JPH09239758A - 圧縮配向成形体及びその製造方法 - Google Patents

圧縮配向成形体及びその製造方法

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JPH09239758A
JPH09239758A JP7966596A JP7966596A JPH09239758A JP H09239758 A JPH09239758 A JP H09239758A JP 7966596 A JP7966596 A JP 7966596A JP 7966596 A JP7966596 A JP 7966596A JP H09239758 A JPH09239758 A JP H09239758A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度的に異方性が少なく、長軸方向に一軸延
伸した厚みのある成形体よりも総体的に大きな強度を有
し、それが粉体フィラーを含んだ複合体であってもボイ
ドが存在しない緻密な圧縮配向成形体と、その製造方法
を提供する。 【解決手段】 結晶性の熱可塑性高分子材料からなる圧
縮された成形体1であって、分子鎖(結晶)Mが実質的
に成形体の軸L又は該軸を含む面に向かって斜めに配向
した圧縮配向成形体1とする。結晶性の熱可塑性高分子
材料を溶融成形したビレットを、成形型のビレット収容
キャビティから、内周面がテーパー面とされた絞り部又
は少なくとも両側内面が斜面とされた絞り部を通して、
横断面の面積が小さい成形キャビティへ上記高分子材料
の結晶化温度で圧入充填し、分子鎖(結晶)を配向させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結晶性の熱可塑性
高分子材料からなる機械的強度が大きい圧縮配向成形体
と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、合成樹脂繊維の分野では、延
伸により分子を軸配向させて引張強度を向上させる技術
が採用されている。また、合成樹脂フィルムの分野で
も、一軸又は二軸延伸により分子を軸配向又は面配向さ
せて、フィルム面内での一方向又は多方向の引張強度を
向上させる技術が採用されている。
【0003】けれども、厚みが大きい板状ないしブロッ
ク状の合成樹脂成形体や、太い棒状ないし柱状の合成樹
脂成形体においては、分子配向を利用して機械的強度を
向上させる研究があまり行われていない。最近になって
その必要性から、例えば生体内分解吸収性高分子材料の
溶融成形物を加熱下に長軸方向に延伸して曲げ強度の大
きい骨接合ピンを得る方法が提案されたが、これは希な
例といえる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
骨接合ピンのように長軸方向に延伸した棒状成形体は、
分子が長軸方向[延伸軸である機械方向,MD;machin
e(drawn) direction]に平行に一軸配向(uniaxal orien
tation) しているので、この長軸方向に対して直角の方
向である横方向(TD;transversal direction) との
間の分子鎖(結晶)配向の異方性が大きい。そのため長
軸方向の引張強度は顕著に向上するけれども、長軸方向
からの引裂き力が低下し、横(斜)方向からの剪断力も
また著しく改善されることはなく、更には長軸を回転軸
とする捻りの力(torque force)に比較的弱いという問
題がある。
【0005】このような問題は、長軸方向に延伸した丸
棒に限らず、多角形の断面をもつ柱状成形体あるいは板
状成形体についても同様に言えることである。特に、延
伸の度合を上げることによって高分子材料が球晶構造か
ら繊維構造に移ってフィブリル化の度合が進むほど、そ
の傾向が顕著になる。
【0006】また、高分子材料中に粉体フィラーが含有
されていると、延伸の際に、延伸軸に沿った粉体フィラ
ーの前部と後部に空隙部(ボイド)が生じ、成形体の密
度が低下して稀薄体となるために強度が低くなるという
問題もある。
【0007】本発明は上記の問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、強度的に異方性が少な
く、長軸方向に一軸延伸した厚みのある成形体よりも総
体的に大きな強度を有し、それが粉体フィラーを含んだ
複合体(paticule reinforcedcomposites)であっても
ボイドが存在しない緻密な(dense) 圧縮配向成形体を
提供すること、及び、その製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の圧縮配向成形体は、結晶性の熱可塑性高分
子材料からなる圧縮された高い強度をもつ成形体であっ
て、分子鎖あるいは結晶が実質的に成形体の軸又は該軸
を含む面に向かって斜めに配向していることを特徴とす
るものである。この成形体を構成する熱可塑性高分子材
料は本質的に結晶性のポリマーであるから、上記のよう
に分子鎖が配向することによって生じる結晶も同様に配
向し、その形態もまた強度に関与する。本発明の圧縮配
向成形体によれば、非晶領域においては分子鎖が部分的
に配向し、また、結晶領域においては分子鎖(主鎖)を
含む結晶が圧縮方向に配向するので、以下に分子鎖配向
は結晶配向と同義語として用いるものとする。
【0009】本発明の圧縮配向成形体において、斜めに
配向した分子鎖(結晶)が向かう軸は成形体の力学的な
芯となる軸、つまり、成形時に加えられた外力の集中す
る点が材料進行方向に連続して構成される軸であり、こ
の軸は成形体の中心又は中心をはずれた位置にある。そ
して、分子鎖(結晶)が向かう面は該軸を含む面であ
り、その両側で外力が均衡する境界面である。
【0010】本発明の圧縮配向成形体の主な態様として
は、分子鎖(結晶)が実質的に円柱状成形体の外周面
から中心又は中心をはずれた位置にある軸に向かって斜
めに配向しているもの、分子鎖(結晶)が実質的に角
柱状成形体の各側面から中心又は中心をはずれた位置に
