JPH09239307A - 管内塗装装置およびそれを用いた塗装方法 - Google Patents

管内塗装装置およびそれを用いた塗装方法

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JPH09239307A
JPH09239307A JP5342696A JP5342696A JPH09239307A JP H09239307 A JPH09239307 A JP H09239307A JP 5342696 A JP5342696 A JP 5342696A JP 5342696 A JP5342696 A JP 5342696A JP H09239307 A JPH09239307 A JP H09239307A
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基之 古賀
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Hiroaki Kaneko
裕章 金子
Isamu Yuki
勇 結城
Takuya Hasegawa
拓也 長谷川
Kenji Takahane
謙爾 高羽
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Abstract

(57)【要約】 【課題】管内壁面への薄膜ライニングを低コストで行え
るようにする。 【解決手段】管内移動体2に有する軸体2Aおよびこの
軸体2Aに回転自在に支持されている塗料吹付け体4A
にそれぞれ塗料の充填部4A1、4A3を形成し、管内
移動体2に有するシール部2Bによって管内壁面に沿っ
て流通する管内空気を塗料吹付け体4Aの回転羽根4B
に吐出させることによって塗料吹付け体4Aを高速回転
させて充填されている塗料を遠心塗付させる。この場合
の回転駆動は管内移動体2の移動方向前側と後側とに生
起される圧力差による管内空気流が用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、管内塗装装置およ
びそれを用いた管内塗装方法に関し、さらに詳しくは、
既設管路の内面に樹脂液(塗料)を塗付して管内面に薄
膜の樹脂ライニングを形成するための装置およびそれを
用いた樹脂ライニングの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地中等に埋設されているガス管、水道
管、あるいは通信管路等の既設配管には、鋼管や鋳鉄管
等の金属管あるいは硬質ビニール管等の樹脂管が用いら
れているが、埋設期間が長期にわたると腐食等による老
朽化現象が進行して管内に漏洩孔等の欠損部が生じるこ
とがある。特に、金属管を用いた場合にはこの現象が顕
著である。
【0003】従来、老朽化現象に対して欠損箇所の補修
やその現象の進行を予防する予防保全の目的から、気密
性を要求されるガス管、水道管では、管路内面にシール
チューブを内張りしたり、また樹脂液を管内面にライニ
ングして管路のシール性を高めるようにした更正修理技
術が開発されている。
【0004】一方、上記の配管のうちでケーブル管のよ
うな通信管路は、布設位置に複数の管路群が事前に埋設
されていて、新規にケーブルを布設する際には、その管
路群のなかの空管路からケーブルを挿通するための管路
を選択できるようにしてある。これにより新規にケーブ
ルを布設する際に改めて通信管路を埋設するような手間
が省けるようになっている。しかし、空管路をなす管体
に生じた腐食孔等から雨水や土砂が侵入して管内に錆こ
ぶ等が発生していると、管体内径の減径によって新規の
ケーブルを挿通することができなくなる場合がある。こ
のため、空管路に対しても管内壁面に錆止め用の樹脂液
を塗付するライニング施工が行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、管内面に樹脂ラ
イニングを施工する方法として、ガス管や水道管等の気
密性を要求される管路を対象とした場合には、管路内に
樹脂液を導入し、この樹脂液をピグや管内差圧により流
動させてライニングする方法がある。
【0006】しかし、この方法には次のような問題があ
る。つまり、この方法では、気密性を確保する目的から
