JPH09245712A - 陰極加熱監視装置およびその監視方法 - Google Patents
陰極加熱監視装置およびその監視方法Info
- Publication number
- JPH09245712A JPH09245712A JP8056296A JP5629696A JPH09245712A JP H09245712 A JPH09245712 A JP H09245712A JP 8056296 A JP8056296 A JP 8056296A JP 5629696 A JP5629696 A JP 5629696A JP H09245712 A JPH09245712 A JP H09245712A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- voltage
- filament
- cathode
- heating
- balance
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Welding Or Cutting Using Electron Beams (AREA)
- Electron Sources, Ion Sources (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 陰極の突発的な故障の主因であるフィラメン
ト断線を防止できると共に、陰極消耗を緩やかにコント
ロールすることができて陰極寿命を延命させることがで
きる陰極加熱監視装置およびその監視方法を得るもので
ある。 【解決手段】 電子銃21におけるビーム発生用の棒状
陰極23を加熱するフィラメント24に印加するフィラ
メント電圧と衝撃電圧とを検出する陰極加熱電圧検出回
路42と、この検出結果より前記各電圧の電圧バランス
を判定する陰極加熱監視回路44と、前記電圧バランス
の一定範囲の逸脱を判定時に前記フィラメント電圧発生
用のフィラメント電源と前記衝撃電圧発生用の衝撃電源
の出力を制御し、各電圧バランスを一定範囲に補正する
陰極加熱自動補正回路41とを備えている。
ト断線を防止できると共に、陰極消耗を緩やかにコント
ロールすることができて陰極寿命を延命させることがで
きる陰極加熱監視装置およびその監視方法を得るもので
ある。 【解決手段】 電子銃21におけるビーム発生用の棒状
陰極23を加熱するフィラメント24に印加するフィラ
メント電圧と衝撃電圧とを検出する陰極加熱電圧検出回
路42と、この検出結果より前記各電圧の電圧バランス
を判定する陰極加熱監視回路44と、前記電圧バランス
の一定範囲の逸脱を判定時に前記フィラメント電圧発生
用のフィラメント電源と前記衝撃電圧発生用の衝撃電源
の出力を制御し、各電圧バランスを一定範囲に補正する
陰極加熱自動補正回路41とを備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電子ビーム加工
装置の陰極加熱用フィラメントの突発的な断線事故を予
防するための陰極加熱監視装置およびその監視方法に関
するものである。
装置の陰極加熱用フィラメントの突発的な断線事故を予
防するための陰極加熱監視装置およびその監視方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は例えば特開平1−224180号
公報に示された従来の電子ビーム加工装置の構成を示す
略線図である。図において、1は溶接室であり、この溶
接室1に収納された被溶接材2は後述する溶接用電子ビ
ーム(以下、電子ビーム電流と記載する)5が照射され
て溶接される。3は電子ビーム電流5を発生させる電子
銃である。
公報に示された従来の電子ビーム加工装置の構成を示す
略線図である。図において、1は溶接室であり、この溶
接室1に収納された被溶接材2は後述する溶接用電子ビ
ーム(以下、電子ビーム電流と記載する)5が照射され
て溶接される。3は電子ビーム電流5を発生させる電子
銃である。
【0003】この電子銃3はフィラメント3Bより発生
した熱電子で加熱され先端より電子ビーム電流5を発生
する棒状陰極3A,棒状陰極3Aより発生した電子ビー
ム電流5を制御するウェネルト電極3C、電子ビームを
集束するコイル6A,6Bより構成されている。
した熱電子で加熱され先端より電子ビーム電流5を発生
する棒状陰極3A,棒状陰極3Aより発生した電子ビー
ム電流5を制御するウェネルト電極3C、電子ビームを
集束するコイル6A,6Bより構成されている。
【0004】4はフィラメント3Bのフィラメント電源
であり、このフィラメント電源4はフィラメント3Bに
加熱電流を流してフィラメント3Bより熱電子を発生さ
せる。7は発生した熱電子を棒状陰極3Aに当てるため
の衝撃電圧を発生させる衝撃電源であり、この衝撃電源
7はフィラメント電源4と共に棒状陰極3Aの加熱電力
が一定となるように制御される。8は電子ビーム電流5
の出力を制御するためのバイアス電圧をウェネルト電極
3Cに与えるバイアス電源、9は電子ビーム電流設定
器、10は電子ビーム電流設定器9による設定値に応じ
てバイアス電源8を制御し、発生するバイアス電圧を調
整するコントローラである。
であり、このフィラメント電源4はフィラメント3Bに
加熱電流を流してフィラメント3Bより熱電子を発生さ
せる。7は発生した熱電子を棒状陰極3Aに当てるため
の衝撃電圧を発生させる衝撃電源であり、この衝撃電源
7はフィラメント電源4と共に棒状陰極3Aの加熱電力
が一定となるように制御される。8は電子ビーム電流5
の出力を制御するためのバイアス電圧をウェネルト電極
3Cに与えるバイアス電源、9は電子ビーム電流設定
器、10は電子ビーム電流設定器9による設定値に応じ
てバイアス電源8を制御し、発生するバイアス電圧を調
整するコントローラである。
【0005】11は棒状陰極3Aより発生した電子ビー
ム電流5を加速する加速電圧を棒状陰極3Aに与える加
速電源であり、この加速電源11は、電圧調整器16で
調整された交流電源17からの交流電圧を昇圧する昇圧
変圧器11A、昇圧された交流電圧を整流する整流器1
1B、整流出力を平滑する平滑コンデンサ11Cより構
成されている。
ム電流5を加速する加速電圧を棒状陰極3Aに与える加
速電源であり、この加速電源11は、電圧調整器16で
調整された交流電源17からの交流電圧を昇圧する昇圧
変圧器11A、昇圧された交流電圧を整流する整流器1
1B、整流出力を平滑する平滑コンデンサ11Cより構
