JPH09244301A - 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤及び画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤及び画像形成方法

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JPH09244301A
JPH09244301A JP5431696A JP5431696A JPH09244301A JP H09244301 A JPH09244301 A JP H09244301A JP 5431696 A JP5431696 A JP 5431696A JP 5431696 A JP5431696 A JP 5431696A JP H09244301 A JPH09244301 A JP H09244301A
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carrier
image
sphericity
toner
less
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JP5431696A
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English (en)
Inventor
Kenji Yamane
健二 山根
Yuji Marukawa
雄二 丸川
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】トナースペントの発生、微粒キャリア粉の生成
を抑える。 【構成】静電荷像現像用キャリアの平均球形度が1.1
以上、1.5以下であり、かつ球形度が1.3未満のも
のを70個数%以上有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法などに適用される静電荷像現像剤に
関し、詳しくは静電荷像現像剤に含まれる静電荷像現像
用磁性体キャリア、及び当該キャリアを使用した画像形
成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法の一例においては、光導電
性感光体上に、帯電、露光により静電潜像を形成し、該
潜像をキャリアおよびトナーからなる静電荷像現像剤を
用い顕像化し、顕像化された感光体上のトナー像を転写
材に転写して画像形成を行う。しかし、粒径が小さいト
ナー微粉は、キャリアとの付着力が強いために、現像器
内で受けるストレスによりキャリアの表面に融着してト
ナースペントを生じやすくなる。反復使用によるキャリ
ア上のトナースペントの増加に伴い、キャリアの摩擦帯
電性が変化し、画像形成において悪影響を与えていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】複写機等の反復使用に
よる、画像の劣化の原因として、摩擦帯電性の変化が挙
げられる。そして、反復使用に伴う摩擦帯電性の変化の
原因の一つとして、先述のトナースペントの発生が挙げ
られる。
【0004】キャリアの表面に凹凸が多く存在すると、
その凹部にトナー微粉が入り込み、トナーの接着性が良
好となるため、トナー微粉がさらに融着しやすくなる。
さらに、キャリアの流動性が低下するため、トナーの帯
電立ち上がりが遅くなる。
【0005】この対策としては、例えば特開平6−43
696号公報には、表面が凹凸構造であるキャリアと、
凹凸構造でないキャリアとを、混合することにより、ト
ナースペントの発生を抑える電子写真用現像剤に関する
発明が記載されている。しかし、表面が凹凸構造である
キャリアと、凹凸構造でないキャリア、それぞれのキャ
リアの特性を両立するために、形状の違いに基づき、相
反する施策を講じなければならない。したがって、キャ
リアの球形度分布が広がり、その結果、トナーの帯電量
分布を広げることになり、逆極トナー、弱帯電量トナー
の増加を導き、ひいては、トナー飛散、カブリの発生と
いう画質不良につながるという問題を有する。
【0006】そこで、本発明の目的は、トナー帯電立ち
上がりがよく、かつ、トナースペントによるキャリア汚
染が生ぜず、画質の優れた画像を長期間にわたり安定に
形成することができる静電荷像現像用キャリア、及び当
該キャリアを使用した画像形成方法を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)課題を解決するための第1の発明は、静電荷像現
像用キャリアの平均球形度が1.1以上、1.5以下で
あり、かつ球形度が1.3未満のものが70個数%以上
であることを特徴とするキャリアである。
【0008】なお、課題を解決するための第1の発明に
