JPH09249746A - フェノールシアネート樹脂の製造法 - Google Patents

フェノールシアネート樹脂の製造法

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JPH09249746A
JPH09249746A JP32483895A JP32483895A JPH09249746A JP H09249746 A JPH09249746 A JP H09249746A JP 32483895 A JP32483895 A JP 32483895A JP 32483895 A JP32483895 A JP 32483895A JP H09249746 A JPH09249746 A JP H09249746A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自己架橋性で、かつ架橋に際して揮発性を示
さないフェノールシアネート/フェノールトリアジンコ
ポリマーを製造するための前駆体フェノールシアネート
樹脂の製造法を提供する。 【解決手段】 トリアルキルアミンと式 【化1】 で表されるフェノール樹脂を非プロトン系溶剤中、−2
0〜0℃の温度において反応させてそのトリアルキルア
ンモニウム塩を合成し、得られたトリアルキルアンモニ
ウム塩をハロゲン化シアンと反応させると、式 【化2】 で表される目的のフェノールシアネート樹脂が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は特定の新規なフェノ
ールシアネート−フェノールトリアジンコポリマー、お
よびその製法に関する。
【0002】より詳細には、本発明は改良された特性を
もつ上記コポリマー、およびそれらの樹脂の製法に関す
る。
【0003】
【従来の技術】フェノール樹脂は量および用途の点にお
いて数十年間にわたって成長し続けてきた一群の合成材
料である。最も多量に用いられる構成単位はフェノール
およびホルムアルデヒドである。他の重要なフェノール
系出発物質はアルキル置換フェノールであり、これには
クレゾール、キシレノール、p−t−ブチルフェノー
ル、p−フェニルフェノール、およびノニルフェノール
である。ジフェノール(二価フェノール)、たとえばレ
ゾルシノール(1,3−ベンゼンジオール)およびビス
フェノール−A[ビス−Aまたは2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン]は特殊な特性を必要とす
る用途について、より少量用いられる。ホルムアルデヒ
ドのほかにアセトアルデヒドまたはフルフリルアルデヒ
ドも時に用いられるが、はるかに少量である。原料、化
学および製法を変えることにより得られる広範な分子構
造のため、合成の選択により生じる多様な物理的特性の
結果としてこれらの生成物にはきわめて多数の用途が可
能となった。
【0004】フェノールとホルムアルデヒドの初期の研
究は、1870年代初期にフェノール系染料の化学の延
長として、バイエルその他の研究に始まった。初期の実
験によれば、可溶性の非晶質生成物が得られ、その特性
はほとんど関心がもたれなかった。不溶性の架橋生成物
も1880年代後期に報告されているが、これらの生成
物も有用な材料であることが気づかれなかった。188
8年に硬質合成ゴムとして用いることを意図したフェノ
ール樹脂生成物に関する最初の特許が認められた。最初
の商品は代用セラックとしてルイ・ブレンダー・カンパ
ニーにより1900年代初期に導入された。製法特許は
1894年および1895年にそれぞれオルト−および
パラ−メチロールフェノールについて権利が与えられ
た。
【0005】初期のフェノール樹脂製造における重要な
改良には、分子構造の制御、ならびに充填剤入り組成物
の目的とする物理的特性を達成するために熱および圧力
を用いることが含まれていた。酸性触媒もしくは塩基性
触媒の使用における研究、およびホルムアルデヒド対フ
ェノールのモル比の変化の研究から、ベークライト樹脂
と呼ばれる2群の高分子材料の定義が得られた。ホルム
アルデヒド対フェノールのモル比1:1以上を用いて製
造される苛性アルカリ触媒生成物は、架橋された不溶性
の不融性組成物を制御された様式で形成するために用い
ることができる。ホルムアルデヒド対フェノールのモル
比1:1を用いると、得られる生成物は可溶性を維持す
る。さらに酸触媒によれば永久的に安定な組成物が得ら
れ、一方塩基触媒による材料は分子量および粘度が進行
する可能性がある。しかし初期の商業化にとって最も重
要なことは、本質的にボイドのない成形組成物を製造す
るために熱および圧力の採用を実際に減らすことであっ
たと思われる。
【0006】アルカリ触媒および過剰モルのホルムアル
デヒドを用いてレゾール樹脂が製造される。酸触媒、お
よびフェノールのモル当たり1モル以下のホルムアルデ
ヒドを用いてノボラック樹脂が製造される。レゾール化
ノボラックの製造に関与する初期の反応は酸触媒および
1:1以下のモル比のホルムアルデヒド対フェノールを
用いて行われる。ノボラックの製造後に、反応混合物が
塩基性となるようにpHを調整し、追加のホルムアルデ
ヒドを添加する。レゾールおよびレゾール化ノボラック
は本来熱硬化性であり、進行のために硬化剤を必要とし
ない。これに対しノボラックは熱可塑性であり、硬化剤
の添加を必要とする。最も一般的なものはヘキサメチレ
ンテトラアミンまたはレゾールである。分子量進行の段
階は特定の有機溶剤に可溶性でありかつ可融性である液
状または固体状フェノールポリマーにより特色づけられ
る。すなわち、不溶性であるが有機溶剤により膨張し、
熱により軟化する本質的に流れを示さない固体;ならび
に溶剤により膨張せず、熱により軟化しない不溶性、不
融性の生成物(すなわちこの系は高度に架橋した状態に
ある)である。
【0007】フェノール樹脂は多くの用途をもつ。たと
えばこの種の材料は摩擦材料、たとえばブレーキライニ
ング、クラッチ面材、伝動ベルトなどにおける結合剤と
して用いられる。たとえば米国特許第4,268,15
7;4,069,108;4,268,657;4,2
18,361;4,219,452;および3,96
6,670号明細書には、フェノール樹脂を結合剤とし
て用いた各種の摩擦材料が記載されている。フェノール
樹脂は成形材料として、また塗料および接着剤としても
使用される。不燃性および230℃までの長期的な温度
安定性を求めて開発されたフェノール樹脂が炭素繊維配
合物において研究された。この種の配合物の潜在価値は
進歩した航空機用としてのものにある。
【0008】現在のフェノール樹脂は幾つかの有益な特
性を示すが、それらはそれらの実用性を制限する多数の
欠点をもつ。たとえばこの種の材料は目的とするよりも
低い熱酸化安定性を示す。現在のフェノール樹脂技術が
もつ他の主要な問題点には、フェノール樹脂の架橋に補
助的化学物質、たとえばヘキサメチレンテトラアミンを
