JPH09243112A - 空気調和機の室外機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便な構成によって、合成樹脂製からなる底
板を補強できるようにした空気調和機の室外機を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 合成樹脂製からなる底板２の両側に、圧
縮機３を載置するための上面に突出形成した複数の凹部
2aの延長線上に沿って、略Ｕ字状の保持部2bおよび逆ハ
字状の保持片2cを設ける一方、これら保持部および保持
片で保持される水平部と、同水平部の一側先端を前記凹
部の挿通孔に対応して延出しねじ部5aを備えた垂直部と
からなる補強材５を設け、前記水平部を前記保持部およ
び保持片で保持するとともに、前記垂直部で前記挿通孔
と筒状の弾性支持部材７と前記圧縮機の脚部3aとを挿通
し、前記ねじ部にナットを螺着し前記圧縮機を弾発的に
固定して前記底板の長手方向の強度を補強した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和機の室外
機に係わり、より詳細には、合成樹脂製でなる底板の長
手方向の強度を補強するための補強材とその取付構造に
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気調和機の室外機は、例えば図
４（Ａ）および図４（Ｂ）で示すように、合成樹脂製か
らなる底板２と、同底板２上の一側に挿通孔を有して上
面に突出する複数の凹部2aと、同凹部2a上に、筒状の弾
性支持部材７を介して、固定孔を備えた脚部3aがボルト
６およびナット（図示せず）により弾発的に固定される
圧縮機３と、前記底板２に、背面と他側面とに吸込口ａ
を備え前面に吹出口ｂを備えて被着した外胴４とからな
る構成であった。

【０００３】しかしながら、前記構成においては、前記
底板２を合成樹脂製により形成したことによって軽量で
なる構造となっているが、とくに前記底板２の長手方向
の強度が不足して、前記圧縮機３等を載置した前記底板
２が変形してしまうという恐れを有していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題点に鑑みなされたもので、簡便な構成によって、合成
樹脂製からなる底板の強度を補強できるようにした空気
調和機の室外機を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の課題を解
決するためになされたものであり、合成樹脂製からなる
底板と、同底板上の一側に固定孔を有する複数の脚部を
備えて載置される圧縮機と、同圧縮機の脚部に対向して
前記底板の上面に突出形成した挿通孔を備えた凹部と、
少なくとも二つの前記凹部の延長線上に沿って前記底板
の他側に形成された略Ｕ字状の保持部と、同保持部と前
記凹部とを結ぶ線上に沿って同凹部の近傍に設けられた
逆ハ字状の保持片と、同保持片で一側が保持され前記保
持部で他側が保持される水平部と、同水平部の一側先端
を前記挿通孔に対応して延出した垂直部とで略Ｌ字状に
形成され、同垂直部の先端にねじ部を備えて前記挿通孔
および前記固定孔を挿通する補強材と、前記凹部と前記
脚部との間に介在して前記補強材の垂直部が挿通される
筒状の弾性支持部材と、前記底板に、背面と他側面とに
吸込口を備え前面に吹出口を備えて被着した外胴とから
なり、前記補強材の水平部の他側を前記保持部で保持
し、一側を前記保持片で保持するとともに、前記垂直部
で前記挿通孔と前記弾性支持部材と前記固定孔とを挿通
し、前記ねじ部にナットを螺着して前記圧縮機の脚部を
弾発的に固定し、前記底板の長手方向の強度を補強した
構成としている。

【０００６】また、前記保持部と前記保持片とに間に、
同保持片と同じ保持片を設けた構成としている。

【０００７】更に、前記保持部および前記両保持片を、
前記底板と一体的に形成した構成としている。

【０００８】

【発明の実施の形態】以上のように構成したので、合成
樹脂製からなる底板の強度を、簡便でコスト的に有利な
構成でなる補強材とその取付構造によって補強できると
ともに、補強材により圧縮機を固定できるようにした空
気調和機の室外機となる。