おいて、前記キャリアの表面性が1.0以上、3.0以
下であることが好ましい。
【0009】また、キャリアは磁性体粒子に樹脂をコー
ティングしたものであることが、好ましい。前記磁性体
粒子は、Li,Be,Mg,K,Ca,Rbからなる軽
金属グループから選択される元素の酸化物を少なくとも
1種含有するフェライトであることが、さらに好まし
い。
【0010】課題を解決するための第1の発明によれ
ば、キャリアの球形度の分布を規定したので、個々のキ
ャリア表面の凹凸が小さくなり、トナースペントの発生
を押さえることができ、かつ、キャリアの流動性を向上
させ、帯電立ち上がりも速くすることができる。さら
に、微粒キャリア粉の生成を防ぎ、感光体へのキャリア
付着による画像不良を防止することができる。
【0011】したがって、キャリアの摩擦帯電能を安定
化し、逆極トナーあるいは弱帯電トナーの増加による、
トナー飛散、カブリなどの画像不良を防止することがで
きる。
【0012】(2)課題を解決するための第2の発明
は、静電荷像現像用キャリア、およびトナーからなる静
電荷像現像剤において、静電荷像現像用キャリアの平均
球形度が1.1以上、1.5以下であり、かつ球形度が
1.3未満のものを70個数%以上有することを特徴と
する静電荷像現像剤である。
【0013】なお、課題を解決するための第2の発明に
おいて、前記キャリアの表面性が1.0以上、3.0以
下であることが、さらに好ましい。
【0014】また、キャリアは磁性体粒子に樹脂をコー
ティングしたものであることが、好ましい。前記磁性体
粒子は、Li,Be,Mg,K,Ca,Rbからなる軽
金属グループから選択される元素の酸化物を少なくとも
1種含有するフェライトであることが、さらに好まし
い。
【0015】課題を解決するための第2の発明によれ
ば、キャリアの球形度の分布を規定したので、個々のキ
ャリア表面の凹凸が小さくなり、トナースペントの発生
を押さえることができ、かつ、キャリアの流動性を向上
させ、帯電立ち上がりも速くすることができる。さら
に、微粒キャリア粉の生成を防ぎ、感光体へのキャリア
付着による画像不良を防止することができる。
【0016】したがって、キャリアの摩擦帯電能を安定
化し、逆極トナーあるいは弱帯電トナーの増加による、
トナー飛散、カブリなどの画像不良を防止することがで
きる。
【0017】(3)課題を解決するための第3の発明
は、感光体上の静電潜像を、キャリアおよびトナーから
なる静電荷像現像剤を用い顕像化し、顕像化された感光
体上のトナー像を転写材に転写する画像形成方法におい
て、前記キャリアの平均球形度が1.1以上、1.5以
下であり、かつ球形度が1.3未満のものが70個数%
以上であるキャリアを用いることを特徴とする画像形成
方法である。
【0018】なお、課題を解決するための第3の発明に
おいて、前記キャリアの表面性が1.0以上、3.0以
下であることが、さらに好ましい。
【0019】また、キャリアは磁性体粒子に樹脂をコー
ティングしたものであることが、好ましい。前記磁性体
粒子は、Li,Be,Mg,K,Ca,Rbからなる軽
金属グループから選択される元素の酸化物を少なくとも
1種含有するフェライトであることが、さらに好まし
い。
【0020】課題を解決するための第3の発明によれ
ば、キャリアの球形度の分布を規定したので、個々のキ
ャリア表面の凹凸が小さくなり、トナースペントの発生
を押さえることができ、かつ、キャリアの流動性を向上
させ、帯電立ち上がりも速くすることができる。さら
に、微粒キャリア粉の生成を防ぎ、感光体へのキャリア
付着による画像不良を防止する。
【0021】したがって、キャリアの摩擦帯電能を安定
化し、逆極トナーあるいは弱帯電トナーの増加による、
トナー飛散、カブリなどの画像不良を防止することがで
きる。
【0022】本発明者は、画質不良の防止という本発明
の目的を、球形度を1に近づける(真球に近づける)こ
とにより達成しようと考えて、実験を行ったが、単に球
形度を1に近づけるだけでは、本発明の目的を達成でき
るような知見は実際には得られず、逆に、あまりに真球
に近づけると、トナーの帯電立上りが悪くなり、逆極ト
ナーや弱帯電性トナーが発生してしまい、画像不良を生
じた。その後、本発明者の検討の結果、平均球形度を適
切に調整すると共に、球形度の分布を規定するキャリア
によって、上記目的を達成できることを見出し、本発明
を完成するに到った。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を詳
述する。
【0024】本発明において、静電荷像現像剤を構成す
るキャリアとしては、キャリア表面のトナースペントを
有効に防止する観点から、平均球形度が1.1以上、
1.5以下であり、かつ球形度が1.3未満のものが7
0個数%以上であるキャリアが用いられる。また、平均
