JPH09248918A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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Publication number
JPH09248918A
JPH09248918A JP5892996A JP5892996A JPH09248918A JP H09248918 A JPH09248918 A JP H09248918A JP 5892996 A JP5892996 A JP 5892996A JP 5892996 A JP5892996 A JP 5892996A JP H09248918 A JPH09248918 A JP H09248918A
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JP
Japan
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ink
information
cartridge
image recording
recording apparatus
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Pending
Application number
JP5892996A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaya Nagata
昌也 永田
Masayoshi Tsunezawa
昌芳 経澤
Masaaki Ozaki
正昭 尾崎
Kaoru Higuchi
馨 樋口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の物性値を有するインクが使用可能であ
り、また、カートリッジ方式におけるカートリッジの入
れ間違いに対してもカートリッジを入れ直すことなく所
望の画像を得ることができ、さらに、気体状インクを迅
速かつ低消費電力に生成することのできるカートリッジ
及びヘッドを有する画像記録装置を提供する。 【解決手段】 固体あるいは液体のインクを収納するイ
ンク貯蔵部と、前記インクを加熱し気化させる加熱手段
と、該気化したインクを記録媒体上に吐出させる吐出手
段と、画像に対応した画像データに応じて前記気化した
インクが断続的に吐出されるよう制御する吐出制御手段
とからなる印字ヘッドを備えた画像記録装置において、
前記インク貯蔵部は、前記画像記録装置本体から着脱可
能なカートリッジ式であり、該インクカートリッジの一
部に貯蔵するインクの情報を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター等の画像記録装置に関し、さらに詳し
くは、インクの気体を断続的に吐出させて選択的に記録
媒体上に付着又は浸透させることにより画像を形成する
画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、特願平7−49778号に
おいて、インクを気化させた気体を記録すべき画像デー
タに対応した電気信号に応じて断続的に吐出させ、記録
媒体上に付着もしくは浸透させて画像を得る新たな画像
記録方法及び装置を提案している。該画像記録装置の構
成としては、インクを加熱することにより気化させる加
熱手段と、気化されたインクを記録媒体に吐出する吐出
手段と、画像に対応した画像データに応じて加熱された
インクが断続的に吐出されるように気化されたインクを
制御する吐出制御手段とからなり、前記吐出手段は、イ
ンクを帯電させる帯電電極部と、記録媒体の背面に配設
され帯電電極部により帯電されたインクを該記録媒体上
に誘導する背面電極部とにより構成され、前記吐出制御
手段は、インクの吐出を物理的もしくは電気的に制御す
るシャッター部と、画像データに応じて該シャッター部
の動作を制御するコントロール部とにより構成され、前
記加熱手段と前記帯電電極部と前記シャッター部が一体
となって印字ヘッドを構成している。
【0003】以下、図を用いてさらに詳しく説明する。
図13は、上述した画像記録装置の全体構成図である。
印字ヘッド1の内部には粉体のインク3が蓄えられてお
り、印字ヘッド1には、インク3を加熱するための電気
ヒータ13と、放熱板(図示せず)により構成する加熱
装置2と、加熱されたインク3”を帯電する帯電電極4
としての50〜80μmの細いワイヤー電極と、吐出孔
14とが設けられている。インク3”の吐出孔14は、
図14に示すように複数設けられ、該吐出孔の両側に電
界シャッター8が設けられている。該複数の吐出孔は、
印字幅に相当した長さに渡って形成されており、それぞ
れの間隔は、記録密度が150dpiとして、200μ
mとしている。吐出孔14は、図15の斜視図に示すよ
うに、インク3”の吐出孔をスリット14’とし、該ス
リット14’の長辺の両側に電界シャッター8を設けた
構成であってもよい。該スリット14’の長さLは、ラ
インヘッドの場合印字幅に対応した長さとし、例えばA
4サイズでは200mm、A5サイズで140mm程度
とし、また、スリット14’の幅Wは、記録密度が15
0dpiとして、200μmとしている。吐出孔をスリ
ットとした場合、上記図14に示す吐出孔を形成する場
合に比べて、目づまりしにくいというメリットがある。
【0004】印字時には、インク3は加熱装置2により
加熱され、気化される。インクの色材としては、有色の
インクの場合、イエローではアントライソチアゾール
系、キノフタロン系、ピラゾロナゾ系、ピリドンアゾ
系、スチリル系等を用いることができ、マゼンダではア
ントラキノン系、ジシアノイミダゾール系、チアジアゾ
