JPH09242345A - 耐震補強工法およびその装置 - Google Patents

耐震補強工法およびその装置

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JPH09242345A
JPH09242345A JP8080096A JP8080096A JPH09242345A JP H09242345 A JPH09242345 A JP H09242345A JP 8080096 A JP8080096 A JP 8080096A JP 8080096 A JP8080096 A JP 8080096A JP H09242345 A JPH09242345 A JP H09242345A
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slit
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seismic
cushion
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Kanji Matsuda
寛司 松田
Yutaka Hatanaka
豊 畑中
Yuji Hatanaka
裕司 畑中
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RONBITSUKU JAPAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既存の不適格な建築物の耐震性を向上させ、
適格な建築物とすることができるようにする。 【解決手段】 壁体3の柱1,2に近い部位に、150
mm幅程度のスリット11,12を設け、壁体3側と各
柱1,2側とを分断する。壁体3側と各柱1,2側と
を、スリット11,12内を斜めに横切る連結鉄筋17
で連結する。各スリット11,12内に、クッション部
材13を設置した後にモルタル14を充填する。各スリ
ット11,12内を斜めに横切る連結鉄筋17と、クッ
ション部材13とにより、壁体3側と核柱1,2側との
間が柔接合構造となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既存の建物の耐震
構造を一段と強化するために用いられる耐震補強工法お
よびその装置に係り、特に既存不適格建築物の耐震改修
の際に適用するのに好適な耐震補強工法およびその装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、隣位する柱間の壁体に窓枠等を
装着する場合には、図15に示すように、隣位する柱
1,2間の壁体3に開口部4を設け、この開口部4に窓
枠等を装着固定する方法が採られている。したがって、
開口部4の下部には、床面5までの腰壁3aが形成され
るとともに、開口部4の上部には、天井面6までの下が
り壁3bが形成されることになる。
【0003】ところで、従来法規に準拠して建設された
既存の建物においては、各柱1,2と各壁体3a,3b
とが剛接合構造となっているため、地震等の際に各柱
1,2には、開口部4に対応する部分に集中的に大きな
負荷がかかり、各柱1,2がこの部分で座屈する等の問
題がある。
【0004】そこで我国では、既存不適格建築物の耐震
診断と改修を進めるための「建築物の耐震改修の促進に
関する法律」が制定され、学校,体育館,病院,劇場あ
るいは百貨店等、多数の者が利用する建築物で耐震関係
規定に適合していない既存不適格建築物を特定建築物と
定め、特定建築物の所有者に対し、「耐震診断を行な
い、必要に応じ耐震改修を行なうよう努めなければなら
ない」との努力義務を課している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図15に示
すような建物において、各柱1,2の座屈を防止する方
法としては、例えば高速道路の脚柱等で行なわれている
ように、各柱1,2の開口部4に対応する部分を補強材
で補強することが考えられるが、この方法の場合には、
各柱1,2の補強部以外の部分に応力が集中するおそれ
があるとともに、補強材の設置により建物全体の重量が
増大して、これが耐震性を低下させるおそれがあり、ま
たコスト高となるとともに工期も長期化し、必ずしも現
実的な方法とはいえない。
【0006】そこで考えられるのが、各柱1,2と壁体
とを柔接合構造とし、地震等の際に各柱1,2を自由に
撓ませて座屈を防止する方法であるが、各柱1,2の座
屈に最も影響を与えるのは、上下寸法の小さな下がり壁
3bではなく、上下寸法の大きな腰壁3aである。した
がって、腰壁3aの各柱1,2に近い部分にスリット部
7,8を設けて腰壁3aと各柱1,2との間を柔接合構
造にすれば、既存不適格建築物の耐震性を向上させ、適
格な建築物とすることができることが期待される。
【0007】本発明は、かかる現況に鑑みなされたもの
で、既存不適格建築物等の耐震性を、低コストおよび短
工期で向上させることができ、しかも建築物全体の重量
を増大させるおそれがない耐震補強工法およびその装置
を提供することを目的とする。
【0008】本発明の他の目的は、スリット内を詰め物
で満たした場合であっても、充分な柔軟性を確保するこ
とができるようにすることにある。
【0009】本発明の他の目的は、スリット部分からの
浸水を防止することができるようにすることにある。
【0010】本発明の他の目的は、施工性を向上させる
ようにすることができるようにすることにある。
【0011】本発明の他の目的は、壁体が地震等で室外
側に倒れて落下するのを防止することができるようにす
ることにある。
【0012】本発明の他の目的は、壁体側と柱側とを倒
れ防止部材で強固に連結しても、両者間の柔接合構造を
阻害するおそれがないようにすることにある。
【0013】本発明の他の目的は、施工が容易で、しか
も耐震性の向上に関する所期の効果は得ることができる
ようにすることにある。
【0014】本発明の他の目的は、スリットあるいは部
分スリット部分の耐火性を向上させることができるよう
にすることにある。
【0015】本発明の他の目的は、クッション部材のス
リット内における設置安定性を向上させることができる
ようにすることにある。
【0016】本発明のさらに他の目的は、部分スリット
を設けても、壁体本来の機能を損なわず、しかも充分な
柔軟性を確保することができるようにすることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本発明は、柱近傍の壁体に、壁厚方向に貫通するスリッ
トを上下方向に設け、このスリットの少なくとも室外面
側を防水シールするようにしたことを特徴とする。そし
て、スリットを設けることで、柱側と壁体側とが柔接合
構造となり、低コスト,短工期で耐震性を向上させるこ
とが可能となり、建築物全体の重量を増大させるおそれ
もない。また、スリット部分からの浸水を防止すること
が可能となる。
【0018】本発明はまた、スリット内にクッション部
材を配置するようにしたことを特徴とする。そしてこれ
により、スリット内を詰め物で満たした場合であって
も、充分な柔軟性を確保することが可能となる。
【0019】本発明はまた、スリット内をクッション部
