JPH09245538A - 走水防止電力ケーブル - Google Patents

走水防止電力ケーブル

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JPH09245538A
JPH09245538A JP8047541A JP4754196A JPH09245538A JP H09245538 A JPH09245538 A JP H09245538A JP 8047541 A JP8047541 A JP 8047541A JP 4754196 A JP4754196 A JP 4754196A JP H09245538 A JPH09245538 A JP H09245538A
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昭太郎 吉田
Shoichi Hasegawa
正一 長谷川
Masahiro Nishinoma
正洋 西野間
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A30/00Adapting or protecting infrastructure or their operation
    • Y02A30/14Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属シース内への浸水時の水走り遮断性能を
損うことなくサージ電圧に対する放電対策等の電気的性
能を満足する新規な構造の電力ケーブルを提供するこ
と。 【解決手段】 環状波付金属シース9下のケーブルコア
11最外層に吸水膨潤層7を設けて成る電力ケーブルで
あって、前記吸水膨潤層7の上に伸縮可能な導電層8を
設けたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】高電圧架橋ポリエチレン絶縁
ケーブル(以下CVケーブルと略記)等の電力ケーブル
に関するもので、特に浸水時の走水を防止したCVケー
ブルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CVケーブルの性能は向上し、信
頼性も一段と増した。すでに、超高圧の系統にも採用さ
れている。これはCVケーブルが優れた電気特性を有
し、さらに工事あるいは保守管理の面で簡単なためとい
える。
【0003】ただ、CVケーブルを浸水条件下で課電す
ると、浸水のみに比べて電気特性が低下する現象は古く
から知られている。そこで高電圧CVケーブルでは金属
シースあるいは金属とプラスチックラミネートテープ層
を設け遮水構造としている。しかしながら、CVケーブ
ルに金属シースを施したとしても外傷等で金属シースが
破れたとき、そこから浸水することがある。そこでその
浸水をケーブル長手方向への拡散を防止せんとして、金
属シース下のケーブルコア外層に吸水膨潤層を設けたい
わゆる走水防止型のCVケーブルが提案されている。例
えば特開平6−168630号公報に示す図3の構成の
走水防止ケーブルがある。このケーブルは、ケーブルコ
ア11を構成する外部半導電層11dの外周に非吸水性
の導線織り込みテープ15と吸水性の半導電性テープ1
6との合わせ巻きからなる吸水膨潤層17が施されてお
り、この吸水膨潤層17の外周に環状波付金属シース1
8が設けられているものである。なお、符号19は防食
層である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】超高圧CVケーブルに
おいては、ケーブル絶縁体の熱膨脹を考慮してケーブル
コアと金属シースの間にギャップを設けるとともに、ク
ッション層を介在させている。また、サージ侵入時のク
ッション層上の電位上昇に対してはクッション層の上に
銅線織込み半導電綿テープを巻いている。
【0005】このような構成のCVケーブルでは銅線織
込みテープが金属シースの底部で接触しているのでケー
ブルコアの断面上部もゼロ電位となる。したがって、ク
ッション層−金属シース間で電位が発生しない。
【0006】しかし、図4に示すような吸水膨潤層17
のある構造では吸水膨潤層17が金属シース底部(A
点)で接触しても吸水膨潤層頂上部(C点)で電位が生
じる。これは吸水膨潤層の体積抵抗率が104 〜107
Ω・cmである為である。このため、サージ侵入時金属
シース18と吸水膨潤層表面との間のエヤギャップで放
電が発生する可能性がある。この放電がケーブル外部半
導電層を経てケーブル絶縁体に至り絶縁破壊につながる
こともある。
【0007】吸水膨潤層の表面に銅線織込みテープを巻
けば、或いは、上記従来例のように、非吸水性の導線織
り込みテープと吸水性の半導電性テープとの合わせ巻き
からなる吸水膨潤層の場合は、上記の放電の問題は解決
できるが、しかし水が浸入しても吸水膨潤層の膨みを前
記非膨潤の導線織り込みテープが抑えて走水を防止する
ことが不充分となる。
【0008】また、この放電を発生させないために金属
線を有する吸水膨潤テープを使用すればよいが、このよ
うな吸水膨潤テープは通常の非導電性吸水膨潤テープに
比べて膨潤を抑止し走水を防止する機能を低下させる。
また、かつ高価である。
【0009】本発明は以上の点に鑑みてなされたもの
で、浸水時の走水防止性能を損うことなく電気的性能を
満足する新規な構造の電力ケーブルを提供するものであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の手段は、
金属シース下のケーブルコアを構成する最外層上に、吸
水膨潤層が設けられ且つその上に金属メッシュ層が設け
られていて、前記金属シースは環状波付金属シースであ
ることを特徴とする。
【0011】第2の手段は、金属シース下のケーブルコ
アを構成する最外層上に、吸水膨潤層が設けられ且つそ
の上に伸縮を付与した金属繊維または低抵抗カーボン繊
維のいずれかの繊維を織り込んだ伸縮性テープ巻回層が
設けられていて、前記金属シースは環状波付金属シース
であることを特徴とする。
【0012】第3の手段は、金属シース下のケーブルコ
アを構成する最外層上に、吸水膨潤層が設けられ且つそ
の上に低抵抗クレープ金属化紙テープ巻回層が設けられ
ていて、前記金属シースは環状波付金属シースであるこ
とを特徴とする。
【0013】第4の手段は、金属シース下のケーブルコ
アを構成する最外層上に、吸水膨潤層が設けられ且つそ