必要とし、これは架橋中にしばしば揮発性副生物、たと
えばアンモニアを生成し、これはしばしば過度であり、
制御できない点が含まれる。
【0009】これらの樹脂に付随するある種の欠点を除
くためにフェノール樹脂に対する各種の改良が提示され
た。たとえばエピクロルヒドリンをノボラックの水酸基
と反応させてエポキシノボラックが製造された。さらに
n−クロル−2−プロペンをノボラックの水酸基と反応
させて対応する形のメチロン樹脂が製造された。同様に
特公昭59−149918号および58−34822号
公報にはシアネート基を含むフェノール樹脂の製法が記
載されている。この方法においては、フェノールノボラ
ックのトリアルキルアンモニウム塩を有機溶剤、たとえ
ば塩化メチレン中で過剰のシアノハロゲンと反応させ
る。副生物アンモニウム塩は水との反応により反応混合
物から分離される。これらの参考文献の方法には幾つか
の欠点が伴う。たとえば低分子量のノボラック(分子量
約325以下)のみが反応溶剤中に部分的に溶解し、こ
れは低い反応収率(60〜70%)で反応する。これよ
りも高い分子量のノボラック(分子量約500)を用い
ると、収率が低い(<40%)。
【0010】米国特許第3,448,079号明細書に
は、フェノール樹脂とハロゲン化シアンの反応により製
造され、フェノールホルムアルデヒド樹脂の水酸基がシ
アン酸エステル基で置換された芳香族シアン酸エステ
ル、およびその製法が記載されている。米国特許第3,
444,137号明細書には、シアノ基、アミン態窒素
原子、フェニル基および置換水酸基を含む分子により特
色づけられる硬化性フェノール−アルデヒド樹脂が記載
されており、これらの分子はフェノール、ホルムアルデ
ヒド、およびシアノ置換第一もしくは第二アミンを反応
させることにより製造される。米国特許第4,022,
755号明細書にはシアノ基含有フェノール樹脂、およ
びその製法が記載されている。
【0011】種々の新たなポリマーが提示された。たと
えばクンストッフェ58巻,827−832頁(196
8)(アール・クーベンスら)、およびドクル.アン
ド.アカデ.ナウク SSR(Dokl,and Ak
ad,Nauk SSR)202巻,347−350頁
(1972)(ブイ・ブイ・コブシャクら)にはアリー
ルシアヌレートの“閉環三量化(cyclotrime
rization)”およびそれにより誘導される架橋
ポリマーの特性が記載されている。“閉環三量化”とい
う語は3個の芳香族シアヌレート基の連鎖延長を行って
架橋トリアジン環系を形成することによりシアヌレート
環系を形成することを意味する。
【0012】米国特許第4,157,360号明細書に
は、架橋ポリシアヌレートポリマーおよび熱可塑性ポリ
マーからなる熱成形性組成物が記載され、その際ポリシ
アヌレートは重合閉環三量化(Polycyclotr
imerization)反応により形成される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は自己架橋性
で、かつ架橋に際して揮発性を示さない、可溶性、可融
性のフェノールシアネート/フェノールトリアジンコポ
リマー、及び酸安定性、機械的安定性およびも熱安定性
をもつ、そのコポリマーの硬化樹脂を提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】発明の要約 本発明は、開放結合手の少なくとも1個により式II
【化3】 のトリアジン部分1個または2個以上に結合した次式
【化4】 のフェノール部分3個以上からなり、該フェノール部分
の開放結合手の残りは−OH、−OCNまたは他のトリ
アジン部分により置換され、ただしこれら残りの開放結
合手のうち少なくとも1個は−OCN部分により置換さ
れており;上記式においてnは1以上の正の整数であ
り;qおよびrはそれぞれの場合同一かまたは異なり、
0〜3の整数であり、ただしそれぞれの場合qとrの和
は3であり;oおよびpはそれぞれの場合0〜4の整数
であり、ただしoとpの和は4であり;−X−は2価の
有機残基であり;そしてR3はそれぞれの場合同一かま
たは異なり、コポリマーを架橋するために必要な条件下
で非反応性の、水素以外の置換基である、フェノールシ
アネート/フェノールトリアジンコポリマーを目的とす
る。
【0015】本発明の他の観点は、本発明のフェノール
シアネート/フェノールトリアジンコポリマーを含有す
る組成物、およびこのコポリマーのシアノ基を種々の程
度に”閉環三単化”することにより形成される部分硬
化、完全硬化および不完全硬化組成物に関する。
【0016】ここで用いる“完全硬化”フェノールシア
ネート/フェノールトリアジンコポリマーは、赤外線分
光光度法により測定してもとのシアノ基の約20モル%
以下が未反応で、すなわち閉環三量化せずに残されたも
の;”部分硬化”フェノールトリアジン/フェノールシ
アネートコポリマーは、赤外線分光光度法により測定し
てもとのシアノ基の約40〜約70モル%が未反応で、
すなわち閉環三量化せずに残されたもの;“不完全硬
化”フェノールトリアジン/フェノールシアネートコポ
リマーは、赤外線分光光度法により測定してもとのシア
ノ基の約40〜約20モル%が未反応で、すなわち閉環
三量化せずに残されたものである。
【0017】さらに本発明の他の観点は、本発明のフェ
ノールシアネート/フェノールトリアジン、あるいはそ
れらの部分硬化、不完全硬化および完全硬化したもの
を、他の材料、たとえば熱硬化性および熱可塑性ポリマ
ー、たとえばケブラー(Kevlar)ポリアラミドお
よびポリエチレン、粒状および繊維状無機充填剤、たと
えばアスベスト、マイカ、ホウ素、炭素などと混合した
組成物に関する。
【0018】本発明のフェノールシアネート/フェノー
ルトリアジンコポリマーから誘導される硬化樹脂は一般
のフェノール樹脂に勝る幾つかの利点を示す。たとえば
これらの材料は1種または2種以上の非プロトン溶剤に
可溶性であり、また可融性であり、これによりそれらの
加工性が大幅に高められる。さらにこれらの材料は自己
架橋性であり、従って架橋のために補助的化学物質を必
要とせず、一般のフェノール樹脂および改質フェノール
樹脂に比べてより長い保存寿命をもつ。さらに本発明の
架橋した、すなわち硬化した樹脂は一般のフェノール樹
脂に比べてより大きな酸化安定性、機械的安定性および
熱安定性をもち、架橋に際して揮発性のない、潜在的に
環境に対し有害な副生物は生成しない。さらに本発明の
フェノールシアネート/フェノールトリアジン樹脂は一
般のフェノール樹脂よりも高い炭素形成性(Charf
orming properties)、より良好な伸
び、およびより高いガラス転移温度を備えている。
【0019】好ましい形態の説明 本発明は少なくとも1個の開放結合手によって式IIのト
リアジン部分1個または2個以上に結合した式Iのフェ
ノール部分少なくとも3個を含むフェノールトリアジン
/フェノールシアネートコポリマーに関する。それらの
