JPH09239327A - 郵便物処理装置 - Google Patents

郵便物処理装置

Info

Publication number
JPH09239327A
JPH09239327A JP5356996A JP5356996A JPH09239327A JP H09239327 A JPH09239327 A JP H09239327A JP 5356996 A JP5356996 A JP 5356996A JP 5356996 A JP5356996 A JP 5356996A JP H09239327 A JPH09239327 A JP H09239327A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mail
information
speed
recognition
processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5356996A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Yura
浩司 由良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP5356996A priority Critical patent/JPH09239327A/ja
Publication of JPH09239327A publication Critical patent/JPH09239327A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sorting Of Articles (AREA)
  • Discharge By Other Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】同一形式の郵便物を大量に処理できるあて名自
動読取区分機を提供する。 【解決手段】この郵便物あて名自動読取区分機は、郵便
物の面の情報を読取るスキャナ6と、同一形式の複数の
郵便物Aのうち、始めの1通をスキャナ6へ取り出し以
降の郵便物Aの搬送を停止し、始めの1通を搬送ベルト
5で所定の搬送速度よりも低速にスキャナ6を通過させ
て郵便物Aの面の画像を読取らせる速度調整器7を具備
し、スキャナ6で読取った始めの1通の画像をあて先認
識部24で時間をかけて認識処理し、認識を成功した
後、その認識結果をRAM26に記憶しておき、あて先
認識部24はそれを利用して以降の郵便物Aに対して所
定の搬送速度以上に高速に処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば郵便物あて
名自動読取区分機などの郵便物処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近ごろ、郵便物の集配施設には、大量の
郵便物を処理するために郵便物あて名自動読取区分機な
どが導入されているが、今後、さらに郵便物数が増大す
る傾向があることから、この種の郵便物処理装置には、
処理性能の向上、特に高速性が要求されている。
【0003】従来の郵便物あて名自動読取区分機には、
一通一通の郵便物のあて先をできるだけエラーなく読取
るために、あて名領域検出部、行検出部、文字検出部、
文字識別部、町名識別部および街区識別部などのさまざ
まな検出部および識別部が設けられており、一通一通の
郵便物について上記各検出および識別処理を行うように
している。
【0004】ところで、近年では、高度情報化の流れか
ら、ダイレクトメールや公共料金の通知書など、同一形
式ではあるが定型サイズではない特殊条件の郵便物を、
郵便物あて名自動読取区分機で大量に処理することも多
くなっている。これは、集配施設が大規模であればある
ほど、その傾向が強くなる。
【0005】これら特殊条件の郵便物に対処するため
に、郵便物あて名自動読取区分機には、あて名位置、あ
て名の記載方向、背景柄と文字色などをオペレータがパ
ラメータで指示入力することのできるオペレーションパ
ネルが設けられている。
【0006】しかし、このオペレーションパネルを操作
するためには、オペレータ側に熟練した技術が必要であ
り、通常、特殊条件の郵便物に対しては、オペレーショ
ンパネルの操作は行わず、あて名読取り不能の郵便物と
してリジェクトされているのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように従来の郵便
物あて名自動読取区分機、つまり郵便物処理装置では、
同一形式であっても一般的ではない、いわゆる特殊条件
の郵便物を大量の処理することが多くなっており、現
状、オペレーションパネルが用意されているものの、そ
の操作に熟練を要することから、特殊条件の郵便物は、
あて名読取り不能の郵便物としてリジェクトされること
が多く、リジェクト数が多いときは装置全体としての処
理量が低下するという問題があった。
【0008】また特殊な条件の郵便物を処理するために
は、オペレータが細かなパラメータの入力で指示操作を
行わなければならず、オペレータが郵便物処理装置を操
作し難いという問題があった。
【0009】本発明はこのような課題を解決するために
なされたもので、特殊条件の郵便物に対応して処理性能
を向上することができ、また操作性のよい郵便物処理装
置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明の郵便物処理装置は、郵便
物上の情報を読取る情報読取手段と、この情報読取手段
が前記郵便物上の情報を読取るときの速度を、所定の搬
送速度に対して低速または高速に切り変えて前記郵便物
を搬送することが可能な搬送手段と、始めの1乃至数通
の郵便物を所定の搬送速度よりも低速に前記情報読取手
段を通過させ、かつ以降の郵便物に対して所定の搬送速
度以上に高速に通過させるよう前記搬送手段を制御する
搬送制御手段と、この搬送制御手段による搬送速度に基
づいて、前記情報読取手段により前記郵便物の情報が読
取られるときの速度に応じた時間で前記情報読取手段で
得た情報の認識処理を行う画像認識手段とを具備したこ
とを特徴としている。
【0011】この請求項1記載の発明では、始めの1乃
至数通の郵便物は所定の搬送速度よりも低速に情報読取
手段を通過させ、それ以降の郵便物は所定の搬送速度以
上に高速に通過させる搬送制御が行われる。
【0012】これにより、初めの1乃至数通の郵便物に
時間をかけた画像認識を行うことができる。そして以降
の郵便物は前の画像認識結果に基づいた省略処理を行う
ことにより、同一形式の郵便物が多いほど、装置全体と
して処理を高速化することができる。
【0013】請求項2記載の発明の郵便物処理装置は、
郵便物上の情報を読取る情報読取手段と、この情報読取
手段が前記郵便物上の情報を読取るときの速度を、所定
の搬送速度に対して低速または高速に変えて前記郵便物
を通過させることが可能な搬送手段と、同一形式の郵便
物が連続するか否かの条件を入力する入力手段と、この
入力手段により入力された条件が「連続」の場合、始め
の1乃至数通の郵便物を所定の搬送速度よりも低速に前
記情報読取手段を通過させ、かつ以降の郵便物に対して
