1,X2方向に移動する。このピスト
ン3は有底筒状形状を有しており、ディスクロータ7側
に形成された開口内周部には、図1(A)に示されるよ
うに支持部材5を取り付けるための突起部9が形成され
ている。
【0029】続いて、図1を用いて本発明の第1実施例
であるディスクブレーキ1の要部となる摩擦パッド4及
び支持部材5の構成について説明する。摩擦パッド4
は、ディスクロータ7と摺接するパッド10(前記した
摩擦材に相当する)と、このパッド10が取り付けられ
る裏金11とにより構成されている。また、裏金11は
金属板状の部材であり、その上部(本実施例では、図1
に矢印Z1で示す方向を上部とし、矢印Z2で示す方向
を下部とする)にはピストン3への配設位置側に向け一
体的に突出形成された裏金係止部12が形成されてい
る。更に、裏金11の上部左右位置には、孔部13が形
成されている。上記構成とされた摩擦パッド4は、一対
一組としてディスクロータ7を挟んで配設される。
【0030】図2は支持部材5を拡大して示している。
この支持部材5は前記した支持手段に相当するものであ
り、ばね材よりなる1枚の板状金属基材を例えばプレス
加工することにより成形したものである。前述した摩擦
パッド4は、後に詳述するように、この支持部材5に対
し図1に矢印Z1,Z2方向に装着脱される構成となっ
ている。
【0031】この支持部材5は、大略すると中央部に位
置する基板部14と、この基板部14から起立した状態
で延出した一対の係合片15(係合部)と、基板部14
から下方に延出した一対の下側保持片16と、基板部1
4から上方に延出した一対の上側保持片17等により構
成されている。
【0032】基板部14は、その中央部に前記した補強
手段となる段部18が形成されると共に、両側部には段
部18と共に補強手段を構成する横方向に延在した溝部
19が形成されている。更に、基板部14の両端部には
支持台部20が形成されている。この段部18,溝部1
9,及び支持台部20は、上記のプレス加工時に一体的
に形成されるものであり、その形成するに際し支持部材
5の形成工程が複雑になるようなことはない。
【0033】また、係合片15は基板部14の略中央位
置から起立した状態でピストン3に向け延出形成されて
おり、その形状は図1(A)に示されるように平面的に
見て略くの字状とされている。この係合片15は前述し
たピストン3に形成された突起部9と係合する構成とさ
れており、係合片15が突起部9と係合することにより
支持部材5はピストン3に取り付けられる。
【0034】この際、支持部材5はばね材料により形成
されると共に係合片15は平面的に見て略くの字状とさ
れているため、係合片15は弾性力により突起部9と係
合し、これにより支持部材5をピストン3に確実に取り
付けることができる。また、係合片15が発生する弾性
力により、支持部材5は図1に矢印X2で示す方向(即
ち、ピストン3に向かう方向)に附勢されるため、支持
部材5に支持される摩擦パッド4がピストン3から離間
することを防止することができる。更に、ピストン3の
外周部分に摩擦パッド4を取付けるための構成を配設す
る必要が無くなるため、ピストン3の軸方向の長さが増
大することはない。
【0035】一方、支持部材5に形成される下側保持片
16及び上側保持片17は、協働して摩擦パッド4をピ
ストン3の半径方向(本実施例では、Z1,Z2方向)
に装着脱可能な構成で保持する摩擦パッド保持部として
機能する。下側保持片16は、裏金11の装着脱方向に
対する下側位置(Z2方向の端部)を係止する構成とさ
れている。具体的には、図1(C)及び図2(B)に示
されるように、下側保持片16は略コ字状に折曲された
構成とされると共に、下側保持部16の内側には押圧突
起16aが突出形成されており、この押圧突起16aが
裏金11を基板部14に向け押圧することにより、下側
保持片16は裏金11の下部を挟持したような状態でこ
れを係止する。この際、前記したように支持部材5はば
ね材により形成されているため、上記形状とすることに
より裏金11の下部は下側保持片16が発生する弾性力
により支持される。
【0036】また、上側保持片17は裏金11の装着脱
方向に対する上側位置(Z1方向の端部)と係合する構
成とされている。具体的には、図1(C)及び図2
(B)に示されるように、上側保持片17は若干量折曲
されて略くの字状の形状とされており、裏金11の上部
に形成されている裏金係止部12にX2方向に押圧する
ことにより裏金11を係止する構成とされている。
【0037】支持部材5を上記構成とすることにより、
係合片15がピストン3の内部に挿入され突起部9と係
合することにより支持部材5はピストン3に支持され
る。このように係合片15がピストン3の外周以外にお
いて係合する構造とすることにより、ピストン3の外周
部分に摩擦パッド4を取付けるための構成を配設する必
要が無くなるため、ピストン3の軸方向の長さが増大せ
ず、よってディスクブレーキ1が大型化することを防止
することができる。
【0038】また、下側保持片16及び上側保持片17
は、摩擦パッド4をピストン3の半径方向(Z1,Z2
方向)に装着脱可能な構成としているため、ディスクロ
ータ7の摺接面に沿って摩擦パッド4の装着脱を行うこ
とができ、よって図9に示されるディスクロータ装着状
態においても摩擦パッド4を開口部2を介して交換する
ことが可能となる。
【0039】また、摩擦パッド4を下側保持片16及び
上側保持片17により保持した状態では、下側保持片1
6及び上側保持片17は弾性力により摩擦パッド4を保
持するため、支持部材5は摩擦パッド4を確実に支持す
る。これにより、非制動時の摩擦パッド4とディスクロ
ータ7との摺接を低減することができる。
【0040】次に、図3を用いてシム6について説明す
る。シム6は摩擦パッド4と支持部材5との間に配設さ
れるものであり、振動減衰によってブレーキ鳴きを防止
する機能を奏するものである。このシム6は金属薄板或
いは金属薄板にゴムコーティングを行ったものであり、