の上に導電性塗料塗布層が設けられていて、前記金属シ
ースは環状波付金属シースであることを特徴とする。
【0014】第5の手段は、金属シース下のケーブルコ
アを構成する最外層上に、支持体に吸水性樹脂とバイン
ダーを含有する吸水性組成物を設けてなるテープと、伸
縮を付与した金属繊維または低抵抗カーボン繊維を織り
込んだテープ、または低抵抗クレープ金属化紙テープの
いずれかのテープとが積層されてなる吸水テープを巻回
して設けられていて、前記金属シースは環状波付金属シ
ースであることを特徴とする。
【0015】第6の手段は、金属シース下のケーブルコ
アを構成する最外層上に、支持体に吸水性樹脂とバイン
ダーを含有する吸水性組成物を設けてなるテープ上に導
電性塗料を塗布されてなる吸水テープを巻回して設けら
れていて、前記金属シースは環状波付金属シースである
ことを特徴とする。
【0016】本発明の電力ケーブルは、上記の構成によ
り、金属シースが外傷等で穴があき、浸水しても水は、
吸水膨潤層が膨らみ前記穴のあいた両側に位置する環状
波付金属シースの谷部とケーブルコアとによって区画さ
れる空隙内にとどまる。したがって長手方向の走水を防
止することができる。しかも、吸水膨潤層の上に伸縮可
能に導電層が設けられているので、吸水膨潤層は充分膨
潤可能であり放電も発生しない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0018】図1は本発明の走水防止電力ケーブルの構
成の一例を示すもので、(イ)はその横断面、(ロ)は
その縦断面の説明図である。本発明の特徴とするところ
は、環状波付金属シース下のケーブルコア最外層上に吸
水膨潤層を設け、さらにその上に伸縮可能な導電層を設
けることである。
【0019】図1の電力ケーブルの構成をCVケーブル
において説明すると、導体1の外周に内部半導電層(内
導)2と絶縁体3及び外部半導電層(外導)4が主とし
てポリエチレンからなる樹脂の押出被覆され架橋により
形成される。その上に半導電性ゴム等からなるテープを
巻回したクッション層5及び銅線織込み半導電綿テープ
6を巻回して遮蔽層を形成している。なお、外導4の上
に鉛やALテープを巻回してその上に、上記のクッショ
ン層5及び銅線織込み半導電綿テープの巻回層6を設け
るものもある。超高圧CVケーブルでは大きな地絡容量
を有すること、また絶縁体の熱膨脹を吸収できる構造で
あること、遮水効果ならびに防護効果等から波付金属シ
ースをair gapを介して設けている。
【0020】以上の構成は従来の構成と同じであるが、
本発明では前記銅線織込みテープ巻回層6の外周に吸水
膨潤層7及び伸縮可能な導電層8を設け、air ga
pを介して環状波付のAL等の金属シース9を設けてい
る。この環状波付金属シース9は、連続した螺旋状の波
付シースではなく、ケーブル長さ方向のケーブル中心軸
を挟んで波付金属シースの谷部または山部が互いに同一
垂直線上に対向しており、一つ一つ独立した波付を形成
している。なお、環状波付金属シース9の外周には、ビ
ニル樹脂の押出被覆等によって形成される防食層10が
設けられている。
【0021】次に、吸水膨潤層7及び伸縮導電層8の詳
細構造について図2により説明する。吸水膨潤層7は、
合成樹脂フィルムあるいは繊維の織物又は不織布シート
などに半導電ゴムなどを塗布した支持体の片面に、吸水
性樹脂と、バインダと、必要に応じて充填剤、架橋剤な
どを混合した吸水性組成物を、例えばコーティングによ
って形成した吸水テープをケーブルコアの周囲に巻回し
たものである。
【0022】ここで用いられる吸水性樹脂は、水と接触
したときに水に溶けることなく、自重の数10倍から数
1000倍の吸水能力を有するポリマーで、例えば、ア
クリル酸塩系架橋物,酢酸ビニル・アクリル酸エステル
共重体ケン化物,アクリル酸塩・アクリルアミド共重合
体、などがあげられる。
【0023】図2(イ)に示す実施形態は、上記の吸水
膨潤層7の周りにAL製の大穴ネットなどを巻付けた金
属メッシュ層8を設けたものである。
【0024】図2(ロ)に示す実施形態は、上記の吸水
膨潤層7の周りに、例えばALのスネーク線またはクレ
ープ状テープ線を織り込んだカーボン繊維からなる半導
電性テープを巻回した伸縮金属繊維織込導電性テープ巻
回層8を設けたものである。
【0025】図2(ハ)に示す実施形態は、上記の吸水
膨潤層7の周りに、低抵抗クレープ金属化紙のテープを
巻回した層8を設けたものである。
【0026】図2(ニ)に示す実施形態は、上記の吸水
膨潤層7の周りに、導電性塗料塗布層8を設けたもので
ある。
【0027】また、本発明の他の実施形態は、上記の銅
線織込みテープ巻回層6の外周に、請求項5及び請求項
6に記載した吸水テープを巻回して吸水膨潤層を形成す
ることである。この場合吸水テープの導電面が背中合わ
せとなる組み合わせ巻きとすることが好ましい。なお、
この場合、図1の伸縮導電層8は設ける必要がない。
【0028】上記の本発明の吸水膨潤層は、ワイヤーシ
ールドCVケーブル、銅やALテープシールドのCVケ
ーブルにも適用できる。この場合は、吸水膨潤層は防食
層と前記の金属シールド層の間に設けられる。またこの
場合は、クッション層上の銅線織込半導電テープを設け
なくてもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明した本発明の走水防止電力ケー
ブルは、環状波付金属シース下のケーブルコア最外層に
吸水膨潤層が設けられ且つその上に伸縮可能な導電性層
が設けられているので、水走り遮断効果を損うことな
く、放電の問題が解消できる。特に走水防止電力ケーブ
ルの、サージ電圧に対する放電対策に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の走水防止電力ケーブルの構成例を示す
もので、(イ)はその横断面説明図,(ロ)はその縦断
面説明図である。
【図2】図1の構成の一部である吸水膨潤層と伸縮導電
層の形態例を示す断面説明図である。
【図3】従来の走水防止電力ケーブルの構成を示す縦断
面説明図である。
【図4】従来の走水防止電力ケーブルにおけるサージ電
圧に対する電位分布の説明図である。
【符号の説明】
1 ケーブル導体 3 ケーブル絶縁体 5 クッション層 7,17 吸水膨潤層 8 伸縮導電層 9 環状波付金属シース 11 ケーブルコア

