JP2828118B2 - 単結晶の製造方法および単結晶引上げ装置 - Google Patents
単結晶の製造方法および単結晶引上げ装置Info
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Description
らに詳しく述べるならば、酸化物超伝導薄膜成長の基板
材料等として使用されるNdGaO3単結晶を製造する方法、
ならびに引上げ装置に関するものである。
法として引上げ法が使用されている。
みられている。
面を示す。図中、1はイリジウム製ルツボ、2はイリジ
ウム製アフターヒーター、3は示される点はジルコニア
バブル、4は高周波加熱コイル、5、6は保温筒、7は
融液である。NdGaO3の焼結体を高周波加熱コイル4で融
解し、種結晶を融液に付けて、回転させながら引き上げ
てNdGaO3単結晶を育成し、育成中には引上げ方向に先細
りにしたアフターヒーター2により結晶を加熱してその
冷却速度を遅くして、冷却歪を少なくする。アフターヒ
ーター2は引上げ直後(温度1650℃程度)からの約7cm
までの区間の冷却を遅くするように構成される。
したところ、育成中において単結晶にクラックが入り、
良質な結晶を得ることができなかった。また、たとえク
ラックが少ない結晶でも炉から取り出した後の放置中に
結晶にクラックが入ることがあった。このため、従来の
方法で育成した結晶からは大きな直径の単結晶基板を得
ることは不可能であった。また、小さい径の単結晶基板
でも歩留まりは非常に低かった。
してNdGeO3単結晶を育成すると、アフターヒーター2お
よび保温筒5、6の効果が不十分であるために、適切な
温度勾配が形成されず、上述のようなクラックの問題が
起こることが分かった。
育成技術において育成中にもまた育成後の放置中にもク
ラックが入らない新規な単結晶製造方法及び引上げ装置
を提供することを目的とする。
単結晶が放置中にクラックが入ることを防止する方法を
提供することを目的とする。
育成するに際し、NdGaO3単結晶の引上げ軸方向の温度勾
配を、NdGaO3融液の液面から20mm〜60mmの区間(以下、
「特定区間」という)において40℃/cm以下とすること
を特徴とする単結晶の製造方法である。
晶の引上げ装置であって、NdGaO3の融液を収容するルツ
ボと、前記ルツボ内の融液を加熱する加熱手段と、前記
ルツボの開口部から引上げられた単結晶の側面を取り囲
みかつ引上げ方向にテーパを有する中空体アフターヒー
ターと、アフターヒーターの外側を取り囲む保温筒と、
を含んでなる単結晶引上げ装置において、 前記アフターヒーターが、前記NdGaO3融液の液面から
25mm以上の区間に存在しており、前記保温筒の内面を前
記アフターヒーターと面する部分では該ヒーターのテー
パーとほぼ同一のテーパー面とすることを特徴とする。
配を測定したところ、上記の特定区間においては非常に
高いことを見出した。この特定区間はNdGaO3単結晶の育
成については最も歪が発生しやすい区間であり、温度勾
配をなだらかに測定することがクラック防止に有効であ
ることを見出して、本発明を完成した。すなわち、特定
区間の温度勾配を40℃/cmを超えると、特定区間で歪が
発生し易くなり、クラックの発生に至る。一方クラック
発生に不敏感な領域である特定区間以外で40℃/cm以下
の温度勾配を設定してもクラック発生防止には効果がな
い。またNdGaO3融液の液面から20mm未満では凝固の進行
程度が低いために、またNdGaO3融液の液面から600mmを
超えると、凝固に伴う収縮歪のピークを過ぎているの
で、いずれも本発明の温度設定の効果がない。
NdGaO2融液の加熱手段が高周波誘導コイルであるとき
は、ルツボ周囲の耐火物構造を密にすることや、アフタ
ーヒーターの位置を調節することが必要である。さら
に、抵抗加熱でルツボを加熱する時はさらに補助ヒータ
ーを設け、特定区間を加熱することにより所定温度勾配
を設定することができる。
の単結晶製造法の原料はNd2O3とGa2O3の粉末である。こ
れらの酸化物粉末は4N程度の高純度品であることが好ま
しい。これらの酸化物を混合し直ちにルツボで溶解する
ことも出来るが、混合粉をCIP成形した後焼結を行った
原料を使用することが溶解中の原料の蒸発などを少なく
する上で好ましい。焼結体をIrルツボに充填し、高周波
加熱又は抵抗加熱で1550〜1680℃で融解する。原料が融
解したら、種結晶を取り付けた引上げ棒を上部より融液
に接触させ、引上げ棒を回転させながら引上げ、NdGaO3
単結晶を育成する。このとき引上げ炉の融液液面上の特
定区間が上記温度勾配条件を満たすことが必要である。
クが発生することを防止するために本発明の方法は引上
げ後に1000℃以上の温度でアニールすることも特徴とし
ている。これにより、インゴットを全長・全断面で均熱
し、引上げ後インゴットに残っている歪を取り除きクラ