開放結合手のうち残りは−OCN、−OHまたは他のト
リアジン部分で置換されており、ただしこれら残りの開
放結合手のうち少なくとも1個は−OCN基で置換され
ている(ここでR3,n,q,r,oおよびXは前記の
ものである)。
【0020】式Iの構造においてR3は不活性置換基で
ある。適切な基R3の例は不活性置換基、たとえばハロ
ゲン、トリハロメチル、アルキル、アルコキシ、フェニ
ルなどである。
【0021】式Iの構造において−X−は2価の有機残
基である。適切な基−X−の例はアルキレン、たとえば
メチレン、エチルメチレン、2−エチルペンチルメチレ
ン、メチルメチレン、イソブロピルメチレン、イソブチ
ルメチレン、ペンチルメチレン、フリルメチレン;アリ
ーレン、たとえば1,3−ベンゼンジメチレン、フェニ
ルメチレン、1,4−ベンゼンジメチレン、2,2−ビ
ス−(4−フェニレン)プロパン、4−メトキシフェニ
ルメチレン、ビス−(4−フェニレン)メタン、4,4
−ジフェニレンジメチルエタンなど;およびシクロアル
キレン、たとえばシクロヘキシレン、シクロオクチレ
ン、1,3−シクロヘキサンジメチレンである。
【0022】本発明の好ましい形態において、−X−は
置換もしくは非置換メチレン基、または1,4−フェニ
ルジメチレン基であり、ここで許容できる置換基はアル
キル基またはフリル基であり;qおよびrはそれぞれの
場合同一かまたは異なり、0〜3の正の整数であり、た
だしoとrの和は3であり;R3はアルキル基であり;
nは1〜約20であり;そしてoおよびpはそれぞれの
場合同一かまたは異なり、0〜4の正の整数であり、た
だしoとpの和は4であり;その際コポリマーのフェニ
ル部分の約30モル%までは前記トリアジン部分で置換
されており、フェニル部分の約90モル%までは−OH
基で置換されており、フェニル部分の約90モル%まで
は−OCN基で置換されている(モル%はコポリマー中
のフェニル基の総モル数に対するものである)。
【0023】本発明の好ましい形態のうち特に好ましい
ものは、フェノールトリアジン/フェノールシアネート
コポリマーのフェニル基の約2〜約25モル%のトリア
ジン部分で置換され、フェニル基の約40〜約90モル
%が−OCN基で置換され、フェニル基の約2〜約50
モル%が−OH基で置換され(モル%はコポリマー中の
フェニル基の総モル数に対するものである);−X−が
メチレン基、約1〜約10個の炭素原子を有するアルキ
ル基、ハロゲン原子またはフルフリル基で置換されたメ
チレン基および1,4−フェニルジメチレンまたはベン
ゼンジメチレン基であり;R3がメチル基またはエチル
基であり;oが0または1であり;nが約1〜約10で
あり;qが0または1であり;rが1〜3であり;そし
てpが1〜4である本発明の形態である。
【0024】これらの特に好ましい形態のうちきわめて
好ましいものは、nが3〜約10であり;フェニルトリ
アジン/フェニルシアネートコポリマーのフェニル基の
約5〜約20モル%がトリアジン部分で置換され、フェ
ニル基の約40〜約80モル%が−OCN基で置換さ
れ、フェニル基の約5〜約20モル%が−OH基で置換
され(モル%はコポリマーのフェニル基の総モル数に対
するものである);qが0であり;oが0であり;Xが
次式の基であり、
【化5】 rが3であり;そしてpが4である本発明の形態であ
る。
【0025】フェノールトリアジン/フェノールシアネ
ートコポリマーのフェニル基の約10〜約20モル%が
トリアジン部分で置換され、フェニル基の約10〜約2
0モル%が−OH基で置換され、フェニル基の約60〜
約80モル%が−OCN基で置換された本発明の形態に
おいて特に良好な結果が得られる(モル%はコポリマー
中のフェニル基の総モル数に対するものである)。
【0026】これらの特に好ましいコポリマーは式III
の反復単位を含む線状コポリマーであることが好まし
い。
【0027】
【化6】 上記式においてR3,o,p,q,r,−X−およびn
は前記のものであり、Z1は−OHおよび−OCNであ
り;そしてZ2は3価のトリアジン部分であり、ただし
コポリマーのフェニル基の約10〜約20モル%は3価
のトリアジン部分で置換されており、フェニル基の約7
0〜約75モル%は−OCN基で置換されており、フェ
ニル基の約10〜約20モル%は−OH基で置換されて
いる(モル%はコポリマー中のフェニル基の総モル数に
対するものである)。
【0028】完全硬化、部分硬化、および不完全硬化し
た本発明のフェノールトリアジン/フェノールシアネー
トコポリマーからなる強化および/または充填剤入り組
成物、ならびにこの種の強化組成物の製造に使用できる
組成物も本発明の一部である。前記の完全硬化、予備硬
化、部分硬化および不完全硬化組成物は構造強化および
構造保全性を維持しなければならない用途、ならびに当
業者に知られている他の目的のために充填剤を含有して
もよい。当業者に知られている適切な充填剤をいずれも
使用できる。この種の充填剤は多種多様な有機および無
機材料、たとえばポリマー、鉱物、金属、金属酸化物、
ケイ質材料および金属塩から選ぶことができる。有用な
充填剤の例はガラス繊維、鋼、アスベスト繊維、アラミ
ド、ホウ素および炭素繊維、ならびに板状、繊維状およ
び粒状アルミナ、黄銅粉末、アルミナ水和物、酸化鉄、
長石、酸化鉛、アスベスト、タルク、バライト、炭酸カ
ルシウム、クレー、カーボンブラック、石英、ノバキュ
ライトおよび他の形態のシリカ、カオリナイト、ケイ酸
アルミニウム、ベントナイト、ガーネット、マイカ、サ
ポナイト、バイデライト、酸化カルシウム、溶融シリ
カ、水酸化カルシウムである。他の有用な充填剤には熱
可塑性ポリマー、たとえばポリエステル、ポリイミド、
ポリアミド、ポリスルホン、ポリアラミド、ポリエステ
ルカーボネート、ポリエーテル、ポリエーテルスルホ
ン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネー
ト、ポリエーテルイミド、ポリスルフィド、ポリアクリ
レート、ポリビニルが含まれる。以上に示した充填剤は
例示にすぎず、本発明の範囲を限定するためのものでは
ない。強化および/または充填剤入り組成物の製法には
溶融ブレンド法、押出し法、および成形法、単純な混
合、および当技術分野で知られている方法により適切な
溶媒中に両材料を分散させることが含まれる。
【0029】本発明のフェノールトリアジン/フェノー
ルシアネートコポリマーは式IVの変性フェノール樹脂
【化7】 (式中、R3,q,r,o,p,n,Z1およびXは前記
のものであり、ただし−OCNであるZ1基の量は目的
コポリマー中に目的とするモル%のトリアジン部分およ
び−OCN部分を与えるのに十分な量である)を、目的
とするモル%の3価トリアジン部分を形成するのに必要
な程度にまで制御下に“重合閉環三量化”することによ
り製造される。“重合閉環三量化”という語は、3個の
芳香族シアネート基の連鎖延長重合によりシアヌレート
環系を形成して、下記式IIの基本反復単位からなる架橋
