JPH09244293A - 画像形成装置における現像剤及び、画像形成装置における定着装置 - Google Patents

画像形成装置における現像剤及び、画像形成装置における定着装置

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JPH09244293A
JPH09244293A JP5600896A JP5600896A JPH09244293A JP H09244293 A JPH09244293 A JP H09244293A JP 5600896 A JP5600896 A JP 5600896A JP 5600896 A JP5600896 A JP 5600896A JP H09244293 A JPH09244293 A JP H09244293A
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toner
thermal conductivity
fixing
heating roller
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JP5600896A
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Koichi Kuroyama
孝一 黒山
Takahiro Nakajima
隆宏 中島
Osamu Ieda
修 家田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着温度を低く設定するにもかかわらず、低
温低湿の環境条件下であっても良好な定着を行ない、画
質向上を図ると共に搬送不良を防止し、定着ローラの長
寿命化を図る。 【解決手段】 現像剤として、着色剤及び結着樹脂等に
熱導電率の高い金属粉を添加した混合物を原材料として
成り、熱伝導率が0.08W/(m・K)以上のトナー
粒子を用いる。又加熱ローラ33bを熱伝導率が237
W/(m・K)以上と成るように形成する事により、低
温低湿の環境条件下でもトナーを十分に溶融し、良好な
定着を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真装置やプ
リンタ等の画像形成装置に用いられる画像形成装置にお
ける現像剤に関する。又本発明は、画像形成装置におい
て、定着ローラによりシート紙上のトナー像を定着する
画像形成装置における定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来電子写真装置やプリンタ等の画像形
成装置においては、熱効率が高く、高速定着が可能であ
る事から、ヒ−タを内蔵する加熱ロ−ラ及び加圧ロ−ラ
からなる定着ロ−ラ間にシ−ト紙を挿通し、トナ−像を
加熱加圧定着する熱ローラ定着装置が広く採用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら近年、熱
ローラ定着装置においては、(イ)ヒータの加熱による
加熱ローラの劣化を防止する事、(ロ)電源オン後の加
熱ローラのウォームアップタイムを短縮する事、(ハ)
シート紙挿通時の加熱ローラの表面温度低下を縮小し、
連続画像形成可能回数を増加する事、(ニ)画像形成装
置の経済性及び安全性を考慮しヒータの消費電力を低減
する事、等が要求されている。
【0004】一方これ等の要求を実現するため、ヒータ
の消費電力を低減し、ヒータの加熱設定温度を低減する
と、特に低温低湿(例えば10℃、相対湿度20%)の
環境条件下において、シート紙の温度が低いため、シー
ト紙挿通時に加熱ローラからシート紙に吸収される熱量
が大きい事から、もともと低く設定されていた加熱ロー
ラの表面温度が一層低下されてしまい、加熱ローラによ
るシート紙上のトナーの溶融が不十分となり易かった。
このためトナーの溶融不良を生じると、このトナーが加
熱ローラ更には加圧ローラに付着し堆積して定着ローラ
を汚損し、これにより紙詰まり等の搬送不良を生じ、ひ
いては、定着ローラの寿命を短縮してしまうという問題
を生じていた。
【0005】そこで本発明は上記問題を除去するもの
で、ヒータの設定温度を低減するにもかかわらず、低温
低湿の環境条件下においても、定着不良を生じることが
なく、トナーの定着ローラへの付着を防止し、搬送不良
を生じる事無く、さらには定着ローラの長寿命化を図る
画像形成装置における現像剤及び画像形成装置における
定着装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するための第1の手段として、着色剤及び結着樹脂成分
を含有して成り、熱電導率が、環境温度300°Kにお
いて0.08W/(m・K)以上であるトナー粒子を有
するものである。
【0007】又本発明は上記課題を解決するための第2
の手段として、着色剤及び結着樹脂成分を含有して成
り、熱電導率が、環境温度300°Kにおいて0.08
W/(m・K)以上であるトナー粒子と、磁性のキャリ
ア粒子とを有するものである。又本発明は上記課題を解
決するための第3の手段として、着色剤及び結着樹脂成
分並に金属を含有して成り、熱伝導率が環境温度300
°Kにおいて0.08W/(m・K)以上であるトナー
粒子を有するものである。
【0008】又本発明は上記課題を解決するための第4
の手段として、着色剤及び結着樹脂成分並に金属を含有
して成り、熱電導率が環境温度300°Kにおいて0.
