JPH09241577A - 金属用塗料組成物 - Google Patents

金属用塗料組成物

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JPH09241577A
JPH09241577A JP5609296A JP5609296A JPH09241577A JP H09241577 A JPH09241577 A JP H09241577A JP 5609296 A JP5609296 A JP 5609296A JP 5609296 A JP5609296 A JP 5609296A JP H09241577 A JPH09241577 A JP H09241577A
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silicone resin
modified silicone
epoxy
resin
coating composition
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JP5609296A
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Shigeo Hasegawa
繁夫 長谷川
Takashi Yoshiyama
隆士 吉山
Kenji Iwasaki
謙二 岩崎
Osami Nakai
修身 中井
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のフェノールエポキシ樹脂系塗料と同等
以上の機械的強度や耐酸性などの特徴を備え、耐熱性及
び耐油性についても極めて優れた性能を示し、石油類の
輸送鋼管などの耐用年数を長期化することができる金属
用塗料組成物を提供すること。 【解決手段】 シリコーン樹脂とエポキシ樹脂のブロッ
ク共重合体からなるエポキシ変性シリコーン樹脂(A)
と、数平均分子量が100〜1500であるレゾール型
フェノール樹脂と分子中に2個以上のシラノール基を有
するポリシロキサンを反応して得られるレゾール型フェ
ノール変性シリコーン樹脂(B)と、アミノシラン系カ
ップリング剤(C)と、有機エステル化合物(D)と、
有機溶剤(E2)との混合物からなることを特徴とする
金属用塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエポキシ変性シリコ
ーン樹脂を用いた、耐熱性や耐油性に優れた金属用塗料
組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】石油類(原油を含む)の輸送用鋼管に
は、比較的安価な鋼管等が多用されているが、耐熱性や
耐油性を増すために、その接油面に塗装皮膜を施すこと
が一般に行われている。近年、エネルギー需要の増大に
より、海底や極地の石油や重質油、地熱などの資源開発
が活発化しており、これに伴い、鋼配管の耐用年数をさ
らに長期化するための方策が強く望まれている。原油や
石油類の輸送鋼管等に多用されていたフェノールエポキ
シ樹脂系塗料は、機械的強度や耐酸性などに優れた特徴
を有するが、耐熱性や耐油性に劣るという問題があり、
それを用いた石油類の輸送用鋼管の耐用年数もそれに応
じて充分ではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のフェ
ノールエポキシ樹脂系塗料と同等以上の機械的強度や耐
酸性などの特徴を備え、耐熱性及び耐油性についても極
めて優れた性能を示し、石油類の輸送鋼管などの耐用年
数を長期化することができる金属用塗料組成物を提供し
ようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、次の(1)〜(4)の態様を
採るものである。 (1)シリコーン樹脂とエポキシ樹脂のブロック共重合
体からなるエポキシ変性シリコーン樹脂(A)と、アミ
ノシラン系カップリング剤(C)と、有機溶剤(E1)
との混合物からなることを特徴とする金属用塗料組成
物。 (2)エポキシ変性シリコーン樹脂(A)とアミノシラ
ン系カップリング剤(C)との混合割合が、エポキシ変
性シリコーン樹脂(A)100重量部に対しアミノシラ
ン系カップリング剤(C)が1〜15重量部であること
を特徴とする前記(1)の金属用塗料組成物。
【0005】(3)シリコーン樹脂とエポキシ樹脂のブ
ロック共重合体からなるエポキシ変性シリコーン樹脂
(A)と、数平均分子量が100〜1500であるレゾ
ール型フェノール樹脂と分子中に2個以上のシラノール
