JPH11247622A - 蒸気冷却式多軸型ガスタービン複合プラント及びその運転制御方法 - Google Patents

蒸気冷却式多軸型ガスタービン複合プラント及びその運転制御方法

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JPH11247622A
JPH11247622A JP6422798A JP6422798A JPH11247622A JP H11247622 A JPH11247622 A JP H11247622A JP 6422798 A JP6422798 A JP 6422798A JP 6422798 A JP6422798 A JP 6422798A JP H11247622 A JPH11247622 A JP H11247622A
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JP
Japan
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steam
plant
gas turbine
plants
cooling
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Withdrawn
Application number
JP6422798A
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English (en)
Inventor
Hideo Matsuda
秀雄 松田
Nariomi Yoshida
斎臣 吉田
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01KSTEAM ENGINE PLANTS; STEAM ACCUMULATORS; ENGINE PLANTS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; ENGINES USING SPECIAL WORKING FLUIDS OR CYCLES
    • F01K23/00Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids
    • F01K23/02Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids the engine cycles being thermally coupled
    • F01K23/06Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids the engine cycles being thermally coupled combustion heat from one cycle heating the fluid in another cycle
    • F01K23/10Plants characterised by more than one engine delivering power external to the plant, the engines being driven by different fluids the engine cycles being thermally coupled combustion heat from one cycle heating the fluid in another cycle with exhaust fluid of one cycle heating the fluid in another cycle
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 1台の蒸気タービンプラントに対し複数台の
ガスタービンプラントを設けた多軸型ガスタービン複合
プラントであって、ガスタービンの高温部を上記蒸気タ
ービンを介した蒸気で冷却するようにしたガスタービン
複合プラントにおいて、多軸のガスタービンの高温部に
供給される冷却蒸気をガスタービン負荷に対応して正し
く分配することにより、各ガスタービンへの冷却蒸気の
過不足による損傷等の不具合の発生を防止する。 【解決手段】 1台の蒸気タービンプラントに対し複数
台のガスタービンプラント及び排熱回収ボイラを備えた
蒸気冷却式多軸型ガスタービン複合プラントにおいて、
前記蒸気タービンプラントの高圧蒸気出口管から分岐さ
れて複数のプラント毎のガスタービンプラントの高温部
に接続される蒸気供給管と、該各蒸気供給管路に設けら
れたガスタービンプラントの負荷により開度が調整され
る蒸気制御弁とを備え、該蒸気制御弁により、複数のプ
ラントの夫々への蒸気量の分配割合を調整するように構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガスタービン複合サ
イクルプラントにおいて、1台の蒸気タービンに対して
複数台のガスタービンプラントを設けるとともに、各ガ
スタービンの高温部を蒸気タービンの蒸気の一部で冷却
するようにした蒸気冷却式多軸型ガスタービン複合プラ
ントに関する。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンからの排熱を排熱回収ボイ
ラに導いて蒸気を発生させ、この蒸気で蒸気タービンを
駆動するようにしたガスタービン複合プラントにおいて
は、ガスタービンの静翼、燃焼器の尾筒、動翼等の高温
部を蒸気タービンの発生蒸気の一部を抽出した冷却蒸気
により冷却している。
【0003】図10はかかる蒸気冷却式ガスタービン複
合発電プラントの1例を示す系統図である。図10にお
いて100はガスタービンプラント、200は蒸気ター
ビンプラント、15は排熱回収ボイラである。1は前記
ガスタービンプラント100のガスタービン、2は同ガ
スタービン1への空気を圧縮するコンプレッサ、3は同
コンプレッサ2からの圧縮空気中に燃料を噴射して燃焼
せしめるための燃焼器、4は上記ガスタービン1に直結
駆動されるガスタービン発電機である。一方、上記蒸気
タービンプラント200は、高圧タービン8、中圧ター
ビン9及び低圧タービン10とこれらタービンのロータ
に直結駆動される蒸気タービン発電機11からなる。1
2は蒸気排熱回収ボイラ15に設けられた過熱器、13
は再熱器、16は煙突である。