中央部には円穴22が形成されると共に、側部には上下
方向(Z1,Z2方向)に延在する複数の長穴23が形
成されている。この各長穴23の中にはグリースが充填
されており、これにより振動減衰を行わせてブレーキ鳴
きの発生を防止する構成とされている。
【0041】また、シム6の上部左右位置には、摩擦パ
ッド4に形成された孔部13と対応するよう孔部24が
穿設されている。更に、シム6の両側端部には折曲形成
された一対の支持片25が形成されている。尚、シム6
も金属薄板をプレス加工等により一括的に形成されるた
め、容易に形成することができる。
【0042】ここで、図4を用いて支持部材5をピスト
ン3に装着した時に発生する支持部材5の変形について
説明する。図4は、段部18及び溝部19を形成してい
ない支持部材5をピストン3に装着した時の変形を示し
ている(破線で示す形状が変形後の状態である)。
【0043】前記したように支持部材5はばね材により
形成されているため、支持部材5をピストン3に装着し
た際、係合片15の変形に伴い支持部材5の全体形状も
変形し、その変形は図4に示されるような変形となる。
具体的には、支持部材5の中央部(基板部14)がδで
示す量だけディスクロータ7側に向け(X1方向に向
け)突出した形状となる。図4に示されるような変形
は、摩擦パッド4をピストン3から離間させる変形とな
り、摩擦パッド4を支持部材5に確実に装着させる面か
らは不利な変形となる。
【0044】本実施例では、支持部材5に補強手段とな
る段部18を形成することにより支持部材5の剛性を高
める構成としている。よって、段部18によりピストン
3から摩擦パッド4を離間させる力が発生することを抑
制でき、よってピストン3と摩擦パッド4の密着性を向
上させることができる。
【0045】また、シム6に形成された円穴22は支持
部材5の基板部14の反りに対応した位置に形成されて
いるため、基板部14に発生するピストン3から摩擦パ
ッド4を離間させようとする変形を円穴22により吸収
することができる。よって、この構成によっても摩擦パ
ッド4がピストン3から離間する力を抑制でき、よって
ピストン3と摩擦パッド4の密着性を向上させることが
できる。
【0046】続いて、図5乃至図10を用いて、上記構
成とされたディスクブレーキ1の組み立て方法について
説明する。尚、図5乃至図10において、前記した図1
乃至図4の構成と同一構成については同一符号を附して
その説明を省略する。ディスクブレーキ1を組み立てる
には、先ず図5に示されるように、支持部材5をピスト
ン3の開口部と対向させ、支持部材5に形成されている
係合片15をピストン3内に挿入する。前記したよう
に、係合片15は平面的に見て略くの字形状をしている
ため、係合片15は弾性変形しつつピストン3の開口部
内に形成された突起部9を乗り越え、この乗り越えた時
点で係合片15のくの字状の頂部が突起部9と係合する
ことにより支持部材5はピストン3に装着される。
【0047】上記のように、支持部材5のピストン3へ
の装着は、単に支持部材5に形成された係合片15をピ
ストン3の内部に挿入するだけでよいため、極めて容易
に行うことができる。支持部材5がピストン3に取り付
けられると、続いて図6に示されるように、シム6を支
持部材5に装着する。具体的には、支持部材5の基板部
14に当接するようシム6を支持部材5に密着させる。
この際、シム6の両端部に形成されている支持片25が
支持部材5の両端部に形成されている支持台部20に載
置されるようにする。
【0048】このように、支持台部20に支持片25が
支持されることによりシム6は支持部材5に対して位置
決めが行われ、またシム6が支持部材5から離脱するの
を防止することができる。上記のようにシム6が支持部
材5に取り付けられると、続いて図7に示されるよう
に、シム6が取り付けられた支持部材5に摩擦パッド4
が装着される。この際、支持部材5は上側保持部16及
び下側保持部17が形成された構成であるため、摩擦パ
ッド4は単に支持部材5の上部よりZ2方向に挿入する
だけの簡単な作業で装着を行うことができる。
【0049】具体的な装着作業としては、先ず摩擦パッ
ド4をZ2方向に挿入することにより、上側保持片16
が裏金11のピストン側の面上をスライドするよう摩擦
パッド4を押し下げる。この挿入作業により、やがて摩
擦パッド4の裏金11の下端部は下側保持片17と当接
する。この状態を図8に示す。
【0050】ここで、下側保持片17は裏金11の幅寸
法より若干その離間寸法が狭く構成されている。よっ
て、図8に示す状態より更に摩擦パッド4をZ2方向に
押し下げると、これにより下側保持片17は弾性変形
し、これにより発生する弾性力により押圧突起16aは
裏金11を押圧し、よって下側保持片17は裏金11の
下端部を基板部14との間で挟持した状態となる。ま
た、上記押し下げ動作により、支持部材5の上部に形成
されている上側保持部16は裏金11の上部に形成され
ている裏金係止部12と係合し矢印X2方向に押圧す
る。これにより、摩擦パッド4は図1(C)に示される
装着状態となる。
【0051】図9は、上記のようにして摩擦パッド4が
支持部材5に装着されたキャリパ2を平面視した状態を
示している。同図に示されるように、キャリパ2の支持
部材5に対し上方位置には開口部21が形成されてお
り、摩擦パッド4はこの開口部21に装着される構成と
されている。
【0052】そして、図9に示す状態より、開口部21
にクロスバネ26を配設し、続いてこのクロスバネ26
を係止するためにキャリパ2に2本の取付けピン27を
挿入し、更に取付けピン27の抜けを防止するために各
取付けピン27の先端に穿設された穴に抜け止めピン2
8を挿通することにより、図10に示すディスクブレー
キ1が完成する。
【0053】一方、メンテナンスのために摩擦パッド4
を交換する等の必要が生じた時には、上記した組み立て
作業の内、図7乃至図10に示した作業と逆の作業を行
えばよい。即ち、抜け止めピン28及びクロスバネ26
を取り外し開口部21を開放した後に、この開口部21