08W/(m・K)以上であるトナー粒子と、磁性のキ
ャリア粒子とを有するものである。
【0009】又本発明は上記課題を解決するための第5
の手段として、加熱手段と、この加熱手段を囲繞し熱伝
導率が環境温度300°Kにおいて237W/(m・
K)以上である加熱ローラと、この加熱ローラに当接し
前記加熱ローラと共に転接する加圧ローラとを設け、前
記加熱ローラ及び前記加圧ローラ間に現像剤像を有する
像支持体を挿通し前記現像剤像を定着するものである。
【0010】又本発明は上記課題を解決するための第6
の手段として、加熱手段と、この加熱手段を囲繞し熱伝
導率が環境温度300°Kにおいて237W/(m・
K)以上である加熱ローラと、この加熱ローラに当接し
前記加熱ローラと共に転接する加圧ローラとを設け、熱
電導率が、環境温度300°Kにおいて0.08W/
(m・K)以上の現像剤からなる現像剤像を有する像支
持体を前記加熱ローラ及び前記加圧ローラ間に挿通し前
記現像剤像を定着するものである。
【0011】そしてこの様な手段により本発明は、ヒー
タによる加熱ローラの表面温度を低く設定しても、トナ
ーを溶融し易くする事により又、加熱ローラの温度回復
の高速化を図る事により、低温低湿の環境条件下にかか
わらず定着不良によるローラへのトナー付着を防止し、
搬送不良を解消しひいてはローラの長寿命化を図るもの
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下本発明を図1乃至図4に示す
実施の形態を参照して説明する。図1は電子写真装置の
概略説明図であり、装置本体1内の感光体ドラム20の
周囲には、その回転方向に沿って、帯電チャ−ジャ21
露光装置22の露光部22a,現像装置23、転写チャ
−ジャ25、剥離チャ−ジャ26、清掃装置27、除電
装置28が順次配置されている。又4は、原稿台3を被
覆する原稿台カバーである。
【0013】そして装置本体1の下方には、感光体ドラ
ム20側に供給される用紙を収納するフロントローディ
ングタイプの給紙カセット装置10が着脱自在に装着さ
れ装置本体1の右には、手差しにより用紙Pを供給する
給紙トレイ11が設けられている。尚37a、37b
は、給紙カセット装置10あるいは給紙トレイ11より
用紙Pを取出す第1及び第2のピックアプローラであ
る。
【0014】さらに装置本体1内には、給紙カセット装
置10から給紙された用紙を感光体ドラム20周囲の転
写チャ−ジャ25を経て装置本体1の左側に設けられる
排紙トレイ12に導く搬送手段31が設けられ、この搬
送手段31の感光体ドラム20より上流側には用紙Pの
2枚取りを防止する第1及び第2の分離搬送ローラ38
a、38b、第1の搬送ローラ35a及び用紙Pの先端
を揃え、感光体ドラム20上に形成される現像剤像との
同期を取りつつ用紙を搬送するレジストローラ32が配
置され、下流側には搬送ベルト36、定着装置33、第
2の搬送ローラ35b、排紙ローラ34が配置されてい
る。
【0015】ここで定着装置33は、消費電力900W
hのヒータ33aを内蔵する径30φの加熱ローラ33
b及び加熱ローラ33bに押圧し転接される径30φの
加圧ローラ33cを有している。
【0016】この加熱ローラ33bは、金属からなるロ
ーラ40表面に、コート層40aが被覆されて成り、所
望の熱伝導率を保持している。又加圧ローラ33cは、
鉄(Fe)からなるローラ41表面に、シリコンゴムか
らなるコート層41aが被覆されて成っている。
【0017】次に、装置本体1のコピ−動作について述
べる。先ず原稿台3に原稿Dをセットし、さらにコピ−
枚数、用紙サイズ等のコピ−条件を図示しない操作パネ
ル上のテンキ−等により設定し、コピ−キ−(図示せ
ず)をオンしコピ−操作を開始する。このコピ−操作の
開始により、感光体ドラム20はその回転に従い順次帯
電、露光、現像の各工程を実施され、現像剤像を形成さ
れる。
【0018】一方、給紙カセット装置10あるいは給紙