【0004】31は前記過熱器12の高温高圧蒸気出口
と高圧タービン8の蒸気入口とを接続する高圧蒸気管、
32は高圧タービン8を駆動した後の蒸気を再熱器13
に送るための再熱器入口管、33は再熱器13に昇温さ
れた蒸気を中圧タービン9の蒸気入口に導くための再熱
器出口管である。34は前記ガスタービン1駆動後の排
気ガスを排熱回収ボイラ15に導くためのガスタービン
排気管であり、同排気管34を介して排熱回収ボイラ1
5に上記ガスタービン1の排気ガスを導入し、この排気
ガスの熱により過熱器12及び再熱器13を加熱する。
【0005】次に蒸気タービンからの蒸気によりガスタ
ービンを冷却するシステムは、ガスタービン1の尾筒冷
却部5、動翼冷却部7、静翼冷却部6等からなる。そし
て、前記高圧タービン8の蒸気出口と再熱器13の蒸気
入口とを接続する蒸再熱器入口管32からガスタービン
1への冷却蒸気供給管35が分岐され、該冷却蒸気供給
管35は、尾筒蒸気入口管36を介して前記尾筒冷却部
5に接続され、動翼蒸気入口管37を介して前記動翼冷
却部7入口に接続され、さらに静翼蒸気入口管38を介
して、前記静翼冷却部6に接続されている。
【0006】45は尾筒蒸気出口管で、前記尾筒冷却部
5の蒸気出口と中圧タービン9への前記再熱器出口管3
3とを接続している。また39は、前記動翼冷却部7出
口の蒸気を再熱器13に導くための動翼蒸気出口管、4
0は前記静翼冷却部6の出口の蒸気を前記尾筒蒸気出口
管45に合流させるための静翼蒸気出口管である。
【0007】14aは前記尾筒蒸気入口管36に設けら
れた尾筒蒸気制御弁、14bは前記静翼蒸気入口管38
に設けられた静翼蒸気制御弁、14cは前記動翼蒸気入
口管37に設けられた動翼蒸気制御弁である。また14
dは前記再熱器入口管32に設けられた再熱器入口制御
弁である。
【0008】前記尾筒蒸気制御弁14a、静翼蒸気制御
弁14b、動翼蒸気制御弁14cは夫々尾筒冷却部5、
静翼冷却部6、動翼冷却部7への冷却蒸気の流量を調整
するものである。また前記再熱器入口制御弁14dは再
熱器13への高圧排気蒸気の量を制御するものである。
そして前記各制御弁14a、14b、14c、14dは
制御装置(不図示)を介したフィードバック制御によ
り、開度を制御されている。
【0009】17は再熱器スプレイで、再熱器13出口
の再熱蒸気とガスタービン冷却後の蒸気との混合後の蒸
気温度が所定温度以上になったとき、再熱器13に冷却
用スプレー水を投入するものである。
【0010】かかる蒸気冷却式ガスタービン複合発電プ
ラントの運転時において、高圧タービン8を駆動した後
の蒸気は再熱器入口管32を通って再熱器13に送ら
れ、該再熱器13にて、ガスタービン排気管34から導
入されるガスタービン1の排気ガスにより加熱、昇温さ
れ、再熱器出口管33を通って中圧タービン9に送られ
る。
【0011】かかる蒸気冷却式ガスタービン複合発電プ
ラントにおいて、冷却蒸気供給管35を経てガスタービ
ン発電装置100の尾筒冷却部5、静翼冷却部6及び動
翼冷却部7等の高温部に入り、これらの高温部を冷却し
た冷却蒸気は再熱器13の中間部若しくは再熱器出口管
33に戻される。
【0012】然るにかかる複合発電プラントにおいて
は、ガスタービンプラント100の運転条件が変化した
際には前記高温部の熱負荷が変化するため、前記尾筒蒸
気制御弁14a、静翼蒸気制御弁14b、動翼蒸気制御
弁14c等の開度を制御して、尾筒5、静翼6、動翼7
等、夫々の高温部に供給する冷却蒸気量を適量に調整す
るとともに、中圧タービン9の入口において所定の蒸気
量、蒸気温度を保持して、前記高温部の過熱を防止し、
タービン性能を高く保持している。
【0013】また、図11は1台の蒸気タービンプラン
ト200に対し、2台(あるいはそれ以上でもよい)の
ガスタービンプラント100及び排熱回収ボイラ15を
設けた多軸型ガスタービン複合プラントの1例を示す。
この複合プラントは、図10に示す蒸気冷却式でなく、
ガスタービンの高温部を空気で冷却する空気冷却式複合
プラントである。
【0014】図11において、101はNO.1プラン
ト、102はNO.2プラントで、該NO.1プラント
101及びNO.2プラント102の夫々には、夫々の
ガスタービンプラント100及び排熱回収ボイラ15が
設置されている。40は高圧タービン8出口の蒸気管即
ち高圧タービン出口管であり、該高圧タービン出口管4
0は途中で2系統の再熱器入口管32a及び32bに分
岐されている。そして、一方の再熱器入口管32aはN
O.1プラントの再熱器13に、他方の再熱器入口管3
2bはNO.2プラントの再熱器13に夫々接続され
て、該再熱器13に高圧排気を導いている。
【0015】また、前記高圧タービン8の蒸気入口に
は、NO.1プラント101の過熱器12から高圧蒸気
管31aを介し、またNO.2プラント102の過熱器
12から高圧蒸気管31bを介して過熱蒸気が供給され
ている。さらに蒸気タービンプラント200の中圧ター
ビン9の蒸気入口には、NO.1プラント再熱器13か
ら再熱器出口管33aを介し、またNO.2プラント1
02の再熱器13から再熱器出口管33bを介し、再熱
蒸気が供給されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図11に示すような空
気冷却式の多軸型ガスタービン複合プラントにおいて、
高圧タービン8出口の高圧排気をNO.1プラント10
1及びNO.2プラント102に分配する、つまり高圧
タービン出口管40からNO.1プラント101の再熱
器入口管32a及びNO.2プラント102の再熱器入
口管32bに分配するにあたっては、高圧タービン出口
管40の前記2つの再熱器入口管32a及び32bへの
分岐部41から、NO.1、2プラントの夫々の再熱器
13を経て中圧タービン9入口への合流部42までの圧
力損失によって分配する手段、つまり成り行きにより分
配する手段を採っている。
【0017】図11に示す空気冷却式多軸型ガスタービ
ン複合プラントの場合は、前記のような”成り行き”に
よってNO.1プラント101及びNO.2プラント1
02への蒸気量(高圧タービン8出口の再熱蒸気量)を
分配しても、排熱回収ボイラ15の再熱器13出口温度
に差が生じるが、プラントを構成する機器の寿命を左右
するようなことは無い。
【0018】しかしながら、図10に示すような蒸気冷
却式ガスタービン複合プラントにおいては、これを図1