トリアジン環系を形成することを意味する。
【0030】
【化8】 上記式において開放結合手はフェノール部分のフェニル
環に結合している。シアヌレート化合物の重合閉環三量
化を行う方法は当技術分野で周知であり、約200℃以
上における熱アニール法が含まれる。
【0031】たとえばこの種の方法はクンストストッ
フ、58巻,827−832頁(1968)(クーベン
スら)、およびポクル・アク・アド・ナウクSSR(P
oklAK ad Nauk SSR)、202巻、3
47−350頁(1972)(ブイ・ブイ・コルシャク
ら)、および米国特許第4,157,360号明細書に
記載されており、これらをここに参考として引用する。
たとえば前記式Iの適宜な変性フェノール樹脂を好まし
くはそのままで、受容できる触媒を用いて、または用い
ずに、高められた温度で架橋することができる。
【0032】重合は熱により誘発される。限界重合温度
は多数の因子、たとえば触媒の有無、触媒を用いる場合
はその種類、非置換水素原子の存在などに応じて広範に
変化する可能性がある。一般に限界重合温度は約25℃
以上である。本発明の好ましい形態においては、限界重
合温度は約100〜約350℃、特に好ましい形態にお
いては約100〜約300℃である。これらの特に好ま
しい形態において最も好ましいものは限界重合温度が約
120〜約250℃の形態である。加熱は当業者に知ら
れている常法により行うことができる。この種の方法の
例は油浴、真空、熱風アニーリング、圧縮成形による加
熱である。
【0033】重合は好ましくは触媒として有効な量の触
媒の存在下に行われる。有用な触媒は多種多様であり、
無水の金属塩、たとえば塩化スズ(II)、2水化物、臭
化銅(I)、シアン化銅(I)、フェリシアン化銅
(I)、塩化亜鉛、臭化亜鉛、ヨウ化亜鉛、シアン化亜
鉛、フェロシアン化亜鉛、酢酸亜鉛、塩化銀、塩化鉄
(II)、塩化ニッケル、塩化鉄(III)、シアン化コバ
ルト(II)、硫酸ニッケル、塩化スズ(IV)、炭酸ニッ
ケルを含む。同様に触媒として有用なものはプロトン供
与型有機還元剤、たとえばテトラヒドロピリジン、ハイ
ドロキノン、4,4−ビフェノールである。触媒を用い
る場合、その量は決定的ではなく、その量が反応を希望
する程度にまで触媒するのに十分なものである限り広範
に変えることができる。
【0034】反応圧力は決定的ではなく、広範囲に変え
ることができる。反応は減圧、大気圧または過圧下で行
うことができる。しかし反応を自己圧力または大気圧下
で行うことが好都合である。
【0035】フェノール樹脂のエステル化に際して、−
OCN部分の形成のほかに−OCN官能基と活性水素原
子含有物質、たとえばH2OおよびC25OHとの反応
によりカルバメート部分が形成され、それぞれカルバメ
ート官能基−C(O)NH2もしくは−C(OH)=N
H、および−C(OC23)=NHが形成されることを
見出した。さらに式IVのフェノールシアネート樹脂の製
造に際して塩基触媒としてアミンを用いる場合、のちに
より詳細に述べるようにジシアンアミド、たとえば(C
252NCNがフェノールシアネート樹脂中に生成
し、その結果目的とするフェノールシアネート/フェノ
ールトリアジンコポリマー中における不純物となる可能
性がある。本発明者らは本発明のフェノールトリアジン
/フェノールシアネートコポリマーの製造に用いられる
フェノールシアネート前駆物質のフェニル基に置換した
カルバメート官能基のモル%、および/またはフェノー
ルシアネート前駆物質の製造中に形成されるジシアンア
ミドの量がフェノールシアネート前駆物質の保存寿命に
とって、本発明のフェノールシアネート/フェノールト
リアジンコポリマーにとって、またコポリマーの加工性
にとって決定的であることを見出した。一般にカルバメ
ート官能基で置換されたフェニル基のモル%はコポリマ
ー中に存在するフェニル基の総モル数に対し約20モル
%以下であり、コポリマー中に存在するジシアンアミド
の重量%はコポリマーの総重量%に対し約20重量%以
下である。本発明り好ましい形態において、カルバミド
官能基で置換されたフェニル基のモル%はフェニル基の
総モル数に対し約10モル%以下であり、コポリマー中
に存在するジシアンアミドの重量%はコポリマーの総重
量に対し約5重量%以下である。本発明の特に好ましい
形態においてカルバミド官能基で置換されたフェニル基
のモル%はフェニル基の総モル数に対し約5モル%以
下、好ましくは2モル%以下、さらに好ましくは1モル
%以下であり、コポリマー中に存在するジシアンアミド
の重量%はコポリマーの総重量に対し約2重量%以下で
ある。本発明のきわめて好ましい形態においては、カル
バミド基で置換されたフェニル基のモル%はフェニル基
の総モル数に対し約2モル%以下であり、コポリマー中
に存在するジシアンアミドの量はコポリマーの総重量に
対し約1重量%以下である。ただしフェニル基が実質的
にカルバミド官能基で置換されていない本発明の形態、
およびジシアンアミド基が実質的にコポリマーに含有さ
れていない本発明の形態が特に好ましい。
【0036】本発明のフェノールトリアジン/フェノー
ルシアネートコポリマーの製造における前駆物質として
用いられるフェノールシアネート樹脂は、本発明方法を
採用した求核置換反応により製造される。この反応にお
いては、ハロゲン化シアン、好ましくは塩化シアンまた
は臭化シアンを式Vの塩基性フェノール塩
【化9】 [式中、R3,−X−,o,p,q,rおよびnは先に
定義されたものであり、Vは水素原子、または有機もし
くは無機の塩基の陽イオン(これらの塩基とフェノール
のプロトンとの反応により形成されたもの)である]と
反応させて、対応する塩基性塩を形成する。その際陽イ
オンと水素原子の比率は目的とするフェノールシアネー
ト樹脂において目的とするモル%の−OCN基を形成す
るのに十分なものである。この反応は好ましくは窒素下
に、上記の塩およびハロゲン化シアンが可溶性である非
プロトン溶剤の存在下で、活性水素を含む物質の実質的
な不在下で行われる。
【0037】本発明者らは反応温度がフェノールシアネ
ート樹脂の形成に際して生成するカルバメートのモル%
に著しい影響を与えることを見出した。反応温度は約0
℃以下である限り広範に変えられる。これよりも高い温
度を用いると許容できない水準のカルバメート置換基を
含むフェノールシアネート樹脂が生成すると思われる。
好ましい反応温度は約−5℃以下、より好ましくは約−
10℃以下である。本発明のきわめて好ましい形態にお
いては反応温度は約−5℃以下である。
【0038】単離および精製の操作にも約0℃を越える
温度の採用を避けることが好ましい。本発明のより好ま
しい形態においては、生成物の単離および精製に際して
約−5℃を越える温度を避け、きわめて好ましい形態に
おいては約−10℃を越える温度を避ける。意外にも本
発明者らは反応ならびに処理および単離工程で上記の温
度を越える温度を用いると許容できないほど大量のカル