トレイ11にあっては、いずれかのピックアップローラ
37a、37bにより取り出された用紙Pが、分離搬送
手段38a、38bにより一枚ずつ分離されてレジスト
ロ−ラ32へと送られ、感光体ドラム20上の現像剤像
に同期して感光体ドラム20の転写チャ−ジャ25位置
へと送られ、感光体ドラム20上の現像剤像を転写され
る。更に現像剤像を転写された用紙は剥離チャ−ジャ2
6により、感光体ドラム20から剥離され、搬送ベルト
36により搬送され、ヒータ33aにより表面温度を1
70℃〜190℃に保持される加熱ローラ33bとこれ
に転接される加圧ローラ33cとの間を挿通する間に現
像剤像を定着された後、排紙排紙トレイ12方向に排出
される。一方転写終了後、感光体ドラム20はその回転
に従い、清掃装置27により残留トナーを除去され、除
電装置28にて除電されて次のコピー可能とされる。そ
して上述のコピ−操作を繰返し、必要枚数のコピ−を得
る事となる。
【0019】次にこの現像装置23で使用される図示し
ない現像剤について詳述する。現像剤は、体積平均粒径
8〜13μmのトナーに体積平均粒径50〜100μm
のフェライト等の磁性鉄粉からなるキャリアを混合した
ものから成っている。
【0020】ここでトナーは、着色剤、接着樹脂、金属
粉等の原材料をボールミル、V型混合機等を用いて混合
・分散する。次に得られた混合物を加圧ニーダ、ロール
等を用いて加熱溶融混練する。得られた混練物をハンマ
ーミル、ジェットミル等を用いて粗粉砕する。次いで更
にジェットミル等を用いて微粉砕し、その後、風力分級
法等により所望の粒径に分級し所望の熱伝導率を有する
トナー粒子を得る。
【0021】次に上記実施の形態に基ずく現像剤の具体
例及び比較例について述べる。
【0022】尚[具体例1]〜[具体例6]及び[比較
例1]及び[比較例2]のトナー粒子の着色剤、接着樹
脂及びそれ等の重量比を[表1]に示し、更にトナー粒
子に添加される金属粉及び各トナー粒子の特性を[表
2]に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】[具体例1]「表1」の[A]欄に示す材
料を混合、混練した後ジェットミルにて粉砕して、体積
平均粒径8〜13μmのトナー粒子を製造し、環境温度
300°Kにおける熱伝導率0.08W/(m・K)の
第1のトナーを得る。得られた第1のトナー6重量部に
キャリア96重量部を混合し二成分現像剤を得る。
【0026】この具体例1の二成分現像剤を東芝社製複
写機レオドライBD−5020に使用し10℃、相対湿
度20%の環境条件下でコピーを行ない、形成された画
像の定着残存率を測定したところ、76%となり、良好
な定着を得られ、又加熱ローラへのトナーの付着も見ら
れなかった。
【0027】尚、定着残存率の測定は、定着後得られた
画像部の画像濃度を測定し、次に画像部を綿100%コ
ットンパットで摩擦した後、画像濃度を再度測定し、下
記の式で算出した。
【0028】定着残存率=摩擦後の画像濃度/摩擦前の
画像濃度×100(%) [具体例2]「表1」の[A]欄に示す材料に対し、3
00°kでの熱伝導率94W/(m・K)である鉄粉
(Fe)を重量比2%添加したものを混合、混練した後
ジェットミルにて粉砕して、体積平均粒径8〜13μm
のトナー粒子を製造し、このトナー粒子100重量部に
対して疎水性シリカ(R−972;日本アエロジル社
製)0.5重量部を混合し、環境温度300°Kにおけ
る熱伝導率0.20W/(m・K)の第2のトナーを得
る。更にキャリアを混合し二成分現像剤を得る。
【0029】この具体例2の二成分現像剤を東芝社製複
写機レオドライBD−5020に使用し10℃、相対湿
度20%の環境条件下でコピーを行ない、形成された画
像の定着残存率を測定したところ、80%となり、良好
な定着を得られ、又加熱ローラへのトナーの付着も見ら
れなかった。
【0030】[具体例3]「表1」の[B]欄に示す材