1のプラントのように多軸型複合プラントに構成する場
合には、前記のようにガスタービンプラント100の高
温部(尾筒5、静翼6、動翼7等)の熱負荷がガスター
ビンプラント100の負荷に応じて大きく変化するた
め、前記高温部への冷却蒸気量は、図11に示す空気冷
却式のプラントのように”成り行き”によって分配する
ことができず、NO.1プラント101とNO.2プラ
ント102とで熱負荷に応じて適正に分配することを要
する。しかしながら、従来は、かかる負荷に応じた適正
な分配手段は提案されておらず、このため、各プラント
101、102に供給する冷却蒸気量に過不足が生じ、
前記ガスタービンプラント100の高温部に過熱による
損傷が生ずるという不具合な発生の可能性があった。
【0019】本発明はかかる従来の技術の課題に鑑み、
1台の蒸気タービンプラントに対し複数台のガスタービ
ンプラントを設けた多軸型ガスタービン複合プラントで
あって、ガスタービンの高温部を上記蒸気タービンを介
した蒸気で冷却するようにしたガスタービン複合プラン
トにおいて、各軸のガスタービンの高温部に供給される
冷却蒸気をガスタービン負荷に対応して正しく分配する
ことにより、各ガスタービンへの冷却蒸気の過不足によ
る損傷等の不具合の発生を防止することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、その第1発明として、ガスタービンプラン
トを構成するガスタービンからの排熱を排熱回収ボイラ
に導き、該排熱回収ボイラにて発生した蒸気により蒸気
タービンプラントを駆動するとともに、前記蒸気の一部
で前記ガスタービンプラントの高温部を冷却するように
構成し、前記蒸気ガスタービンプラント1台に対して前
記ガスタービンプラント及び排熱回収ボイラを組合せた
プラントを複数台設けてなる多軸型ガスタービン複数プ
ラントにおいて、前記蒸気タービンプラントの高圧蒸気
出口管から分岐されて前記複数のプラント毎の前記ガス
タービンプラントの高温部及び前記排熱ボイラの再熱器
に複数の蒸気供給管と、該各蒸気供給管路に設けられて
前記ガスタービンプラントの負荷により開度が調整され
る蒸気制御弁と備え、該蒸気制御弁により、前記複数の
プラントの夫々への蒸気量の分配割合を調整するように
構成されたことを特徴とする蒸気冷却式多軸型ガスター
ビン複合プラントを提案する。
【0021】また第2発明は前記第1発明に加えて、前
記各蒸気供給管は、前記高温部に接続される冷却蒸気入
口管と前記再熱器に接続される再熱器入口管とに分岐さ
れてなり、前記冷却蒸気入口管には該管路の開度を調整
する冷却蒸気制御弁が設けられるとともに、前記再熱器
入口管には該管路の開度を調整する再熱器入口制御弁が
設けられてなる。
【0022】また、第3発明は前記第1発明及び第2発
明に係る蒸気冷却式多軸型ガスタービン複合プラントの
運転制御方法に係り、前記蒸気タービンプラントの高圧
タービン出口から分岐された蒸気供給路及び該蒸気供給
路の開度を調整する蒸気制御弁を経て、高圧蒸気を前記
複数台のプラント毎のガスタービンプラント高温部及び
前記排熱回収ボイラの再熱器に供給し、該高圧蒸気の前
記各プラントへの分配割合を、前記各プラントの蒸気制
御弁の開度を前記各プラントのガスタービン負荷に基づ
くフォワード制御を行なうことにより調整することを特
徴とする。
【0023】さらに好ましくは、第3発明において、前
記複数台のプラントが備えた前記蒸気制御弁の開度を、
ガスタービン負荷の最も高いプラントにおいては常時全
開となるように調整する。
【0024】かかる発明によれば、蒸気タービンプラン
トの高圧タービン出口から分岐された複数のプラント毎
の蒸気供給管路に該管路を開閉する蒸気制御弁を夫々設
け、各プラントのガスタービン負荷に基づくフォワード
制御により前記蒸気制御弁の開度を制御し、ガスタービ
ンの負荷変化に伴なうガスタービン高温部への冷却蒸気
量の分配を行なう。
【0025】これによりガスタービンプラントの負荷上
昇に伴なう前記高温部の温度上昇に冷却蒸気量の変化が
時間遅れを生ずることなく追従することができ、一方側
のプラントに急激な負荷上昇が生じても冷却蒸気量が直
ちに増加するように蒸気制御弁の制御がなされることと
なり、かかる過渡期においても高温部には常時所要の冷
却蒸気が供給される。従って、かかる発明によれば、従
来技術のような制御の時間遅れによる冷却蒸気温度上昇
及びこれによる高温部構成部材の過熱による損傷の発生
が回避される。
【0026】又第4発明は、前記蒸気冷却式多軸型ガス
タービン複合プラントにおいて、前記蒸気タービンプラ
ントの高圧タービン出口管から分岐されて、前記複数の
プラント毎の前記ガスタービンプラントの高温部及び前
記排熱回収ボイラの再熱器に接続される複数の蒸気供給
管と、前記高圧蒸気出口管と複数の蒸気供給管との分岐
部に設けられて前記ガスタービンプラントの負荷により
前記複数の蒸気供給管路への蒸気量の分配割合を調整す
る三方弁とを備えたことを特徴としている。
【0027】第5発明は前記第4発明に係る蒸気冷却式
多軸型ガスタービン複合型プラントの運転制御方法に係
り、前記蒸気タービンプラントの高圧タービン出口から
三方弁を介して分岐された蒸気供給路を経て高圧蒸気を
冷却蒸気として前記複数台のプラント毎のガスタービン
プラント高温部及び前記排熱回収ボイラの再熱器に供給
し、該高圧蒸気の前記各プラントへの分配割合を、前記
三方弁を前記各プラントのガスタービン負荷に基づくフ
ォワード制御を行なうことにより調整することを特徴と
している。
【0028】かかる発明によれば、三方弁によって複数
のプラントへの蒸気供給路への蒸気量の分配を各プラン
トのガスタービン負荷に基づくフォワード制御を行なう
ことによってなしているので、1個の三方弁を設けるの
みで、各プラントへの蒸気量の分配を時間遅れを生ずる
ことなく行なうことができ、蒸気制御弁の数が低減され
て構造が簡単化されるとともに、装置コストが低減され
る。また弁数の削減によって、誤動作の可能性が少なく
なり、制御の信頼性が向上する。
【0029】さらに第6発明は、前記蒸気冷却式多軸型
ガスタービン複合プラントにおいて、前記各プラントの
高温部への冷却蒸気量を調整する冷却蒸気制御弁と、前
記各プラントの高温部出口の冷却蒸気温度を検出する冷
却蒸気温度検出器と、前記各プラントのガスタービン負
荷バランスから定めた弁開度バイアス値を加味した弁開
度を、前記冷却蒸気温度検出器にて検出された冷却蒸気