所定の搬送速度以上に高速に通過させるよう前記搬送手
段を制御する搬送制御手段と、この搬送制御手段による
搬送速度に基づいて、前記情報読取手段により前記郵便
物の情報が読取られるときの速度に応じた時間で前記情
報読取手段で得た情報の認識処理を行う画像認識手段と
を具備したことを特徴としている。 この請求項2記載
の発明では、入力手段により入力された条件が「連続」
の場合に、始めの1乃至数通の郵便物が所定の搬送速度
よりも低速に情報読取手段を通過し、それ以降の郵便物
は、所定の搬送速度以上に高速に通過するよう搬送手段
が制御される。
【0014】したがって、同一形式の郵便物が連続する
場合、オペレータは入力手段で連続するか否かの条件さ
え入力すれば、同一形式の郵便物を高速に処理すること
ができる。
【0015】請求項3記載の発明の郵便物処理装置は、
郵便物上の情報を読取る情報読取手段と、この情報読取
手段が前記郵便物上の情報を読取るときの速度を、所定
の搬送速度に対して低速または高速に変えて前記郵便物
を通過させることが可能な搬送手段と、同一形式の郵便
物が連続するか否かの条件を入力する入力手段と、この
入力手段により入力された条件が「連続」の場合、始め
の1乃至数通の郵便物を通常よりも低速に前記情報読取
手段を通過させるよう前記搬送手段を制御する第1の搬
送制御手段と、前記情報読取手段により前記郵便物の情
報が読取られるときの速度に応じた時間で前記情報読取
手段で得た情報の認識処理を行う情報認識手段と、この
情報認識手段が情報認識を成功した情報を記憶する認識
結果記憶手段と、この認識結果記憶手段により記憶され
た情報認識結果を基に、以降の郵便物に対して省略可能
な情報認識処理内容を設定する処理内容設定手段と、こ
の処理内容設定手段により設定された省略処理の時間で
前記以降の郵便物を前記情報読取手段へ搬送するよう前
記搬送手段を制御する第2の搬送制御手段とを具備した
ことを特徴としている。
【0016】この請求項3記載の発明では、入力手段に
より入力された条件が「連続」の場合、始めの1乃至数
通の郵便物が通常よりも低速に情報読取手段を通過し情
報認識手段により時間をかけた郵便物の情報の認識処理
が行われる。そして、情報認識手段が情報認識を成功し
た情報が認識結果記憶手段に記憶され、以降の郵便物に
対してこの報認識結果を基に省略可能な情報認識処理内
容が設定され、その省略処理の時間、つまり高速に郵便
物が情報読取手段へ搬送されるようになる。
【0017】これにより、同一形式の郵便物の処理性能
を向上することができる。
【0018】請求項4記載の発明の郵便物処理装置は、
請求項1または2いずれか記載の郵便物処理装置におい
て、前記画像認識手段が低速搬送時の認識で認識不可能
であった郵便物について、前記搬送手段に対して搬送を
停止させると共に認識不能であることを報知する報知手
段をさらに具備したことを特徴としている。
【0019】この請求項4記載の発明では、時間をかけ
て情報認識しても情報認識不可能であった郵便物につい
ては搬送を停止して、情報認識不能であることを報知す
るので、オペレータは、情報認識不能の郵便物が大量に
溜まる前に対応をとることができる。
【0020】請求項5記載の発明の郵便物処理装置は、
同一形式である第1および第2の郵便物を連続して搬送
する搬送手段と、前記搬送手段により搬送されてきた第
1および第2の郵便物上の画像情報を順に読取る情報読
取手段と、この情報読取手段により読取られた第1の郵
便物の画像情報を基に、第1の郵便物のあて名とその領
域とを認識する第1のあて名認識手段と、前記情報読取
手段により第2の郵便物の画像情報が読取られたとき、
既に認識したあて名領域の情報に基づいて第2の郵便物
のあて名を認識する第2のあて名認識手段とを具備した
ことを特徴としている。
【0021】この請求項5記載の発明では、同一形式の
第1および第2の郵便物のうち、情報読取手段により読
取られた第1の郵便物の画像情報を基に、第1のあて名
認識手段が第1の郵便物のあて名とその領域とを認識す
る。続いて、情報読取手段により第2の郵便物の画像情
報が読取られたとき、既に認識したあて名領域の情報に
基づいて第2のあて名認識手段が第2の郵便物のあて名
を認識するので、第2の郵便物以降は、あて名領域の認
識が不要になり認識処理の時間を削減できる。請求項6
記載の発明の郵便物処理装置は、郵便物上の情報を読み
取る情報読取手段と、この情報読取手段に対して郵便物
を順次供給する供給手段と、この供給手段による郵便物
の供給を第1の時間間隔と、この第1の時間間隔よりも
短い第2の時間間隔に切換えて供給する供給制御手段
と、同一形式の郵便物が連続するか否かの条件を入力す
る入力手段と、この入力手段により連続であることが入
力されたとき、初めの1乃至数通を第1の時間間隔で供
給し、この1乃至数通に引き続く郵便物を第2の時間間
隔で供給するよう前記供給制御手段を切換える切換手段
と、前記供給制御手段により第1の時間間隔で郵便物が
供給されるとき、前記情報読取手段によって読取られた
郵便物の画像に対して第1の処理内容の画像認識処理を
行う第1の画像認識手段と、前記供給制御手段により第
2の時間間隔で郵便物が供給されるとき、前記情報読取
手段によって読取られた郵便物の画像に対して第1の処
理内容よりも簡略な第2の処理内容の画像認識処理を行
う第2の画像認識手段とを具備したことを特徴としてい
る。
【0022】この請求項6記載の発明では、情報読取手
段によって読取られた初めの1乃至数通の郵便物の画像
に対して第1の処理内容の画像認識処理が行われ、引き
続き読取られた郵便物の画像に対して第1の処理内容よ
りも簡略な第2の処理内容の画像認識処理が行われるの
で、引き続く郵便物が多いほど、郵便物の処理時間を短
縮することができる。
【0023】請求項7記載の発明の郵便物処理装置は、
郵便物上の情報を読み取る情報読取手段と、この情報読
取手段に対して郵便物を順次供給する供給手段と、この
供給手段による郵便物の供給を第1の時間間隔と、この
第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔に切換えて供
給する供給制御手段と、同一形式の郵便物が連続するか
否かの条件を入力する入力手段と、この入力手段により
連続であることが入力されたとき、初めの1乃至数通を
第1の時間間隔で供給し、この1乃至数通に引き続く郵
便物を第2の時間間隔で供給するよう前記供給制御手段
を切換える切換手段と、前記供給制御手段により第1の
時間間隔で郵便物が供給されるとき、前記情報読取手段
によって読取られた郵便物の画像に対して第1の処理内
容の画像認識処理を行う第1の画像認識手段と、この第
1の画像認識手段によって認識された認識結果を記憶す
る記憶手段と、前記供給制御手段により第2の時間間隔
で郵便物が供給されるとき、前記情報読取手段によって
読取られた郵便物の画像に対して、前記記憶手段によっ
て記憶された第1の画像認識手段の認識結果に基づいて
画像認識を行う第2の画像認識手段とを具備したことを
特徴としている。
【0024】この請求項7記載の発明では、第1の時間
間隔で情報読取手段によって読取られた初めの1乃至数
通の郵便物の画像認識処理結果が記憶手段により記憶さ
