JPH09244A - 製麹方法及び装置 - Google Patents

製麹方法及び装置

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JPH09244A
JPH09244A JP17960195A JP17960195A JPH09244A JP H09244 A JPH09244 A JP H09244A JP 17960195 A JP17960195 A JP 17960195A JP 17960195 A JP17960195 A JP 17960195A JP H09244 A JPH09244 A JP H09244A
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JP
Japan
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koji
koji making
outside air
oxygen concentration
temperature
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Application number
JP17960195A
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English (en)
Inventor
Mitsuo Hayashi
三雄 林
Wakio Araki
和鬼夫 荒木
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NAGATA JOZO KIKAI KK
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NAGATA JOZO KIKAI KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製麹方法において、麹品質の向上と安定化を
図る。 【構成】 製麹室12内の空気は、温度及び相対湿度を経
時的に制御されるとともに、酸素濃度についても制御さ
れる。酸素源としては外気が利用され、外気は、製麹室
12の温度及び相対湿度の変動を抑制するために、除湿装
置30及び加熱装置32において相対湿度及び温度を調節さ
れてから、製麹室12へ導入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、主として清酒醸造に
用いられる製麹工程における製麹方法及び装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】清酒麹の製麹では、製麹環境として製麹
室の温度と相対湿度を制御していた。また、麹の温度経
過を制御するために、製麹室の温度と相対湿度を変更す
る場合もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、麹温度
と製麹室の温度と相対湿度の制御だけでは、安定した高
品質の麹を得ることができなかった。
【0004】麹温度と製麹室の温度と相対湿度の制御以
外に酸素濃度を制御項目として設けることにより、麹品
質の向上と安定化を図る方法と装置を提供することがこ
の発明の目的である。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明を、実施例に対
応する図面の符号を使用して説明する。請求項1の前提
となる製麹方法では、製麹室(12)の温度及び相対湿度を
経時的に設定された値で制御する。そして請求項1の製
麹方法では、製麹室(12)の酸素濃度について制御する。
【0006】請求項2の製麹方法では、請求項1の製麹
方法において、さらに、製麹室(12)の酸素濃度は10〜
20V/V%、好ましくは16〜19V/V%の範囲内
に調節する。なお、本明細書では、V/V%を体積濃
度、W/W%を重量濃度と定義する。
【0007】請求項3の製麹方法では、請求項1又は2
の製麹方法において、さらに、外気を酸素源とし、製麹
室(12)内への外気の導入制御により製麹室(12)の酸素濃
度を制御する。
【0008】請求項4の製麹方法では、請求項3の製麹
方法において、さらに、外気の温度及び相対湿度を調整
し、その調整後の外気を製麹室(12)内へ導入する。
【0009】請求項5の製麹方法では、請求項4の製麹
方法において、さらに、製麹室(12)の温度及び相対湿度
が変動しないように、製麹室(12)内への外気の導入量を
