JPH09249480A - 結晶作製方法 - Google Patents

結晶作製方法

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JPH09249480A
JPH09249480A JP5716396A JP5716396A JPH09249480A JP H09249480 A JPH09249480 A JP H09249480A JP 5716396 A JP5716396 A JP 5716396A JP 5716396 A JP5716396 A JP 5716396A JP H09249480 A JPH09249480 A JP H09249480A
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篤 横尾
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至 横浜
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俊邦 戒能
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Abstract

(57)【要約】 【目的】熱分解をおさえた結晶成長が可能であって、欠
陥や転移が無く、電気特性、光学特性などに優れる単結
晶を得るための結晶作製方法を提供することを目的とす
る。 【構成】容器109内の結晶材料101をヒーター10
6によって融点以上の温度になるまで一旦加熱する。結
晶材料が完全に溶融し、融液102となった後、容器1
09をヒーター106からとりだし融液102を急冷し
過冷却融液103とする。その後、ヒーター107によ
って過冷却融液103の一端が融点未満の所定の温度に
なるまで再加熱することにより種結晶104が生成す
る。この後、ヒーター107を種結晶104から過冷却
融液103にむかって移動させることにより、結晶10
5を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学デバイス等用いられ
る結晶を作製するための結晶作製方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の主な単結晶作製法には以下のよう
なものがある。
【0003】図7は間接加熱レーザ溶融ペデスタル(I
LHPG)法を模式的に示したものであり、図7におい
て、石英ガラス等で作製されたガラス管706の一部を
CO2レーザ等の赤外光701により加熱する。直管高
温部からの輻射熱707により母材702の上部が加
熱、溶融する。この溶融部705を種結晶704に付着
させ、種結晶704を速度V2で移動し、母材702を
速度V1で移動させて線引きすることにより単結晶70
3が作製される。ここで単結晶703の結晶方位は種結
晶704の方位と同一である。次に母材作製法を示す。
まず、粉末結晶材料708を容器709内に充填する。
次に容器709を加熱炉710により加熱し、粉末結晶
材料708を溶融し、融液711とする。加熱炉710
から容器709を取り出し一端から冷却し、融液を結晶
712とする。結晶712を容器709から取り出し、
母材とする。この際、母材は単結晶である必要はない
が、連続した母材を得るために結晶化が融液の一方向に
向かって連続的にすすむ必要がある。
【0004】図8はブリッヂマン−ストックバーガー法
を示したものであり、この方法で加熱用ヒーター802
と断熱材804とで構成されている加熱炉801が所望
の材料の融点以上に保たれている。そして、この材料を
石英ガラス製等でできた、細管部とテーパ部と太管部を
もった成長容器806に封入した後、この成長容器80
6を加熱炉801の中に入れる。材料が溶融し、融液8
05となる。続いて、成長容器806の容器細管部の一
端を加熱炉801から、この材料の融点より低い温度に
保たれた領域へ徐々に引き出す。容器細管部で単結晶の
核ができた後に容器太管部を低温度領域に引き出してい
く。すると、単結晶の核と同一方位を有する単結晶80
3が成長するという方法である。
【0005】図9はチョクラルスキー法(Cz法)によ
る単結晶作製方法を示したものであり、図9において加
熱炉901中で目的の材料が加熱用ヒーター902によ
り加熱溶融される。この融液905の液面に、種結晶9
04を接触させ、融点以上の温度に保たれた加熱炉90
1から融点以下の温度の領域に向かって引き上げること
によって単結晶903を成長させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】単結晶材料を光信号処
理素子や、光記憶素子に供するためには高い結晶品質を