より摩擦パッド4を引き出す。
【0054】この引き出し作業の際、摩擦パッド4の上
部位置には裏金係止部12及び孔部13が形成されてい
るため、この裏金係止部12又は孔部13に引き出し治
具を引っ掛けて引き出すことにより、狭所に配設された
摩擦パッド4を容易に引き出すことができる。
【0055】また、前記したように、摩擦パッド4は支
持部材5にピストン3の半径方向(Z1,Z2方向)に
装着脱可能な構成であるため、ディスクロータ7の摺接
面に沿って摩擦パッド4を引き抜くだけで支持部材5か
ら摩擦パッド4を取り外すことができる。よって、ディ
スクロータ装着状態においても摩擦パッド4の交換を行
うことが可能となり、メンテナンス作業を容易に行うこ
とができる。
【0056】続いて、本発明の第2実施例について説明
する。図11は本発明の第2実施例を示している。尚、
同図において図1乃至図10を用いて説明した第1実施
例の構成と対応する構成については同一符号を附してそ
の説明を省略する。また、図11ではキャリパ及びピス
トンの図示は省略している。
【0057】図11(A)に示されるように、本実施例
では摩擦パッド4に配設された裏金11に左右一対の係
止ピン31,32を配設すると共に、係止部材5に係止
ピン31,32を係止することにより摩擦パッド4を保
持する右側保持片33及び左側保持片34を設けたこと
を特徴とするものである。
【0058】係止ピン31,32は、裏金11のパッド
10の配設面と異なる面に立設された状態で配設されて
おり、ピンの先端部には鍔部31a,32aが形成され
ている。また、右側保持片33及び左側保持片34は、
係止部材5の左右位置に矢印Z2方向に延在する溝であ
り、図11(C)に示されるように各保持片33,34
の係止ピン31,32と係合する部位は、基板部14に
対して若干突出した構成とされている。
【0059】摩擦パッド4を係止部材5に装着するに
は、係止ピン31,32と各保持片33,34とを位置
決めした上で、摩擦パッド4を係止部材5の上部より矢
印Z2方向に挿入することにより装着する。この際、本
実施例に係る係止部材5は第1実施例と同様にばね材に
より形成されているため、係止ピン31,32が各保持
片33,34に係合した状態で各保持片33,34は弾
性変形する。そして、これにより発生する弾性力により
各保持片33,34は係止ピン31,32を保持するた
め、摩擦パッド4を係止部材5に確実に装着することが
できる。また、摩擦パッド4を係止部材5から取り外す
場合は、摩擦パッド4を矢印Z1方向に引き抜けば良
い。
【0060】上記のように、本実施例の構成において
も、摩擦パッド4は支持部材5にピストン3の半径方向
(Z1,Z2方向)に装着脱可能な構成となるため、デ
ィスクロータ装着状態においても摩擦パッドの交換を行
うことが可能となり摩擦パッド4の装着脱作業を容易に
行うことができる。また、支持部材5の各保持片33,
34が左右位置において裏金11と係合する構成とした
ことにより、摩擦パッド4は少なくとも左右2箇所で保
持されるため、装着時において摩擦パッド4に安定性を
持たせることができる。
【0061】続いて、本発明の第3実施例について説明
する。図12及び図13は、本発明の第3実施例を示し
ている。尚、図12及び図13において図1乃至図10
を用いて説明した第1実施例の構成と対応する構成につ
いては同一符号を附してその説明を省略する。
【0062】本実施例に係るディスクブレーキの基本構
成は、前記した第1実施例に係るディスクブレーキと同
一であり、よって支持部材5が摩擦パッド4を係止する
構成も同一構成とされている。特に支持部材5の下端に
設けられた下側保持片16に注目すると、下側保持片1
6は略コ字状に折曲された構成とされると共に、下側保
持部16の内側には押圧突起16aが突出形成されてい
る。
【0063】そして、この押圧突起16aが裏金11の
表面11a(パッド10が配設される側の面)を基板部
14に向け押圧することにより、下側保持片16は裏金
11の下部を挟持したような状態でこれを係止する構成
とされている。また、支持部材5と摩擦パッド4との間
には、鳴き防止のためのシム6が配設されている。よっ
て、摩擦パッド4に形成された裏金11は、このシム6
を介して支持部材5と当接した構成となっている。この
シム6が裏金11の背面11b(ピストン3側の面)と
支持部材5との間に介装された構成も第1実施例と同一
である。
【0064】しかるに、本実施例ではこのシム6の下端
6aの位置(図13に矢印P1で示す。尚、以下この位
置を最下端位置という)を押圧突起16aが裏金11を
押圧する位置(図13に矢印P2で示す。尚、以下この
位置を押圧位置という)よりも下方に位置するよう構成
したことを特徴とするものである。
【0065】また、支持部材5はシム6を介して裏金1
1の背面11bと当接しているため、上記の構成は、支
持部材5が裏金11の背面11aと実質的に当接する最
下端位置P1を、下側保持片16が裏金11の正面11
aと当接する押圧位置P2に対して下方に位置させた構
成と換言することができる。図12及び図13に示す例
では、最下端位置P1は押圧位置P2に対し、各図に矢
印ΔL1で示す寸法だけ下方に位置した構成とされてい
る。
【0066】続いて、上記構成としたことによる作用に
ついて図14乃至図16を用いて説明する。図14は本
実施例に係るディスクブレーキの動作を説明するための
概略構成図であり、具体的には支持部材5に摩擦パッド
4を装着した状態において支持部材5に作用する力関係
を示している。また、図15及び図16は、支持部材5
に摩擦パッド4を装着した状態において支持部材5に作
用する回転モーメントを示す回転モーメント図である。
【0067】先ず、図14を用いて支持部材5に摩擦パ
ッド4を装着した状態において支持部材5に作用する力
について説明する。前記したように、支持部材5はばね
材により形成されているため、係合片15がピストン3
の突起部9と係合することにより、係合片15にはばね
