JPH0924523A - プラスチックレンズ成形用型 - Google Patents

プラスチックレンズ成形用型

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JPH0924523A
JPH0924523A JP17517095A JP17517095A JPH0924523A JP H0924523 A JPH0924523 A JP H0924523A JP 17517095 A JP17517095 A JP 17517095A JP 17517095 A JP17517095 A JP 17517095A JP H0924523 A JPH0924523 A JP H0924523A
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JP
Japan
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mold
molds
plastic lens
lens
molding
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JP17517095A
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English (en)
Inventor
Norio Kawai
則夫 河井
Kazuo Makino
和雄 牧野
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Itoh Optical Industrial Co Ltd
Original Assignee
Itoh Optical Industrial Co Ltd
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面カーブの誤差範囲が縮小され、かつ作成
時間短縮が可能なプラスチックレンズ成形用型を提供す
る。 【構成】 プラスチックレンズを注型重合成形する際に
使用する一対の第1型と第2型とからなる成形用型にお
いて、第1型または第2型の少なくとも一方が、プラス
チックレンズ材料に対して附形性・離型性を有する樹脂
型で、かつ、実質的に均一肉厚で形成されていることを
特徴とするプラスチックレンズ成形用型。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラスチックレン
ズを注型重合成形する際に使用する一対の第1型と第2
型とからなる成形用型(重合モールド型)に関し、特
に、少なくとも片面が非球面であるプラスチックレンズ
を成形するのに好適なレンズ成形用型に関する。
【0002】プラスチックレンズの適用分野としては、
眼鏡レンズ、カメラレンズ、カメラのファインダー、撮
影用レンズ、プロジェクションテレビ用レンズ、レンチ
キュラーレンズ、太陽光集光用レンズ、フレネルレンズ
などがある。
【0003】ここで、非球面とは、狭義の下記式で規定
される曲面ばかりでなく、累進焦点レンズ、二重焦点レ
ンズにおける、曲面も意味する。
【0004】 Z=X2 /{(R+(R2 −(k+1)X21/2 }+A1 X+A22 + …+Ann ここで、R:曲率半径、k:非球面係数、An :非球面
係数 X:起点からの距離
【0005】
【従来の技術】近年、眼鏡レンズやカメラレンズ、光学
用途レンズにおいて、無機ガラスレンズからプラスチッ
クレンズへと移行しつつある。
【0006】プラスチックレンズは、透明性に優れ、高
い屈折率を有するものもあり、低分散性で複屈折率が低
く、軽量で衝撃強度が高く安定性に富み、さらに、加工
性に優れ、吸水性が低い、易着色性、易染色性等に優れ
ているためである。
【0007】特に、プラスチックレンズの分野では、ガ
ラスレンズでは、量産の困難な非球面化レンズの要求が
増大している。
【0008】即ち、平面・球面レンズは、ガラス素材の
研摩品でも安価に製造されるが、非球面レンズは量産時
に、精度のばらつきや生産工程の複雑化によって、ガラ
ス素材では高価になる。プラスチックレンズにすること
により、非球面ガラス型、非球面セラミック型、非球面
金属型等から安価に製造することができるためである。
【0009】上記プラスチックレンズの製造方法には、
射出成形法やプラスチックブロックよりの切削研摩法な
どがあるが、注型重合成形法が、射出成形におけるよう
な、配向、複屈折のあるプラスチックレンズが成形され
るおそれがなく、かつ、切削研削法に比して、量産効果
が格段に大きいという利点があるため、主流になりつつ
