JPH0924470A - 溶接線倣いセンサ - Google Patents

溶接線倣いセンサ

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JPH0924470A
JPH0924470A JP7178341A JP17834195A JPH0924470A JP H0924470 A JPH0924470 A JP H0924470A JP 7178341 A JP7178341 A JP 7178341A JP 17834195 A JP17834195 A JP 17834195A JP H0924470 A JPH0924470 A JP H0924470A
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JP
Japan
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welding line
image pickup
welding
line
image
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JP7178341A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Tanaka
中 宏 幸 田
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶接対象の形状が一定でなく、かつ開先加工
もなされていず、しかも溶接対象とセンサに多少の位置
関係の変化のあるような場合にも、高速な計測結果の出
力周期と高い計測精度で溶接線位置を検出する。 【解決手段】 溶接線に対して略垂直な平面上の、溶接
線をはさんで相対する位置に溶接線近傍を照明するため
の2つのスポット光投光手段と、溶接線の鉛直上方に前
記投光手段にはさまれるような位置に置いた2次元画像
の撮像手段と、画像処理手段を備える溶接線倣いセン
サ。撮影画面上で、溶接線と垂直な方向に長い長方形の
ウィンドウを3つ以上切りだし、各ウィンドウ内で溶接
線の位置の代表値を求め、これらの代表値より、溶接線
を近似する線を求め、これを出力する。撮像装置はラン
ダム走査可能である。集光レンズとしてテレセントリッ
クレンズを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー等によ
り、鋼板等の溶接に適した金属材料あるいは樹脂材料等
を、溶接線を自動的に検出して倣いながら溶接を行う装
置において、溶接トーチ部とともに設置される溶接線位
置を検出する溶接線倣いセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶接を自動的に行うための溶接線倣いセ
ンサに関する公知の技術としては、例えば特開昭60−
121072号公報および特開昭63−84851号公
報がある。これら従来の溶接線倣いセンサは、図6に示
すように、溶接トーチ114前方の溶接線101上に、
1本あるいは複数本のレーザースリット光102をレー
ザー発振器103から斜めに投射し、その像を溶接線の
鉛直上方に設置した撮像装置106によって撮像する光
切断方式を利用した構成となっている。一般に溶接する
部材は開先加工をされ、溶接部位は開先端部105に示
すようにV字の形状をなしている。従って、撮像装置1
06の撮影画面106if上で、スリット光102の光
像102iは、図7に示すごとくV字形状をしており、
V字型の底の部分である点Ai(撮影画面上)が溶接す
べき目標点A(図6)である。この点の位置(特にx方
向位置,必要に応じてy,z方向位置)は、撮像装置1
06に接続された画像処理装置110によって算出され
る。
【0003】一方、溶接トーチ114とレ−ザ−発振器
103および撮像装置106は、一体に結合されy方向
移動機構によって溶接線が延びる方向すなわちy方向に
駆動される。なお、溶接ト−チ114はx方向移動機構
およびz方向昇降機構で支持され、これらの機構がy方
向移動機構で支持される。
【0004】画像処理装置110は溶接トーチ位置であ
る点Bから前記点Aにいたるベクトルを求める。溶接ト
−チ114は、このベクトルを目標値とするx方向移動
機構の制御により、溶接線上を倣うように位置決めさ
れ、y方向移動機構によって溶接線に沿って駆動され
る。なお、溶接線BAに対してx方向に溶接ト−チ11
4を繰返し往復駆動(ウィ−ビング)する溶接態様もあ
