JPH09250306A - 蒸気タービンの冷却装置 - Google Patents

蒸気タービンの冷却装置

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JPH09250306A
JPH09250306A JP5480596A JP5480596A JPH09250306A JP H09250306 A JPH09250306 A JP H09250306A JP 5480596 A JP5480596 A JP 5480596A JP 5480596 A JP5480596 A JP 5480596A JP H09250306 A JPH09250306 A JP H09250306A
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JP
Japan
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steam
pressure
cooling
temperature
cooling steam
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JP5480596A
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English (en)
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Akira Oda
田 亮 織
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01KSTEAM ENGINE PLANTS; STEAM ACCUMULATORS; ENGINE PLANTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; ENGINES USING SPECIAL WORKING FLUIDS OR CYCLES
    • F01K13/00General layout or general methods of operation of complete plants
    • F01K13/006Auxiliaries or details not otherwise provided for
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01KSTEAM ENGINE PLANTS; STEAM ACCUMULATORS; ENGINE PLANTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; ENGINES USING SPECIAL WORKING FLUIDS OR CYCLES
    • F01K7/00Steam engine plants characterised by the use of specific types of engine; Plants or engines characterised by their use of special steam systems, cycles or processes; Control means specially adapted for such systems, cycles or processes; Use of withdrawn or exhaust steam for feed-water heating
    • F01K7/16Steam engine plants characterised by the use of specific types of engine; Plants or engines characterised by their use of special steam systems, cycles or processes; Control means specially adapted for such systems, cycles or processes; Use of withdrawn or exhaust steam for feed-water heating the engines being only of turbine type
    • F01K7/22Steam engine plants characterised by the use of specific types of engine; Plants or engines characterised by their use of special steam systems, cycles or processes; Control means specially adapted for such systems, cycles or processes; Use of withdrawn or exhaust steam for feed-water heating the engines being only of turbine type the turbines having inter-stage steam heating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高中圧一体型の蒸気タービンにおいて、主蒸
気温度の上昇にともなう中間グランド蒸気エンタルピの
上昇による中圧初段動翼植込部の材力低下を防ぐこと。 【解決手段】 ボイラ中間段の低温蒸気を中間グランド
リーク蒸気に混合させるクーリング蒸気管34と、クー
リング蒸気流量調整弁35と、高圧初段動翼出口の圧力
及び温度を検出する第1の圧力検出器38及び第1の温
