JPH09240758A - シート収納箱のシート取り出し補助装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】折り畳まれたシートが入っている箱からシート
を一枚一枚引き出すとき、シートの残量が少なくなって
もシートが途切れて箱の中に入ってしまい引き出しにく
くなることを防ぐ、シート収納箱のシート取り出し補助
装置の提供を目的とする。 【解決手段】折り畳まれたシート３の上方に中継補助具
２を設けた。該中継補助具２は、シート収納箱１の引出
し口１１に対面する部分にシート保持口２０を穿設して
なり、かつ、該中継補助具はシート収納箱内のシートの
収納量の減少による上面位置の低下に伴って下降可能に
構成するとともに、該中継補助具が下降する際に所定位
置以下への下降を阻止する下降阻止手段２２を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、シート収納箱のシ
ート取り出し補助装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば図７に示すように、積層状
に折り畳まれたティッシュペーパー３（上から３ａ，３
ｂ，３ｃ，・・・とする）を収納するティッシュペーパ
ー収納箱５は、その一部がティッシュペーパーの引出し
口５０から突出しているティッシュペーパー３ａを引き
出した場合、次に取り出すティッシュペーパー３ｂが、
箱の上部に設けられた引出し口５０からその一部が突出
する仕組みになっている。これは、ティッシュペーパー
３ａと次のティッシュペーパー３ｂ、次のティッシュペ
ーパー３ｂとさらに次のティッシュペーパー３ｃという
ように連続したティッシュペーパーが各々半分ずつ折り
込まれているため、上端のティッシュペーパーを掴み上
げると後続のティッシュペーパーとの間に生じる摩擦に
より、後続のティッシュペーパーが連れ上るためであ
る。

【０００３】それに加えて、引出し口５０によってティ
ッシュペーパーが引出し口５０の長手方向に絞られるた
め、ティッシュペーパー相互の摩擦が大きくなり、その
結果ティッシュペーパーがくっついた状態は維持され
る。しかし、引出し口５０から箱の外に出た所では、テ
ィッシュペーパーを絞り込むものは無くなり、従ってテ
ィッシュペーパー相互の摩擦は小さくなりティッシュペ
ーパー同士が分離する。

【０００４】また、引出し口５０に設けられているビニ
ール等で出来た摩擦付与部５１は、引出し口５０からそ
の一部が突出しているティッシュペーパーがティッシュ
ペーパー収納箱５の中に入り込んでしまうのを防ぐだけ
でなく、箱の中に埃が入り込むのを防ぐ働きをする。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
ティッシュペーパー収納箱５は、図７に示すように、テ
ィッシュペーパー３が多量にある時は、ティッシュペー
パーを次々と引き出しても、層状に折り畳まれたティッ
シュペーパーの上面と引出し口５０との距離が近いため
に、次のティッシュペーパーが引出し口５０からその一
部が突出している状態が続く。

【０００６】ところが、図８に示すように、ティッシュ
ペーパー３の量が残り少なくなった状態では、ティッシ
ュペーパー３ｅとティッシュペーパー引出し口５０との
距離が長くなるため、この長い距離の部分で、ティッシ
ュペーパー３ｄとティッシュペーパー３ｅとの間の摩擦
が小さくなってしまい、ティッシュペーパー３ｄを引き
出しても、ティッシュペーパー３ｅが引出し口５０まで
上がってこない。

【０００７】従って、箱内にティッシュペーパーの収納
量が少なくなった場合、箱の底にティッシュペーパーが
落ち込んでしまう。その結果、使用に大変不便なものと
なっていた。

【０００８】そのため、ティッシュペーパー収納箱の底
板に切り込みを設け、該切り込みを内側に折り込み、層
状に折り畳まれたティッシュペーパーの中央部を押し上
げることで上記の欠点を解消するという方法もある。し
かし、該方法を用いてもティッシュペーパーの両側辺部
分が垂れ下がり、効果がいま一つであるのに加えて、箱
の底に隙間が生じることから埃などが箱の中に入った
り、ティッシュペーパーが減った時点で改めて箱底の切
込みを内側に折り込む操作をするため面倒であるといっ
た問題があった。