ールアゾ系、トリシアノビニル系等を用いることがで
き、シアンではアゾ系、アントラキノン系、ナフトキノ
ン系、インドアニリン系等を用いることができる。イン
ク3は気化して気体のインク3”となり、このとき帯電
電極4に+2〜5kVの電圧を印加することにより、接
地している加熱装置2方向にコロナ放電が起こり、気体
状のインク3”はプラスイオンに帯電する。帯電した気
体状のインク3”は、記録媒体12の印字面の裏面に配
設された背面電極11に−0.5〜−2kVのマイナス
の電圧を印加することにより、記録媒体の方向へ誘導さ
れる。
【0005】ここで、前記電界シャッター8は、共通電
極8aと、記録密度に対応し169μm間隔で櫛歯状に
設けられた制御電極8bとからなっている。共通電極8
aは接地されており、また、制御電極8bには、記録す
べき画像データの電気信号に対応したコントロール部9
の出力信号により、通常50V〜1kV(Highレベ
ル:H)または0V(Lowレベル:L)の電圧が印加
される。
【0006】具体的には、例えば制御電極8bの電圧が
500V(H)の場合には、電界シャッター8はONと
なり、制御電極8bから共通電極8bに向けて電界が発
生するため、プラスに帯電したインク3”は電界シャッ
ター8を通り抜けることができない。一方、制御電極8
bの電圧が0V(L)の場合には、制御電極8bと共通
電極8a間には電界が発生しないので、インク3”は背
面電極による電界に引き付けられて電界シャッター8を
通り抜けることができる。この場合、電界シャッター8
はOFFとして機能している。
【0007】このように、制御電極の電圧のON/OF
Fによりインクの吐出を断続的に制御することができ
る。また、各々の画素に対応した電極の電位を制御する
ことにより、気体状のインク3”の通過を画素単位で制
御することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記画像記録装置にお
けるインク補給方法として、インクを収納する貯蔵部を
ヘッド本体から分離可能としたカートリッジ式とし、イ
ンクの補給をカートリッジごとに行う方法がある。
【0009】上記方法を用いたモノクロ・プリンタにお
いて、従来の画像記録装置では、インクの物性値、例え
ばインク昇華温度が異なる複数のインクが存在しても、
加熱制御装置の設定温度は単一の値に決定されていたの
で、それに応じた特定のインクしか使用することができ
なかった。例えば、昇華温度の低いインクを使用するよ
うに設定されている画像記録装置に対してそれよりも昇
華温度の高いインクを用いた場合、インクが十分に昇華
されず、印字に必要な気体状のインクが生成されないと
いう問題点があった。また逆に、昇華温度の高いインク
を使用するように設定されている画像記録装置に対して
それよりも昇華温度の低いインクを用いた場合、インク
が過剰に加熱されることになり、インク分子が分解され
ることがあるという問題点があった。
【0010】また、カラー・プリンタにおいて、指定さ
れた色の所に異なる色のカートリッジを入れてしまう
と、画像信号は指定された色の信号であるので、例えば
イエローの画像信号をマゼンタのインクで印字してしま
うことがあるという問題点があった。
【0011】上記カートリッジの入れ間違いを防止する
ためには、色ごとにカートリッジの形状を微妙に変える
方法もあるが、この方法ではカートリッジの共有が行え
ないため製造コストが高くなり、またカートリッジ装着
部の形状もそれに応じて変えなければならず、設計に関
して自由度が減少するという問題点があった。
【0012】さらに、昨今の出力機器には印字時間の短
縮が要求されている。しかしながら当方式においては、
印字に先立ち固体あるいは液体状のインクを加熱して気
体状のインクにする時間が必要であり、印字に必要な量
のインクが昇華するまでの間は印字が行えない。つま
り、複写機の場合と本質的に同様のウオーミングアップ
時間を必要とする。
【0013】このウオーミングアップ時間を短縮する手
段の1つとしては、加熱装置への電力を大きくする方法
がある。しかし、ポータブル機器では特に省電力化が要
求されており、また発熱及び蓄熱に伴う放熱及び各種補
正等が必要となってくるので好ましい方法ではない。ま
た、被加熱物であるインクの熱容量を下げる目的でイン
クの量を減らしてしまうと、インクの補給を度々行わな
ければならず面倒である。さらにカートリッジ方式とす
ることにより、インク加熱用ヒータとインク間の熱的接
触が問題となって、熱容量が増加してしまうという問題
点があった。
【0014】本発明はこれらの問題点に鑑み、複数の物
性値を有するインクが使用可能な画像記録装置を提供す
ること、カートリッジ方式におけるカートリッジの入れ
間違いに対してもカートリッジを入れ直すことなく所望
の画像を得ることのできる画像記録装置を提供するこ
と、さらに気体状インクを迅速かつ低消費電力に生成す
ることのできるカートリッジ及びヘッドを有する画像記
録装置を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
め本発明は、固体あるいは液体のインクを収納するイン
ク貯蔵部と、前記インクを加熱し気化させる加熱手段
と、該気化したインクを記録媒体上に吐出させる吐出手
段と、画像に対応した画像データに応じて前記気化した
インクが断続的に吐出されるよう制御する吐出制御手段
とからなる印字ヘッドを備えた画像記録装置において、
前記インク貯蔵部は、前記画像記録装置本体から着脱可
能なカートリッジ式であり、該インクカートリッジの一
部に貯蔵するインクの情報を有することを特徴とする。
また、前記インクカートリッジが有するインク情報は、