度検出器39と、クーリング蒸気の圧力及び温度を検出
する第2の圧力検出器36及び第2の温度検出器37
と、それらの検出器からの検出信号が入力され、クーリ
ング蒸気量流量調整弁35に開度制御信号を出力する演
算器40とを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は蒸気タービンの冷却
装置に係り、特に高中圧一体型蒸気タービンにおける中
圧初段動翼植込部の冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の火力発電設備は、地球環境保護の
観点から、CO、SOx、NOxの発生量抑制のため
に高効率化へのニーズが高まる一方の状況にある。火力
発電設備のプラント熱効率の高効率のためには、蒸気温
度の向上が最も有効な手段であるが、現在実用可能な技
術における最高蒸気温度は600℃程度であり、例えば
当面の目標とされている650℃級の蒸気温度を実用化
するためには、いくつかの克服しなければならない課題
が残されている。
【0003】その一つが、高中圧一体型タービンにおけ
る中圧初段動翼植込部の材力低下防止技術である。
【0004】図15は高中圧一体型蒸気タービンの中間
タービン部の構成を示す断面図であって、高中圧外部ケ
ーシング1内には、一半部に高圧タービンを構成する高
圧動翼を設けるとともに他半部に中圧タービンを構成す
る中圧動翼を設けた一本のロータ2が配設されており、
上記高圧タービンを構成する部分におけるロータ2の外
周には高圧内部ケーシング3が配設されている。上記高
圧内部ケーシング3の内周には、ノズルボックス4及び
高圧タービンの各段のノズルが順次配設されるととも
に、上記ノズルボックス4と中圧内部ケーシング5に装
着されている中圧初段ノズル6との間には、ノズルボッ
クス4に設けられた高圧初段ノズル7から流出した蒸気
が中圧タービン側に漏出することを規制とする中間グラ
ンドパッキンヘッド8が配設されている。
【0005】しかして、上記ノズルボックス4に導入さ
れた主蒸気は高圧初段ノズル7を経て高圧初段動翼9側
に流れ、以後各段の高圧ノズル及び高圧動翼を順次流れ
て、ロータ2に回転力を与える。このようにして高圧タ
ービン部で仕事を行った蒸気は図示しない再熱器で再熱
された後、再熱蒸気室10内に流入し、中圧初段ノズル
6から中圧初段動翼11側に、前記高圧タービン部とは
逆方向に流れ、ロータ2に回転力が与えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の如き
高中圧一体型の蒸気タービンにおいては、高圧初段ノズ
ル7の出口部からのリーク蒸気12が中間グランドパッ
キンヘッド8とロータ2との間隙の中間グランド部13
を通って、中圧初段動翼11の植込部14に達し、この
中圧初段動翼植込部14の温度が上記中間グランド部1
3を通る中間グランドリーク蒸気15のエンタルピに左
右される。
【0007】すなわち、中間グランドリーク蒸気15の
エンタルピが高くなれば、中圧初段動翼植込部14の温
度が高くなり、中圧初段動翼植込部のロータ材及び動翼
材の材力が低下し、損傷に至る可能性がある。
【0008】上記中間グランドリーク蒸気15は、前述
のように高圧初段ノズル7の出口からのリーク蒸気であ
ることから、高圧初段ノズル入口温度すなわち主蒸気温
度が高くなると、中間グランドリーク蒸気のエンタルピ
も高くなる。
【0009】このように、高中圧一体型タービンにおい
ては、主蒸気温度を上昇させると、高圧タービン初段ノ
ズル出口から中圧タービン初段動翼植込部へリークする
中間グランドリーク蒸気のエンタルピが上昇し、中圧初
段動翼植込部の材力低下を招くことから、主蒸気温度を
上昇させるためには、中間グランド蒸気エンタルピの上
昇を抑制する必要がある。
【0010】本発明はこのような点に鑑み、高中圧一体
型の蒸気タービンにおいて、主蒸気温度の上昇にともな
う中間グランド蒸気エンタルピの上昇による中圧初段動
翼植込部の材力低下を防ぐことができるようにした装置
を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、高中圧一
体型の蒸気タービンを有する蒸気タービンプラントにお
ける蒸気タービンの冷却装置において、ボイラ中間段か
ら分岐され、ボイラ中間段の低温蒸気を高圧初段ノズル
出口部から中圧初段動翼植込部にリークするリーク蒸気
に混合させるクーリング蒸気管と、そのクーリング蒸気
管の途中に設けられたクーリング蒸気流量調整弁と、高
圧初段動翼出口の圧力及び温度を検出する第1の圧力検
出器及び第1の温度検出器と、クーリング蒸気の圧力及
び温度を検出する第2の圧力検出器と第2の温度検出器
と、上記各圧力検出器及び温度検出器からの検出信号並
びに主蒸気圧力、温度及び再熱蒸気圧力、温度信号等が
入力され、クーリング蒸気流量を最適となるように前記
クーリング蒸気流量調整弁に開度制御信号を出力する演
算器とを設けたことを特徴とする。
【0012】また第2の発明は、高中圧一体型の蒸気タ
ービンを有する蒸気タービンプラントにおける蒸気ター
ビンの冷却装置において、ボイラの複数の温度領域の蒸
気を抽気しクーリング蒸気ヘッダに合流させる抽気管
と、上記クーリング蒸気ヘッダの蒸気を高圧初段ノズル
出口部から中圧初段動翼植込部にリークするリーク蒸気
に混合させるクーリング蒸気管と、上記各抽気管及びク
ーリング蒸気管にそれぞれ設けられた抽気調整弁及びク
ーリング蒸気流量調整弁と、高圧初段動翼出口の圧力及
び温度を検出する第1の圧力検出器及び第1の温度検出
器と、クーリング蒸気ヘッダの温度検出器と、上記圧力
検出器及び各温度検出器からの検出信号、並びに主蒸気
圧力、温度及び再熱蒸気圧力、温度等が入力され、クー
リング蒸気温度及び蒸気量が最適となるように前記各抽