る。
【0005】上述の光切断式の溶接線位置(開先位置)
検出に類する技術としては特開昭61−262463号
公報にあるように、レーザースポット光を用いた1次元
の距離計をスキャンすることによって前記光切断式と同
様にして溶接線位置を計測するセンサが存在する。
【0006】あるいは、特開昭59−97773号公報
にあるように、溶接部の溶融金属部の先端部を2次元撮
像装置で撮影し、該画像を2値化してその位置を検出す
ることにより溶接位置を検出する技術も存在する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上述のレー
ザースリット光を用いる光切断式の開先位置検出では、
スリット光102のy方向の幅(スリット幅)が非常に
狭い(線102が細い)ので、点Aやエッジ位置cの明
確な検出ができない場合がある。すなわち点Aおよびエ
ッジcの検出精度が低い。エッジcを高精度で検出する
には、開先エッジcの凹凸が非常に小さく、スリット光
102が横切るエッジcが、その前後のエッジの代表点
としての取り扱いが可能であることが必要な前提条件と
なる。さらに光切断方式では開先断面内のスリット光が
上方に設置される撮像装置106から明瞭に見え、図7
のように開先の形状を表わすスリット光像102iを獲
得する必要があるため、撮像装置106から見て開先部
の断面形状が見えるだけの開口を持った開先形状でなけ
れば適用が不可能である。従って開先部は溶接前に機械
加工することにより計測可能な形状に加工する必要があ
った。しかし、例えば鉄鋼製造又は加工ラインなどでは
開先部を機械加工せずに、シャーでカットされた断面を
そのまま溶接する場合がある。このような場合、断面に
は切断時のバリ,欠けにより、微細な凹凸がある。この
ような状況においてはレーザースリット光の幅(線径)
の方がバリ,欠けの幅より小さいため、このような凹凸
によって計測精度が大きく影響を受け、さらに検出点
(c)により、溶接線が近似計算されるため、1点の計
測誤差が、溶接線全体の大きな検出誤差に結びつくとい
う第1の問題や、開先部に十分な開口幅がなく、スリッ
ト光が内部に到達しないためその形状が把握できないと
いった第2の問題、さらには前記光切断方式,レーザー
スポットを用いた1次元距離計を用いる場合において
は、受光手段(撮像装置等)は溶接対象からの乱反射光
を受光するものであるため、表面がよく研磨され光が正
反射される表面をもった対象では、計測が不可能であっ
た(第3の問題)。
【0008】上述の第1の問題を改善するためには、ス
リット光の数を増やしてより多点の計測を行えばよい
が、多数のスリット光を発生させるためにレーザーを多
数設置する場合にはコスト,設置スペ−スが大きくな
り、回折格子によりスリットを生成する場合には、1本
1本のスリットのパワーが落ち、撮像時のS/Nが低下
し、ノイズの影響を受けやすくなってしまう。
【0009】上述の第2の問題に対しては、レーザーに
よる光切断方法以外に有効な方法は発明されておらず、
そのため開先をV字状に研削加工することが余儀なくさ
れている。これは溶接コストを高くすることになる。
【0010】第3の問題に対しては、撮像装置の視野を
広く定めることが考えられるが、そうすると撮像装置の
1画素あたりの解像度が下がり、高い精度を得られない
上、撮像全画面のスキャンおよび画像処理が必要とな
り、撮像装置の撮影周期の限界による制約を受ける上、
処理する画素数が多いことから画像処理装置の処理能力
の限界により計測周期が遅くなるため、点Aの位置検出
周期が長くなり、倣いの制御精度を高くできなくなる、
さらには装置のコストが高くなるといった第4の問題が
ある。
【0011】また、上述のように、撮像装置の撮影画像
を画像処理によって解析し、対象の寸法形状を測定する
装置においては、一般に溶接対象に近接した位置に撮像
装置を設置したうえ拡大倍率の高いマクロレンズを使用
して像を得るため、光学的な被写界深度は浅く、そのた
め溶接対象と撮像装置の距離は略一定とする必要があ
る。そのためセンサ系には距離計を設置し、撮像装置を
z方向移動機構で支持し、溶接対象と撮像装置の距離を
サーボ制御により一定に保つ、あるいは溶接対象を厳密
に位置決めし、前記距離を一定に保つ装置も併用されて
おり、装置の大型化,高価格化を招く。特にレーザース
リット光を用いる光切断方式を用いた場合、一般にレー
ザー光は斜めから入射されるため、溶接対象とレーザー
装置との距離が変わると、撮像装置から見てスリット光