成されている。
【0006】12A,12Bは加速電源11より発生し
た加速電圧を検出する直列抵抗体からなる分圧抵抗器、
13は平滑コンデサ11Cと分圧抵抗器12Bとを接続
するマイナスライン間に直列に挿入された電子ビーム電
流検出用の検出抵抗器である。
た加速電圧を検出する直列抵抗体からなる分圧抵抗器、
13は平滑コンデサ11Cと分圧抵抗器12Bとを接続
するマイナスライン間に直列に挿入された電子ビーム電
流検出用の検出抵抗器である。
【0007】14は加速電圧を設定する設定器、15は
設定器14で設定された設定値に基づいて電圧調整器1
6の交流電圧出力を制御するコントローラ、18はバイ
アス電源8の出力側に接続されたバイアス電圧検出用の
検出装置である。
設定器14で設定された設定値に基づいて電圧調整器1
6の交流電圧出力を制御するコントローラ、18はバイ
アス電源8の出力側に接続されたバイアス電圧検出用の
検出装置である。
【0008】19は棒状陰極3Aに印加する加熱用電力
の設定器、20は陰極加熱電力制御装置であり、この陰
極加熱電力制御装置20は分圧抵抗器12A,12Bに
よる加速電圧検出結果、検出抵抗器13による電子ビー
ム電流検出結果、コントローラ15による加速電圧制御
量及び検出装置18によるバイアス電圧検出結果に基づ
いて加熱用電力を設定器19によって設定された加熱用
電力になるように制御する。
の設定器、20は陰極加熱電力制御装置であり、この陰
極加熱電力制御装置20は分圧抵抗器12A,12Bに
よる加速電圧検出結果、検出抵抗器13による電子ビー
ム電流検出結果、コントローラ15による加速電圧制御
量及び検出装置18によるバイアス電圧検出結果に基づ
いて加熱用電力を設定器19によって設定された加熱用
電力になるように制御する。
【0009】尚、コントローラ10は電子ビーム電流検
出結果に基づき、電子ビーム電流5を設定値になるよう
にバイアス電源電圧を制御する。また、コントローラ1
5は加速電圧検出結果に基づき、加速電圧を設定値にな
るように電圧調整器16を制御する。
出結果に基づき、電子ビーム電流5を設定値になるよう
にバイアス電源電圧を制御する。また、コントローラ1
5は加速電圧検出結果に基づき、加速電圧を設定値にな
るように電圧調整器16を制御する。
【0010】次に、図3に示した従来装置の動作につい
て説明する。先ず、フィラメント電源4によって電子銃
3のフィラメント3Bを加熱して熱電子を発生させる
と、その熱電子は衝撃電源7による衝撃電圧で棒状陰極
3Aに向けて加速される。この場合、フィラメント電源
4及び衝撃電源7からフィラメント3Bに供給される各
電圧は制御され、加熱電力は一定値に保持されている。
て説明する。先ず、フィラメント電源4によって電子銃
3のフィラメント3Bを加熱して熱電子を発生させる
と、その熱電子は衝撃電源7による衝撃電圧で棒状陰極
3Aに向けて加速される。この場合、フィラメント電源
4及び衝撃電源7からフィラメント3Bに供給される各
電圧は制御され、加熱電力は一定値に保持されている。
【0011】次に、加速された熱電子を棒状陰極3Aに
当てて衝撃加熱することで、棒状陰極3Aの先端の表面
より熱電子が発生する。発生した熱電子は加速電源11
による加速電圧で加速されると電子ビーム電流5として
棒状陰極3Aから放出される。電子ビーム電流5はコイ
ル6A,6Bで集束されて溶接室1に向かう。溶接室1
では、被溶接材2が電子ビーム電流5を照射されること
で、被溶接材2の表面を溶融して溶接が行われる。
当てて衝撃加熱することで、棒状陰極3Aの先端の表面
より熱電子が発生する。発生した熱電子は加速電源11
による加速電圧で加速されると電子ビーム電流5として
棒状陰極3Aから放出される。電子ビーム電流5はコイ
ル6A,6Bで集束されて溶接室1に向かう。溶接室1
では、被溶接材2が電子ビーム電流5を照射されること
で、被溶接材2の表面を溶融して溶接が行われる。
【0012】一方、電子ビーム電流5の電流量の制御
は、三極式真空管の制御グリッドと同様の作用をするウ
ェネルト電極3Cに棒状陰極3Aに対して負の電位であ
るバイアス電圧をバイアス電源4より与えて行う。だ
が、実際電子ビーム電流量の制御は、検出抵抗器13の
両端に発生した電圧より電子ビーム電流量を検出し、こ
の検出値をコントローラ10に入力し、そこで予め設定
器9で設定された電子ビーム電流量と比較し、その偏差
量に基づいてバイアス電源8を制御してバイアス電圧を
調整することで行われる。したがって、棒状陰極3Aか
らは設定器9で設定された電流量の電子ビーム電流5が
放出される。
は、三極式真空管の制御グリッドと同様の作用をするウ
ェネルト電極3Cに棒状陰極3Aに対して負の電位であ
るバイアス電圧をバイアス電源4より与えて行う。だ
が、実際電子ビーム電流量の制御は、検出抵抗器13の
両端に発生した電圧より電子ビーム電流量を検出し、こ
の検出値をコントローラ10に入力し、そこで予め設定
器9で設定された電子ビーム電流量と比較し、その偏差
量に基づいてバイアス電源8を制御してバイアス電圧を
調整することで行われる。したがって、棒状陰極3Aか
らは設定器9で設定された電流量の電子ビーム電流5が
放出される。
【0013】また、棒状陰極3Aより電子ビーム電流5
を放出させるための加速電圧は、電圧調整器16より出
力された交流電圧を昇圧変圧器11Aで昇圧し、この昇
圧された交流電圧を整流器11Bで整流した後に平滑コ
ンデンサ11Cで平滑した直流高電圧を加速電圧とす
る。
を放出させるための加速電圧は、電圧調整器16より出
力された交流電圧を昇圧変圧器11Aで昇圧し、この昇
圧された交流電圧を整流器11Bで整流した後に平滑コ
ンデンサ11Cで平滑した直流高電圧を加速電圧とす
る。
【0014】加速電圧の制御は、平滑コンデンサ11C
に並列接続された分圧抵抗器12A,12Bの接続点に
発生した分圧電圧を加速電圧検出値とし、この分圧電圧
をコントローラ15において予め設定器14で設定され
た加速電圧設定値と比較し、これら電圧の偏差に基づい
て電圧調整器16の出力電圧調整レベルを制御して行わ
れる。従って、加速電源11からは設定器14で設定さ
れた加速電圧が棒状陰極3Aに与えられる。
に並列接続された分圧抵抗器12A,12Bの接続点に
発生した分圧電圧を加速電圧検出値とし、この分圧電圧
をコントローラ15において予め設定器14で設定され
た加速電圧設定値と比較し、これら電圧の偏差に基づい