料に対し鉄粉(Fe)を重量比5%添加したものを混
合、混練した後ジェットミルにて粉砕して体積平均粒径
8〜13μmのトナー粒子を製造し、このトナー粒子1
00重量部に対して疎水性シリカ(R−972;日本ア
エロジル社製)を0.5重量部を混合し、環境温度30
0°Kにおける熱伝導率0.32W/(m・K)の第3
のトナーを得、更にキャリアを混合し二成分現像剤を得
る。
【0031】この具体例3の二成分現像剤を東芝社製複
写機レオドライBD−5020に使用し温度10℃、相
対湿度20%の環境条件下でコピーを行ない、形成され
た画像の定着残存率を測定したところ、91%となり、
良好な定着を得られ、又加熱ローラへのトナーの付着も
見られなかった。
【0032】[具体例4]「表1」の[B]欄に示す材
料に対し300°Kにおける熱伝導率398W/(m・
K)の銅粉(Cu)を重量比2%添加したものを混合、
混練した後ジェットミルにて粉砕して体積平均粒径8〜
13μmのトナー粒子を製造し、このトナー粒子100
重量部に対して疎水性シリカ(R−972;日本アエロ
ジル社製)を0.5重量部を混合し、環境温度300°
Kにおける熱伝導率0.45W/(m・K)の第4のト
ナーを得、更にキャリアを混合し二成分現像剤を得る。
【0033】この具体例4の二成分現像剤を東芝社製複
写機レオドライBD−5020に使用し温度10℃,相
対湿度20%の環境条件下でコピーを行ない、形成され
た画像の定着残存率を測定したところ、95%となり、
良好な定着を得られ、又加熱ローラへのトナーの付着も
見られなかった。
【0034】[具体例5]「表1」の[C]欄に示す材
料に対し銅粉(Cu)を重量比2%添加したものを混
合、混練した後ジェットミルにて粉砕して体積平均粒径
8〜13μmのトナー粒子を製造し、このトナー粒子1
00重量部に対して疎水性シリカ(R−972;日本ア
エロジル社製)を0.5重量部を混合し、環境温度30
0°Kにおける熱伝導率0.25W/(m・K)の第5
のトナーを得、更にキャリアを混合し二成分現像剤を得
る。
【0035】この具体例5の二成分現像剤を東芝社製複
写機レオドライBD−5020に使用し温度10℃、相
対湿度20%の環境条件下でコピーを行ない、形成され
た画像の定着残存率を測定したところ、83%となり、
良好な定着を得られ、又加熱ローラへのトナーの付着も
見られなかった。
【0036】[具体例6]「表1」の[C]欄に示す材
料に対し、300°Kにおける熱伝導率427W/(m
・K)の銀粉(Ag)を重量比2%添加したものを混
合、混練した後ジェットミルにて粉砕して体積平均粒径
8〜13μmのトナー粒子を製造し、このトナー粒子1
00重量部に対して疎水性シリカ(R−972;日本ア
エロジル社製)を0.5重量部を混合し、環境温度30
0°Kにおける熱伝導率0.58W/(m・K)の第6
のトナーを得、更にキャリアを混合し二成分現像剤を得
る。
【0037】この具体例6の二成分現像剤を東芝社製複
写機レオドライBD−5020に使用し温度10℃、相
対湿度20%の環境条件下でコピーを行ない、形成され
た画像の定着残存率を測定したところ、93%となり、
良好な定着を得られ、又加熱ローラへのトナーの付着も
見られなかった。
【0038】[比較例1]本比較例1は、具体例3にお
いて鉄粉(Fe)を添加する事なくトナー粒子を製造
し、このトナー粒子100重量部に対して疎水性シリカ
(R−972;日本アエロジル社製)を0.5重量部を
混合し、環境温度300°Kにおける熱伝導率0.05
W/(m・K)の第7のトナーを得、更にキャリアを混
合し二成分現像剤を得る。
【0039】この比較例1の二成分現像剤を東芝社製複
写機レオドライBD−5020に使用し温度10℃、相
対位湿度20%の環境条件下でコピーを行ない、形成さ
れた画像の定着残存率を測定したところ、64%と低
く、定着不良を生じてしまった。又加熱ローラにトナー
