JPH0924568A - 耐衝撃性複合材料 - Google Patents

耐衝撃性複合材料

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Publication number
JPH0924568A
JPH0924568A JP17367195A JP17367195A JPH0924568A JP H0924568 A JPH0924568 A JP H0924568A JP 17367195 A JP17367195 A JP 17367195A JP 17367195 A JP17367195 A JP 17367195A JP H0924568 A JPH0924568 A JP H0924568A
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JP
Japan
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composite material
resin
fiber
ppm
impact resistance
Prior art date
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Pending
Application number
JP17367195A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsuhiko Yamanaka
淳彦 山中
Yukihiro Nomura
幸弘 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 軽量且つ衝撃吸収性及び剛性に優れた高度な
防護性能を有する複合材料を提供する。 【構成】 無機繊維構造体と高強度高弾性率の有機繊維
からなる構造体とを積層してなる樹脂強化複合材料にお
いて、樹脂として硬化物の固体13C−NMRスペクトル
における60ppm〜80ppm区間の積分強度が16
0ppm〜180ppm区間の積分強度の3.8〜5.
9倍であるビニルエステル樹脂を用いる耐衝撃性複合材
料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量かつ衝撃吸収性、
剛性に優れた高い防護性能を有する複合材料に関する複
合材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】無機繊維を補強材とした繊維強化プラス
チックは、引張特性、圧縮特性および曲げ特性に優れ、
かつ勤続と比べて軽量である。この特徴を活かしてガラ
ス繊維強化熱硬化性樹脂(以下GFRPという)のもの
が一部汎用されている。ところがGFRPは無機繊維の
中で比較的高重量であるため大型化には限界がある。ま
た、GFRPは衝撃に対して脆く、クラック伝播をおこ
して完全破壊に到りやすい。一方、アラミド繊維や超高
分子量ポリエチレン繊維など高強度、高弾性率有機高分
子繊維を補強材とする繊維強化複合材料は耐衝撃性が優
れており、従って、これら高強度高弾性率有機繊維を強
化材として併用し、ガラス繊維の使用量を少なくするこ
とにより軽量、大型化を図った複合材料が既に市販され
ているが、これらの複合材料は剛性が不足しているがた
めに用途が著しく限定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、有機繊維強化
複合材料は耐衝撃性は大きいが剛性は小さい。従って、
強化繊維としてガラス繊維に有機繊維を併用した複合材
料はGFRPに比べて軽量性、耐衝撃性には優れている
が、剛性が低下している。最近、軽量性を保持し耐衝撃
性と剛性をともに向上させること、及び剛性と耐衝撃性
を保持し軽量性を向上させることが望まれているが、こ
の要求を十分満足するものは限られていない。本発明は