気調整弁及びクーリング蒸気流量調整弁に開度制御信号
を出力する演算器とを設けたことを特徴とする。
【0013】また第3の発明は、高中圧一体型の蒸気タ
ービンを有する蒸気タービンプラントにおける蒸気ター
ビンの冷却装置において、主蒸気止め弁の上流側の主蒸
気管から分岐され、主蒸気の一部をクーリング蒸気とし
て高圧初段ノズル出口部から中圧初段動翼植込部にリー
クするリーク蒸気に混合させるクーリング蒸気管と、給
水または復水ラインから導出された給水または復水によ
ってクーリング蒸気を冷却するクーリング蒸気冷却器
と、上記クーリング蒸気管の途中に設けられたクーリン
グ蒸気流量調整弁と、高圧初段動翼出口の圧力及び温度
信号、並びに冷却後のクーリング蒸気の温度信号が入力
され、クーリング蒸気流量調整弁及びクーリング蒸気冷
却器に送給される冷却水量を調整する冷却水量調整弁に
開度制御信号を出力する演算器とを設けたことを特徴と
する。
【0014】第4の発明は、第3の発明においてさら
に、クーリング蒸気冷却器には、複数の温度領域の復水
或は給水を冷却水として選択的に供給するとともに、上
記クーリング蒸気冷却器を経た冷却水をそれぞれ対応す
る温度領域の給水または復水ラインに戻すようにしたこ
とを特徴とする。
【0015】また、第5の発明は、高中圧一体型の蒸気
タービンを有する蒸気タービンプラントにおける蒸気タ
ービンの冷却装置において、高圧初段ノズル出口部から
中圧初段動翼植込部にリークするリーク蒸気にクーリン
グ蒸気を混合させるためのクーリング蒸気管を、高圧給
水加熱器出口から分岐するとともに、そのクーリング蒸
気管の途中にクーリング蒸気発生用ボイラを設けたこと
を特徴とする。
【0016】さらに、第6の発明は、第5の発明におい
て、高圧初段動翼出口の圧力及び温度信号、並びにクー
リング蒸気発生用ボイラの下流側のクーリング蒸気の温
度信号が入力され、上記クーリング蒸気発生用ボイラの
入口側に設けられているクーリング蒸気流量調整弁、及
びクーリング蒸気発生用ボイラへの燃料を制御する燃料
流量調整弁に開度制御信号を出力する演算器を設けたこ
とを特徴とする。
【0017】第7の発明は、上記各発明において、クー
リング蒸気管が、高中圧タービンの高圧外部ケーシング
及び内部ケーシングを貫通し、さらにノズルボックスを
貫通し、高圧初段ノズル出口部のリーク蒸気の通路部で
あるノズルボックスとロータとの隙間に開口しているこ
とを特徴とする。
【0018】第8の発明は、さらに、クーリング蒸気管
が、高中圧タービンの高中圧外部ケーシングを貫通した
後、主蒸気導入管の間を中圧タービン側へ通り抜け、そ
の後高圧内部ケーシングを貫通し、ノズルボックスと中
間グランドパッキンヘッドとの間の空間部分に開口して
いることを特徴とする。
【0019】第9の発明は、クーリング蒸気管が、高中
圧タービンの高中圧外部ケーシングの再熱蒸気入口部を
貫通し、再熱蒸気室を通過した後、中間グランドパッキ
ンヘッドを貫通し、中間グランド部に開口していること
を特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。
【0021】図1において、符号20はボイラであっ
て、そのボイラ20で発生した蒸気は主蒸気止め弁21
及び蒸気加減弁22を経て高圧タービン23に導入さ
れ、そこで仕事を行った蒸気は上記ボイラ20の再熱器
20aで再熱され、再熱蒸気弁23を経て中圧タービン
25に供給される。上記中圧タービン25に供給された
蒸気はそこで仕事を行い、さらに低圧タービン26に供
給され、そこで仕事を行い高圧タービン23、中圧ター
ビン25とともに、同軸的に連結された発電機27を駆
動し、電気エネルギが発生される。
【0022】一方、低圧タービン26で仕事を行った蒸
気は復水器28で復水され、復水ポンプ29、復水ブー
スタポンプ29aを介して低圧給水加熱器30及び脱気
器31に順次送給され、さらに給水ポンプ32により高
圧給水加熱器33を経てボイラ20に還流される。
【0023】ところで、高圧タービン23及び中圧ター
ビン25は、図2に示すように、高中圧一体型の蒸気タ
ービンであって、その高中圧タービンにおけるノズルボ
ックス4とロータ2との間隙内にクーリング蒸気管34
が開口されている。
【0024】すなわち、上記クーリング蒸気管34は、
図1に示すように、ボイラ20の中間段aから分岐され
ており、その端部が高中圧外部ケーシング1及び高圧内
部ケーシング3を貫通した後、ノズルボックス4を貫通
し、ノズルボックス4とロータ2との間隙に開口してい
る。しかして、ボイラ中間段aから抽気されたクーリン
グ蒸気がノズルボックス4とロータ2との間隙内に噴出
し、高圧初段ノズル出口リーク蒸気15と混合する。
【0025】上記クーリング蒸気管34にはボイラ中間
段から高中圧タービンに至るまでの途中にクーリング蒸
気流量調整弁35が設けられており、そのクーリング蒸
気流量調整弁35の上流側にはクーリング蒸気の圧力及
び温度を検出する圧力検出器36及び温度検出器37が
設けられている。また、高圧初段動翼出口には、その高
圧初段動翼出口の圧力及び温度をそれぞれ検出する第2
の圧力検出器38及び第2の温度検出器39が設けられ
ている。
【0026】上記圧力検出器36,38及び温度検出器
37,39の検出信号は演算器40に入力され、そこ
で、その演算器40に入力されている主蒸気圧力、温度
及び再熱蒸気圧力・温度信号41等とともに演算され、
その演算器40からの出力信号によって前記クーリング
蒸気流量調整弁35の開度が制御され、クーリング蒸気
の流量が適切な流量に調整される。
【0027】ここで、クーリング蒸気の適切な流量は、
高圧初段動翼出口圧力・温度とクーリング蒸気の温度と
再熱圧力により求められる。以下にクーリング蒸気の適
切な流量の求め方を示す。