インク昇華温度またはインク加熱温度等の温度情報、あ
るいは色の種類を表す色情報、あるいは各色間での印字
濃度等の補正を行うためのプリント情報、あるいはこれ
らを組み合わせた情報であることを特徴とする。
【0016】また、前記画像記録装置において、前記イ
ンクカートリッジの有する情報を読み取るためのインク
情報検出手段と、該インク情報検出手段から得られる情
報に基づいて前記加熱手段を制御する加熱制御手段と、
を備えることを特徴とする。さらに、前記インクカート
リッジ及び前記印字ヘッドのインクカートリッジとの接
触部は、熱伝導性のよい材料で形成されていることを特
徴とする。
【0017】また本発明は、固体あるいは液体のインク
を収納し、該インクの情報を有するカートリッジ式イン
ク貯蔵部と、前記インクを加熱し気化させる加熱手段
と、該気化されたインクを記録媒体上に吐出させる吐出
手段と、画像に対応した画像データに応じて前記気化さ
れたインクが断続的に吐出されるよう制御する吐出制御
手段と、前記インクカートリッジの有する情報を読み取
るためのインク情報検出手段とをそれぞれ複数備えた画
像記録装置において、前記インク情報検出手段により、
前記セットされたインクカートリッジ内のインクの色を
検出し、該検出結果に基づいて、前記画像データを分割
して得られる色データを対応する各色の吐出制御手段に
送信し、カラー印字を行うことを特徴とする。また、前
記インクカートリッジは熱伝導性のよい材料で形成され
ており、該カートリッジ間には断熱材を有することを特
徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。
【0019】図1は、本発明による画像記録装置の要部
断面図である。固体あるいは液体状のインク3は、カー
トリッジと呼ばれる容器1aに収められており、該カー
トリッジの一部には、インクの種類を表す情報が記録あ
るいは形成されている。該情報を識別する方法は、記録
あるいは形成されている情報により異なるが、例えば物
理的な凹凸による情報に対しては、レバー等の機械的な
機構を用いることができ、またバーコードのような印刷
情報であれば、フォトインタラプタ等の光学的素子を用
いることができる。
【0020】具体的な例で説明すると、物理的な凹凸情
報を用いる場合には、2つの凹凸が選択的に形成される
ようにしておき、それぞれの位置に対してレバーが当接
するようにしておく。各レバーは2値のスイッチとして
働き、凹凸がない時レバー・スイッチがOFF、凸部あ
るいは凹部がある時ONとすれば、22=4つの情報を
持たせることができる。例えば、それぞれの情報(2進
数表示)を“00”=インク#1、“01”=インク#
2、“10”=インク#3、“11”=インク#4に対
応させ、最大4種類のインクに対する情報を持たせる。
情報の内容としては、インクの昇華温度、加熱温度、加
熱時間等が挙げられる。これにより、発色性、耐久性、
速乾性、加熱・昇華性、帯電性等、同一色においても複
数のインクの種類がある場合に、それぞれに最も適した
加熱温度あるいは加熱時間、さらにはインクの帯電電
圧、背面電極電圧の設定を行うことができる。
【0021】また、バーコードを用いる場合には、2本
のバーコードが選択的に形成されるようにしておき、各
位置に反射型のフォトインタラプタを配置する。バーコ
ードがない時フォトインタラプタ出力がOFF、バーコ
ードがある時ONとすれば、22=4種類のインクに対
応することができる。
【0022】バーコードによって情報を形成した場合の
一例を図2に示す。図中、13はマーキングを表し、1
3a及び13bはそれぞれ、反射率の高い部分及び低い
部分を表している。より具体的には、マーキングの基体
部分である13aにはアルミ等の金属を鏡面加工して光
学的反射率を高くした素材用い、13bにはつや消しブ
ラック等の反射率の低い部材を選択的に印刷して形成し
た素材を用いる。また、該マーキング部材13をシール
状に形成しておき、それをインクカートリッジに貼るよ
うにしておくと簡単に取り付けを行うことができ、しか
もインクカートリッジ1a自体は、インクの種類にかか
わらず同一の物を用いることができるという利点を有す
る。
【0023】なお、図1の本実施の形態におけるインク
カートリッジは、単にインクを収容するだけでなく、吐
出部と一体として形成されている。即ち、インクカート
リッジの上部には、図14あるいは図15で示したイン
ク吐出孔が形成されており、またその両側には、制御電
極及び共通電極からなる電界シャッターが形成されてい
る。しかしこの構成に限らず、単にインクを収容する構
成であってもよい。
【0024】次に図3及び図4を用いて、本発明の画像
記録装置の主要な信号の流れ及び基本的な動作について
説明する。
【0025】画像記録装置に電源が投入されると、CP
Uはまずインク情報検出装置5からのインク情報検出信
号(2ビット)の有無をチェックし、該信号がない場合
には、インクカートリッジエラー信号を出力して、オペ
レータあるいは外部機器に対してインクカートリッジ1
aが装着されていないことを知らせる。インクカートリ
ッジエラー信号は、“L”レベルの時インクカートリッ
ジが装着されていることを示し、“H”レベルの時未装
着であることを示す。
【0026】既に装着済み、あるいはインクカートリッ
ジの装着を確認したことにより該インクカートリッジエ
ラー信号が“L”レベルになると(時刻A点)、CPU
はインク情報検出信号からインクの種類を割り出し、関
係式:Ti=Tgi+ΔTによってそのインクに応じたイ
ンク加熱温度Tiを決定する。ここで、Tgiはインク昇
華温度、iはインクの種類を表す添え字、ΔTは加熱制
御装置の温度安定度または周囲温度の変化等を考慮して