して管内に形成される樹脂液の塗膜を比較的厚くするこ
とが多い。このため、通信管路に適用した場合、塗膜が
厚いことによって管体内径が減径されてしまい、ケーブ
ルの挿通性を悪化させてしまう。しかも、膜厚に比例し
て使用される樹脂液の量が多くなることから管路内の全
域をライニングする場合を含めて修理コストが高価とな
る。
【0007】通信管路の場合には、その他の管路と違っ
て、管路全域での気密性をさほど考慮しなくてよいこ
と、そしてケーブルの挿通が可能であることを踏まえて
塗膜の厚さも比較的薄くてもよいので、樹脂液の使用量
が多くなる上記の方法をそのまま用いることはコストの
上昇を招く結果となる。
【0008】一方、ライニング技術には、塗料を遠心噴
霧させるパッカー方式のライニング技術が提案されてい
る(例えば、特公昭51ー41655号公報)。上記公
報記載のライニング技術は、エアモータにより塗料吹付
けカップを回転させる構造であるために、エアモータを
組込むことにより装置自体が大型化するだけでなく、装
置が高価となる。しかも、エアモータへのエア供給用配
管等の設備が必要となるばかりでなく、その配管を管路
内に挿通する操作が必要となることから、配管の重量等
が影響して運搬時や管内への挿通の際の作業性が悪くな
る。
【0009】本発明は、上記従来の管内塗装装置および
塗装作業における問題に鑑み、低コストで既設配管の管
内壁面に薄膜のライニングが形成できる管内塗装装置お
よびその塗装装置を用いた管内塗装方法を提供すること
を目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、管内壁面に塗膜を形成する
ために用いられる管内塗装装置であって、管体の延長方
向に沿って移動可能な管内移動体と、この移動体の移動
方向後側に配置されている塗料吹付け手段とを備え、上
記管内移動体は、中心部に移動方向に沿って開通された
塗料通路を有する軸体と、同軸体に一体化され、外周部
に管内壁面に沿って流通する管内空気流を内壁面側から
離れた管内中心寄りに向け迂回流通させるシール部とを
備え、上記塗料吹付け手段は、上記軸体の移動方向にお
いて上記シール部よりも後側の位置で回転自在に支持さ
れ、内部に上記軸体の塗料通路に連通して外周部に形成
されている塗料噴射ヘッドに向け塗料を充填される塗料
導入路が形成されている塗料吹付け体と、塗料吹付け体
の内側にて周方向に複数配置されている回転羽根とを備
え、上記移動体と上記塗料吹付け体とは、上記塗料吹付
け体の回転羽根が上記移動体のシール部により迂回流通
される管内空気の吐出位置に対向して配置され、シール
部材により迂回流通される管内空気流を上記回転羽根に
導入することによって塗料吹付け体が回転駆動されるこ
とを特徴としている。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1記載の管
内塗装装置において、上記塗料吹付け体は、断面形状が
カップ状に形成され、外周壁に塗料噴射ヘッドが設けら
れていることを特徴としている。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1記載の管
内塗装装置において、上記移動体は、その移動方向の前
側に牽引手段を備え、その牽引手段により所要速度で管
内移動されることにより管内空気流を生起させて塗料吹
付け体の回転エネルギーを得るようにしたことを特徴と
している。
【0013】請求項4記載の発明は、請求項1乃至3の
うちの一つに記載の管内塗装装置を用いる管内塗装方法
であって、上記管内塗装装置を導入する既設管路に対
し、上記移動体の移動方向前側の管内と移動方向後側の
管内に所要の圧力差を生起し、その圧力差を生起させた
状態で上記管内塗装装置を移動させることにより管内差
圧を利用して上記塗料吹付け体を回転させ、その塗料吹
付け体内に充填されている塗料を塗料吹付けヘッドから
管内壁面に向け遠心吹付けすることにより塗装すること
を特徴としている。
【0014】請求項5記載の発明は、請求項4記載の管
内塗装方法において、上記圧力差は、上記移動体の移動
方向前側が正圧とされ、上記移動体の移動方向後側が負
圧とされることにより生起されることを特徴としてい
る。