の位置は大きく変化することから、確実に開先位置を検
出するためには、より一層前記距離の制限は厳しいもの
となる。加えて、溶接対象の表面に凹凸がある場合、撮
像されるスリット光の形状が変わってしまい、V字型の
底の点Aの検出ができなくなったり、複数スリットを用
いた場合スリット間の間隔が変化し、近似曲線に誤差が
発生するという第5の問題もある。
【0012】以上の各種の問題により、従来の溶接線倣
いセンサでは、溶接対象ワークの形状が一定であり、か
つ開先加工がなされており、しかも溶接対象とセンサが
ほぼ一定の位置関係に拘束されている条件の良い対象に
しか適用が不可能であった。また溶融金属の先端部を撮
像する方法においては、撮像する溶融金属部は溶接部分
直近であるため、スパーク光,スプラッシュ等が多く発
生し、金属部のみを撮像するためにはフィルタ等を工夫
する必要があり、またセンサの耐久性にも影響がでてし
まうという問題がある。
【0013】本発明は上述の各種の問題を改善すること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
(1)金属等を溶接する際に溶接線に沿って自動的に溶
接を行うための溶接線倣いセンサであって、溶接線に対
して略垂直な平面上の、溶接線をはさんで相対する位置
に溶接線近傍を照明するための2つのスポット光投光手
段と、溶接線の鉛直上方に前記投光手段にはさまれるよ
うな位置に置いた2次元画像の撮像手段と、該撮像手段
によって得られる画像を画像処理する画像処理手段とに
よって構成されることを特徴とする溶接線倣いセンサ。
【0015】(2)溶接線近傍の溶接対象物表面を面状
に照明すべく配置された投光手段と、該溶接対象物表面
にて反射された光を受光するべく配置された撮像手段と
からなる溶接線倣いセンサであって、該撮像装置にて撮
像された画像において溶接線の長さ方向に断面の凹凸を
十分に平均化可能な長さをもち、かつ溶接線と垂直な方
向に対しては溶接線を視野範囲内に捕らえるに十分な長
さをもったウィンドウを溶接線の方向に3つ以上切りだ
し、各ウィンドウ内で溶接線の位置の代表点を求める演
算を行い、これらの代表点近傍を通過する、溶接線を近
似する直線あるいは曲線、すなわち近似溶接線を求め、
該近似溶接線を溶接線倣い軌跡として出力することを特
徴とする溶接線倣いセンサ。
【0016】(3)上記(2)の撮像手段としてランダ
ム走査可能な撮像手段を具備し、撮像全走査線のうち前
記ウィンドウのみを走査し、その他の領域を読み飛ばす
ことができる撮像手段をもつことを特徴とする溶接線倣
いセンサ。
【0017】(4)上記(1)あるいは(2)の撮像手
段としてテレセントリックレンズを集光レンズとする撮
像装置を具備することを特徴とする溶接線倣いセンサ。
【0018】
【作用】上記(1)によれば、溶接部近傍を光源によっ
て照明することによって溶接対象ワーク表面からは乱反
射あるいは正反射によって撮像装置に多くの光量がかえ
ってくるのに対し、開先の開口部からの反射によって得
られる光量は前記反射光に比べて圧倒的に小さくなるた
め、開先部のエッジ部が検出可能となる。従って開先部
の開口部が小さい場合にも、開先位置すなわち溶接線を
正確に計測可能となる。またエッジ部全体の状況を把握
できるため、バリ,欠け等の微小な凹凸の影響を受けな
い溶接線検出が可能となる。したがって、上述の第1〜
第3の問題が改善される。
【0019】上記(2)によれば、撮像装置の画像全体
から切り出された各ウィンドウは溶接線の長さ方向に断
面の凹凸を十分に平均化可能な長さを持っているため、
断面の凹凸の影響をうけない代表点を抽出可能であり、
かつ、該ウィンドウを溶接線方向に複数配置し、各ウィ
ンドウの代表点を用いてそれらを結ぶ直線あるいは曲線
を求めることにより、誤差なく溶接線を検出することが
可能となる。さらに、前記ウィンドウの部分以外の画像
情報は画像処理装置で処理する必要はなく、取り扱う画
像サイズが小さくなることから、画像処理装置に必要な
メモリの節約ができるため、低コスト化が可能である
上、処理を行う画素数が減ることから画像処理に要する
時間が少なくなるため、溶接線倣いの制御周期を向上す
ることができる。したがって、上述の第4の問題4が改
善される。
【0020】上記(3)によれば、前記ウィンドウ以外
の部分を走査する必要がないことから、走査数を減らす
ことができ、従って1フレームの採取に要する時間は小
さくなり、計測周期を高くすることができる。したがっ
て上述の第4の問題がより効果的に改善される。