球形度は1.1以上、1.3以下のものがより好まし
く、球形度1.3未満のものが80個数%以上であるこ
とがより好ましい。さらに、キャリアの表面性が1.0
以上、3.0以下であることがさらにトナースペントの
発生を防止する点において好ましい。
【0025】本願発明の球形度、平均球形度は以下のよ
うに定義される。
【0026】定義1 定義2 キャリアの、走査型顕微鏡における投影像の最大径を直
径とする円の面積(理論値)と、実際の投影像の面積
(測定値)の比により、球形度は定義されている。真球
に近いほど、値は1.0に近づく。平均球形度は、その
球形度の総和を、測定されたキャリア数で割ることによ
り求めている。
【0027】より具体的には、キャリア数百個を走査型
顕微鏡にて倍率150倍にて観察し、パーソナル画像解
析システムLA−525(日本電子製)により球形度及
び平均球形度の測定を行った。
【0028】次に、本願発明でいう表面性とは次のよう
に定義される。
【0029】定義3 表面性は、キャリアの実際の表面積(測定値)と、キャ
リアを真球に近似した場合の表面積(理論値)の比で定
義されている。真球への近似とは、一定個数のキャリア
において、ランダムな部分の径を一定方向から測定し、
キャリアを、その径を直径とする真球であるとして表面
積を計算することにより行う。表面性の値は、凹凸が少
ないほど1.0に近づき、凹凸が多いほど大きくなる。
【0030】より具体的には、キャリアの実比表面積を
BET比表面積計フローソープII2300型(島津製作
所製)により測定し、真球相当比表面積を湿式分散器を
備えたレーザー回折式粒度分布測定器HELOS(日本
電子製)により測定、算出する。そして、定義式に代入
し、表面性を算出する。
【0031】キャリアとしては、芯材粒子に樹脂をコー
ティングしたコーティングキャリアが好ましい。コーテ
ィングキャリアの場合、キャリアに用いられる被覆樹脂
としては、好ましくはフッ素樹脂(フッ化ビニリデン、
テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−四フッ化
エチレン共重合体、2,2,2−トリフルオロエチルメ
タクリレート、ペンタフルオロ−n−プロピルメタクリ
レート等)、シリコーン樹脂(メチルシリコーン、ジメ
チルシリコーン、フェニルシリコーン等)、スチレン系
樹脂(スチレン、クロロスチレン、メチルスチレン
等)、アクリル系樹脂(メチルメタクリレート、メチル
アクリレート、プロピルアクリレート、ラウリルアクリ
レート、ラウリルメタクリレート、アクリル酸、メタク
リル酸、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート
等)、スチレン−アクリル系樹脂、ポリエステル樹脂、
エチレン系、ロジン変性樹脂、ポリアミド樹脂等であ
る。また、これらを組み合わせて使用してもよい。特に
好ましいのは、低表面エネルギー樹脂であるシリコーン
樹脂、フッ素樹脂である。
【0032】樹脂をキャリアに被覆する場合、コーティ
ング方法としては、湿式法として浸積法、スプレードラ
イ法等、乾式法として機械的衝撃力を加えて磁性体粒子
表面にコーティング樹脂微粒子を固着させ被覆する方法
などが挙げられる。被覆樹脂量は磁性体粒子に対して
0.01〜15wt%であることが好ましく、特に0.
05〜10wt%であることが好ましい。
【0033】コーティング樹脂の層厚が厚すぎる場合、
画像濃度が低く、良好な画像が得られず、層厚が薄すぎ
る場合には、現像スリーブから電荷が注入され、感光体
表面にキャリア付着が発生しやすくなるので、一般的に
は、コーティング樹脂の層厚は0.01〜2.0μmが
好ましく、特に0.01〜1.0μmが好ましい。コー
ティング樹脂の層厚の測定はキャリア粒子を破壊し、そ
の破断面を走査型顕微鏡で観察し、無作為に数カ所を抽
出し、その平均値を層厚とした。
【0034】キャリアに用いられる芯材粒子としては、
磁性体粒子が好ましい。磁性体粒子の大きさは、トナー
との摩擦帯電性等を考慮して、体積平均粒径が10〜2
00μmのものが好ましい。また、キャリアの大きさと
しても、体積平均粒径が10〜200μmのものが好ま
しい。
【0035】磁性体粒子としては、Li,Be,Mg,
K,Ca,Rb等の軽金属グループから選択される元素
の酸化物を少なくとも1種含有するフェライトであるこ
とが好ましいが、Ni,Cu,Zn,Mn等の酸化物を
含有するフェライトでもよい。また、磁性体粒子はフェ
ライトに限定されるものではなく、鉄、マグネタイト等
のように磁場によりその方向に強く磁化する物質ならば
用いることができる。なお、ここで述べるフェライトと
は、MO・Fe2 3 の化学式で示されるスピネル型フ
ェライトが好ましいが、それに限定されるものではな
く、鉄を含有する磁性酸化物ならば用いることができ