【0015】請求項6記載の発明は、請求項4または5
記載の管内塗装方法において、上記圧力差は、上記移動
体の移動方向前側の管内に送風圧を、上記移動体の移動
方向後側の管内に負圧を付加することにより生起される
ことを特徴としている。
【0016】
【実施例】以下、図示実施例により本発明の詳細を説明
する。図1は、本発明による管内塗装装置の構成を示す
ために管内塗装装置の縦方向での中心線Lを基準として
破断した要部の断面図である。図1において、管内塗装
装置1は、管内移動体2と塗料吹付け手段4とにより主
要部が構成されている。
【0017】管内移動体2は、軸体2Aとシール部2B
とを備えている。軸体2Aは、中心に移動方向に沿って
開通された塗料通路2A1が形成されており、その塗料
通路2A1の一端が図示されない塗料収容部に接続され
ている。塗料通路2A1の他端は、後述する塗料吹付け
体を固定するために用いられるボルト3によって塞がれ
ている。
【0018】シール部2Bは、軸体2Aに固定されたコ
ア体2B1とこのコア体2B1に一体化されているシー
ル片2B2とを備えている。コア体2B1は、軸体2A
に対し固定されて不動状態を維持されていて、図1中、
矢印Aで示す管内移動体2の使用時での移動方向の前側
外径が移動方向の後側外径よりも大きくなるように移動
方向に沿った向きが設定された円錐曲面からなる管内空
気案内面2B3とその案内面2B3において周方向に沿
って複数配置されている案内羽根2B4とを備えてお
り、矢印Pで示すように、管内移動体2が矢印Aで示す
方向に移動する際に移動方向前側の管内空気を移動方向
後側に向けて吐出させることができるようになってい
る。
【0019】シール片2B2はコア体2B1の外周に固
定された弾性体で構成され、外周面が管体10の内壁面
に対して、管内移動体2の移動を許容することができる
圧力によって接触し、上記の移動方向前側と後側との間
での気密性を維持している。シール部2Bは、シール片
2B2が管内壁面に接触していることにより、管内移動
体2の移動方向前側と後側とを遮蔽しており、矢印Pで
示すように、管内空気流を管内壁面から離れた管内中心
寄りに向け迂回流通させてコア体2B1の案内羽根2B
4に向け流動させることができるようになっている。
【0020】一方、塗料吹付け手段4は、管内移動体2
の移動方向における管内移動体2の後側で軸体2Aによ
り回転自在に支持されている塗料吹付け体4Aを備えて
いる。塗料吹付け体4Aは、ボス部に配置された軸受け
5、6によって軸体2Aに対して回転自在に支持され、
軸体2Aの端部に捩じ込まれるボルト3によって軸体2
Aから抜け止めされて固定されている。
【0021】塗料吹付け体4Aは、管体10内に挿通可
能であって、かつ、管内壁面に塗付される塗膜に干渉す
ることがない外径を設定されているカップ状の部材であ
り、アルミニューム等の軽量部材で構成されることによ
って慣性質量が小さくされている。塗料吹付け体4Aに
は、軸体2Aの塗料通路2A1に連通する空間で構成さ
れた塗料導入路4A1が内部に形成されている。塗料導
入路4A1は、本実施例の場合、図2に示すように、塗
料吹付け体4Aの周方向で4分割された位置にて塗料吹
付け体4Aの外周壁にまで延長されており、外周壁に設
けられている塗料噴射ヘッド4A2に至っている。これ
により、塗料は、軸体2A内の塗料通路2A1から塗料
吹付け体4Aの噴射ヘッド4A2に至る範囲に充填され
るようになっている。なお、軸体2A側と塗料吹付け体
4Aとの間に、塗料通路2A1および塗料導入路4A1
の連通箇所を除いた範囲にパッキン等のシール部材(図
示されず)を配置し、連通箇所からの塗料の漏洩を防止
することも可能である。
【0022】塗料噴射ヘッド4A2は、塗料吹付け体4
Aの外周壁内部に設けられている塗料収容チャンバー4
A3と、そのチャンバー4A3の外周壁において周方向
および管内移動体2の移動方向に沿って形成された複数
の開口からなる塗料噴射口4A4とで構成され、回転し
た際に得られる遠心力によって塗料導入路4A1および
塗料収容チャンバー4A3に充填されている塗料を塗料
噴射口4A4から噴出させることができるようになって
いる。
【0023】塗料吹付け体4Aには、塗料噴射ヘッド4
A2よりも中心寄りの内側に周方向に沿って複数の回転