【０００９】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明による実施例を
詳細に説明する。図１と、図２と、図３（Ａ）乃至図３
（Ｄ）とにおいて、１は空気調和機の室外機本体であ
る。２は合成樹脂製からなり後述する圧縮機等を載置す
る底板で、同底板２の一側には、後述する圧縮機の脚部
に対応して、挿通孔を備えて上面に突出形成された複数
の凹部2aを有し、少なくとも二つの前記凹部2aの延長線
上に沿って前記底板２の他側に形成された略Ｕ字状の保
持部2bと、同保持部2bと前記凹部2aとを結ぶ線上に沿っ
て同凹部2aの近傍に設けられた逆ハ字状の保持片2cとを
有し、前記保持部2bと前記保持片2cとの間に、同保持片
2cと同じ保持片2cを有した構成となっている。

【００１０】一方、前記保持部2bおよび前記両保持片2c
に対応して、同両保持片2cで一側および略中央部が保持
され前記保持部2bで他側が保持される水平部と、前記凹
部2aの挿通孔に対応して、前記水平部の一側先端を延出
した垂直部とで略Ｌ字状に形成され、同垂直部の先端に
ねじ部5aを備えて前記挿通孔および前記固定孔を挿通す
る補強材５を設け、同補強材５の垂直部で、後述する筒
状の弾性支持部材を介して後述する圧縮機の脚部に設け
られた固定孔を挿通し、前記ねじ部5aにナット（図示せ
ず）を螺着して前記圧縮機３を弾発的に固定するように
した構成となっている。

【００１１】前記構成により、図２と図３（Ａ）乃至図
３（Ｄ）とで示すように、前記補強材５の水平部を前記
保持部2bおよび前記両保持片2cで保持するとともに、前
記垂直部で前記挿通孔と後述する筒状の弾性支持部材と
前記固定孔とを挿通し、前記ねじ部5aにナット（図示せ
ず）を螺着することによって、前記補強材５で前記底板
２の長手方向の強度を正確に補強できると同時に、前記
圧縮機３を弾発的に固定できるようにした構造となる。

【００１２】なお、前記構成で、前記保持部2bと前記保
持片2cとの間に、同保持片2cと同じ保持片2cを設けたこ
とによって、前記補強材５の水平部をより正確に保持で
きるようにした構造となり、また、前記凹部2aと、前記
保持部2bと、前記両保持片2cとは前記底板２と一体的に
形成された構成となっており、これによって、寸法形状
が精度よく仕上げられると共にコスト的に有利な構造と
なっている。

【００１３】３は前記凹部2a上に、後述する筒状の弾性
支持部材を介して弾発的に固定される圧縮機で、同圧縮
機３は、固定孔を有する脚部3aを備えた構成となってい
る。４は前記底板２に被着される外胴で、同外胴４は、
背面および他側面に吸込口ａを有し、前面に吹出口ｂを
有した構成となっている。

【００１４】６は前記補強材５のねじ部5aと同様に、前
記凹部材2aの挿通孔と後述する筒状の弾性支持部材と前
記脚部3aの固定孔とに挿通し、ナット（図示せず）を螺
着して前記圧縮機３を弾発的に固定するためのボルトで
ある。

【００１５】なお、図示はしないが、前記ボルト６に替
えて前記補強材５と同じ補強材を設け、同補強材を前記
保持部2bおよび前記両保持片2cと同じ保持部および両保
持片を設けて保持し、前記ナット（図示せず）と同じナ
ットを螺着することによって、前記底板の長手方向の強
度をより強く補強できるとともに、前記圧縮機３を前記
補強材５および前記ナットで、連続した作業によってよ
り効率的に固定できるようにした構成となる。

