JPH09241945A - 立体織物を織成するための緯糸挿入方法と装置 - Google Patents

立体織物を織成するための緯糸挿入方法と装置

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JPH09241945A
JPH09241945A JP5129696A JP5129696A JPH09241945A JP H09241945 A JPH09241945 A JP H09241945A JP 5129696 A JP5129696 A JP 5129696A JP 5129696 A JP5129696 A JP 5129696A JP H09241945 A JPH09241945 A JP H09241945A
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weft
shed
weaving
rapier
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JP5129696A
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Tsutomu Kikuchi
務 菊地
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 織地幅が広くでき、織機の幅を狭くでき、高
い緯糸挿入サイクルが得られるような立体織物の緯糸挿
入方法と装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 複数段状になった各経糸群においてそれ
ぞれ開口した各ひ口R部分の側方に、各ひ口に対応する
各位置に各ホイール外周面1aが位置するように、ひ口
Rの数に対応した数の駆動ホイール1Aを多段状に配置
するとともに、各ホイール外周面1aに摺接して該駆動
ホイール1Aによって確動的に駆動されるべく、先端に
緯糸を挿通したフレキシブルバンドレピア6を配設し、
且つ、上記フレキシブルバンドレピア6に隣接して設け
られている筬8にガイド9を設けて、各織地層のひ口R
が開口したとき、各駆動ホイール1A,1B,1Cを回
転させてフレキシブルバンドレピア6をひ口Rへガイド
9でガイドしながら送り込んで、ひ口Rに緯糸を挿入す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維強化複合材の中間
基材等として使用される立体織物(三次元配列織物)等
の多層織地を有する織物の織成に際し、その多層状の各
織地に緯糸を挿入するための緯糸挿入方法と、挿入装置
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】本出願
人は、航空機若しくは宇宙ステーション等の複合部材の
補強用基材あるいはコンクリート構造物のセメントの補
強用基材等の工業用の基材として、極めて有用な立体織
物とその製織方法に関する発明を既になし、また、立体
織物を実際に製織するために特に必要となる織機の要部
(多層織地搦用半綜絖機構) に関する発明をなし、それ
ぞれ既に出願している(特願平2-50205 号,特願平2-17
8315号) 。
【0003】上記立体織物は、第7図に図示する如く構
成され、従来の立体織物に比し、構造的に、立体織物を
構成する多層状の各織地A(A1, A2, A3, A4) 間の距離
Hが任意に設定でき、且つ各織地Aを任意の密度にする
ことができ、しかも製造の点においても非常に高効率的
に織成することが可能である等の点で、従来の立体織物
に比べて画期的な特長を有する。
【0004】また、その後に、上記立体織物を効率良く
織成するために、新たなレピア式の緯糸挿入装置に関し
て考案をなし、出願している(実開平4-64578 号) 。
【0005】ところが、上記立体織物の製造装置に、上
記レピア式の緯糸挿入装置を採用した場合には、織地幅
をさほど広くすることができない。つまり、織地幅を広
くしようとすると、揺動運動するキャリー及びキャリー
駆動腕の長さを長くしなければならないが、このように
キャリー及びキャリー駆動腕を長くすると、該キャリー
駆動腕がその基端でホルダーによって片持支持されてい
ることに起因して、高速で運転した場合に、キャリーの
先端で正常な織成が阻害される程の振れを生じ、この振