が付着し、1000枚コピーで紙詰まりを生じてしまっ
た。
【0040】[比較例2]本比較例2は、具体例5にお
いて銅粉(Cu)を添加する事なくトナー粒子を製造
し、このトナー粒子100重量部に対して疎水性シリカ
(R−972;日本アエロジル社製)を0.5重量部を
混合し、環境温度300°Kにおける熱伝導率0.06
W/(m・K)の第8のトナーを得、更にキャリアを混
合し二成分現像剤を得る。
【0041】この比較例2の二成分現像剤を東芝社製複
写機レオドライBD−5020に使用し温度10℃、相
対湿度20%の環境条件下でコピーを行ない、形成され
た画像の定着残存率を測定したところ、70%と低く、
定着不良を生じてしまった。又加熱ローラにトナーが付
着し、2000枚コピーで紙詰まりを生じてしまった。
【0042】即ち、[具体例1]〜[具体例6]、[比
較例1]及び[比較例2]の第1乃至第8のトナーの熱
伝導率に対する定着残存率は図3に示す様に成り、加熱
ローラへのトナー付着を生じない、定着残存率75%を
得るには、トナーが溶融し易い様、その熱伝導率が0.
08W/(m・K)以上である必要がある。又、[具体
例2]〜[具体例6]に示すように、トナー粒子の原材
料に、熱伝導率の高い金属粉を添加すれば、トナー粒子
の熱伝導率を容易に向上出来、溶融し易く、定着残存率
の高い現像剤を得られ、ヒータ温度を低減しても、低温
低湿の環境条件下において定着不良を生じる事無く良好
な定着を得られ、画質が向上されると共に加熱ローラへ
のトナー付着も解消され、付着トナーによる紙詰まりを
防止出来、ひいては、定着装置の長寿命化を図れる。
【0043】次に上記実施の形態に基ずく加熱ローラ3
3bの具体例及び比較例について述べる。
【0044】尚[具体例7]及び[具体例8]並びに
[比較例3]及び[比較例4]の加熱ローラにて具体例
1のトナーからなる画像を定着した際の定着残存率を
[表3]に示す。
【0045】
【表3】
【0046】[具体例7]この加熱ローラ33bは、定
格電力900Wのヒータ33aを内蔵し、肉厚2mmの
アルミニウム(Al)(300°Kにおける熱伝導率2
37W/(m・K))からなるローラ40表面に、膜厚
20μmのパーフロロアルコキシエチレン(以下PFA
と称する。)(300°Kにおける熱伝導率0.223
W/(m・K))からなるコート層40aを被覆して成
り、300°Kにおける熱伝導率が237W/(m・
K)とされている。
【0047】この様な加熱ローラ33bを有する定着装
置にて、温度10℃、相対湿度20%の環境条件下で、
具体例1の第1のトナーからなる現像画像の定着を行な
い、得られた画像の定着残存率を測定したところ、76
%となり、良好な定着を得られ、又加熱ローラ33bへ
のトナーの付着も見られなかった。
【0048】[具体例8]この加熱ローラ33bは、定
格電力900Wのヒータ33aを内蔵し、肉厚2mmの
銅(Cu)(300°Kにおける熱伝導率398W/
(m・K))からなるローラ40表面に、膜厚20μm
のPFA(300°Kにおける熱伝導率0.223W/
(m・K))からなるコート層40aを被覆して成り、
300°Kにおける熱伝導率が398W/(m・K)と
されている。
【0049】この様な加熱ローラ33bを有する定着装
置にて、温度10℃、相対湿度20%の環境条件下で具
体例1の第1のトナーからなる現像画像の定着を行な
い、得られた画像の定着残存率を測定したところ、92
%となり、良好な定着を得られ、又加熱ローラ33bへ
のトナーの付着も見られなかった。
【0050】[比較例3]この加熱ローラ33bは、定
格電力900Wのヒータ33aを内蔵し、肉厚2mmの
鉄(Fe)(300°Kにおける熱伝導率80.3W/
(m・K))からなるローラ40表面に、膜厚20μm
のPFA(300°Kにおける熱伝導率0.223W/
(m・K))からなるコート層40aを被覆して成り、
300°Kにおける熱伝導率が80.3W/(m・K)
とされている。