出口温度の検出値で補正した弁開度信号を、前記冷却蒸
気制御弁に出力する冷却蒸気制御弁調整装置とを備えた
ことを特徴としている。
【0030】かかる発明によれば、冷却蒸気出口温度の
検出器と冷却蒸気制御弁調整装置とを組合わせるのみ
で、各プラントへの蒸気量を分配する弁類を不要とし
て、各プラントの高温部にガスタービン負荷及び冷却蒸
気温度に適合した冷却蒸気量を供給することができる。
これによって弁類が削減されて、構造が簡単化されると
ともに装置コストのさらなる低減がなされる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施形態を例示的に詳しく説明する。但しこの実施
形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、そ
の相対的配置等は特に特定的な記載がないかぎりは、こ
の発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説
明例にすぎない。
【0032】図1は本発明の第1実施形態に係る蒸気冷
却式多軸型ガスタービン複合プラントの系統図である。
図1において、200は蒸気タービンプラントであり、
このプラント1台に対してガスタービンプラント100
及び排熱回収ボイラ15からなる2台のプラント、即ち
NO.1プラント101及びNO.2プラント102が
設けられている。
【0033】前記NO.1プラント101及びNO.2
プラント102において、1は前記ガスタービンプラン
ト100のガスタービン、2は同ガスタービン1への空
気を圧縮するコンプレッサ、3は同コンプレッサ2から
の圧縮空気中に燃料を噴射して燃焼せしめるための燃焼
器、4は上記ガスタービン1に直結駆動されるガスター
ビン発電機である。
【0034】15は排熱回収ボイラ、12は前記排熱回
収ボイラ15に設けられた過熱器、13は再熱器であ
る。一方、上記蒸気タービンプラント200は、高圧タ
ービン8、中圧タービン9及び低圧タービン10とこれ
らタービンのロータに直結駆動される蒸気タービン発電
機11からなる。
【0035】31は前記排熱回収ボイラ15の過熱器1
2の蒸気出口と高圧タービン8の蒸気入口とを接続する
高圧蒸気管で、NO.1プラント101の高圧蒸気管3
1とNO.2プラント102の高圧蒸気管31とは上記
高圧タービン8入口の上流側の合流点51にて合流し、
高圧タービン8入口に接続されている。34は前記ガス
タービン1駆動後の排気ガスを排熱回収ボイラ15に導
くためのガスタービン排気管であり、同排気管34を介
して排熱回収ボイラ15に上記ガスタービン1の排気ガ
スを導入し、この排気ガスの熱により過熱器12及び再
熱器13を加熱する。40は高圧タービン8を駆動後の
蒸気が通流する高圧タービン出口管であり、該出口管4
0は分岐点53にてNO.1プラント101側の蒸気供
給管35aとNO.2プラント102側の蒸気供給管3
5bとに分岐されている。
【0036】そして前記NO.1プラント101側の蒸
気供給管35aの他端には、NO.1プラント101の
再熱器13入口に接続される再熱器入口管32aが接続
され、また前記NO.2プラント102側の蒸気供給管
35bの他端にはNO.2プラント102の再熱器入口
に接続される再熱器入口管32bが接続されている。
【0037】33は再熱器13にて昇温された蒸気を中
圧タービンの蒸気入口に導くための再熱器出口管であ
り、NO.1プラント101の再熱器出口管33とN
O.2プラント102の再熱器出口管33とは合流点5
2で合流してから中圧タービン9の蒸気入口に接続され
るようになっている。
【0038】次に蒸気タービンからの蒸気によりガスタ
ービンを冷却するシステムは、ガスタービンプラント1
00の尾筒冷却部5、動翼冷却部7、静翼冷却部6等か
らなる。そして前記NO.1プラント101及びNO.
2プラント102において、前記蒸気供給管35aある
いは35bは、同管35a、35bから分岐された尾筒
蒸気入口管36を介して前記尾筒冷却部5に接続され、
動翼蒸気入口管37を介して前記動翼冷却部7入口に接
続され、さらに静翼蒸気入口管38を介して前記静翼冷
却部6に接続されている。
【0039】45は尾筒蒸気出口管で、前記尾筒冷却部
5の蒸気出口と中圧タービン9への前記再熱器出口管3
3とを接続している。また39は、前記動翼冷却部7出
口の蒸気を再熱器13に導くための動翼蒸気出口管、4
0は前記静翼冷却部6の出口の蒸気を前記再熱器出口管
33に合流させるための静翼蒸気出口管である。14a
は前記尾筒蒸気入口管36に設けられた尾筒蒸気制御
弁、14bは前記静翼蒸気入口管38に設けられた静翼
蒸気制御弁、14cは前記動翼蒸気入口管37に設けら
れた動翼蒸気制御弁である。
【0040】また前記NO.1プラント101への蒸気
供給管35a及びNO.2プラント102への蒸気供給
管35bには、これらの管路を開閉制御する蒸気制御弁
18a及び18bが設けられている。さらに、前記各プ
ラント101及び102の再熱器入口管32a及び32
bの入口部、即ち前記蒸気供給管35aあるいは35b
からの再熱器入口管32aあるいは32bの分岐点54
よりも下流部位には、該再熱器入口管32aあるいは3
2bの管路を開閉制御する再熱器入口制御弁14dが設
けられている。
【0041】前記尾筒蒸気制御弁14a、静翼蒸気制御
弁14b、動翼蒸気制御弁14cは夫々尾筒冷却部5、
静翼冷却部6、動翼冷却部7への冷却蒸気の流量を調整
するものである。また前記再熱器入口制御弁14dは再
熱器13に導入される高圧排気蒸気の量を制御する、つ
まりガスタービンプラント100への蒸気の総量を制御
するものである。
【0042】そして前記各制御弁14a、14b、14
c、14dは制御装置(不図示)を介したフィードバッ
ク制御により、開度を制御されている。17は再熱器ス
プレイで、再熱器13出口の再熱蒸気とガスタービン冷
却後の蒸気との混合後の蒸気温度が所定温度以上になっ
たとき、再熱器13に冷却用スプレー水を投入するもの
である。
【0043】次に図1に示す第1実施形態における動作
について説明する。本発明が適用される蒸気冷却式ガス
タービン複合プラントにおいては、ガスタービンプラン
ト100の高温部(以下尾筒冷却部5、静翼冷却部6、
動翼冷却部7を高温部と総称する)での交換熱量はガス
タービン1の負荷にほぼ比例する。
【0044】従って、前記2つのプラント、即ちNO.