れの解消策を講じようとすると、構造的に複雑になって
しまう。また、別の構成として、先端に緯糸受渡し治具
を具備した剛性の高いロッド (キャリー) を左右から挿
入して中央で緯糸の受渡しをおこなうような構成もある
が、この構成の場合も、ロッドが中央まで移動した片持
支持された状態で、上記緯糸受渡し治具の重量に起因し
て、先端部の下方への弾性変形や振れを生じ易く、これ
らの弾性変形及び振れの防止を図ろうとすると、構造的
に複雑になり、狭いひ口への挿入が困難になるという技
術的問題が生じてしまう。しかも、この構成の場合、上
記ロッド (キャリー) がひ口 (織地) に左右から織地幅
方向に少なくとも織地幅分だけ進退揺動するという、こ
の緯糸挿入装置の構造に起因して、織機の機幅が織地の
少なくとも2倍以上にもなり、織機全体が織地幅のわり
に極めて大型化してしまうという問題が生ずる。
【0006】また、緯糸挿入速度を大きくしようとして
も、上記キャリーの振れ等によってその速度が自ずから
制限されるため、緯糸の挿入サイクルは低くなり (具体
的には、50〜80サイクル/分程度に低さとなり)、
通常の織物の如き高速 (350サイクル/分程度の高
速)での織成ができないという課題が生じる。
【0007】本発明は、このような状況に鑑みおこなわ
れたもので、織地幅が広くでき、しかも織機の幅を可及
的に小さくでき、しかも高い緯糸挿入サイクル(織成サ
イクル)が得られるような立体織物織成のための緯糸挿
入方法とその方法を実施するための緯糸挿入装置を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本願発明のうち請求項1記載の発明にかかる立
体織物を織成するための緯糸挿入方法は、複数段状で各
段に列状に配置された各経糸群に対して、それぞれ緯糸
を挿入して立体織物を織成するための緯糸挿入方法であ
って、複数段状になった各経糸群においてそれぞれ開口
した各ひ口部分の側方に、各ひ口に対応する各位置に各
ホイール外周面が位置するように、ひ口の数に対応した
数の駆動ホイールを多段状に配置するとともに、各ホイ
ール外周面に摺接して該駆動ホイールによって確動的に
駆動されるべく、先端に緯糸を挿通したフレキシブルバ
ンドレピアを配設し、且つ、上記フレキシブルバンドレ
ピアに隣接して設けられている筬にガイド手段を設け
て、各ひ口が開口したとき、上記各駆動ホイールを回転
させてフレキシブルバンドレピアをそれぞれのひ口へ上
記ガイド手段でガイドしながら送り込むことによって、
該ひ口に緯糸を挿入することを特徴とする。
【0009】そして、このように構成された立体織物を
織成するための緯糸挿入方法によれば、フレキシブルバ
ンドレピアを織機の長手方向に沿って収納しておき、各
ひ口への挿入に際してホイール外周面を有する駆動ホイ
ールを駆動(回転)させることによって、該駆動ホイー
ルで複数段状になった各経糸群のひ口へ転向させてそれ
ぞれ送り込むことができる。そして、この送り込みに際
して、フレキシブルバンドレピアは織地幅方向に沿って
配置されている筬に設けられたガイドによってガイドさ
れることからフレキシブルであっても織地幅が広くとも
該ひ口へ正確に緯糸を挿入することが可能となる。
【0010】このため、織地幅が広くなっても緯糸を挿
入することができ、しかも高速で挿入することが可能と
なる。また、フレキシブルバンドレピアであるため、ひ
口へ挿入しない状態では、織機の長手方向沿って収納
(待機)させておくことができる。
【0011】また、上述した課題を解決するために、本
願発明のうち請求項2記載の発明にかかる立体織物を織
成するための緯糸挿入装置は、複数段状で各段に列状に
配置された各経糸群に対して、それぞれ緯糸を挿入して
立体織物を織成するための緯糸挿入装置であって、複数
段状になった各経糸群においてそれぞれ開口した各ひ口
部分の側方に、各ひ口に対応する各位置に一定間隔でピ
ンが植設された各ホイール外周面が位置するように、ひ
口の数に対応した数の駆動ホイールを多段状に配置する
とともに、各ホイール外周面に摺接して該駆動ホイール
によって確動的に駆動されるべく、先端に緯糸を挿通す
るための導糸口を備え上記ピンに対応して該ピンに係合
する凹部若しくは穴が一定間隔で形成されてたフレキシ
ブルバンドレピアを配置し、且つ、上記フレキシブルバ
ンドレピアに隣接して設けられている筬の正面に、緯糸
挿入に際しフレキシブルバンドレピアが動作する道程に