基を有するポリシロキサンを反応して得られるレゾール
型フェノール変性シリコーン樹脂(B)と、アミノシラ
ン系カップリング剤(C)と、有機エステル化合物
(D)と、有機溶剤(E2)との混合物からなることを
特徴とする金属用塗料組成物。
【0006】(4)エポキシ変性シリコーン樹脂
(A)、レゾール型フェノール変性シリコーン樹脂
(B)、アミノシラン系カップリング剤(C)、有機エ
ステル化合物(D)及び有機溶剤(E2)の混合割合
が、エポキシ変性シリコーン樹脂(A)が100重量部
に対し、レゾール型フェノール変性シリコーン樹脂
(B)が1〜10重量部、アミノシラン系カップリング
剤(C)が1〜15重量部、有機エステル化合物(D)
が0.5〜5重量部であることを特徴とする前記(3)
の金属用塗料組成物。
【0007】本発明の金属用塗料組成物は従来のフェノ
ールエポキシ樹脂系塗料と同等以上の機械的強度や耐酸
性などの特徴を備え、さらに耐熱性、耐油性についても
極めて優れた特性を有するものであって、各種金属部材
の耐熱・耐食性塗料として有用なものである。本発明の
金属用塗料組成物は石油、重質油などの輸送用配管とし
て用いられる鋼管類の接油面に塗布する耐熱、耐食、耐
油性塗料として特に優れた性能を示すが、そのほか天然
ガス輸送鋼管、貯蔵タンク内面、化学プラント鋼管、化
学プラント塔槽類の内面などの塗料としても好適であ
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の塗料組成物に用いるエポ
キシ変性シリコーン樹脂(A)は、分子中に1個以上の
エポキシ基を含み、ポリシロキサンとブロック共重合し
た樹脂で、具体的な例としては東芝シリコーン社製のT
SK194、東レダウコーニングシリコーン社製のSR
2115、信越化学社製のES1001Nなどが挙げら
れる。これらの樹脂は、芳香族炭化水素とケトンの混合
溶剤に溶解しており、不揮発分濃度は40〜50重量%
である。
【0009】アミノシラン系カップリング剤(C)は、
シラン系化合物であり、官能基として末端にアミノ基を
有しており、本発明はこの高反応性のアミノシラン系カ
ップリング剤(C)をエポキシ変性シリコーン樹脂の硬
化剤として用いることにより常温硬化を可能にした点に
特徴がある。使用できるカップリング剤の例としては、
信越化学製のKBM602、KBM603、KBM90
3、KBM573、KBE603、KBE903などが
挙げられる。アミノシラン系カップリング剤の配合比は
前記エポキシ変性シリコーン樹脂100重量部に対しア
ミノシラン系カップリング剤が1〜15重量部である。
シリコーン変性エポキシ樹脂中のエポキシ基が、アミノ
シラン系カップリング剤のアミノ基との間で架橋するこ
とにより、耐熱性、耐油性さらには、被塗面との良好な
付着性を実現する。アミノシラン系カップリング剤の配
合比が1重量部未満であると硬化が不十分で適正な塗膜
強度が得られ難く、一方、15重量部を超えるとアミン
が大過剰になり、未反応のアミノ化合物により塗膜の着
色、塗膜の乾燥及び硬化の遅延を来たし、耐熱性、耐久
性などの塗膜物性低下を引起こすため好ましくない。
【0010】フェノール樹脂は、ノボラック型とレゾー
ル型に分けられる。ノボラック型フェノール樹脂は、硬
化すると樹脂が硬くて脆くなり塗料用途には適していな
い。一方、レゾール型フェノール樹脂は、硬化後でも樹
脂が弾性を有しており塗料用途に適している。本発明の
前記(3)及び(4)の態様においてはこのレゾール型
フェノール樹脂を用いたレゾール型フェノール変性シリ
コーン樹脂(B)を使用する。ここで使用するレゾール
型フェノール樹脂としてはフェノールとホルムアルデヒ
ドをトリエチルアミンを触媒として縮合したアルカリレ
ゾール型フェノール樹脂で数平均分子量が100〜15
00であるものが適しており、例えば旭有機材工業社製
のHP8300が挙げられる。
【0011】このアルカリレゾール型フェノール樹脂と
反応するポリシロキサンは、分子中に2個以上のシラノ
ール基を有しており、例えば東芝シリコーン社製の変性
用中間体TSR160などが挙げられる。前記アルカリ
レゾール型フェノール樹脂とポリシロキサンを加熱攪拌
下反応してレゾール型フェノール変性シリコーン樹脂が
得られる。このレゾール型フェノール変性シリコーン樹
脂を常温で硬化するためには、アルカリ硬化方法が適し
ており、アルカリ性の条件で例えばギ酸エチルのような
有機エステルと反応させることで、常温硬化が可能であ
る。
【0012】前記エポキシ変性シリコーン樹脂に、さら
に耐熱性を付与するため添加するレゾール型フェノール
変性シリコーン樹脂の配合比は、エポキシ変性シリコー