ある軸あるいは該軸を含む面に向かって斜めに配向して
いるもの、分子鎖(結晶)が実質的に板状成形体の両
面から、中心又は中心をはずれた位置にある軸を含み且
つ成形体両面と平行な面に向かって斜めに配向している
もの等を挙げることができる。また、本発明の圧縮配向
成形体には、必要に応じて粉体フィラー(物性強化のた
めの微細な短繊維を含む系であってもよい)が含有され
る。粉体フィラーとしては、成形体の用途に応じたもの
が使用され、例えば用途が生体材料である場合にはバイ
オセラミックスの粉体等が好適に使用される。
【0011】本発明の圧縮配向成形体のように、分子鎖
(結晶)が実質的に成形体の力学的な芯となる軸又は該
軸を含む面に向かって斜めに配向したものは、軸方向と
これに直角な横方向との間の分子鎖(結晶)配向の異方
性が、長軸方向に延伸された所謂一軸延伸物に比べて少
ない。そのため、曲げ強度や軸方向の引張強度だけでな
く、軸方向からの引裂強度(耐縦割れ強度)、横(斜)
方向からの剪断強度(耐横割れ強度)、軸を中心とする
捻り強度など、種々の方向の力に対する強度が総体的に
向上し、強度的に異方性の少ないものとなる。
【0012】特に、分子鎖(結晶)が中心の軸に向かっ
て斜めに配向した円柱状又は角柱状の圧縮配向成形体
は、横断面において分子鎖(結晶)が放射状の配列形態
をとるので、捻り強度が顕著に向上する。そして、板状
の圧縮配向成形体のなかでも、その中心をはずれた位置
にある軸を含む面(成形体の両面と平行な面)に向かっ
て分子鎖(結晶)が斜めに配向したものは、該面を挟ん
で両側の分子の配向角が異なるため機械的物性が両側で
相違し、あたかも二枚の物性が異なる板をラミネートし
たかのような板状成形体となるので、該面の偏りの位置
を変化させることにより板状成形体の全体的な機械的物
性を用途に応じて種々調整することができる。
【0013】また、本発明の成形体は圧縮されているの
で、従来の一軸延伸された非圧縮の成形体に比べると密
度が高く、機械的強度が総じて大きく、表面硬度も大き
い。そして、粉体フィラーを含有している成形体でも、
延伸の場合のようにボイドを生じることがないので、ボ
イドによる強度低下を招くことはない。
【0014】上記のような圧縮配向成形体を製造する本
発明の製造方法は、横断面の面積が大きいビレット収容
キャビティと横断面の面積が小さい有底の成形キャビテ
ィとの間に、内周面が截頭円錐状のテーパー面とされた
絞り部又は少なくとも両側内面が平面状の斜面とされた
絞り部を有する成形型を使用し、この成形型のビレット
収容キャビティに、結晶性の熱可塑性高分子材料を溶融
成形した本質的に非晶質であるビレットを収容して、熱
可塑性高分子材料のガラス転移点よりも高く溶融温度よ
りも低い結晶化温度で、該ビレットを絞り部を通して有
底の成形キャビティに所謂冷間にて圧入充填することを
特徴とするものである。
【0015】本発明の製造方法のように、結晶性の熱可
塑性高分子材料を溶融成形したビレットを、成形型のビ
レット収容キャビティから結晶化温度で絞り部を通して
有底の成形キャビティに圧入充填すると、ビレットが絞
り部を通過する際に絞り部のテーパー面又は斜面との摩
擦抵抗によって大きな剪断力が生じ、これが分子を配向
させる材料進行方向(MD:Mechanical Direction)及
び横方向(TD:Transversal Direction) の外力とし
て作用するため、分子鎖(結晶)がビレットのMD軸又
は該軸を含む面に向かって斜めに配向しつつ圧縮され
る。そして、成形キャビティに充填された後も、成形キ
ャビティの内面や底面により背圧を受けるので、成形体
は上記の分子鎖(結晶)配向及び圧縮状態を維持したま
ま固定される。従って、得られる成形体は圧縮されて緻
密質になり、分子鎖(結晶)が成形体の軸又は該軸を含
む面に向かって斜めの角度をもった配向体の形状を維持
することになる。その場合、分子鎖(結晶)の配向角
[成形体の軸又は該軸を含む面に対する分子鎖(結晶)
の配向角]は、絞り部のテーパー面又は斜面の傾斜角
と、双方のキャビティの横断面の面積比に近似して本質
的に定まる。この点については後で詳しく説明する。
【0016】また、上記のようにビレットを結晶化温度
で圧入充填すると、圧入充填性が良好で、分子の配向が
効果的に行われ、結晶化度も意のままに調整することが
できる。
【0017】本発明の製造方法では、成形型の中心の軸
に対する絞り部のテーパー面又は斜面の傾斜角を10〜
60°に設定し、且つ、ビレット収容キャビティの横断
面の面積を成形キャビティの横断面の面積の1.5〜6
倍に設定することが望ましい。傾斜角が10°未満であ
ると、ビレットとテーパー面又は傾斜面との摩擦抵抗に
よる大きな剪断力が生じにくく、ビレットの外周部が滑
べりやすくなるため、成形体内部まで分子鎖(結晶)の
配向が効果的に達成できない。また、傾斜角が60°よ
り大きくなると、ビレットの圧入に高圧力が必要となる
ため圧入充填作業が困難となり、あえて圧入しても、ス
ティックスリップ(stick slip)現象による分子鎖配向
の不均質化や充填不良によるクラック等が発生しやすく
なるので、満足な圧縮配向成形体を得ることが容易でな
い。
【0018】一方、ビレット収容キャビティーの横断面
の面積が成形キャビティーの横断面の面積の1.5倍よ
り小さい場合は、得られる圧縮配向成形体の変形比R=
So/S(但し、Soはビレットの断面積、Sは圧縮配
向成形体の断面積)が実質的に1.5より小さくなるも
のであり、分子鎖(結晶)の配向性や材料の圧縮率が低
いので、機械的強度を大幅に向上させることが難しくな
る。逆に、6倍より大きくしても、樹脂の流れがそれに
見合った程度に良くないので、ビレットの圧入充填が困
難であり、また、分子鎖の配向が過度になってフィブリ
ル化現象をおこし、フィブリル間で裂けやすい成形体と
なる。
【0019】特に、絞り部のテーパー面又は斜面の傾斜
角を15〜45°に設定し、ビレット収容キャビティの
横断面の面積を成形キャビティの横断面の面積の2〜
3.5倍に設定すると、ビレットの圧入充填が効果的で