【0028】まず最初に中間グランドリーク蒸気の適切
なエンタルピは、図3の線Bに示すように再熱圧力と相
関関係がある。すなわち、再熱蒸気圧力が低い場合には
動翼植込部温度が一定となるように中間グランドリーク
蒸気のエンタルピも低くすることが望ましい。
【0029】次に、中間グランドリーク蒸気の最適エン
タルピをHg とするとクーリング蒸気の最適流量は下記
により求められる。
【0030】 Hg =(Gn ×Hn +Gc ×Hc )/(Gn +Gc ) Gg =Gn +Gc より、 Gc =(Hn −Hg )/(Hn −Hc )×Gg ここで、Gn :高圧初段ノズル出口リーク蒸気量 Hn :高圧初段ノズル出口リーク蒸気エンタルピ Gc :クーリング蒸気量 Hc :クーリング蒸気エンタルピ Gg :中間グランドリーク蒸気量 Hg :中間グランドリーク蒸気最適エンタルピ そこで、中間グランドリーク蒸気量Gg は図4に示すよ
うに高圧初段ノズル出口圧力に比例する。しかし、高圧
初段ノズル出口圧力は直接検出することが困難であるの
で、図5に線Dで示すように高圧初段ノズル出口圧力が
高圧初段動翼出口圧力に関連することを利用し、その高
圧初段動翼出口圧力により中間グランドリーク蒸気量G
g を求めることができる。
【0031】また、高圧初段ノズル出口リーク蒸気エン
タルピHn は、図6に示すように高圧初段落の膨脹線E
により求められる。
【0032】すなわち、主蒸気圧力P1 及び主蒸気温度
1 と、高圧初段動翼出口圧力・温度P3 ,T3 からi
−s線図上で高圧初段落の膨張線を引き、この膨張線上
に図5で求めた高圧初段ノズル出口圧力P2 を画きその
交点からエンタルピHn を求める。
【0033】また、クーリング蒸気エンタルピHc はク
ーリング蒸気圧力・温度より求められる。
【0034】また、図3の再熱圧力と中間グランドリー
ク蒸気量の関係及び図4の中間グランドリーク蒸気量と
高圧初段ノズル出口圧力の関係、及び図5の高圧初段ノ
ズル出口圧力と高圧初段動翼出口圧力の関係及び、蒸気
表などは演算器40に予め入力されている。
【0035】しかして、これらの計算を演算器40で行
い、演算器40からの信号によりクーリング蒸気流量調
整弁35が開閉制御され、クーリング蒸気量が最適とな
るようにコントロールされる。すなわち、ボイラ中間段
から所定量の低温蒸気が抽気され、中間グランドを通っ
て中圧初段動翼植込部にリークする高圧初段ノズル出口
蒸気に混合される。これにより中間グランドリーク蒸気
の温度が低下され、中圧初段動翼植込部の材力低下が防
止される。
【0036】図7は本発明の他の実施の形態を示す図あ
り、高圧給水加熱器33を通った給水はエコノマイザー
42を経てボイラ20に供給される。上記ボイラ20に
は、順次火炉パス43、汽水分離器44、後部伝熱部4
5、第一次過熱器46、第二次過熱器47及び最終過熱
器48が設けられており、最終過熱器48で過熱された
蒸気が主蒸気として高圧タービン23に供給される。
【0037】ところで、最終過熱器入口48a、第二次
過熱器入口47a、及び第一次過熱器入口46aからそ
れぞれ抽気管50a,50b,50cが分岐導出されて
おり、その各抽気管50a,50b,50cの先端がク
ーリング蒸気ヘッダ51に接続されるとともに、その途
中にそれぞれ最終過熱器入口クーリング蒸気流量調節弁
52a、第二次過熱器入口クーリング蒸気流量調節弁5
2b、及び第一次過熱器入口クーリング蒸気流量調節弁
52cが設けられている。
【0038】前記クーリング蒸気ヘッダ51にはクーリ
ング蒸気管32が接続されており、そのクーリング蒸気
管32の先端が高中圧タービンのノズルボックス4とロ
ータ1との間隙部に開口されている。
【0039】したがって、最終過熱器入口48a、第二
次過熱器入口47a、第一次過熱器入口46aから抽気
されたクーリング蒸気は、クーリング蒸気ヘッダ51で
合流し、その後クーリング蒸気管34を介して高中圧タ
ービンに供給され、中間グランドリーク蒸気に混合され
る。
【0040】クーリング蒸気は効率低下防止の面から極
力少ない蒸気量において必要なクーリング効果を得るた
めに、蒸気温度を可能な限り低くし、流量を必要最低限
に抑える必要がある。ただし、クーリング蒸気温度が低
すぎると高圧初段ノズル出口リーク蒸気との合流付近で
過大な熱応力が発生する可能性があり、またクーリング
蒸気温度が高い場合には多量のクーリング蒸気が必要と
なる。また、適正なクーリング蒸気温度は負荷によって
も異なってくる。
【0041】図8に、変圧運転プラントの場合における
負荷と高圧初段ノズル出口蒸気エンタルピとの関係を示
す。
【0042】また、中圧初段動翼植込部のクーリング蒸
気の適正な温度は、高圧初段ノズル出口蒸気のエンタル
ピに左右される。すなわち、変圧運転プラントにおいて
は、高負荷では比較的温度が高いクーリング蒸気が、ま
た低負荷では温度の低いクーリング蒸気が必要となる。
【0043】以下に、クーリング蒸気のコントロール方
法を説明する。図7において、クーリング蒸気ヘッダ5
1の温度は、最終過熱器入口クーリング蒸気流量調整弁
52a、第二次過熱器入口クーリング蒸気流量調整弁5
2b、及び第一次過熱器入口クーリング蒸気流量調整弁
52cにより調整される。
【0044】すなわち、比較的高い温度のクーリング蒸
気が必要な場合は、温度の高い最終過熱器入口クーリン
グ蒸気の割合が多くなり、低い温度のクーリング蒸気が
必要な場合は、温度の低い第一次過熱器入口クーリング
蒸気の割合が多くなる。
【0045】ここで、例えば主蒸気温度566℃のプラ
ントの場合、最終過熱器入口の蒸気温度は536℃程度
であり、第二次過熱器入口の蒸気温度は480℃程度で
あり、また第一次過熱器入口の蒸気温度は420℃程度
であり、536℃〜420℃の間では必要に応じた蒸気