もった単結晶が必要である。そのために単結晶化しよう
とする材料の融点、耐熱性、結晶性といった材料特有の
物性によらない単結晶化技術が提供されねばならない。
【0007】しかしながら、前述した単結晶化技術にあ
っては、有機材料の様に過冷却性を示しやすく、熱分解
しやすい材料については、熱分解の影響のない高品質な
結晶の作製について、以下の様な問題点があった。
【0008】すなわち、ILHPG法では単結晶作製に
先立ち母材702を作製する必要がある。この際、母材
702が連続している必要があるが過冷却性を持った材
料では融液の温度が融点以下に下がっても固化が始まら
ず長い時間をかけて、融液の複数の場所で核が発生し、
それぞれの場所で独立に結晶化がすすむため前述したよ
うな一方向にすすむ結晶化が達成できない。その結果、
結晶化後の母材は不連続となり、ILHPG法を用いる
ことが出来ない。
【0009】また、ブリッヂマン−ストックバーガー法
では単結晶を得るために、容器細管部で単結晶ができた
後に容器太管部を低温度領域に引き出す必要がある。し
かし、過冷却性を持った材料では、容器細管部で単結晶
ができるまでに時間がかかり、その間、容器太管部で融
液805は融点以上の温度にさらされ材料の分解が進
み、高品質の単結晶が得られない。
【0010】また、チョクラルスキー法においても、過
冷却融液905の再加熱手段がないので、結晶化を制御
する事ができず、高品質の単結晶が得られない。
【0011】この様に、特に、融点以上の温度をもつ融
液の温度を融点以下に下げても固化が始まらず、融点以
下の温度に非常に長い時間おかれた後に融液の複数の部
分から固化してくるという、過冷却性をもつ有機材料の
結晶化においては、上記のような従来の単結晶成長法で
は品質のよい単結晶を得ることが困難であった。
【0012】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、熱分解をおさえた結晶成長が可能であっ
て、欠陥や転移が無く、電気特性、光学特性などに優れ
る単結晶を得るための結晶作製方法を提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】有機材料を融点以上に加
熱し溶融液とする第1の工程と、前記溶融液の少なくて
も一部を融点以下の第1の温度に冷却し、過冷却溶融液
とする第2の工程と、前記融点と前記第1の温度の間の
第2の温度に前記過冷却溶融液の少なくても1部を再加
熱して、前記過冷却溶融液を結晶化する第3の工程とを
備えた。
【0014】また、前記第3の工程において、前記過冷
却溶融液の一端を再加熱し種結晶を育成した後、結晶化
のために再加熱する領域を他の一端に向かって移動させ
る。
【0015】また、内径が細い第1の領域と、内径の太
い第2の領域と、前記第1の領域と前記第2の領域の間
に位置し内径がテーパー状に変化する領域とを有する容
器に、前記有機材料を装填し、前記第1の領域に前記種
結晶を育成する。
【0016】また、前記第3の工程において、前記過冷
却溶融液の一端に単結晶を接触させた後、前記単結晶を
接触させた領域を前記第2の温度に再加熱し、再加熱す
る領域を他の一端に向かって移動させる。
【0017】また、前記第3の工程において、前記過冷
却溶融液の一端に単結晶を接触させた後、前記単結晶に
粘着した前記過冷却溶液の一部を、前記単結晶と共に引
き上げ、前記第2の温度に加熱された再加熱領域を通過
させ結晶化させる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る結晶作製方
法の一つの実施の形態を示す模式図である。
【0019】図に示すように、容器109内の結晶材料
101をヒーター106によって融点以上の温度になる
まで一旦加熱する(第1の工程)。結晶材料が完全に溶
融し、融液102となった後、容器109をヒーター1
06からとりだし、融液102を融点以下の第1の温度
に急冷し過冷却融液103とする(第2の工程)。その
後、ヒータ106により、第2の温度になるまで再加熱
することにより、過冷却融液103を結晶化させること
ができる。この様な結晶作製方法により、過冷却性の高
い材料の結晶化を制御することができる。
【0020】もしくは、その後、ヒーター107によっ
て過冷却融液103の一端が、融点と前記第1の温度の
間の第2の温度になるまで再加熱すること(第3の工
程)により種結晶104が生成する。この後、ヒーター
107を種結晶104から過冷却融液103にむかって
移動させることにより、結晶105を作製することがで
きる。結晶材料101の内、点110および点111の
温度変化を図2に示す。この様な結晶作製方法により、