決める定数である。例えば、ΔT=15℃一定とし、T
1=150℃である時、T1=165℃となる。
【0027】本実施の形態においては、各インク加熱温
度は、ΔT=一定として式:Ti=Tgi+ΔTにより与
えたが、予めインク昇華温度に対するインク加熱温度を
ルックアップテーブル(LUT)として作成しておき、
該LUTを参照してインク加熱温度を決定するようにし
てもよい。
【0028】オペレータあるいは他の情報機器から画像
記録装置に対して印字命令が入力されると(時刻A’
点)、CPUからヘッドに対してヘッド制御信号が送信
される。該信号は、“L”レベルの時ヘッド非動作状態
であることを示し、“Hレベル”の時ヘッド動作状態で
あることを示す。また、“立ち上がり”でヘッド動作開
始のタイミングを、“立ち下がり”でヘッド動作終了の
タイミングを与える。
【0029】次にCPUは、加熱制御装置16に対して
B点において加熱装置2を駆動するよう指示し、該加熱
制御装置16は、インク情報検出装置5からの信号結果
を基に、例えばT1=165℃となるように温度制御を
行う。またこの時、帯電電極4に+2〜5kVの電圧が
印加され、インクを帯電させる。なお、インクカートリ
ッジのインク情報として帯電電極電圧を記しておき、イ
ンク情報検出装置からの信号に応じて帯電電極電圧を可
変としておけば、各インクに対して最適な帯電電極電圧
を供給することができる。
【0030】加熱装置2により固体あるいは液体状のイ
ンク3が加熱されインクの昇華温度Tg以上になると、
インク3は気体状となる。時間の経過と共に気体状イン
ク3”の量は増加していき、C点においてしきい値に到
達する。しきい値とは、吐出に十分な気体状インク量の
ことであり、これ以上であれば印字可能状態となる。こ
の状態はまた、高圧となった気体状インク3”でインク
室内が満たされていることを意味する。
【0031】ここで、加熱装置が加熱を行う対象はイン
クカートリッジ内のインクであるので、インクカートリ
ッジを熱伝導性のよい部材で形成するとともにヘッド1
とインクカートリッジ間の熱抵抗が小さくなるようにヘ
ッドを形成すれば、より迅速かつ効果的なインクの加熱
を行うことができる。また、C点より前のB’点におい
て、電界シャッターの全ての制御電極に50〜1kV程
度の電圧を印加して電界シャッターをONにし、インク
の漏れだしを防止する。
【0032】加熱装置が駆動されることにより、インク
室内の気体状のインクの量は増加していく。そして、印
字可能状態となったある時間D点において、印字開始/
終了信号がCPUから吐出制御装置9に出力される。該
信号は、“Lレベル”の時非印字状態であることを示
し、“Hレベル”の時印字状態であることを示す。ま
た、“立ち上がり”で印字開始のタイミングを、“立ち
下がり”で印字終了のタイミングを与える。
【0033】本実施の形態においては、気体状インク量
がしきい値を越えたかどうかを直接的には測定していな
いので、ヘッドの温度TH、あるいは加熱装置2bを加
熱してからの時間tを検出して、経験的に推測する。即
ち、実験室段階において、加熱装置を駆動してヘッドを
加熱し、その時のヘッド温度に対する気体状インクの生
成量、あるいはヘッドを加熱してからの時間に対する気
体状インクの生成量を測定して、両者の関係をあらかじ
め求めておく。なお、気体状インクの生成量の測定方法
としては、例えば実際に印画紙に印字を行い、その印字
濃度を測定することにより行う。こうして得られたヘッ
ド温度に対する気体状インクの生成量特性、あるいはヘ
ッドを加熱してからの時間に対する気体状インクの生成
量特性から、印字に必要な濃度が得られる時のヘッド温
度Tth、あるいはヘッドを加熱してからの時間tthを求
めて、判断のための基準値とする。そして、生データと
して得られるTH及びtをこれらと比較することによ
り、気体状インク量がしきい値を越えたかどうかの判断
を行い、印字開始/終了信号を発生する。
【0034】コントロール部は、印字開始/終了信号の
立ち上がりをトリガとして、図示しないメモリから画像
データの送出を要求し、データ転送の完了と共に、電界
シャッター8に対して画像データに応じたON/OFF
信号を出力する(D’点)。電界シャッター8は、50
0Vの電圧を供給する図示しない電源に接続されてお
り、画像データに応じて500VがON/OFFされ
る。また、電界シャッターが0N/OFFを開始する
D’点において、背面電極に−1kVの電圧が印加され
ることにより印字が開始される。印字中は、印字開始/
終了信号はHレベルを維持する。
【0035】印字が終了すると、CPUは各装置に対し
て制御信号を出力する。即ち、E点において印字開始/
終了信号はLレベルとなり、この立ち下がりをトリガと
して、加熱装置2、帯電電極4及び背面電極11はすべ
てOFFとなり、気体状の帯電インクの生成及び吐出が
抑止される。
【0036】また電界シャッターに対しては、印字終了
後直ちに全ての制御電極に電圧を加えてインクの漏れを
防止する。即ち、加熱制御装置16が加熱装置2への通
電を止めても、気体状のインク3”はすぐには冷却され
ずインク室内に残存するので、印字終了後、電界シャッ
ター8を強制的にONとし、インクの漏れを防止する。
そして、気体状の帯電インク量がしきい値を下回った任
意の時点、例えばE’点以降で、電界シャッター電圧を
解除する。E’点以降、次の印字動作が開始されるまで
電界シャッター8はOFFとしておいてよい。
【0037】以上のように、インクを収容するインクカ
ートリッジにインク情報を記録あるいは形成しておいて
それを読み出すことにより、カートリッジの装着/非装
着の判別が可能となる。また、そのインク情報を基にし
て、複数の物性値を有する各インクに対して最適な駆動