沿って、該フレキシブルバンドレピアの動作をガイドす
るガイド手段を付設し、各ひ口が開口したとき、上記各
駆動ホイールを回転させてフレキシブルバンドレピアを
それぞれのひ口に送り込むよう制御することを特徴とす
る。
【0012】そして、このように構成された立体織物を
織成するための緯糸挿入装置によれば、上記請求項1記
載の発明にかかる立体織物を織成するための緯糸挿入方
法を、実施することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】請求項2記載の立体織物を織成す
るための緯糸挿入装置の一つの実施態様として、請求項
2記載の装置において多段状に配置されている各駆動ホ
イールが、一体状に構成されていると、各駆動ホイール
を同期した状態で駆動(回転)できる点で優れた構成と
なる。
【0014】
【実施例】以下、本願発明にかかる立体織物を織成する
ための緯糸挿入方法と装置の実施例を図面を参照しなが
ら具体的に説明する。
【0015】図1,図2は本発明の実施例にかかる立体
織物を織成するための緯糸挿入装置の要部を示す図で、
図1は緯糸挿入動作状態を示す正面図(筬の正面側から
見た図)、図2は緯糸挿入後の「筬打ち」状態を示す平
面図である。これらの図において、1は駆動ホイールの
集合体で、この駆動ホイールの集合体1は、上下に複数
(この実施例では3個)の駆動ホイール1A,1B,1
Cが配置されることによって構成されている。そして、
この駆動ホイール1A,1B,1Cは、複数段状になっ
た各経糸群T(図5参照)においてそれぞれ開口した各
ひ口部分の側方に配置されている(図1,図2参照)。
これらの駆動ホイール1A,1B,1Cのホイール外周
面1aには、それぞれ一定の間隔でピン1bが立設され
ている。
【0016】そして、これらの駆動ホイール1A,1
B,1Cは、物理的に一体になった集合体1の形態を有
し、各駆動ホイール1A,1B,1Cの配置間隔は、多
段状で各段に列状に配設される各経糸群Tの「ひ口R
(図5参照)」の上下の間隔に合わせたものとなってい
る。また、上記各駆動ホイール1A,1B,1Cの中
心、つまり各駆動ホイールの回転軸Oに駆動軸2が固設
され、この駆動軸2は軸受3によって回転自在に織機の
長手方向(図1において紙面に直交する方向、図2にお
いて上下方向)に水平往復動する筬装置のスレーS側に
支持されている。そして、図1に図示する如く、この駆
動軸2の下端部には歯車4Aが配置されるとともに、こ
の歯車4Aに噛合する歯車4Bが、上記スレーS側に回
転自在に支持されている駆動軸5に固着され、この駆動
軸5は図示しない電動モータ(例えば、ACサーボモー
タ等のサーボモータ)によって回転可能になっている。
そして、図示しない上記電動モータは、図示しない制御
装置に電気的に接続され、この制御装置の制御に従って
綜絖機構,筬等の他の構成要素と所定のタイミングで動
作して、織地を織成できるようになっている。
【0017】そして、上記各駆動ホイール1A,1B,
1Cのホイール外周面1aには、フレキシブルバンドレ
ピア6がそれぞれ摺接する(巻装される)ような状態で
配設され、これらのフレキシブルバンドレピア6には、
上記ホイール外周面1aのピン1bの植設されている間
隔と等しい間隔の、穴(貫通穴あるいはピン1bが収容
できる有底穴であってよい)6aが形成され、駆動ホイ
ール1A,1B,1Cの回転(回転角度)に比例してフ
レキシブルバンドレピア6が正確な寸法だけ確動するよ
うに構成されている。そして、このフレキシブルバンド
レピア6は、図2に図示するように、ひ口Rから先端6
Aが退避した状態においては、その基部は、織機の長手
方向(図2においてXの方向参照)に収納されるよう構
成されている。そして、このフレキシブルバンドレピア
6は、先端に該先端側に尖った尖頭6cが形成され、後
述するガイド部材9のガイド溝を円滑に導かれ通過でき
るようになっている。また、上記尖頭6cには、緯糸を
係止するフック(導糸口)6dが形成されている。ま
た、このフレキシブルバンドレピア6は、材質的には、
周知のフレキシブルバンドレピアと同じ可撓性の無負荷
状態(外力の作用しない状態)では直線状になる、プラ
スチック製のもので作られている。しかし、可撓性を有
する金属製(例えば、ステンレス帯板等)であってもよ
い。
【0018】また、上記フレキシブルバンドレピア6が