【００１６】７は前記凹部2aと前記脚部3aとの間に設け
られる筒状の弾性支持部材で、同弾性支持部材７を前記
凹部2aと前記脚部3aとの間に介在したことにより、前記
圧縮機３を運転した時の振動を吸収し異音の発生を防止
して、前記圧縮機３を弾発的に固定できるようにした構
成となっている。

【００１７】以上の構成により、図１と、図２と、図３
（Ａ）乃至図３（Ｄ）とで示すように、前記垂直部を有
する補強材５の他側を前記保持部2bに嵌入して保持する
とともに、略中央部および一側を前記両保持片2cで保持
し、前記補強部材５の垂直部に形成したねじ部5aを筒状
の前記弾性支持部材７を介して前記脚部3aの固定孔に挿
通し、前記ねじ部5aにナット（図示せず）を螺着して前
記圧縮機３を弾発的に固定できるようになって、同圧縮
機３を前記ボルト６のみによって固定するのに対して、
連続的な作業で固定できるようにして作業性を向上させ
るとともに、簡便な構造によって、前記底板２の長手方
向の強度を充分に且つ正確に補強できるようにした空気
調和機の室外機となる。

【００１８】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の構成によ
れば、合成樹脂製からなる底板の長手方向の強度を、簡
便な構成によって、充分に且つ正確に補強できるように
した空気調和機の室外機となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による空気調和機の室外機の外観図であ
る。

【図２】本発明による空気調和機の室外機の要部分解斜
視図である。

【図３】本発明による空気調和機の室外機の要部説明図
で、（Ａ）は補強材の取付状態を示し、（Ｂ）は（Ａ）
で示すａ部の断面図であり、（Ｃ）は（Ａ）で示すｂ部
の断面図であり、（Ｄ）は（Ａ）で示すｃ部の断面図で
ある。

【図４】従来例による空気調和機の室外機の説明図で、
（Ａ）は外観図であり、（Ｂ）は要部分解斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 空気調和機の室外機本体 ２ 底板 2a 凹部 2b 保持部 2c 保持片 ３ 圧縮機 3a 脚部 ４ 外胴 ５ 補強材 5a ねじ部 ６ ボルト ７ 弾性支持部材 ａ 吸込口 ｂ 吹出口

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 合成樹脂製からなる底板と、同底板上の
   一側に固定孔を有する複数の脚部を備えて載置される圧
   縮機と、同圧縮機の脚部に対向して前記底板の上面に突
   出形成した挿通孔を備えた凹部と、少なくとも二つの前
   記凹部の延長線上に沿って前記底板の他側に形成された
   略Ｕ字状の保持部と、同保持部と前記凹部とを結ぶ線上
   に沿って同凹部の近傍に設けられた逆ハ字状の保持片
   と、同保持片で一側が保持され前記保持部で他側が保持
   される水平部と、同水平部の一側先端を前記挿通孔に対
   応して延出した垂直部とで略Ｌ字状に形成され、同垂直
   部の先端にねじ部を備えて前記挿通孔および前記固定孔
   を挿通する補強材と、前記凹部と前記脚部との間に介在
   して前記補強材の垂直部が挿通される筒状の弾性支持部
   材と、前記底板に、背面と他側面とに吸込口を備え前面
   に吹出口を備えて被着した外胴とからなり、 前記補強材の水平部の他側を前記保持部で保持し、一側
   を前記保持片で保持するとともに、前記垂直部で前記挿
   通孔と前記弾性支持部材と前記固定孔とを挿通し、前記
   ねじ部にナットを螺着して前記圧縮機の脚部を弾発的に
   固定し、前記底板の長手方向の強度を補強したことを特
   徴とする空気調和機の室外機。
2. 【請求項２】 前記保持部と前記保持片とに間に、同保
   持片と同じ保持片を設けたことを特徴とする請求項１記
   載の空気調和機の室外機。
3. 【請求項３】 前記保持部および前記両保持片を、前記
   底板と一体的に形成したことを特徴とする請求項１また
   は請求項２記載の空気調和機の室外機。