条件を設定することができるので、複数の種類の異なる
インクを使用することができる。また、インクカートリ
ッジを熱伝導性のよい部材で形成するとともに、ヘッド
1とインクカートリッジ間の熱抵抗が小さくなるように
ヘッドを形成することにより、より迅速かつ効果的なイ
ンクの加熱を行うことができるので、印字速度の高速化
及び加熱装置の消費電力の低減を行うことができる。
【0038】なお、インク情報としてはインク昇華温度
等の温度情報に限られるものではなく、インクの帯電電
圧、背面電極電圧、あるいは電界シャッター電圧等の電
圧情報、またはインクの色の種類を表す色情報、各色間
での印字濃度の補正を行うための印字情報、記録媒体を
搬送する際の搬送速度情報等であってもよい。
【0039】また、情報の記録形態をバーコードとして
おけば、以上の複数の情報を持たせることができる。
【0040】図5は、本発明による他の実施の形態を示
したものである。固体あるいは液体状のインクは、カー
トリッジと呼ばれる容器1a、1b及び1cに収められ
ており、インクの補給時には、該インクカートリッジを
交換するようになっている。さらに該カートリッジの一
部には、インクの種類を表す情報が記録あるいは形成さ
れている。
【0041】インクカートリッジへの情報の記入方法に
は、前述したような物理的な凹凸を形成する方法、ある
いはバーコードのような印刷情報を記録する方法等があ
る。具体的には、例えば物理的な凹凸情報を用いる場
合、2つの凹凸が選択的に形成されるようにしておき、
それぞれの位置に対して、レバーが当接するようにして
おく。各レバーは2値のスイッチとして働き、凹凸がな
い時レバー・スイッチがOFF、また凸部あるいは凹部
がある時ONとすれば、22=4つの情報を持たせるこ
とができるので、それぞれの情報(2進数表示)を“0
0”=イエロー(Y)、“01”=マゼンタ(M)、
“10”=シアン(C)、“11”=ブラック(B)に
対応させることにより、最大4種類のインクに対する情
報を持たせることができる。
【0042】同様にして、2本のバーコードが選択的に
形成されるようにしておき、各位置に反射型のフォトイ
ンタラプタを配置する。バーコードがない時フォトイン
タラプタ出力がOFF、またバーコードがある時ONと
すれば、22=4種類のインクに対応することができ
る。
【0043】図6の本実施の形態では、インクカートリ
ッジは単にインクを収容するだけでなく、吐出制御手段
と一体となった構成について示している。即ち、インク
カートリッジの上部には、図14あるいは図15で示し
たインク吐出孔が形成されており、またその両側には、
制御電極及び共通電極からなる電界シャッターが形成さ
れている。しかし、この構成に限るものではなく、単に
インクを収容している構成であってもよい。
【0044】また印字ヘッド1には、それぞれのインク
カートリッジ内のインクを個別に加熱可能なように加熱
装置21、22及び23が配設され、それぞれの加熱装
置は加熱制御装置161、162及び163により個別
に制御されている。
【0045】前記3つのインクカートリッジには3色の
インク、例えばイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シア
ン(C)色の昇華性インクが収納されている。また、各
インクカートリッジ上部のヘッド部分にはインク吐出孔
が形成されており、電界シャッター81乃至83のON
/OFFにより、各色のインクが選択的に吐出される。
印画紙上でこれら複数色のインクが合成されることによ
り、カラー画像が得られる。
【0046】続いて、本実施の形態におけるカラー表現
を行う場合の構成及び動作について説明する。図6は、
本画像記録装置を構成する各装置の動作タイミングを示
し、図7は、主要な制御信号の流れを示している。
【0047】ヘッド1にインクカートリッジ1a、1b
及び1cが装着されると、インク情報検出装置51乃至
53はインク情報を読み取り、インク情報検出信号(2
ビット)をCPUに出力する。CPUは、当インク情報
検出信号からインクの色を割り出し、関係式:Ti=T
i+ΔTによってそのインクに応じたインク加熱温度
iを決定する。ただし、Tgiは各色のインク昇華温度
を示し、またiは色を表す添え字で、i=Y、Mまたは
Cである。例えば、各色でΔT=15℃一定とし、Tg
Y=150℃である時、TY=165℃となる。
【0048】ΔTはまた、各色間での印字濃度の補正の
ために各色ごとに変えてもよい。即ち、シアンのインク
昇華温度TgCとイエローのインク昇華温度TgYが同じ
であっても、印字を行った場合にイエローの印字濃度が
より低く感じられる場合に、イエローの印字濃度を上げ
る目的でΔTY>ΔTCとして、イエローの加熱温度を高
くすることが可能である。即ち、 (1)イエローの場合 TY = TgY + ΔTY (2)マゼンタの場合 TM = TgM + ΔTM (3)シアンの場合 TC = TgC + ΔTC (4)ブラックの場合 TB = TgB + ΔTB とする。本実施の形態において各インク加熱温度は、Δ
T=一定として式:Ti=Tgi+ΔTにより与えたが、
予めインク昇華温度に対するインク加熱温度をルックア
ップテーブル(LUT)として作成しておき、該LUT
を参照してインク加熱温度を決定するようにしてもよ
い。
【0049】オペレータあるいは他の情報機器から本画
像記録装置に対してプリント信号が入力されると、CP
Uはヘッドに対してヘッド制御信号を送信し、加熱制御
装置161、162及び163は該信号の立ち上がり
(A’点)をトリガとして、B点において加熱装置2
1、22及び23を駆動する。ここで、加熱装置が加熱
を行う対象はインクカートリッジ内のインクであるの