上記駆動ホイール1A,1B,1Cから離れる接線方向
の二箇所、つまり「ひ口への挿入方向(筬の正面と平行
な方向:図2においてYの方向参照)」と「織機の長手
方向(図2においてXの方向参照)」に等しい接線方向
の、駆動ホイール1A,1B,1Cから離れた位置に
は、それぞれ、フレキシブルバンドレピア6が駆動ホイ
ール1A,1B,1Cに対して所望の方向(「ひ口への
挿入方向」及び「織機の長手方向」)に移動(動作)す
るよう、内部にガイド穴(図示せず)を有するガイド装
置7が配設されている。勿論、図示しない上記ガイド穴
は、駆動ホイール1A,1B,1Cに摺接(配設)され
ているフレキシブルバンドレピア6の数に対応して各駆
動ホイール1A,1B,1Cの高さに合わせて複数段状
に設けられおり、各ガイド穴の断面形状はフレキシブル
バンドレピア6の断面形状に対応した形状となってい
る。
【0019】そして、上記フレキシブルバンドレピア6
がひ口(織地)を横断(緯糸挿入の動作)する箇所の後
方(織成工程において後流側をいう:図2において上
方)には、筬羽8aが上下方向に延びる筬8が配設され
ている。そして、図1に図示するように、この筬8の両
端部の筬羽8aの正面側の、高さ的に図5に図示する如
く複数段状に形成される「ひ口R」の高さに合致した位
置に、図3,図6に図示するような、フレキシブルバン
ドレピア6を通過させてガイドするガイド溝9aを有す
るガイド部材9が配設されている。このガイド部材9
は、図3に図示する如く両端部に位置する筬羽8aの前
面(正面)にネジ止めで取着している。
【0020】そして、この実施例にかかる筬8では、図
1,図2に図示するように、上記ガイド部材9を取着し
た筬羽8aが該筬8に一定間隔(この実施例では80m
mピッチ)で配置され、その他の部位には図4に図示す
るような通常の筬羽(ガイド部材9が取着されていない
筬羽)8aが設けられている。
【0021】ところで、この筬8は、緯糸の挿入が終わ
ると、織前部10側(図2において下側)に移動して、
所謂「筬打ち」がなされるよう構成されている。
【0022】なお、図1,図2において、8Cは筬8の
支持フレーム、8Dはスレー(筬取着台部)と織機のク
ランク部材を連結するロッド、11は綜絖装置である。
また、図5において、破線Pは搦糸を、Aは織地をそれ
ぞれ示す。
【0023】しかして、上述のように構成された立体織
物を織成するための緯糸挿入装置は、以下のような工程
で動作して緯糸挿入方法を実施することができる。
【0024】即ち、綜絖装置11が動作して、図5に図
示するようにひ口Rが形成されると、上記制御装置がこ
の緯糸挿入装置の電動モータを所定回転数(回転角度)
だけ回転するよう駆動する。この結果、上記駆動ホイー
ル1A,1B,1Cが一体的に所定角度(あるいは回転
数)だけ回転(図2において時計回りに回転)して、該
駆動ホイール1A,1B,1C側のピン1bと穴6aに
よって係合している各フレキシブルバンドレピア6をそ
れぞれの「ひ口」へ、図2に図示する状態から図1に図
示する状態へ挿入して、各「ひ口」へ緯糸を挿入する。
このように緯糸の挿入が完了すると、制御装置は上記電
動モータを逆方向に回転させて、駆動ホイール1A,1
B,1Cを反時計方向に回転せしめ、フレキシブルバン
ドレピア6を「ひ口」から退避させる(図2参照)。そ
して、この駆動ホイール1A,1B,1Cの回転動作
は、一定速度でなく、フレキシブルバンドレピアがひ口
に近接するときはゆっくり、ひ口を横断するときには迅
速におこなうよう制御することが、効率の点から望まし
い。即ち、緯糸は、ひ口が開口するまではゆっくり動作
すればよく、ひ口が開口したら迅速に挿入され、迅速に
退避することが望ましい。
【0025】この際、フレキシブルバンドレピア6は、
上記ガイド部材9およびガイド装置7によって、所望の
方向および位置を通過するようガイドされる。また、こ
のフレキシブルバンドレピア6の退避する分(長さ)
は、図2に図示するように、織機の長手方向(図2のX
方向参照)に収容されるため、織成可能な織地の幅(換
言すれば、緯糸挿入長さ)が幾ら広くなっても、織機幅
をその長さに比例して広くする必要はない。即ち、織機
幅を、可能な織地の幅に関係なく、狭くすることができ
る。
【0026】勿論、上記フレキシブルバンドレピア6に
よって挿入された緯糸は、ひ口Rを横断した状態で、べ
ら針を有する周知の補助緯糸挿入装置(実開平4−64