【0021】上記(4)によれば、溶接対象と撮像系の
距離が若干変化しても、あるいは対象ワークの表面に若
干凹凸があったとしても撮像装置で得られる画像は略同
じであるため、これらの影響をうけない計測が可能とな
る。すなわち、上述の第5の問題が改善される。
【0022】
【実施例】
−第1実施例− 図1を用いて、上記(1)の一実施例を説明する。この
実施例は粗熱延後の鋼板の溶接に適用するものである。
図1の(a)において、1,2は、溶接対象である2つ
の鋼板であり、この場合特に開先の機械加工は行わず、
溶接工程の前工程においてシャー設備にて端面をカット
されたそのままの端面形状となっている。従って溶接線
は直線的である。端面の断面形状は図1の(b)に示す
ような形状であり、鋼板厚みの中央部分では両鋼板1,
2は接触しているが、上部では幅0.5mm程度のギャッ
プがある。
【0023】図1の(a)において、3は、光源装置で
あり、キセノンランプを使用している。4はライトガイ
ドであり、光ファイバを使用しており、先端部で2方向
に分岐されている。5a,5bは集光レンズであり、分
岐したライトガイドの各先端部に取り付け、光を必要視
野領域のみに集光するために使用した。なお、ここでは
1つの光源装置3に2分岐されたライトガイド4を用い
たが、2つの光源装置と2つのライトガイドを用いても
良い。あるいはライトガイド4を用いず、光源装置3か
ら直接レンズにより集光する構成でも良い。
【0024】図1の(a)において、6は撮像装置であ
りここでは一般的なCCDカメラを使用した。このよう
な撮像装置6では1フレームの出力周期が一定してお
り、かつ出力終了から次の出力がなされるまで、撮像素
子は常時露光され電荷を蓄積する。y軸に平行な溶接線
8に垂直なx,z平面7上に、集光レンズ5a,5bの
光軸および撮像装置6の光軸がある。集光レンズ5a,
5bは撮像装置6の光軸に関して対称に配置されてお
り、x軸に対して45°の入射角で、鋼板1,2間の溶
接線にスポット光を投射する。撮像装置6は溶接線の上
方にある。
【0025】図1の(a)において、9はタイミング制
御回路であり、撮像装置6のフレーム出力周期信号を入
力とし、これと同期して光源装置3に発光制御信号を出
力する。これらのしくみにより光源装置3は、撮像装置
6の1フィードル周期に1回パルス的に発光し、鋼板
1,2上で反射された光の一部が撮像装置6に向かう。
一方、発光していない間は、発光時と比べて非常に暗
く、ほとんど撮像素子には電荷が蓄積されないため、発
光しているごく短い時間の画像を瞬間的にとらえるとい
うことになる。10は画像処理装置であり、撮像装置6
から各フレームの画像を入力し、これに画像処理を施す
ことによって溶接線を認識しその位置(x方向)を示す
デ−タを倣い制御装置12に与える。なお、集光レンズ
5a,5bおよび撮像装置6は、ケース11に収納され
ている。このように収納したケ−ス11がセンサヘッド
である。
【0026】12は倣い制御回路、13はx,y移動機
構、14は溶接トーチである。センサヘッド(11)と
溶接トーチ14は、x,y移動機構13上に固定されて
おり、一体となってx,y移動機構13によってx,y
方向に移動可能となっている。x,y移動機構13は、
矢印Yaにしめす溶接線方向(y方向)と矢印Xaに示
す溶接線に対して直交する方向(x方向)の2方向に移
動可能であり、矢印Yaの方向には一定速度で移動する
一方、矢印Xaの方向にはセンサ出力である溶接線のx
位置に基づいて倣い制御回路12によって溶接線上を溶
接トーチ14が倣うように移動量を制御される。
【0027】図2は、上述の第1実施例の測定原理を示
す。本図の(a)は図1のセンサヘッド(11)周りを
拡大したものである。直線15a,15bはそれぞれレ
ンズ(光源)a,5bからでて鋼板1,2上で反射され
撮像装置6に届く光路を示す。この第1実施例では、溶
接線近傍の肩部Pa,Pbが傾きを持っているため、光
路15a,15bは図2の(a)のように交差しながら
鋼板表面に届き、ここで乱反射された光が撮像装置6に
届く。一方、溶接線のギャップ部においては、図2の
(b)に示すように、端縁部16a,16bにより、光
が深部方向へと拡散反射され、ギャップ内で拡散反射お
よび吸収されることにより、撮像装置6へは光はほとん
どとどかない。従って、撮像装置6の撮影画面6if上
では、図3に示すような、鋼板部は明るく、ギャップ部
は暗く見える画像が得られる。エッジ部17a,17b