力F1(以下、係合力という)が発生する。この係合力
F1は、支持部材5の係合片15の形成位置(図14に
矢印P3で示す。以下、この位置を係合位置という)に
作用し、支持部材5の係合位置P3を図中矢印X2方向
に変位させようとする。
【0068】図14(A)は、この係合力F1のみが支
持部材5に作用した場合における支持部材5の変形状態
を示している。同図において、二点鎖線で示すのが係合
力F1が作用していない状態の支持部材5の形状であ
り、また実線で示すのが係合力F1が作用した状態の支
持部材5の形状である。
【0069】また、図15(A)及び図16(A)は、
係合力F1のみが支持部材5に作用した場合に支持部材
5に発生する回転モーメント(M1)を示している。同
図に示されるように、回転モーメントM1は、支持部材
5がピストン3と当接する位置(以下、当接位置P4と
いう)より内側において、当接位置P4より係合位置P
3に向けて漸次増大する特性を示す。
【0070】上記のように、係合力F1が支持部材5の
係合位置P3に作用し、図15(A)及び図16(A)
に示す回転モーメントM1が発生することにより、図1
4(A)に示されるように、支持部材5の係合位置P3
は図中矢印X2で示す方向に変位する。
【0071】一方、前記したように下側保持片16に形
成された押圧突起16aは、摩擦パッド4が支持部材5
に装着された状態において、裏金11の正面11aを押
圧するよう構成されているため、押圧位置P2にはこの
押圧力による反力(F2)が作用する。即ち、摩擦パッ
ド4を支持部材5に装着した際、支持部材5には上記し
た係合力F1と反力F2の二つの力が作用する。
【0072】続いて、係合力F1及び反力F2が共に支
持部材5に作用した場合における、支持部材5に発生す
る変形及び回転モーメントについて説明する。尚、以下
の説明においては、本実施例の作用効果を明確化するた
め、参考例として最下端位置P1を押圧位置P2に対し
て上方に位置させた構成(ΔL2だけ上方に位置させて
いる)を図14(B)及び図15に示し、この参考例と
比較しつつ説明を行うものとする。
【0073】先ず、図14(B)及び図15を用いて、
最下端位置P1を押圧位置P2に対して上方に位置させ
た構成である参考例に係る支持部材5に発生する変形及
び回転モーメントについて説明する。図15(B)は、
反力F2のみが支持部材5に作用した場合、支持部材5
に発生する回転モーメント(M3)を示している。参考
例の構成では、最下端位置P1が押圧位置P2より上方
にあるため、同図に示されるように回転モーメントM3
は、押圧位置P2より最下端位置P1に向けて漸次増大
し、最下端位置P1から係合位置P3の間は一定の回転
モーメント値を有した特性となる。
【0074】また、回転モーメントM3の作用する方向
に注目すると、最下端位置P1を押圧位置P2に対して
上方に位置している場合には、回転モーメントM3の作
用する方向と、前記した図15(A)及び図16(A)
に示される係合力F1により発生する回転モーメントM
1とは同一方向となる。
【0075】従って、支持部材5に実際に作用する回転
モーメントは、図15(C)に示されるように、図15
(A)に示される係合力F1により発生する回転モーメ
ントM1と、図15(B)に示される反力F2により発
生する回転モーメントM3とを加算した回転モーメント
となる。また、上記したように、回転モーメントM1と
回転モーメントM3の作用する方向は同一であるため、
各回転モーメントM1,M3は相殺されることなく加算
され、よって生成される合成回転モーメントM5は大き
な値となる。
【0076】そこで、上記事項に基づき図14(B)に
注目する。同図において、二点鎖線で示すのは係合力F
1のみが作用している状態の支持部材5の形状であり、
また実線で示すのが係合力F1及び反力F2が共に作用
している状態の支持部材5の形状である。
【0077】上記のように参考例の構成では、支持部材
5に作用する合成回転モーメントM5の値が大きく、こ
の合成回転モーメントM5により支持部材5の係合位置
P3は図14(B)に矢印X2方向に変位付勢されるた
め、支持部材5の変形量も大きくなる。このように、支
持部材5の変形量が大きくなることにより、ピストン3
の開口側端部と裏金11の背面11aとの離間寸法(図
14(B)に矢印Tで示す)も大きくなってしまい、ピ
ストン3と摩擦パッド4との密着性が低下してしまう。
続いて、図14(C)及び図16を用いて、最下端位置
P1を押圧位置P2に対して下方に位置させた構成であ
る本実施例に係る支持部材5に発生する変形及び回転モ
ーメントについて説明する。
【0078】図16(B)は、反力F2のみが支持部材
5に作用した場合、支持部材5に発生する回転モーメン
ト(M2)を示している。同図に示されるように、回転
モーメントM2は、最下端位置P1が押圧位置P2に対
して下方に位置するため、押圧位置P2から係合位置P
3に至るまで一定の回転モーメント値を有した特性とな
る。
【0079】また、回転モーメントM2の作用する方向
に注目すると、最下端位置P1を押圧位置P2に対して
下方に位置している場合には、回転モーメントM2の作
用する方向と、前記した図15(A)及び図16(A)
に示される係合力F1により発生する回転モーメントM
1とは逆方向となる。
【0080】一方、支持部材5に実際に作用する回転モ
ーメントは、図16(C)に示されるように、図16
(A)に示される係合力F1により発生する回転モーメ
ントM1と、図16(B)に示される反力F2により発
生する回転モーメントM2とを加算した回転モーメント
となる。
【0081】この際、上記したように本実施例の構成で
は、回転モーメントM1と回転モーメントM2の作用す
る方向は逆方向となっている。このため、各回転モーメ
ントM1,M2を加算した場合、各回転モーメントM
1,M2は互いに相殺(打ち消し合い)されることとな
り、よって生成される合成回転モーメントM4は小さな
値となる。
【0082】そこで、上記事項に基づき図14(C)に