材でほぼ満たすようにしたことを特徴とする。そしてこ
れにより、スリット内にクッション部材を詰め込むだけ
でスリット内の空隙がほぼなくなり、その後の施工が容
易である。
【0020】本発明はまた、クッション部材を、スリッ
トの幅方向ほぼ中央位置に配置し、スリット内の空隙部
には、モルタルを充填するようにしたことを特徴とす
る。そしてこれにより、クッション部材のスリット内へ
の設置が容易で、しかもモルタルの充填後は、クッショ
ン部材をスリット内で安定させることが可能となる。
【0021】本発明はまた、クッション部材を、スリッ
トの幅方向一側部に配置し、スリット内の空隙部には、
モルタルを充填するようにしたことを特徴とする。そし
てこれにより、モルタル充填前のスリット内でのクッシ
ョン部材の固定が容易となる。
【0022】本発明はまた、クッション部材を、スリッ
トの壁厚方向両端部にそれぞれ配置される一対の型枠の
うちのいずれか一方に予め固定しておき、型枠の設置に
よりスリット内に配置されるようにしたことを特徴とす
る。そしてこれにより、型枠を設置するだけで、クッシ
ョン部材をスリット内の所定位置に配設することが可能
となり、施工が容易である。
【0023】本発明はまた、クッション部材を、室外側
クッション材と室内側クッション材とから構成するとと
もに、これら各クッション材を、スリットの壁厚方向両
端部にそれぞれ配置される一対の型枠に予め固定してお
き、これら両型枠の設置により、スリット内に壁厚方向
に連続配置するようにしたことを特徴とする。そしてこ
れにより、壁厚が厚い場合であっても、クッション部材
を容易にスリット内に設置することが可能となり、また
クッション部材のスリット内での設置状態を安定させる
ことが可能となる。
【0024】本発明はまた、スリットを介しその両側の
壁体を、倒れ防止部材により相互に連結するようにした
ことを特徴とする。そしてこれにより、壁体が地震等に
より室外側に倒れて落下するのを防止することが可能と
なる。
【0025】本発明はまた、倒れ防止部材を、スリット
内を壁厚方向に斜めに横切って配置するようにしたこと
を特徴とする。そしてこれにより、スリットの幅を拡縮
する方向に外力が加わっても、倒れ防止部材がこの外力
に対し突っ返え棒として作用せず、充分な柔接合構造が
確保される。
【0026】本発明はまた、柱近傍の壁体の室外面側ま
たは室内面側の少なくともいずれか一方に、壁厚方向の
溝状をなす部分スリットを上下方向に設けるようにした
ことを特徴とする。そしてこれにより、部分スリットの
部分に壁厚の薄い脆弱部が形成され、外力が加わった際
に、この脆弱部が壊れて柱の座屈等を防止することが可
能となる。
【0027】本発明はまた、部分スリットを壁体の室外
面側に設け、かつその開口端を防水シールするようにし
たことを特徴とする。そしてこれにより、室内面側の状
態を全く変更することなく、また室内側に工事のための
作業員を入れることなく、耐震補強工事を行なうことが
可能となり、防水性も充分である。また、施工も容易で
ある。
【0028】本発明はまた、部分スリット内にクッショ
ン部材を配置するようにしたことを特徴とする。そして
これにより、部分スリットの開口端に防水シール等を施
す際の作業が容易となる。
【0029】本発明はまた、クッション部材の少なくと
も一部を耐火材で構成するようにしたことを特徴とす
る。そしてこれにより、スリットあるいは部分スリット
が設けられている部分,特にスリットが設けられている
部分の耐火性を向上させることが可能となる。
【0030】本発明はまた、部分スリットの深さを、壁
厚の1/2 以下でかつ70mm以下とするようにしたこと
を特徴とする。そしてこれにより、部分スリットを設け
ても、壁体本来の機能が損なわれることがなく、しかも
充分な柔軟性を確保することが可能となる。
【0031】本発明はまた、柱近傍の壁体に壁厚方向に
貫通して上下方向に設けられたスリットと、このスリッ
トの室外面側を防水シールする防水シール材とから耐震
補強装置を構成するようにしたことを特徴とする。そし
て、前記スリットにより、柱側と壁体側との間を柔接合
構造とすることが可能となり、また前記防水シール材に
より、スリット部分からの浸水を防止することが可能と
なる。
【0032】本発明はまた、スリット内にクッション部
材を配置するようにしたことを特徴とする。そしてこれ
により、スリット内を詰め物で満たした場合であって
も、充分な柔軟性を確保することが可能となる。
【0033】本発明はまた、スリット内をクッション部
材でほぼ満たすようにしたことを特徴とする。そしてこ
れにより、スリット内にクッション部材を配置するだけ
で、スリット内の空隙がほぼなくなり、防水シール材の
設置等のその後の作業が容易である。
【0034】本発明はまた、クッション部材をスリット
の幅方向ほぼ中央位置に配置し、かつスリット内の空隙
部には、モルタルを充填するようにしたことを特徴とす
る。そしてこれにより、壁厚が厚い場合であっても、ク
ッション部材をスリット内に容易に設置することが可能
となり、しかもモルタルの充填後は、空隙がなくなるの
でクッション部材をスリット内で安定させることが可能
となる。
【0035】本発明はまた、クッション部材をスリット
の幅方向一側部に配置し、かつスリット内の空隙部に
は、モルタルを充填するようにしたことを特徴とする。
そしてこれにより、クッション部材をスリットの一側部
で支持できるので、クッション部材の支持が安定し、モ
ルタルの充填によってクッション部材が位置ずれすると
いった不具合がない。
【0036】本発明はまた、クッション部材を、スリッ
トの壁厚方向両端部にそれぞれ配置される一対の型枠の
うちのいずれか一方に予め固定しておき、型枠の設置に
よりスリット内に配置されるようにしたことを特徴とす
る。そしてこれにより、型枠を設置するだけで、クッシ
ョン部材をスリット内の所定位置に配設することが可能
となり、施工が容易であるとともに、クッション部材を
直接スリット内に固定できない場合であっても、クッシ
ョン部材のスリット内での設置状態を安定させることが
可能となる。
【0037】本発明はまた、クッション部材を、スリッ
トの室外側に設置される室外側型枠に予め固定されてい
る室外側クッション材と、スリットの室内側に設置され
る室内側型枠に予め固定されている室内側クッション材
とから構成し、前記両型枠の設置により、両クッション
材がスリット内で壁厚方向に連続配置されるようにした
ことを特徴とする。そしてこれにより、壁厚が厚い場合
であっても、クッション部材を容易にスリット内に設置
することが可能となり、また、クッション部材のスリッ
ト内で設置状態を安定させることが可能となる。
【0038】本発明はまた、スリットを介しその両側の
壁体を相互に連結する倒れ防止部材を設けるようにした
ことを特徴とする。そしてこれにより、スリットを設け
ることで柱側と壁体側とを連結している横筋が切断され
たとしても、壁体が地震等により室外側に倒れて落下す
るのを防止することが可能となる。
【0039】本発明はまた、倒れ防止部材を、スリット
内を壁厚方向に斜めに横切って配置するようにしたこと
を特徴とする。そしてこれにより、スリットの幅を拡縮
する方向に外力が加わっても、倒れ防止部材がこの外力
に対し突っ返え棒として作用せず、倒れ防止部材の強度