ダンパや換気扇等により調整、制限する。
【0010】請求項6の前提となる製麹装置(10)は、製
麹室(12)の温度及び相対湿度を経時的に設定された値で
制御する。そして請求項6の製麹装置(10)は次の(a)
及び(b)の構成要素を有している。 (a)製麹室(12)の酸素濃度を測定する酸素濃度センサ
(24) (b)酸素濃度センサ(24)の検出値に基づいて製麹室(1
2)内への外気の導入を制御する外気導入手段(34,42)
【0011】請求項7の製麹装置(10)は、請求項6の製
麹装置(10)において、さらに、次の(c)の構成要素を
有している。 (c)製麹室(12)内へ導入される外気の温度及び相対湿
度を制御する空調手段(30,32)
【0012】請求項8の製麹装置(10)では、請求項7の
製麹装置(10)において、さらに、外気導入手段(34,42)
は、ダンパや換気扇等により外気の導入量を調整自在と
される。
【0013】
【作用】請求項1,2,3の製麹方法では、製麹の制御
に酸素濃度を加えることにより、高度な製麹制御を行う
ことができる。すなわち、麹菌の生育に伴い製麹室(12)
内の酸素が消費され、製麹室(12)の酸素濃度は徐々に低
下する。この際、酸素濃度が10V/V%未満になる
と、麹菌がアルコール発酵などの嫌気的代謝を起こしや
すくなる。酸素濃度が20V/V%を越えると、麹の着
色が進みやすくなる。そこで、酸素濃度を10V/V%
以上で20V/V%以下の範囲、好ましくは16〜19
V/V%の範囲の所定の値に調節する。
【0014】請求項4の製麹方法では、請求項1,2,
3の製麹方法の作用に加えて、経時的に制御されている
製麹室(12)の温度と相対湿度は製麹の重要な制御因子で
あるため、酸素濃度を制御するに際しては、製麹室(12)
の温度と相対湿度の変動を抑える必要がある。導入する
外気の温度及び相対湿度を前もって適切に調節すること
で、製麹室(12)の環境の変動を抑えながら酸素濃度を調
節する。
【0015】請求項5の製麹方法では、請求項4の製麹
方法の作用に加えて、外気の導入量を制御する。外気の
導入量が多大となって、製麹室(12)への導入前の外気の
製麹室(12)及び相対湿度の調節能力を超えると、これは
製麹室(12)の温度及び相対湿度を変動させることにな
る。しかし、外気の導入量を、製麹室(12)の温度及び相
対湿度の変動を抑制できる範囲に制限しつつ、外気を製
麹室(12)へ導入し、これにより、外気の温度及び相対湿
度の調節を確実に行い、製麹室(12)の温度及び相対湿度
の変動を抑制しつつ、製麹室(12)の酸素濃度を調節でき
る。
【0016】請求項6の製麹装置(10)では、酸素濃度セ
ンサ(24)は経時的に製麹室(12)の酸素濃度を測定する。
測定酸素濃度が設定値より小さい場合には、外気導入手
段(34,42)は、酸素濃度センサ(24)による測定酸素濃度
が設定値に一致するまで外気を製麹室(12)内へ導入し、
これにより、製麹室(12)の酸素濃度は増加する。また、
外気導入手段(34,42)は、酸素濃度センサ(24)による測
定酸素濃度が設定値より大きい場合には、製麹室(12)へ
の外気の導入を、製麹室(12)の測定酸素濃度が設定値に
一致するまで、中止する。なお、麹菌菌糸は酸素を消費
するので、製麹室(12)への外気の導入の中止期間中、製
麹室(12)の酸素濃度は徐々に低下することになる。
【0017】請求項7の製麹装置(10)では、請求項6の
製麹装置(10)の作用に加えて、外気は、空調手段(30,3
2)により温度及び相対湿度を調節されてから、製麹室(1
2)へ導入される。これにより、経時的に制御されている
製麹室(12)の温度と相対湿度は、製麹室(12)への外気の
導入にもかかわらず、大きな変動を抑制され、かつ製麹
室(12)の酸素濃度は所望値に調節される。
【0018】請求項8の製麹装置(10)では、請求項7の
製麹装置(10)の作用に加えて、外気導入手段(34,42)
は、製麹室(12)への外気の導入に因る製麹室(12)の温度
及び相対湿度の変動が極力抑制されるように、製麹室(1
2)への外気の導入量を制限しつつ、外気を製麹室(12)へ
導入する。
【0019】製麹室(12)への外気の導入量を外気導入手
段(34,42)により制御するようにした場合の実施態様と
して、外気導入手段(34,42)は、製麹室(12)による測定
酸素濃度が設定値より小さい場合には、測定酸素濃度が
設定値に速やかに接近するように、外気は、外気導入手
段(34,42)により導入量を徐々に増加されつつ、空調手