で、インクカートリッジを熱伝導性のよい部材で形成す
るとともにヘッド1を熱伝導性の悪い部材で形成するこ
とにより、より効果的なインクの加熱を行うことができ
る。またこの時、帯電電極4には+2〜5kVの電圧が
印加される。
【0050】加熱装置21乃至23が駆動されることに
より、固体あるいは液体状のインク31、32及び33
が加熱され、インクの昇華温度Tg以上になるとインク
は気体状となる。時間の経過と共に気体状インク3”の
量は増加していき、C点においてしきい値に到達する。
このとき、C点よりも以前のB’点において電界シャッ
ターの全ての制御電極に50〜1kV程度の電圧を印加
し、電界シャッターをONにする。
【0051】印字可能状態となったある時間D点におい
て、印字開始/終了信号がCPUから吐出制御装置9の
コントロール部に出力される。コントロール部は印字開
始/終了信号の立ち上がりをトリガとして、図示しない
メモリから1ライン分の画像データの送出を要求する。
本実施の形態において、メモリには元のカラー画像デー
タをイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の
3色に分割した色データ、即ちY画像データ、M画像デ
ータ及びC画像データが個別に記憶されている。そこ
で、これら3つの色データを同時に送信する。
【0052】各1ライン分の色データ転送の完了と共
に、電界シャッター81乃至83は各色データに応じて
ON/OFF制御される(D’点)。ここで、電界シャ
ッター81はイエローに、電界シャッター82はマゼン
タに、また電界シャッター83はシアン画像データに対
応している。各電界シャッターは、500Vの電圧を供
給する図示しない電源に接続されており、それぞれに入
力される画像データに応じて500VがON/OFFさ
れる。また、各電界シャッターがON/OFFを開始す
るD’点において背面電極に−1kVの電圧が印加され
ることにより、3色同時印字が開始される。印字中は、
印字開始/終了信号はHレベルを維持する。
【0053】色データ内容は互いに異なるので、それぞ
れのインク消費量も異なる。従って、色データ内容に応
じて各加熱装置を駆動することにより、各インク室内の
気体状インク量を他の色データ内容にかかわらず一定に
なるように調節することができる。
【0054】1ラインの印字が終わると、メモリから次
のラインの画像データが送信され、各電界シャッター8
1乃至83がそれに応じてON/OFFされることによ
り、3色のインクの吐出が制御されて、2ライン目のカ
ラー印字が行われる。以下同様にして必要ライン数を印
字する。
【0055】印字が終了すると、E点において印字開始
/終了信号はLレベルとなり、この立ち下がりをトリガ
として、加熱装置21乃至23、帯電電極4及び背面電
極11はすべてOFFとなる。加熱装置がヒータへの通
電を止めても、気体状のインク3”はすぐには冷却され
ずヘッドインク室内に残存するので、このインク漏れを
防止するため印字終了後、各電界シャッター81乃至8
3は強制的にONとする。E’点以降、次の印字動作が
開始されるまで、電界シャッター81乃至83はOFF
としておいてよい。
【0056】以上のように独立したインク室を複数設
け、それぞれに色の異なるインクを収容し、独立した加
熱制御装置によって対応する加熱装置を駆動することに
より、各色間でのインク昇華温度の違い、または画像デ
ータの各色間での違いに左右されることなく異なる色の
インクの吐出を同一に行うことができる。従って、異な
る複数の色のインクを一色毎に印字を行い、それらを重
ね合わせることによりカラー画像を得る方法(面順次
式)に比べ作成が簡単であり、短時間で行うことができ
る。例えば、1色印字動作を3回繰り返して行うカラー
化方式の印字時間を120秒とした時、40秒以下で行
うことができる。また、各インク室に独立した加熱装置
を設けているので、各インクの昇華温度に差があって
も、それに応じたインク加熱温度を供給することができ
る。
【0057】また、インクを収容するインクカートリッ
ジにインク情報を記録あるいは形成しておくことにより
カートリッジの装着/非装着の判別が可能となり、さら
にそのインク情報を基にして、複数の物性値を有する各
インクに対して最適なインク加熱温度を供給することが
できる。
【0058】さらに、インクカートリッジを熱伝導性の
よい部材で形成するとともに、ヘッド1を熱伝導性の悪
い部材で形成するか、または図8のごとくヘッド1間に
断熱部材を形成し、各インクカートリッジを個別の加熱
装置で加熱することにより、各カートリッジ内のインク
を独立に迅速かつ効果的に加熱することができる。した
がって、印字速度の高速化及び加熱装置に供給する電力
の低減を行うことができる。
【0059】続いて図9、図10を用いて、前記画像記
録装置を4色印字に拡張した場合について説明する。こ
こでは、第4のインクカートリッジ1dに対応する各装
置をそれぞれ電界シャッター84、加熱装置24、加熱
制御装置164、インク情報検出装置54とする。
【0060】画像記録装置に電源が投入された時点ある
いは電源投入後、ヘッド1にカートリッジ1a〜1dの
いずれかが装着/交換された時点で、各インク情報検出
装置51乃至54はインク情報を読み取りCPUに送信
する。CPUは、まずこれら信号に重複がないかを調
べ、重複する場合にはエラー信号を発生する。次に、B
情報があるかどうかを調べ、ある場合には白黒印字可能
信号を、ない場合には白黒印字不可信号を発生する。B
情報がない場合、オペレータあるいは他の情報機器等か
ら白黒印字動作信号が出力されるとエラー信号を発生し
てブラックインクカートリッジが装着されていないこと