て電圧調整器16の出力電圧調整レベルを制御して行わ
れる。従って、加速電源11からは設定器14で設定さ
れた加速電圧が棒状陰極3Aに与えられる。
【0015】フィラメント電圧および衝撃電圧の制御
は、設定器19の設定値に対応して陰極加熱電力制御装
置20がフィラメント電源4及び衝撃電源7の出力を制
御することで行われる。電子ビーム電流5のビーム電流
量の変動が抵抗検出器13で検出された場合は、ビーム
電流を一定に保持すべく設定器19の設定値を補正す
る。そして陰極加熱電力制御装置20は設定器19によ
る補正後の設定値に対応してフィラメント電源4および
衝撃電源7の出力を制御する。
は、設定器19の設定値に対応して陰極加熱電力制御装
置20がフィラメント電源4及び衝撃電源7の出力を制
御することで行われる。電子ビーム電流5のビーム電流
量の変動が抵抗検出器13で検出された場合は、ビーム
電流を一定に保持すべく設定器19の設定値を補正す
る。そして陰極加熱電力制御装置20は設定器19によ
る補正後の設定値に対応してフィラメント電源4および
衝撃電源7の出力を制御する。
【0016】従って、棒状陰極3Aの経時変化による消
耗によって棒状陰極3Aから発生される熱電子の量が変
動し、電子ビーム電流5の焦点距離が変動しようとして
も、上述のようにビーム電流値を一定に保持する作用に
よって熱電子の量が一定に保持される。従って、電子ビ
ーム電流5の焦点距離も一定に保持される。
耗によって棒状陰極3Aから発生される熱電子の量が変
動し、電子ビーム電流5の焦点距離が変動しようとして
も、上述のようにビーム電流値を一定に保持する作用に
よって熱電子の量が一定に保持される。従って、電子ビ
ーム電流5の焦点距離も一定に保持される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来の電子ビーム加工
装置は以上のように構成されているので、棒状陰極の消
耗に伴ってバイアス電圧が変化する特性を利用し、バイ
アス電圧をモニタしながら棒状陰極の消耗に合わせて陰
極加熱電圧(フィラメント電圧、衝撃電圧)を補正して
いたが、フィラメント電圧および衝撃電圧を個々にバラ
ンスよく補正できないため陰極加熱電圧が所定値以上増
加されると、棒状陰極に対してフィラメントの温度が高
くなる。そして棒状陰極からフィラメントに対する金属
蒸着が減ってフィラメントは加速的に蒸発し、フィラメ
ントの断線に至って電子ビーム加工装置の突発的な故障
が発生するという問題点があった。
装置は以上のように構成されているので、棒状陰極の消
耗に伴ってバイアス電圧が変化する特性を利用し、バイ
アス電圧をモニタしながら棒状陰極の消耗に合わせて陰
極加熱電圧(フィラメント電圧、衝撃電圧)を補正して
いたが、フィラメント電圧および衝撃電圧を個々にバラ
ンスよく補正できないため陰極加熱電圧が所定値以上増
加されると、棒状陰極に対してフィラメントの温度が高
くなる。そして棒状陰極からフィラメントに対する金属
蒸着が減ってフィラメントは加速的に蒸発し、フィラメ
ントの断線に至って電子ビーム加工装置の突発的な故障
が発生するという問題点があった。
【0018】この発明は上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、陰極の突発的な故障の主因であ
るフィラメント断線を防止できると共に、陰極消耗を緩
やかにコントロールすることで陰極寿命を延命させるこ
とができる陰極加熱監視装置およびその監視方法を得る
ことを目的とする。
ためになされたもので、陰極の突発的な故障の主因であ
るフィラメント断線を防止できると共に、陰極消耗を緩
やかにコントロールすることで陰極寿命を延命させるこ
とができる陰極加熱監視装置およびその監視方法を得る
ことを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】請求項1電子銃における
ビーム発生用の棒状陰極を加熱するフィラメント陰極に
印加するフィラメント電圧と衝撃電圧とを検出する加熱
電圧検出手段と、この検出結果より前記各電圧の電圧バ
ランスを判定する加熱監視手段と、前記電圧バランスの
一定範囲の逸脱を判定時に前記フィラメント電圧発生用
のフィラメント電源と前記衝撃電圧発生用の衝撃電源の
出力を制御し、各電圧バランスを一定範囲に補正する加
熱電圧補正手段とを備えたものである。
ビーム発生用の棒状陰極を加熱するフィラメント陰極に
印加するフィラメント電圧と衝撃電圧とを検出する加熱
電圧検出手段と、この検出結果より前記各電圧の電圧バ
ランスを判定する加熱監視手段と、前記電圧バランスの
一定範囲の逸脱を判定時に前記フィラメント電圧発生用
のフィラメント電源と前記衝撃電圧発生用の衝撃電源の
出力を制御し、各電圧バランスを一定範囲に補正する加
熱電圧補正手段とを備えたものである。
【0020】請求項2の発明に係る陰極加熱監視装置
は、請求項1に記載の陰極加熱監視装置において、加熱
電圧補正手段がフィラメント電圧と衝撃電圧との電圧バ
ランスが一定範囲の間は電子銃のバイアス電圧の変化に
基づいて前記フィラメント電圧と前記衝撃電圧とを制御
するものである。
は、請求項1に記載の陰極加熱監視装置において、加熱
電圧補正手段がフィラメント電圧と衝撃電圧との電圧バ
ランスが一定範囲の間は電子銃のバイアス電圧の変化に
基づいて前記フィラメント電圧と前記衝撃電圧とを制御
するものである。
【0021】請求項3の発明に係る陰極加熱監視装置
は、請求項1に記載の陰極加熱監視装置において、加熱
監視手段が電圧バランス判定結果を報知する報知手段を
備えたものである。
は、請求項1に記載の陰極加熱監視装置において、加熱
監視手段が電圧バランス判定結果を報知する報知手段を
備えたものである。
【0022】請求項4の発明に係る陰極加熱監視方法
は、電子銃における棒状陰極を加熱するフィラメント陰
極の加熱電圧であるフィラメント電圧と衝撃電圧を計測
して前記フィラメント陰極の加熱状態を直接モニタする
と共に、前記フィラメント電圧と前記衝撃電圧との電圧
バランスをモニタして前記電圧バランスを前記フィラメ
ント陰極の消耗に合った電圧バランスに補正するように
したものである。
は、電子銃における棒状陰極を加熱するフィラメント陰
極の加熱電圧であるフィラメント電圧と衝撃電圧を計測
して前記フィラメント陰極の加熱状態を直接モニタする
と共に、前記フィラメント電圧と前記衝撃電圧との電圧
バランスをモニタして前記電圧バランスを前記フィラメ