結晶近傍の過冷却融液103を連続的に結晶化させるこ
とができ、融液102の複数の場所から結晶化が進むの
を防ぎ、連続した結晶を得ることができる。
【0021】図3は、本発明に係る結晶作製方法の別の
実施の形態を示す模式図である。図に示すように、細管
部(第1の領域)とテーパ部と太管部(第2の領域)を
もつ容器309を用いて、第1ヒーター306、第2ヒ
ーター307、第3ヒーター308は図4に示されるよ
うな温度分布になるように設定されている。まず、結晶
材料301を容器309に入れ、第1ヒーター306に
よって融点以上の温度に加熱する。結晶材料301が完
全に溶融し融液302となった後、容器309を第2ヒ
ーター307にむかって移動させる。細管部先端が第2
ヒーター307に達すると急冷され、過冷却融液303
となる。さらに第3ヒーター308にむかって移動させ
る。過冷却融液303が第3ヒーター308により再加
熱され、種結晶304が生成する。さらに移動を続ける
ことにより単結晶305が作製できる。
【0022】この様な結晶作製方法により、結晶近傍の
過冷却融液303を連続的に結晶化させることができ、
より単結晶性の高い結晶を得ることができる。また、従
来のブリッヂマン−ストックバーガー法を用いるよりも
種結晶304生成に要するまでの時間が短いため、材料
が融点以上の温度にさらされる時間を短く抑えることが
でき、熱分解の少ない高品質の結晶を得ることができ
る。
【0023】図5は、本発明に係る結晶作製方法のもう
一つの実施の形態を示す模式図である。図に示すよう
に、種結晶504をもちいた例で、容器509内の結晶
材料501をヒータ506により融点以上の温度まで加
熱する。結晶材料501が完全に溶融し、融液502と
なった後に、容器509をヒータ506から取り出し、
冷却して過冷却融液503とする。種結晶504を容器
端部の過冷却融液に接触させる。リング状ヒータ507
の位置を種結晶と過冷却融液との接触部に位置に合わせ
る。リング状ヒータ507の出力を調整し、過冷却融液
の温度を融点以下の所定温度(第2の温度)まで再加熱
しながら(第3の工程)、リング状ヒータを容器509
にそって種結晶504から過冷却融液503にむかって
移動させることにより、種結晶504と成長方位がそろ
った単結晶505が作製される。
【0024】この様な結晶作製方法により、結晶近傍の
過冷却融液503を連続的に結晶化させることができ、
外部の種結晶504と結晶方位がそろい、用途に応じた
結晶方位をもった結晶を得ることができる。
【0025】図6は、本発明に係る結晶作製方法の別の
実施の形態を示す模式図である。図に示すように、種結
晶604を用いた例で、容器609内の結晶材料601
をヒーター606により融点以上の温度まで加熱する。
結晶材料601が完全に溶融し、融液602となった後
にヒーター606の出力を下げ、容器609を急冷し、
過冷却融液603とする。次に種結晶604をリング状
ヒータ607の中心部を通し、過冷却融液603に接触
させる。リング状ヒータ607の出力を調整し、種結晶
604下部の過冷却融液の温度を融点以下の所定温度
(第2の温度)まで再加熱しながら(第3の工程)、種
結晶604を過冷却融液603から離すように移動させ
ることにより、種結晶604と成長方位がそろった単結
晶605が作製される。
【0026】この様な結晶作製方法により、結晶近傍の
過冷却融液603を連続的に結晶化させることができ、
外部の種結晶604と結晶方位がそろい、用途に応じた
結晶方位をもった結晶を得ることができる。
【0027】本実施の形態の例にて用いられる材料は次
のようなものがある。すなわち、材料としては、3−メ
チル−4−ニトロピリジン−1−オキサイド(PO
M)、N−(4−ニトロフェニル)−L−プロリノール
(NPP)、N−(ニトロフェニル)−N−メチルアミ
ノアセトニトリル(NPAN)、4−N,N−ジメチル
アミノ−2−アセタミド−4−ニトロアニリン(DA
N)、2−シクロアセチルアミノ−5−ニトロピリジン
(COANP)、3,9−ジニトロ−5a,6,11
a,12−テトラヒドロ−〔1,4〕ベンズオキサジノ
〔3,2−b〕〔1,4〕ベンズオキサジン(DNB
B)、4′−ニトロベンジリデン−3−アセトアミノ−
4−メトキシアニリン(MNBA)、(−)4−(4′
−ジメチルアミノフェニル)−3−(2′−ヒドロキシ
プロピルアミノ)シクロブテン−3,4−ジオン(DA
D)、2−メトキシ−5−ニトロフェノール(MN
P)、3,5−ジメチル−1−(4−ニトロフェニル)
ピラゾール(DMNP)、2−アダマンチルアミノ5−
ニトロピリジン(AANP)、3−ニトロアニリン(m
−NA)、2−メチル−4−ニトロアニリン(MN