羽根4Bが設けられている。回転羽根4Bは、塗料吹付
け体4Aのシール部2Bにより迂回流通された管内空気
流を吐出する案内羽根2B4と対向して配置されてい
る。本実施例では、回転羽根4Bの配置数として、案内
羽根2B4の数と同等若しくはそれ以上に設定されてい
る。これにより、シール部2Bによって案内羽根2B4
に向け迂回流通された管内空気流を効率よく受けること
ができるようにしてある。
【0024】本実施例は以上のような構成であるから、
シール部2Bによって遮蔽されている管内移動体2の移
動方向前側と後側とで圧力差が生起されると、管体10
内に空気流が生成される。管内空気流は、管内移動体2
のシール部2Bによってコア体2B1の管内空気案内面
2B3および案内羽根2B4に向け迂回流通され、案内
羽根2B4を流通した後に塗料吹付け体4Aの回転羽根
4Bに向け吐出される。
【0025】回転羽根4Bに管内移動体2の案内羽根2
B4からの管内空気が吐出されると、塗料吹付け体4A
に回転力が生じ、この回転力によって塗料導入路4A1
および塗料収容チャンバー4A3内に充填されていた塗
料が塗料噴射ヘッド4A2の塗料噴射口4A4から管内
壁面に向け遠心吹付けされ、管体10の内壁面に薄膜の
ライニング11が形成される。塗料吹付け体4Aの回転
速度は、上記の圧力差を調整することにより変化させる
ことができるので、回転速度によって得られる遠心吹付
け量に応じた塗膜の厚さを設定することができる。
【0026】本実施例によれば、塗料吹付け体4Aの回
転エネルギーを管内空気によって得ることができるの
で、特別な回転駆動源を準備する必要がなく、構造を簡
略化することができる。
【0027】一方、塗料吹付け体4Aの回転力を得るた
めの構成としては、シール部2Bをはさんで管内移動体
2の移動方向前側と後側とで圧力差を生起させればよ
い。このため、管内移動体2のシール部2Bに有するコ
ア体2B1には、管内移動体2の移動方向前側に相当す
る位置に牽引部材7の一端が結合され、図1において矢
印Aで示す方向に牽引できるようになっている。牽引部
材7を介して管内移動体2が牽引されると、シール部2
Bをはさんで管内移動体2の移動方向における前側の圧
力が後側よりも高くなるように作用する。管内移動体2
が牽引部材7を介して移動すると、その移動方向前側の
圧力が後側に比べて高くなり管内空気流が生じる。管内
空気流は、先に述べたように、シール部2Bによってコ
ア体2B1の案内羽根2B4に導かれて塗料吹付け体4
Aの回転羽根4Bに向け吐出されることで塗料吹付け体
4Aを回転させる。
【0028】このような構成によれば、単に、管内移動
体2を牽引するだけの簡単な操作によって塗料の遠心吹
付けが可能になる。しかも、牽引速度を調整することに
よって管内移動体2の移動方向前側での圧力を変化させ
ることができるので、この手法によっても管内壁面の塗
膜厚さを種々変更することができる。
【0029】次に、上記構成を備えた管内塗装装置1を
用いた管内塗装方法について説明する。管体10の内壁
面を塗付するにあたり、図3に示すように、管内塗装装
置1は、既設配管の延長方向一端から挿通される。この
場合、管内塗装装置1に有する管内移動体2には、牽引
部材7が連結されている。
【0030】既設配管の延長方向一端から挿通された管
内塗装装置1は、管内移動体2が牽引部材7によって牽
引されることにより管内を移動する。管内移動体2の移
動が開始されると、管内移動体2の移動方向における前
側と後側との間に圧力差が生起される。この場合の圧力
は、管内移動体2の移動方向前側が正圧とされ、後側が
負圧とされる。これにより、管内移動体2のシール部2
Bにより管内壁面に沿って流通する管内空気流が管内中
心寄りに位置する案内羽根2B4に向け流動させられ、
塗料吹付け体4Aの回転羽根4部に向け吐出される。回
転羽根4Bに管内空気流が作用すると塗料吹付け体4A
に回転力が得られるので、塗料吹付け体4Aの塗料導入
路4A1および塗料収容チャンバー4A3内に充填され
ている塗料が遠心吹付けされて管内壁面に対してライニ
ングが形成される。
【0031】一方、管内移動体2の移動方向における前
側を正圧とし、後側を負圧とするために、図3におい
て、上記移動方向前側には図示されない送風機を配置