温度のコントロールを行うことができる。
【0046】蒸気温度の調整は、基本的には高温蒸気の
最終過熱器入口蒸気と低温蒸気の第一次過熱器入口蒸気
の2つで行うことができるが、中間の蒸気温度の第二次
過熱器入口蒸気を加えることによって、より精度の高い
温度調整を行うことができる。
【0047】蒸気温度と流量の具体的な調整方法として
は、まず、最初に温度検出器39と圧力検出器38によ
り高圧初段動翼出口の温度と圧力を検出し、演算器40
によって、クーリング蒸気の適正な温度と流量を算出す
る。クーリング蒸気の適正温度は高圧初段ノズル出口蒸
気温度との合流付近で過大な温度差が生じない範囲の最
小値とし、図9に示すように高圧初段ノズル出口蒸気温
度とほぼ比例関係にある。また、クーリング蒸気量は第
一の実施の形態で説明したものと同様の方法で算出す
る。
【0048】次に、クーリング蒸気ヘッダの温度を演算
器40からの信号によって、最終過熱器入口クーリング
蒸気流量調整弁52a、第二次過熱器入口クーリング蒸
気流量調整弁52b、第一次過熱器入口クーリング蒸気
流量調整弁53cを開閉、適正な温度になるように調整
する。
【0049】更に、クーリング蒸気ヘッダの温度を温度
検出器37により検出し、演算器40にフィードバック
し、適正温度よりも高い場合は、低温側もしくは中間温
度側の調整弁を開き、高温側もしくは中間温度側の調整
弁を閉め、適正温度よりも低い場合はその逆を行う。
【0050】また、クーリング蒸気の流量は演算器から
の信号によりクーリング蒸気流量調整弁35によってコ
ントロールされる。
【0051】このようにして、中間グランドを通って中
圧初段動翼植込部にリークする高圧初段ノズル出口蒸気
に、適正温度に調整されたクーリング蒸気を適正量だけ
混合させることによって、中間グランドリーク蒸気の温
度を低下させ、中圧初段動翼植込部の材力低下を防止す
ることができる。
【0052】図10は本発明の他の実施の形態を示す図
であり、ボイラ20で発生した蒸気を高圧タービン23
に導く主蒸気管53の主蒸気止め弁21より上流側から
クーリング蒸気管34が分岐されており、そのクーリン
グ蒸気管34の途中にクーリング蒸気冷却器54が設け
られている。
【0053】上記クーリング蒸気冷却器54は、例えば
冷却管方式の蒸気−水熱交換器で冷却管55の内側を冷
却水が通り、冷却管外側を蒸気が通る間接熱交換器であ
る。上記冷却管55は、例えば復水ブースタポンプ29
aと低圧給水加熱器30の間から分岐導出され、クーリ
ング蒸気冷却器54を経た後、上記低圧給水加熱器30
の下流側に接続されており、その冷却管55の途中には
冷却水供給元弁56、冷却水量調整弁57、及び冷却水
供給戻り止め弁58が設けられている。
【0054】しかして、主蒸気管53から抽出された蒸
気はクーリング蒸気冷却器54で冷却され、所定温度の
クーリング蒸気として高中圧タービンにおける中間グラ
ンドリーク蒸気に混合される。上記クーリング蒸気冷却
器54に供給される冷却水は低圧給水加熱器30の上流
側から抽出され、冷却水供給元弁56、冷却水量調整弁
57を経てクーリング蒸気冷却器54に導入され、クー
リング蒸気との熱交換後に冷却水供給戻り止め弁58を
介して低圧給水加熱器30の下流側に還流される。
【0055】そして、上記クーリング蒸気温度の調整
は、この冷却水量調整弁57の開閉により冷却水量を増
減させることにより行なわれる。このクーリング蒸気の
適正な温度と流量は前述と同様に演算器40により算出
され、演算器からの信号によりクーリング蒸気温度が適
正な温度になるように冷却水量調整弁57が開閉され、
さらにクーリング蒸気温度は温度検出器37により検出
し、演算器40にフィードバックされ、冷却水水量の設
定に反映される。また、クーリング蒸気の流量は演算器
からの信号によりクーリング蒸気流量調整弁35によっ
てコントロールされる。
【0056】図11は図10に示したものの変形例を示
すものであって、クーリング蒸気冷却器の冷却水源を複
数とし、クーリング蒸気の温度コントロール範囲の拡大
と精度の向上を図ったものである。
【0057】すなわち、クーリング蒸気冷却器54に供
給する冷却水の取出点が、低圧給水加熱器30の入口
部、高圧給水加熱器33の入口部、及び高圧給水加熱器
33の出口部の3点としてあり、上記3点から冷却水抽
出管60a,60b,60cが分岐導出されている。各
冷却水抽出管60a,60b,60cにはそれぞれ冷却
水供給元弁56a,56b,56cが設けられており、
冷却水量調整弁57の上流側で互いに接続されている。
また、クーリング蒸気冷却器54の出口側においては冷
却水管が3つに分岐され、各分岐管がそれぞれ冷却水供
給戻り止め弁58a,58b,58cを介して低圧給水
加熱器30の出口、高圧給水加熱器33の出口、及びエ
コノマイザー42の出口側に接続されている。
【0058】しかして、低圧給水加熱器30の入口から
抽出された冷却水は、クーリング蒸気冷却器54で熱交
換した後、低圧給水加熱器30の出口に還流され、高圧
給水加熱器33の入口から抽出された冷却水はクーリン
グ蒸気冷却器54で熱交換した後高圧給水加熱器33の
出口に還流される。また、高圧給水加熱器33の出口か
ら抽出された冷却水は同様にしてエコノマイザー42の
出口に還流される。
【0059】各冷却水抽出管60a,60b,60c及
び冷却水を復水または給水ラインに戻す冷却水管に設け
られている冷却水供給元弁56a,56b,56cや、
冷却水供給戻り止め弁58a,58b,58cはそれぞ
れ演算器40からの信号によってそれぞれ開閉され、運
転状態に応じた適切な冷却水ラインが選択されるように
してある。
【0060】ここで、例えば温度が高いクーリング蒸気
が必要な場合は、高圧給水加熱器出口の冷却水供給元弁