A)、3−メチル−(2,4−ジニトロフェニル)−ア
ミノプロパノエート(MAP)、4−ニトロフェニルカ
ルバミン酸イソプロピルエステル(PCNB)等があ
る。
【0028】この様な技術は、光非線形効果等の光学デ
バイスへの応用が期待されながら、その過冷却性の高さ
のために結晶作製が困難とされてきた有機材料の単結晶
作製にとくに有効である。
【0029】
【実施例】次に本発明による実施例を示すが、実施例1
は図1、実施例2は図3、実施例3は図5、実施例4は
図6に示す方法による。
【0030】(実施例1)容器としてテフロンチューブ
(内径2mm、肉厚1mm)、結晶材料としてNPP
(融点116℃)を用いた。NPP粉末を容器に充填
し、ヒーターにより120℃に加熱し、材料を完全に溶
融する。容器をヒーターからとりだし、35℃に冷却
し、NPP融液を過冷却状態とした。この容器の一端を
ヒーターにより70℃まで加熱すると結晶化が始まっ
た。加熱部を移動させることにより、直径2mm、長さ
20mmの結晶母材が得られた。従来の結晶母材作製法
では長さ3mmのものまでしか得られなかった。本作製
法により得られた結晶母材をもちい、ILHPG法によ
って、直径2mm、長さ18mmのNPP単結晶を作製
することができた。
【0031】(実施例2)細管部が内径1mm、肉厚
0.5mm、長さ40mm、テーパ部の長さが40m
m、太管部が内径10mm、肉厚1mm、長さ30mm
であるガラス製の容器にCOANP(融点73℃)を充
填した。加熱炉には、第1ヒーター(長さ120mm、
74℃)、第2ヒーター(長さ5mm、25℃)、第3
ヒーター(長さ10mm、45℃)が備わっているもの
を用いた。容器を第1ヒーターにいれ、材料を完全に溶
融した。容器を第2ヒーターにむかって移動させ、細管
部先端を第2ヒーター部で冷却し、融液を過冷却状態と
した。さらに、第3ヒーターにむかって移動させ再加熱
して結晶化させた。太管部後端が第3ヒーターを通過す
るまで移動を続けた。直径10mm、長さ30mmの単
結晶が得られた。
【0032】(実施例3)外径2mm、内径100μ
m、長さ30mmのガラス製細管内にMAP(融点81
℃)を充填した。ヒーターにより細管を83℃に加熱
し、完全に溶融した。次にヒーターによる加熱を停止し
て融液を25℃まで冷却し、過冷却状態とした。種結晶
(直径0.5mm、長さ3mm)を細管端部の過冷却融
液に接触させ、リング状ヒーター(外径10mm、内径
6mm、高さ2mm)の位置を種結晶と過冷却融液の接
触部の位置にあわせた。リング状ヒーターの出力を調整
し、過冷却融液を50℃まで再加熱しながら、リング状
ヒーターを細管にそって移動させることにより、ガラス
製細管内に長さ25mm、直径100μmの単結晶が得
られた。得られた結晶の方位は種結晶と一致した。
【0033】(実施例4)結晶材料としてMNA(融点
132℃)を用いた。ガラス製のるつぼ(内径15m
m、深さ10mm)に材料粉末をいれヒーターにより加
熱し、完全に溶融した。次にヒーターによる加熱を停止
して融液を40℃まで冷却し、過冷却状態とした。リン
グ状ヒーター(外径10mm、内径6mm、高さ2m
m)の中心から種結晶(直径0.5mm、長さ3mm)
をさし込み過冷却融液に接触させた。リング状ヒーター
の出力を調整し、種結晶近傍の過冷却融液を75℃まで
再加熱した。再加熱しながら種結晶を上部に引き上げる
ことにより、直径4mm、長さ10mmの単結晶を作製
することができた。X線解析の結果、この単結晶の成長
方位は種結晶の方位と一致した。
【0034】表1は前述した各材料につき本発明によっ
て作製した場合の結果を示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る結晶
作製方法においては、過冷却性をもつ結晶材料の融液を
冷却し過冷却状態とした後に、融液の一部もしくは全部
の温度を融点未満の所定の温度まで再加熱することによ
り、過冷却性の高い材料の結晶化を制御することができ
る。
【0037】また、過冷却融液の一部を融点未満の所定
の温度まで再加熱し、最初に結晶化させ種結晶としたの
ちに、種結晶から過冷却融液にむかって再加熱範囲を移
動させることにより、結晶近傍の過冷却融液を連続的に
結晶化させることができ、融液の複数の場所から結晶化
が進むのを防ぎ、連続した結晶を得ることができる。
【0038】また、細管部とテーパ部と太管部をもつ容
器内で結晶材料を過冷却融液とし、細管部の過冷却融液
の一部を融点未満の所定の温度まで再加熱し、細管部で
最初に結晶化させ単結晶性の高い種結晶としたのちに、
細管部から太管部にむかって、再加熱範囲を移動させる
ことにより、結晶近傍の過冷却融液を連続的に結晶化さ
せることができ、より単結晶性の高い結晶を得ることが