1プラント101及びNO.2プラント102の高温部
を冷却する冷却蒸気が、一方側のプラントで極端に高温
にならないようにするには、NO.1プラント101、
またはNO.2プラント102へ送る冷却蒸気の量は、
各プラント101、102のガスタービン1の負荷に応
じた量の冷却蒸気を供給すればよいことになる。よっ
て、NO.1プラント101の蒸気供給管35a及びN
O.2プラントの蒸気供給管35bを夫々開閉する蒸気
制御弁18a及び18bの開度はガスタービン1の負荷
に比例した開度に制御すればよい。
【0045】図2及び図3は前記蒸気制御弁18a及び
18bの開度設定の例を示す。図2は、NO.1プラン
ト101用の蒸気制御弁18aの開度とNO.1プラン
ト101のガスタービン(GT)負荷との関係をNO.
2プラント用蒸気制御弁の開度をパラメータにして示し
たものである。また図3は、NO.2プラント102用
の蒸気制御弁18bの開度とNO.2プラント102の
ガスタービン(GT)負荷との関係を、NO.1プラン
ト用蒸気開閉弁18aの開度をパラメータにして示した
ものである。
【0046】ここで、例えば、NO.1プラント101
のガスタービン(GT)負荷が60%、NO.2プラン
ト102のガスタービン負荷が80%である場合には、
図2において、NO.1プラントGT負荷60%の線を
使用すると、NO.2プラントのGT負荷80%に対応
するNO.1プラント101の弁開度即ち蒸気制御弁1
8aの開度は75%となる。一方、図3において、N
O.1プラントGT負荷60%の線を使用すると、N
O.2プラントのGT負荷80%に対応するNO.2プ
ラント102の弁開度即ち蒸気制御弁18bの開度は1
00%となる。
【0047】前記NO.1、NO.2プラント用の蒸気
制御弁18a、18bは、前記のようにガスタービン負
荷によって各プラント101、102への冷却蒸気量の
分配を行なうのであるが、開度を不必要に絞ると、再熱
器13への蒸気流路を絞ることになって圧力損失が増加
しプラント効率が低下するので、最もガスタービン負荷
が高いプラントの蒸気制御弁18aあるいは18bの開
度は常時全開(100%)に設定する。以上に示した蒸
気制御弁18a、18bの開度の設定は、ガスタービン
プラント100の負荷デマンドに基づきフォワード制御
にて行なう。
【0048】尚、かかる実施形態においては、NO.
1、NO.2の各プラント101、102へ分配される
蒸気量を両プラント101、102の蒸気制御弁18
a、18bの開度に直接関係付けているが、前記制御弁
18a、18bの特性に基づく流量特性と開度との関係
を使用して必要蒸気量を求め、次いで該必要蒸気量を通
流するために制御弁18a、18bの開度を設定する手
法が好適である。
【0049】また、プラント運転時において、運転条件
によってはガスタービンプラント100の高温出口温度
や再熱器13の出口蒸気温度が若干変動することがある
が、かかる温度変動に対しては、前記各プラント10
1、102の蒸気制御弁18a、18bによってこの実
施形態に示す手段にて、前記温度変動に対する冷却蒸気
流量の粗調整、即ち各プラント101、102への蒸気
量の配分調整を行ない、また前記高温部、即ち尾筒冷却
部5、静翼冷却部6及び動翼冷却部7への冷却蒸気流量
の配分の御調整は前記各冷却部5、6、7への蒸気管路
36、38、37に設けられた尾筒蒸気制御弁14a、
静翼蒸気制御弁14b及び動翼蒸気制御弁14cの開度
を調整することにより行なう。また、前記温度変動に対
する再熱器13の出口蒸気温度の調整は、各再熱器13
に設けられた再熱器スプレイ17によって行なう。
【0050】然して、従来前記蒸気制御弁18a、18
bの開度を、NO.1、NO.2の各プラント101、
102の出口蒸気温度によって静伍する手段が提供され
ているが、かかる手段による場合には、ガスタービンプ
ラント100の各部における熱交換及び排熱回収ボイラ
15の再熱器13における熱交換によって前記出口蒸気
温度が定まることから、制御弁18a、18bの開度の
制御に極めて大きな時間遅れが生ずる。
【0051】このため、かかる従来の手段にあっては、
片側のプラント101あるいは102の負荷が急上昇す
る場合には、制御弁18a、18bの開度制御に上記の
ように時間の遅れがあるため適正な蒸気量の分配動作が
追従できない一方で、ガスタービンプラント100の高
温部における熱交換量は、該ガスタービンプラント10
0の負荷上昇に対して直ちに追従するため、前記片側の
プラントにおける蒸気量が相対的に不足することとな
り、顕著な出口蒸気温度上昇を招くという不具合の発生
をみる。
【0052】然るに、かかる第1実施形態においては、
各プラント101、102のガスタービンの負荷上昇に
見合う冷却蒸気量の分配制御を行なうように構成されて
いるので、ガスタービンプラント100の負荷上昇に伴
なう高温部の温度上昇に冷却蒸気量の変化が時間遅れを
生ずることなく追従することができる。これによって片
側のプラント101あるいは102に急激な負荷上昇が
生じても、冷却蒸気量が直ちに増加するように、冷却蒸
気制御弁18aあるいは18bの制御がなされることと
なり、前記従来技術のような制御弁18a、18bの制
御の時間遅れによる出口蒸気温度上昇によって生ずるガ
スタービンプラントの高温部構成部材の過熱による損傷
の発生が防止される。
【0053】図4〜図6は本発明の第2実施形態を示
し、図4は図1に対応する系統図、図5は三方弁の構造
図、図6は三方弁の作動特性線図である。この実施形態
おいては、図1に示す第1実施形態における蒸気供給管
35a、35b開閉用の蒸気制御弁18a、18bを省
略し、代わりに高圧タービン出口管40と蒸気供給管3