軽量で耐衝撃性と剛性に優れた複合材料を提供すること
を目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明複合材料の
構成は無機繊維からなる構造体からなる構造体と高強度
高弾性率有機繊維からなる構造体とを積層してなる樹脂
強化複合材料において、マトリックス樹脂としてその硬
化物の固体13C−NMRスペクトルにおける60ppm
〜80ppm区間の積分強度が160ppm〜180p
pm区間の積分強度の3.8倍〜5.9倍、望ましくは
4.4倍〜5.2倍であるビニルエステルを用いること
を特徴とする体衝撃性複合材料よりなる。
【0005】この発明における高強度高弾性率有機繊維
は、軽量性と耐衝撃性を確保するため少なくとも20g
/デニールの引張強度と少なくとも300g/デニール
の引張弾性率を有する高強度高弾性率繊維を用いる。さ
らに比重の小さい高分子量ポリエチレン繊維を用いると
好ましい。
【0006】これに対し無機繊維は剛性を発現するため
に用いる。無機繊維としてはガラス、アルミナ、シリ
カ、ジルコニア、チタニア、シリコンカーバイド、シリ
コンナイトライト等のセラミックス繊維、炭素繊維等を
挙げる事ができる。この中で軽量、耐衝撃性、価格の点
からガラス繊維を用いることが好ましい。
【0007】これらの強化繊維の特徴を有効に発現する
ために各々の繊維構造体を積層してもちいる。好ましく
は外層と内層に上記無機繊維層を、中間層に上記高強度
高弾性率有機繊維層を用いた構成よりなる。本発明にお
ける構造体は織編物、不織布、一方引き揃えストランド
等いずれでもよいが、耐衝撃性の点から織物が好まし
い。
【0008】本発明者らは、さらに軽量性と耐衝撃性を
確保し、剛性を向上させるには、マトリックス樹脂に下
記のものを用いれば、効果を示すことを見いだした。一
般にビニルエステル樹脂は低価格で成形体の生産性、耐
衝撃性に優れているためマトリックス樹脂として使用さ
れているが、本発明に用いるマトリックス樹脂はその硬
化物の固体13C−NMRスペクトルにおいて60ppm
〜80ppm区間の積分強度が160ppm〜180p
pm区間の積分強度の3.8倍以上5.9倍以下、望ま
しくは4.4倍以上5.2倍以下であるビニルエステル
樹脂である。さらに作業環境、耐候性の点からメタクリ
レート系ビニルエステル樹脂が望ましい。上記樹脂が使
用に供し得る性能を持つためにはその硬化度は適正な硬
化条件により適正な値を有する。この条件下で硬化させ
ることによりマトリックス樹脂として上記効果を示す。
硬化積分強度の倍数が上記の値より高い場合は、樹脂の
架橋点密度が低くなり、それにより高い場合は、樹脂の
架橋点密度が低くなり、それにより分子運動性が高くな
り、剛性が低くなる。また、上記の値より低い場合は、
架橋点密度が高くなり、分子運動性が低下し耐衝撃性が
低下する。さらに低い値を示す場合は架橋点密度の増大
により分子内空隙が増大し剛性も低下する。
【0009】上記構成によれば、無機繊維により剛性を
もたせ、高強度高弾性率有機繊維により耐衝撃性をもた
せ、軽量化する。さらに上記マトリックス樹脂により軽
量性を保ちながら耐衝撃性をさらに向上させ剛性も向上
させることになる。これによって耐衝撃性を確保しなが
ら剛性を向上させたヘルメット等に有用な軽量性複合材
料を得ることが可能となる。
【0010】
【実施例】以下、発明の実施例を説明する。 実施例1 引張強度32g/デニール、引張弾性率1350g/デ
ニール、単糸デニール10dの超高分子量ポリエチレン
繊維からなる目付け250g/m2 、平織りの織物を中
間層に、ガラス繊維マットを外層に使用し、マトリック
ス樹脂には希釈用スチレンを含み、硬化物の固体13C−
MASS−NMRスペクトルの60ppm〜80ppm
区間の積分強度が160ppm〜180ppm区間のそ
れの4.5倍であるものを用い、複合材料を成形した。
なおガラス繊維とポリエチレン繊維の比率は比重が1.