578号)によって、上記緯糸の挿入にタイミングを合
わせて補助緯糸で結束され、該緯糸が織地の一方の端で
耳部が形成され固定される。このため、上記駆動ホイー
ル1A,1B,1Cは、フレキシブルバンドレピア6が
ひ口を横断したとき、一時的に休止するか若しくは回転
速度を遅くするよう制御することが望ましい。
【0027】なお、続く織成について説明すると、上記
緯糸挿入と耳部の形成及びフレキシブルバンドレピア6
の退避動作に続いて、制御装置は筬8の図示しない電動
モータを動作させて「筬打ち」が行われ、再び制御装置
は上記綜絖装置11を動作させて次のコースの「ひ口」
を形成する。
【0028】上記織成において、図3に図示する構成の
筬の場合に、織前部10側に突出したガイド部材9が織
前部10を崩す恐れがあるときには、図6に図示するよ
うに、ガイド部材9を取着した筬羽8aと取着しない筬
羽8aを適宜混合して配設し、「筬打ち」するときに
は、図6(b)に図示するようにガイド部材9を取着し
た筬羽8aのみを相対的に後退させ、上記フレキシブル
バンドレピア6をガイドさせるときには、図6(a)に
図示するように、ガイド部材9を取着した筬羽8aを相
対的に織前部10側に出して、ガイド機能を持たせるよ
うな構成が望ましい。そして、上記構成の如き「筬打
ち」に際しガイド部材を取着した筬羽が相対的に後退す
るような筬であっても、ガイド部材付きの筬羽に比べ
て、ガイド部材のない筬羽の数を圧倒的に多くしておけ
ば、強い「筬打ち」が必要な場合にも筬羽を損傷するよ
うなことはない。
【0029】ところで、上記実施例では、駆動ホイール
の外周面がフラットな周面であったが、これに代えて、
外周面に溝を形成して、この溝の底面にフレキシブルバ
ンドレピアが摺接するような構成であってもよく、この
場合には、溝により、駆動ホイールに対してフレキシブ
ルバンドレピアの上下方向の位置決め効果が得られる。
【0030】また、ガイド手段である上記ガイド部材
は、上述のようなガイド機能を備えるものであれば、上
記形態に代えて種々の形態のものであってよく、同様に
ガイド装置にはついても、上述のようにひ口に沿ってフ
レキシブルバンドレピアをガイドする如きガイド機能を
備えるものであれば、上記形態に代えて種々の形態のも
のであってよい。
【0031】また、上記実施例では、駆動軸5を制御装
置によって制御される電動モータで駆動しているが、ス
レーの往復動作を利用して、例えば織機のフレーム側に
ラックを形成し、スレー側に該ラックに噛合するピニオ
ンを配設することによって、駆動源を得るような構成で
あってもよい。この構成において、上述のように駆動ホ
イールを不等速回転させるためには、駆動力を伝達する
歯車に不等速歯車(偏芯させた歯車あるいは楕円歯車
等)を使用すればよい。さらには、織機の他の駆動用モ
ータ等から副軸を設けて動力を取り出し、この動力によ
り駆動するよう構成してもよく、かかる場合に、上記駆
動ホイールを不等速回転させるには、伝達経路に上記不
等速歯車等の周知の不等速機構を介装すればよい。
【0032】このような構成では、上述した実施例に比
べて電動モータ等の駆動源を削減でき、制御装置の制御
内容を簡単にできるという利点を有する反面、上述のよ
うなタイミングで駆動ホイールを駆動させるための機械
的機構が必要となり機構的に複雑になり、また駆動ホイ
ールを専用の電動モータにより駆動する場合に比べて緯
糸挿入の時期と速度が複雑な場合には採用できない。
【0033】
【発明の効果】しかして、本願請求項1から4記載の発
明にかかる立体織物を織成するための緯糸挿入方法と挿
入装置によれば、従来のように制限のない所望の幅広い
の織地を得ることができるとともに、それにも拘らず織
機の幅を可及的に狭くすることができ、省スペース化を
図ることができる。また、フレキシブルバンドレピアが
ガイド手段にガイドされた状態で確動的に送り出され且
つ退避させるため、通常の織地と同様な500サイクル
/分程度の高速の織成が可能となる。
【0034】従って、基本的に優れた機能を有する立体
織物について、所望のより幅広のものが、安価に製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例にかかる立体織物を織成する
ための緯糸挿入装置の要部を示す図で、フレキシブルバ
ンドレピアがひ口に挿入された状態での正面図(筬の正
面側から見た図)である。