あり、分子鎖(結晶)の圧縮配向性及び配向角度、圧縮
の程度が良好なものが得られ、MDとTDの異方性が少
なく機械的強度が総体的に優れた圧縮配向成形体を得る
ことができる。
【0020】また、絞り部のテーパー面の傾斜角がテー
パー面の全周に亘ってもしくは任意の部分で漸次変化し
た成形型を使用すると、成形体の中心を外れた位置にあ
る軸に向かって分子鎖(結晶)が斜めに配向している円
柱状の圧縮成形体が得られ、絞り部の少なくとも一つの
斜面の傾斜角が他の斜面の傾斜角と異なっている成形型
を使用すると、成形体の中心を外れた位置にある軸に向
かって分子鎖(結晶)が斜めに配向している角柱状の圧
縮配向成形体が得られる。特に、絞り部の相対向する斜
面の一方の傾斜角が他方の傾斜角と異なる成形型を使用
する場合は、前述した板状成形体のように両側で分子鎖
(結晶)の配向角度及びそれに伴う機械的物性が異なる
圧縮配向成形体を得ることができる。
【0021】更に、本発明の製造方法では、粉体フィラ
ーを配合した結晶性の熱可塑性高分子材料を溶融成形し
たビレットを用いても、上記のように圧縮できるので、
粉体フィラーの周囲に本質的にボイドのない圧縮配向成
形体を得ることができる。
【0022】尚、従来の固体押出法のように、ダイスの
絞り口からビレットを冷間で押出す方法の場合は、絞り
口を通過する際にビレットが圧縮され分子鎖が配向する
が、絞り口を出た時点で材料周囲からの圧力が解除され
るので、バラス効果などの影響によって圧縮による拘束
力が緩和する所謂戻り現象が生じ、押出成形物の圧縮率
が低下し、分子配向が乱れる。従って、本発明の圧縮配
向成形体と同様に配向した成形体は得られず、高い機械
的強度を有する押出成形物を得ることはできない。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の具
体的な実施形態を詳述する。
【0024】図1は本発明の一実施形態に係る円柱状の
圧縮配向成形体について、その縦断面における分子鎖
(結晶)の配向状態を示す概念図、図2は同円柱状の圧
縮配向成形体について、その横断面おける分子鎖(結
晶)の配向状態を示す概念図である。
【0025】この圧縮配向成形体1は、結晶性の熱可塑
性高分子材料からなる圧縮された円柱状の成形体であっ
て、図示のように分子鎖Mが実質的に成形体1の外周面
から中心の軸Lに向かって斜め下方に配向したものであ
り、この分子鎖配向に伴って結晶も同様に配向したもの
である。換言すれば、この成形体1は、中心の軸Lの周
りに放射状の配列形態をとる分子鎖(結晶)Mの多数の
配向の基準軸が連結して略円錐状の面を構成し、この略
円錐状の面が成形体中心の軸L方向に配向したものであ
り、かかる結晶はまた円柱体の長さの方向(TD)にも
並んでいるものと見ることもできる。
【0026】このように分子鎖(結晶)が軸Lに対して
斜め下方に配向した円柱状の圧縮配向成形体1は、緻密
質で密度や表面硬度が高く、軸L方向とこれに直角な横
方向との間の分子鎖(結晶)配向の異方性が少ないた
め、曲げ強度や引張強度だけでなく、引裂強度や剪断強
度など、種々の方向の機械的強度が全般に向上し、しか
も、横断面において分子鎖(結晶)Mが軸Lの周りに放
射状の配列形態をとるため、捻り強度もまた向上する。
【0027】この圧縮配向成形体1の中心の軸Lに対す
る分子鎖(結晶)Mの配向角は、10〜60°程度に調
節することが重要である。傾斜角が10°より小さくな
ると、中心の軸Lに平行な一軸配向に近い分子鎖(結
晶)配向形態となり、軸L方向とこれに直角な横方向と
の分子鎖(結晶)配向の異方性が大きくなるので、種々
の方向の機械的強度を全般に向上させることが難しくな
る。また、分子鎖(結晶)Mの配向角が60°より大き
い成形体は、後述するように圧入が困難であるために製
造が容易でなく、クラック等が発生するので均一な成形
体が得難い。特に、分子鎖(結晶)Mの配向角を10〜
35°程度に調節した成形体1は、分子鎖(結晶)配向
の異方性が小さく、種々の方向の機械的強度が全般に顕
著に向上するので極めて好ましい。なお、分子鎖(結
晶)Mの配向角は、後述するように成形型の絞り部のテ
ーパー面の傾斜角と、ビレット収容キャビティと成形キ
ャビティの横断面の面積比率を変えることによって容易
に調整できる。
【0028】この圧縮配向成形体1の原料となる熱可塑
性高分子材料は、結晶性で直鎖状のポリマーであれば全
て使用可能であり、成形体の用途に応じて種々のものが
選択使用される。例えば、その用途が骨接合用のピン、
ロッド、スクリューなどである場合には、初期の粘度平
均分子量が10万〜70万程度、好ましくは15万〜6
0万程度の生体内分解吸収性のポリ乳酸や各種のポリ乳
酸共重合体(例えば乳酸−グリコール酸共重合体等)が
好適に使用され、また、用途が工業用のスクリューなど
である場合には、超高分子量ポリエチレンが好適に使用
される。また、これ以外にも、結晶相とガラス相からな
るポリエチレンテレフタレート(Tg:69℃、Tm:
230℃)、ポリアミド(Tg:40〜50℃、Tm:
225〜265℃)、結晶相とゴム相からなるポリプロ
ピレン(Tg:−20℃、Tm:165℃)、ポリ4メ
チルペンテン−1(Tg:29℃、Tm:250℃)な
どが挙げられる。
【0029】圧縮配向加工が適用できる樹脂は、基本的
に常温でのポリマーの相が結晶相とゴム相、結晶相とガ
ラス相から成るものであり、その加工温度は通常の溶融
成形の温度よりも低いガラス転移点(Tg)と融点(T
m)の中間の軟化温度(Ts)よりもやや低い温度を選
択して行うことができる。常温にてかかる相をもつ樹脂
は、本成形法にて成形された後に適度な分子間力によっ
て各々の該相を形成して形状を保持することができる。
但し、結晶相のみ、ガラス相のみからなるポリマーも、
この方法を適用できないことはないが、成形体は剛
(硬)いけれども粘弾性が不足するため変形に対して脆
いので、容易に欠けたり、割れたりする欠点を有し、用
途によって望ましくないことが多い。尚、圧縮配向成形
体1に靱性をもたせるため、或は、製造時の塑性変形を