段(30,32)により温度及び相対湿度を調節されてから、
製麹室(12)へ導入される。この間は、経時的に制御され
ている製麹室(12)の温度と相対湿度の変動は最小限に抑
制される。これに伴って、酸素濃度センサ(24)による測
定酸素濃度が設定値に適当に近接すると、次は、外気
は、外気導入手段(34,42)により導入量を徐々に減少さ
せられながら、空調手段(30,32)により温度及び相対湿
度を調節されてから、製麹室(12)へ導入される。この結
果、経時的に制御されている製麹室(12)の温度と相対湿
度は変動を最小限に抑制されるとともに、製麹室(12)の
酸素濃度が設定値以上に大きくオーバシュートしないよ
うに制御されることになる。
【0020】酸素濃度センサ(24)による測定酸素濃度が
設定値より大きい場合には、測定酸素濃度が設定値に一
致するまで、外気は、外気導入手段(34,42)により製麹
室(12)への導入量を減少させられつつ、空調手段(30,3
2)により温度及び相対湿度の調節を的確に実施されてか
ら、製麹室(12)内に取り込まれる。こうして、経時的に
制御されている製麹室(12)の温度と相対湿度の変動は最
小限に抑制されるとともに、製麹室(12)の酸素濃度は設
定値へ低下する。
【0021】
【実施例】この発明を実施例に対応する図面の符号を使
用して説明する。図1は円盤式自動製麹装置10の横断面
図である。断熱壁14で構成された製麹室12内に、中心円
筒16を回転軸として回転する通気性のある円形培養床18
を設ける。円形培養床18上には、麹基質としての蒸米が
盛込出麹装置20により一定の堆積厚で盛込まれ、必要に
応じて手入装置22により撹拌混合される。麹基質堆積表
面の近傍に酸素濃度センサ24を設け、麹基質近傍の酸素
濃度を連続的に測定する。製麹室12内の空気は、送風フ
ァン34の作動により、断熱壁14に設けられた吸込み口26
から吸込みダクト28へ吸い込まれ、除湿装置30及び加熱
装置32において相対湿度及び温度を調節された後、吹込
みダクト36を経て断熱壁14の吹込み口38から製麹室12内
へ戻され、これにより、製麹室12の相対湿度及び温度を
製麹中、経時的に制御することができる。除湿装置30
は、空気の冷却により空気中の水蒸気を結露させて、相
対湿度を減少させる形式であり、冷却機能も備えてい
る。こうして、除湿装置30における冷却及び加熱装置32
における加熱により空気温度が所望値へ調節される。な
お、除湿装置30は、湿度調整に関して除湿機能のみであ
るが、円形培養床18の麹菌菌糸は、酸素の消費に伴い、
熱を発生するとともに、麹基質としての蒸米の水分を蒸
発させ、これは製麹室12の相対湿度を増大させることに
なるので、除湿装置30のみが装備すれば、製麹室12内の
相対湿度の増減調節に対処できる。すなわち、製麹室12
内の相対湿度を上昇させるときは加熱装置32による除湿
を中止する。
【0022】円形培養床18の麹菌菌糸は、生育に伴い、
製麹室12内の酸素を消費する。酸素濃度センサ24の測定
値が設定値より低くなった場合、図示していないが断熱
壁14に外気吸込み用の換気扇等を設け、外気を製麹室12
へ導入してもよい。製麹室12への外気の導入により、製
麹室12へ酸素が供給され、製麹室12の酸素濃度は上昇す
る。
【0023】室内環境の変動を抑えて酸素濃度を上昇さ
せるには、外気導入ダンパ42を開き、外気導入ダクト40
を介して外気を除湿装置30の方へ導入するとともに、外
気の相対湿度及び温度を除湿装置30及び加熱装置32にお
いて所望値へ調節してから、その外気を吹込み口38より
製麹室12内へ導入する。これにより、製麹室12内の相対
湿度及び温度の変動を抑えつつ、製麹室12内の酸素濃度
の上昇を図る。この際、外気導入ダンパ42を全開にし、
吸込みダクト28からの室内空気吸入を0にするととも
に、外気導入ダクト40からの外気の流入量を大幅に増大
させると、除湿装置30と加熱装置32における外気の相対
湿度及び温度の調節が追い付かず、製麹室12内の相対湿
度及び温度が一時的に低下して、製麹に悪影響を及ぼす
場合がある。そこで、酸素濃度設定値と測定値の差が小
さいときには外気導入ダンパ42の開度を小さく調節し、
酸素濃度設定値と測定値の差が大きいときには外気導入
ダンパ42の開度を大きく調節する。外気を導入した際に
は、室内の静圧が上昇するため、換気扇44等の排気装置
を設けてもよい。外気導入ダンパ42は外気の導入量を調
節する機構であればよく、図1の形状に限定されるもの
ではない。
【0024】酸素濃度センサ24の測定値が設定値より高