れ、第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔で郵便物
が供給されるとき、記憶手段によって記憶された第1の
画像認識手段の画像認識結果に基づいて画像認識が行わ
れるので、第2の時間間隔で供給される郵便物が多いほ
ど、郵便物の処理時間を短縮することができる。
【0025】すなわち、本発明の郵便物処理装置では、
同一形式の郵便物が多くある場合、初めの1枚につい
て、時間をかけてあて名領域などの認識処理を行い、そ
れ以降に連続する同一形式の郵便物については、既に認
識して判っている同じあて名領域を読み取ることで、あ
て名領域の検出処理を省き、郵便物の処理速度を高速化
することができる。また初めの1枚の認識処理で、あて
名領域を含む各種設定が自動的に行われるので、オペレ
ータが各種項目設定のための細かなパラメータを手入力
する必要がなくなる。
【0026】なお初めの1通目に対する時間をかけた認
識処理では、以下のような動作が行われる。
【0027】まず、読取り対象文字列の記載位置につい
て、通常よりも多くの可能性を調べる。ここで活用され
る情報は、読取り対象文字列の記載位置情報である。
【0028】また読取り対象文字列の記載方向(行方
向、縦書き、横書き)について、通常よりも多くの可能
性を調べる。ここで活用される情報は、読取り対象文字
列の記載方向(行方向、縦書き、横書き)情報である。
【0029】さらに読取り対象文字列の文字ピッチにつ
いて通常よりも多くの可能性を調べる。ここで活用され
る情報は、読取り対象文字列の文字ピッチ情報である。
【0030】また読取り対象文字列の文字サイズについ
て通常よりも多くの可能性を調べる。ここで活用される
情報は、読取り対象文字列の文字サイズ情報である。
【0031】さらに読取り対象文字列の文字種(手書き
/印活など)について通常よりも多くの可能性を調べ
る。ここで、活用される情報は、読取り対象文字列の文
字種(手書き/印活など)情報である。
【0032】また読取り対象文字列の2値化しきい値に
ついて通常よりも多くの可能性を調べる。ここで、活用
される情報は、読取り対象文字列の2値化しきい値情報
である。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して詳細に説明する。
【0034】図1は本発明に係る郵便物処理装置の一つ
の実施形態である郵便物あて名自動読取区分機の構成を
示す図、図2はこの郵便物あて名自動読取区分機の制御
系を示す図、図3はこの郵便物あて名自動読取区分機の
あて先識別部を示す図である。 図1に示すように、こ
の郵便物あて名自動読取区分機は、郵便物(書状)Aを
供給する供給部1、郵便物Aの面を読取る読取部2、こ
の読取部2で読取った画像を基に宛先を認識し郵便物A
を識別する判別部3、郵便物Aを区分および集積する区
分部4などからなる。供給部1には、供給手段、例えば
搬送ベルトなどが設けられており、郵便物Aが一枚づつ
読取部2へ供給される。供給部1の各所には、郵便物A
の供給状態(搬送状態)を検知する図示しない複数の検
知器が設けられており、搬送途中の郵便物Aの姿勢など
が検出される。読取部2には、郵便物Aを所定速度から
停止、低速および高速などに搬送することが可能な搬送
手段としての搬送ベルト5と、この搬送ベルト5により
供給された郵便物Aの表面を画像として読み取るスキャ
ナ6と、このスキャナ6を通過する郵便物Aの搬送速度
を所定速度およびそれよりも低速および高速に調整する
搬送制御手段としての速度調整器7と、この速度調整器
7のユニット表面に配置された操作・表示パネル(以下
オペレーションパネルと称す)8とが設けられている。
このオペレーションパネル8には、モニター9、「連続
モード」および「通常モード」などといった郵便物Aの
供給条件を切り換えるためのモード切換ボタン10、読
取りまたは識別が不可能な郵便物Aがあったことをオペ
レータに通知(報知)する通知手段(報知手段)、例え
ば警報ランプ11などが設けられている。判別部3に
は、読取部2で読取った画像を基に、速度調整器7によ
り調整された搬送速度の時間内で郵便物Aの宛先を認識
し郵便物Aを区分を決定する演算処理系(CPU、RO
M、RAM(図3参照)など)が設けられている。
【0035】区分部4には、読取部2を通過した郵便物
Aを搬送する下搬送系12が設けられている。またこの
区分部4には、下搬送系12により搬送されてきた郵便
物Aを、判別部3の指示により複数の段のいずれかに分
配する段パス部13と、この段パス部13により各段に
分配された郵便物Aが蓄積される複数の箱、例えば判別
部3が判別した郵便物Aが各宛先に応じて蓄積される区
分箱としての区分ポケット14、読取部2で読取不能と
された郵便物Aや判別部3が識別不能とした郵便物など
が集積されるリジェクトポケット(排除用集積箱)15
などが設けられている。なお排除用集積箱14は、判別
部3の指示により自身に蓄積されている郵便物Aを供給
部1の搬送ベルト5上に戻す機構が設けられている。さ
らにこの区分部4には、複数の箱が満杯になったことを
示すジャム・満杯ランプ16およびスピーカ17などが
設けられている。
【0036】図2に示すように、この郵便物あて名自動
読取区分機の制御系は、主に判別部3に設けられてい
る。判別部3には、読取部2のスキャナ6により読取ら
れたドット情報をアナログ信号に変換する光電変換部2
1、この光電変換部21により得られたアナログ信号を
2値のディジタル信号(画像データ)に変換するA/D
変換部22、このA/D変換部22から入出力インター
フェース(以下入出力I/Fと称す)23を通じて入力
された画像データを基に画像認識処理を行い郵便物Aの
宛先情報(郵便番号および宛名などの文字情報)を認識
するあて先認識部24、所定のプログラムを実行して各
部を制御するセントラル・プロセッシング・ユニット2
5(以下CPUと称す。)、このCPU25は、例えば
あて先認識部24の認識処理内容を設定すると共に、認
識成功した宛先情報を基に区分箱を決定すると共に、各
検知器の検知状況に応じて郵便物Aの供給を振り分ける
よう指示する機能を有している。このCPU25が実行
するプログラム(ソフトウェア)を記憶しているリード
・オンリー・メモリ26(以下ROMと称す)、スキャ
ナ6によって得られた画像情報やあて先認識部24の画
像認識処理結果、つまり認識を成功して得た情報(あて
名領域、行、宛先の郵便番号、名前、町、区などの情
報)を記憶するランダム・アクセス・メモリ(RAM)
27などから構成されている。
【0037】CPU25からは、さまざまな指令が出力
される。例えばオペレーションパネル8の「連続モー
ド」のモード切換ボタン10などがオンされると、CP
U25からは、供給部1に対して初めの一通のみを読取
部2へ取り出し他の搬送を停止し、速度調整器7に対し
て、読取部2内に取り入れられた初めの郵便物Aの搬送
(通過)を低速で行わせるよう指令が出力される。また
この際に時間をかけて画像認識処理した結果、郵便物A
の宛先認識が不可能であった場合などは、オペレーショ
ンパネル8に対して認識不能通知指令が出力され、また
速度調整器7には搬送ベルト5の停止指令が出力され
る。入出力I/Fと23は、CPU25の指令を供給部