容易にするために、非晶性の熱可塑性高分子材料を適量
混合して使用してもよい。
【0030】また、この圧縮配向成形体1には、用途に
応じて粉体フィラー(不図示)を均一に含有させてもよ
い。このように粉体フィラーを含有させても、成形体1
は圧縮されているので粉体フィラーの周りに空隙部(ボ
イド)が存在せず、機械的強度の低下は生じない。粉体
フィラーとしては、その粒子又は粒子の集合塊の大きさ
が0.1〜300μm程度であるものを使用することが
できるが、圧縮成形体を切削加工などの後加工により細
部が薄い部分をもつような精緻な加工物(例えば骨接合
用スクリュー)に仕上げ、これが高い機械的強度をもつ
ことを要求する場合には0.1〜50μm程度の細かい
粒子又はその集合塊を選択して用いる必要がある。しか
し、細部をもたず、頗る高い強度を要求されない成形体
の場合は、50〜300μm程度の粒子又はその集合塊
を均一に分散して用いることができる。
【0031】粉体フィラーの含有量は10〜70wt%
程度とすることが望ましい。10wt%未満では粉体フ
ィラーを入れた効果が少なく、70wt%を越えると量
が多すぎるので、得られる成形体は脆弱なものとなる。
【0032】粉体フィラーは圧縮配向成形体1の用途に
適したものを選択して含有させればよく、例えば用途が
骨接合材やその他のインプラント材料である場合には、
骨との結合性を有するバイオセラミックスの粉体を含有
させることが望ましい。また耐熱性の向上が要求される
用途にはシリカ、ベントナイト、炭酸カルシウム等を、
導電性が要求される用途にはカーボンブラック、ポリア
ニリン等を、熱伝導性が要求される用途にはアルミナ等
を、耐摩耗性が要求される用途にはグラファイト等を、
それぞれ含有させるのが良い。
【0033】上記の円柱状圧縮配向成形体1は、図7に
示すような成形型2、即ち、大径円筒状のビレット収容
キャビティ2aと、小径の有底円筒状の成形キャビティ
2cとの間に、内周面が下窄まりのテーパー面に形成さ
れた絞り部2bを同軸的に設け、加圧用の雄型2dをビ
レット収容キャビティ2a(以下、収容キャビティとい
う)に挿入するようにした成形型2を使用して、以下の
要領で製造される。
【0034】まず、結晶性の熱可塑性高分子材料を溶融
成形して、収容キャビティ2aの内径と略同一の直径を
有する円柱状のビレット10を造り、図7に示すように
該ビレット10を収容キャビティ2aに収容する。ビレ
ット10を造る方法としては溶融押出成形法が好ましく
採用されるが、射出成形法や圧縮成形法などの他の成形
法を採用してもよい。但し、これらの予備成形体はTm
以下、Tg以上の温度で加工しやすくするために、基本
的に非晶質体となるような条件で成形される必要があ
る。これらの方法は、生体内分解吸収性の熱可塑性高分
子材料の場合は、分子量低下を抑えるために、その融点
より少し高い温度条件と、押出可能な最小限の圧力条件
を採用することが重要である。例えば、高分子材料とし
て既述した10万〜70万程度の粘度平均分子量を有す
るポリ乳酸(PLLA)を溶融押出成形してビレットを
造る場合には、融点以上で220℃以下、好ましくは2
00℃以下の温度条件と、260kg/cm2 以下、好
ましくは170〜210kg/cm2 程度の圧力条件を
採用するのがよい。また、粉体フィラーを含有する圧縮
配向成形体を製造する場合は、粉体フィラーを均一に配
合した熱可塑性高分子材料を同様に溶融成形して、予備
成形体であるビレット10を造り、これを収容キャビテ
ィ2aに収容すればよい。
【0035】次いで、雄型2dを連続的又は断続的に加
圧しながら収容キャビティ2aに圧挿することによっ
て、ビレット10を熱可塑性高分子材料のガラス転移点
より高く溶融温度より低い結晶化温度で図8に示すよう
に絞り部2bを通して有底の成形キャビティ2cに連続
的又は断続的に圧入充填する。このとき、成形キャビテ
ィ2c内部の空気は、成形キャビティ2cの底部に形成
した微小孔(不図示)から自然に抜くようにする。
【0036】このように圧入充填すると、ビレット10
が絞り部2bを通過する際に、絞り部2bのテーパー面
との間に摩擦抵抗による大きな剪断力が生じ、これが分
子鎖(結晶)を配向させるMD方向及びTD方向の外力
として作用するため、分子鎖(結晶)が成形型2の中心
の軸Lcに向かって斜め下方に配向しながら圧縮され、
結晶化が進行する。そして、成形キャビティ2cに充填
された後も、成形キャビティ2cの内面や底面により背
圧を受け、上記の分子鎖(結晶)配向及び圧縮状態を維
持したまま成形体1が固定される。従って、得られる円
柱状の成形体1は圧縮されて緻密質になり、既述したよ
うに分子鎖(結晶)Mが外周面から成形体の中心の軸L
に向かって斜め下方に配向することになる。
【0037】その場合、分子鎖(結晶)の配向角(成形
体の力学的な芯となる軸に対する分子鎖(結晶)の配向
軸の角度)は、絞り部2bのテーパー面の傾斜角(成形
型2の中心の軸に対する傾斜角)と、双方のキャビティ
2a,2cの横断面の面積比によって近似的に定まる。
即ち、図9に示すように、収容キャビティ2aの半径を
R、成形キャビティ2cの半径をr、成形型の中心の軸
Lcに対する絞り部2bのテーパー面の傾斜角をθ、双
方のキャビティ2a,2bの横断面の面積比をA=R2
/r2 とし、ビレットの外周部の点Xがテーパー面に沿
って軸Lc方向に距離dだけ圧入される間に中心の軸L
c上の点Yが圧入される距離をDとすると、分子鎖(結
晶)は線分lmの方向に配向すると考えられる。この線
分lmの方向に配向した分子鎖(結晶)の配向角(軸L
cに対する配向角)をθmとすると、 tanθm=r/
D−dとなり、 D−d=A・dであるから、tanθm
=r/A・d[式1]となる。d=(R−r)/tan θで
あるから、これを[式1]に代入すると、tan θm=rta
n θ/A(R−r)[式2]となり、R=r・A0.5 であ
るから、これを[式2]に代入すると、tan θm=tan θ
/A(A0.5 −1)[式3]となる。
【0038】即ち、分子鎖(結晶)は上記の[式3]が