バメート官能基が生成することを見出した。
【0039】有用な非プロトン溶剤は広範に変えること
ができ、唯一の要求条件はその溶剤が反応条件下で不活
性であること、および反応体がその溶剤に可溶性である
ことである。この点において本発明方法は特公昭59−
149918号および58−34822号の方法と著し
く異なる。その方法は比較的高い分子量のノボラック塩
が不溶性である塩化メチレンなどの溶剤中で行われる。
【0040】本発明の実施に際し有用な非プロトン溶剤
の例は下記のものである。N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルホルムアミド、およびN−メチル
−2−ピロリドン;ケトン、たとえばメチルエチルケト
ン、エチルプロピルケトン;有機カーボネート、たとえ
ば炭酸プロピル;エーテル、たとえばジグリム(dig
lyme)、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒ
ドロフラン、テトラヒドロフランおよびグリム(gly
me);有機含硫化合物、たとえばジメチルスルホキシ
ド、スルホンおよびスルホネート;ならびに塩素化炭化
水素、たとえば塩化メチレン、四塩化炭素、クロロホル
ム。好ましい溶剤はエーテルであり、特に好ましい溶剤
は環状エーテル、たとえばテトラヒドロフラン、および
ジエーテル、たとえばジグリムもしくはグリムである。
【0041】反応時間はかなり変更でき、撹拌の程度、
温度、反応体の性質および割合、などの因子に依存する
であろう。好ましい反応時間は約4〜約6時間である。
反応生成物は常法により、実質的に無水の条件で採取す
ることができる。通常は副生物である塩を溶存生成物か
ら濾過により分離する。純粋な状態で固体である場合、
生成物を標準的な結晶化法により溶液から沈殿させ、上
記の非プロトン溶剤のうちの1種から再結晶により精製
することができる。純粋な状態で液体である場合、生成
物は一般の蒸留法により単離および精製することが好都
合である。
【0042】フェノールプレポリマーの塩基性塩は塩基
とフェノールプレポリマーの反応により製造することが
好都合である。前記のように、塩基性塩の製造に用いる
塩基は広範に変えることができ、無機塩基および有機塩
基の双方が含まれる。好ましい塩基の例は、第3級アミ
ン、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属カーボネイト
である。
【0043】本発明の生成物に用いることが好ましいも
のはアルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化ナトリウム
および水酸化カリウム、ならびに第三アミン、たとえば
トリエチルアミン、トリメチルアミンおよびピリジンで
ある。
【0044】たとえばフェノール樹脂のアルカリ金属塩
は、2当量の水酸化ナトリウムと2モル当量以上のフェ
ノール樹脂、たとえばフェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、置換フェノールホルムアルデヒド樹脂、カシューナ
ット殻フェノールホルムアルデヒド樹脂、フェノールフ
ルフルアルデヒド樹脂、およびp−キシレンフェノール
樹脂とを、ジメチルスルホキシド溶剤中で反応させるこ
とにより得られる。あるいはフェノール樹脂のアルカリ
金属塩はフェノール樹脂および無水炭酸カリウムをジメ
チルスルホキシド中で窒素下に反応させることによって
製造できる。
【0045】本発明のフェノールシアネート/フェノー
ルトリアジンコポリマー、完全硬化、不完全硬化、およ
び部分硬化した本発明の組成物は多種多様な工業製品の
製造に有用である。これには既知の成形法により製造さ
れた成形品が含まれる。本発明のフェノールシアネート
/フェノールトリアジンコポリマーを物品に成形し、次
いでこれを硬化させて完全硬化、不完全硬化および部分
硬化物品となすこともできる。このポリマー組成物から
製造される成形品にはウインドスクリーン、たとえばフ
ロントガラス、構造部品、キャノピー、ドアウインド
ー、ワイヤハウジングなどが含まれる。成形法は当業者
に知られている方法、たとえば射出成形、吹込成形また
は押出成形のいずれであってもよい。架橋ポリマー員子
の他の用途は摩擦材料、たとえばブレーキライニング、
クラッチ面材、および伝動ベルトの製造における結合剤
である(たとえば米国特許第3,966,670号、
4,268,657または4,281,361号明細書
に記載されたもの)。本発明のコポリマーの他の用途
は、成形材料、構造部品の製造に用いる複合材料であ
る。本発明のさらに他のコポリマーは接着剤として有用
である。
【0046】当業者が本発明をより良く実施しうるため
に、下記の具体例を示す。これは説明のためのものであ
って、限定ではない。各例において部はすべて重量によ
る。実施例1 A.フェノールシアネート樹脂の製造 ノボラック(フェノールホルムアルデヒド樹脂)(数平
均分子量613)1.81kgおよびトリエチルアミン
1.79kgの混合物を周囲温度でテトラヒドロフラン
7lに溶解した。臭化シアン2.04kgを窒素雰囲気
下にテトラヒドロフラン6lに溶解した。ノボラックの
トリアルキルアンモニウム塩を含有する溶液を3〜4時
間にわたって臭化シアン溶液に添加した。添加中は、反
応混合物の温度を−20〜−15℃に維持した。反応終
了後、室温でさらに16〜18時間反応を続けた。生成
物を濾過により分離してトリアルキルアミン塩を除去し
た。濾液を26lの冷イソプロパノール/ドライアイス
混合物(−15〜−20℃)中での沈殿(2回)により
精製し、次いで真空炉内で一夜乾燥させて、灰白色のフ
ェノールシアネート樹脂を得た。元素分析値は%C=7
2.25,%H=3.42,および%N=10.22を
示した。IRスペクトルは−C=N(2250cm-1
に強い吸収を示し、カルバメートおよびジシアンアミド
官能基は存在しないことを示した。
【0047】B.フェノールトリアジン/フェノールシ
アネートコポリマーの製造 工程Aのフェノールシアネート樹脂の試料50gを試験
管中で100℃において約20分間加熱して、黄白色の
可融性フェノールシアネート/フェノールトリアジンコ
ポリマーを製造した。IRスペクトルはシアネート官能
基(2250cm-1)およびトリアジン官能基(158
0cm-1および1380cm-1)を示した。このコポリ
マーはテトラヒドロフラン、塩化メチレン、アセトン、
およびメチルエチルケトンに可溶性であった。元素分析
値は%C72.25,%H3.42,%N10.22で
あった。IRスペクトルはコポリマー中のフェニル基の
総モル数に対し約15〜約20モル%のトリアジンを示
した。
【0048】実施例2 A.フェノールシアネート樹脂の製造 ノボラック(数平均分子量570)50gおよびトリエ
チルアミン51.0gの混合物を周囲温度でテトラヒド
ロフラン160gに溶解した。臭化シアノの試料57.