1、読取部2(速度調整器7、オペレーションパネル
8)および区分部4(段パス部13など)に出力するも
のである。
【0038】上記宛先認識部24は、図3に示すよう
に、あて名認識処理全体を制御する認識制御部40、読
取部2で得られた画像情報に基づきあて名領域および書
式判定を行うあて名領域検出部41、あて名領域から行
を検出する行検出部42、あて名領域から数字や文字な
どを検出する文字検出部43、検出された文字を識別す
る文字識別部44、町名、大口のあて名などを知識処理
で識別する町名、大口名識別部45および街や区などを
識別する街区識別部46などからなる。
【0039】次に、図4のフローチャートを参照して、
この郵便物あて名自動読取区分機の動作を説明する。
【0040】図4に示すように、この郵便物あて名自動
読取区分機では、オペレータにより、オペレーションパ
ネル8の「通常モード」のモード切換ボタン10がオン
されると、CPU25は、同一形式指示ではないと判定
し(ステップ101 のN )、供給部1から郵便物Aを通常
の速度での取出し指示を行い(ステップ102 )、これに
より供給部1から郵便物Aが通常の速度で取出され、通
常認識状態で郵便物の区分処理が行われる(ステップ10
3 )。
【0041】一方、同一形式の郵便物を大量に処理する
場合、オペレータはオペレーションパネル8の「連続モ
ード」のモード切換ボタン10をオンする。
【0042】この「連続モード」のモード切換ボタン1
0がオンされると、CPU25は、同一形式指示、つま
りこれから同じフォーマットの郵便物Aが連続すると判
定する(ステップ101 のY )。
【0043】この場合、CPU25は、まず、回数カウ
ンタnを“0”とし(ステップ104)、速度調整器7に
対して、初めの郵便物Aを1通のみスキャナ6に取り出
し、以降の郵便物の搬送を一時的に停止するよう指示し
(ステップ105 )、初めの郵便物Aが1通のみ取り出さ
れてスキャナ6を通過する。
【0044】スキャナ6では、速度調整器7の制御によ
って、初めの郵便物Aが所定の速度よりも低速に搬送ベ
ルト5で搬送され、その搬送速度で郵便物Aの面が走査
され画像が読取られる。そしてこのスキャナ6で読取ら
れた画像情報は、入出力I/F23を通じてあて先認識
部24に受け渡される。
【0045】あて先認識部24では、受け渡された画像
情報に基づき、この低速の搬送時間内に時間をかけた認
識処理を行う(ステップ106 )。ここで、時間をかける
のは、通常は処理速度の制約から、確率的に最も頻度の
高いある一部の範囲に限定している処理を、その範囲を
広げて行うことにより処理の失敗を防ぐことであり、確
実に読取りおよび宛先認識を行うために必要となる。
【0046】あて先認識部24で、時間をかけて認識処
理した結果、確実な認識結果が得られなかった場合(ス
テップ107 のN )、回数カウンタnに“1”を加えて
(ステップ108 )、所定回数kになるまで上記ステップ
105,106 の処理を繰り返し行う(ステップ109 )。そし
て、所定回数kを越えると、CPU25は読取不能通知
をオペレーションパネル8に出力する(ステップ110
)。
【0047】すなわち、時間をかけて認識処理した結
果、確実な認識結果が得られなかった場合、あて先認識
部24は、CPU25にそのことを通知し、CPU25
は、2番目の郵便物Aを同じように1通だけ取り出して
スキャナ6へ搬送し、他の搬送を一時停止し、スキャナ
6でその郵便物Aの面を低速に読取り、あて先認識部2
4で時間をかけた処理を再度行う。
【0048】そして、数通の郵便物Aに対して時間をか
けた認識処理を繰り返しても、確かな認識結果が得られ
なかった場合、あて先認識部24はCPU25にそのこ
とを通知し、CPU25は、郵便物Aの取り出しおよび
搬送だけでなく、スキャナ6による画像読取処理を停止
させ、郵便物Aが読取り不能であることを示す報知指令
を、入出力I/F23を通じてオペレーションパネル8
へ送り、警報ランプ11などを発光させて、オペレータ
に通知する。
【0049】一方、あて先認識部24で、時間をかけて
認識処理した結果、確実な認識結果が得られると(ステ
ップ107 のY )、CPU25は、搬送停止中の郵便物に
ついての高速取出し指令(指示)を速度調整器7に出力
する(ステップ111 )。
【0050】つまりCPU25は、郵便物Aの取り出し
速度や搬送速度を通常の速度乃至それ以上に高速化し
て、以降の郵便物Aを供給部1から読取部2へ順次取り
込み区分処理を連続して行う。これにより、以降の処理
は、高速認識状態になる(ステップ112 ) この場合、あて先認識部24で時間をかけた認識処理を
行って得られた認識処理結果がRAM27に記憶されて
いるので、CPU25は、このRAM27に記憶されて
いる各情報を読み出し、通常の検出および識別処理から
省略可能な処理内容を抽出し、あて先認識部24に通知
する。
【0051】すると、あて先認識部24では、あて名領
域検出部41、行検出部42、文字検出部43、文字識
別部44、町名識別部45および街区識別部46などの
処理内容から余分な処理を省き、高速な読取時間内で画
像認識処理を行う。
【0052】以下、時間をかけた認識処理の詳細動作を
説明する。
【0053】まず、あて名領域検出部41では、画像情
報の 2値化処理を行い、閾値の異なる複数の 2値画像を
生成し、それぞれについてあて名領域の検出を行う。
【0054】ここで、あて名領域以外に地紋(背景柄)
のある封筒などの場合は、閾値が低すぎると、あて名領
域が地紋に埋まってしまい、また閾値が高すぎると、文
字がかすれたあて名を検出できない。そこで、ここでの
時間をかけた処理では、 2段階の閾値を設定し、それぞ
れについてあて名領域の検出を行い、あて名領域の検出
失敗を防ぐ。
【0055】続いて、あて名領域検出部41では、書式
判定を行う。
【0056】この場合、プロフィールを用いた縦横判定
が行われ、その判定の確信度を評価し、確信度が低い場
合は縦横両方を候補とする。こうすることによって、例
えば大きな文字で全面に書かれたあて名などは、射影で
の縦横判定が難しいが、この判定の失敗を防ぐことがで
きる。
【0057】最後にあて名領域検出部41では、領域検
出処理を行う。
【0058】この場合、最先端行からの数ブロックだけ
ではなく、逆方向からの数ブロック、中間付近のプリン
タ印刷の行の大きさとしてふさわしい数ブロックを合わ
せて候補とする。これにより、最先端行に差出人住所な
どが記載された郵便物のあて名領域検出の失敗を未然に
防ぐことができる。
【0059】次に、行検出部42では、射影法に基づい
た行切出し処理を行い、行の境界となる射影の閾値を 2
段階に設定する。この場合、閾値を高くとると、傾いて
射影の重なった 2行を分離できる半面、偏と旁からなる
文字の多い縦書きの行が分離し易くなる。このように 2
段階の閾値を設定することにより、行検出の失敗を防ぐ
ことができる。
【0060】次に、文字検出部43では、文字を切り出
す際、実際の文字ピッチと推定ピッチとの差によって候
補を絞ることから、文字ピッチと推定ピッチとの差を正
確に設定すること重要である。手書きの文字では文字ピ
ッチのばらつきが大きく、最近は印刷物でもピッチが変