ある。
【0010】注型重合成形法は、2枚のモールド、即
ち、第1・2型の間で、プラスチックレンズの原料とな
る液状の熱・光硬化性化合物を主成分とするプラスチッ
ク原料を充填硬化して成形を行う方法である。
【0011】また、2枚のモールド間隔の距離は、全く
任意であるので、下記(i) 予め必要な間隔に設定した2
枚のモールドをガスケットで保持する方法(以下「ガス
ケット保持法」と略称する。)、および、下記(ii)周囲
に粘着テープを巻回して張り付け保持する方法(以下
「テープ巻き回し法」と略称する。)、がある。
【0012】なお、この2枚のモールドの対向する面
は、レンズに必要なカーブを有し、このカーブはプラス
チックレンズ硬化重合時の収縮率を考慮に入れて形成さ
れている。
【0013】離型後のプラスチックレンズのひずみをな
くし、均一に重合させるために硬化には、少なくとも数
時間、通常は、一昼夜程度以上、要する場合が多い。そ
の際にプラスチック原料によっては、徐々に温度を上
げ、最高温度80〜130℃にする場合がある。硬化が
終了したらガスケットを取り除き、組み立てられたモー
ルドを、ヒートショックまたは楔状工具によって物理的
に2枚のモールドを取り外し、プラスチックレンズを離
型する(取り出す)。
【0014】(i) ガスケット保持法(図1参照):ガス
ケット11は、ゴム、エラストマー、比較的軟質の熱可
塑性樹脂等の材料からなり、通常は、モールド2枚13
A、13Bをこのガスケット11に組み合わせる。モノ
マー等の液状の硬化性化合物原料は、この2枚のモール
ド13A、13Bの間に注入され、漏れないように密閉
される。この密閉するときには、2枚のモールド13
A、13Bの両側よりばね状のモールド固定具15で固
定されている。この後、このプラスチック原料が充填さ
れた組み立て済みガスケット保持モールドをそのまま加
熱炉等に入れてプラスチック原料を硬化させる。
【0015】離型に際して、取り除いたガスケットは、
切断してあったり、汚れがあるので、ほとんど再使用は
行わないが、モールドは、取り外し後、十分に洗浄し、
外観的に傷などのないことを確認し、再使用する。
【0016】なお、プラスチックレンズには数多くの形
状、外径、カーブの種類があり、それに合わせてガスケ
ットの形状も違い、多種類のガスケットを用意しなけれ
ばならない問題がある。
【0017】さらに、ガスケット素材は、ある程度の柔
軟性を必要とするが、その柔軟性が充分でないとモール
ド間隔の体積がプラスチック原料の収縮に追従しきれ
ず、モールドとプラスチック原料との間に剥れが生じ、
離型後のプラスチックレンズにその剥れ跡が転写される
問題がある。
【0018】(ii)テープ巻き回し法(図2参照):ガス
ケット保持法の場合と、2枚のモールド13A、13B
を組み立てる方法が異なるだけで、2枚のモールドの取
り外し方法は同じである。
【0019】このテープ巻き回し法は、一種類の粘着テ
ープで任意に2個のモールド13A、13Bの間隔で決
定し、その間隔に保持するようにテープ17を巻回すれ
ばよく、自由に多種類のプラスチックレンズに対応する
ことができ、ガスケット保持法の如く、多種類のガスケ
ットを成形加工、管理する手間も費用もかからない。
【0020】比較的に薄い粘着テープは、その材質にか
かわらず柔軟性があり、プラスチックレンズ原料の収縮
に追従できるので、耐熱性を有する種々の材質の粘着テ
ープが使用できる。
【0021】粘着テープの種類としては、特に限定され
ないが、粘着テープ用フィルム素材としては、ポリプロ
ピレン、ポリエステル等のプラスチックフィルム、また
は、アルミ等の金属箔があり、粘着テープ用粘着剤とし
て、ゴム系、アクリル系、シリコーン系等が一般に市販
されている。特に、プラスチック原料の硬化温度が高い
レンズ素材に対しては、ポリエステル等の耐熱性のある
フィルムで粘着剤として耐薬品性の大きいシリコーン系
粘着剤等が好ましい。
【0022】上記において、注型重合成形で使用される
2枚のモールド、即ち、第1・2型は、現状では無機ガ
ラス型が一般的であった。
【0023】このガラス型の製造方法は、通常、下記の
(i) 研削法と(ii)転写法とが、あった。
【0024】(i) 研削法:ガラス材を融解して、各種プ
レス型に入れ、研摩切削加工前のブロックとしてプレス
加工品を成形する。その後、レンズに必要な平面、球
面、非球面カーブを作成するためにこのプレス加工品を
研摩切削加工する。
【0025】(ii)転写法:予め高精度の平行平面をプレ
ス加工品より研摩切削し、その後、必要な平面、球面、