7gを窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン135gに溶
解した。ノボラックのトリアルキルアンモニウム塩溶液
を臭化シアン溶液に1時間にわたって添加した。溶液の
添加中は、反応混合物の温度を約−10〜−15℃に維
持した。添加終了後、室温でさらに1時間反応を続け
た。生成物を濾過により副生物トリアルキルアンモニウ
ムブロミド塩から単離した。生成物をイソプロパノール
/ドライアイス混合物(−15〜−20℃)中での沈殿
により精製し、次いで真空炉内で一夜乾燥させて、灰白
色のフェノールシアネート樹脂を得た。
【0049】生成物の構造をIRスペクトルにより確認
した。これによればシアネート官能基(−C=N,22
00−2300)の存在、およびカルバメート官能基
(−NH−および=NH3330cm-1)の不在が示さ
れた。
【0050】B.フェノールシアネート/フェノールト
リアジンコポリマーの製造 工程Aのフェノールシアネート樹脂の試料10gを試験
管内で100℃において約30分間加熱して、黄色ポリ
マーを製造した。IRスペクトルはシアネート60〜6
5モル%(2250cm-1)、トリアジン15〜20モ
ル%(1580cm-1および1380cm-1)、および
フェノール性水酸基約10モル%(3400cm-1)の
存在を示した。
【0051】元素分析値%C=72.0,%H=4.6
1,および%N=9.55であった。このコポリマーは
有機溶剤、たとえばテトラヒドロフラン、塩化メチレン
およびメチルエチルケトンに可溶性であった。
【0052】実施例3 A.フェノールシアネート樹脂の製造 臭化シアン75.8gをテトラヒドロフラン75gに溶
解した。高オルト(ortho)含量のノボラック(数
平均分子量620)の試料61.2gをテトラヒドロフ
ラン100gに溶解し、トリエチルアミン66.7gを
徐々に添加してノボラックのトリアルキルアンモニウム
塩を製造した。ノボラック溶液のトリアルキルアンモニ
ウム塩を臭化シアン溶液に徐々に添加した。添加中は、
反応混合物の温度を約−20〜−10℃に維持した。添
加終了後、室温で18時間反応を続けた。生成物を濾過
により副生物トリアルキルアンモニウムブロミド塩から
単離した。
【0053】単離された溶液を徐々にイソプロパノール
/ドライアイス混合物(−15〜−20℃)に添加し
た。白色の沈殿が生じた。生成物をテトラヒドロフラン
に再溶解し、イソプロパノール中で再沈殿させた。IR
スペクトルは提示された構造と一致し、カルバミド官能
基の不在を示した。
【0054】実施例4 A.フェノールシアネート樹脂の製造 臭化シアン315gの試料をテトラヒドロフラン500
gに溶解した。ノボラック(数平均分子量320)の試
料288gをテトラヒドロフラン700gに溶解し、ト
リエチルアミン286gを徐々に添加してノボラックの
トリアルキルアンモニウム塩を製造した。ノボラックの
トリアルキルアンモニウム塩の溶液を臭化シアン溶液に
徐々に添加した。添加中は、反応混合物の温度を約−2
0〜−15℃に維持した。添加終了後、室温で20時間
反応を続けた。生成物を濾過により副生物トリアルキル
アンモニウムブロミド塩から単離した。
【0055】分離した溶液を徐々にイソプロパノールに
添加すると、白色ゴム状物が生成した。このゴム状物を
テトラヒドロフランに再溶解し、イソプロパノール中で
再沈殿させた。得られたゴム状物をテトラヒドロフラン
に再溶解し、テトラヒドロフラン溶液を回転蒸発器で濃
縮した。淡黄色の粘稠な液体が得られた。IRスペクト
ルは提示された構造と一致し、カルバメート官能基の不
在を示した。
【0056】B.フェノールトリアジン/フェノールシ
アネートコポリマーの製造コポリマー 工程Aの粘稠な液状フェノールシアネート樹脂の試料1
00gを窒素下に1.5時間加熱して固体生成物を得
た。IRスペクトルは約20モル%のトリアジン環の形
成を示した。生成物はアセトン、メチルエチルケトンお
よびCH2Cl2に可溶性であった。
【0057】実施例5 フェノールシアネート/フェノールトリアジンコポリマ
ーの製造 実施例1の工程Aで得たフェノールシアネート樹脂の試
料5gを125℃に5分間加熱してフェノールシアネー
ト/フェノールトリアジンコポリマーを製造した。IR
スペクトルは約10モル%のトリアジンの形成を示し
た。コポリマーは有機溶剤に可溶性である。
【0058】実施例6 フェノールシアネート樹脂の製造 ノボラック(数平均分子量570)6.5gおよびトリ
エチルアミン3.3gの混合物を周囲温度でジグリム3
0mlに溶解した。臭化シアン溶液の試料3.5gを窒
素雰囲気下でジグリム20mlに溶解した。ノボラック
のトリアルキルアンモニウム塩を含有する溶液を20分
間にわたって臭化シアンに添加した。溶液の添加中は、
反応混合物の温度を約−10℃に維持した。添加終了
後、室温でさらに1時間反応を続けた。生成物をトリア
ルキルアンモニウム塩から濾過により単離し、得られた
濾液をイソプロパノール/ドライアイス混合物中で−5
℃における沈殿により精製し、次いで真空乾燥して白色
生成物を得た。生成物の構造はIRスペクトルにより確
認された。
【0059】実施例7 フェノールシアネート樹脂の製造 ノボラック(数平均分子量570)50gおよびトリエ
チルアミン51.0gの混合物を周囲温度でテトラヒド
ロフラン160gに溶解した。臭化シアンの試料57.
7gを窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン135gに溶
解した。ノボラックのトリアルキルアンモニウム塩の溶
液を1時間にわたって臭化シアン溶液に添加した。溶液
の添加中は、反応混合物の温度を約−10〜−15℃に
維持した。添加終了後、室温でさらに1時間反応を続け
た。生成物を濾過により副生物トリアルキルアンモニウ
ムブロミド塩から単離した。生成物を室温でイソプロパ
ノール中における沈殿により精製した。白色ゴム状物は
固化しにくかった。GCによる分析はカルバメート約2
〜5%、およびジシアンアミド約1〜2%を示した。
【0060】実施例8 A.フェノールシアネート樹脂の製造 ノボラック(数平均分子量570)50gおよびトリエ
チルアミン51.0gの混合物を周囲温度でテトラヒド
ロフラン160gに溶解した。臭化シアンの試料57.