化するものがある。
【0061】そこで、文字の切り出し候補の推定ピッチ
との差の許容範囲を大きくし、文字の切り出し候補を増
やす。これにより文字切り出しの失敗を防ぐことができ
る。また、あて名の位置と行の大きさとから文字の方向
を推定し、行の記載方向を推定する。この処理には時間
がかかるためせいぜい 2方向の処理が限界となる。CP
U25の処理速度の向上などから文字方向として 3方向
や 4方向などの推定が可能性となった場合にはそれらの
方向についても以下の文字識別や知識処理を行う。これ
により、行の記載方向の判定失敗を防ぐことができる。
【0062】次に、文字識別部44では、通常の識別処
理において、知識処理で扱うデータ量の制約から、認識
候補数を制限しているが、この制限を緩和し、多くの候
補を出力する。例えば通常10個の候補を出力する場合で
あれば、その倍の20個の候補とする。また通常は文字サ
イズなどの条件から手書き/活字を判定し、判定された
文字種の辞書で識別を行うが、時間をかけた処理では、
手書き/活字の判定の確信度が低い場合に、手書き/活
字両方の識別を行う。これにより、変形の激しい文字、
特殊な活字における文字識別の失敗を防ぐことができ
る。
【0063】上記文字検出部43、文字識別部44で
は、あて名領域検出とは違う行の範囲に注目した画像の
2値化を行ない、その 2値画像を用いて処理を行うが、
この 2値化の閾値を高くすると、切り出しの視点では文
字がばらばらになり易く、文字識別の視点では文字がか
すれやすい。また閾値を低くすると、文字切り出しの視
点では文字がくっつき易く、文字識別の視点ではつぶれ
やすい。
【0064】そこで、閾値を 2段階に設定して、文字切
り出し、文字識別の候補をそれぞれ出すことにより、文
字のかすれ、つぶれによる文字切り出しの失敗、文字識
別の失敗を防ぐ。
【0065】次に、町名、大口名識別部45では、知識
処理を行う。
【0066】この知識処理を高速化するために、通常、
例えば「川崎市」などという 3文字が文字識別の候補と
して存在しても、各文字のスコアが低い場合、この文字
列を誤検出とみなし他の候補を検索するが、この際の時
間をかけた処理では、スコアの低い文字列も誤検出とは
せず、町名の認識までの処理を確実に行う。これによ
り、知識処理による住所読取りの失敗を防ぐことができ
る。
【0067】次に、街区識別部46による時間をかけた
処理が行われる。通常の処理では、横書きの漢数字や、
算数字の後に続く漢数字、縦書きで縦に並んだ算数字は
まれであるので、その処理を省くことによって処理時間
を短縮しているが、この場合の時間をかけた認識処理で
は、このような可能性も含めて街区の認識を行う。
【0068】例えば読み取り対象文字列の位置として
は、一般に郵便物の特定領域や、ラベルの貼り付けられ
た位置に偏っていることから、通常はその領域だけを処
理する場合でも、この時間をかけた処理では処理領域を
広げて、読み取り対象文字列の位置を確実に検出する。
【0069】また、文字列の記載方向についても、通常
はほとんど存在しない、郵便番号枠と同じ方向の縦書き
などについても処理を行ない確実に行方向を検出する。
【0070】さらに、文字列のピッチ、文字の大きさ、
文字種についても、通常はあまり存在しない文字列の途
中からのピッチ、文字の大きさ、文字種の変化の有無を
調べる処理を行ない文字の切り出し処理を確実に行う。
【0071】また、 2値化しきい値についても、通常は
ヒストグラムの分析から1つに決めて処理を行うが、こ
の場合には複数のしきい値で処理を行ない、より確から
しいしきい値を選択する。
【0072】上述した各検出部および識別部などの時間
をかけた処理によって、通常よりも確実で確かな認識結
果が得られる。それぞれの処理で得られた情報は、読取
り対象文字列の記載位置情報、読取り対象文字列の行サ
イズ、行ピッチ情報、読取り対象文字列の記載方向(行
方向、縦書き、横書き)情報、読取り対象文字列の文字
ピッチ情報、ピッチの変動情報、読取り対象文字列の文
字サイズ情報、サイズの変動情報、読取り対象文字列の
文字種(手書き/印活など)情報、読取り対象文字列の
知識処理の閾値情報、読取り対象文字列の 2値化しきい
値情報、読取り対象文字列の街区表記形式情報(漢数字
の使用の有無、算数字のサイズ、区切りに使われる文字
などの情報)などであり、RAM27に記憶される。こ
の間、速度調整器7では、次の郵便物Aを搬送しないよ
う搬送ベルト5を制御する。
【0073】ここで、図5のフローチャートを参照し
て、上記あて名領域検出部41のあて名領域の時間をか
けた検出処理の詳細動作の一例について説明する。
【0074】郵便物Aが、例えばあて名領域以外に地紋
(背景柄)のある封筒などの場合、閾値が低すぎると、
あて名領域が地紋に埋まってしまい、また閾値が高すぎ
ると、文字がかすれたあて名を検出できない。そこで、
ここでの時間をかけた処理では、 2段階の閾値を設定す
る。
【0075】この場合、図5に示すように、あて名領域
検出部41では、まず、動作モードの判定を行う。つま
り同一形式の高速モードであるか否かを判定する(ステ
ップ201 )。
【0076】既に、「連続モード」のモード切換ボタン
10が押されており、この場合、初めの郵便物Aは低速
処理モードである。この場合(ステップ201 のN )、あ
て名領域検出部41では、2値化閾値(t1,t2,…tm)を
設定する(ステップ202 )。続いて、あて名領域検出部
41では、時間をかけた認識処理モードであるか否かを
判定する(ステップ203 )。ここで、時間をかけた認識
処理モードでない場合は(ステップ203 のN )、閾値数
カウンタnに最大値mを代入する(ステップ204 )。
【0077】一方、時間をかけた認識処理モードである
場合(ステップ203 のY )、他の閾値(t1,t2,…tm)を
追加する(ステップ205 )。
【0078】続いて、カウンタiを“1”とし(ステッ
プ206 )、カウンタiがnでないか否かを判定する(ス
テップ207 )。
【0079】あて名領域検出部41では、このカウンタ
iがn回になるまで以下の処理を繰り返す。
【0080】このあて名領域検出部41では、前処理で
画像情報の 2値化処理を行っており、閾値の異なる複数
の 2値画像を生成する(ステップ208 )。
【0081】続いて、それぞれ閾値で区分した 2値画像
についてあて名領域の検出を行う(ステップ209 )。各
2値画像についてあて名領域の検出を行った結果、あて
名領域が検出された場合(ステップ210 のY )、処理を
終了する。またあて名領域が検出されなければ(ステッ
プ210 のN )、カウンタiに“1”を加えて(ステップ
211 )、ステップ207 〜210 の処理を繰り返す。
【0082】そして、あて名領域の検出後、ステップ20
1 に戻り、新たにモード判定すると、この度は、同一形
式の高速モードであるので(ステップ201 のY ) 、この
あて名領域検出部41では、時間をかけた認識処理で得
られたあて名領域の情報を利用して認識処理を行う(ス
テップ212 ) 。つまり、あて名領域が初めの郵便物Aの
検出処理で既に判っているので、今回は、あて名領域の
検出動作は行わず、判っているあて名領域に対してあて