できる。また、従来のブリッヂマン−ストックバーガー
法を用いるよりも種結晶生成に要するまでの時間が短い
ため、材料が融点以上の温度にさらされる時間を短く抑
えることができ、熱分解の少ない高品質の結晶を得るこ
とができる。
【0039】また、種結晶として外部の単結晶を用い、
種結晶を過冷却融液の一部に接触させたのちに、種結晶
から過冷却融液にむかって再加熱範囲を移動させる、も
しくは、単結晶と過冷却融液の境界を再加熱しながら、
種結晶を過冷却融液から遠ざかるように移動させること
により、結晶近傍の過冷却融液を連続的に結晶化させる
ことができ、外部の種結晶と結晶方位がそろい用途に応
じた結晶方位をもった結晶を得ることができる。
【0040】上記の方法により、熱分解をおさえた結晶
成長が可能となるので、欠陥や転移が無く、電気特性、
光学特性などに優れた単結晶を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る結晶作製方法の一つの実施の形態
を示す模式図である。
【図2】容器内部の点の時間による温度変化を示す図で
ある。
【図3】本発明に係る結晶作製方法のもう一つの実施の
形態を示す模式図である。
【図4】ヒーターの温度設定の一例を示す模式図であ
る。
【図5】本発明に係る結晶作製方法の別の実施の形態を
示す模式図である。
【図6】本発明に係る結晶作製方法のさらに別の実施の
形態を示す模式図である。
【図7】間接加熱レーザペデスタル法による単結晶作製
法を示す模式図である。
【図8】ブリッヂマン−ストックバーガー法による単結
晶作製法を示す模式図である。
【図9】チョクラルスキー法による単結晶作製法を示す
模式図である。
【符号の説明】
101、301、501、601…結晶材料 701…赤外光 801、901…加熱
炉 102、302、502、602…融液 702…母材 802、902…加熱
用ヒータ 103、303、503、603…過冷却融液 703、803、903…単結晶 104、304、504、604、704、904…種
結晶 804…断熱材 105…結晶 305、505、605…単結晶 705…溶融部 805、905…融液 106、506、606…ヒーター 306…第1ヒーター 706…ガラス管 806…成長結晶 107…ヒーター 307…第2ヒーター 507、607…リング状ヒーター 707…輻射熱 308…第3ヒーター 708…結晶母材粉末 109、309、509、609、709…容器 110…容器内の点 710…加熱炉 111…容器内の点 711…融液 712…結晶

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機材料を融点以上に加熱し溶融液とする
    第1の工程と、前記溶融液の少なくても一部を融点以下
    の第1の温度に冷却し、過冷却溶融液とする第2の工程
    と、前記融点と前記第1の温度の間の第2の温度に前記
    過冷却溶融液の少なくても1部を再加熱して、前記過冷
    却溶融液を結晶化する第3の工程とを備えた結晶作製方
    法。
  2. 【請求項2】前記第3の工程において、前記過冷却溶融
    液の一端を再加熱し種結晶を育成した後、結晶化のため
    に再加熱する領域を他の一端に向かって移動させること
    を特徴とする請求項1に記載の結晶作製方法。
  3. 【請求項3】内径が細い第1の領域と、内径の太い第2
    の領域と、前記第1の領域と前記第2の領域の間に位置
    し内径がテーパー状に変化する領域とを有する容器に、
    前記有機材料を装填し、前記第1の領域に前記種結晶を
    育成することを特徴とする請求項2に記載の結晶作製方
    法。
  4. 【請求項4】前記第3の工程において、前記過冷却溶融
    液の一端に単結晶を接触させた後、前記単結晶を接触さ
    せた領域を前記第2の温度に再加熱し、再加熱する領域
    を他の一端に向かって移動することを特徴とする請求項
    1に記載の結晶作製方法。
  5. 【請求項5】前記第3の工程において、前記過冷却溶融
    液の一端に単結晶を接触させた後、前記単結晶に粘着し
    た前記過冷却溶液の一部を、前記単結晶と共に引き上
    げ、前記第2の温度に加熱された再加熱領域を通過させ
    結晶化させることを特徴とする請求項1に記載の結晶作
    製方法。
JP05716396A 1996-03-14 1996-03-14 結晶作製方法 Expired - Fee Related JP3369394B2 (ja)

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