し、上記移動方向後側には駆動モータ8Aによって駆動
される真空ポンプ8に連結されたダクト12をマンホー
ル13から管体10内に配置する。これにより、管内に
は空気流が生成され、管内空気流がシール部2Bを介し
て管内移動体2の案内羽根2B4に導入される。案内羽
根2B4に導入された管内空気流は、塗料吹付け体4A
の回転羽根に向け吐出され、塗料吹付け体4Aに回転力
を与えて塗料の遠心吹付けを可能にする。
【0032】なお、上記送風機による正圧の生成と同じ
現象は、牽引部材7を牽引することによっても得られる
ので、敢えて送風機を設けることなく、図3において符
号14で示すウインチを用い、このウインチ14に牽引
部材7の一端を結合して牽引するようにして、管内移動
体2の移動方向後側に配置された真空ポンプ8だけを用
いるようにすることも可能である。さらに、牽引速度を
調整できるようにすれば、正圧圧力を変化させることが
可能になるので、塗料吹付け体4Aの回転速度と管内移
動体2の移動速度との組合わせにより、設定される管内
壁面での塗膜の厚さを要求される厚さに設定することが
できる。
【0033】以上のような構成によれば、管内移動体2
の移動方向前側と後側との間に圧力差を生成させるだけ
の簡単な操作によって管内壁面への塗料の遠心吹付けが
可能となる。しかも、圧力差の大きさは、正圧と負圧と
の設定値によって、あるいは牽引部材7の牽引速度によ
って設定できるので、管内移動体2に対して減速機構等
を用いた増速機構を要することなく塗料吹付け体4Aの
回転速度を制御し、より高速の回転を行わせることによ
って薄膜のライニングを形成することが可能になる。
【0034】本発明は、上記実施例に限られるものでは
なく、要旨の範囲内で種々変更することが可能である。
例えば、管内移動体2の案内羽根2B4から吐出されて
塗料吹付け体4Aの回転羽根4Bに衝突した管内空気を
塗料噴射口4A2よりの移動方向の前側にて管内壁面に
吹付けられるような案内部を形成しておくことで、塗料
の塗付前に塗付面のごみ等の異物を除去できるようにす
ることも可能である。
【0035】さらに、塗料の塗付前の塗付面を清浄化す
る構成としては、塗料吹付け体4Aの外周部にブラシを
設けて回転ブラシを構成するようにしてもよい。このよ
うに塗料吹付け体4Aに塗料吹付けとは別な機能部品を
設けることによって塗料の吹付けとその前処理とを同一
部材によって実行することができるので、操作部材の取
り替え等の操作を不要にして、作業時間の短縮化を図る
ことができる。また、管内移動体2に移動距離を計測で
きる機構を装備したり塗料吹付け体4Aに回転停止機構
を付加するか、また塗料の供給停止手段を具備しておく
と、移動量に応じてあるいは施工対象の既設管路に対し
て部分的なライニング施工を行えるようにすることも可
能である。
【0036】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1乃至3記載
の発明によれば、管内移動体を管内にて移動させること
により、移動方向前側の管内空気をシール部によって迂
回流通させた状態で塗料吹付け手段の回転羽根に吐出で
きるようにしたので、塗料吹付け手段の高速回転を可能
にして塗料の遠心吹付けを可能にするばかりでなく、そ
の高速回転に要する駆動源を特別に設けることなく塗料
の遠心吹付けが行える。これにより、遠心吹付けのため
の構成を簡単にすることができ、低コストで管内壁面へ
の薄膜ライニングを実現することができる。
【0037】請求項4乃至6記載の発明によれば、管内
移送体の移動方向前側と後側とで所要の圧力差を生起さ
せ、特に、移動方向前側には正圧を、そして移動方向後
側に負圧をそれぞれ付加するようにしたので、塗料吹付
け手段への高速回転エネルギーを特別な構造を要するこ
となく得ることができ、しかも、高速回転による管内壁
面へのライニング塗装を効率よく行うことが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る管内塗装装置の実施例における要
部の構成を示す局部的な断面図である。
【図2】図1中、符号L2で示す方向の矢視図である。
【図3】本発明に係る管内塗装方法の概略を説明するた
めの模式図である。
【符号の説明】