【０００９】そこで、前述した欠点や問題点を改良する
ために、本発明者は、ティッシュペーパーを通す口（テ
ィッシュペーパー保持口）を備えた板状体からなるティ
ッシュペーパー取り出し用の中継補助具を試作して種々
の実験を行った。該中継補助具は、層状に折り畳まれた
ティッシュペーパー集合体の上面に乗せ、中継補助具の
ティッシュペーパー保持口を通したティッシュペーパー
を、ティッシュペーパーの収納箱の引出し口に通して使
用するものであった。

【００１０】しかし、該ティッシュペーパー取り出し用
の中継補助具は、落し蓋のように層状に折り畳まれたテ
ィッシュペーパーの上に乗せて用いるという性格上、テ
ィッシュペーパーの残量が少なくなってしまったとき、
ティッシュペーパーの上面が下がって来るとともに中継
補助具自体も、ティッシュペーパー収納箱の底部まで下
降してしまい、ティッシュペーパー保持口と引出し口と
の距離が長くなって、本来の取り出し補助という機能を
発揮しえなかった。また、中継補助具の重さでティッシ
ュペーパーが箱の中に入り込んでしまうという問題もあ
った。

【００１１】本発明は、以上の問題を改善すべく、折り
畳まれたシートが入っている箱からシートを一枚一枚引
き出すとき、シートの残量が少なくなってもシートが途
切れて箱の中に入ってしまい引き出しにくくなることを
防ぐ、シート収納箱のシート取り出し補助装置の提供を
目的としてなされたものである。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかるシート収納箱のシート取り出し補助
装置は、少なくとも端部同士を重なり合わせた状態で交
互に折り畳まれたシートを収納し、該シートが順次引き
出せるよう上面に引出し口を備えたシート収納箱におい
て、該シート収納箱内のシートの上方に中継補助具を設
け、該中継補助具は、シート収納箱の引出し口に対面す
る部分にシート保持口を穿設してなり、かつ、該中継補
助具はシート収納箱内のシートの収納量の減少による上
面位置の低下に伴って下降可能に構成するとともに、該
中継補助具が下降する際に所定位置以下への下降を阻止
する下降阻止手段を設けたものである。

【００１３】また、中継補助具のシート保持口を、シー
ト収納箱の引出し口の長手方向の長さとほぼ等しい長さ
のスリット状、楕円状、若しくは長円状に形成してなる
ものである。また、中継補助具と下降阻止手段とを一体
に形成してなるものである。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明にかかる、シート収納箱の
シート取り出し補助装置は、シート保持口をシート収納
箱の引出し口に対面する部分に穿設した中継補助具と下
降防止手段とを備えて構成されている。

【００１５】

【実施例】以下に、本発明にかかるシート取り出し補助
装置を備えたシート収納箱を、その実施例を示した図面
に基づいて詳細に説明する。図１は、本発明を適用した
ティッシュペーパー収納箱の一部切り欠き斜視図であ
る。該ティッシュペーパー収納箱１は、直方体の箱の上
面にティッシュペーパーの引出し口１１が楕円状ないし
長円状に穿設され、該引出し口１１の中心部には長手方
向に沿ってスリット１０の入った樹脂製の膜が張られて
いる。該ティッシュペーパー収納箱１の中にはシート取
り出し補助装置２及びティッシュペーパー３が詰められ
ている。該ティッシュペーパー３は、各々のティッシュ
ペーパーが互いに半分同士重なり合うように折り畳まれ
て積層状に収納されている。

【００１６】シート取り出し補助装置２はティッシュペ
ーパー３の上面に載置されている。該シート取り出し補
助装置２は、矩形板状の中継補助具２１と、該中継補助
具２１の長手方向の両側辺２ａ，２ｂからそれぞれ下方
に垂設された支持部２２とが一体形成されて、正面視門
型状に形成されている。また、中継補助具２１には、テ
ィッシュペーパー収納箱１のティッシュペーパーの引出
し口１１に対面する部分に引出し口１１とほぼ同じ大き
さ及び形状のティッシュペーパー保持口２０が穿設され
ている（図２参照）。