56c及び冷却水供給戻り止め弁58cが開き、その他
の冷却水供給元弁及び冷却水供給戻り止め弁が閉じるこ
とで、高圧給水加熱器出口の温度の高い冷却水によりク
ーリング蒸気の冷却を行うことができる。
【0061】次に、温度の低いクーリング蒸気が必要な
場合は、低圧給水加熱器入口の冷却水供給元弁56a及
び低圧給水加熱器出口の冷却水供給戻り止め弁58aが
開き、その他の冷却水供給元弁及び戻り止め弁が閉じる
ことで、低圧給水加熱器入口の温度の低い復水により、
クーリング蒸気の冷却が行われる。
【0062】更に、上記の2つの中間的な温度のクーリ
ング蒸気が必要な場合は、高圧給水加熱器入口の冷却水
供給元弁56b及び高圧給水加熱器出口の冷却水供給戻
り止め弁58bが開き、その他の冷却水供給元弁及び戻
り止め弁が閉じることで、高圧給水加熱器入口の中間的
温度の給水により、クーリング蒸気の冷却が行われる。
【0063】クーリング蒸気温度の最終的な調整は、冷
却水量調節弁57の開閉により、冷却水量を増減させる
ことにより行う。
【0064】このように、本システムにおいては、クー
リング蒸気冷却器の冷却水源の切り替えと冷却水量の調
整によりクーリング蒸気の温度調整を行うことができ、
クーリング蒸気の適正な温度と流量は、前述と同様な方
法で温度検出器39と圧力検出器38により、高圧初段
動翼出口の温度と圧力を検出し、演算器40により算出
する。
【0065】演算器の中で、高圧初段動翼出口の温度及
び圧力に応じてクーリング蒸気冷却器の冷却水源が選択
され、演算器からの信号により、各冷却水供給元弁及び
供給戻り止め弁の開閉が行われる。また、クーリング蒸
気温度が適正な温度になるように冷却水量調節弁57が
同じく演算器からの信号によって開閉される。
【0066】クーリング蒸気温度は温度検出器37によ
り検出され、演算器40にフィードバックされ、冷却水
源の選択並びに冷却水水量の設定に反映される。また、
クーリング蒸気の流量は、演算器からの信号によりクー
リング蒸気流量調整弁35によってコントロールされ
る。
【0067】図12は本発明のさらに他の実施の形態を
示す図であり、クーリング蒸気発生ボイラを設け、低温
のクーリング蒸気を得るようにしたものである。
【0068】すなわち、高圧給水加熱器33の出口側に
おける給水ラインから抽水管61が分岐導出されてお
り、その抽水管61にクーリング蒸気発生ボイラ62が
接続され、そのクーリング蒸気発生ボイラ62に、そこ
で発生した蒸気を高中圧タービンの中間グランドリーク
蒸気に混合するためのクーリング蒸気管34が接続され
ている。
【0069】上記クーリング蒸気発生ボイラ62に燃料
を供給する燃料供給管63には燃料流量調整弁64が設
けられている。
【0070】しかして、クーリング蒸気は、高圧給水加
熱器33の出口側から抽出された給水がクーリング蒸気
発生ボイラ62に供給加熱されることにより発生し、ク
ーリング蒸気管34を介して高中圧タービンの所定個所
に送給される。
【0071】そこで、クーリング蒸気の温度はクーリン
グ蒸気発生ボイラ62に供給される燃料投入量により調
整される。すなわち、温度の高いクーリング蒸気が必要
な場合には、燃料流量調整弁64を開いて燃料投入量を
増やし、温度の低いクーリング蒸気が必要な場合は、燃
料流量調整弁64を絞って燃料投入量を減らす。
【0072】このように、本実施の形態においては、ク
ーリング蒸気発生ボイラからの低温蒸気が、中間グラン
ドを通って中圧初段動翼植込部にリークする高圧初段ノ
ズル出口蒸気に混合されることにより、中間グランドリ
ーク蒸気の温度が低下し、中圧初段動翼植込部の材力低
下を防ぐことができる。しかも、高圧初段動翼出口の圧
力と温度から演算器によって、運転状態に応じた最適な
クーリング蒸気温度並びに流量を算出し、演算器からの
信号により、クーリング蒸気発生用ボイラの燃料流量調
整弁並びにクーリング蒸気流量調整弁の開度を調整する
ことで、クーリング蒸気の温度並びに流量を最適な値に
コントロールすることができる。しかも、この例におい
てはクーリング蒸気発生ボイラによって発生した蒸気を
クーリング蒸気としてリーク蒸気に混合させることによ
り、経済的で効果的かつ信頼性の高いクーリングが可能
となる。
【0073】図13は、図2に対してクーリング蒸気が
高中圧タービンにおける高圧初段ノズル出口リーク蒸気
と混合する場所を変更した例を示す図であり、上記クー
リング蒸気がノズルボックス4と中間グランドパッキン
ヘッド8との間の空間部分で高圧初段ノズル出口リーク
蒸気と混合するようにしてある。
【0074】すなわち、この実施の形態においては、ク
ーリング蒸気管34が高中圧タービンの高中圧外部ケー
シング1を貫通し、主蒸気導入管65の間を中圧タービ
ン側へ通り抜け、その後高圧内部ケーシング3を貫通
し、高圧初段ノズル出口部からのリーク蒸気が中間グラ
ンド部へ至る通路部の途中にあるノズルボックス4と中
間グランドパッキンヘッド8との空間部分に開口されて
いる。
【0075】そして、この場合クーリング蒸気管の導入
スペースを設けることによりノズルボックス4の固定が
不安定となることを防止するため、高圧内部ケーシング
3の内周部にノズルボックス固定輪66が削り出されて
いる。
【0076】しかして、クーリング蒸気管34によって
送給されたクーリング蒸気は上記空間部分で噴出され、
高圧初段ノズル出口部からのリーク蒸気12と混合され
る。
【0077】ところで、図2に示すようにクーリング蒸
気管34をノズルボックス4とロータ2との間隙に開口
させるようにしたものにおいては、構造上容易であると
いうことと、高圧初段動翼植込部のクーリングも兼ねる
ことができるという特徴があるが、クーリング蒸気管3
4がノズルボックス4を貫通しなければならないため、
ノズルボックス4の構造上の制約からクーリング蒸気管