7gを窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン135gに溶
解した。ノボラックのトリアルキルアンモニウム塩の溶
液を1時間にわたって臭化シアン溶液に添加した。溶液
の添加中は反応混合物の温度を約20℃に維持した。添
加終了後、室温でさらに1時間反応を続けた。生成物を
トリアルキルアンモニウムブロミド塩副生物から濾過に
より分離した。生成物をイソプロパノール/ドライアイ
ス混合物(−15〜−20℃)中での沈殿により精製
し、次いで真空炉内で一夜乾燥させて、灰白色のフェノ
ールシアネート樹脂を得た。
【0061】生成物の構造はIRスペクトルにより確認
され、これはシアネート官能基(−C=N,2200−
2300)の存在を示した。ジシアンアミド約2〜3%
の存在がGCにより測定された。
【0062】実施例9 A.フェノールシアネート樹脂の製造 ノボラック(数平均分子量613)1.81kgおよび
トリエチルアミン1.91kgの混合物を周囲温度でテ
トラヒドロフラン7lに溶解した。臭化シアン2.16
kgを窒素雰囲気下でテトラヒドロフラン6lに溶解し
た。ノボラックのトリアルキルアンモニウム塩を含量す
る溶液を3〜4時間にわたって臭化シアン溶液に添加し
た。添加中は反応混合物の温度を−20〜−15℃に維
持した。添加終了後、室温でさらに16〜18時間反応
を続けた。生成物を濾過により単離し、トリアルキルア
ミン塩を除去した。濾液を26lイソプロパノール/ド
ライアイス混合物(−20℃)中での沈殿(2回)によ
り精製し、次いで真空炉内で一夜乾燥して灰白色のフェ
ノールシアネート樹脂を得た。元素分析値は%C=7
2.25,%H=3.42,および%N=10.22を
示した。IRスペクトルは−C=N(2250cm-1
に強い吸収を示し、カルバメート官能基およびジシアン
アミドは存在しないことを示した。
【0063】B.フェノールトリアジン/フェノールシ
アネートコポリマーの製造 工程Aのフェノールシアネートの試料50gを試験管中
で100℃において約20分間加熱して、黄白色の可融
性フェノールシアネート/フェノールトリアジンコポリ
マーを製造した。IRスペクトルはシアネート官能基
(2250cm-1)およびトリアジン官能基(1580
cm-1および1380cm-1)の存在を示した。このコ
ポリマーはテトラヒドロフラン、塩化メチレン、アセト
ン、およびメチルエチルケトンに可溶性であった。元素
分析値は%C72.25,%H3.42,%N10.2
2であった。IRスペクトルはコポリマー中のフェニル
基の総モル数に対し約15〜約20モル%のトリアジン
を示した。
【0064】比較例A (1)特開昭59−149918号のフェノールシアネ
ート樹脂の製造 2lのビーカーにノボラック(数平均分子量550)3
84g、トリエチルアミン330.4gおよび塩化メチ
レン768gを添加した。ノボラックのトリアルキルア
ンモニウム塩の高粘度溶液が得られた。臭化シアンの試
料417.6gを4lのビーカー中で塩化メチレン97
6gに添加し、溶液を0℃に冷却した。トリアルキルア
ンモニウム塩溶液を添加ろうとにより45分間にわたっ
て臭化シアン溶液に添加した。その間、発熱反応の温度
をドライアイス/イソプロパノール浴により約0℃に維
持した。次いで不均質な反応混合物をさらに30分間反
応させたのち、これを脱イオン水300mlに撹拌下に
添加した。塩化メチレン層を単離し、脱イオン水300
mlで2回洗浄した。回転蒸発器中で濃縮すると半固体
状の生成物が得られ、これを真空ポンプで乾燥させると
固体状生成物が得られた。
【0065】半固体状生成物のガスクロマトグラフィー
による分析はジシアンアミド副生物の存在を示した。固
体状材料のIRスペクトルは1740cm-1および33
00cm-1にカルバメート官能基(約10〜15%)の
存在を示した。
【0066】(2)フェノールシアネート樹脂からのフ
ェノールシアネート/フェノールトリアジンコポリマー
の製造 実施例1の方法により工程(1)のフェノールシアネー
ト樹脂を処理して、フェノールシアネート/フェノール
トリアジンコポリマーを製造した。
【0067】IRスペクトルは約15〜20モル%のト
リアジンの形成を示した。このポリマーは有機溶剤に可
溶性である。
【0068】比較例B (1)米国特許第4,022,755号のフェノールシ
アネート樹脂の製造 2lのビーカーにノボラック(数平均分子量380)1
00gおよびメチルエチルケトン500mlを添加し
た。10分以内に黄色の溶液が認められた。この溶液を
0℃に冷却し、臭化シアン113gを添加した。トリエ
チルアミンの試料99.8gをノボラック−臭化シアン
溶液に添加した。添加速度を制御して、5〜10℃の温
度を得た。トリエチルアミンの添加後に、不均質な反応
混合物が認められた。トリアルキルアンモニウムブロミ
ド塩副生物を反応混合物から濾過し、濾液を回転蒸発器
で減圧下に濃縮した。得られた生成物は有機溶剤に不溶
性であり、ゲルが認められた。IRスペクトルは174
0cm-1および3300cm-1にカルバメートの形成を
示した。反応濾液のGC分析はジシアンアミド約5〜7
%の存在を示した。
【0069】(2)フェノールシアネート/フェノール
トリアジンコポリマーの製造 工程(1)のゲル状生成物を約125℃に加熱してフェ
ノールシアネート/フェノールトリアジンコポリマーを
製造した。
【0070】生成物は160℃、21kg/cm2(3
00psi)で成形可能であった。比較例C (1)米国特許第4,022,755号のフェノールシ
アネート樹脂の製造 m−クレゾール108g(0.999モル)およびホル
マリン(37%CH2O)65g(CH2Oとして0.8
01モル)の混合物にシュウ酸0.2g(0.0022
モル)および塩酸(35%)0.1g(HClとして
0.0010モル)を添加した。混合物を99〜100
℃に加熱するとエマルジョンが生成した。このエマルジ
ョンを4時間30分還流し、次いで減圧下で脱水して固
体状のクレゾールノボラックを得た。得られたノボラッ
クは92〜103℃の融点を示した。
【0071】アセトン210ml中にm−クレゾールノ
ボラック72g(−OHとして0.6モル)を溶解し
た。得られた溶液を0℃に冷却した。冷却した溶液に臭
化シアン70g(0.661モル)を添加したのちトリ
エチルアミン64g(0.632モル)を滴加した。反
応終了後、トリエチルアミン臭化水素酸塩を除去した。
得られた反応混合物を、激しく撹拌されている水に添加
した。半固体状生成物が得られ、これを真空炉内で40
℃において18時間乾燥させて、72〜78℃の融点を
もつ固体状粉末を得た。IRスペクトルは2250cm
-1に強い吸収を示し、これはシアネート(約80〜85
%)の形成を示していた。このスペクトルはカルバメー
ト5モル%の生成および未反応水酸基10〜15モル%
をも示した。
【0072】フェノールシアネートの試料50gを7.