成立する配向角θmで軸に対して斜めに配向することに
なり、テーパー面の傾斜角θが大きくなるほど、分子鎖
(結晶)の配向角θmは大きくなり、双方のキャビティ
の横断面の面積比Aが大きくなるほど、分子鎖(結晶)
の配向角が小さくなる。従って、テーパー面の傾斜角θ
と面積比Aを変えることによって、分子鎖(結晶)を所
望の配向角θmに調節することができる。
【0039】しかし、ビレット10の圧入充填作業のし
やすさ、分子鎖(結晶)の配向性等を考慮すると、絞り
部2bのテーパー面の傾斜角θを10〜60°に設定
し、且つ、収容キャビティ2aの横断面の面積を成形キ
ャビティー2cの横断面の面積の1.5〜6倍に設定し
て、得られる圧縮配向成形体1の変形比R=So/S
(但し、Soはビレット10の断面積、Sは圧縮配向成
形体1の断面積)を実質的に1.5〜6.0とすること
が望ましい。テーパー面の傾斜角θが10°未満である
と、ビレット10とテーパー面との摩擦抵抗による大き
な剪断力が生じにくく、ビレット10の外周部が滑べり
やすくなり、成形体1内部まで効率良く分子鎖(結晶)
を配向させることが困難となる。逆に、傾斜角θが60
°より大きくなると、ビレット10の圧入に高圧力が必
要となるため圧入充填作業が困難となり、あえて圧入し
ても、スティックスリップ(stick slip)現象による分
子鎖(結晶)配向の不均質化やクラック等が発生しやす
くなるので、満足な圧縮配向成形体1を得ることが容易
でない。また、収容キャビティー2aの横断面の面積が
成形キャビティー2cの横断面の面積の1.5倍より小
さい場合は、圧縮率が低いため分子鎖(結晶)の配向性
が乏しくなり、機械的強度を大幅に向上させることが難
しくなる。逆に、6倍より大きくすると、ビレット10
の圧入充填が困難になり、しかも配向が過度になってフ
ィブリル化するため、フィブリル間で裂けやすい成形体
1となる。
【0040】特に、絞り部2bのテーパー面の傾斜角θ
を15〜45°に設定し、且つ、収容キャビティー2a
の横断面の面積を成形キャビティー2cの横断面の面積
の2〜3.5倍に設定する場合は、ビレット10の圧入
充填性、分子鎖(結晶)の配向性及び配向角、圧縮性等
が良好となり、異方性が少なく機械的強度に優れた圧縮
配向成形体1を容易に得ることができるので極めて好ま
しい。
【0041】ビレット1の圧入充填は、熱可塑性高分子
材料の種類によってはガラス転移点(Tg)より低い室
温(Tgが室温よりも高いポリマーの場合)で行うこと
もできるが、圧入充填性の容易さ、分子鎖(結晶)の配
向の効果、および結晶化度の調整等を図るためには、収
容キャビティ2a内でビレット1をガラス転移温度(T
g)から溶融温度(Tm)までの間の結晶化温度(T
c)を選んで加熱して、キャビティ2b内へ圧入充填す
ることが肝要である。従って、熱可塑性高分子材料がポ
リ乳酸あるいは乳酸とグリコール酸の共重合体のような
結晶性ポリマーである場合には、効果的な結晶化温度域
である80〜110℃の範囲の任意の温度を選んで圧入
充填するのが適当である。
【0042】また、この場合のビレット1を圧入充填す
るための圧力はポリマーによって異なるが、通常は40
00kgf/cm2以下、好ましくは2000kgf/
cm2以下である。4000kgf/cm2 を超えて過
激に圧入すると、剪断力とそれによる発熱によって分子
量が大幅に低下すること、結晶化が充分に行われず、そ
の配向相も安定な系を形成しないことなどから、かえっ
て高強度の圧縮配向成形体1が得難くなる。
【0043】圧入速度は、成形型の内面に滑りを良くす
る特殊な表面処理を施さない場合は8〜80mm/mi
nが適当である。これより遅い速度で圧入すると、ビレ
ット10の未だ成形キャビティ2cに圧入されていない
部分までが結晶化の進行によって硬化し、圧入が困難と
なる。一方、上記より速い速度で圧入充填すると、ステ
ィックスリップが生じ、不均質な成形体1が得られるの
で良くない。
【0044】得られる圧縮配向成形体1の結晶化度は、
該成形体1の変形比R、圧入時の温度、圧力、時間(圧
入速度)等によって変化し、一般に変形比Rが大きく、
温度が高く、圧力が大きく、時間が長くなるほど、結晶
化度は高くなる。ポリ乳酸およびその共重合体の場合の
圧縮配向成形体1の結晶化度は30〜60%の範囲にあ
ることが望ましく、このような結晶化度の圧縮配向成形
体1は、高分子の結晶相と非晶相の比率のバランスが良
好で、結晶相による強度及び硬度の向上と、非晶相によ
る柔軟性とがよく調和されるため、結晶相のみの場合の
ような脆さがなく、非晶相のみの場合のような強度のな
い弱い性質も現れない。そのため、靱性があり、総合的
に強度が充分高い成形体となる。結晶化度が30%未満
では、一般に結晶による強度の向上が期待できない。一
方、結晶化度が高くなればそれに応じて強度は向上する
が、60%より高くなると却って靱性の欠如により衝撃
等を受けたときに容易に破壊するという脆い性質が著し
く発現する。また、生体内での分解が遅くなり、これは
インプラントの分解特性としては好ましいものではな
い。このような理由から、ポリ乳酸およびその共重合体
のような生体内分解吸収性の熱可塑性ポリマーの場合
は、圧縮配向成形体1の変形比Rや圧入時の温度、圧
力、時間などを前記の範囲内でコントロールしたり、圧
入充填後に結晶化温度で短時間熱処理することによっ
て、圧縮配向成形体1の結晶化度を30〜60%に調節
することが望ましいのである。そして、それらの圧縮配
向成形体1のより望ましい結晶化度の範囲は40〜50
%である。
【0045】上述のようにして成形された円柱状の圧縮
配向成形体1は、冷却後に成形型2から取出され、圧縮
配向されていない余白材料部分1aが切除される。そし
て、無加工のまま、或はスクリュー、釘、円筒状物など
の所望の形状に切削加工されて、種々の用途に使用され
る。
【0046】図3は本発明の他の実施形態に係る板状の
圧縮配向成形体について、その縦断面における分子鎖
(結晶)の配向状態を示す概念図、図4は同板状の圧縮
配向成形体について、その横断面おける分子鎖(結晶)
の配向状態を示す概念図である。