を弱くしたり、あるいは倒れ防止部材の中間部に外力吸
収部を設けることなく、充分な柔接合構造を確保するこ
とが可能となる。
【0040】本発明はまた、柱近傍の壁体の室外面側ま
たは室内面側の少なくともいずれか一方に、上下方向に
部分スリットを設け、この部分スリットを、壁厚方向の
溝状に形成するようにしたことを特徴とする。そしてこ
れにより、壁体の部分スリットを形成した部分に、他の
部分よりも強度が弱い脆弱部が形成され、外力が加わっ
た際に、この脆弱部が壊れて柱の座屈等を防止すること
が可能となる。
【0041】本発明はまた、部分スリットを壁体の室外
面側に設け、かつその開口端を、防水シール材によりシ
ールするようにしたことを特徴とする。そしてこれによ
り、作業員が室内に入らなくても作業ができるので、既
存建物の耐震補強工事を容易に行うことが可能となり、
また防水性が低下するおそれもない。
【0042】本発明はまた、部分スリット内にクッショ
ン部材を配置するようにしたことを特徴とする。そして
これにより、部分スリットの開口端に防水シール材等を
設置する際の作業が容易となる。
【0043】本発明はまた、クッション部材の少なくと
も一部に耐火材を設けるようにしたことを特徴とする。
そしてこれにより、スリットあるいは部分スリットが設
けられている部分,特にスリットが設けられている部分
の耐火性を向上させることが可能となる。
【0044】本発明はさらに、部分スリットの深さを、
壁厚の1/2 以下でかつ70mm以下にするするようにし
たことを特徴とする。そしてこれにより、部分スリット
を設けても、壁体本来の機能が損なわれることがなく、
しかも万一の場合には柱の座屈等を防止することが可能
となる。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を参照して説
明する。図1ないし図4は、本発明の第1の実施の形態
に係る耐震補強工法およびその装置を示すもので、図4
に示すように、隣位する柱1,2間の壁体3の各柱1,
2寄りの部位には、壁厚方向に貫通するスリット11,
12がそれぞれ設けられ、これら各スリット11,12
内には、クッション部材13が設置されるとともに、ス
リット11,12内の空隙部には、モルタル14が充填
されるようになっている。
【0046】前記各スリット11,12内にはまた、図
4に示すように、柱1,2側の壁体3の室内側横筋15
と反柱1,2側の壁体3の室外側横筋16とをスリット
11,12内を斜めに横切って連結する倒れ防止用の連
結鉄筋17が配設されており、両スリット11,12間
の壁体3の両側端部は、室内側に向かって八字状に拡が
る連結鉄筋17により、両側の柱1,2に連結された状
態となっている。そしてこれにより、地震等の外力が加
わっても、両スリット11,12間の壁体3が室外側に
倒れて落下するのを完全に防止することができるととも
に、柱1,2側と壁体3側との間は、完全な柔接合構造
が確保されるようになっている。なお、これについては
後に詳述する。
【0047】前記クッション部材13は、図1ないし図
3にスリット12について示すように、スリット12の
室内面側に設置する室内側型枠18に予め取付けられて
いる室内側クッション材19と、スリット12の室外面
側に設置する室外側型枠20に予め取付けられている室
外側クッション材21とを備えており、これら両クッシ
ョン材19,21は、前記両型枠18,20をスリット
12位置に設置することにより、スリット12の幅方向
中央位置に壁厚方向に連続配置されるようになってい
る。なお、スリット11についても同様である。
【0048】前記室内側クッション材19は、図2およ
び図3に示すように、断面方形状をなす耐火材22と、
例えば合成樹脂の成形加工で形成されて耐火材22の室
内側の端部を保持する保持枠23と、保持枠23の室内
側の端面に固着された帯板状のバックアップ材24と、
バックアップ材24の室内側に配置された断面台形状を
なす棒状の目地棒25とを備えており、この室内側クッ
ション材19は、頭なし釘26により室内側型枠18内
面の所定位置に予め取付けられるようになっている。
【0049】前記耐火材22は、図2および図3に示す
ように、セラミックス繊維,ロックウール,グラスウー
ルあるいはアスベスト等の無機質繊維を集束または積層
して弾性を持たせた角棒状の芯材22aと、この芯材2
2aの外表面を完全に被覆する例えばポリエチレンフィ
ルム製の外被材22bとから構成されており、また前記
バックアップ材24は、例えばポリエチレン等の合成樹
脂の独立気泡発泡体で形成されている。また、前記保持
枠23の両側部には、先端が室内側に屈曲する鉤形状の
水返し23aがそれぞれ設けられている。そして、この
水返し23aにより、保持枠23とモルタル14との一
体化強度をより向上させることができるようになってお
り、また前記目地棒25は、室内側型枠18とともに撤
去されるようになっている。
【0050】一方、前記室外側クッション材21は、図
2および図3に示すように、例えばポリエチレン等の合
成樹脂の独立気泡発泡体を用いて断面方形の角棒状に形
成されたクッション材27と、例えば合成樹脂の成形加
工で形成されてクッション材27の室外側の端部を保持
する保持枠28と、保持枠28の室外側の端面に固着さ
れた帯板状のバックアップ材29と、バックアップ材2
9の室外側に配置された断面台形状をなす棒状の目地棒
30と、前記保持枠28およびバックアップ材29の両
側部にそれぞれ貼着固定されたシール材31とを備えて
おり、この室外側クッション材21は、頭なし釘32に
より室外側型枠20内面の所定位置に予め取付けられる
ようになっている。
【0051】前記バックアップ材29は、例えばポリエ
チレン等の合成樹脂の独立気泡発泡体で形成されてお
り、また前記シール材31は、充分な柔軟性と粘着性と
を有する非加硫ブチルゴムで形成され、自己の有する粘
着性により保持枠28およびバックアップ材29に貼着
固定されるとともに、そのカルボキシル基がモルタル1
4中のCaO成分と反応してイオン結合し、モルタル1
4との間を完全にシールするようになっている。また、
前記保持枠28の両側部には、先端が室外側に屈曲する
鉤形状の水返し28aがそれぞれ設けられており、これ
ら各水返し28aにより、外部からの雨水の浸入をより
完全に防止できるようになっているとともに、保持枠2
8とモルタル14との一体化強度をより向上させること
ができるようになっている。また前記目地棒30は、前
記室内側クッション材19の目地棒25と同様、室外側
型枠20とともに撤去されるようになっている。そし
て、これら両目地棒25,30の撤去によりモルタル1
4の表面に形成された凹部内には、図1(d)および図
3に示すように、コーキング材等の一次シール材33が
充填されるようになっており、この一次シール材33
は、凹部の底部に位置するバックアップ材24,29に
より二面接着状態が保持されるようになっている。すな
わち、一次シール材33は、凹部の底部には貼着されず
に両側部のみに貼着固定され、地震の際でも充分なシー
ル性が確保されるようになっている。
【0052】なお、図1ないし図3において、符号34
はスリット12の室外側端部にモルタル14の充填に先
立ってそれぞれ配置されたシール材であり、このシール