ックを少なくすることができる。ただし、従来法では育
成直後にはクラックが無くとも、放置中にクラックが発
生するので引上げ後にできるだけ速やかにアニールをす
る必要がある。アニールは引上げ炉とは独立したアニー
ル炉を使用してもよく、あるいは均熱が良い条件が得ら
れれば、引上げ炉内で引上げ後、連続的にアニールして
もよい。
果、アフターヒーターが、少なくとも、前記NdGaO3融液
の液面から25mm以上の区間に存在しており、前記保温筒
の内面を、前記ヒーターと面する部分では該ヒーターの
テーパーとほぼ同一のテーパー面とする構造にすること
によりクラックを防止することができることを見出し
た。
い場所(すなわちNdGaO3融液の液面から20mm−60mmの特
定区間)を効果的になだらかに降温するように設けられ
ていないので、本発明の装置ではアフタヒーターを設け
る位置を特定した。すなわち、アフターヒータを設ける
位置を特定区間と一致させると、インゴットの先端側で
温度勾配が急峻になり、クラックが発生しやすくなる。
また、融液液面から60mmまでの区間全体にアフターヒー
ターを設けても同様にクラックが発生しやすい。クラッ
ク発生に有効であるのはアフターヒーターをその下側で
特定区間より5mm上方にずらすことである。しかしなが
ら、アフターヒーターの上側をNdGaO3融液の液面より12
0mmを超えてずらすことは、これにより温度勾配はさら
に緩やかにはならないので、25−120mmの区間内にアフ
ターヒーターを設けることが好ましい。
ったが、クラックが最も発生しやすい場所の保温には効
果がなかったので、保温筒の構造も改善した。まず第1
にアフターヒーターとほぼ同じテーパーを保温筒の内面
に付けることにより、アフターヒーターの熱が出来るだ
けインゴットに多く向かうようにした。
り緩やかになるように制御する方法である。従来法と本
発明法の温度勾配を特定区間で比較すると、従来法では
低温側で急激に温度が低下していたために、特定区間全
体の温度勾配が急峻になっていた。このような温度勾配
ではクラックが発生しやすいので本発明は低温側の冷却
を妨げて、緩やかな温度勾配を達成した。
に残存する歪を少なくする手段である。この方法は従来
法で炉から取り出した後の放置中に発生するクラックの
防止に有効である。請求項3記載の装置は、インゴット
にクラックが発生しやすい、融液面から比較的離れた区
間の温度勾配を緩やかにして単結晶を育成する装置であ
る。
しく説明する。
で焼結した。得られた焼結体を直径100mmのIr製ルツボ
1に入れ、高周波コイル4による加熱により窒素雰囲気
中で1600℃で融解した。
製アフターヒータ2を融液7の液面から25mm〜80mmの区
間にテーパ角度約70゜をもって設けた。その外側にはア
ルミナ製保温筒5を2と同軸状に設けた。これらにより
特定区間aの温度勾配を緩やかにする。
径6mm)を融液7に接触させて、回転数20rpm、引上げ強
度2.0mm/brで引上げ、高周波コイル6の出力をコントロ
ールしながら結晶を育成した。
図に示す。特定区間aの温度勾配は35℃/cmであった。
成中にもインゴット放置中にもクラックが発生しなかっ
た。
条件以外は実施例1と同じ方法によりインゴットの引上
げを行った所、第4図に示す温度勾配が得られた。特定
区間の温度勾配は70℃/cmであった。4本のインゴット
は育成中にクラックが発生し、3本のインゴットは放置
中にクラックが発生した。
インゴット(育成後徐冷状態)を、直ちに均熱性が優れ
たマッフル炉にいれ20℃/hrで昇温し1400℃で10時間保
持し、20℃/hrで降温するアニールを行ったところ、そ
の後の放置中のクラックは起こらなかった。
造において、結晶育成中にもまた放置中にもクラックの
発生を防止することができるので、歩留まりの向上及び
大型基板の製造に寄与する。
図、 第2図は実施例1における温度勾配を示すグラフ、 第3図は従来の結晶引上げ装置の断面図、 第4図は従来法における温度勾配を示すグラフである。 1……ルツボ、2……アフターヒーター、3……ジルコ
ニアバブル、4は高周波加熱コイル、5、6……保温
筒、7……融液、a……特定区間(融液7の表面から20
−60mmの区間)
Claims (3)
- 【請求項1】NdGaO3単結晶を引上げ法により育成するに
際し、前記NdGaO3単結晶の引上げ軸方向の温度勾配を、
NdGaO3融液の液面から20mm〜60mmの区間において40℃/c
m以下とすることを特徴とする単結晶の製造方法。 - 【請求項2】引上げ法により育成したNdGaO3単結晶を、
引上げた後に1000℃以上の温度でアニールすることを特
徴とする単結晶の製造方法。 - 【請求項3】NdGaO3単結晶の引上げ装置であって、NdGa
O3の融液を収容するルツボと、前記ルツボ内の融液を加
熱する加熱手段と、前記ルツボの開口部から引上げられ
た単結晶の側面を取り囲みかつ引上げ方向にテーパを有
する中空体アフターヒーターと、アフターヒーターの外