ント陰極の消耗に合った電圧バランスに補正するように
したものである。
【0023】請求項5の発明に係る陰極加熱監視装置
は、請求項4に記載の陰極加熱監視方法において、フィ
ラメント電圧と衝撃電圧との電圧バランスの補正を行
い、フィラメント温度≦棒状陰極温度の関係を維持し、
フィラメント陰極の消耗を、棒状陰極から前記フィラメ
ント陰極への金属蒸着で補うようにしたものである。
は、請求項4に記載の陰極加熱監視方法において、フィ
ラメント電圧と衝撃電圧との電圧バランスの補正を行
い、フィラメント温度≦棒状陰極温度の関係を維持し、
フィラメント陰極の消耗を、棒状陰極から前記フィラメ
ント陰極への金属蒸着で補うようにしたものである。
【0024】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1に係る陰
極加熱監視装置を図について説明する。図1は本実施の
形態1に係る陰極加熱監視装置の構成図である。図にお
いて、21は図示しない被溶接材の表面に電子ビーム電
流51を照射する電子銃である。この電子銃21におけ
る陰極22、棒状陰極23、フィラメント24、ウェネ
ルト電極25の構成に関して従来装置の電子銃3と同様
である。26は陰極22に対向した位置に配置したアノ
ードであり、このアノード26は被溶接材の表面に照射
する電子ビーム電流51を集束する。陰極22は図2に
示すように棒状陰極23の周囲に間隙を設けてコイル状
にフィラメント24を巻回して構成されている。
極加熱監視装置を図について説明する。図1は本実施の
形態1に係る陰極加熱監視装置の構成図である。図にお
いて、21は図示しない被溶接材の表面に電子ビーム電
流51を照射する電子銃である。この電子銃21におけ
る陰極22、棒状陰極23、フィラメント24、ウェネ
ルト電極25の構成に関して従来装置の電子銃3と同様
である。26は陰極22に対向した位置に配置したアノ
ードであり、このアノード26は被溶接材の表面に照射
する電子ビーム電流51を集束する。陰極22は図2に
示すように棒状陰極23の周囲に間隙を設けてコイル状
にフィラメント24を巻回して構成されている。
【0025】27は補助電源であり、この補助電源27
より出力された交流電圧は絶縁トランス28を通して整
流回路29、31、バイアス制御回路33に入力され
る。整流回路29は入力された交流電圧を整流してフィ
ラメント電圧30としてフィラメント24に与えられ
る。整流回路31は入力された交流電圧を整流して衝撃
電圧32としてフィラメント24に与えられる。また、
バイアス制御回路33は制御された交流電圧を制御トラ
ンス34を通して整流回路35に出力しバイアス電圧3
6としてウェネルト電極25に与える。
より出力された交流電圧は絶縁トランス28を通して整
流回路29、31、バイアス制御回路33に入力され
る。整流回路29は入力された交流電圧を整流してフィ
ラメント電圧30としてフィラメント24に与えられ
る。整流回路31は入力された交流電圧を整流して衝撃
電圧32としてフィラメント24に与えられる。また、
バイアス制御回路33は制御された交流電圧を制御トラ
ンス34を通して整流回路35に出力しバイアス電圧3
6としてウェネルト電極25に与える。
【0026】37は電子ビーム電流制御回路であって光
伝送による制御信号38でバイアス制御回路33を制御
する。39はウェネルト電極25に発生したバイアス電
圧36を検出するバイアス電圧検出回路であって検出信
号であるモニタ信号40を光伝送で陰極加熱自動補正回
路(加熱電圧補正手段)41に出力する。
伝送による制御信号38でバイアス制御回路33を制御
する。39はウェネルト電極25に発生したバイアス電
圧36を検出するバイアス電圧検出回路であって検出信
号であるモニタ信号40を光伝送で陰極加熱自動補正回
路(加熱電圧補正手段)41に出力する。
【0027】42はフィラメント電圧30、衝撃電圧3
2の陰極加熱電圧を検出する陰極加熱電圧検出回路(加
熱電圧検出手段)であって検出信号であるモニタ信号4
3を光伝送で陰極加熱監視装置(加熱監視手段)44に
出力する。陰極加熱監視装置44からはフィラメント電
圧と衝撃電圧とのバランスを補正する電圧バランス補正
信号45が陰極加熱自動補正回路41に出力される。陰
極加熱自動補正回路41はバイアス電圧検出回路39か
らモニタ信号40或いは陰極加熱監視装置44から電圧
バランス補正信号45が入力されると補助電源27に陰
極加熱補正信号46を出力する。
2の陰極加熱電圧を検出する陰極加熱電圧検出回路(加
熱電圧検出手段)であって検出信号であるモニタ信号4
3を光伝送で陰極加熱監視装置(加熱監視手段)44に
出力する。陰極加熱監視装置44からはフィラメント電
圧と衝撃電圧とのバランスを補正する電圧バランス補正
信号45が陰極加熱自動補正回路41に出力される。陰
極加熱自動補正回路41はバイアス電圧検出回路39か
らモニタ信号40或いは陰極加熱監視装置44から電圧
バランス補正信号45が入力されると補助電源27に陰
極加熱補正信号46を出力する。
【0028】47は加速電源であり、この加速電源47
より出力された交流電圧は絶縁トランス48を通して整
流回路49に入力された後に、直流の加速電圧50とな
って棒状陰極23に与えられる。尚、棒状電極23の先
端とアノード26間に加速電圧50が印加されると、棒
状電極23の先端に発生した熱電子は電子ビーム電流5
1となってアノード26を通過して被溶接物に照射され
る。電子ビーム電流51の値はウェルネト電極25に印
加するバイアス電圧36を調整することで制御される。
より出力された交流電圧は絶縁トランス48を通して整
流回路49に入力された後に、直流の加速電圧50とな
って棒状陰極23に与えられる。尚、棒状電極23の先
端とアノード26間に加速電圧50が印加されると、棒
状電極23の先端に発生した熱電子は電子ビーム電流5
1となってアノード26を通過して被溶接物に照射され
る。電子ビーム電流51の値はウェルネト電極25に印
加するバイアス電圧36を調整することで制御される。
【0029】陰極加熱監視装置44にはフィラメント電
圧30と衝撃電圧32の電圧バランスが正常の時に点灯
する表示器52と、電圧バランスが一定範囲に制御でき
ない場合に異常信号を出力する警報回路53とが備えら
れている。
圧30と衝撃電圧32の電圧バランスが正常の時に点灯
する表示器52と、電圧バランスが一定範囲に制御でき
ない場合に異常信号を出力する警報回路53とが備えら