材34は、前記シール材31と同様の非加硫ブチルゴム
で形成され、スリット12の内面にプライマ処理を施し
た後に、図示する位置に貼着固定されるようになってい
る。そして、このシール材34により壁体3とモルタル
14との間を完全にシールすることができるようになっ
ている。
【0053】ところで、このシール材34は、室外側型
枠20を撤去した後はそのまま外部に露出することにな
るので、モルタル14の外表面に表面塗装等を施さない
場合には、シール材34の劣化を防止するため、スリッ
ト12の室外側端部よりも稍室内側に入った位置にシー
ル材34を配置するようにしてもよい。
【0054】次に、本実施の形態に係る耐震補強工法
を、図1(a)〜(d)を参照して説明する。なお、図
1はスリット12について示しているので、以下スリッ
ト12について説明するが、スリット11についても同
様である。
【0055】施工に際しては、図1(a)に示すよう
に、まずスリット12を設けるべき位置に、壁体3の両
側から電動カッタ等を用いて溝35a,35bをそれぞ
れ設け、その後両溝35a,35bの底面間をはつって
スリット12を形成する。このような方法によりスリッ
ト12を形成するのは以下の理由による。
【0056】すなわち、スリット12を設けるべき壁体
3は、図15に示すように通常は腰壁3aであり、腰壁
3aは、その上端部が開口部4に装着されている窓枠で
規制され、また下端部が床面5で規制されている。この
ため、壁体3の両側からの作業でしかスリット12を形
成することができないからである。
【0057】このようにしてスリット12を形成したな
らば、スリット12の内面をはつって、室内側横筋15
および室外側横筋16の各先端部を露出させ、これら両
横筋15,16を、スリット12内を斜めに横切る連結
鉄筋17で相互に連結する。
【0058】ところで、スリット12の連結鉄筋17と
スリット11の連結鉄筋17とは、図4に示すようにそ
の傾斜方向が逆向きとなるので、両スリット11,12
間の壁体3の両側端部は、室内側に向かって八字状に拡
がる連結鉄筋17を介して各柱1,2に連結されること
になる。このため、地震等により壁体3に大きな力が負
荷された場合であっても、壁体3が室内側に倒れるおそ
れはあっても、壁体3が室外側に倒れて落下し、大災害
を引き起こすおそれは完全に防止することができる。し
かも、連結鉄筋17は、各スリット11,12内を斜め
に横切っているての、壁体3と各柱1,2との間は柔接
合構造が確保される。
【0059】このようにして連結鉄筋17を配筋したな
らば、スリット12の室外側端部の内面にプライマ処理
を施した後、シール材34を自己の有する粘着性を利用
して貼着固定する。このプライマ処理により、シール材
34を、スリット12内面に確実に貼着固定することが
できる。
【0060】次いで、図1(b)に示すように、各型枠
18,20の内面に各クッション材19,21を予め取
付けた状態で、各型枠18,20をスリット12の室内
面側および室外面側にそれぞれ設置する。そして両型枠
18,20を、スリット12内に配されるセパレータや
壁体3に打込まれる釘等を用いて壁体3に固定する。こ
れにより、クッション部材13がスリット12内に設置
されたことになる。なお、前記各クッション材19,2
1は、以下の方法により各型枠18,20の内面に予め
取付けておく。
【0061】すなわち、各クッション材19,21に
は、先端が目地棒25,30から突出しない状態で、頭
なし釘26,32が予めセットされている。一方、各型
枠18,20は、その設置位置が決まれば、各クッショ
ン材19,21の取付位置が自動的に決定されることに
なる。そこで、各クッション材19,21の取付位置が
決定されたならば、各型枠18,20の内面に、各クッ
ション材19,21取付用の目印を付ける。
【0062】次いで、耐火材22およびクッション材2
7を各保持枠23,28から取外し、耐火材22および
クッション材27以外の各クッション材19,21を、
各型枠18,20上に目印に合わせて載置する。そし
て、各頭なし釘26,32の基端部を殴打して頭なし釘
26,32を各型枠18,20に打込む。そしてその
後、取外しておいた耐火材22およびクッション材27
を、各保持枠23,28に再装着して各クッション材1
9,21を完成させる。これにより、各クッション材1
9,21が各型枠18,20に取付けられたことにな
る。
【0063】ところで、各型枠18,20をスリット1
2の室内面側および室外面側にそれぞれ設置して、スリ
ット12内にクッション部材13を設置する場合、図2
に示すように、スリット12内には連結鉄筋17が配筋
されているので、耐火材22およびクッション材27
が、この連結鉄筋17に接触することになる。そこで、
クッション材27については、連結鉄筋17に対応する
部分に、予め切欠きを設けておくようにする。一方耐火
材22については、充分な変形性を有していて連結鉄筋
17に接触した部分が圧縮変形するので、特に切欠き等
を設ける必要はない。
【0064】このようにして、スリット12内にクッシ
ョン部材13を設置したならば、図1(c)に示すよう
に、スリット12内のクッション部材13両側部にモル
タル14を充填する。そして、モルタル14の養生後、
各型枠18,20を撤去する。すると、図3に示すよう
に、各目地棒25,30および頭なし釘26,32が各
型枠18,20と一体で撤去され、モルタル14の外面
には、各目地棒25,30に対応する凹部が形成され
る。そこで、図1(d)に示すように、この凹部内にコ
ーキング材等の一次シール材33を充填する。
【0065】しかして、各型枠18,21をスリット1
1,12の室内面側および室外面側に設置するだけで、
スリット11,12内にクッション部材13を安定にし
かも精度よく設置することができるので、壁体3の壁厚
が厚く、しかもスリット11,12の幅が150mm程
度と狭い場合であっても、クッション部材13を何等支
障なく容易に設置することができる。また、クッション
部材13の設置後、スリット11,12内の空隙部には
モルタル14が充填されるので、クッション部材13の
設置状態を安定させることができる。また、室内側クッ
ション材19は耐火材22を有しているので、スリット
11,12部分の耐火性を大幅に向上させることができ
る。
【0066】なお、前記第1の実施の形態においては、
溝35a,35bを設けるとともに、その底部をはつっ
て各スリット11,12を形成する場合について説明し
たが、大径のカッタを用いる等の方法により、室外側あ
るいは室内側からの機械作業のみで各スリット11,1
2を形成することもできる。
【0067】ところで、前記第1の実施の形態においた
は、連結鉄筋17を壁体3内の横筋15,16に連結す
る場合について説明したが、場合によっては横筋15,
16に連結できないこともある。
【0068】図5は、このような場合に適用される本発
明の第2の実施の形態を示すもので、連結鉄筋17を、
アンカボルト41を介しスリット11,12内に固定さ
れる縦筋42に連結するようにしたものである。
【0069】すなわち、図5にスリット12について示
すように、スリット12両側面の上下端部には、アンカ
ボルト41がそれぞれ打設固定されており、これら各側
のアンカボルト41には、縦筋42の上下端部がそれぞ