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属シース下のケーブルコアを構成する
    最外層上に、吸水膨潤層が設けられ且つその上に金属メ
    ッシュ層が設けられていて、前記金属シースは環状波付
    金属シースであることを特徴とする走水防止電力ケーブ
    ル。
  2. 【請求項2】 金属シース下のケーブルコアを構成する
    最外層上に、吸水膨潤層が設けられ且つその上に伸縮を
    付与した金属繊維または低抵抗カーボン繊維のいずれか
    の繊維を織り込んだ伸縮性テープ巻回層が設けられてい
    て、前記金属シースは環状波付金属シースであることを
    特徴とする走水防止電力ケーブル。
  3. 【請求項3】 金属シース下のケーブルコアを構成する
    最外層上に、吸水膨潤層が設けられ且つその上に低抵抗
    クレープ金属化紙テープ巻回層が設けられていて、前記
    金属シースは環状波付金属シースであることを特徴とす
    る走水防止電力ケーブル。
  4. 【請求項4】 金属シース下のケーブルコアを構成する
    最外層上に、吸水膨潤層が設けられ且つその上に導電性
    塗料塗布層が設けられていて、前記金属シースは環状波
    付金属シースであることを特徴とする走水防止電力ケー
    ブル。
  5. 【請求項5】 金属シース下のケーブルコアを構成する
    最外層上に、支持体に吸水性樹脂とバインダーを含有す
    る吸水性組成物を設けてなるテープと、伸縮を付与した
    金属繊維または低抵抗カーボン繊維を織り込んだテー
    プ、または低抵抗クレープ金属化紙テープのいずれかの
    テープとが積層されてなる吸水テープを巻回して設けら
    れていて、前記金属シースは環状波付金属シースである
    ことを特徴とする走水防止電力ケーブル。
  6. 【請求項6】 金属シース下のケーブルコアを構成する
    最外層上に、支持体に吸水性樹脂とバインダーを含有す
    る吸水性組成物を設けてなるテープ上に導電性塗料を塗
    布されてなる吸水テープを巻回して設けられていて、前
    記金属シースは環状波付金属シースであることを特徴と
    する走水防止電力ケーブル。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1128396A1 (de) * 2000-02-28 2001-08-29 Nexans Elektrisches Kabel
CN104269216A (zh) * 2014-09-30 2015-01-07 国家电网公司 一种电力电缆局部保护管
CN113421707A (zh) * 2021-07-16 2021-09-21 宇盛电气有限公司 一种电力电缆及其制备方法

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CN113421707B (zh) * 2021-07-16 2022-01-18 宇盛电气有限公司 一种电力电缆及其制备方法

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