名や書式の検出処理を行う。
【0083】以下、初めの郵便物Aで認識を成功した後
に行われる高速モードの認識処理ついて説明する。
【0084】まず、あて名領域検出部41では、通常の
あて名領域の検出処理を省略し、RAM27に記憶され
ているあて名領域の情報に基づいてあて名の位置、行の
方向を特定する。通常の処理では、このあて名領域の検
出に多くの時間が費やされるが、このあて名領域の検出
処理を省略できる分だけ、ここでの処理を短時間で行う
ことができる。
【0085】続いて、行検出部42では、RAM27に
記憶されている行のピッチとサイズの情報に基づいて行
の切り出しを行う。射影情報から推定される行幅が大き
過ぎる場合には、行が傾いていると判定し、閾値を上
げ、それにふさわしい行幅の行を切り出す。
【0086】次に、文字検出部43では、RAM27に
記憶されている行画像の2値化閾値情報を基に、最適な
2値画像で文字の切り出し処理を行う。また上記文字ピ
ッチとその変動範囲、文字サイズとその変動範囲の情報
を基に文字を切り出す。これにより、過不足なく文字切
り出し候補を生成できる。そして文字検出部43では、
認識処理情報記憶部の情報に基づいて行の記載方向を判
定する。
【0087】次に、文字識別部44では、RAM27に
記憶されている行画像の2値化閾値情報により、最適な
2値画像を基に処理を行ない、上記情報により文字種を
選び、識別候補を生成する。
【0088】続いて、町名、大口名識別部45では、R
AM27に記憶されている知識処理閾値情報を用いて知
識処理を行い、町名、大口名などの文字列の候補を選択
する。これにより、品質の高い活字の文字列では短時間
で処理を行ない、品質の低い文字列であっても、文字候
補をより確実に得ることができる。
【0089】次に、街区識別部46では、RAM27に
記憶されている街区表記形式の情報を用いて街、区をよ
り正確に認識する。この街区表記形式の情報とは、漢数
字の使用の有無、算数字のサイズ、区切りに使われる文
字は何かなどの情報である。このようにこの実施形態の
郵便物あて名自動読取区分機によれば、同一形式の郵便
物Aを多数連続して処理する場合、オペレータが「連続
モード」のモード切換ボタン10をオンし、「連続モー
ド」を指示することにより、初めの 1通目の郵便物Aに
時間をかけた画像認識処理を行い、できるだけ正確にそ
の郵便物Aの表面の情報を取得しRAM27に記憶し、
それ以降の郵便物Aについては、RAM27に記憶した
情報を流用することで、同じ検出処理や認識処理を省
き、処理速度を高速化し、十分でかつ確実な郵便物の宛
先認識および区分処理を行うことができる。
【0090】また、従来、文字の読取りや画像認識など
が困難であった特殊条件の郵便物、例えば公共料金の通
知書や特殊な位置にあて先の記載されているダイレクト
メールなどであっても、大量に処理する場合は、初めの
1通乃至数通を時間をかけて広い範囲で読取り、さまざ
まな方向から画像認識することで、以降の郵便物Aの文
字読取りや画像認識を可能とし、郵便物を処理する上で
のリジェクト率を低下し、処理量を高めることができ
る。
【0091】さらに、同一形式の郵便物Aが連続する場
合の指示は、オペレーションパネル8に設けられた「連
続モード」や「通常モード」などのモード選択ボタン1
0を押すだけのの簡単な指示操作で実現できるので、オ
ペレータによる郵便物あて名自動読取区分機の取り扱い
が容易になる。
【0092】また初めの1通の郵便物Aを認識すること
で、以降の郵便物Aの宛名フォーマットが自動的に設定
されるので、オペレータが事前にオペレーションパネル
8を操作して宛名フォーマットを登録する必要がなくな
る。
【0093】次に、図6のフローチャートを参照してこ
の郵便物あて名自動読取区分機の他の実施形態について
説明する。
【0094】上述した実施形態では、情報読取手段とし
てのスキャナ6に対する郵便物Aの搬送速度を切換える
ことによって画像処理内容を変えていたが、スキャナ6
の読取り速度を変えると、読取った画像の幅が変わるた
め画像認識処理が複雑化する。 そこで、この実施形態
では、スキャナ6への搬送速度は一定とし、供給部1か
らの郵便物Aの供給間隔を変えることにより認識処理内
容を変える。
【0095】すなわち、この場合、図6に示すように、
「通常モード」の指示では(ステップ301 のN )、郵便
物Aは通常の速度で取出されて(ステップ302 )、通常
認識状態で郵便物Aの区分処理が行われる(ステップ30
3 )。
【0096】一方、「連続モード」が指示されると、C
PU25は、回数カウンタnを“0”とし(ステップ30
4 )、一通目の郵便物Aのみをスキャナ6へ取出し(ス
テップ305 )、以降の郵便物の搬送を一時的に停止す
る。
【0097】スキャナ6において、所定の速度で郵便物
Aの面が走査されて画像が読取られ、読取られた画像情
報が入出力I/F23を通じてあて先認識部24に受け
渡される。
【0098】あて先認識部24では、受け渡された画像
情報に基づき時間をかけた認識処理を行う(ステップ30
6 )。この間、搬送速度は一定なので、郵便物Aはスキ
ャナ6を通過して区分部4の下搬送系12にまで到達す
る。
【0099】あて先認識部24での時間をかけた認識処
理で確実な認識結果が得られなかった場合(ステップ30
7 のN )、CPU25は区分部4へリジェクト指示を出
し、郵便物Aは段パス部13の制御でリジェクトポケッ
ト15へ搬送される(ステップ308 )。
【0100】そしてCPU25は、回数カウンタnに
“1”を加えて(ステップ309 )、所定回数kになるま
で上記ステップ305 〜307 の処理を繰り返し行う(ステ
ップ310 )。そして、所定回数kを越えると、CPU2
5は、読取不能通知をオペレーションパネル8へ出力す
る(ステップ311 )。
【0101】一方、時間をかけた認識結果、確実な認識
結果が得られると(ステップ307 のY )、その認識結果
がRAM27に記憶される(ステップ312 )。
【0102】CPU25は、上記認識処理終了時間、例
えば 3秒後などに合わせて、搬送停止中の次の郵便物A
をスキャナ6へ取出す(ステップ313 )。
【0103】スキャナ6では、次の郵便物Aを所定の速
度で読取り、その画像情報をあて先認識部24へ受け渡
す。
【0104】あて先認識部24は、次の画像情報につい
ては、RAM27に記憶されている画像情報に基づき簡
略した認識処理を行う(ステップ314 )。
【0105】以降、連続する郵便物Aの取出しを、例え
ば 1秒間隔で行うことで処理を高速化する。
【0106】これにより、スキャナ6の搬送速度、つま
り郵便物の読取り速度を変えることなく、時間をかけた
認識処理と、その認識結果に基づいた簡略した認識処理
とを行うことができる。
【0107】このようにこの実施形態の郵便物あて名自
動読取区分機によれば、連続する郵便物Aの供給間隔を
変えることによって認識処理内容を変えるので、スキャ
ナ6への搬送速度(通過速度)自体は一定にでき、初め
の実施形態同様に、郵便物Aを高速に処理できるように
なる。この場合、スキャナ6の画像読取速度が一定なの
で、読取った画像のあて名認識処理が容易になる。
【0108】なお上記実施形態では、搬送速度を可変可