側を取り囲む保温筒と、を含んでなる単結晶引上げ装置
において、 前記アフターヒーターが、前記NdGaO3融液の液面から約
25mm以上の区間に存在しており、前記保温筒の内面を前
記アフターヒーターと面する部分では該ヒーターのテー
パーとほぼ同一のテーパー面とすることを特徴とする単
結晶引上げ装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP21373590A JP2828118B2 (ja) | 1990-08-14 | 1990-08-14 | 単結晶の製造方法および単結晶引上げ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP21373590A JP2828118B2 (ja) | 1990-08-14 | 1990-08-14 | 単結晶の製造方法および単結晶引上げ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0497989A JPH0497989A (ja) | 1992-03-30 |
JP2828118B2 true JP2828118B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=16644140
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP21373590A Expired - Lifetime JP2828118B2 (ja) | 1990-08-14 | 1990-08-14 | 単結晶の製造方法および単結晶引上げ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2828118B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101329408B1 (ko) | 2011-12-23 | 2013-11-14 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 실리콘의 일방향 응고장치 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3412767B2 (ja) * | 1993-05-14 | 2003-06-03 | 日本電信電話株式会社 | NdGaO3 単結晶の製造方法 |
JPH0782088A (ja) * | 1993-09-17 | 1995-03-28 | Shinkosha:Kk | 単結晶の育成方法 |
DE102005043623A1 (de) | 2005-09-13 | 2007-03-15 | Schott Ag | Herstellung hochhomogener spannungsarmer Einkristalle durch Ziehen, eine Vorrichtung hierfür sowie die Verwendung solcher Kristalle |
WO2008126532A1 (ja) * | 2007-03-14 | 2008-10-23 | Nippon Mining & Metals Co., Ltd. | エピタキシャル成長用基板および窒化物系化合物半導体単結晶の製造方法 |
-
1990
- 1990-08-14 JP JP21373590A patent/JP2828118B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
H.M.O’Bryan,et al.,"Thermal analysis of rare earth gallates and aluminates,"J.Mater.Res.,1990,Vol.5,No.1,p183−189 |
Masahiro Sasaura,et al.,"Thermal expansion coefficients of high−Tc superconductor substrate NdGa03 single crystal,"J.Appl.Phys.,1990,Vol.68,No.7,p.3643−3644 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101329408B1 (ko) | 2011-12-23 | 2013-11-14 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 실리콘의 일방향 응고장치 |
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JPH0497989A (ja) | 1992-03-30 |
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