ン樹脂100重量部に対し、レゾール型フェノール変性
シリコーン樹脂は1〜10重量部が好ましく、この配合
比で混合することによりエポキシ変性シリコーン樹脂単
独に比べ、さらに耐熱性及び耐食性を向上させることが
できる。レゾール型フェノール変性シリコーン樹脂の添
加量が10重量部を超えると、エポキシ変性シリコーン
樹脂中で相分離が起き塗膜の性能が低下し、1重量部未
満では耐熱性が不十分となる場合がある。
【0013】有機エステル化合物(D)は、レゾール型
フェノール変性シリコーン樹脂(B)の硬化剤として用
いられ、溶剤に混合して使用される。代表的な有機エス
テルとしてはギ酸プロピル、ギ酸イソプロピル、ギ酸n
−アミル、ギ酸イソアミル、酢酸プロピル、酢酸イソプ
ロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、プロピオン
酸エチル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n
−ブチル、プロピオン酸イソブチル、安息香酸メチルな
どが使用できる。本発明の金属用塗料組成物における各
成分の配合割合はレゾール型フェノール変性シリコーン
樹脂(B)1〜10重量部に対し有機エステル化合物
(D)が0.5〜5重量部であり、硬化剤としての有機
エステル化合物(D)の添加量はレゾール型フェノール
変性シリコーン樹脂(B)に対し25〜50重量%が好
ましい。
【0014】前記エポキシ変性シリコーン樹脂に対する
溶剤、すなわち前記(1)及び(2)の態様の塗料にお
ける有機溶剤(E1)としては、ベンゼン、トルエン、
キシレンなどの芳香族炭化水素類;メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類が好適に用
いられる。
【0015】一方、レゾール型フェノール変性シリコー
ン樹脂に対する溶剤としては、アルコール類が使用で
き、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、s
ec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコー
ル、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、ヘ
キシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアル
コールなどが好適に用いられる。
【0016】したがって、エポキシ変性シリコーン樹脂
にレゾール型フェノール変性シリコーン樹脂を添加した
系においては、前記芳香族炭化水素類及び/又はケトン
類に前記アルコール類を添加した有機溶剤(E2)が使
用される。芳香族炭化水素類及び/又はケトン類100
重量部に対し、アルコール類の添加量の上限は20重量
部である。
【0017】本発明の金属用塗料組成物は、所定量の前
記エポキシ変性シリコーン樹脂(A)及びアミノシラン
系カップリング剤(C)を有機溶剤(E1)と混合する
かあるいは所定量の前記エポキシ変性シリコーン樹脂
(A)、アミノシラン系カップリング剤(C)、レゾー
ル型フェノール変性シリコーン樹脂(B)及び有機エス
テル(D)を有機溶剤(E2)と混合することによって
得られる。本発明の金属用塗料組成物中には、所望によ
り各種添加材を添加してもよい。これらの添加材として
は顔料(着色顔料、体質顔料及び防食顔料)、希釈剤、
充填材、粘度調整剤、分散剤、消泡剤などが目的に応じ
適宜使用される。有機溶剤(E1)及び有機溶剤(E
2)の使用量は、塗料中の他の成分の組成や性状あるい
は施工方法により異なり、施工に当たり最適の粘度とな
るように調整すればよい。
【0018】また、本発明の塗料組成物は、塗装作業性
のよい粘度になるよう適宜粘度調整され、スプレ法によ
りあるいは刷毛、ローラなどを用いて金属表面に塗布さ
れる。本発明の塗料組成物の塗着量は、用途に応じて制
限なく設定することができるが、一般には20〜400
μmの膜厚が好ましい。本発明の塗料組成物の施工に当
たっては、前記塗料組成物を被塗面に塗装し、常温で1
日以上乾燥して、適正な膜厚を持つ塗膜を得ることがで
きる。
【0019】また、通常の場合、金属表面には予め防食
用として下塗り塗料を塗布しておくのが望ましい。下塗
り塗料としては高濃度亜鉛末系塗料などが使用でき、例
えば大日本塗料の無機ジンク系防食塗料ゼッタールEP
−2、ゼッタールEP−2HB、ゼッタールSP−2、
ゼッタールOL、ゼッタールOL−T、ゼッタールOL
−HBなどが好適に用いられる。