れている。
【0030】次に、本実施の形態の動作を説明する前に
フィラメント24が断線に至る経緯について説明する。
電子銃21に取り付けられた陰極22の棒状陰極23の
先端の表面より電子ビーム電流51を発生させるために
は、棒状陰極23を高温、例えば2500℃に加熱する
必要がある。それにはフィラメント24にフィラメント
電圧を印加するとフィラメント電流が流れてジュール熱
により高温に加熱される。
フィラメント24が断線に至る経緯について説明する。
電子銃21に取り付けられた陰極22の棒状陰極23の
先端の表面より電子ビーム電流51を発生させるために
は、棒状陰極23を高温、例えば2500℃に加熱する
必要がある。それにはフィラメント24にフィラメント
電圧を印加するとフィラメント電流が流れてジュール熱
により高温に加熱される。
【0031】更にフィラメント電流により加熱されたフ
ィラメント24に衝撃電源32より衝撃電圧を加える
と、加速された熱電子が棒状陰極23に衝突し、フィラ
メント加熱による輻射熱と衝突エネルギーによる衝撃加
熱との相互作用により棒状陰極23は2500℃に加熱
される。
ィラメント24に衝撃電源32より衝撃電圧を加える
と、加速された熱電子が棒状陰極23に衝突し、フィラ
メント加熱による輻射熱と衝突エネルギーによる衝撃加
熱との相互作用により棒状陰極23は2500℃に加熱
される。
【0032】陰極22の突発的な故障の主因であるフィ
ラメント24の断線のメカニズムは、電子銃21は高真
空雰囲気であるが、フィラメント24、棒状陰極23は
高温状態であるためフィラメント24の蒸発により消耗
が進行し、フィラメント24の線径が細くなって断線に
至る。
ラメント24の断線のメカニズムは、電子銃21は高真
空雰囲気であるが、フィラメント24、棒状陰極23は
高温状態であるためフィラメント24の蒸発により消耗
が進行し、フィラメント24の線径が細くなって断線に
至る。
【0033】これは即ち、フィラメント24と棒状陰極
23が対向した部分では、図2の矢印で示されるよう
に、蒸発した金属が相手側に蒸着する現象がある。この
現象は一方の金属の温度が他方の金属に対して高温側に
移行した場合に起きる。フィラメント温度(TF)と棒
状陰極温度(TK)との関係はフィラメント温度(TF)
=棒状陰極温度(TK)であるが、フィラメント24の
断線防止に際してフィラメント温度(TF)≦棒状陰極
温度(TK)の関係にすることにより、棒状陰極23か
らフィラメント24に向けて金属蒸着が移行する。
23が対向した部分では、図2の矢印で示されるよう
に、蒸発した金属が相手側に蒸着する現象がある。この
現象は一方の金属の温度が他方の金属に対して高温側に
移行した場合に起きる。フィラメント温度(TF)と棒
状陰極温度(TK)との関係はフィラメント温度(TF)
=棒状陰極温度(TK)であるが、フィラメント24の
断線防止に際してフィラメント温度(TF)≦棒状陰極
温度(TK)の関係にすることにより、棒状陰極23か
らフィラメント24に向けて金属蒸着が移行する。
【0034】その結果フィラメント24の消耗は金属蒸
着で補うことができるため、フィラメント24の断線を
防止することができる。フィラメント24の断線はフィ
ラメント電圧と衝撃電圧の電圧バランスの変化が主因と
なっている。これは即ち衝撃電圧に対してフィラメント
電圧が高いと、棒状陰極23からフィラメント24に向
けて金属蒸着の移行が減り、フィラメント24の蒸発の
みが加速的に進行するからである。
着で補うことができるため、フィラメント24の断線を
防止することができる。フィラメント24の断線はフィ
ラメント電圧と衝撃電圧の電圧バランスの変化が主因と
なっている。これは即ち衝撃電圧に対してフィラメント
電圧が高いと、棒状陰極23からフィラメント24に向
けて金属蒸着の移行が減り、フィラメント24の蒸発の
みが加速的に進行するからである。
【0035】正常な電圧バランスであればフィラメント
24の消耗による陰極寿命は平均800時間程度である
が、電子ビーム電流51のビーム性能を長時間維持する
ためにフィラメント24の消耗をバイアス電圧検出回路
39によりモニタしている。
24の消耗による陰極寿命は平均800時間程度である
が、電子ビーム電流51のビーム性能を長時間維持する
ためにフィラメント24の消耗をバイアス電圧検出回路
39によりモニタしている。
【0036】一定のバイアス電圧が印加されている状態
で、棒状陰極23とアノード26間に整流回路49の出
力である加速電圧50を印加すると、電子ビーム電流5
1が棒状陰極23の先端より放出されアノード26を通
過して被溶接物に照射される。
で、棒状陰極23とアノード26間に整流回路49の出
力である加速電圧50を印加すると、電子ビーム電流5
1が棒状陰極23の先端より放出されアノード26を通
過して被溶接物に照射される。
【0037】電子ビーム電流51の出力は、電子ビーム
制御回路37よりの制御信号38で制御されるバイアス
制御回路33から出力される交流電圧を、制御トランス
34を通して整流回路35に入力し、整流された直流電
圧をバイアス電圧36としてウエネルト電極25に印加
することで制御される。
制御回路37よりの制御信号38で制御されるバイアス
制御回路33から出力される交流電圧を、制御トランス
34を通して整流回路35に入力し、整流された直流電
圧をバイアス電圧36としてウエネルト電極25に印加
することで制御される。
【0038】電子ビーム電流51の出力は、フィラメン
ト24の消耗による棒状陰極23の先端温度の変化に依
存するので電子ビーム電流51の出力が一定になるよう
にバイアス電圧36を制御する。従って、バイアス電圧
36の変化をモニタすることによりフィラメント24の
消耗による棒状陰極23の先端温度を間接的にモニタで
きる。
ト24の消耗による棒状陰極23の先端温度の変化に依
存するので電子ビーム電流51の出力が一定になるよう
にバイアス電圧36を制御する。従って、バイアス電圧
36の変化をモニタすることによりフィラメント24の
消耗による棒状陰極23の先端温度を間接的にモニタで
きる。
【0039】バイアス電圧36がバイアス電圧検出回路
39によってモニタされると、モニタ結果は光伝送によ
るモニタ信号40として陰極加熱自動補正回路41に送
られる。モニタ結果により、陰極加熱自動補正回路41
は陰極加熱補正信号46を補助電源27に出力する。
39によってモニタされると、モニタ結果は光伝送によ