【0047】この板状の圧縮配向成形体1は、図示のよ
うに、結晶性の熱可塑性高分子材料の分子鎖(結晶)M
が成形体1の両面から中心の軸を含む面Pに向かって斜
め下方に配向したものである。この面Pは板状成形体1
の両面と平行で板状成形体1を厚み方向に二等分する位
置にあり、面Pの両側の分子Mの配向角は互いに等しく
なっている。かかる板状圧縮配向成形体1も、面P方向
とこれに直角の横方向との分子配向の異方性が小さく、
且つ、圧縮により緻密質になっているため、種々の方向
の機械的強度が全般的に優れている。尚、この板状成形
体1には粉体フィラーを含有させても勿論よい。
【0048】このような板状の圧縮配向成形体1は、横
断面の面積が大きい広幅の長方形の収容キャビティ2a
と、横断面の面積が小さな狭幅の長方形の成形キャビテ
ィ2cとの間に、両側内面(相対向する両長辺側の内
面)が等しい傾斜角の斜面とされた絞り部2bを有する
成形型2を使用し、結晶性の熱可塑性高分子材料を溶融
成形した厚肉板状のビレット10を収容キャビティ2a
に収容して、雄型2dによりビレット10を結晶化温度
で絞り部2bを通して成形キャビティ2cに連続的又は
断続的に圧入充填すると製造することができる。このよ
うに圧縮配向された成形体1は、絞り部2bの両側の斜
面によって材料が内側斜め下方に向かう力を受け、その
両側からの力が均衡する部分が成形体両面と平行な上記
の面Pとなる。
【0049】以上の実施形態は、円柱状と板状の圧縮配
向成形体を製造する場合についてのものであるが、角柱
状の圧縮配向成形体を製造する場合は、横断面の面積が
大きい角筒状の収容キャビティ2aと、横断面の面積が
小さい有底角筒状の成形キャビティ2cとの間に、側面
が下窄まりの斜面に形成された絞り部2bを同軸的に設
けた成形型2を使用して、角柱状のビレット10を収容
キャビティ2aに収容し、同様に雄型2dを圧入するこ
とにより、ビレット10を結晶化温度で絞り部2bを通
して成形キャビティ2cに連続的又は断続的に圧入充填
すれば良い。このように圧入充填すると、分子が実質的
に成形体の各側面から成形体の力学的な芯をなす中心の
軸あるいは該軸を含む面に向かって斜めに配向している
角柱状の圧縮配向成形体が得られる。尚、角柱状成形体
は四角柱状のものに限らず、三角柱状のものや五角以上
の多角柱状のものとしてもよいことは言うまでもない。
【0050】図5は本発明の更に他の実施形態に係る板
状の圧縮配向成形体について、その縦断面における分子
の配向状態を示す概念図、図6は同板状の圧縮配向成形
体について、その横断面おける分子の配向状態を示す概
念図である。
【0051】この板状の圧縮配向成形体1は、図示のよ
うに、結晶性の熱可塑性高分子材料の分子鎖(結晶)M
が成形体1の両面から、中心より片面側へ偏位した面P
に向かって斜め下方に配向したものである。この面P
は、成形体1の中心をはずれた位置にある軸を含み且つ
板状成形体1の両面と平行な面であり、この面Pの両側
の分子鎖(結晶)Mの配向角は互いに異なっている。
【0052】かかる板状の圧縮配向成形体1は、面P方
向とこれに直角の横方向との分子鎖(結晶)配向の異方
性が小さく、且つ、圧縮により緻密質になっているた
め、種々の方向の機械的強度が全般的に優れていること
は勿論であるが、更に、面Pを挟んで両側の分子鎖(結
晶)Mの配向角が異なるため機械的物性が両側で相違
し、あたかも二枚の物性が異なる板をラミネートしたか
のような板状成形体となるので、面Pの偏りの位置を変
化させることにより板状成形体1の全体的な機械的物性
を用途に応じて種々調整することが可能である。尚、こ
の板状成形体1には粉体フィラーを含有させても勿論よ
い。
【0053】このような板状の圧縮配向成形体1は、横
断面の面積が大きい長方形の収容キャビティ2aと、横
断面の面積が小さな狭幅の長方形の成形キャビティ2c
との間に、両側内面(相対向する両長辺側の内面)が互
いに異なる傾斜角の斜面とされた絞り部2bを有する成
形型2を使用し、前記の板状圧縮配向成形体の場合と同
様に、厚肉板状のビレット10を結晶化温度で絞り部2
bを通して成形キャビティ2cへ圧入充填することによ
り製造することができる。そして、絞り部2bの両側の
斜面の傾斜角を変えることにより、面Pの偏りの位置と
分子鎖(結晶)Mの配向角を任意に調節することができ
る。
【0054】同様に、成形型として、図7及び図8に示
す成形型2の絞り部2bのテーパー面の傾斜角がテーパ
ー面の全周に亘ってもしくは任意の部分で漸次変化した
成形型を使用して円柱状の圧縮配向成形体を製造する
と、成形体の中心を外れた位置にある軸に向かって分子
鎖(結晶)が斜め下方に配向し、その配向角が成形体全
周に亘って又は部分的に漸次変化した円柱状成形体が得
られる。そして、成形型として絞り部の少なくとも一つ
の斜面の傾斜角が他の斜面の傾斜角と異なる成形型を使
用して角柱状の圧縮配向成形体を製造すると、分子鎖
(結晶)が成形体の各側面から、中心を外れた位置にあ
る軸又は該軸を含む面(横断面が横長の多角形である角
柱状成形体の場合)に向かって斜めに配向し、その配向
角が絞り部の各斜面の傾斜角に応じて異なる角柱状の圧
縮配向成形体が得られる。
【0055】
【実施例】以下、本発明の更に具体的な実施例を説明す
る。
【0056】[実施例1]粘度平均分子量が40万のポ
リL乳酸を押出機にて190℃で溶融押出し、直径が1
3mm、長さが50mm、粘度平均分子量が30万の円
柱状のビレットを得た。
【0057】このビレットを成形型の13mmの直径を
有する円筒状の収容キャビティに入れて110℃に加熱
し、テーパー面の傾斜角が45°の絞り部を通して、直
径が8.5mm、長さが92mmの円筒状の成形キャビ
ティに圧入充填することにより、成形キャビティと同様
のサイズを有する円柱状の圧縮配向成形体(変形比R=
2.3)を得た。
【0058】そして、この圧縮配向成形体を切削加工す
ることにより、直径が3.2mm、長さが40mmの骨
接合ピンを製造し、その曲げ強度、密度、結晶化度、破
壊トルク値を測定した。その結果を下記の表1に示す。