62cm×7.62cm(3”×3”)の型内で155
℃、21kg/cm2(300psi)において10分
間成形した。この材料は型から絞り出され、熱的測定
(Tg)および機械的測定用に相当する試料を形成しな
かった。
【0073】(2)フェノールシアネート/フェノール
シアネートトリアジンコポリマーの製造 m−クレゾールシアネートの試料(融点72〜78℃)
20gを80℃で20分間加熱して可融性フェノールシ
アネート/フェノールトリアジンコポリマーを製造し
た。これは有機溶剤に可溶性であった。IRスペクトル
分析はコポリマーが約30モル%の線状トリアジンを形
成含有することを示した。
【0074】このコポリマーを7.62cm×7.62
cm(3”×3”)の型内で155℃、21kg/cm
2(300psi)において10分間形成して、強靭な
プラックを得た。成形に際してフラッシュアウトによる
材料の損失はごくわずかであった。
【0075】比較例D (1)米国特許第3,448,079号のフェノールシ
アネート樹脂の製造 ノボラック(数平均分子量620、106分子量当たり
1個のOH基を含む)の試料106gをアセトン250
mlに溶解した。溶液を0℃に冷却したのち臭化シアン
128gを添加した。この溶液にトリエチルアミン14
5mlを徐々に滴加した。次いで反応に際し臭化シアン
(5g)を反応混合物に添加して蒸発損失分を置換し
た。反応により生成したトリエチルアミン臭化水素酸塩
を吸引濾過により除去し、濾液を蒸発により濃縮して固
体粉末を得た。IRスペクトルはシアネートの生成およ
びカルバメート官能基の存在を示した。
【0076】(2)フェノールトリアジン/フェノール
シアネートコポリマーの製造 工程(1)のフェノールシアネート樹脂の試料50gを
100℃に15分間加熱して、トリアジン5〜10モル
%を含むフェノールトリアジン/フェノールシアネート
コポリマーを製造した。この材料を155℃で6分間成
形してプラックを得た。このプラックを後硬化(約4時
間)させたのち、熱的および機械的特性の測定を行うこ
とができた。
【0077】比較例E 実施例1(A),1(B),2(A)および4(A)に
製法が記載された本発明の特定の形態の熱的特性を評価
し、これを比較例A(1),B(1),C(1)および
D(1)の材料の熱的特性ならびに基本となるフェノー
ル樹脂の熱的特性と比較するために、一連の実験を行っ
た。熱的特性を比較のために選んだのはこれらの特性が
これらの材料を高温における用途に用いることに対し著
しい影響を与えるからである。これらの実験において熱
重量測定分析(TGA)はアルゴン雰囲気中で行われ、
試料の損失重量を温度および1000℃における炭素の
%として測定した。これらの実験は10℃/分の加熱速
度でデュポン−1090熱重量測定法を用いて行われ
た。一般的な寸法の試料は30〜40mgであった。こ
れらの実験の結果を下記の表1に示す。
【0078】
【表1】 比較例F 実施例1(A),1(B),3(A)および3(B)に
製法が記載された本発明の硬化組成物のガラス転移温度
(Tg)を評価し、これを比較例B(1),C(1),
C(2)、D(1)およびD(2)に製法が記載された
組成物から調製した硬化組成物のガラス転移温度と比較
するために、一連の実験を行った。これらの実験におい
てガラス転移温度は成形物品について測定された。成形
を155℃で6分間行ったのち、22℃で4時間の後硬
化を行った。ガラス転移温度は4cm×1cmのプラッ
クについて、動的機械的分析(DMA)により測定され
た(上限は300℃であった)。試験結果を表2に示
す。
【0079】
【表2】 比較例G 比較例Fの記載に従って製造した成形プラックを用い
て、実施例1(A)および1(B)に製法が記載された
本発明の組成物から調製された本発明の硬化組成物の曲
げ弾性率および曲げ強さを評価し、これを比較例C
(1),C(2),D(1)およびD(2)に製法が記
載された組成物から調製された硬化組成物の曲げ強さお
よび曲げ弾性率と比較するために、一連の実験を行っ
た。これらの実験において曲げ強さおよび曲げ弾性率は
インストラム・マシーンを用いて標準試験法ASTM
D790により測定された。これらの実験の結果を下記
の表3に示す。
【0080】
【表3】 比較例H 実施例1,2および4に製法が記載された本発明の組成
物それぞれの保存寿命を評価し、これを比較例A
(1),B(1),C(1)およびD(1)に製法が記
載された組成物それぞれの保存寿命と比較するために、
一連の実験を行った。これらの実験において保存寿命は
これらを室温に保存し、数種の有機溶剤に不溶性の材料
が形成されるのに必要な日数を測定することにより測定
された。これらの実験の結果を下記の表4に示す。
【0081】
【表4】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 プレヴァーセク,デュサン・シリル アメリカ合衆国ニュージャージー州07960, モーリスタウン,ハーウィッチ・ロード 21

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリアルキルアミンと次式 【化1】 のフェノール樹脂を非プロトン系溶剤中で−20〜0℃
    の温度で反応させてトリアルキルアンモニウム塩を合成
    する工程を含み、その後得られたトリアルキルアンモニ
    ウム塩をハロゲン化シアンと反応させて次式 【化2】 のフェノールシアネート樹脂を作る工程を含む、該フェ
    ノールシアネート樹脂の製造法:ただし上記の式におい
    てqおよびrは同一かまたは異なり、そして0〜3の整
    数であり、ただしそれぞれの場合にqとrの和は3であ
    り;Z1は−OHおよび−OCNであり;oおよびpは
    それぞれの場合に同一かまたは異なり、そして0〜4の
    整数であり、ただしoとpの和はそれぞれの場合に4で
    あり;−X−は(i)メチレン、(ii)1〜10個の炭
    素原子を持つアルキル、ハロゲン又はフルフリルで置換
    されたメチレン又は(iii)ベンゼンジメチレンより成
    る群から選ばれる2価の有機残基であり;R3はアルキ
    ル、アルコキシ又はハロゲンであり;nは1〜20であ
    り;そしてVは水素原子である。
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