るモニタ信号40として陰極加熱自動補正回路41に送
られる。モニタ結果により、陰極加熱自動補正回路41
は陰極加熱補正信号46を補助電源27に出力する。
【0040】補助電源27は、棒状陰極23の先端温度
を設定温度にし、一定値の電子ビーム電流51が出力さ
れるように絶縁トランス28の一次側電圧を昇圧する。
一次側の昇圧によりフィラメント電圧30、衝撃電圧3
2に対応する各二次側電圧は昇圧し各整流器29、31
に入力される。整流された直流電圧はフィラメント電圧
30、衝撃電圧32としてフィラメント24に印加され
る。このように各電圧30、32が昇圧されるとフィラ
メント24の加熱電力は増加し、フィラメント24の消
耗による棒状陰極23の先端温度の変化量は補正されて
電子ビーム電流51のビーム性能を維持する。
を設定温度にし、一定値の電子ビーム電流51が出力さ
れるように絶縁トランス28の一次側電圧を昇圧する。
一次側の昇圧によりフィラメント電圧30、衝撃電圧3
2に対応する各二次側電圧は昇圧し各整流器29、31
に入力される。整流された直流電圧はフィラメント電圧
30、衝撃電圧32としてフィラメント24に印加され
る。このように各電圧30、32が昇圧されるとフィラ
メント24の加熱電力は増加し、フィラメント24の消
耗による棒状陰極23の先端温度の変化量は補正されて
電子ビーム電流51のビーム性能を維持する。
【0041】しかし、フィラメント24の消耗が更に進
行して棒状陰極23の先端温度が低下すると、フィラメ
ント電圧30、衝撃電圧32を再度一定値に上昇して加
熱電力を更に増加させ、棒状陰極23の先端温度の補正
量を補正する。このように、加熱電力を増加させる中で
フィラメント電圧30、衝撃電圧32の電圧バランスの
変化により、フィラメント温度TFと棒状陰極温度TKと
の関係がTF>TKになると、フィラメント24の蒸発が
加速してフィラメント24の線径は細くなりフィラメン
ト断線に至る。
行して棒状陰極23の先端温度が低下すると、フィラメ
ント電圧30、衝撃電圧32を再度一定値に上昇して加
熱電力を更に増加させ、棒状陰極23の先端温度の補正
量を補正する。このように、加熱電力を増加させる中で
フィラメント電圧30、衝撃電圧32の電圧バランスの
変化により、フィラメント温度TFと棒状陰極温度TKと
の関係がTF>TKになると、フィラメント24の蒸発が
加速してフィラメント24の線径は細くなりフィラメン
ト断線に至る。
【0042】従って、フィラメント24の断線を防止す
るために、フィラメント電圧30と棒状陰極23を加熱
する衝撃電圧32とのバランスに着目し、フィラメント
温度が棒状陰極温度より低くなるように両電圧30、3
2のバランスを補正する。
るために、フィラメント電圧30と棒状陰極23を加熱
する衝撃電圧32とのバランスに着目し、フィラメント
温度が棒状陰極温度より低くなるように両電圧30、3
2のバランスを補正する。
【0043】このようにフィラメント電圧30と衝撃電
圧32の電圧バランスを補正するために、バイアス電圧
36の検出結果に基づいてフィラメント電圧30と衝撃
電圧32を調整している間に、陰極22の加熱状態を直
接モニタするため陰極加熱電圧検出回路42はフィラメ
ント電圧30と衝撃電圧32とを計測し、計測結果を光
伝送信号によるモニタ信号43で陰極加熱監視装置44
へ伝送する。
圧32の電圧バランスを補正するために、バイアス電圧
36の検出結果に基づいてフィラメント電圧30と衝撃
電圧32を調整している間に、陰極22の加熱状態を直
接モニタするため陰極加熱電圧検出回路42はフィラメ
ント電圧30と衝撃電圧32とを計測し、計測結果を光
伝送信号によるモニタ信号43で陰極加熱監視装置44
へ伝送する。
【0044】陰極加熱監視装置44はフィラメント24
の消耗に応じた適正なフィラメント電圧30、衝撃電圧
32が供給されているか判定すると共に、フィラメント
電圧30と衝撃電圧32の電圧バランスを判定し、電圧
バランスが一定範囲を超えると電圧バランス補正信号4
5を陰極加熱自動補正回路41に出力する。
の消耗に応じた適正なフィラメント電圧30、衝撃電圧
32が供給されているか判定すると共に、フィラメント
電圧30と衝撃電圧32の電圧バランスを判定し、電圧
バランスが一定範囲を超えると電圧バランス補正信号4
5を陰極加熱自動補正回路41に出力する。
【0045】陰極加熱自動補正回路41はバイアス電圧
検出回路39よりのモニタ信号40に基づいてフィラメ
ント24の消耗の度合いに応じた加熱電力を陰極22に
供給するように補助電源を制御している。だが、電圧バ
ランス補正信号45が入力されると、フィラメント電圧
30と衝撃電圧32の電圧バランスが一定範囲になるよ
うに補助電源27を制御する。この結果、加熱電力はフ
ィラメント24の消耗に応じた量が維持され、かつ、電
圧バランスが一定範囲になる。
検出回路39よりのモニタ信号40に基づいてフィラメ
ント24の消耗の度合いに応じた加熱電力を陰極22に
供給するように補助電源を制御している。だが、電圧バ
ランス補正信号45が入力されると、フィラメント電圧
30と衝撃電圧32の電圧バランスが一定範囲になるよ
うに補助電源27を制御する。この結果、加熱電力はフ
ィラメント24の消耗に応じた量が維持され、かつ、電
圧バランスが一定範囲になる。
【0046】電圧バランス判定の結果、フィラメント電
圧30と衝撃電圧32の電圧バランスが正常であれば表
示器52を点灯する。また、電圧バランスを一定範囲に
制御できない場合は、異常信号を警報回路53に出力し
てフィラメント24の断線等、電子ビーム加工装置の突
発的な故障を未然に阻止する。
圧30と衝撃電圧32の電圧バランスが正常であれば表
示器52を点灯する。また、電圧バランスを一定範囲に
制御できない場合は、異常信号を警報回路53に出力し
てフィラメント24の断線等、電子ビーム加工装置の突
発的な故障を未然に阻止する。
【0047】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、電子銃におけ
るビーム発生用の棒状陰極を加熱するフィラメント陰極
に印加するフィラメント電圧と衝撃電圧とを検出する加
熱電圧検出手段と、この検出結果より前記各電圧の電圧
バランスを判定する加熱監視手段と、前記電圧バランス
の一定範囲の逸脱を判定時に前記フィラメント電圧発生
用のフィラメント電源と前記衝撃電圧発生用の衝撃電源
の出力を制御し、各電圧バランスを一定範囲に補正する