れ溶着されるようになっている。そして、連結鉄筋17
は、これら両縦筋42に連結されている。また、シール
材34は、例えば壁体3の壁厚方向中央部に配されてい
る。なお、その他の点については、前記第1の実施の形
態と同一構成となっており、作用も同一である。
【0070】しかして、連結鉄筋17を縦筋42に連結
するようにしているので、横筋15,16に連結できな
い場合であっても、連結鉄筋17を設置することができ
るとともに、連結鉄筋17の上下方向の設置位置を自由
に選択できるので、現場に合った最適位置に連結鉄筋1
7を設置することができる。
【0071】図6は、本発明の第3の実施の形態を示す
もので、クッション部材13をスリット11,12の一
側面側に寄せて設置し、かつシール材34を、例えば壁
体3の壁厚方向中央部およびクッション部材13のモル
タル14側の中央部近傍に設けるようにし、さらに連結
鉄筋17を省略するようにしたものである。なお、その
他の点については、前記第1の実施の形態と同一構成と
なっており、作用も同一である。
【0072】しかして、クッション部材13が、スリッ
ト11,12の一側面に寄せて設置されているので、モ
ルタル14をクッション部材13の一方側のみに充填す
ればよく、作業が容易であるととも、クッション部材1
3をスリット11,12の内面に直接固定することもで
きるので、各クッション材19,21を各型枠18,2
0に予め固定しておかなくてもよい。また両クッション
材19,21を、いずれか一方の型枠18,20のみに
予め固定しておくようにしてもよい。
【0073】図7は、本発明の第4の実施の形態を示す
もので、室内側クッション材19と室外側クッション材
21とを、スリット11,12の異なる側面側に寄せて
設置し、シール材34は、前記各クッション材19,2
1の両側にそれぞれ配置するようにしたものである。な
お、その他の点については、前記第3の実施の形態と同
一構成となっており、作用も同一である。
【0074】しかして、本実施の形態においても、前記
第3の実施の形態と同様の効果が期待できる。また、連
結鉄筋17を設置する場合に、両クッション材19,2
1の間を通して配筋するようにすれば、両クッション材
19,21に切欠き等を設けることなく、連結鉄筋17
を設置することができる。
【0075】図8は、本発明の第5の実施の形態を示す
もので、スリット11,12内に耐火材22およびクッ
ション材27を直接圧入し、型枠18,20を省略でき
るようにしたものである。
【0076】すなわち、スリット11,12内には、図
8に示すように、耐火材22およびクッション材27が
直接圧入されてスリット11,12内をほぼ満たしてお
り、スリット11,12の室内側の端部は、バックアッ
プ材51を介し二次シール材52によりシールされてい
るとともに、スリット11,12の室外側の端部は、バ
ックアップ材53を介し一次シール材54によりシール
されるようになっている。
【0077】しかして、本実施の形態においては、耐火
材22およびクッション材27を直接スリット11,1
2内に圧入するようにしているので、構造が簡単となっ
てコストダウンを図ることができるとともに、モルタル
14の充填を必要としないので施工も容易である。
【0078】図9は、本発明の第6の実施の形態を示す
もので、耐火材22およびクッション材27を直接スリ
ット11,12内に圧入する工法において、ほとんどの
作業を室内側から行なうことができるようにしたもので
ある。
【0079】すなわち、図9に示すように、耐火材2
2,クッション材27および二次シール材として機能す
るシール材61は、接着等の方法により予め一体化され
ており、これらは一体として、スリット11,12内に
室内側から圧入されるようになっている。そして、シー
ル材61は、壁体3の室内面に貼着されてスリット1
1,12をシールするようになっている。また、スリッ
ト11,12の室外側の端部は、室外側からの施工によ
り、バックアップ材53を介し一次シール材54により
シールされるようになっている。
【0080】しかして、本実施の形態においては、ほと
んどの作業を室内側から行なうことができるので、作業
が容易であるとともに、雨天等の場合でも安全に作業を
行なうことができる。
【0081】図10は、本発明の第7の実施の形態を示
すもので、前記第6の実施の形態とは逆に、ほとんどの
作業を室外側から行なうことができるようにしたもので
ある。
【0082】すなわち、図10に示すように、スリット
11,12内には、室外側から耐火材22およびクッシ
ョン材27が圧入されるようになっており、クッション
材27の室外側は、少なくとも両側外面が非加硫ブチル
ゴム製の溝形をなす二次シール材71によりシールされ
るようになっている。この二次シール材71内には、外
端部が溝の開口端よりも外方に稍突出する状態でバック
アップ材72が配設されており、その外側には一次シー
ル材73が配されて防水シールされている。そして、前
記バックアップ材72により、一次シール材73の二面
接着が確保されるようになっている。
【0083】しかして、本実施の形態においては、ほと
んどの作業を室外側から行なうことができるので、室内
を使用している状態でも作業することができる。なお、
本実施の形態においては、耐火材22が室内側に露出す
ることになるが、図10に示すように、室内側に内装材
74が配されている場合には、スリット11,12に対
応して内装材74を切断した部分に目地材75を設置す
る等の方法により、耐火材22の露出を隠蔽することが
できるので、特に問題はない。万一問題となる場合に
は、スリット11,12の室内側の端部を、シール材等
でシールするようにすればよい。
【0084】図11および図12は、本発明の第8の実
施の形態を示すもので、スリット11,12内に耐火材
22のみあるいはクッション材27のみを圧入し、かつ
柱1,2側と壁体3側とを、スリット11,12にほぼ
直交する連結鉄筋84で連結するようにしたものであ
る。
【0085】すなわち、図11に示すように、スリット
11,12内には、室内側から耐火材22のみあるいは
クッション材27のみが圧入されるようになっており、
その室内側は、少なくとも両側外面が非加硫ブチルゴム
製の溝状をなす二次シール材81によりシールされるよ
うになっている。
【0086】一方、スリット11,12の室外面側に
は、図11および図12に示すように、上下方向に間隔
を置いてスリット11,12の両側位置に凹部85が設
けられており、各凹部85内には、アンカボルト86が
それぞれ打設固定され、スリット11,12を介しその
両側のアンカボルト86は、中央部に外力吸収部84a
を有する連結鉄筋84により相互に連結されるようにな
っている。そして、この連結鉄筋84の設置後、各凹部
85内には、モルタル87が充填されるようになってい
る。
【0087】また、スリット11,12の室外側の端部
には、図11に示すように、バックアップ材82が圧入
されるようになっており、その外側は、一次シール材8
3でシールされるようになっている。そして、バックア
ップ材82の設置により、一次シール材83の二面接着
が確保され、柱1,2側と壁体3側とが異なる動きをし
ても、一次シール材83のシール破壊が起きないように
なっている。