5a及び35bとの分岐点に三方弁21を設置し、該三
方弁21の開度を制御することにより、NO.1プラン
ト101への蒸気供給管35aとNO.2プラント10
2への蒸気供給管35bとの蒸気量の分配割合を調整す
るようになっている。
【0054】図5は前記三方弁21の概略構造を示す。
図5において、21dは弁本体、21aは前記高圧ター
ビン8からの高圧蒸気出口管40に接続される入口管
部、21b及び21cはNO.1プラント用蒸気供給管
35a及びNO.2プラント用蒸気供給管35bに夫々
接続されるNO.1出口管部及びNO.2出口管部、2
1eは前記入口管部21aと出口管部21b及び21c
との接続・遮断を切り換える弁体である。
【0055】この三方弁21は、前記弁体21eがN
O.1出口管部21bを閉塞したとき、高圧タービン出
口管40からの高圧排気蒸気がNO.2出口管部21c
を経てNO.2プラント用蒸気供給管35bに流れるよ
うに、また前記弁体21eがNO.2出口管部21cを
閉塞したとき、前記高圧排気蒸気がNO.1出口管部2
1bを経てNO.1プラント用蒸気供給管35aに流れ
るように構成されている。
【0056】かかる第2実施形態において、前記三方弁
21の開度はNO.1プラント101用のガスタービン
負荷とNO.2プラント102用のガスタービン負荷に
応じたフォワード制御にて調整され、これによって前記
NO.1プラント用の蒸気供給管35a及びNO.2プ
ラント用の蒸気供給管35bへの蒸気の分配割合が制御
される。
【0057】図6はこの第2実施形態における三方弁2
1の開度特性を示し、図において、縦軸の弁開度0%
は、NO.2プラント102側への蒸気量が100%、
NO.1側プラント101へは0%となるような開度、
同様に弁開度100%はNO.1プラント101側へ蒸
気量が100%、NO.2プラント102へは0%とな
るような弁開度を夫々示す。また、同図においてパラメ
ータのAは、NO.1プラント101のGT(ガスター
ビン)負荷が100%、Bは75%、Cは50%、Dは
25%の場合を示す。
【0058】図6において、例えばNO.1プラント1
01のGT負荷が100%のA線の場合、NO.2プラ
ント102のGT負荷が0%(無負荷)のときは、弁開
度は100%つまりNO.2プラント102側へ全開、
またNO.2プラント102のGT負荷が100%のと
きは弁開度50%で、蒸気量はNO.1プラント101
側及びNO.2プラント102側に均等な分配となる。
【0059】以上のように、かかる第2実施形態におい
ては、1個の三方弁21を設けるのみで、GT負荷に基
づくNO.1プラント101及びNO.2プラントへの
蒸気量の分配を時間遅れを生ずることなく行なうことが
でき、弁数の削減によって装置コストの低減がなされ、
また、制御対象となる弁数が減少することによって誤動
作の可能性が少なくなる。
【0060】図7〜図9は本発明の第3実施形態を示
し、図7は図1に対応する系統図、図8はガスタービン
プラントの高温部冷却用の蒸気制御弁の制御ブロック
図、図9は冷却蒸気制御弁の開度特性線図である。
【0061】この実施形態においては、図7及び図8に
示すように、図1に示す第1実施形態におけるNO.1
プラント101への蒸気供給管35a、及びNO.2プ
ラント102への蒸気供給管35bに夫々設けられた蒸
気制御弁18a及び18bを省略し、尾筒冷却部5、静
翼冷却部6、動翼冷却部7等の高温部への冷却蒸気の蒸
気量の制御は各高温部へ冷却蒸気の送る尾筒36、静翼
38、動翼37の各入口管に夫々設けられた蒸気制御弁
14a、14b、14cの開度を制御する冷却蒸気制御
弁調整装置60及び尾筒冷却部5、静翼冷却部6、及び
動翼冷却部7の冷却蒸気出口管45、40、39に設け
られて、これら高温部出口の蒸気温度を検出する高温部
出口温度検出器64を設けている。尚、前記冷却蒸気制
御弁調整装置60及び高温部出口温度検出器64は各プ
ラント101、102毎に設けられる。かかる第3実施
形態における高温部への冷却蒸気の蒸気量制御動作を図
8に示す制御ブロック図に基づき説明する。
【0062】NO.1プラント101及びNO.2プラ
ント102のガスタービンの目標負荷(要求負荷)即ち
目標GT負荷は冷却蒸気制御弁調整装置60のガスター
ビン軸負荷制御装置61に入力される。該ガスタービン
軸負荷制御装置61においては、前記各プラント10
1、102目標GT負荷がガスタービン(GT)負荷信
号a1 に変換され、開度バイアス発生器62に入力され
る。開度バイアス発生器62においては、入力されたG
T負荷信号a1 を各プラント101、102のガスター
ビン(GT)負荷バランスに対応した蒸気制御弁14
a、14b、14cの開度バイアス値a2 に変換して、
蒸気制御弁開度制御器63に入力する。
【0063】一方該蒸気制御弁開度制御器63には、高
温部出口温度検出器64にて検出された尾筒、静翼、動
翼各冷却部5、6、7の蒸気出口温度T1 が入力されて
いる。 該蒸気制御弁開度制御器63においては、前記
GT負荷バランスに基づく開度バイアス値a2 を、高温
部出口温度検出器64からの高温部出口の蒸気温度検出
値T1 とに基づき、該T1 が予め設定された基準温度
(許容温度)よりも高い場合は弁開度を大きく、逆に低
い場合は弁開度を小さくするように補正して弁開度信号
3 を求め、これを高温部の各蒸気制御弁14a、14
b、14cに出力する。
【0064】これにより、尾筒、静翼、動翼の各蒸気制
御弁14a、14b、14cの弁開度、即ち前記高温部
への蒸気量は、プラントのガスタービン負荷バランスに
応じた蒸気量を高温部出口蒸気温度で補正した蒸気量と
なり、前記各蒸気制御弁14a、14b、14cは、か