能な搬送手段や、初めの郵便物と次の郵便物とで異なる
処理を行うあて先認識手段などを備えた一台の郵便物処
理装置としたが、例えば初めの郵便物Aのみを処理する
第1のマシンと、この第1のマシンによる処理結果を用
いて次からの連続する郵便物Aを処理するも第2ののマ
シンとの二つに分割してもよい。この場合、ハードウェ
アを第1のマシンと第2のマシンとに分けることによ
り、第1のマシンをあて名領域検出専用の低速機などと
して、第2のマシンを高速機とすることで、モード切換
えを不要にすると共に、それぞれの制御系を簡素化する
ことができ、しかも高速処理専用機で同一形式の郵便物
を高速に処理できるようになる。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、同
一形式の郵便物を多く処理する場合に、初めの1通乃至
数通について、時間をかけて認識処理を行い、それ以降
に連続する同一形式の郵便物については、既に認識して
得た情報に基づいて認識処理するので、処理を省略で
き、全体として郵便物の処理速度を高速化することがで
きる。 また入力手段から連続するか否かの条件を入力
操作するだけで、同一形式の郵便物を処理でき、しかも
初めの1通乃至数通の認識結果であて名領域の読取位置
などを含む各種設定が自動的に行われるので、オペレー
タが各種項目設定のための細かなパラメータを手入力す
る必要がなくなる。
【0110】この結果、特殊条件の郵便物に対応して処
理性能を向上すると共に、郵便物処理装置の操作性を向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施形態の郵便物あて名自動読
取区分機の構成を示す図である。
【図2】この郵便物あて名自動読取区分機の制御系を示
す図である。
【図3】この郵便物あて名自動読取区分機のあて名認識
部を示す図である。
【図4】この郵便物あて名自動読取区分機の概要動作を
示すフローチャートである。
【図5】この郵便物あて名自動読取区分機において、時
間をかけた認識処理動作の一例を示すフローチャートで
ある。
【図6】この郵便物あて名自動読取区分機において、時
間をかけた認識処理動作の他の例を示すフローチャート
である。
【符号の説明】
1…供給部、2…読取部、3…判別部、4…区分部、5
…搬送ベルト、6…スキャナ、7…速度調整器、8…オ
ペレーションパネル、9…モニター、10…モード切換
ボタン、11…警報ランプ、12…下搬送系、13…段
パス部、14…区分ポケット、15…リジェクトポケッ
ト、16…ジャム・満杯ランプ、23…入出力I/F、
24…あて先認識部、25…CPU、26…ROM、2
7…RAM、40…認識制御部、41…あて名領域検出
部、42…行検出部、43…文字検出部、44…文字識
別部、45…町名識別部、46…街区識別部。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 郵便物上の情報を読取る情報読取手段
    と、 この情報読取手段が前記郵便物上の情報を読取るときの
    速度を、所定の搬送速度に対して低速または高速に切り
    変えて前記郵便物を搬送することが可能な搬送手段と、 始めの1乃至数通の郵便物を所定の搬送速度よりも低速
    に前記情報読取手段を通過させ、かつ以降の郵便物に対
    して所定の搬送速度以上に高速に通過させるよう前記搬
    送手段を制御する搬送制御手段と、 この搬送制御手段による搬送速度に基づいて、前記情報
    読取手段により前記郵便物の情報が読取られるときの速
    度に応じた時間で前記情報読取手段で得た情報の認識処
    理を行う画像認識手段とを具備したことを特徴とする郵
    便物処理装置。
  2. 【請求項2】 郵便物上の情報を読取る情報読取手段
    と、 この情報読取手段が前記郵便物上の情報を読取るときの
    速度を、所定の搬送速度に対して低速または高速に変え
    て前記郵便物を通過させることが可能な搬送手段と、 同一形式の郵便物が連続するか否かの条件を入力する入
    力手段と、 この入力手段により入力された条件が「連続」の場合、
    始めの1乃至数通の郵便物を所定の搬送速度よりも低速
    に前記情報読取手段を通過させ、かつ以降の郵便物に対
    して所定の搬送速度以上に高速に通過させるよう前記搬
    送手段を制御する搬送制御手段と、 この搬送制御手段による搬送速度に基づいて、前記情報
    読取手段により前記郵便物の情報が読取られるときの速
    度に応じた時間で前記情報読取手段で得た情報の認識処
    理を行う画像認識手段とを具備したことを特徴とする郵
    便物処理装置。
  3. 【請求項3】 郵便物上の情報を読取る情報読取手段
    と、 この情報読取手段が前記郵便物上の情報を読取るときの
    速度を、所定の搬送速度に対して低速または高速に変え
    て前記郵便物を通過させることが可能な搬送手段と、 同一形式の郵便物が連続するか否かの条件を入力する入
    力手段と、 この入力手段により入力された条件が「連続」の場合、
    始めの1乃至数通の郵便物を通常よりも低速に前記情報
    読取手段を通過させるよう前記搬送手段を制御する第1
    の搬送制御手段と、 前記情報読取手段により前記郵便物の情報が読取られる
    ときの速度に応じた時間で前記情報読取手段で得た情報
    の認識処理を行う情報認識手段とこの情報認識手段が情
    報認識を成功した情報を記憶する認識結果記憶手段と、 この認識結果記憶手段により記憶された情報認識結果を
    基に、以降の郵便物に対して省略可能な情報認識処理内
    容を設定する処理内容設定手段と、 この処理内容設定手段により設定された省略処理の時間
    で前記以降の郵便物を前記情報読取手段へ搬送するよう
    前記搬送手段を制御する第2の搬送制御手段とを具備し
    たことを特徴とする郵便物処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2いずれか記載の郵便物
    処理装置において、 前記画像認識手段が低速搬送時の認識で認識不可能であ
    った郵便物について、前記搬送手段に対して搬送を停止
    させると共に認識不能であることを報知する報知手段を
    さらに具備したことを特徴とする郵便物処理装置。
  5. 【請求項5】 同一形式である第1および第2の郵便物
    を連続して搬送する搬送手段と、 前記搬送手段により搬送されてきた第1および第2の郵
    便物上の画像情報を順に読取る情報読取手段と、 この情報読取手段により読取られた第1の郵便物の画像
    情報を基に、第1の郵便物のあて名とその領域とを認識
    する第1のあて名認識手段と、 前記情報読取手段により第2の郵便物の画像情報が読取
    られたとき、既に認識したあて名領域の情報に基づいて
    第2の郵便物のあて名を認識する第2のあて名認識手段
    とを具備したことを特徴とする郵便物処理装置。
  6. 【請求項6】 郵便物上の情報を読み取る情報読取手段
    と、 この情報読取手段に対して郵便物を順次供給する供給手
    段と、 この供給手段による郵便物の供給を第1の時間間隔と、