【0020】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。 (レゾール型フェノール変性シリコーン樹脂の合成)実
施例で使用したレゾール型フェノール変性シリコーン樹
脂は、以下の要領で重合させて合成した。攪拌装置、留
出管、N2 ガス導入管、温度計を取付けた4つ口フラス
コにアルカリレゾール型フェノール樹脂(旭有機材工業
社製、HP−8300:数平均分子量700〜800)
100重量部と、変性シリコーン(東芝シリコーン社
製、TSR160)50重量部、溶剤としてイソープロ
パノール200重量部を仕込んで均一溶液とした後、反
応の触媒として2−メチルイミダゾール1.0重量部を
添加して初期反応を行った。さらに、常圧で溶剤を留出
させながら溶液を160℃まで昇温し、10時間反応を
行った後、30Torrの減圧下に160℃で1時間保
持して不揮発分濃度50重量%のレゾール型フェノール
変性シリコーン樹脂を合成した。
【0021】(実施例、比較例)表1−1、1−2及び
1−3に示す組成の塗料組成物を調製し、鋼板表面に塗
布して塗膜を形成させ、各種評価試験を行った。なお、
表1−1、1−2及び1−3において*印付き数字を付
した項目はそれぞれ次の内容を示す。 *1 SR2115:エポキシ変性シリコーン樹脂(東
レダウコーニングシリコーン社製),数値はワニス中の
樹脂固形分。 *2 合成したレゾール型フェノール変性シリコーン樹
脂,数値はワニス中の樹脂固形分。 *3 フェノールエポキシ樹脂:焼付塗装用。 *4 KBM603:N−β(アミノエチル)α−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業社製)。 *5 KBM573:N−フェニル−α−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン(信越化学工業社製)。 *6 ギ酸エチル(岸田化学製)。 *7 チタンR−820(ルチル型)(石原産業社
製)。 *8 黒鉛(日本黒鉛社製)。
【0022】塗料組成物の調製−1 エポキシ変性シリコーン樹脂ワニス(不揮発分50重量
%、溶媒キシレン/メチルイソブチルケトン=2/
1)、アミノシラン系カップリング剤を表に示す配合比
で組合わせ、さらに、着色顔料として酸化チタン、黒
鉛、体質顔料として沈降性硫酸バリウム、タルク、シリ
カ、沈降防止剤を混合し、溶剤20重量部(キシレン/
メチルイソブチルケトン=2/1)で希釈して塗料組成
物を得た。(ただし、表の数値は溶剤分を除いた樹脂固
形分の割合で示した。以下同じ。)
【0023】塗料組成物の調製−2 エポキシ変性シリコーン樹脂ワニス(不揮発分50重量
%、溶媒キシレン/メチルイソブチルケトン=2/
1)、アミノシラン系カップリング剤、合成したレゾー
ル型フェノール変性シリコーン樹脂ワニス(不揮発分5
0重量%、溶媒メタノール/イソプロパノール)及びギ
酸エチルとを表に示すように組合わせ、さらに、着色顔
料として酸化チタン、黒鉛、体質顔料として沈降性硫酸
バリウム、タルク、シリカ、沈降防止剤を混合し、溶剤
20重量部(キシレン/メチルイソブチルケトン=2/
1)で希釈してレゾール型フェノール変性シリコーン樹
脂を加えた塗料組成物を得た。
【0024】塗膜の形成 次に、鋼板表面(150×75×3mmのサンドブラス
ト板)に、予め下地用ジンク系防食塗料である大日本塗
料製ゼッタールOL−HBを乾燥膜厚30μmとなるよ
うに塗装し、その上に表に示す各塗料組成物を乾燥膜厚
が200μmになるように塗装して、7日間常温で乾燥
・硬化して実施例及び比較例の供試材を得た。
【0025】このようにして得られた塗料塗膜につい
て、碁盤目剥離試験、耐熱試験及びn−オクタン浸漬試
験を行い塗膜の性能を評価した。結果を表1−1、1−
2及び1−3に示す。なお、各試験方法は以下の通りで
ある。
【0026】碁盤目剥離試験:試験は「JIS K54
00−1979 塗料一般試験方法6.15碁盤目試
験」に準じて行った。すなわち、供試板の表面に塗料を
塗装し、塗膜を貫通して試験板の生地面に到達するまで
の切り傷を、直交する縦横11本ずつの平行線を2mm
間隔で引いて4cm2 の中に100個のます目ができる
ような形でつけ、次に碁盤目部分の塗膜表面にセロハン
粘着テープをあて、その上からスパチュラで強くこすり
ながらテープを塗膜面に密着させたあと、急速にセロハ
ンテープを鉛直上方に引上げて、除かれずに残った碁盤
目の和を調べ、その数で試験成績を表示した。
【0027】耐熱試験:塗装した供試板を120℃及び
140℃に設定した高温ギヤオーブン中に入れ、150