【0051】この様な加熱ローラ33bを有する定着装
置にて、温度10℃、相対湿度20%の環境条件下で具
体例1の第1のトナーからなる現像画像の定着を行な
い、得られた画像の定着残存率を測定したところ、50
%と低く、定着不良を生じてしまい、加熱ローラ33b
へのトナーの付着も多く500枚コピーで紙詰まりを生
じてしまった。
【0052】[比較例4]この加熱ローラ33bは、定
格電力900Wのヒータ33aを内蔵し、肉厚2mmの
鉛(Zn)(300°Kにおける熱伝導率123W/
(m・K))からなるローラ40表面に、膜厚20μm
のPFA(300°Kにおける熱伝導率0.223W/
(m・K))からなるコート層40aを被覆して成り、
300°Kにおける熱伝導率が123W/(m・K)と
されている。
【0053】この様な加熱ローラ33bを有する定着装
置にて、温度10℃、相対湿度20%の環境条件下で具
体例1の第1のトナーからなる現像画像の定着を行な
い、得られた画像の定着残存率を測定したところ、70
%と低く、定着不良を生じてしまい、加熱ローラ33b
へのトナーの付着も生じ1000枚コピーで紙詰まりを
生じてしまった。
【0054】即ち、[具体例7]及び[具体例8]、
[比較例3]及び[比較例4]の加熱ローラ33bの熱
伝導率に対する定着残存率は図4に示す様に成り、加熱
ローラ33bへのトナー付着を生じない、定着残存率7
5%を得るには、加熱ローラ33bの熱伝導率が237
W/(m・K)以上である必要がある。
【0055】この様に構成すれば、加熱ローラ33bの
熱伝導率を237W/(m・K)以上とする事により、
用紙の挿通により加熱ローラ33bの表面温度が低下さ
れても、ヒータ33aからの熱が直ちに表面に伝達さ
れ、加熱ローラ33bの表面温度が高速で回復されるの
で、ヒータ33a温度を低く設定するにもかかわらず、
低温低湿の環境条件下でも高い定着残存率を得られ、定
着不良を生じる事が無く画質が向上されると共に加熱ロ
ーラ33bへのトナー付着も解消され、付着トナーによ
る紙詰まりを防止でき、ひいては定着装置の長寿命化を
図れる。
【0056】尚本発明は、上記実施の形態に限られるも
ので無く、その趣旨を変えない範囲での変更は可能であ
って、例えばトナーの樹脂材料及びその重量比等任意で
あるし、熱伝導率を向上するため添加する金属粉の種類
及び重量比も限定されず、アルミニウム(Al)等であ
っても良い。
【0057】更に定着装置においても加熱ローラ33b
の劣化を早めたり、消費電力の上昇を生じない範囲であ
ればヒータ33aの設定温度も限定されないし、又所望
の熱伝導率を得られれば、加熱ローラ33bの材質及び
コート層の材質等も限定されない。
【0058】又、現像方式等も任意であり、キャリアを
必要としない非磁性一成分現像法等であっても良い。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、加
熱ローラの表面温度が低く設定される定着装置であって
も、環境温度300°Kにおける熱伝導率が0.08W
/(m・K)以上のトナーからなる現像剤を使用する事
により、低温低湿の環境条件下であっても、トナーを十
分溶融出来、定着残存率の良い良好な定着画像を得られ
る。又、加熱ローラへのトナーの付着も無く、紙詰まり
等の搬送不良や、ローラの寿命の短縮も防止される。
【0060】更に、加熱ローラの設定温度の低減にかか
わらず、環境温度300°Kにおける熱伝導率が237
W/(m・K)以上の加熱ローラを使用する事により、
低温低湿の環境条件下であっても、トナーを十分溶融出
来、定着残存率の良い良好な定着画像を得られる。しか
も加熱ローラへのトナーの付着も無く、搬送不良を防止
すると共にローラの長寿命化も図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の電子写真装置を示す構成
図である。
【図2】本発明の実施の形態の一対の加熱ローラ及び加