を外部に知らせる。また、白黒印字可能信号が発生して
いる状態でオペレータあるいは他の情報機器等から白黒
印字動作信号が出力されると、ブラックインクカートリ
ッジが装着されている吐出装置により白黒印字を行う。
【0061】次にCPUは、Y、M、C情報が全てある
かどうかを調べ、ない場合にはエラー信号を発生する。
Y、M、C情報が全てある場合には、カラー印字可能信
号を発生するとともに、各インク情報検出装置からの信
号がどの色信号であるかを判別し、データ判別装置7に
よってそれに応じた画像信号を各吐出制御装置に送出す
る。データ判別装置7は、図11に示すように、イエロ
ー画像信号DYが記憶されているYメモリ61、マゼン
タ画像信号DMが記憶されているMメモリ62、シアン
画像信号DCが記憶されているCメモリ63及びブラッ
ク画像信号DBが記憶されているBメモリ64からの各
信号を入力し、またインク情報検出装置51乃至54か
らの各2ビット信号をセレクト信号とし、4つの出力
は、吐出制御装置、即ち電界シャッター81乃至84に
接続されている。
【0062】より具体的には、データ判別装置7はデー
タセレクタ素子、例えばロジックIC74HC153か
ら構成されている。インク情報検出装置51及び電界シ
ャッター81から構成されるヘッドについて説明する
と、図12に示すように、74HC153の4つの入力
にYデータDY、MデータDM、CデータDC及びBデー
タDBを入力し、また2つのセレクト入力A及びBにイ
ンク情報検出装置51からの2ビット信号を入力し、出
力Yを電界シャッター81のデータ入力に接続する。イ
ンク情報検出装置52及び電界シャッター82から構成
されるヘッドについては、別の74HC153の4つの
入力にYデータDY、MデータDM、CデータDC及びB
データDBを入力し、また2つのセレクト入力A及びB
にインク情報検出装置52からの2ビット信号を入力
し、出力Yを電界シャッター82のデータ入力に接続す
る。
【0063】次に、インク情報検出装置53及び電界シ
ャッター83から構成されるヘッドについては、さらに
別の74HC153の4つの入力にYデータDY、Mデ
ータDM、CデータDC及びBデータDBを入力し、また
2つのセレクト入力A及びBにインク情報検出装置53
からの2ビット信号を入力し、出力Yを電界シャッター
83のデータ入力に接続する。インク情報検出装置54
及び電界シャッター84から構成されるヘッドについて
は、さらに別の74HC153の4つの入力にYデータ
Y、MデータDM、CデータDC及びBデータDBを入力
し、また2つのセレクト入力A及びBにインク情報検出
装置54からの2ビット信号を入力し、出力Yを電界シ
ャッター84のデータ入力に接続する。
【0064】これにより、インク情報検出装置51から
のインク情報がM情報である場合には、電界シャッター
81に接続されているデータセレクタ素子の出力はMメ
モリ61からのマゼンタ画像信号を出力し、インク情報
検出装置52からのインク情報がC情報である場合に
は、電界シャッター82に接続されているデータセレク
タ素子の出力はCメモリ62からのシアン画像信号を出
力し、インク情報検出装置53からのインク情報がY情
報である場合には、電界シャッター83に接続されてい
るデータセレクタ素子の出力はYメモリ63からのイエ
ロー画像信号を出力し、インク情報検出装置54からの
インク情報がB情報である場合には、電界シャッター8
4に接続されているデータセレクタ素子の出力はYメモ
リ64からのブラック画像信号を出力する。
【0065】以上のように、インクを収容するインクカ
ートリッジにインク情報を記録あるいは形成してそれを
読み出すことにより、カートリッジの装着/非装着の判
別だけでなく、各色のインクカートリッジが重複あるい
は不足することなしに装着されているかの判断を行うこ
とができる。
【0066】また、各色のインクカートリッジが場所を
誤って装着された場合、例えば本来はイエローのカート
リッジを装着しなければならない所に、誤ってマゼンタ
のカートリッジを装着してしまった場合等でも、本発明
にかかるCPUは、各インク判別装置からの信号を基に
適切な画像データを各吐出制御装置に送信するような制
御を行っているので、問題なく色合成ができて所望のカ
ラー画像を得ることができる。
【0067】なお、前記実施の形態と同様に、インクカ
ートリッジを熱伝導性のよい部材で形成するとともに、
ヘッド1を熱伝導性の悪い部材で形成すれば、より迅速
かつ効果的なインクの加熱を行うことができるので、印
字速度の高速化及び加熱装置の低消費電力化を行うこと
ができる。
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、インクを収容するイン
クカートリッジにインク情報を記録あるいは形成してお
くことにより、各インクに対して最適な駆動条件を設定
することができるので、複数の物性値を有するインクを
用いることが可能となる。また、前記インク情報をイン
ク情報検出装置により読み出すことにより、カートリッ
ジの装着/非装着の判別、及び各色のインクカートリッ
ジが重複あるいは不足することなしに装着されているか
どうかの判断を行うことができるので、カートリッジの
入れ間違い等の問題が起こることがない。
【0069】また、インク情報検出装置からのインク情
報を基に各吐出制御装置へ送信する画像データを管理し
ているので、各カートリッジがランダムに装着された場
合であってもそのカートリッジのインク色に応じた画像
データが該カートリッジが装着されている吐出制御装置
へ送信されるので、所望の印字を行うことができる。
【0070】さらに、単一のインクカートリッジを有す
るヘッドの場合には、インクカートリッジ及びヘッドを