注目する。同図においても係合力F1のみが作用してい
る状態の支持部材5の形状を二点鎖線で示し、また係合
力F1及び反力F2が共に作用している状態の支持部材
5の形状を実線で示す。上記したように本実施例の構成
では支持部材5に作用する合成回転モーメントM5の値
を小さくすることができるため、図14(C)に示され
るように合成回転モーメントM4により発生する支持部
材5の変形量も小さくなる。このように、支持部材5の
変形量が小さくなることにより、ピストン3の開口側端
部と裏金11の背面11aとの離間寸法(図14(C)
に矢印tで示す)を小さくすることが可能となり、よっ
てピストン3と摩擦パッド4との密着性を向上させるこ
とができる。これにより、ブレーキ解除後においてパッ
ド10がディスクロータ7に当接した状態を維持する引
きずりの発生を防止することができる。
【0083】次に、本発明の第4実施例について説明す
る。前記した第1乃至第3実施例では、ピストン対向型
ディスクブレーキにおいて、インナー側及びアウター側
の夫々に1個ずつピストン3を配設した構成(いわゆ
る、対向2ポットタイプのディスクブレーキ)を示し
た。これに対し、本実施例ではインナー側及びアウター
側の夫々に2個以上のピストンを配設した構成のディス
クブレーキを対象としている。尚、以下の説明では、イ
ンナー側及びアウター側の夫々に2個ずつピストン3を
配設した対向4ポットタイプのディスクブレーキを例に
挙げて説明する。
【0084】図17は、対向4ポットタイプのディスク
ブレーキに配設される支持部材40をピストン側から見
た図を示している。尚、図17において、図1乃至図1
0を用いて説明した第1実施例の構成と対応する構成に
ついては同一符号を附してその説明を省略する。
【0085】対向4ポットタイプのディスクブレーキで
は、同図に示されるように片側に一対のピストン3A,
3Bが設けられており、支持部材40にはこの一対のピ
ストン3A,3Bに対応するよう係合片15A,15B
が形成されている。また、摩擦パッド4を構成する裏金
6の中央上部には、図中左右方向に延出する係止プレー
ト41が設けられており、摩擦パッド4が支持部材40
に装着された状態において、この係止プレート41が上
側保持片17と係合しこれを係止する構成とされてい
る。
【0086】同図に示される構成例では、ピストン3
A,3Bが2個配設されているのに対し、支持部材40
は1個設けられた構成とされており、従って係合片15
A,15Bは共に同一の支持部材40に形成された構成
とされている。しかるに、2個のピストン3A,3Bに
対し支持部材40が1個の構成では、一対のピストン3
A,3B間の公差と係合片15A,15B間の公差に差
があるような場合には、係合片15A,15Bをピスト
ン3A,3Bに適正に係止することができないおそれが
ある。これに起因して、支持部材40をピストン3A,
3Bに装着した際に支持部材40に反りや曲がりが発生
したり、また摩擦パッド4を装着した際に摩擦パッド4
とピストン3A,3Bとの間にガタツキが発生するおそ
れがある。
【0087】そこで、支持部材をピストンの数に応じて
分割することにより、上記の問題点を解決したディスク
ブレーキが提案されている。この構成とさたれディスク
ブレーキの一例を図18に示す。尚、同図にはキャリパ
2の図示は省略している。同図に示される構成例では、
2個のピストン3A,3Bに対応するよう2個の支持部
材42A,42Bが設けられている。この構成とするこ
とにより、ピストン3A,3B間の公差、及び支持部材
42A,42B間の公差を考慮する必要がなくなり、図
17に示した構成で発生する問題点を解決することがで
きる。
【0088】しかるに、図18に示される構成では、支
持部材42Aがピストン3Aに、また支持部材42Bが
ピストン3Bに夫々独立して取り付けられる構成であ
り、かつ支持部材42A,42Bにはピストン3A,3
Bの軸回りの回転を規制する手段が設けられていなかっ
たため、支持部材42A,42Bがピストン3A,3B
の軸回りの回転してしまうおそれがある。例えば、支持
部材42A,42Bが、図中矢印θ1,θ2で示す角度
だけ正規位置より回転した場合、これに伴い下側支持片
16及び上側支持片17も正規位置からずれてしまい、
摩擦パッド4を適正に装着できなくなるおそれがある。
【0089】そこで、本実施例では、図19及び図20
に示されるように、ピストン3A,3Bに対応して分割
形成された支持部材43A,43Bに、回転防止部44
A,44Bを設けたことを特徴とするものである。本実
施例では、回転防止部44A,44Bがキャリパ2の少
なくとも一辺に係合するよう構成されている。このよう
に、回転防止部44A,44Bがキャリパ2と係合する
よう構成することにより、支持部材43A,43Bがピ
ストン3A,3Bの軸回りに回転することを規制するこ
とができる。よって、上記した公差及び支持部材43
A,43Bの回転に起因し、支持部材43A,43B及
び摩擦パッド4に装着不良が発生することを確実に防止
することができる。
【0090】次に、本発明の第5実施例について説明す
る。図21乃至図25は、本発明の第5実施例を説明す
るための図である。尚、図21乃至図25において、前
記した各実施例の構成と対応する構成については同一符
号を附してその説明を省略する。
【0091】前記した各実施例では、下側保持片16及
び上側保持片17は、摩擦パッド4をピストン3の半径
方向(Z1,Z2方向)に装着脱可能な構成としている
ため、ディスクロータ7の摺接面に沿って摩擦パッド4
の装着脱を行うことができ、よって図9に示されるディ
スクロータ装着状態においても摩擦パッド4を開口部2
を介して交換することが可能となる。
【0092】しかるに前記した各実施例では、支持部材
5,43A,43Bに対して摩擦パッド4が適正に装着
されたか否かを容易に判断することができなかった。そ
こで本実施例では、作業者が摩擦パッド4が支持部材
5,43A,43Bに適正に装着されたことを容易に知