【0088】しかして、本実施の形態においては、連結
鉄筋84が壁体3と平行,すなわちスリット11,12
と直交する方向に配されているので、スリット11,1
2の幅を拡縮する方向の外力に対し、突っ返え棒として
作用することになるが、その中央部に外力吸収部84a
が設けられているので、連結鉄筋84の強度を弱くする
ことなく、充分な柔接合構造を確保することができる。
【0089】図13は、本発明の第9の実施の形態を示
すもので、スリット11,12内を空間として残すよう
にしたものである。
【0090】すなわち、図13に示すように、スリット
11,12の室内側の端部は、例えば合成樹脂製の目地
材91の設置により閉止されるようになっており、また
スリット11,12の室外側の端部は、例えば筒状のバ
ックアップ材92を圧入した後、一次シール材93によ
って防水シールされるようになっている。そしてこれに
より、スリット11,12内のほとんどの部分が空間と
して残されるようになっている。
【0091】しかして、本実施の形態においては、スリ
ット11,12内のほとんどの部分が空間として残され
るので、施工が容易であるとともに、コストダウンを図
ることができる。
【0092】図14は、本発明の第10の実施の形態を
示すもので、前記各実施の形態におけるスリット11,
12に代え、部分スリット111,112を設けるよう
にしたものである。
【0093】すなわち、柱1,2近傍の壁体3の室外面
側には、図14に示すように、壁厚方向の溝状をなして
上下方向に延在する部分スリット111,112が設け
られており、この部分スリット111,112の深さW
1 は、壁厚W21/2 以下でかつ70mm以下となるよ
うに設定されている。そしてこれにより、部分スリット
111,112を設けたとしても、壁体3本来の機能が
損なわれることがなく、しかも万一の場合には、充分な
柔接合構造として機能するようになっている。
【0094】この部分スリット111,112内には、
図14に示すように、耐火材22あるいはクッション材
27が圧入されるようになっており、その外面側は、バ
ックアップ材102を介し一次シール材103で防水シ
ールされるようになっている。
【0095】しかして、本実施の形態においては、スリ
ット11,12に代えて部分スリット111,112を
設けるようにしているので、この部分に壁体3の他の部
分よりも強度が弱い脆弱部が形成され、外力が加わった
際に、この脆弱部が壊れて柱1,2の座屈等を防止する
ことができる。また、部分スリット111,112の場
合には、作業員が室内に入らなくても作業ができるの
で、既存建物の耐震補強工事を容易に行なうことがで
き、防水性が低下するおそれもない。
【0096】なお、前記第10の実施の形態において
は、部分スリット111,112内に耐火材22あるい
はクッション材27を圧入する場合について説明した
が、前記第9の実施の形態と同様に、内部を空間として
残すようにしてもよい。また、部分スリット111,1
12を壁体3の室外面側に設けず、室内面側に設けるよ
うにしてもよい。そしてこの場合には、部分スリット1
11,112内を完全な溝状のままで残すこともでき
る。また、部分スリット111,112を、壁体3の室
内外両面側にそれぞれ設けるようにしてもよい。
【0097】また、本発明は前記各実施の形態に限定さ
れるわけではなく、例えば各実施の形態における構成を
相互に組合わせて用いるようにしてもよい。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、柱近傍の
壁体に、壁厚方向に貫通するスリットを上下方向に設
け、このスリットの少なくとも室外面側を防水シールす
るようにしているので、柱側と壁体側とが柔接合構造と
なり、低コスト,短工期で耐震性を向上させることがで
き、建物全体の重量を増大させるおそれもない。また、
スリット部分からの浸水を防止することができる。
【0099】本発明はまた、スリット内にクッション部
材を配置するようにしているので、スリット内を詰め物
で満たした場合であっても、充分な柔軟性を確保して柱
の座屈等を有効に防止することができる。
【0100】本発明はまた、スリット内をクッション部
材でほぼ満たすようにしているので、スリット内にクッ
ション部材を詰め込むだけでスリット内の空隙がほぼな
くなり、その後の施工が容易である。
【0101】本発明はまた、クッション部材を、スリッ
トの幅方向ほぼ中央位置に配置し、スリット内の空隙部
には、モルタルを充填するようにしているので、クッシ
ョン部材のスリット内への設置が容易で、しかもモルタ
ルの充填後は、クッション部材をスリット内で安定させ
ることができる。
【0102】本発明はまた、クッション部材を、スリッ
トの幅方向一側部に配置し、スリット内の空隙部には、
モルタルを充填するようにしているので、モルタル充填
前のスリット内でのクッション部材の固定が容易とな
り、またモルタルの充填もクッション部材の一方側のみ
でよいので容易である。
【0103】本発明はまた、クッション部材を、スリッ
トの壁厚方向両端部にそれぞれ配置される一対の型枠の
うちのいずれか一方に予め固定しておき、型枠の設置に
よりスリット内に配置されるようにしているので、型枠
を設置するだけでクッション部材をスリット内の所定位
置に配設することができ、施工が容易であるとともに、
クッション部材をスリット内に配設した状態で、一方の
型枠は取外すことができるので、クッション部材配設後
にスリット内の作業を行なうことができる。
【0104】本発明はまた、クッション部材を、室外側
クッション材と室内側クッション材とから構成するとと
もに、これら各クッション材を、スリットの壁厚方向両
端部にそれぞれ配置される一対の型枠に予め固定してお
き、これら両型枠の設置により、スリット内に壁厚方向
に連続配置されるようにしているので、壁厚が厚い場合
であっても、クッション部材を容易にスリット内に設置
することができ、またクッション部材のスリット内での
設置状態を安定させることができる。
【0105】本発明はまた、スリットを介しその両側の
壁体を、倒れ防止部材により相互に連結するようにして
いるので、壁体が地震等により室外側に倒れて落下し、
大災害を引起こすといった不具合を防止することができ
る。
【0106】本発明はまた、倒れ防止部材を、スリット
内を壁厚方向に斜めに横切って配置するようにしている
ので、スリットの幅を拡縮する方向に外力が加わって
も、倒れ防止部材がこの外力に対し突っ返え棒として作
用せず、充分な柔接合構造を確保することができる。
【0107】本発明はまた、柱近傍の壁体の室外面側ま
たは室内面側の少なくともいずれか一方に壁厚方向の溝
状をなす部分スリットを上下方向に設けるようにしてい
るので、部分スリットの部分が壁体の脆弱部となり、外
力が加わった際に、この脆弱部が壊れて柱の座屈等を防
止することができる。
【0108】本発明はまた、部分スリットを壁体の室外
面側に設け、かつその開口端を防水シールするようにし
ているので、室内面側の状態を全く変更することなく、
また室内側に工事のための作業員を入れることなく、耐
震補強工事を容易に行なうことができ、防水性も充分で
ある。また、施工も容易である。
【0109】本発明はまた、部分スリット内にクッショ
ン材を配置するようにしているので、部分スリットの開