尚、曲げ強度は三点曲げ試験法[JIS K 7203
(1982)]によって測定し、密度は成形体の大きさ
と重量から算出し、結晶化度は示差走査型熱量計(DS
C)による分析結果から算出し、破壊トルク値はトルク
試験機(ネジテスター、シンポ工業株式会社製)で測定
したものである。
【0059】また、比較のために、長軸方向に延伸加工
した延伸倍率が2.3倍のポリL乳酸の同形状の骨接合
ピンについて同様の物性を測定し、その結果を表1に併
記した。
【表1】
【0060】表1に示すように、本発明の圧縮配向され
た骨接合ピンは、延伸による骨接合ピンと比較して曲げ
強度が高く、密度も大きい緻密なものであった。また、
破壊トルク値についても、本発明の骨接合ピンの方が延
伸による骨接合ピンより大きく、このことから本発明の
骨接合ピンは捻り強度が向上していることが明らかとな
った。
【0061】[実施例2]分子の配向状態を調べるため
に、図10に示すように、実施例1で溶融成形した円柱
状ビレット10にその中心軸と直交する貫通孔を穿孔
し、着色した同ポリ乳酸の細い線材11を該貫通孔に挿
入した。そして、このビレット10を成形型の収容キャ
ビティ内にて110℃で加熱し、テーパー面の傾斜角が
45°の絞り部を通して、直径が7.8mm、長さが9
5mmの円筒状の成形キャビティに圧入充填することに
より、成形キャビティと同様のサイズを有する円柱状の
圧縮配向成形体(変形比R=2.8)を得た。
【0062】得られた圧縮配向成形体1は、図11に示
すように線材11が略V字状に屈曲し、線の巾が軸L方
向に拡大されていた。これにより、分子鎖(結晶)が成
形体の外周面側から中心の軸Lに向かって斜めに配向し
ていることが裏付けられた。
【0063】次に、この圧縮配向成形体1の分子の配向
角を、前記の[式3]を用いて、面積比A=2.8、テ
ーパー面の傾斜角θ=45°として算出し、実際に得ら
れた圧縮配向成形体1の線材11の傾斜角θの実測値と
対比したところ、計算値は約28°、実測値は約30°
であり、両者はほぼ一致していた。
【0064】[実施例3]粘度平均分子量が40万のポ
リL乳酸を押出機にて190℃で溶融押出しすることに
より、巾10mm、厚み4mm、長さ50mmのプレー
ト状のビレットを得た。
【0065】このビレットを成形型の幅10mm、厚み
4mmの矩形筒状の収容キャビティに入れて110℃に
加熱し、相対向する両側(両長辺側)斜面の一方の斜面
の傾斜角が45°、他方の斜面の傾斜角が15°である
絞り部を通して、幅10mm、厚み1.6mm、長さ1
10mmの矩形筒状の成形キャビティに圧入充填するこ
とにより、成形キャビティと同様のサイズを有するプレ
ート状の圧縮配向成形体(変形比R=2.5)を得た。
【0066】そして、この圧縮配向成形体を長さ50m
mに切断して、幅10mm、厚み1.6mmの骨接合プ
レートを製造し、その曲げ強度を、前記の傾斜角が15
°の斜面より絞った面と、傾斜角が45°の斜面より絞
った面に力を加えてそれぞれ測定した。その結果、傾斜
角15°の斜面より絞った面に力を加えて測定した場合
は234MPaの曲げ強度であったのに対して、傾斜角
45°の斜面より絞った面に力を加えて測定した場合は
248MPaであった。
【0067】このことは、斜面の傾斜角の違いによっ
て、圧入充填時の摩擦により受ける剪断力が異なるた
め、プレート内部のポリマーの分子鎖配向が15°側と
45°側で異なる配向となり、あたかも物性の異なる2
種類のプレートがラミネートされたような構造を持って
いると考えられる。つまり、45°側は圧入充填時に受
ける剪断力、及び圧入圧力が大きいため、15°側と比
較してより緻密になっていると思われる。このように両
面の物性が異なるプレートは、ポリL乳酸のガラス転移
温度以上の温度(例えば80℃の熱水)で曲線に変形し
て任意の生体の部位に合った形状をつくる際に、変形側
を選択することでより精巧な加工を容易にするので効果
的である。
【0068】次に、絞り部の斜面の傾斜角が二面とも4
5°である成形型を用いて同様の変形度、サイズを有す
る骨接合用プレートを製造し、その曲げ強度を測定し
た。その結果、曲げ強度は256MPaであり、上記の
プレートの強度を上回った。従って、プレートの両面よ
り均一に配向し、緻密質な圧縮配向成形体となってい
る。
【0069】[実施例4]粘度平均分子量が8.5万の
高密度ポリエチレン(三菱油化(株)製)を押出機にて
230℃で溶融押出し、横断面が一辺10mm角の正方
形で長さが50mmの角柱状の低結晶化ビレットを得
た。
【0070】次いで、このビレットを一辺が10mmの
角筒状の収容キャビティに入れて95℃に加熱し、四方
の斜面の傾斜角が15°の絞り部を通して、横断面が一
辺5.8mm角の正方形で長さ120mmの角筒状の成
形キャビティに圧入充填することにより、成形キャビテ
ィと同様のサイズを有する角柱状の圧縮配向成形体(変
形比R=3.0)を得た。
【0071】そして、この圧縮配向成形体の引張り強度
を測定した。但し、引張り試験方法はJIS K 71
13(1981)に準じて行った。
【0072】また、上記ビレットを圧縮配向成形体と同
様のサイズの角柱状に切削加工し、同様に引張り強度を
測定した。
【0073】その結果、切削加工したビレットが19.
6MPaであったのに対し、圧縮配向成形体は32.4
MPaに向上していた。
【0074】[実施例5]粘度平均分子量40万のPL
LAを実施例1と同様の方法と条件で押出して、粘度平
均分子量が30万のビレットを得た。次いで、このビレ
ットを成形型の直径13mmの円筒状の収容キャビティ
に入れ、テーパー面の傾斜角が45°の絞り部を通し
て、直径10.6mm、長さ60mmの円筒状の成形キ
ャビティに実施例1と同様の条件で圧入充填し、変形比
Rが1.5の円柱状の圧縮配向成形体を得た。この成形
体から切削加工により直径3.2mm、長さ40mmの
ピンを作製し、実施例1と同様の物性試験(破壊トルク
試験を除く)を行った。その結果、曲げ強度は168M
Pa、密度は1.250g/cm2 、結晶化度は44.