ることができる装着検知機構を設けたことを特徴とする
ものである。
【0093】図21及び図22は、本実施例の第1の構
成例を示している。図21及び図22に示される装着検
知機構は、裏金11の表面11aに形成された溝部45
と、下側保持部材16に形成された押圧突起16aによ
り構成される。この溝部45は摩擦パッド4が支持部材
(本実施例では、支持部材42A,42Bを例に挙げて
説明する)に適正に装着された時に押圧突起16aと対
向する位置に形成されており、また溝部45の幅寸法は
下側保持辺16の幅寸法(図23に矢印Wで示す)より
も若干長くなるよう構成されている。
【0094】従って、作業者が支持部材42A,42B
に対して摩擦パッド4を矢印Z2方向に挿入操作し、そ
して摩擦パッド4が適正装着位置に至った時点で押圧突
起16aは溝部45に嵌入する。この際、支持部材42
A,42Bはばね材により形成されているため、押圧突
起16aはばね力をもって溝部45に嵌入する。
【0095】従って、作業者は摩擦パッド4が支持部材
42A,42Bに適正に装着されたことを、押圧突起1
6aが溝部45に嵌入した際に発生するクリック感とし
て検知するとができる。これにより、作業者は摩擦パッ
ド4が支持部材42A,42Bに適正に装着されたこと
を容易かつ確実に検知(確認)することができ、装着不
良の発生を確実に防止することができる。
【0096】図23乃至図25は、本実施例の第2の構
成例を示している。尚、図23乃至図25に示す例で
は、説明の便宜上、支持部材42A,42Bと摩擦パッ
ド4に設けられる係止プレート41のみを示している。
図23乃至図25に示される装着検知機構は、係止プレ
ート41に形成された第1の突起46と、支持部材42
A,42Bの上側保持片17に夫々形成された第2の突
起47とにより構成されている。
【0097】この第1の突起46は、図23におけるC
−C線に沿う断面図である図24(A)に示されるよう
に、矢印X1で示す方向に突出している。また、第2の
突起47は、図23におけるD−D線に沿う断面図であ
る図24(B)に示されるように、矢印X2で示す方向
に突出している。即ち、第1及び第2の突起46,47
は、摩擦パッド4を支持部材43A,43Bに装着する
際に、互いに対峙する方向に突出形成されている。
【0098】この第1及び第2の突起46,47の形成
位置は、摩擦パッド4が支持部材42A,42Bに適正
に装着された時、図25及び図24(C)に示されるよ
うに、係止プレート41に形成された第1の突起46が
支持部材42A,42Bに形成された第2の突起47を
乗り越えるよう設定されている。
【0099】従って、作業者が支持部材5,43A,4
3Bに対して摩擦パッド4を矢印Z1方向に挿入操作す
ると、これに伴い摩擦パッド4の裏金11に固定された
係止プレート41は矢印Z1方向に移動し、そして摩擦
パッド4が適正装着位置に至った時点で第1の突起46
は第2の突起47を乗り越える。
【0100】従って、作業者は摩擦パッド4が支持部材
42A,42Bに適正に装着されたことを、第1の突起
46が第2の突起47を乗り越えた際に発生するクリッ
ク感として検知するとができる。これにより、作業者は
摩擦パッド4が支持部材42A,42Bに適正に装着さ
れたことを容易かつ確実に検知(確認)することがで
き、装着不良の発生を確実に防止することができる。
【0101】尚、図21及び図22を用いて説明した第
1の構成例と、図23乃至図25を用いて説明した第1
の構成例の構成例は、何れか一方を設ける構成として
も、また双方を設けた構成としてもよい。次に、本発明
の第6実施例について説明する。
【0102】図26乃至図28は、本発明の第6実施例
を説明するための図である。尚、図26乃至図28にお
いて、前記した各実施例の構成と対応する構成について
は同一符号を附してその説明を省略する。本実施例にお
いては、支持部材48に高剛性範囲49と変形範囲50
とを設け、変形範囲50を予め所定方向に変位させてお
く構成としたことを特徴とするものである。以下、この
構成について具体的に説明する。
【0103】まず、高剛性範囲49と変形範囲50とを
設けていない構成の支持部材5について、図14(A)
を再び用いて説明する。前記したように、支持部材5は
ばね材により形成されているため、係合片15がピスト
ン3と係合することにより、係合片15にはバネ力F1
(以下、係合力という)が発生する。この係合力F1
は、支持部材5の係合片15の形成位置(係合位置P
3)に作用し、支持部材5の係合位置P3を図中矢印X
2方向に変位させようとする。
【0104】従って、高剛性範囲49と変形範囲50と
を設けていない構成の支持部材5では、係合力F1によ
り、図14(A)に実線で示す変形が発生する。このよ
うな変形が支持部材5に発生すると、ピストン3と摩擦
パッド4との密着性が低下してしまう。
【0105】これに対し本実施例においては、支持部材
48に高剛性範囲49と変形範囲50とを設けた構成と
されている。高剛性範囲49は少なくとも係合片15の
形成位置を含む範囲に形成されており、例えば他の部位
に比べて肉厚を厚くすることにより剛性を高めた構成と
されている。尚、剛性を高める手段は、肉厚を厚くする
ことに限定されるものではなく、リブを設けたり、また
熱処理を行うことにより硬度を向上させる等の手段を用
いてもよい。
【0106】一方、変形範囲50は、図27及び図28
に示されるように、高剛性範囲49を挟むように設けら
れている(尚、図27において、梨地で示す範囲が変形
範囲50であり、またハッチングで示す範囲が高剛性範
囲49である)。更に、この変形範囲50は、高剛性範
囲49が鉛直方向に延在しているのに対し、この高剛性
範囲49の延在方向に対し、角度θ3だけ傾いた構成と
されている。
【0107】このように、変形範囲50を高剛性範囲4
9に対し角度θ3だけ傾いた構成とすることにより、支
持部材48をピストン3に装着しない状態においては、
図26及び図28に実線で示すように、高剛性範囲49