かる蒸気量に対応する開度に調整される。
【0065】図9はこの第3実施形態における開度バイ
アス値a2 を加味した弁開度の設定要領を示す線図であ
る。図9において、NO.1、NO.2プラント10
1、102のガスタービン負荷、即ちGT負荷率によっ
て、高温部、つまり尾筒冷却部5、静翼冷却部6、動翼
冷却部7の所要蒸気量が決まり、この所要蒸気量を開度
バイアス曲線に対応させることにより開度バイアス値を
加味した弁開度が求められる。
【0066】この実施形態においては、前記第1実施形
態の蒸気制御弁18a、18bや第2実施形態における
三方弁21等の蒸気流量制御弁が不要となるので装置が
簡単化されるとともに装置コストが低減される。
【0067】
【発明の効果】以上記載のごとく本発明によれば、ガス
タービンプラントの負荷上昇に伴なう前記高温部の温度
上昇に冷却蒸気量の変化が時間遅れを生ずることなく追
従することができ、一方側のプラントに急激な負荷上昇
が生じても冷却蒸気量が直ちに増加するように蒸気制御
弁の制御がなされることとなり、かかる過渡期において
も、高温部に常時所要の冷却蒸気が供給される。従っ
て、かかる発明によれば、従来技術のような制御の時間
遅れによる冷却蒸気温度上昇及びこれによる高温部構成
部材の過熱による損傷の発生を防止することができる。
【0068】また請求項5〜6の発明によれば、1個の
三方弁を設けるのみで、各プラントへの蒸気量の分配を
時間遅れを生ずることなく行なうことができ、蒸気制御
弁の数が低減されて構造が簡単化されるとともに、装置
コストが低減される。また弁数の削減によって、誤動作
の可能性が少なくなり、制御の信頼性が向上する。
【0069】さらに請求項7の発明によれば、冷却蒸気
出口温度の検出器と冷却蒸気制御弁調整装置とを組合せ
るのみで、各プラントへの蒸気量を分配する弁類を不要
として、各プラントの高温部にガスタービン負荷及び冷
却蒸気温度に適合した冷却蒸気量を供給することができ
る。これによって弁類が削減されて、構造が簡単化され
るとともに装置コストのさらなる低減をなすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る蒸気冷却式多軸型
ガスタービン複合プラントの系統図である。
【図2】前記第1実施形態におけるNO.1プラント用
蒸気制御弁開度特性線図である。
【図3】前記第1実施形態におけるNO.2プラント用
蒸気制御弁開度特性線図である。
【図4】本発明の第2実施形態を示す図1に対応する図
である。
【図5】前記第2実施形態における三方弁の概略構造図
である。
【図6】前記第2実施形態における三方弁の開度特性線
図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示す図1に対応する図
である。
【図8】前記第3実施形態における制御ブロック図であ
る。
【図9】前記第3実施形態における冷却蒸気制御弁開度
特性線図である。
【図10】従来技術に係る蒸気冷却式単軸型ガスタービ
ン複合プラントの系統図である。
【図11】従来技術に係る空気冷却式多軸型ガスタービ
ン複合プラントの系統図である。
【符号の説明】
1 ガスタービン 5 尾筒冷却部 6 静翼冷却部 7 動翼冷却部 12 過熱器 13 再熱器 14a 尾筒蒸気制御弁 14b 静翼蒸気制御弁 14c 動翼蒸気制御弁 14d 再熱器入口制御弁 15 排熱回収ボイラ 18a、18b 蒸気制御弁 21 三方弁 32a、32b 再熱器入口管 33 再熱器出口管 35a、35b 蒸気供給管 36 尾筒蒸気入口管 37 動翼蒸気入口管 38 静翼蒸気入口管 40 高圧タービン出口管 60 冷却蒸気制御弁調整装置 64 高温部出口温度検出器 100 ガスタービンプラント 101 NO.1プラント 102 NO.2プラント 200 蒸気タービンプラント

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンプラントを構成するガスタ
    ービンからの排熱を排熱回収ボイラに導き、該排熱回収
    ボイラにて発生した蒸気により蒸気タービンプラントを
    駆動するとともに、前記蒸気の一部で前記ガスタービン
    プラントの高温部を冷却するように構成し、 前記蒸気タービンプラント1台に対して、前記ガスター
    ビンプラント及び排熱回収ボイラを組合せたプラントを
    複数台設けてなる多軸型ガスタービン複合プラントにお
    いて、前記蒸気タービンプラントの高圧タービン出口管
    から分岐されて前記複数のプラント毎の前記ガスタービ
    ンプラントの高温部及び排熱回収ボイラの再熱器に接続
    される複数の蒸気供給管と、該各蒸気供給管路に設けら
    れて前記ガスタービンプラントの負荷により開度が調整
    される蒸気制御弁とを備え、 該蒸気制御弁により、前記複数のプラントの夫々への蒸
    気量の分配割合を調整するように構成されたことを特徴
    とする蒸気冷却式多軸型ガスタービン複合プラント。
  2. 【請求項2】 前記各蒸気供給管は、前記高温部に接続
    される冷却蒸気入口管と前記再熱器に接続される再熱器
    入口管とに分岐されてなり、 前記冷却蒸気入口管には該管路の開度を調整する冷却蒸
    気制御弁が設けられるとともに、 前記再熱器入口管には該管路の開度を調整する再熱器入
    口制御弁が設けられてなる請求項1記載の蒸気冷却式多
    軸型ガスタービン複合プラント。
  3. 【請求項3】 ガスタービンプラントを構成するガスタ
    ービンからの排熱を排熱回収ボイラに導き、該排熱回収
    ボイラにて発生した蒸気により蒸気タービンプラントを