加熱電圧補正手段とを備えたので、陰極の突発的な故障
の主因であるフィラメントの断線を防止できる効果があ
る。
るビーム発生用の棒状陰極を加熱するフィラメント陰極
に印加するフィラメント電圧と衝撃電圧とを検出する加
熱電圧検出手段と、この検出結果より前記各電圧の電圧
バランスを判定する加熱監視手段と、前記電圧バランス
の一定範囲の逸脱を判定時に前記フィラメント電圧発生
用のフィラメント電源と前記衝撃電圧発生用の衝撃電源
の出力を制御し、各電圧バランスを一定範囲に補正する
加熱電圧補正手段とを備えたので、陰極の突発的な故障
の主因であるフィラメントの断線を防止できる効果があ
る。
【0048】請求項2の発明によれば、請求項1に記載
の陰極加熱監視装置において、加熱電圧補正手段がフィ
ラメント電圧と衝撃電圧との電圧バランスが一定範囲の
間は電子銃のバイアス電圧の変化に基づいて前記フィラ
メント電圧と前記衝撃電圧とを制御するようにしたの
で、請求項1の効果に加えて陰極消耗を緩やかにコント
ロールでき、陰極の寿命を延命させることができる効果
がある。
の陰極加熱監視装置において、加熱電圧補正手段がフィ
ラメント電圧と衝撃電圧との電圧バランスが一定範囲の
間は電子銃のバイアス電圧の変化に基づいて前記フィラ
メント電圧と前記衝撃電圧とを制御するようにしたの
で、請求項1の効果に加えて陰極消耗を緩やかにコント
ロールでき、陰極の寿命を延命させることができる効果
がある。
【0049】請求項3の発明によれば、請求項1または
2に記載の陰極加熱監視装置において、加熱監視手段が
電圧バランス判定結果を報知する報知手段を備えたの
で、請求項1の効果に加えて事故を未然に防止できる効
果がある。
2に記載の陰極加熱監視装置において、加熱監視手段が
電圧バランス判定結果を報知する報知手段を備えたの
で、請求項1の効果に加えて事故を未然に防止できる効
果がある。
【0050】請求項4の発明によれば、電子銃における
棒状陰極を加熱するフィラメント陰極の加熱電圧である
フィラメント電圧と衝撃電圧を計測して前記フィラメン
ト陰極の加熱状態を直接モニタすると共に、前記フィラ
メント電圧と前記衝撃電圧との電圧バランスをモニタし
て前記電圧バランスを前記フィラメント陰極の消耗に合
った電圧バランスに補正するようにしたので、陰極の突
発的な故障の主因であるフィラメントの断線を防止でき
る効果がある。
棒状陰極を加熱するフィラメント陰極の加熱電圧である
フィラメント電圧と衝撃電圧を計測して前記フィラメン
ト陰極の加熱状態を直接モニタすると共に、前記フィラ
メント電圧と前記衝撃電圧との電圧バランスをモニタし
て前記電圧バランスを前記フィラメント陰極の消耗に合
った電圧バランスに補正するようにしたので、陰極の突
発的な故障の主因であるフィラメントの断線を防止でき
る効果がある。
【0051】請求項5の発明によれば、請求項4に記載
の陰極加熱監視方法において、フィラメント電圧と衝撃
電圧との電圧バランスの補正を行い、フィラメント温度
≦棒状陰極温度の関係を維持し、フィラメント陰極の消
耗を、棒状陰極から前記フィラメント陰極への金属蒸着
で補うようにしたので、請求項5の効果に加えて陰極消
耗を緩やかにコントロールでき、陰極の寿命を延命させ
ることができる効果がある。
の陰極加熱監視方法において、フィラメント電圧と衝撃
電圧との電圧バランスの補正を行い、フィラメント温度
≦棒状陰極温度の関係を維持し、フィラメント陰極の消
耗を、棒状陰極から前記フィラメント陰極への金属蒸着
で補うようにしたので、請求項5の効果に加えて陰極消
耗を緩やかにコントロールでき、陰極の寿命を延命させ
ることができる効果がある。
【図1】 この発明の実施の形態1をおける陰極加熱監
視装置の構成図である。
視装置の構成図である。
【図2】 陰極の内部構造をしめす構成図である。
【図3】 従来の電子ビーム加工装置の構成図である。
21 電子銃、22 陰極、23 棒状陰極、24 フ
ィラメント、27 補助電源、30 フィラメント電
圧、32 衝撃電圧、36 バイアス電圧、39バイア
ス電圧検出回路、41 陰極加熱自動補正回路、42
陰極加熱電圧検出回路、44 陰極加熱監視装置、45
電圧バランス補正信号、46 陰極加熱補正信号、5
2 表示器、53 警報回路。
ィラメント、27 補助電源、30 フィラメント電
圧、32 衝撃電圧、36 バイアス電圧、39バイア
ス電圧検出回路、41 陰極加熱自動補正回路、42
陰極加熱電圧検出回路、44 陰極加熱監視装置、45
電圧バランス補正信号、46 陰極加熱補正信号、5
2 表示器、53 警報回路。
Claims (5)
- 【請求項1】 電子銃におけるビーム発生用の棒状陰極
を加熱するフィラメント陰極に印加するフィラメント電
圧と衝撃電圧とを検出する加熱電圧検出手段と、この検
出結果より前記各電圧の電圧バランスを判定する加熱監
視手段と、前記電圧バランスの一定範囲の逸脱を判定時
に前記フィラメント電圧発生用のフィラメント電源と前
記衝撃電圧発生用の衝撃電源の出力を制御し、各電圧バ
ランスを一定範囲に補正する加熱電圧補正手段とを備え
たことを特徴とする陰極加熱監視装置。 - 【請求項2】 加熱電圧補正手段は、フィラメント電圧
と衝撃電圧との電圧バランスが一定範囲の間は電子銃の
バイアス電圧の変化に基づいて前記フィラメント電圧と
前記衝撃電圧とを制御することを特徴とする請求項1に
記載の陰極加熱監視装置。 - 【請求項3】 加熱監視手段は、電圧バランス判定結果
を報知する報知手段を備えたことを特徴とする請求項1
に記載の陰極加熱監視装置。 - 【請求項4】 電子銃における棒状陰極を加熱するフィ
ラメント陰極の加熱電圧であるフィラメント電圧と衝撃
電圧を計測して前記フィラメント陰極の加熱状態を直接
モニタすると共に、前記フィラメント電圧と前記衝撃電
圧との電圧バランスをモニタして前記電圧バランスを前
記フィラメント陰極の消耗に合った電圧バランスに補正
するようにしたことを特徴する陰極加熱監視方法。 - 【請求項5】 フィラメント電圧と衝撃電圧との電圧バ
ランスの補正を行い、フィラメント温度≦棒状陰極温度
の関係を維持し、フィラメント陰極の消耗を、棒状陰極
から前記フィラメント陰極への金属蒸着で補うようにし