は変形範囲50に対して突出した形状となる。
【0108】続いて、上記構成とされた支持部材48を
ピストン3に装着した状態について説明する。前記した
ように、支持部材48をピストン3に装着することによ
り係合片15はピストン3と係合し、これにより係合片
15には係合力F1が作用することになる。この係合力
F1により、支持部材48の係合位置P3は図中矢印X
2方向に変位付勢される。
【0109】しかるに、支持部材48の係合片15の形
成された位置は高剛性範囲49とされており、この高剛
性範囲49におていは変形は発生しない。よって、係合
力F1による変形は、高剛性範囲49を挟むように形成
された変形範囲50において発生することとなる。
【0110】更に、変形範囲50は高剛性範囲49に対
し角度θ3だけ傾いた構成とされることにより、高剛性
範囲49は変形範囲50に対して突出した状態となって
いるため、変形範囲50が変形することにより高剛性範
囲49は、図中矢印X2方向に変位することとなる。こ
のように、係合力F1が作用することにより変形した支
持部材48を図26及び図28に二点鎖線で夫々示す。
各図に示されるように、変形範囲50が変形することに
より、支持部材48はその全体に渡り略偏平な形状とな
る。
【0111】このように、支持部材48がピストン3に
装着された状態においてその全体に渡り略偏平な形状と
なることにより、支持部材48とピストン3との密着性
を良好とすることができ、よって支持部材48に摩擦パ
ッド4が装着された状態における摩擦パッド4とピスト
ン3との密着性も向上させることができる。
【0112】この際、支持部材48がピストン3に装着
された状態において偏平形状となるためには、上記した
角度θ3を適宜設定する必要がある。しかるに、この角
度θ3の設定は、支持部材48のばね定数,高剛性範囲
49及び変形範囲50の寸法等をパラメータとして容易
に求めることができる。
【0113】尚、上記してきた第4実施例乃至第6実施
例の説明では、対向4ポットタイプのディスクブレーキ
を例に挙げて説明したが、この第4実施例乃至第6実施
例は図1乃至図10を用いて説明した第1実施例に係る
対向2ポットタイプのディスクブレーキに対しても適用
できることは勿論である。
【0114】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、次に示す種
々の効果を実現することができる。請求項1記載の発明
によれば、車両搭載状態での摩擦パッドの交換が容易に
行え、且つ、ピストンの軸方向の長さが長くならず、し
いてはディスクブレーキが大型化することなしに摩擦パ
ッドとピストンとの連結を確実に行える。
【0115】また、請求項2記載の発明によれば、摩擦
パッドとピストンとの離間を支持手段にて確実に防止す
ることができる。また、請求項3記載の発明によれば、
摩擦パッドの裏金に特別な工夫を必要とすることなく摩
擦パッド装着脱が可能となり、摩擦パッドを保持片によ
り確実に離間することなく支持することができる。
【0116】また、請求項4記載の発明によれば、摩擦
パッドを上下方向の各保持片により確実に離間すること
なく支持することができると共に、保持片が裏金とトル
ク受け部との間で摺動抵抗を増大させる要因となること
がないため摩擦パッドをピストンの軸方向にスムーズに
摺動させることができる。
【0117】また、請求項5記載の発明によれば、部品
点数の削減を図ることができ、また支持手段を容易に製
造することができる。また、請求項6記載の発明によれ
ば、基板部の変形が抑制でき、その結果ピストンと摩擦
パッドとの密着性を向上させることができる。
【0118】また、請求項7記載の発明によれば、基板
部の変形がシムの穴で吸収され、ピストンから摩擦パッ
ドを離間させる力が作用せず、その結果ピストンと摩擦
パッドとの密着性を向上させることができる。更に、請
求項8記載の発明によれば、摩擦パッドを支持手段に装
着した状態における摩擦パッド保持部の変形を抑制する
ことが可能となり、ピストンと摩擦パッドとの密着性を
向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の要部を示す図であり、図
1(A)は平面図,図1(B)は正面図,図1(C)は
図1(B)におけるA−A線に沿う断面図である。
【図2】支持部材を拡大して示す図であり、図2(A)
は正面図,図2(B)は側面図である。
【図3】シムを拡大して示す図であり、図3(A)は正
面図,図3(B)は底面図である。
【図4】支持部材が変形した状態を説明するための図で
ある。
【図5】本発明の第1実施例であるディスクブレーキの
組み立て方法を説明するための図であり、ピストンに支
持部材を取り付ける状態を示す図である。
【図6】本発明の第1実施例であるディスクブレーキの
組み立て方法を説明するための図であり、支持部材にシ
ムを取り付ける状態を示す図である。
【図7】本発明の第1実施例であるディスクブレーキの
組み立て方法を説明するための図であり、支持部材に摩
擦パッドを取り付ける状態を示す図である。
【図8】本発明の第1実施例であるディスクブレーキの
組み立て方法を説明するための図であり、支持部材に摩
擦パッドを途中まで取り付けた状態を示す図である。
【図9】本発明の第1実施例を示しており、図10にお
けるクロスバネ,摩擦パッド支持ピン,抜け止めピンを
取り外した状態を示す図である。
【図10】本発明の第1実施例を示す平面図である。
【図11】本発明の第2実施例を示す図であり、図11
(A)は正面図,図11(B)は側面図,図11(C)
は図1(A)におけるB−B線に沿う断面図である。
【図12】本発明の第3実施例であるディスクブレーキ
を示す断面図である。
【図13】本発明の第3実施例であるディスクブレーキ
の要部を拡大して示す図である。
【図14】本発明の第3実施例であるディスクブレーキ
の動作を説明するための概略構成図である。
【図15】本発明の第3実施例の比較例であるディスク
ブレーキの動作を説明するための回転モーメント図であ