の光像上のエッジ17ai,17biの画面上の位置
を、画像処理装置10が画像処理により検出し、それら
の中間線の位置を溶接線の中心位置として、これを表わ
すデ−タを倣い制御回路12に与える。
【0028】なお、この第1実施例のようにスポット光
を溶接線近傍の肩部Pa,Pbに当てるのに代えて、例
えばリング状光源を溶接線上部に配置した場合、ギャッ
プ部16a,16bからの反射量が増え、エッジ部17
a,17bを明瞭に検出できず、また一方向から投光し
た場合、特に投光装置側のエッジ部が高い位置にある場
合、投光装置の反対側のエッジ部は陰となり、やはり明
瞭なエッジの検出が不可能となることから、上述の本発
明の照明方向が最も効果的である。
【0029】なお、光源の投光角度(図示例では45
°)は、鋼板1,2表面(特に肩部Pa,Pb)の傾
き、材質等により適当なところに設定して良い。
【0030】次に、画像処理装置6における画像処理を
説明する。図4に、図3に示す撮影画面6ifを拡大し
て示す。撮影画面6if上の18,19は、溶接しよう
とする鋼板1,2部分の画像であり、図3を参照して説
明した通り、明るく見えている。20は18,19の突
き合わせのギャップ部であり、図3を参照して説明した
通り暗く見えている。ここで領域A〜領域Gは撮像装置
の水平走査線の一定の位置として固定されている。画像
処理装置6にとりこまれるのはこれらの領域のうち領域
B,DおよびFの3領域であり、領域A,C,Eおよび
Gについては読み飛ばされる。
【0031】画像処理装置6は、領域B,DおよびFの
各領域内でラプラシアンフィルタを用いることによっ
て、鋼板のエッジ曲線17a,17を検出する。次に各
領域ごとに、エッジ部の全点(領域内走査線上)の座標
を、撮影画面のxi(xに平行),yi(y軸に平行)
両軸各々別個に平均化することによって得られる点Pa
A,PbA/PaB,PbB/PaC,PbCを求め、
さらに点PaA,PaBおよびPaCから最小2乗法を
用いて近似直線17aiを求め、同様に、PbA,Pb
BおよびPbCから最小2乗法を用いて近似直線17b
iを求める。そして画像処理装置10は、最終的に近似
直線17ai,17biの中線として得られる線CLを
溶接線(の中心線)として、これを表わすデ−タを倣い
制御回路12に出力する。
【0032】ランダム走査型の撮像素子を用いる撮像装
置においては、水平走査線ごとに通常の走査を行うか、
または高速にスキャンしてよみとばすかを設定可能であ
る。従って、図4において、領域B,DおよびFの領域
のみを走査(21)し、領域A,C,EおよびGを読み
飛ばすことにより、通常の1フレーム走査に必要な時間
に比べて概略A,C,EおよびGの部分を走査する時間
分を短縮でき、次のフレームの走査を早く行うことが可
能となる。従ってフレーム周期は通常のフルスキャン型
の撮像装置よりも速く行うことが可能となる。第1実施
例は、撮像装置6が上述のランダム走査型の撮像素子を
用いたものであって、領域B,DおよびFの領域のみを
走査(21)し、画像処理装置10が領域B,Dおよび
Fの画像デ−タのみを処理するので、上述の溶接線(の
中心線)CLの検出を高速で繰返すことができる。
【0033】−第2実施例− 第2実施例は、第1実施例の撮像装置6内に、テレセン
トリックレンズを収納し、これを通して溶接線像を撮像
素子に与える。その他の構成および機能は、上述の第1
実施例と同様である。図5に、テレセントリックレンズ
23と鋼板1,2との相対位置関係を模式的に示す。テ
レセントリックレンズ23は公知であり、その主光線2
2は全レンズ面にわたり物体に対して垂直となってい
る。従って物体(1,2)との距離が変化しても、撮像
素子上の物体像24の大きさはほとんど変化しない。一
方通常のマクロレンズであれば、その主光線は点線25
の如く、レンズの中心軸に対して平行ではない、従って
測定対象が26の位置にある場合と26’の位置にある
場合では物体像24の大きさは24’の大きさとなり異
なってしまうため、計測誤差が生じてしまう。第2実施
例ではテレセントリックレンズ23を用いているので、
鋼板1,2と、テレセントリックレンズ23を内蔵する
撮像装置6との距離(高さ)が変化しても、溶接線部の
鋼板1,2像の大きさが変化せず、鋼板1,2のz方向
位置が変動しやすい場合でも、精度の高い計測が可能と
なる。またテレセントリックレンズ23を用いるので、
公知のごとく、被写界深度が深く、精度の高い計測に有
利である。
【0034】