【００１７】なお、上記支持部２２がシート取り出し補
助装置２の下降阻止手段の一例となっている。また、支
持部２２の上下方向の長さは、ティッシュペーパー収納
箱１の高さの約半分程度となっている。

【００１８】次に、図３及び図４で、ティッシュペーパ
ー収納箱１の断面図を示しながらシート取り出し補助装
置２の作用についての説明をする。

【００１９】図３に示したように、ティッシュペーパー
３が収納箱１に充分入っているときのティッシュペーパ
ー３の取り出し具合は、従来のティッシュペーパー収納
箱とほぼ同様である。

【００２０】また、ティッシュペーパー３の収納量の減
少に伴って、中継補助具２１はティッシュペーパー３の
上面の位置とともに下降していくが、下降阻止手段であ
る支持部２２によって、ティッシュペーパー収納箱１内
のある程度の位置までくると下降が止まる。そして、そ
の後は、中継補助具２１の高さは一定のままで、ティッ
シュペーパー３の上面位置のみが下降していく。

【００２１】上記したように、従来は、残り少なくなっ
たティッシュペーパーと引出し口１１との距離が長くな
った時、つまんで取り出されようとするティッシュペー
パーと次に取り出すティッシュペーパーとの間の摩擦が
少なくなり、上部のティッシュペーパーを引出しても、
次に取り出すべきティッシュペーパーが引出し口１１ま
で上がって来なくなることがあった。

【００２２】これに対し、本実施例では、図４に示した
ように、ティッシュペーパーが残り少なくなった場合、
シート取り出し補助装置２の保持口２０をティッシュペ
ーパーが通ると、端部同士が重なった状態で、保持口２
０の長手方向に引き寄せられて絞られ互いに確りと密着
する為、取り出そうとするティッシュペーパー３ｆと次
に来るティッシュペーパー３ｇとの間の摩擦が大きくな
る。そのため、両ティッシュペーパー間の摩擦が強くな
り、ティッシュペーパー３ｆを引っ張り出したら、ティ
ッシュペーパーが箱内に多量に残っている時と同様に、
次のティッシュペーパー３ｇは引出し口１１から少し突
出した位置まで確実に引き上げられる。

【００２３】なお、本発明のシート取り出し補助装置２
は、中継補助具２１に形成したシート保持口２０でティ
ッシュペーパー３を絞り込むことによりティッシュペー
パー相互間の摩擦を大きくし、これによりティッシュペ
ーパー同士が分離してしまうのを防ぐものである。よっ
て、その効果だけから見ると、シート保持口２０は、テ
ィッシュペーパー収納箱１の長手方向に、できるだけ短
くするのがよい。しかしながら、シート保持口２０が上
記方向にあまり短すぎると、シート保持口２０を通過す
る際の抵抗が大きくなって、ティッシュペーパー３が破
れる危険性が高くなる。以上のような理由から、シート
保持口２０は、引出し口１１の長手方向の長さとほぼ等
しい長さのスリット状、楕円状、若しくは長円状に形成
するのが最も好ましい。

【００２４】また、シート取り出し補助装置２が、ティ
ッシュペーパー３の残量の減少とともに下降していく
際、所定位置以下への下降を防ぐ支持部２２の長さはテ
ィッシュペーパーの種類や大きさによって任意に決めら
れる。

【００２５】図５及び図６は、本発明の別の実施例を示
している。この実施例では、楕円状ないし長円状のシー
ト保持口４２０が設けられている中継補助具４２１と、
シート収納箱４１内の両側面の所定の高さに設けられた
突条４２２とから、シート取り出し補助装置４２が構成
されている。

【００２６】この場合、シート収納箱４１内の側面の任
意の高さに設けた突条４２２が下降阻止手段となり、中
継補助具４２１は図６に示すように突条４２２に引っ掛
かって、それよりも下方へは下降することがない。従っ
て、上記実施例のシート取り出し補助装置２とほぼ同様
の作用・効果を奏する。