る。
【図16】本発明の第3実施例であるディスクブレーキ
の動作を説明するための回転モーメント図である。
【図17】片側2ポットタイプのディスクブレーキの一
例を示す図である。
【図18】片側2ポットタイプのディスクブレーキの他
例を示す図である。
【図19】本発明の第4実施例であるディスクブレーキ
に設けられる支持部材を示す図である。
【図20】本発明の第4実施例であるディスクブレーキ
を示す図である。
【図21】本発明の第5実施例であるディスクブレーキ
を示す図である。
【図22】本発明の第5実施例であるディスクブレーキ
の要部を拡大して示す図である。
【図23】本発明の第5実施例であるディスクブレーキ
の変形例を説明するための図である。
【図24】(A)は図23におけるC−C線に槽断面図
であり、(B)は図23におけるD−D線に沿う断面図
であり、(C)は図25におけるE−E線に沿う断面図
である。
【図25】本発明の第5実施例であるディスクブレーキ
の変形例を説明するための図である。
【図26】本発明の第6実施例であるディスクブレーキ
の原理説明図である。
【図27】本発明の第6実施例であるディスクブレーキ
に設けられる支持部材を示す平面図である。
【図28】本発明の第6実施例であるディスクブレーキ
に設けられる支持部材を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ディスクブレーキ 2 キャリパ 3 ピストン 4 摩擦パッド 5,40,43A,43B,48 支持部材 6 シム 7 ディスクロータ 8 シリンダ 9 突起部 10 パッド 11 裏金 11a 表面 11b 背面 12 裏金係止部 14 基板部 15,15A,15B 係合片 16 下側保持片 16a 押圧突起 17 上側保持片 18 段部 19 溝部 20 支持台部 22 円穴 23 長穴 25 支持片 31,32 係止ピン 33 右側保持片 34 左側保持片 41 係止プレート 44A,44B 回転防止部 45 溝部 46 第1の突起部 47 第2の突起部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦材と裏金とからなる摩擦パッドを支
    持手段を介してピストンに支持するディスクブレーキに
    おいて、 前記支持手段は、 前記ピストンの外周以外に係合する係合部と、 前記摩擦パッドの裏金と係合しこれを保持すると共に、
    前記摩擦パッドを前記ピストンの半径方向に装着脱可能
    な構成とされた摩擦パッド保持部とを具備することを特
    徴とするディスクブレーキ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のディスクブレーキにおい
    て、 前記係合部を前記ピストンの内周に係合する係合片によ
    り構成し、 かつ、前記摩擦パッド保持部を、前記ピストンと前記摩
    擦パッドとの間に位置する基板部と、前記基板部に形成
    され前記摩擦パッドの裏金の外周に係合することにより
    前記摩擦パッドを保持する保持片とにより構成したこと
    を特徴とするディスクブレーキ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のディスクブレーキにおい
    て、 前記摩擦パッド保持部の保持片が、前記摩擦パッドの裏
    金の左右において該裏金と係合するよう構成したことを
    特徴とするディスクブレーキ。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のディスクブレーキにおい
    て、 前記摩擦パッド保持部の保持片として、前記摩擦パッド
    の装着脱方向に対する下側位置で係合する下側保持片
    と、前記摩擦パッドの装着脱方向に対する上側位置で係
    合する上側保持片とを設け、 前記下側保持片は、前記摩擦パッドの裏金の下部を挟持
    するよう係止する構成とすると共に、 前記上側保持片は、前記摩擦パッドの裏金の上部に前記
    ピストン側に突出するよう形成された裏金係止部を前記
    ピストン側に向けて押圧することにより前記摩擦パッド
    の裏金を係止する構成としたことを特徴とするディスク
    ブレーキ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のディ
    スクブレーキにおいて、 前記支持手段を構成する前記係合部及び前記摩擦パッド
    保持部を、一枚の板状基材から切り起こして形成したこ
    とを特徴とするディスクブレーキ。
  6. 【請求項6】 請求項2乃至5のいずれかに記載のディ
    スクブレーキにおいて、 前記摩擦パッド保持部の基板部に、前記基板部の変形を
    阻止する補強手段を設けたことを特徴とするディスクブ
    レーキ。
  7. 【請求項7】 請求項2乃至5のいずれかに記載のディ
    スクブレーキにおいて、 前記支持手段の基板部と前記摩擦パッドの裏金との間に
    シムが配設され、前記シムの前記基板部の反りに対応し
    た位置に穴が形成されていることを特徴とするディスク
    ブレーキ。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかに記載のディ
    スクブレーキにおいて、 前記裏金のピストン側の面を背面とし、かつ前記裏金の
    前記摩擦材が配設された側の面を正面とした場合、前記
    支持手段に設けられた摩擦パッド保持部が前記裏金の前
    記正面と背面とを挟持するよう保持する構成とすると共
    に、 前記支持手段が前記背面と実質的に当接する位置の最下
    端位置が、前記摩擦パッド保持部が前記正面を押圧する
    位置に対して下方に位置するよう構成したことを特徴と
    するディスクブレーキ。
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