【発明の効果】以上の通り本発明によれば、溶接対象の
形状が一定でなく、かつ開先加工もなされていず、しか
も溶接対象とセンサに多少の位置関係の変化のあるよう
な条件の悪い場合も適用可能であり、かつ高速な計測結
果の出力周期と高い測定精度をもつ溶接線倣いセンサが
実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明の第1実施例の概要を示す斜
視図、(b)は(a)に示す鋼板1,2の側端を矢印1
B方向で見た拡大側面図である。
【図2】 (a)は図1の(a)に示す鋼板1,2の側
端を矢印1B方向で見た拡大側面図であり、(b)は、
(a)の丸囲い2B部の拡大側面図である。
【図3】 図1に示す撮像装置6の撮影画面を示す平面
図である。
【図4】 図1に示す撮像装置6の撮影画面を拡大して
示す平面図である。
【図5】 本発明の第2実施例で用いるテレセントリッ
クレンズ23と鋼板1,2との相対関係を示す側面図で
ある。
【図6】 従来の、光切断方式の溶接線倣いセンサの概
要を示す斜視図である。
【図7】 図6に示す撮像装置106の撮影画面を示す
平面図である。
【符号の説明】
1,2:鋼板 3:光源装置 4:ライトガイド 5a,5b:
集光レンズ 6:撮像装置 7:x,z平
面 8:溶接線 9:タイミン
グ制御回路 12:倣い制御回路 13:x,y
移動機構 14:溶接トーチ 15a,15
b:光路 16a,16b:断面部 17a,17
b:エッジ部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】加工されたV字の開先全体を撮像するため
には、撮像装置の視野を広く定めることが考えられる
が、そうすると撮像装置の1画素あたりの解像度が下が
り、高い精度を得られない上、撮像全画面のスキャンお
よび画像処理が必要となり、撮像装置の撮影周期の限界
による制約を受ける上、処理する画素数が多いことから
画像処理装置の処理能力の限界により計測周期が遅くな
るため、点Aの位置検出周期が長くなり、倣いの制御精
度を高くできなくなる、さらには装置のコストが高くな
るといった第4の問題がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】上記(2)によれば、撮像装置の画像全体
から切り出された各ウィンドウは溶接線の長さ方向に断
面の凹凸を十分に平均化可能な長さを持っているため、
断面の凹凸の影響をうけない代表点を抽出可能であり、
かつ、該ウィンドウを溶接線方向に複数配置し、各ウィ
ンドウの代表点を用いてそれらを結ぶ直線あるいは曲線
を求めることにより、誤差なく溶接線を検出することが
可能となる。さらに、前記ウィンドウの部分以外の画像
情報は画像処理装置で処理する必要はなく、取り扱う画
像サイズが小さくなることから、画像処理装置に必要な
メモリの節約ができるため、低コスト化が可能である
上、処理を行う画素数が減ることから画像処理に要する
時間が少なくなるため、溶接線倣いの制御周期を向上す
ることができる。したがって、上述の第4の問題が改善
される。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】図1の(a)において、6は撮像装置であ
りここではランダム走査型の撮像素子を用いたものを使
用した。このような撮像装置6では1フレームの出力周
期が一定しており、かつ出力終了から次の出力がなされ
るまで、撮像素子は常時露光され電荷を蓄積する。y軸
に平行な溶接線8に垂直なx,z平面7上に、集光レン
ズ5a,5bの光軸および撮像装置6の光軸がある。集
光レンズ5a,5bは撮像装置6の光軸に関して対称に
配置されており、x軸に対して45°の入射角で、鋼板
1,2間の溶接線にスポット光を投射する。撮像装置6
は溶接線の上方にある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】図2は、上述の第1実施例の測定原理を示
す。本図の(a)は図1のセンサヘッド(11)周りを
拡大したものである。直線15a,15bはそれぞれレ
ンズ(光源)5a,5bからでて鋼板1,2上で反射さ
れ撮像装置6に届く光路を示す。この第1実施例では、
溶接線近傍の肩部Pa,Pbが傾きを持っているため、
光路15a,15bは図2の(a)のように交差しなが
ら鋼板表面に届き、ここで乱反射された光が撮像装置6
に届く。一方、溶接線のギャップ部においては、図2の
(b)に示すように、端縁部16a,16bにより、光