口端に防水シール等を施す際の作業が容易である。
【0110】本発明はまた、クッション材の少なくとも
一部を耐火材で構成するようにしているので、スリット
あるいは部分スリットが設けられている部分,特にスリ
ットが設けられている部分の耐火性を向上させることが
できる。
【0111】本発明はまた、部分スリットの深さを、壁
厚の1/2 以下でかつ70mm以下とするようにしている
ので、部分スリットを設けても、壁体本来の機能が損な
われることがなく、しかも万一の場合には、充分な柔接
合構造として機能させることができる。
【0112】本発明はまた、柱近傍の壁体の壁厚方向に
貫通して上下方向に設けられたスリットと、このスリッ
トの室外面側を防水シールする防水シール材とから耐震
補強装置を構成するようにしているので、スリットによ
り柱側と壁体側との間を柔接合構造とすることができ、
また防水シール材により、スリット部分からの浸水を防
止することができる。
【0113】本発明はまた、スリット内にクッション部
材を配置するようにしているので、スリット内を詰め物
で満たした場合であっても、柔接合構造の機能が低下す
るおそれがない。
【0114】本発明はまた、スリット内をクッション部
材でほぼ満たすようにしているので、スリット内にクッ
ション部材を配置するだけで、スリット内の空隙がほぼ
なくなり、防水シール材の設置等のその後の作業が容易
である。
【0115】本発明はまた、クッション部材をスリット
の幅方向ほぼ中央位置に配置し、かつスリット内の空隙
部には、モルタルを充填するようにしているので、壁厚
が厚い場合であっても、クッション部材をスリット内に
容易に設置することができるとともに、スリットの両側
面が平坦面でなくても、問題なくクッション部材を設置
することができる。しかも、クッション部材の両側にモ
ルタルが充填されることになるため、スリットの両側面
が平坦面でなくても空隙部がなくなり、クッション部材
をスリット内で安定させることができる。
【0116】本発明はまた、クッション部材をスリット
の幅方向一側部に配置し、かつスリット内の空隙部に
は、モルタルを充填するようにしているので、クッショ
ン部材をスリットの一側部で支持することができてクッ
ション部材の支持が安定し、モルタルの充填によってク
ッション部材が位置ずれするといった不具合がない。
【0117】本発明はまた、クッション部材を、スリッ
トの壁厚方向両端部にそれぞれ配置される一対の型枠の
うちのいずれか一方に予め固定しておき、型枠の設置に
よりスリット内に配置されるようにしているので、型枠
を設置するだけで、クッション部材をスリット内の所定
位置に配設することができ、施工が容易であるととも
に、クッション部材を直接スリット内に固定できない場
合であっても、クッション部材のスリット内での設置状
態を安定させることができる。また、クッション部材は
一方の型枠にのみ固定されているので、クッション部材
をスリット内に設置した状態でも、他方の型枠は取外す
ことができ、スリット内での作業が容易である。
【0118】本発明はまた、クッション部材を、スリッ
トの室外側に設置される室外側型枠に予め固定されてい
る室外側クッション材と、スリットの室内側に設置され
る室内側型枠に予め固定されている室内側クッション材
とから構成し、前記両型枠の設置により、両クッション
材がスリット内で壁厚方向に連続配置されるようにして
いるので、壁厚が厚い場合であっても、クッション部材
を容易にスリット内に設置することができ、また各クッ
ション材の端部が型枠で支持されるので、クッション部
材のスリット内での設置状態を安定させることができ
る。
【0119】本発明は、スリットを介しその両側の壁体
を相互に連結する倒れ防止部材を設けるようにしている
ので、スリットを設けることで柱側と壁体側とを連結し
ている横筋が切断されたとしても、壁体が地震等により
室外側に倒れて落下するといった事故を防止することが
できる。
【0120】本発明はまた、倒れ防止部材を、スリット
内を壁厚方向に斜めに横切って配置するようにしている
ので、スリットの幅を拡縮する方向に外力が加わって
も、倒れ防止部材がこの外力に対し突っ返え棒として作
用せず、倒れ防止部材の強度を弱くしたり、あるいは倒
れ防止部材の中間部に外力吸収部を設けることなく、充
分な柔接合構造を確保することができる。
【0121】本発明はまた、柱近傍の壁体の室外面側ま
たは室内面側の少なくともいずれか一方に、上下方向に
部分スリットを設け、この部分スリットを、壁厚方向の
溝状に形成するようにしているので、部分スリットの部
分に、壁体の他の部分よりも強度が弱い脆弱部が形成さ
れ、外力が加わった際に、この脆弱部が壊れて柱の座屈
等を防止することができる。
【0122】本発明はまた、部分スリットを壁体の室外
面側に設け、かつその開口端を、防水シール材によりシ
ールするようにしているので、作業員が室内に入らなく
ても作業ができ、既存建物の耐震補強工事を容易に行な
うことができる。また、防水性が低下するおそれもな
い。
【0123】本発明はまた、部分スリット内にクッショ
ン部材を配置するようにしているので、部分スリットの
開口端に防水シール材等を設置する際の作業が容易であ
る。
【0124】本発明はまた、クッション部材の少なくと
も一部に耐火材を設けるようにしているので、スリット
あるいは部分スリットが設けられている部分,特にスリ
ットが設けられている部分の耐火性を向上させることが
できる。
【0125】本発明はさらに、部分スリットの深さを、
壁厚の1/2 以下でかつ70mm以下にするようにしてい
るので、部分スリットを設けても、壁体本来の機能が損
なわれることがなく、しかも万一の場合には、柔接合構
造の機能を充分に発揮させて柱の座屈等を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d)は本発明の第1の実施の形態に
係る耐震補強工法を手順に従って順次示す説明図であ
る。
【図2】図1の耐震補強装置の詳細を示す拡大図であ
る。
【図3】型枠および目地棒を撤去した状態を示す図2相
当図である。
【図4】隣位する柱間の壁体に設けられる一対のスリッ
トにおける連結鉄筋の配筋状態を示す説明図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す図2相当図で
ある。
【図6】本発明の第3の実施の形態を示す図2相当図で
ある。
【図7】本発明の第4の実施の形態を示す図2相当図で
ある。
【図8】本発明の第5の実施の形態を示す図2相当図で
ある。
【図9】本発明の第6の実施の形態を示す図2相当図で
ある。
【図10】本発明の第7の実施の形態を示す図2相当図
である。
【図11】本発明の第8の実施の形態を示す図2相当図
である。
【図12】図11を室外側から見た構成図である。
【図13】本発明の第9の実施の形態を示す図2相当図
である。
【図14】本発明の第10の実施の形態を示す図2相当
図である。
【図15】腰壁と柱との間を柔接合構造とするための方