10となるようにした。
【0011】実施例2 上記実施例1と同様の構成で強化繊維を用い、マトリッ
クス樹脂にはその硬化樹脂の固体高分解能13C−NMR
スペクトルにおいて、60ppm〜80ppm区間の積
分強度が160ppm〜180ppm区間の積分強度の
3.9倍であるメタクリレート系ビニルエステル樹脂を
用い、複合材料を成形した。
【0012】実施例3 上記実施例1と同様の織物を用い、マトリックス樹脂に
は、その硬化状態の固体高分解能13C−NMRスペクト
ルの60ppm〜80ppm区間の積分強度が160p
pm〜180ppm区間の積分強度の5.7倍であるメ
タクリレート系ビニルエステル樹脂を用い、複合材料を
成形した。
【0013】比較例1 実施例と同様の構成で強化繊維を用い、マトリックス樹
脂にはその硬化物の固体高分解能13C−NMRスペクト
ルの60ppm〜80ppm区間のピーク総積分強度が
160ppm〜180ppm区間のそれの6.4倍であ
るメタクリレート系ビニルエステル樹脂を用い、複合材
料を成形した。
【0014】比較例2 上記実施例1と同様の構成で強化繊維を用いマトリック
ス樹脂にはその硬化物の固体高分解能13C−NMRスペ
クトルにおける60ppm〜80ppm区間のピーク総
積分強度が160ppm〜180ppm区間のそれの
3.0倍であるメタクリレート系ビニルエステル樹脂を
用い、複合材料を成形した。
【0015】比較例3 実施例1と同様のマトリックス樹脂を用い、強化繊維に
は、外層にガラス繊維を中間層に9g/デニールの引張
強度と150g/デニールの引張弾性率を有し、単糸デ
ニール10d、重量平均分子量5万の高密度ポリエチレ
ン繊維からなり、実施例1の超高分子量ポリエチレン繊
維と同様の織り構造をもつ織物を用い、複合材料を成形
した。
【0016】比較例4 比較例1と同様のマトリックス樹脂を用い、複合材料を
成形した。なおガラス繊維とポリエチレン繊維の比率は
比重が1.24とした。なお重量は比較例4を100と
した場合、実施例1〜3、比較例1〜3は90である。
【0017】上記実施例1〜3および比較例1〜4につ
いて耐衝撃性、剛性を知るため、曲げ衝撃試験、JIS
K7055に従う3点曲げ試験を実施した。また軽量
性を評価するため比重を測定した。曲げ衝撃試験では厚
み2mm、幅10mm、長さ32mmの試験片を支点間
距離20mmの2点で支え、重量2.68kgのくさび
を4.3m/sの速度で衝突させ、その最大荷重を評価
した。剛性は3点曲げ試験から曲げ弾性率を求める事に
より、評価した。その結果を表1にしめすが、比較例4
は従来の重量で従来の耐衝撃性、曲げ弾性率をもってい
る。ところが実施例では耐衝撃性、曲げ弾性率すべて軽
量化構造で従来の性能を発現している。比較例1では比
較例4を軽量化したものであるが、耐衝撃性、曲げ弾性
率が低下している。一方、マトリックスが実施例、比較
例1と異なる比較例2は実施例と同様軽量化構造である
が、これも従来の性能に比べ、耐衝撃性が劣っている。
中間層で用いた繊維の引張強度と引張弾性率が低い場合
を比較例3に示すが、耐衝撃性、曲げ弾性率ともに低下
する。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明によれば従来の剛性、耐衝撃性を
維持し軽量化した複合材料を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機繊維からなる構造体と引張強度≧2
    0g/d、引張弾性率≧300g/dの有機繊維からな
    る構造体とを積層してなる樹脂強化複合材料において、
    樹脂として硬化物の固体13C−NMRスペクトルにおけ
    る60ppm〜80ppm区間の積分強度が160pp
    m〜180ppm区間の積分強度の3.8〜5.9倍で
    あるビニルエステル樹脂を用いることを特徴とする耐衝
    撃性複合材料。
  2. 【請求項2】 両外層にガラス繊維からなる構造体を内
    層に引張強度≧20g/d、引張弾性率≧300g/d
    の有機繊維からなる構造体が配されてなることを特徴と
    する請求項1記載の耐衝撃性複合材料。
  3. 【請求項3】 引張強度≧20g/d、引張弾性率≧3
    00g/dの有機繊維が、高分子量ポリエチレン繊維で
    あることを特徴とする請求項1記載の耐衝撃性複合材
    料。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009533245A (ja) * 2006-04-12 2009-09-17 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 積層体
CN103788677A (zh) * 2014-01-15 2014-05-14 芜湖市宝艺游乐科技设备有限公司 一种新型玻璃钢复合涂层材料及其制备方法

Cited By (3)

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JP2009533245A (ja) * 2006-04-12 2009-09-17 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 積層体
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