    この第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔に切換え
    て供給する供給制御手段と、 同一形式の郵便物が連続するか否かの条件を入力する入
    力手段と、 この入力手段により連続であることが入力されたとき、
    初めの1乃至数通を第1の時間間隔で供給し、この1乃
    至数通に引き続く郵便物を第2の時間間隔で供給するよ
    う前記供給制御手段を切換える切換手段と、 前記供給制御手段により第1の時間間隔で郵便物が供給
    されるとき、前記情報読取手段によって読取られた郵便
    物の画像に対して第1の処理内容の画像認識処理を行う
    第1の画像認識手段と、 前記供給制御手段により第2の時間間隔で郵便物が供給
    されるとき、前記情報読取手段によって読取られた郵便
    物の画像に対して第1の処理内容よりも簡略な第2の処
    理内容の画像認識処理を行う第2の画像認識手段とを具
    備したことを特徴とする郵便物処理装置。
  7. 【請求項7】 郵便物上の情報を読み取る情報読取手段
    と、 この情報読取手段に対して郵便物を順次供給する供給手
    段と、 この供給手段による郵便物の供給を第1の時間間隔と、
    この第1の時間間隔よりも短い第2の時間間隔に切換え
    て供給する供給制御手段と、 同一形式の郵便物が連続するか否かの条件を入力する入
    力手段と、 この入力手段により連続であることが入力されたとき、
    初めの1乃至数通を第1の時間間隔で供給し、この1乃
    至数通に引き続く郵便物を第2の時間間隔で供給するよ
    う前記供給制御手段を切換える切換手段と、 前記供給制御手段により第1の時間間隔で郵便物が供給
    されるとき、前記情報読取手段によって読取られた郵便
    物の画像に対して第1の処理内容の画像認識処理を行う
    第1の画像認識手段と、 この第1の画像認識手段によって認識された認識結果を
    記憶する記憶手段と、 前記供給制御手段により第2の時間間隔で郵便物が供給
    されるとき、前記情報読取手段によって読取られた郵便
    物の画像に対して、前記記憶手段によって記憶された第
    1の画像認識手段の認識結果に基づいて画像認識を行う
    第2の画像認識手段とを具備したことを特徴とする郵便
    物処理装置。
JP5356996A 1996-03-11 1996-03-11 郵便物処理装置 Withdrawn JPH09239327A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5356996A JPH09239327A (ja) 1996-03-11 1996-03-11 郵便物処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5356996A JPH09239327A (ja) 1996-03-11 1996-03-11 郵便物処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09239327A true JPH09239327A (ja) 1997-09-16

Family

ID=12946471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5356996A Withdrawn JPH09239327A (ja) 1996-03-11 1996-03-11 郵便物処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09239327A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100622536B1 (ko) 2006-03-22 2006-09-13 (주)아침정보기술 다량 우편물 처리장치 및 이를 이용한 다량 우편물 처리시스템
JP2014182618A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Toshiba Corp 区分装置及びパターン認識装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100622536B1 (ko) 2006-03-22 2006-09-13 (주)아침정보기술 다량 우편물 처리장치 및 이를 이용한 다량 우편물 처리시스템
JP2014182618A (ja) * 2013-03-19 2014-09-29 Toshiba Corp 区分装置及びパターン認識装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0298769B1 (en) Mail processing machine
US7978878B2 (en) Method of processing postal items using a separator representing a region of interest (ROI)
US10757274B2 (en) Document imaging system and method for imaging documents
JPH0739820A (ja) 街区認識装置および宛名読取区分機
JPH09239327A (ja) 郵便物処理装置
JP3710866B2 (ja) 郵便物区分装置、郵便物処理システム及び郵便物処理方法
JP4653412B2 (ja) バーコード認識処理装置
JP3329630B2 (ja) ビデオコ−ディング装置、ビデオコ−ディング方法、紙葉類区分機および紙葉類区分方法
JP2002032711A (ja) 帳票認識装置および帳票認識方法
JP2004188299A (ja) 紙葉類処理装置及び紙葉類処理方法
JPH0788437A (ja) 紙葉類処理装置
JP3660404B2 (ja) 住所領域検出装置、住所読取装置、区分機及び住所読取方法
JPH04200677A (ja) 郵便物宛名自動読取区分機および郵便物宛名自動読取方法
JP2005284503A (ja) 紙葉類認識装置
JP2000262984A (ja) 郵便物処理装置及び郵便物処理方法
JP3556406B2 (ja) 区分機及び宛名認識装置
JP2003141443A (ja) 認識装置、区分機、認識方法、及び区分方法
JP2001070889A (ja) 区分機と区分方法
JP3302179B2 (ja) コーディングシステムと郵便物処理装置
JPH0957202A (ja) 住所読取装置、郵便物区分機及び住所読取方法
JP3660405B2 (ja) 区分機、宛名認識装置及び宛名認識方法
JP2006095392A (ja) 紙葉類処理装置と紙葉類処理方法
JPH08206608A (ja) 区分処理システム
JP2004171122A (ja) 紙葉類処理装置及び紙葉類処理方法
JP2005284502A (ja) ビデオコーディングシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030603