たことを特徴する請求項4に記載の陰極加熱監視方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8056296A JPH09245712A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 陰極加熱監視装置およびその監視方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8056296A JPH09245712A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 陰極加熱監視装置およびその監視方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09245712A true JPH09245712A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=13023160
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8056296A Pending JPH09245712A (ja) | 1996-03-13 | 1996-03-13 | 陰極加熱監視装置およびその監視方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09245712A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2073242A2 (de) | 2007-12-21 | 2009-06-24 | Siemens Aktiengesellschaft | Röhre, insbesondere Elektronenröhre |
JP2010219372A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Nuflare Technology Inc | 電子ビーム描画装置及び電子銃のカソード寿命の判定方法 |
CN102357730A (zh) * | 2011-09-15 | 2012-02-22 | 北京航空航天大学 | 一种适用于脉冲电子束焊接的偏压电源装置 |
JP2015101758A (ja) * | 2013-11-25 | 2015-06-04 | Jfeスチール株式会社 | 電子ビーム照射装置および電子ビーム照射方法 |
-
1996
- 1996-03-13 JP JP8056296A patent/JPH09245712A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2073242A2 (de) | 2007-12-21 | 2009-06-24 | Siemens Aktiengesellschaft | Röhre, insbesondere Elektronenröhre |
DE102007062054A1 (de) | 2007-12-21 | 2009-07-02 | Siemens Ag | Röhre, insbesondere Elektronenröhre |
JP2010219372A (ja) * | 2009-03-18 | 2010-09-30 | Nuflare Technology Inc | 電子ビーム描画装置及び電子銃のカソード寿命の判定方法 |
CN102357730A (zh) * | 2011-09-15 | 2012-02-22 | 北京航空航天大学 | 一种适用于脉冲电子束焊接的偏压电源装置 |
JP2015101758A (ja) * | 2013-11-25 | 2015-06-04 | Jfeスチール株式会社 | 電子ビーム照射装置および電子ビーム照射方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4796112B2 (ja) | X線発生装置 | |
WO2007046795A1 (en) | Constant lumen output control system | |
JPH04229937A (ja) | X線管を自動較正するためのシステムおよび方法 | |
TWI294631B (en) | Ion source device | |
US6515882B2 (en) | Power supply apparatus for lamp | |
RU2311700C1 (ru) | Устройство регулирования мощности электронного луча электронной пушки | |
JPH09245712A (ja) | 陰極加熱監視装置およびその監視方法 | |
JP2001236922A (ja) | 質量分析装置 | |
JPH08141759A (ja) | 光ビーム加熱装置 | |
GB2034924A (en) | Setting the cathode heating current of an electron beam machine | |
JP2009158344A (ja) | 重水素放電管用電源装置とその制御方法並びに分析装置 | |
JPH08102281A (ja) | 電子ビーム加工装置 | |
US3872351A (en) | Electron guns | |
US20240266139A1 (en) | Method of operating an ion beam source, ion beam source and computer program | |
JPWO2020161795A1 (ja) | 荷電粒子線装置 | |
US4524306A (en) | Extra-high pressure mercury discharge lamp | |
JP3617168B2 (ja) | ブラウン管パネル内面への蒸着金属加熱制御方法と蒸着金属加熱制御装置 | |
JP2006331836A (ja) | マグネトロンフィラメント電源装置 | |
JPH0125440Y2 (ja) | ||
US5136210A (en) | Glow discharge lamp | |
JP5067652B2 (ja) | 電子銃フィラメントのモニタ方法、および制御方法 | |
JPH05182620A (ja) | 電子銃のフィラメント状態監視装置 | |
SU1172097A1 (ru) | Рентгеновский аппарат | |
JP2006147221A (ja) | マグネトロンの給電装置 | |
JP2021047124A (ja) | 電子発生装置および電離真空計 |