非球面カーブに加工された金属、セラミック製等の転写
型を使用し、その上にこの平行平面研摩品をのせ、ガラ
スの軟化温度に近い温度に加熱し、平面、球面、非球面
カーブを転写する。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ガラスモール
ドの成形には、下記のような問題点があった。特に、そ
れらの問題点は、非球面を形成する場合の研摩が困難
で、顕著になった。
【0027】(i) 上記研削法では、1個1個のガラス素
材プレス加工品に対して、まず必要カーブに切削した
後、研摩するために、工程にかなりの時間を必要とする
とともに、生産数量の増加があまり望めない。さらに、
個々のプレス加工品より研摩切削するために、個々によ
って作成カーブが異なる結果となり不安定である。
【0028】(ii)上記転写法では、予め、必要なカーブ
に加工された金属、セラミック製等の転写型の上に、平
行平面研摩品をのせ、ガラス軟化温度に近い温度に加熱
し転写するのであるから、大量生産が可能である。
【0029】しかし、転写が温度分布等や高精度平行平
面研摩品の加工の難しさによって、個々に同一精度でで
きなくて、不安定であり、製造工程上の良品率もあまり
良いとは言えない。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明のプラスチックレ
ンズ成形用型は、上記課題を下記構成により解決するも
のである。
【0031】プラスチックレンズを注型重合成形する際
に使用する一対の第1型と第2型とからなる成形用型に
おいて、前記第1型または第2型の少なくとも一方が、
前記プラスチックレンズ材料に対して附形性・離型性を
有する樹脂型で、かつ、実質的に均一肉厚で形成されて
いることを特徴とする。
【0032】
【発明の効果】本発明のプラスチックレンズ成形用型
は、無機ガラス型に変えて、少なくとも一方の型(非球
面を附形する場合はその型)を樹脂型とすることによ
り、非球面カーブを有する側の1枚のモールドを光学的
に高精度に形成されたプラスチック素材にすることによ
って、作成されるプラスチックレンズの表面カーブの誤
差範囲縮小による品質向上や作製時間短縮、さらにモー
ルド製造単価の低減など大きな効果が得られる。
【0033】なお、コンタクトレンズでは従来より樹脂
型が使用されているが(特開平6−342135号公報
参照)、本発明の樹脂型を何ら示唆するものではない。
【0034】一般的なプラスチックレンズ(通常、径:
60mm以上、最小厚:1mm以上)と異なり、コンタクト
レンズは微小製品(通常、径:10mm前後、厚み0.2
〜0.3mm)であり、その成形挙動が異質である。即
ち、硬化加熱温度・時間においてコンタクトレンズはプ
ラスチックレンズに比して低温・短時間であり、また、
コンタクトレンズはプラスチックレンズの如く成形品の
後収縮を考慮する必要がない。
【0035】従って、従来においては、樹脂型によるプ
ラスチックレンズの成形は、当業者に不可能視されてい
た。
【0036】
【発明の実施の形態】
(1) 本発明の成形用型の、少なくとも一方を形成する樹
脂型は、射出成形あるいは圧縮成形によって成形され
る。特に、一方をガラス型とする場合で、プラスチック
レンズの片面が非球面で他面が球面である場合、非球面
を附形する型を樹脂型とし、球面を附形する型をガラス
型とすることが望ましい。ガラス型は、非球面を形成す
るのが、プラスチック型に比して困難なためである。ま
た、一方をガラス型とすることにより、後述のレンズの
成形に際して、型全体の形態保持が容易となり望まし
い。
【0037】そして、樹脂型の材料は、後述のプラスチ
ックレンズに対して良好な附形性・離型性、即ち、基本
的な表面精度、光沢度を有するものなら、着色品であっ
ても問題はない。好ましくは、重合性化合物液を2枚の
モールドを組み立てた所に注入する際に、液面の確認が
可能なように透明材料である方が好ましい。
【0038】特に限定はないが、樹脂型の熱可塑性樹脂
の例としては、レンズ材料により異なり、ポリ塩化ビニ
ル、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂、メタクリル
樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリ
アセタール、ポリカーボネート、ポリブチレンテレフタ
レート、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリアリレート、ポリアミドイ
ミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリイミド、各種結晶性・非晶性ポリオレフィン等
を挙げることができる。
【0039】特に好ましくは、耐熱性・耐薬品性に優れ
る、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテ
ン、さらには、主鎖に脂環を含む非晶性変性ポリオレフ
ィンが望ましい。
【0040】組み立てられた2枚のモールドに充填され
るプラスチックレンズ原料となる液状重合性化合物にも
硬化温度の低い化合物や高い化合物がある。硬化温度の
低い化合物は、一般的な汎用樹脂製モールドで使用可能
であるが、硬化温度の高い化合物は、耐熱性の優れる結
晶性または非晶性ポリオレフィン樹脂(特に、主鎖に脂
環を含む非晶性変性ポリオレフィン)が好ましい。また
この液状重合性化合物にもプラスチック等を溶解しやす
い溶剤性の強い分子量の小さい化合物や溶剤性の弱い分
子量の大きなオリゴマータイプの化合物があり、このオ
リゴマータイプの化合物は、一般的な汎用樹脂製モール
ドで使用可能であるが、分子量の小さい化合物には、耐
薬品性の優れる結晶性または、非晶性ポリオレフィン樹
脂(特に、主鎖に脂環を含む変性ポリオレフィン)が好
ましい。
【0041】また、レンズ成形に際して、前記ガスケッ
ト保持方法を使用する場合は、液漏れ防止とレンズ型状
を固定化するために、2枚のモールドの外側よりばね状
のものにより強固に固定するので、変形温度の低い樹脂
や、薄い形状の樹脂型を使用すると、必要なカーブが得
られなかったり等の問題が発生し易い。このため、前記
テープ巻き回し法で成形する方法が、強固なばね状固定
具を使用しなくてよく、好ましい。
【0042】この樹脂型の製造方法は、通常一般的な成
形方法である射出成形または圧縮成形で行なわれる。通
常、ガラス型の厚みは1.5〜3.0mm程度で使用され
るが、樹脂型は、一般にプラスチック素材は変形強度が
弱いという欠点があるため、この厚みは厚い方が好まし
い。通常、4mm以上の厚みが必要であり、上限が10mm
以下とする。厚過ぎると、成形用型の中央部に引けが発
生し易く、精度高い型を成形し難い。また、同様な理由
で、樹脂型の厚みは、実質的に均一肉厚で形成されてい
る。
【0043】この樹脂型の成形時に使用する金型形状で
あるが、厚肉物品成形であるので、一般的薄肉物品成形
で使用するゲート口より大きめのゲート口を採用し、さ
らにレンズ成形時に附形面となる側の表面研摩精度は、
光学的な鏡面精度になるまで研摩する必要がある。透明
物品であるプラスチックレンズを形成した際に、表面の
光沢や透明度の低下の原因となる。
【0044】(1) 本発明で組み立てられた2枚のモール
ドに充填されるプラスチックレンズ原料となる液状重合
性化合物としては、架橋構造を有する樹脂を用いること
によって加工特性その他の優れたプラスチックレンズを
成形できる。
【0045】樹脂に架橋構造を導入する際には、ラジカ
ル重合性の官能基を分子内に2個以上有する化合物を共
重合することによって耐熱性に優れた架橋構造を有する
樹脂を得ることができる。
【0046】ラジカル重合性の官能基を分子内に2個以
上有する化合物としては、特に限定されないが、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA−ジ(メ
タ)アクリレート、ビスフェノールA−ジ(ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート)、テトラブロモ−ビスフ
ェノールA−ジ(メタ)アクリレート、テトラブロモ−
ビスフェノールA−ジ(ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート)、トリアリルイソシアヌレート、ペンタエリ
スリトールテトラキス(メタ)アクリレート、ペンタエ
リスリトールトリス(メタ)アクリレート、ジエチレン
グリコールビスアリルカーボネート等を使用可能であ
る。
【0047】また、イソシアネート基を分子内にて2個
以上有する化合物と水酸基やチオール基を分子内に2個
以上有する化合物を反応することによっても架橋構造を
有する樹脂を得ることができる。
【0048】イソシアネート基を分子内に2個以上有す
る化合物としては、特に限定はないが、例えば、トリレ
ンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ポリメリック4,4’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、キミリレンジイソシアネート、ナ
フチレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシア
ネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リ
ジンジイソシアネート、イソプロピリデンビス(4−シ
クロヘキシルイソシアネート)、m−キシリレンジイソ
シアネート、p−キシリレンジイソシアネート、シクロ
ヘキシルジイソシアネート、トリジンジイソシアネート
等を使用可能である。
【0049】水酸基を分子内に2個以上有する化合物と
しては、特に限定はないが、例えば、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、グ
リセロブタンジオール、グリセロール、ペンタンジオー
ル、ペンタントリオール、ヘキサンジオール、ヘキサン
トリオール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサン
トリオール、等を使用可能である。
【0050】チオール基を分子内に2個以上有する化合
物としては、特に限定はないが、例えば、トリメチロー
ルプロパントリスチオールグリコレート、ペンタエリス
リトールテトラキスチオグリコレート、トリメチロール
プロパントリスチオプロピオネート、ペンタエリスリト
ールテトラキスチオプロピオネート、m−キシレンジチ
オール、p−キシレンジチオール、ジメルカプトトリエ
チレンジスルフィド、1,10−デカンジチオール、
1,14−テトラデカンジチオール、1,5,10−デ
カントリチオール、ジメルカプトジエチレンスルフィ
ド、4−メルカプトメチル−3,6−ジチア−1,8オ
クタンジチオール等を使用可能である。
【0051】
【実施例】以下、本発明の効果を確認するために、比較
例とともに行った実施例について説明をする。
【0052】なお、配合単位である「重量部」は、特に
断らない限り、「部」を意味する。
【0053】<実施例1〜5、比較例1〜2> [第一工程] ジエチレングリコールビスアリルカーボ
ネート100部に重合開始剤イソプロピルパーオキシジ
カーボネート3.5部を加え充分攪拌した後、1μmの
フィルターで濾過し、プラスチックレンズ原料溶液を調
合した。
【0054】[第二工程] 次に、射出成形機「住友ネ
スタールM IIIサイキャップ165−75」(住友重機
械工業(株)製)で、表1に示す各種熱可塑性樹脂を各
条件下で射出成形し、5mm厚の各種樹脂型を調製した。
そのとき使用した金型は、光学的鏡面精度を有するもの
で眼鏡用レンズとして、外径75mm、中心厚1.6mm
(−)2.50ディオプトリ球面レンズを作成するため
のものである。なお、射出成形機のスクリュー口径は、
28mmである。
【0055】[第三工程] 第二工程で成形した2枚の
樹脂型をポリプロピレン製50μmフィルムのアクリル
系粘着剤テープによって組み立てられたものに、第一工
程で調合されたレンズ原料溶液を注入し、約20時間で
最大温度80℃まで昇温する硬化条件で加熱硬化した。
【0056】この結果を示す表1から、樹脂型材料とレ
ンズ材料の組み合わせは、ある程度限定されることが分
かる。
【0057】
【表1】
【0058】<実施例6〜9、比較例3〜5> [第一工程] ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト100部にジブチルチンジクロライド0.25部を入
れ充分に攪拌した後、4−メルカプトメチル−3,6−
ジチア−1,8オクタンジチオール66部を入れ攪拌
後、1μmフィルターで濾過し、プラスチックレンズ原
料溶液を調合した。
【0059】[第二工程] 次に、射出成形機「住友ネ
スタールM IIIサイキャップ165−75」で、表2に
示す各種熱可塑性樹脂を各種条件下で成形し、5mm厚の
各種樹脂型を得た。その時に使用した金型は、非球面カ
ーブを持つ光学的鏡面精度を有するもので、外径75m
m、中心厚1.2mm(−)3.25ディオプトリ非球面
眼鏡レンズを形成するためのものである。なお、射出成
形機のスクリュー口径は、28mmである。
【0060】[第三工程] 第二工程で成形された非球
面カーブを持つ樹脂型1個ともう1つの球面カーブを持
つ無機ガラス型1個を38μm厚ポリエチレンテレフタ
レートフィルムにシリコーン系粘着剤が塗布された粘着
テープによって組み立てられたものに、第一工程で調合
したレンズ原料溶液を注入し、約22時間で最大温度1
30℃まで昇温する硬化条件で加熱硬化した後、クサビ
状工具で物理的に離型し、非球面眼鏡プラスチックレン