る。なお、Mとは、前述したLi,Be,Mg,K,C
a,Rb,Ni,Cu,Zn,Mn等の金属を示す。
軽金属酸化物はキャリア組成物全量に対してモル比で3
〜50モル%が好ましく、特に10〜45モル%が好ま
しい。軽金属酸化物が少なすぎる場合、低比重化が達成
されない。一方、軽金属酸化物が多い場合は感光体上に
形成した静電潜像を正確に現像するために必要な磁気特
性が得られないことがある。
【0036】キャリアの組成を構成する軽金属酸化物
は、原料時に必ずしも酸化物である必要はなく、焼結後
に酸化物になればよい。たとえば、炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、炭酸リチウム、硫酸リチウム等の酸素
酸塩、ハロゲン化物、水酸化物、リチアキ石等の軽金属
を主成分とする鉱物等がある。
【0037】上記スピネル型フェライトを用いたキャリ
アの製造法の一例を以下に示す。
【0038】Li,Be,Mg,K,Ca,Rb等の軽
金属グループから選択される元素を含む炭酸塩、酸化物
等の金属化合物と三酸化二鉄の混合物を仮焼、粉砕し、
バインダーにより造粒する。次に、造粒したものを焼成
し、キャリアコアを得る。この際、焼成温度を変化させ
ることにより、表面性を制御することができる。焼成温
度が低いと、表面性の値は大きくなり、焼成温度が高い
と、表面性の値は小さくなる。また、結晶成長助剤とし
て、赤燐や酸化ビスマス等を添加することにより、さら
に表面性を1に近づけることができる。樹脂をコーティ
ングする場合は、このキャリアコアに、前述した被覆樹
脂をスプレーコート等の方法によりコーティングし、凝
集物をふるい分けし、目的とする本発明のキャリアを得
る。
【0039】次に、本発明のキャリアと共に使用する静
電荷像現像用トナー(以下、トナーと称する)について
説明する。トナーは、バインダー樹脂よりなる母体粒子
中に、着色剤などのトナー成分が含有されてなる粒子粉
末である。また、流動性の向上、および帯電量特性の向
上を目的として、母体粒子に無機微粒子を付着させても
よい。本発明において使用するトナーは基本的には任意
であり、いかなるトナーも使用できる。
【0040】トナーのバインダー樹脂は、特に限定され
るものではなく、例えば、エポキシ系樹脂、ポリエステ
ル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド
系樹脂、石油樹脂、シリコーン樹脂、ジエン系樹脂、オ
レフィン系樹脂、酢酸ビニル重合体、ポリエーテル、ポ
リウレタン、パラフィンワックスおよびそれらの共重合
体等を単独でまたは混合して使用することが出来る。こ
れらの樹脂のうち、特にスチレン−アクリル酸エステル
系樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル系樹脂、結晶
性ポリエステル−無定形ビニル重合体等を好ましいもの
として用いることができる。
【0041】無定形ビニル重合体としてはポリスチレ
ン、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、
ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリ
ル等が挙げられる。なかでも、スチレン系単量体、アク
リル酸エステル系単量体、メタクリル酸エステル系単量
体から選択される少なくとも1種を必須成分として用い
て得られるビニル重合体が好ましい。特に好ましい無定
形ビニル重合体は、イオン架橋結合を有する無定形ビニ
ル重合体である。
【0042】かかる結晶性ポリエステルとしては、低温
定着性、流動性の観点から特にポリアルキレンポリエス
テルが好ましい。
【0043】また、バインダー樹脂は、重量平均分子量
Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnの値が3.5以
上であることが好ましく、特に4〜40が好ましい。こ
こで、MwおよびMnの値は、ゲル・パーミュエーショ
ン・クロマトグラフィー(GPC)によって以下に示す
条件で測定されたものである。すなわち、温度40℃に
おいて、溶媒(テトラヒドロフラン)を毎分1.2ml
の流速で流し、濃度0.2g/20mlのテトラヒドロ
フラン試料溶液を試料重量として3mg注入し測定を行
う。試料の分子量測定にあたっては、当該試料の有する
分子量が数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成
された検量線の分子量の対数とカウント数が直線となる
範囲内に包含される測定条件を選択する。なお、測定結
果の信頼性は、上述の測定条件で測定したNBS706
ポリスチレン標準試料(Mw=28.8×104 ,Mn
=13.7×104 ,比Mw/Mn=2.11)の比M