7%であり、変形比Rと同じ延伸倍率で一軸延伸した延
伸物よりも曲げ強度や密度が向上していた。
【0075】[実施例6]実施例5で得たPLLAのビ
レットを、成形型の直径13.0mmの円筒状の収容キ
ャビティに入れ、テーパー面の傾斜角が15°の絞り部
を通して、直径5.3mm、長さ220mmの成形キャ
ビティに実施例1と同様の条件で圧入充填し、変形比R
が6.0のPLLA圧縮配向成形体を得ることを試み
た。しかし、圧入充填には10000kgf/cm2
非常に高い圧力を必要とし、得られた成形体はクラック
を有していた。
【0076】同様に加工度Rが5.5の場合の試作を行
ったが、クラックは部分的に存在するのみであった。し
かし、金型の表面を滑りやすくする処理を施すと良質の
圧縮配向成形体が得られた。
【0077】[実施例7]平均粒径1.84μmのハイ
ドロキシアパタイト(900℃焼成)が均一に30重量
%分散された粘度平均分子量40万のポリL−乳酸を押
出機にて185℃で溶融押出して、直径13.0mm、
長さ40mm、粘度平均分子量が25万の円柱状のビレ
ットを得た。
【0078】このビレットを成形型の13.0mmの直
径を有する円筒状の収容キャビティに入れて107℃に
加熱し、テーパー面の傾斜角が15°の絞り部を通し
て、直径が7.8mm、長さが90mmの円筒状の成形
キャビティに圧入充填することにより、成形キャビティ
と同様のサイズを有する粉体フィラー入りの円柱状圧縮
配向成形体(変形比R=2.8)を得た。この成形体に
ついて実施例1と同様にして曲げ強度、密度、結晶化度
を測定したところ、曲げ強度は280MPa、密度は
1.50g/cm3 、結晶化度は42.5%であり、優
れた曲げ強度を有していた。
【0079】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の圧縮配向成形体は、分子鎖(結晶)が実質的に成形体
の軸又は該軸を含む面に向かって斜めに配向しているの
で、軸方向とこれに直角な横方向との分子鎖(結晶)配
向の異方性が少なく、そのため曲げ強度、引張強度、引
裂強度、剪断強度、捻り強度など、種々の方向の力に対
する機械的強度が全般的に顕著に向上し、緻密質で表面
硬度も向上するといった優れた効果を奏する。
【0080】そして、本発明の製造方法は、上記のよう
に機械的強度に優れた圧縮配向成形体を容易に製造する
ことができ、分子鎖(結晶)の配向角の調節やそれに基
づく成形体の機械的物性の調節も簡単に行うことができ
るといった顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る円柱状の圧縮成形体
において、その縦断面における分子鎖(結晶)の配向状
態を示す概念図である。
【図2】同実施形態の円柱状の圧縮成形体において、そ
の横断面における分子鎖(結晶)の配向状態を示す概念
図である。
【図3】本発明の他の実施形態に係る板状の圧縮成形体
において、その縦断面における分子鎖(結晶)の配向状
態を示す概念図である。
【図4】同実施形態の板状の圧縮成形体において、その
横断面における分子鎖(結晶)の配向状態を示す概念図
である。
【図5】本発明の更に他の実施形態に係る板状の圧縮成
形体において、その縦断面における分子鎖(結晶)の配
向状態を示す概念図である。
【図6】同実施形態の板状の圧縮成形体において、その
横断面における分子鎖(結晶)の配向状態を示す概念図
である。
【図7】本発明の製造方法の一実施形態において、ビレ
ットを成形型の成形キャビティに圧入充填する前の状態
を示す断面図である。
【図8】同実施形態において、ビレットを成形型の成形
キャビティに圧入充填した後の状態を示す断面図であ
る。
【図9】分子鎖(結晶)の配向角を求めるための説明図
である。
【図10】分子鎖(結晶)の配向状態を調べるために製
作した円柱状のビレットの断面図である。
【図11】同ビレットを用いて得られた円柱状の圧縮成
形体の断面図である。
【符号の説明】
1 圧縮配向成形体 2 成形型 2a 収容キャビティ 2b 絞り部 2c,成形キャビティ 2d 雄型 10 ビレット θm 分子鎖(結晶)の配向角 θ 絞り部のテーパー面又は斜面の傾斜角 L 成形体の軸(中心の軸) Lc 成形型の中心の軸 M 分子鎖(結晶) P 成形型の軸を含む面

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性の熱可塑性高分子材料からなる圧縮
    された成形体であって、分子鎖あるいは結晶が実質的に
    成形体の軸又は該軸を含む面に向かって斜めに配向して
    いることを特徴とする圧縮配向成形体。
  2. 【請求項2】成形体の軸が成形体の力学的な芯となる軸
    であって、成形体の中心又は中心をはずれた位置にある
    ことを特徴とする請求項1に記載の圧縮配向成形体。
  3. 【請求項3】分子鎖あるいは結晶が、実質的に円柱状成
    形体の外周面から中心又は中心をはずれた位置にある軸
    に向かって斜めに配向していることを特徴とする請求項
    2に記載の圧縮配向成形体。
  4. 【請求項4】分子鎖あるいは結晶が、実質的に角柱状成
    形体の各側面から中心又は中心をはずれた位置にある軸
    あるいは該軸を含む面に向かって斜めに配向しているこ
    とを特徴とする請求項2に記載の圧縮配向成形体。
  5. 【請求項5】分子鎖あるいは結晶が、実質的に板状成形
    体の両面から、該成形体の中心又は中心をはずれた位置
    にある軸を含み且つ成形体両面と平行な面に向かって斜
    めに配向していることを特徴とする請求項2に記載の圧
    縮配向成形体。
  6. 【請求項6】成形体に粉体フィラーが含有されているこ
    とを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記
    載の圧縮配向成形体。
  7. 【請求項7】粉体フィラーがバイオセラミックスの粉体
    であることを特徴とする請求項6に記載の圧縮配向成形
    体。
  8. 【請求項8】横断面の面積が大きいビレット収容キャビ
    ティと横断面の面積が小さい有底の成形キャビティとの
    間に、内周面がテーパー面とされた絞り部又は少なくと
    も両側内面が斜面とされた絞り部を有する成形型を使用
    し、この成形型のビレット収容キャビティに、結晶性の
    熱可塑性高分子材料を溶融成形した本質的に非晶質であ
    るビレットを収容して、熱可塑性高分子材料のガラス転
    移点よりも高く溶融温度よりも低い結晶化温度にて、該
    ビレットを絞り部を通して有底の成形キャビティに圧入
    充填することを特徴とする圧縮配向成形体の製造方法。
  9. 【請求項9】絞り部のテーパー面又は斜面の傾斜角が1
    0〜60°であり、ビレット収容キャビティの横断面の
    面積が成形キャビティの横断面の面積の1.5〜6倍で
    あることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
  10. 【請求項10】絞り部のテーパー面又は斜面の傾斜角が
    15〜45°であり、ビレット収容キャビティの横断面
    の面積が成形キャビティの横断面の面積の2〜3.5倍
    であることを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
  11. 【請求項11】絞り部のテーパー面の傾斜角がテーパー
    面の全周に亘ってもしくは任意の部分で漸次変化し、又
    は、絞り部の少なくとも一つの斜面の傾斜角が他の斜面
    の傾斜角と異なっていることを特徴とする請求項8ない
    し請求項10のいずれかに記載の製造方法。
  12. 【請求項12】ビレットが粉体フィラーを配合した結晶
    性の熱可塑性高分子材料を溶融成形したものであること
    を特徴とする請求項8ないし請求項11のいずれかに記
    載の製造方法。
  13. 【請求項13】粉体フィラーがバイオセラミックスの粉
    体であることを特徴とする請求項12に記載の製造方
    法。
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