圧ローラを示す構成図である。
【図3】本発明の具体例1〜具体例6及び比較例1並に
比較例2のトナーの熱電導率に対する定着残像率を示す
グラフである。
【図4】本発明の具体例7及び具体例8及び比較例3並
に比較例4の加熱ローラの熱電導率に対する定着残存率
を示すグラフである。
【符号の説明】
1…装置本体 23…現像装置 33…定着装置 33a…ヒータ 33b…加熱ローラ 33c…加圧ローラ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 着色剤及び結着樹脂成分を含有して成
    り、熱電導率が、環境温度300°Kにおいて0.08
    W/(m・K)以上であるトナー粒子を具備する事を特
    徴とする画像形成装置における現像剤。
  2. 【請求項2】 着色剤及び結着樹脂成分を含有して成
    り、熱電導率が、環境温度300°Kにおいて0.08
    W/(m・K)以上であるトナー粒子と、磁性のキャリ
    ア粒子とを具備する事を特徴とする画像形成装置におけ
    る現像剤。
  3. 【請求項3】 着色剤及び結着樹脂成分並に金属を含有
    して成り、熱伝導率が、環境温度300°Kにおいて
    0.08W/(m・K)以上であるトナー粒子を具備す
    る事を特徴とする画像形成装置における現像剤。
  4. 【請求項4】 着色剤及び結着樹脂成分並に金属を含有
    して成り、熱電導率が、環境温度300°Kにおいて
    0.08W/(m・K)以上であるトナー粒子と、磁性
    のキャリア粒子とを具備する事を特徴とする画像形成装
    置における現像剤。
  5. 【請求項5】 加熱手段と、この加熱手段を囲繞し熱伝
    導率が環境温度300°Kにおいて237W/(m・
    K)以上である加熱ローラと、この加熱ローラに当接し
    前記加熱ローラと共に転接する加圧ローラとを具備し、
    前記加熱ローラ及び前記加圧ローラ間に現像剤像を有す
    る像支持体を挿通し前記現像剤像を定着する画像形成装
    置における定着装置。
  6. 【請求項6】 加熱手段と、この加熱手段を囲繞し熱伝
    導率が環境温度300°Kにおいて237W/(m・
    K)以上である加熱ローラと、この加熱ローラに当接し
    前記加熱ローラと共に転接する加圧ローラとを具備し、
    熱電導率が、環境温度300°Kにおいて0.08W/
    (m・K)以上の現像剤からなる現像剤像を有する像支
    持体を前記加熱ローラ及び前記加圧ローラ間に挿通し前
    記現像剤像を定着する画像形成装置における定着装置。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010019890A (ja) * 2008-07-08 2010-01-28 Konica Minolta Business Technologies Inc 静電潜像現像用トナーと画像形成方法
JP2015225318A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 キヤノン株式会社 磁性トナー
JP2015225317A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 キヤノン株式会社 トナー
JP2015225319A (ja) * 2014-05-30 2015-12-14 キヤノン株式会社 トナー
JP2016200663A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 キヤノン株式会社 トナー
JP2017107168A (ja) * 2015-12-04 2017-06-15 キヤノン株式会社 トナー

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