w/Mnの値が2.11±0.10となることにより確
認する。また、用いるGPCのカラムとしては、前記条
件を満足するものであるならばいかなるカラムを用いて
もよい。具体的には、例えばTSK−GEL、GMH
(東洋曹達社製)等を用いることが出来る。なお、溶媒
および測定温度は、上記条件に限定されるものではな
く、適宜他の条件に変更してもよい。 母体粒子中に
は、バインダー樹脂のほかに、必要に応じて、着色剤、
荷電制御剤、ワックス等のその他のトナー成分が含有さ
れる。着色剤としては、カーボンブラック、クロムイエ
ロー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、フタ
ロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレート等
が用いられる。荷電制御剤としては、ニグロシン系染
料、含金属アゾ染料、金属錯体等が用いられる。ワック
スとしては、低分子量のポリエチレンやポリプロピレン
等のポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、エ
ステル系ワックス、アミド系ワックス等が用いられる。
【0044】以上のようにしてトナーが得られるが、本
発明においては、キャリアのトナースペントを防止し、
文字ちりや転写抜けのない解像力の優れた鮮明な画像を
形成する観点から、トナーの体積平均粒径は6〜20μ
mであることが好ましい。なお、トナーの粒度分布は、
「コールターカウンター」(コールターカウンターエレ
クトリック社製)により、直径100μmのアパーチャ
ーブを用いて測定した。
【0045】本発明においては、以上のようにして得ら
れたトナーに、さらに無機微粒子を添加してもよい。無
機微粒子としては、シリカ、アルミナ、チタニア、チタ
ン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシ
ウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化セリウ
ム、三酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、炭化ケイ
素、窒化ケイ素等の微粒子が挙げられる。これらのうち
特にシリカ微粒子が好ましい。また、トナーを正帯電性
にする観点から、例えばアミノ変性シランカップリング
剤、アミノ変性シリコーンオイル、ポリシロキサンアン
モニウム塩等のアミン変性シリコン化合物により表面処
理されたシリカ微粒子が好ましい。無機微粒子の使用量
は、トナー全体の0.01〜5重量%が好ましく、特に
0.05〜2重量%が好ましい。
【0046】また、滑剤として、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸アルミニウム、ステアリン酸リチウム、ステ
アリン酸、硬化ヒマシ油等をトナーに外部から添加して
もよい。溶剤の使用料は、トナー全体の0.01〜2重
量%が好ましい。これらの外部添加剤は、樹脂微粒子と
共に添加混合してもよいし、樹脂微粒子を固着させたあ
とに添加混合してもよい。
【0047】
【実施例】
(キャリアの製造) (キャリアCC1)原料として炭酸リチウム(Li2CO3)
15モル%、三酸化二鉄(Fe2O3) 85モル%をそれぞれ
秤量し、ボールミルで混合した。得られた混合物を仮
焼、粉砕し、バインダーを加えスプレードライヤーによ
り造粒した。その後、1250℃で焼成し、体積平均粒
径70μmのキャリアコアC1を得た。
【0048】フッ化ビニリデン−テトラフルオロエチレ
ン共重合体10重量部をアセトン160重量部に溶解し
た溶液をキャリアコアC1、1000重量部にスプレー
コートし、ついで凝集物をふるい分けし、キャリアCC
1を得た。
【0049】このキャリアの形状は平均球形度が1.2
1であり、球形度1.3未満であるものが92.3%で
あった。また、表面性は2.5であった。
【0050】(キャリアCC2)キャリアCC1の製造
法において原料として炭酸リチウム(Li2CO3) 13モル
%、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2 ) 6モル%、三酸化
二鉄(Fe2O3) 81モル%とした他は同様にして体積平均
粒径70μmのキャリアCC2を得た。このキャリアの
形状は平均球形度が1.19であり、球形度1.3未満
であるものが90.1%であった。また、表面性は1.
9であった。
【0051】(キャリアCC3)キャリアCC1の製造
法において仮焼工程を除いた他は同様にして、体積平均
粒径70μmのキャリアCC3を得た。このキャリアの
形状は平均球形度が1.61であり、球形度1.3未満
であるものが86.6%であった。また、表面性は2.