くなった場合、製麹室12内への外気の導入を中止して、
麹菌菌糸の呼吸により酸素濃度が低下するのを待っても
よい。しかしながら、酸素濃度が設定値より低下してか
ら外気を導入した場合には、除湿装置30と加熱装置32の
調節遅れのため、製麹室12の相対湿度及び温度が一時的
に低下をする。そこで、酸素濃度設定値より測定値が大
きくその差が所定の値以下であれば、外気導入ダンパ42
の開度を小さく調節して、製麹室12への少量の外気の導
入を確保する。その差が所定の値以上であれば、外気導
入ダンパ42の開度を全閉に調節する。
【0025】外気の導入量を調節する場合には、麹菌の
酸素消費と外気からの酸素供給のバランスが釣り合い、
室内環境の変動を最小限に抑えることができる。
【0026】
【発明の効果】この発明では、酸素濃度を制御項目に加
えることにより、高品質の麹を安定して生産することが
できる。特に、製麹の室内環境の変動を抑制しながら酸
素濃度を調節可能な点は、この発明をさらに有益有用な
ものとしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】円盤式自動製麹装置の横断面図である。
【符号の説明】
10 円盤式自動製麹装置(製麹装置) 12 製麹室 24 酸素濃度センサ 30 除湿装置(空調手段) 32 加熱装置(空調手段) 34 送風ファン(外気導入手段) 36 吹込みダクト(外気導入手段)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製麹室(12)の温度及び相対湿度を経時的
    に設定された値で制御する製麹方法において、前記製麹
    室(12)の酸素濃度について制御することを特徴とする製
    麹方法。
  2. 【請求項2】 前記製麹室(12)の酸素濃度は10〜20
    V/V%の範囲内に調節することを特徴とする請求項1
    記載の製麹方法。
  3. 【請求項3】 外気を酸素源とし、前記製麹室(12)内へ
    の外気の導入制御により前記製麹室(12)の酸素濃度を制
    御することを特徴とする請求項1又は2記載の製麹方
    法。
  4. 【請求項4】 外気の温度及び相対湿度を調整し、その
    調整後の外気を前記製麹室(12)内へ導入することを特徴
    とする請求項3記載の製麹方法。
  5. 【請求項5】 前記製麹室(12)の温度及び相対湿度が変
    動しないように、前記製麹室(12)内への外気の導入量を
    調整することを特徴とする請求項4記載の製麹方法。
  6. 【請求項6】 製麹室(12)の温度及び相対湿度を経時的
    に設定された値で制御する製麹装置(10)において、
    (a)前記製麹室(12)の酸素濃度を測定する酸素濃度セ
    ンサ(24)、及び(b)前記酸素濃度センサ(24)の検出値
    に基づいて前記製麹室(12)内への外気の導入を制御する
    外気導入手段(34,42)、を有していることを特徴とする
    製麹装置。
  7. 【請求項7】 (c)前記製麹室(12)内へ導入される外
    気の温度及び相対湿度を制御する空調手段(30,32)、を
    有していることを特徴とする請求項6記載の製麹装置。
  8. 【請求項8】 外気の導入量を調整自在である前記外気
    導入手段(34,42)、を有していることを特徴とする請求
    項7記載の製麹装置。
JP17960195A 1995-06-23 1995-06-23 製麹方法及び装置 Pending JPH09244A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001178452A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Nagata Jozo Kikai Kk 定量性とサニタリ性に優れた胞子散布装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001178452A (ja) * 1999-12-24 2001-07-03 Nagata Jozo Kikai Kk 定量性とサニタリ性に優れた胞子散布装置
JP4534283B2 (ja) * 1999-12-24 2010-09-01 永田醸造機械株式会社 定量性とサニタリ性に優れた胞子散布装置

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