1 管内塗装装置 2 管内移動体 2A 軸体 2A1 塗料通路 2B シール部 2B1 コア体 2B2 シール片 2B3 管内空気案内面 2B4 案内羽根 4 塗料吹付け手段 4A 塗料吹付け体 4A1 塗料導入路 4A2 塗料噴射ヘッド 4A3 塗料収容チャンバー 4A4 塗料噴射口 4B 回転羽根
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 結城 勇 神奈川県大和市代官3丁目18番3号 株式 会社ハッコー技術開発センター内 (72)発明者 長谷川 拓也 神奈川県大和市代官3丁目18番3号 株式 会社ハッコー技術開発センター内 (72)発明者 高羽 謙爾 神奈川県大和市代官3丁目18番3号 株式 会社ハッコー技術開発センター内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管内壁面に塗膜を形成するために用いられ
    る管内塗装装置であって、 管体の延長方向に沿って移動可能な管内移動体と、この
    移動体の移動方向後側に配置されている塗料吹付け手段
    とを備え、 上記管内移動体は、中心部に移動方向に沿って開通され
    た塗料通路を有する軸体と、同軸体に一体化され、外周
    部に管内壁面に沿って流通する管内空気流を内壁面側か
    ら離れた管内中心寄りに向け迂回流通させるシール部と
    を備え、 上記塗料吹付け手段は、上記軸体の移動方向において上
    記シール部よりも後側の位置で回転自在に支持され、内
    部に上記軸体の塗料通路に連通して外周部に形成されて
    いる塗料噴射ヘッドに向け塗料を充填される塗料導入路
    が形成されている塗料吹付け体と、塗料吹付け体の内側
    にて周方向に複数配置されている回転羽根とを備え、 上記移動体と上記塗料吹付け体とは、上記塗料吹付け体
    の回転羽根が上記移動体のシール部により迂回流通され
    る管内空気の吐出位置に対向して配置され、シール部材
    により迂回流通される管内空気流を上記回転羽根に導入
    することによって塗料吹付け体が回転駆動されることを
    特徴とする管内塗装装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の管内塗装装置において、 上記塗料吹付け体は、断面形状がカップ状に形成され、
    外周壁に塗料噴射ヘッドが設けられていることを特徴と
    する管内塗装装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の管内塗装装置において、 上記移動体は、その移動方向の前側に牽引手段を備え、
    その牽引手段により所要速度で管内移動されることによ
    り管内空気流を生起させて塗料吹付け体の回転エネルギ
    ーを得るようにしたことを特徴とする管内塗装装置。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のうちの一つに記載の管内
    塗装装置を用いる管内塗装方法であって、 上記管内塗装装置を導入する既設管路に対し、上記移動
    体の移動方向前側の管内と移動方向後側の管内に所要の
    圧力差を生起し、その圧力差を生起させた状態で上記管
    内塗装装置を移動させることにより管内差圧を利用して
    上記塗料吹付け体を回転させ、その塗料吹付け体内に充
    填されている塗料を塗料吹付けヘッドから管内壁面に向
    け遠心吹付けすることにより塗装することを特徴とする
    管内塗装方法。
  5. 【請求項5】請求項4記載の管内塗装方法において、 上記圧力差は、上記移動体の移動方向前側が正圧とさ
    れ、上記移動体の移動方向後側が負圧とされることによ
    り生起されることを特徴とする管内塗装方法。
  6. 【請求項6】請求項4または5記載の管内塗装方法にお
    いて、 上記圧力差は、上記移動体の移動方向前側の管内に送風
    圧を、上記移動体の移動方向後側の管内に負圧を付加す
    ることにより生起されることを特徴とする管内塗装方
    法。
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