ズを得た。
【0061】結果を示す表2から、樹脂型材料とレンズ
材料の組み合わせは、ある程度限定されるとともに、フ
ィラー入りの場合、附形性に問題があることが分かる。
【0062】
【表2】
【0063】<実施例10〜15> [第一工程] m−キシリレンジイソシアネート100
部にジブチルチンジクロライド0.018部を添加し、
充分に攪拌した後、ペンタエリスリトールテトラキスチ
オプロピオネート130部を加え攪拌後、1μmフィル
ターで濾過し、プラスチックレンズ原料溶液を調合し
た。
【0064】[第二工程] 次に、射出成形機「東芝I
S−50−EP」(東芝機械(株)製)で、表3に示す
各種熱可塑性樹脂を各種条件下で成形し、5mm厚の各種
樹脂型を得た。その時に使用した金型は、実施例6〜9
・比較例3〜5で使用したものと同一であり、この射出
成形機のスクリュー口径も28mmと同一である。
【0065】[第三工程] 第二工程で成形された非球
面カーブを持つ樹脂型1個ともう1つの球面カーブを持
つ無機ガラス型1個を38μm厚ポリエチレンテレフタ
レートフィルムにアクリル系粘着剤が塗布された粘着テ
ープによって組み立てたものに、第一工程で調合された
レンズ原料溶液を注入し、約24時間で最大温度120
℃まで昇温する硬化条件で加熱硬化した後、クサビ状工
具で物理的に離型し、非球面メガネプラスチックレンズ
を得た。
【0066】表3にそれらの結果を示すが、離型後の樹
脂型外観及びレンズ外観・カーブ精度が良好であること
が分かる。
【0067】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスケット保持法によるプラスチックレンズの
成形法を示す断面図
【図2】テープ巻き回し法によるプラスチックレンズの
成形法を示す断面図
【符号の説明】
11…ガスケット 13A…モールド(第1型) 13B…モールド(第2型) 15…モールド固定具 17…粘着テープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 1/04 G02B 1/04 // B29L 11:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスチックレンズを注型重合成形する
    際に使用する一対の第1型と第2型とからなる成形用型
    において、 前記第1型または第2型の少なくとも一方が、前記プラ
    スチックレンズ材料に対して附形性・離型性を有する樹
    脂型で、かつ、実質的に均一肉厚で形成されていること
    を特徴とするプラスチックレンズ成形用型。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記プラスチックレ
    ンズが、少なくとも片面が非球面であり、前記非球面を
    附形する方の第1型または第2型が、少なくとも樹脂型
    であることを特徴とするプラスチックレンズ成形用型。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、第1型また
    は第2型の一方が無機ガラス型であることを特徴とする
    プラスチックレンズ成形用型
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、樹脂
    型の材料が、主鎖に脂環を含む変性ポリオレフィンであ
    ることを特徴とするプラスチックレンズ成形用型。
JP17517095A 1995-07-11 1995-07-11 プラスチックレンズ成形用型 Withdrawn JPH0924523A (ja)

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JP17517095A JPH0924523A (ja) 1995-07-11 1995-07-11 プラスチックレンズ成形用型

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JP17517095A JPH0924523A (ja) 1995-07-11 1995-07-11 プラスチックレンズ成形用型

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007160706A (ja) * 2005-12-14 2007-06-28 Asahi Kasei Aimii Kk 重合用の樹脂鋳型

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