3であった。
【0052】(キャリアCC4)キャリアCC2の製造
法において焼成温度を1200℃とした他は同様にし
て、体積平均粒径70μmのキャリアCC4を得た。こ
のキャリアの形状は平均球形度が1.31であり、球形
度1.3未満であるものが62.6%であった。また、
表面性は2.8であった。
【0053】(キャリアCC5)キャリアCC1の製造
法において焼成温度を1280℃とした他は同様にし
て、体積平均粒径70μmのキャリアCC5を得た。こ
のキャリアの形状は平均球形度が1.06であり、球形
度1.3未満であるものが95.6%であった。また、
表面性は1.6であった。
【0054】キャリアCC1〜CC5の形状および流動
性(流動度:JIS Z2502 に準ずる)を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】(キャリアCC6〜8)原料として炭酸リ
チウム(Li2CO3) 20モル%、三酸化二鉄(Fe2O3) 80
モル%をそれぞれ秤量し、ボールミルで混合した。得ら
れた混合物を仮焼、粉砕し、バインダーを加えスプレー
ドライヤーにより造粒した。その後、焼成温度を表2の
ようにし、体積平均粒径60μmのキャリアコアC6〜
8を得た。
【0057】メチルシリコーン樹脂2重量部をキシレン
50重量部に溶解してなる被覆樹脂溶液中に、キャリア
コアC6、100重量部を浸積した後、加熱してキシレ
ンを除去し、さらに180℃で3時間にわたり熱処理し
て、ついで凝集物をふるい分けし、キャリアCC6を得
た。コアC6の代わりにC7及びC8を用いて同様に処
理し、キャリアCC7およびCC8を得た。
【0058】それぞれの球形度分布及び表面性は表2に
示す。
【0059】
【表2】
【0060】(キャリアCC9、CC10)キャリアC
C6の製造において原料としてさらに赤燐を表3に示す
添加量を添加し、他は同様にして平均粒径60μmのキ
ャリアCC9及びCC10を得た。
【0061】
【表3】
【0062】(トナーの製造)スチレン−アクリル共重
合体100重量部と、カーボンブラック8重量部と、荷
電制御剤(4級アンモニウム塩)1重量部、ポリプロピ
レン4重量部とを混合した後、溶融混練し、冷却後粉砕
及び分級し体積平均系が8.0μmの着色粒子を得た。
この着色粒子にシリカ微粉体を1.2wt%添加し、高
速攪拌型混合機により着色粒子表面に付着させトナーT
1を得た。
【0063】(現像剤の調製)各実施例及び比較例にお
いては、トナーの含有濃度が5wt%になるように、そ
れぞれのキャリアと上記トナーを混合し、正帯電用現像
剤を調整した。
【0064】実施例1〜6は、キャリアCC1、2、
7、8、9、10を用い、比較例1〜4は、キャリアC
C3、4、5、6を用いた。
【0065】(現像剤の評価項目) 逆極トナー量 帯電量分布測定装置イースパートアナライザーEST−
1型(ホソカワミクロン製)により、現像剤の帯電量分
布を測定し、逆極トナー量(count%) を求める。
【0066】逆極トナー量が10.0(count%) 以上の
ときコピー画像上に実用上問題のあるかぶりレベルが確
認できる。
【0067】スペント 現像剤から界面活性剤を用いてキャリアのみを分離し、
そのキャリア3.0gを100mlのメチルエチルケト
ン中に入れ、スペント物を溶かし、その溶液の500n
mにおける透過率を分光光度計(330型日立自記分光
光度計)により測定し、その値をスペント量(キャリア
汚染度)とした。スペント物がない場合は100%であ
り、スペントの増加により値は小さくなる。100〜9
0%の場合を「○」、90〜70%の場合を「△」、7
0%以下の場合、現像剤の帯電量が著しく低下し、トナ
ー飛散、かぶりを発生するので「×」とした。
【0068】かぶり サクラデンシトメーター(コニカ製)により、転写紙の
白地部分(反射濃度は0.0)に対応するコピー画像ま
たはプリント画像の白地部分の相対濃度を測定した。
0.01未満は問題ないレベルであり、一方、0.01
以上は実用上問題のあるレベルである。
【0069】トナー飛散 現像領域の下の部分に白紙を置き、飛散するトナーを付
着させ、その白紙を同評価機と同じ定着条件で定着さ
せ、その濃度をサクラデンシトメーター(コニカ製)に
より、紙の白地部分(反射濃度は0.0)に対応する相
対濃度を測定し、相対濃度が0.01未満の場合は
「○」、0.01以上0.02未満の場合を「△」、
0.02以上の場合を「×」とした。実用上問題となる
のは、「×」レベルである。
【0070】キャリア付着 現像剤の評価後20万コピー終了時感光体を目視により
観察し、キャリア付着による感光体の周方向の像の有無
を判定し、キャリア付着の有無を判断した。実用上問題
となるのは、「×」レベルである。
【0071】(現像剤の評価)負帯電性有機感光体を搭