    駆動するとともに、前記蒸気の一部で前記ガスタービン
    プラントの高温部を冷却するように構成し、 前記蒸気タービンプラント1台に対して、前記ガスター
    ビンプラント及び排熱回収ボイラを組合せたプラントを
    複数台設けてなる多軸型ガスタービン複合プラントを運
    転制御するにあたり、 前記蒸気タービンプラントの高圧タービン出口から分岐
    された蒸気供給路及び該蒸気供給路の開度を調整する蒸
    気制御弁を経て、高圧タービン出口蒸気を前記複数台の
    プラント毎のガスタービンプラント高温部及び前記排熱
    回収ボイラの再熱器に供給し、該高圧タービン出口蒸気
    の前記各プラントへの分配割合を、前記各プラントの蒸
    気制御弁の開度を前記各プラントのガスタービン負荷に
    基づくフォワード制御を行なうことにより調整すること
    を特徴とする蒸気冷却式多軸型ガスタービン複合プラン
    トの運転制御方法。
  4. 【請求項4】 前記複数台のプラントが備えた前記蒸気
    制御弁の開度を、ガスタービン負荷の最も高いプラント
    においては常時全開となるように調整する請求項3記載
    の蒸気冷却式多軸型ガスタービン複合プラントの運転制
    御方法。
  5. 【請求項5】 ガスタービンプラントを構成するガスタ
    ービンからの排熱を排熱回収ボイラに導き、該排熱回収
    ボイラにて発生した蒸気により蒸気タービンプラントを
    駆動するとともに、前記蒸気の一部で前記ガスタービン
    プラントの高温部を冷却するように構成し、 前記蒸気タービンプラント1台に対して、前記ガスター
    ビンプラント及び排熱回収ボイラを組合せたプラントを
    複数台設けてなる多軸型ガスタービン複合プラントにお
    いて、 前記蒸気タービンプラントの高圧蒸気出口管から分岐さ
    れて、前記複数のプラント毎の前記ガスタービンプラン
    トの高温部及び前記排熱回収ボイラの再熱器に接続され
    る複数の蒸気供給管と、 前記高圧タービン出口管と複数の蒸気供給管との分岐部
    に設けられて、前記ガスタービンプラントの負荷によ
    り、前記複数の蒸気供給管路への蒸気量の分配割合を調
    整する三方弁とを備えたことを特徴とする蒸気冷却式多
    軸型ガスタービン複合プラント。
  6. 【請求項6】 ガスタービンプラントを構成するガスタ
    ービンからの排熱を排熱回収ボイラに導き、該排熱回収
    ボイラにて発生した蒸気により蒸気タービンプラントを
    駆動するとともに、前記蒸気の一部で前記ガスタービン
    プラントの高温部を冷却するように構成し、 前記蒸気タービンプラント1台に対して、前記ガスター
    ビンプラント及び排熱ボイラを組合せたプラントを複数
    台設けてなる多軸型ガスタービン複合プラントを運転制
    御するにあたり、 前記蒸気タービンプラントの高圧タービン出口から三方
    弁を介して分岐された蒸気供給路を経て高圧蒸気を冷却
    蒸気として前記複数台のプラント毎のガスタービンプラ
    ント高温部及び前記排熱回収ボイラの再熱器に供給し、
    該高圧蒸気の前記各プラントへの分配割合を、 前記三方弁を各プラントのガスタービン負荷に基づくフ
    ォワード制御を行なうことにより調整することを特徴と
    する蒸気冷却式多軸型ガスタービン複合プラントの運転
    制御方法。
  7. 【請求項7】 ガスタービンプラントを構成するガスタ
    ービンからの排熱を排熱回収ボイラに導き、該排熱回収
    ボイラにて発生した蒸気により蒸気タービンプラントを
    駆動するとともに、前記蒸気の一部で前記ガスタービン
    プラントと高温部を冷却するように構成し、 前記蒸気タービンプラント1台に対して、前記ガスター
    ビンプラント及び排熱ボイラを組合せたプラントを複数
    台設けてなる多軸型ガスタービン複合プラントにおい
    て、 前記各プラントの高温部への冷却蒸気量を調整する冷却
    蒸気制御弁と、 前記各プラントの高温部出口の冷却蒸気温度を検出する
    冷却蒸気温度検出器と、 前記各プラントのガスタービ
    ン負荷バランスから定められた弁開度バイアス値を加味
    した弁開度を前記冷却蒸気温度検出器にて検出された冷
    却蒸気出口温度の検出値で補正した弁開度信号を前記冷
    却蒸気制御弁に出力する冷却蒸気制御弁調整装置とを備
    えたことを特徴とする蒸気冷却式多軸型ガスタービン複
    合プラント。
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CN103527270A (zh) * 2013-10-12 2014-01-22 上海电力学院 一种汽轮机热化汽流一次再热电电联产热力系统
CN109915261A (zh) * 2019-03-27 2019-06-21 廊坊新奥泛能网络科技服务有限公司 基于刨花板生产工艺的分布式能源系统及其控制方法
FR3101377A1 (fr) * 2019-09-30 2021-04-02 Psa Automobiles Sa Systeme thermodynamique de production d’energie electrique mettant en œuvre plusieurs turbomachines comportant un recuperateur commun

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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