熱伝導性のよい部材で形成することにより、より迅速か
つ効率的なインクの加熱を行うことができ、印字速度の
高速化及び加熱装置の低消費電力化を行うことができ
る。また、複数のカートリッジを有するフルカラー印字
ヘッドの場合には、インクカートリッジを熱伝導性のよ
い部材で形成するとともにカートリッジ間のヘッド部分
を熱伝導性の悪い部材で形成し、各インクカートリッジ
を個別の加熱装置で加熱することにより、各インクカー
トリッジ内のインクを独立に、かつ他からの熱の影響を
受けずに制御でき、より効果的かつ効率的なインクの加
熱を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像記録装置の一実施の形態を示
す要部断面図である。
【図2】図1の画像記録装置におけるインクカートリッ
ジの一例を示す図である。
【図3】図1の画像記録装置における主要な信号の流れ
を示す図である。
【図4】図1の画像記録装置における動作タイミングを
示す図である。
【図5】本発明による画像記録装置の他の実施の形態を
示す要部断面図である。
【図6】図5の画像記録装置における動作タイミングを
示す図である。
【図7】図5の画像記録装置における主要な信号の流れ
を示す図である。
【図8】本発明による画像記録装置の他の実施の形態を
示す要部断面図である。
【図9】本発明による画像記録装置の他の実施の形態を
示す要部断面図である。
【図10】図9の画像記録装置における主要な信号の流
れを示す図である。
【図11】図9の画像記録装置におけるデータ判別方法
を説明する図である。
【図12】図9の画像記録装置におけるデータ判別装置
の構成を示す図である。
【図13】本発明に係る画像記録装置の全体構成図であ
る。
【図14】電界シャッター部分の構成を説明する斜視図
である。
【図15】電界シャッター部分の他の構成を説明する斜
視図である。
【符号の説明】
1 印字ヘッド 1a、1b、1c、1d インクカートリッジ 2、21、22、23、24 加熱装置 3、31、32、33 インク 5、51、52、53、54 インク情報検出装置 6、61、62、63、64 メモリ 7 データ判別装置 8、81、82、83、84 電界シャッター 12 記録媒体 15 断熱部材 16、161、162、163、164 加熱制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樋口 馨 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体あるいは液体のインクを収納するイ
    ンク貯蔵部と、前記インクを加熱し気化させる加熱手段
    と、該気化したインクを記録媒体上に吐出させる吐出手
    段と、画像に対応した画像データに応じて前記気化した
    インクが断続的に吐出されるよう制御する吐出制御手段
    とからなる印字ヘッドを備えた画像記録装置において、 前記インク貯蔵部は、前記画像記録装置本体から着脱可
    能なカートリッジ式であり、該インクカートリッジの一
    部に貯蔵するインクの情報を有することを特徴とする画
    像記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像記録装置におい
    て、前記インクカートリッジが有するインク情報は、イ
    ンク昇華温度またはインク加熱温度等の温度情報、ある
    いは色の種類を表す色情報、あるいは各色間での印字濃
    度等の補正を行うためのプリント情報、あるいはこれら
    を組み合わせた情報であることを特徴とする画像記録装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の画像記録装置におい
    て、前記インクカートリッジの有する情報を読み取るた
    めのインク情報検出手段と、該インク情報検出手段から
    得られる情報に基づいて前記加熱手段を制御する加熱制
    御手段と、を備えることを特徴とする画像記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1、2または3に記載の画像記録
    装置において、前記インクカートリッジ及び前記印字ヘ
    ッドのインクカートリッジとの接触部は、熱伝導性のよ
    い材料で形成されていることを特徴とする画像記録装
    置。
  5. 【請求項5】 固体あるいは液体のインクを収納し、該
    インクの情報を有するカートリッジ式インク貯蔵部と、
    前記インクを加熱し気化させる加熱手段と、該気化され
    たインクを記録媒体上に吐出させる吐出手段と、画像に
    対応した画像データに応じて前記気化されたインクが断
    続的に吐出されるよう制御する吐出制御手段と、前記イ
    ンクカートリッジの有する情報を読み取るためのインク
    情報検出手段とをそれぞれ複数備えた画像記録装置にお
    いて、 前記インク情報検出手段により、前記セットされたイン
    クカートリッジ内のインクの色を検出し、該検出結果に
    基づいて、前記画像データを分割して得られる色データ
    を対応する各色の吐出制御手段に送信し、カラー印字を
    行うことを特徴とする画像記録装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の画像記録再生装置にお
    いて、前記インクカートリッジは熱伝導性のよい材料で
    形成されており、該カートリッジ間には断熱材を有する
    ことを特徴とする画像記録装置。
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