載してなる電子複写機(U-Bix 3135 コニカ製)を使用
して、20万コピーにわたる実写テスト(環境条件:温
度25℃、湿度55%)を行い、上記の項目について評
価した。評価結果を表4に示す。スタート時では全現像
剤ともトナー飛散及びカブリについては問題なかった。
【0072】
【表4】
【0073】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、個々のキャリア表面の凹凸が小さくなり、トナー
スペントの発生を押さえることができ、かつ、キャリア
の流動性も向上させ、帯電立ち上がりも向上させること
ができる。
【0074】さらに、微粒キャリア粉の生成を防ぐこと
により、感光体上へのキャリア付着による画像不良を防
止する。また、キャリアの摩擦帯電能を安定化し、逆極
トナーあるいは弱帯電量トナーの増加による、トナー飛
散、カブリなどの画像不良を防止することができる。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静電荷像現像用キャリアにおいて、前記キ
    ャリアは、下記定義2で示される平均球形度が1.1以
    上、1.5以下であり、かつ下記定義1で示される球形
    度が1.3未満のものを70個数%以上有することを特
    徴とする静電荷像現像用キャリア。 定義1 定義2
  2. 【請求項2】前記キャリアが、磁性体粒子を樹脂により
    被覆してなるキャリアであることを特徴とする請求項1
    記載の静電荷像現像用キャリア。
  3. 【請求項3】前記キャリアの磁性体粒子は、Li,B
    e,Mg,K,Caおよび、Rbからなる軽金属グルー
    プから選択される元素の酸化物を少なくとも1種含有す
    るフェライトであることを特徴とする、請求項1、2に
    記載の静電荷像現像用キャリア。
  4. 【請求項4】下記定義3で示される表面性が、1.0以
    上、3.0以下であることを特徴とする請求項1乃至3
    に記載の静電荷像現像用キャリア。 定義3
  5. 【請求項5】静電荷像現像用キャリア、およびトナーか
    らなる静電荷像現像剤において、前記キャリアは平均球
    形度が1.1以上、1.5以下であり、かつ球形度が
    1.3未満のものを70個数%以上有することを特徴と
    するキャリアである静電荷像現像剤。
  6. 【請求項6】前記キャリアが、磁性体粒子を樹脂により
    被覆してなるキャリアであることを特徴とする請求項5
    記載の静電荷像現像剤。
  7. 【請求項7】前記キャリアの磁性体粒子は、Li,B
    e,Mg,K,Caおよび、Rbからなる軽金属グルー
    プから選択される元素の酸化物を少なくとも1種含有す
    るフェライトであることを特徴とする、請求項5、6に
    記載の静電荷像現像剤。
  8. 【請求項8】表面性が1.0以上、3.0以下であるこ
    とを特徴とする請求項5乃至7に記載の静電荷像現像
    剤。
  9. 【請求項9】感光体上の静電潜像を、キャリアおよびト
    ナーからなる静電荷像現像剤を用い顕像化し、トナー像
    を形成する画像形成方法において、前記キャリアは平均
    球形度が1.1以上、1.5以下であり、かつ球形度が
    1.3未満のものを70個数%以上有するキャリアであ
    ることを特徴とする画像形成方法。
  10. 【請求項10】前記キャリアが、磁性体粒子を樹脂によ
    り被覆してなるキャリアであることを特徴とする請求項
    9記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】前記キャリアの磁性体粒子は、Li,B
    e,Mg,K,Caおよび、Rbからなる軽金属グルー
    プから選択される元素の酸化物を少なくとも1種含有す
    るフェライトであることを特徴とする、請求項9、10
    に記載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】表面性が1.0以上、3.0以下である
    ことを特徴とする請求項9乃至12に記載の画像形成方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005352473A (ja) * 2004-05-13 2005-12-22 Canon Inc 磁性体含有樹脂キャリア及び二成分系現像剤
JP2007272160A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Dowa Holdings Co Ltd 電子写真現像用キャリア粉および電子写真現像剤

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