34のサイズに制約が生じるという面がある。
【0078】これに対し、本実施の形態においては上述
のようなクーリング蒸気管34のサイズ上の制約がな
く、クーリング蒸気量の増加を図ることができる。
【0079】また図14は、図2及び図13に示すもの
の他の変形例を示すものであって、クーリング蒸気と高
圧初段ノズル出口リーク蒸気と混合する場所が中間グラ
ンド部としてある。
【0080】すなわち、クーリング蒸気管34は高中圧
タービンの高中圧外部ケーシング1の再熱蒸気入口部を
貫通し、再熱蒸気室10を通過した後、中間グランドパ
ッキンヘッド8を貫通し、中間グランド部13の出口へ
開口されている。したがって、クーリング蒸気管34に
よって送給されたクーリング蒸気は上記中間グランド部
13の出口部に噴出され、高圧初段ノズル出口部からの
リーク蒸気と混合される。
【0081】なお、中間グランド部へのクーリング蒸気
の導入管は、中間グランド部のバランスウエイトの取付
孔を利用してもよい。
【0082】ところで、図2及び図13に示したものに
おいては、クーリング蒸気管34が高中圧外部ケーシン
グと高圧内部ケーシングの両方を貫通しなければならな
いため、起動・停止過程等において、高中圧外部ケーシ
ングと内部ケーシングの膨張の差により、クーリング蒸
気管34を変形させる力が加わる可能性がある。
【0083】これに対し、本実施の形態においては、ク
ーリング蒸気管は高中圧外部ケーシング1のみを貫通
し、高圧内部ケーシングは通らないため、高中圧外部ケ
ーンシング1と高圧内部ケーシング3の熱膨張の差によ
るクーリング蒸気管の変形を防止することができるとと
もに、構造的にも簡単なものとすることができる。
【0084】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ボイラ
中間段または複数のボイラ中間段により抽気した蒸気、
または給水もしくは復水或いは複数の給・復水を冷却源
とした蒸気冷却器により冷却された主蒸気、またはクー
リング蒸気発生用ボイラにより加温された高圧給水をク
ーリング蒸気として、高圧初段ノズル出口リーク蒸気が
中間グランド部へ至る通路部の途中にあるノズルボック
スとロータとの間の隙間部分、またはノズルボックスと
中間グランドパッキンヘッドとの間の空間部分、または
中間グランド部へ供給し、高圧初段ノズル出口リーク蒸
気と混合させるようにしたので、中圧初段動翼植込部の
強度の決定要因である中間グランドリーク蒸気のエンタ
ルピを低下させることができ、中圧初段動翼植込部の材
力を確保することができる。
【0085】また、蒸気タービン高圧初段動翼出口の圧
力と温度を検出し、演算器によってそのときの運転状態
に応じた最適なクーリング蒸気温度と流量を自動的に算
出し、これにもとずいてクーリング蒸気の温度と流量を
最適値に調整し、これを高圧初段ノズル出口リーク蒸気
に混合することができる。これにより、中圧初段動翼植
込部の材力の低下を、如何なる運転状態に対しても、温
度及び流量の面において過不足のないクーリング蒸気の
供給により抑制することができる。
【0086】したがって、信頼性が高く、また広範囲な
負荷変動並びに蒸気温度変動に対応可能で、尚かつ効率
低下を最少限にとどめることができる蒸気タービンの冷
却装置を得ることができ、650℃級の蒸気温度を使用
可能な蒸気タービンの実用化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の蒸気タービンの冷却装置の概略系
統図。
【図2】第1の発明におけるクーリング蒸気供給部の構
造を示す図。
【図3】再熱蒸気圧力と中間グランドリーク蒸気の最適
エンタルピの関係を示す図。
【図4】高圧初段ノズル出口圧力と中間グランドリーク
蒸気量との関係を示す図。
【図5】高圧初段動翼出口圧力と高圧初段ノズル出口圧
力の関係を示す図。
【図6】高圧初段落の膨張線を示す図。
【図7】第2の発明の蒸気タービンの冷却装置の概略系
統図。
【図8】蒸気タービン負荷と高圧初段ノズル出口蒸気エ
ンタルピの関係を示す図。
【図9】高圧初段ノズル出口温度とクーリング蒸気適正
温度の関係を示す図。
【図10】第3の発明の蒸気タービンの冷却装置の概略
系統図。
【図11】第4の発明の蒸気タービンの冷却装置の概略
系統図。
【図12】第5の発明の蒸気タービンの冷却装置の概略
系統図。
【図13】クーリング蒸気供給部の他の例を示す図。
【図14】クーリング蒸気供給部のさらに他の例を示す
図。
【図15】高中圧一体型タービンの中間グランド部の構
造を示す図。
【符号の説明】
1 高中圧外部ケーシング 2 ロータ 3 高圧内部ケーシング 4 ノズルボックス 5 中圧内部ケーシング 6 中圧初段ノズル 7 高圧初段ノズル 8 中間グランドパッキンヘッド 9 高圧初段動翼 10 再熱蒸気室 11 中圧初段動翼 13 中間グランド部 14 中圧初段動翼の植込部 20 ボイラ 30 低圧給水加熱器 33 高圧給水加熱器 34 クーリング蒸気管 35 クーリング蒸気流量調整弁 36 圧力検出器 37 温度検出器 38 第2の圧力検出器 39 第2の温度検出器 40 演算器 46 第一次過熱器 47 第二次過熱器 48 最終過熱器 50a,50b,50c 抽気管 51 クーリング蒸気ヘッダ 52a 最終過熱器入口クーリング蒸気流量調整弁 52b 第二次過熱器入口クーリング蒸気流量調整弁 52c 第一次過熱器入口クーリング蒸気流量調整弁 53 主蒸気管 54 クーリング蒸気冷却器 62 クーリング蒸気発生ボイラ 64 燃料流量調整弁

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高中圧一体型の蒸気タービンを有する蒸気
    タービンプラントにおける蒸気タービンの冷却装置にお