【００２７】なお、シート収納箱４１内の側面の突条４
２２を設ける高さは、特に限定されないが、シート収納
箱の高さ方向の真ん中よりやや下の辺りが望ましい。

【００２８】なお、以上ではティッシュペーパー収納箱
についての説明をしたが、本発明を適用するシート収納
箱がティッシュペーパーを収納したものに限定されない
のは勿論のことである。

【００２９】

【発明の効果】以上に説明したように本発明にかかるシ
ート収納箱のシート取り出し補助装置を用いると、一枚
一枚シートを取り出す時、箱内のシートが残り少なくな
っても、シート収納箱のシート取り出し口から常に次の
シートの一部が突出し、最後の一枚まで簡単かつ確実に
シートを取り出せる。

【００３０】また、中継補助具は、シート収納箱に、積
層されたシートとともに予め収容しておけるので、従来
のように使用途中でシート収納箱の底板の一部を押し上
げる手間がかからず、最初から最後まで特別な操作なし
に使い続けることができて、極めて便利である。しか
も、従来のようにシート収納箱の底板に隙間が生じるこ
とがないので、隙間から内部に埃などが入り込むことも
なく、極めて衛生的である。

【００３１】また、中継補助具のシート保持口を、シー
ト収納箱の引出し口の長手方向の長さとほぼ等しい長さ
のスリット状、楕円状、若しくは長円状に形成してなる
ものでは、シート保持口によるシートの絞り込みが必要
かつ充分に行えるうえ、シート保持口を通過する際にシ
ートが破れることもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例にかかるシート取り出し補助
装置を備えたティッシュペーパー収納箱の一部切り欠き
斜視図である。

【図２】本発明の一実施例にかかるシート取り出し補助
装置の斜視図である。

【図３】図１のティッシュペーパー収納箱のティッシュ
ペーパー収納量が多い状態における断面図である。

【図４】図１のティッシュペーパー収納箱のティッシュ
ペーパー収納量が少ない状態における断面図である。

【図５】本発明の別の実施例にかかるシート取り出し補
助装置を備えたティッシュペーパー収納箱の一部切り欠
き分解斜視図である。

【図６】図５のティッシュペーパー収納箱の断面図であ
る。

【図７】従来のティッシュペーパー収納箱のティッシュ
ペーパー収納量が多い状態における断面図である。

【図８】従来のティッシュペーパー収納箱のティッシュ
ペーパー収納量が少ない状態における断面図である。

【符号の説明】

１，４１ ティッシュペーパー収納箱（シート収納
箱） ２，４２ シート取り出し補助装置 ３ ティッシュペーパー（シート） １１，４１１ 引出し口 ２０，４２０ シート保持口 ２１，４２１ 中継補助具 ２２ 支持部（下降阻止手段） ４２２ 突条（下降阻止手段）

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも端部同士を重なり合わせた状態
   で交互に折り畳まれたシートを収納し、該シートが順次
   引き出せるよう上面に引出し口を備えたシート収納箱に
   おいて、該シート収納箱内のシートの上方に中継補助具
   を設け、該中継補助具は、シート収納箱の引出し口に対
   面する部分にシート保持口を穿設してなり、かつ、該中
   継補助具はシート収納箱内のシートの収納量の減少によ
   る上面位置の低下に伴って下降可能に構成するととも
   に、該中継補助具の所定位置以下への下降を阻止する下
   降阻止手段を設けたことを特徴とするシート収納箱のシ
   ート取り出し補助装置。
2. 【請求項２】中継補助具のシート保持口を、シート収納
   箱の引出し口の長手方向の長さとほぼ等しい長さのスリ
   ット状、楕円状、若しくは長円状に形成してなる請求項
   １に記載のシート収納箱のシート取り出し補助装置。
3. 【請求項３】中継補助具と下降阻止手段とを一体に形成
   してなる請求項１又は請求項２に記載のシート収納箱の
   シート取り出し補助装置。