【図2】 本発明の実施例にかかる立体織物を織成する
ための緯糸挿入装置の要部を示す図で、フレキシブルバ
ンドレピアがひ口から退避した状態での平面図である。
【図3】 図1,図2に示す装置に使用されているガイ
ド部材が取着された筬羽の構成を示す拡大斜視図であ
る。
【図4】 図1,図2に示す装置に使用されているガイ
ド部材が取着されていない筬羽の構成を示す拡大斜視図
である。
【図5】 ひ口の開口状態を示す図2のI−I矢視図で
ある。
【図6】 他の実施例にかかる筬羽の構成を示す図で、
(a)はガイド部材の付いた筬羽の構成を示す側面図、
(b)はガイド部材のない筬羽の構成を示す側面図であ
る。
【図7】 本発明が対象とする1つの形態の立体織物の
構成を示す斜視図である。
【符号の説明】 1A,1B,1C…駆動ホイール 1a…ホイール外周面 6…フレキシブルバンドレピア 8…筬 9…ガイド部材(ガイド手段) R…ひ口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数段状で各段に列状に配置された各経
    糸群に対して、それぞれ緯糸を挿入して立体織物を織成
    するための緯糸挿入方法であって、 複数段状になった各経糸群においてそれぞれ開口した各
    ひ口部分の側方に、各ひ口に対応する各位置に各ホイー
    ル外周面が位置するように、ひ口の数に対応した数の駆
    動ホイールを多段状に配置するとともに、各ホイール外
    周面に摺接して該駆動ホイールによって確動的に駆動さ
    れるべく、先端に緯糸を挿通したフレキシブルバンドレ
    ピアを配設し、且つ、上記フレキシブルバンドレピアに
    隣接して設けられている筬にガイド手段を設けて、各ひ
    口が開口したとき、上記各駆動ホイールを回転させてフ
    レキシブルバンドレピアをそれぞれのひ口へ上記ガイド
    手段でガイドしながら送り込むことによって、該ひ口に
    緯糸を挿入することを特徴とする立体織物を織成するた
    めの緯糸挿入方法。
  2. 【請求項2】 複数段状で各段に列状に配置された各経
    糸群に対して、それぞれ緯糸を挿入して立体織物を織成
    するための緯糸挿入装置であって、 複数段状になった各経糸群においてそれぞれ開口した各
    ひ口部分の側方に、各ひ口に対応する各位置に一定間隔
    でピンが植設された各ホイール外周面が位置するよう
    に、ひ口の数に対応した数の駆動ホイールを多段状に配
    置するとともに、各ホイール外周面に摺接して該駆動ホ
    イールによって確動的に駆動されるべく、先端に緯糸を
    挿通するための導糸口を備え上記ピンに対応して該ピン
    に係合する凹部若しくは穴が一定間隔で形成されてたフ
    レキシブルバンドレピアを配置し、且つ、上記フレキシ
    ブルバンドレピアに隣接して設けられている筬の正面
    に、緯糸挿入に際しフレキシブルバンドレピアが動作す
    る道程に沿って、該フレキシブルバンドレピアの動作を
    ガイドするガイド手段を付設し、各ひ口が開口したと
    き、上記各駆動ホイールを回転させてフレキシブルバン
    ドレピアをそれぞれのひ口に送り込むよう制御すること
    を特徴とする立体織物を織成するための緯糸挿入装置。
  3. 【請求項3】 前記多段状に配置されている各駆動ホイ
    ールが、一体状に構成されていることを特徴とする請求
    項2記載の緯糸挿入装置。
JP5129696A 1996-03-08 1996-03-08 立体織物を織成するための緯糸挿入方法と装置 Pending JPH09241945A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011231450A (ja) * 2010-04-29 2011-11-17 Groz-Beckert Kg 3次元製織のための織機およびその製織方法
CN115142175A (zh) * 2022-08-08 2022-10-04 武汉纺织大学 一种超宽超厚三维平板织机的多剑杆引纬系统
KR20230001742A (ko) * 2021-06-29 2023-01-05 나정흠 다층직물 직조용 레피어 직기의 위사 위입장치

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