    いて、ボイラ中間段から分岐され、ボイラ中間段の低温
    蒸気を高圧初段ノズル出口部から中圧初段動翼植込部に
    リークするリーク蒸気に混合させるクーリング蒸気管
    と、そのクーリング蒸気管の途中に設けられたクーリン
    グ蒸気流量調整弁と、高圧初段動翼出口の圧力及び温度
    を検出する第1の圧力検出器及び第1の温度検出器と、
    クーリング蒸気の圧力及び温度を検出する第2の圧力検
    出器と第2の温度検出器と、上記各圧力検出器及び温度
    検出器からの検出信号並びに主蒸気圧力、温度及び再熱
    蒸気圧力、温度信号等が入力され、クーリング蒸気流量
    を最適となるように前記クーリング蒸気流量調整弁に開
    度制御信号を出力する演算器とを設けたことを特徴とす
    る、蒸気タービンの冷却装置。
  2. 【請求項2】高中圧一体型の蒸気タービンを有する蒸気
    タービンプラントにおける蒸気タービンの冷却装置にお
    いて、ボイラの複数の温度領域の蒸気を抽気しクーリン
    グ蒸気ヘッダに合流させる抽気管と、上記クーリング蒸
    気ヘッダの蒸気を高圧初段ノズル出口部から中圧初段動
    翼植込部にリークするリーク蒸気に混合させるクーリン
    グ蒸気管と、上記各抽気管及びクーリング蒸気管にそれ
    ぞれ設けられた抽気調整弁及びクーリング蒸気流量調整
    弁と、高圧初段動翼出口の圧力及び温度を検出する第1
    の圧力検出器及び第1の温度検出器と、クーリング蒸気
    ヘッダの温度検出器と、上記圧力検出器及び各温度検出
    器からの検出信号、並びに主蒸気圧力、温度及び再熱蒸
    気圧力、温度等が入力され、クーリング蒸気温度及び蒸
    気量が最適となるように前記各抽気調整弁及びクーリン
    グ蒸気流量調整弁に開度制御信号を出力する演算器とを
    設けたことを特徴とする、蒸気タービンの冷却装置。
  3. 【請求項3】高中圧一体型の蒸気タービンを有する蒸気
    タービンプラントにおける蒸気タービンの冷却装置にお
    いて、主蒸気止め弁の上流側の主蒸気管から分岐され、
    主蒸気の一部をクーリング蒸気として高圧初段ノズル出
    口部から中圧初段動翼植込部にリークするリーク蒸気に
    混合させるクーリング蒸気管と、給水または復水ライン
    から導出された給水または復水によってクーリング蒸気
    を冷却するクーリング蒸気冷却器と、上記クーリング蒸
    気管の途中に設けられたクーリング蒸気流量調整弁と、
    高圧初段動翼出口の圧力及び温度信号、並びに冷却後の
    クーリング蒸気の温度信号が入力され、クーリング蒸気
    流量調整弁及びクーリング蒸気冷却器に送給される冷却
    水量を調整する冷却水量調整弁に開度制御信号を出力す
    る演算器とを設けたことを特徴とする、蒸気タービンの
    冷却装置。
  4. 【請求項4】クーリング蒸気冷却器には、複数の温度領
    域の復水或は給水を冷却水として選択的に供給するとと
    もに、上記クーリング蒸気冷却器を経た冷却水をそれぞ
    れ対応する温度領域の給水または復水ラインに戻すよう
    にしたことを特徴とする、請求項3記載の蒸気タービン
    の冷却装置。
  5. 【請求項5】高中圧一体型の蒸気タービンを有する蒸気
    タービンプラントにおける蒸気タービンの冷却装置にお
    いて、高圧初段ノズル出口部から中圧初段動翼植込部に
    リークするリーク蒸気にクーリング蒸気を混合させるた
    めのクーリング蒸気管を、高圧給水加熱器出口から分岐
    するとともに、そのクーリング蒸気管の途中にクーリン
    グ蒸気発生用ボイラを設けたことを特徴とする、蒸気タ
    ービンの冷却装置。
  6. 【請求項6】高圧初段動翼出口の圧力及び温度信号、並
    びにクーリング蒸気発生用ボイラの下流側のクーリング
    蒸気の温度信号が入力され、上記クーリング蒸気発生用
    ボイラの入口側に設けられているクーリング蒸気流量調
    整弁、及びクーリング蒸気発生用ボイラへの燃料を制御
    する燃料流量調整弁に開度制御信号を出力する演算器を
    設けたことを特徴とする、請求項5記載の蒸気タービン
    の冷却装置。
  7. 【請求項7】クーリング蒸気管が、高中圧タービンの高
    圧外部ケーシング及び内部ケーシングを貫通し、さらに
    ノズルボックスを貫通し、高圧初段ノズル出口部のリー
    ク蒸気の通路部であるノズルボックスとロータとの隙間
    に開口していることを特徴とする、請求項1乃至6のい
    ずれかに記載の蒸気タービンの冷却装置。
  8. 【請求項8】クーリング蒸気管が、高中圧タービンの高
    中圧外部ケーシングを貫通した後、主蒸気導入管の間を
    中圧タービン側へ通り抜け、その後高圧内部ケーシング
    を貫通し、ノズルボックスと中間グランドパッキンヘッ
    ドとの間の空間部分に開口していることを特徴とする、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の蒸気タービンの冷却
    装置。
  9. 【請求項9】クーリング蒸気管が、高中圧タービンの高
    中圧外部ケーシングの再熱蒸気入口部を貫通し、再熱蒸
    気室を通過した後、中間グランドパッキンヘッドを貫通
    し、中間グランド部に開口していることを特徴とする、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の蒸気タービンの冷却
    装置。
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