が深部方向へと拡散反射され、ギャップ内で拡散反射お
よび吸収されることにより、撮像装置6へは光はほとん
どとどかない。従って、撮像装置6の撮影画面6if上
では、図3に示すような、鋼板部は明るく、ギャップ部
は暗く見える画像が得られる。エッジ部17a,17b
の光像上のエッジ17ai,17biの画面上の位置
を、画像処理装置10が画像処理により検出し、それら
の中間線の位置を溶接線の中心位置として、これを表わ
すデ−タを倣い制御回路12に与える。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】次に、画像処理装置10における画像処理
を説明する。図4に、図3に示す撮影画面6ifを拡大
して示す。撮影画面6if上の18,19は、溶接しよ
うとする鋼板1,2部分の画像であり、図3を参照して
説明した通り、明るく見えている。20は18,19の
突き合わせのギャップ部であり、図3を参照して説明し
た通り暗く見えている。ここで領域A〜領域Gは撮像装
置の水平走査線の一定の位置として固定されている。画
像処理装置10にとりこまれるのはこれらの領域のうち
領域B,DおよびFの3領域であり、領域A,C,Eお
よびGについては読み飛ばされる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】画像処理装置10は、領域B,DおよびF
の各領域内でラプラシアンフィルタを用いることによっ
て、鋼板のエッジ曲線17a,17を検出する。次に各
領域ごとに、エッジ部の全点(領域内走査線上)の座標
を、撮影画面のxi(xに平行),yi(y軸に平行)
両軸各々別個に平均化することによって得られる点Pa
A,PbA/PaB,PbB/PaC,PbCを求め、
さらに点PaA,PaBおよびPaCから最小2乗法を
用いて近似直線17aiを求め、同様に、PbA,Pb
BおよびPbCから最小2乗法を用いて近似直線17b
iを求める。そして画像処理装置10は、最終的に近似
直線17ai,17biの中線として得られる線CLを
溶接線(の中心線)として、これを表わすデ−タを倣い
制御回路12に出力する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B23K 26/02 G06F 15/62 400

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属等を溶接する際に溶接線に沿って自動
    的に溶接を行うための溶接線倣いセンサであって、溶接
    線に対して略垂直な平面上の、溶接線をはさんで相対す
    る位置に溶接線近傍を照明するための2つのスポット光
    投光手段と、溶接線の鉛直上方に前記投光手段にはさま
    れるような位置に置いた2次元画像の撮像手段と、該撮
    像手段によって得られる画像を画像処理する画像処理手
    段とによって構成されることを特徴とする溶接線倣いセ
    ンサ。
  2. 【請求項2】溶接線近傍の溶接対象物表面を面状に照明
    すべく配置された投光手段と、該溶接対象物表面にて反
    射された光を受光すべく配置された撮像手段を有する溶
    接線倣いセンサであって、該撮像装置にて撮像された画
    像において、溶接線の長さ方向に開先部の断面の凹凸を
    十分に平均化可能な長さをもち、かつ溶接線と垂直な方
    向に対しては溶接線を視野範囲内に捕らえるに十分な長
    さをもったウィンドウを溶接線の方向に3つ以上切りだ
    し、各ウィンドウ内で溶接線の位置の代表点を求める演
    算を行い、これらの代表点近傍を通過する、溶接線を近
    似する直線あるいは曲線、すなわち近似溶接線を求め、
    該近似溶接線を溶接線倣い軌跡として出力することを特
    徴とする溶接線倣いセンサ。
  3. 【請求項3】請求項2の溶接線倣いセンサであって、撮
    像手段はランダム走査可能な撮像手段とし、撮像全走査
    線のうち前記ウィンドウのみを走査し、その他の領域を
    読み飛ばすことができる撮像手段をもつことを特徴とす
    る溶接線倣いセンサ。
  4. 【請求項4】請求項1あるいは請求項2の溶接線倣いセ
    ンサであって、撮像手段としてテレセントリックレンズ
    を集光レンズとする撮像装置を具備することを特徴とす
    る溶接線倣いセンサ。
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