0時間後の塗膜の外観の変化の観察及び碁盤目試験を行
った。n−オクタン浸漬試験: 塗装した供試板を90℃のn−
オクタン中に浸漬して、720時間後の塗膜の外観の変
化の観察及び碁盤目試験を行った。耐塩水試験: 塗装した供試板を90℃の3重量%NaC
l水溶液中に浸漬して、720時間後の塗膜の外観の変
化の観察及び碁盤目試験を行った。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】表1−1、1−2及び1−3の結果から次
のことがわかる。本発明のエポキシ変性シリコーン樹脂
とアミノシラン系カップリング剤を主体とする塗料組成
物である実施例1〜8の塗膜は、従来技術である比較例
3の塗膜に比較しいずれの評価項目においても優れた性
能を示すが、若干耐熱性が弱い。これに対し所定量のレ
ゾール型フェノール変性シリコーン樹脂を配合した実施
例9〜14の塗膜は耐熱性も改善され全ての項目につい
て良好な結果が得られている。
【0032】一方、エポキシ変性シリコーン樹脂の硬化
剤であるアミノシラン系カップリング剤が添加されてい
ない比較例1では、塗膜の硬化が不十分であるため塗膜
の初期物性は低く、アミノシラン系カップリング剤を過
剰量添加した比較例2では、初期物性は良好であるもの
の耐熱試験で塗膜が変色し、浸漬試験では塗膜物性が低
下している。また、エポキシ変性シリコーン樹脂に対し
レゾール型フェノール変性シリコーン樹脂を過剰量添加
した比較例4では、塗膜中で樹脂の相分離が起きて塗膜
物性が低く、レゾール型フェノール変性シリコーン樹脂
を硬化させる有機エステルが無添加である比較例5及び
6では、樹脂中の未硬化の部分が塗膜物性を低下させて
いる。レゾール型フェノール変性シリコーン樹脂のみで
塗膜を形成した比較例7では、耐熱性は比較的良好であ
るが浸漬試験では物性が低下した。
【0033】
【発明の効果】本発明の金属用塗料は、従来使用されて
いたフェノールエポキシ樹脂系塗料と同等以上の優れた
機械的強度や耐酸性を有し、さらに耐熱性や耐油性にも
優れた塗料であり、天然ガス輸送鋼管、貯蔵タンク内
面、化学プラント鋼管、化学プラント塔槽類内面などの
塗料として優れた特性を有するものである。特に、石油
類の輸送用鋼管の接油面の塗装に使用すば、従来の輸送
用鋼管と比べて著しく耐用年数を長くすることができ、
しかもメインテナンスの上からも有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 修身 東京都千代田区丸の内二丁目5番1号 三 菱重工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーン樹脂とエポキシ樹脂のブロッ
    ク共重合体からなるエポキシ変性シリコーン樹脂(A)
    と、アミノシラン系カップリング剤(C)と、有機溶剤
    (E1)との混合物からなることを特徴とする金属用塗
    料組成物。
  2. 【請求項2】 エポキシ変性シリコーン樹脂(A)とア
    ミノシラン系カップリング剤(C)との混合割合が、エ
    ポキシ変性シリコーン樹脂(A)100重量部に対しア
    ミノシラン系カップリング剤(C)が1〜15重量部で
    あることを特徴とする請求項1に記載の金属用塗料組成
    物。
  3. 【請求項3】 シリコーン樹脂とエポキシ樹脂のブロッ
    ク共重合体からなるエポキシ変性シリコーン樹脂(A)
    と、数平均分子量が100〜1500であるレゾール型
    フェノール樹脂と分子中に2個以上のシラノール基を有
    するポリシロキサンを反応して得られるレゾール型フェ
    ノール変性シリコーン樹脂(B)と、アミノシラン系カ
    ップリング剤(C)と、有機エステル化合物(D)と、
    有機溶剤(E2)との混合物からなることを特徴とする
    金属用塗料組成物。
  4. 【請求項4】 エポキシ変性シリコーン樹脂(A)、レ
    ゾール型フェノール変性シリコーン樹脂(B)、アミノ
    シラン系カップリング剤(C)、有機エステル化合物
    (D)及び有機溶剤(E2)の混合割合が、エポキシ変
    性シリコーン樹脂(A)が100重量部に対し、レゾー
    ル型フェノール変性シリコーン樹脂(B)が1〜10重
    量部、アミノシラン系カップリング剤(C)が1〜15
    重量部、有機エステル化合物(D)が0.5〜5重量部
    であることを特徴とする請求項3に記載の金属用塗料組
    成物。
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