法の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1,2 柱 3 壁体 11,12 スリット 13 クッション部材 14,87 モルタル 15 室内側横筋 16 室外側横筋 17,84 連結鉄筋 18 室内側型枠 19 室内側クッション材 20 室外側型枠 21 室外側クッション材 22 耐火材 22a 芯材 22b 外被材 23,28 保持枠 23a,28a 水返し 24,29,51,53,72,82,92,102
バックアップ材 25,30 目地棒 26,32 頭なし釘 27 クッション材 31,34,61 シール材 33,54,73,83,93,103 一次シール材 41,86 アンカボルト 42 縦筋 52,71,81 二次シール材 84a 外力吸収部 85 凹部 111,112 部分スリット W1 深さ W2 壁厚

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱近傍の壁体に、壁厚方向に貫通するス
    リットを上下方向に設け、このスリットの少なくとも室
    外面側を防水シールすることを特徴とする耐震補強工
    法。
  2. 【請求項2】 スリット内にクッション部材を配置する
    ことを特徴とする請求項1記載の耐震補強工法。
  3. 【請求項3】 クッション部材は、スリット内をほぼ充
    満していることを特徴とする請求項2記載の耐震補強工
    法。
  4. 【請求項4】 クッション部材は、スリットの幅方向ほ
    ぼ中央位置に配置されるとともに、スリット内の空隙部
    には、モルタルが充填されることを特徴とする請求項2
    記載の耐震補強工法。
  5. 【請求項5】 クッション部材は、スリットの幅方向一
    側部に配置されるとともに、スリット内の空隙部には、
    モルタルが充填されることを特徴とする請求項2記載の
    耐震補強工法。
  6. 【請求項6】 クッション部材は、スリットの壁厚方向
    両端部にそれぞれ配置される一対の型枠のうちのいずれ
    か一方に予め固定され、型枠の設置によりスリット内に
    配置されることを特徴とする請求項4または5記載の耐
    震補強工法。
  7. 【請求項7】 クッション部材は、室外側クッション材
    と室内側クッション材とを備えているとともに、これら
    各クッション材は、スリットの壁厚方向両端部にそれぞ
    れ配置される一対の型枠に予め固定され、これら両型枠
    の設置により、スリット内に壁厚方向に連続配置される
    ことを特徴とする請求項4または5記載の耐震補強工
    法。
  8. 【請求項8】 スリットを介しその両側の壁体は、倒れ
    防止部材により相互に連結されることを特徴とする請求
    項1,2,3,4,5,6または7記載の耐震補強工
    法。
  9. 【請求項9】 倒れ防止部材は、スリット内を壁厚方向
    に斜めに横切っていることを特徴とする請求項8記載の
    耐震補強工法。
  10. 【請求項10】 柱近傍の壁体の室外面側または室内面
    側の少なくともいずれか一方に、壁厚方向の溝状をなす
    部分スリットを上下方向に設けたことを特徴とする耐震
    補強工法。
  11. 【請求項11】 部分スリットは、壁体の室外面側に設
    けられ、かつその開口端は防水シールされることを特徴
    とする請求項10記載の耐震補強工法。
  12. 【請求項12】 部分スリット内にはクッション部材が
    配置されることを特徴とする請求項10または11記載
    の耐震補強工法。
  13. 【請求項13】 クッション部材は、その少なくとも一
    部が耐火材で構成されていることを特徴とする請求項
    2,3,4,5,6,7または12記載の耐震補強工
    法。
  14. 【請求項14】 部分スリットの深さは、壁厚の1/2
    下でかつ70mm以下であることを特徴とする請求項1
    0,11または12記載の耐震補強工法。
  15. 【請求項15】 柱近傍の壁体に壁厚方向に貫通して上
    下方向に設けられたスリットと、このスリットの室外面
    側を防水シールする防水シール材とを具備することを特
    徴とする耐震補強装置。
  16. 【請求項16】 スリット内には、クッション部材が配
    置されていることを特徴とする請求項15記載の耐震補
    強装置。
  17. 【請求項17】 クッション部材は、スリット内をほぼ
    充満していることを特徴とする請求項16記載の耐震補
    強装置。
  18. 【請求項18】 クッション部材は、スリットの幅方向
    ほぼ中央位置に配置され、かつスリット内の空隙部に
    は、モルタルが充填されていることを特徴とする請求項
    16記載の耐震補強装置。
  19. 【請求項19】 クッション部材は、スリットの幅方向
    一側部に配置され、かつスリット内の空隙部には、モル
    タルが充填されていることを特徴とする請求項16記載
    の耐震補強装置。
  20. 【請求項20】 クッション部材は、スリットの壁厚方
    向両端部にそれぞれ配置される一対の型枠のうちのいず
    れか一方に予め固定され、型枠の設置によりスリット内
    に配置されることを特徴とする請求項18または19記
    載の耐震補強装置。
  21. 【請求項21】 クッション部材は、スリットの室外側
    に設置される室外側型枠に予め固定されている室外側ク
    ッション材と、スリットの室内側に設置される室内側型
    枠に予め固定されている室内側クッション材とを備え、
    これら両クッション材は、前記両型枠の設置によりスリ
    ット内で壁厚方向に連続配置されることを特徴とする請
    求項18または19記載の耐震補強装置。
  22. 【請求項22】 スリットを介しその両側の壁体を相互
    に連結する倒れ防止部材を備えていることを特徴とする
    請求項15,16,17,18,19,20または21
    記載の耐震補強装置。
  23. 【請求項23】 倒れ防止部材は、スリット内を壁厚方
    向に斜めに横切っていることを特徴とする請求項22記
    載の耐震補強装置。
  24. 【請求項24】 柱近傍の壁体の室外面側または室内面
    側の少なくともいずれか一方に上下方向に設けられた部
    分スリットを備え、前記部分スリットは、壁厚方向の溝
    状をなしていることを特徴とする耐震補強装置。
  25. 【請求項25】 部分スリットは、壁体の室外面側に設
    けられ、かつその開口端は、防水シール材によりシール
    されていることを特徴とする請求項24記載の耐震補強
    装置。
  26. 【請求項26】 部分スリット内は、その内部にクッシ
    ョン部材を有していることを特徴とする請求項24また
    は25記載の耐震補強装置。
  27. 【請求項27】 クッション部材は、その少なくとも一
    部に耐火材を有していることを特徴とする請求項16,
    17,18,19,20,21または26記載の耐震補
    強装置。
  28. 【請求項28】 部分スリットの深さは、壁厚の1/2
    下でかつ70mm以下であることを特徴とする請求項2
    4,25または26記載の耐震補強装置。
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