JPH09239244A - 膜式液濃縮装置 - Google Patents

膜式液濃縮装置

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JPH09239244A
JPH09239244A JP4774596A JP4774596A JPH09239244A JP H09239244 A JPH09239244 A JP H09239244A JP 4774596 A JP4774596 A JP 4774596A JP 4774596 A JP4774596 A JP 4774596A JP H09239244 A JPH09239244 A JP H09239244A
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正二 吉永
Kimio Saito
公男 斎藤
Yasuaki Kurokawa
保昭 黒河
Shigeru Kikawa
茂 木川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被濃縮液の濃度が変化しても回収する濃縮液
の濃度を一定となすことができ、又、被濃縮液の流量を
変えあるいは被濃縮液の流量が変化しても、これに対応
して一定濃度の濃縮液を得ることができる膜式液濃縮装
置を提供することである。 【解決手段】 高圧ポンプ1から逆浸透膜器2に向かう
循環濃縮液配管22、逆浸透膜器2からの濃縮液用配管
23は回収濃縮液用配管26と循環液用配管25に分か
れ、循環液用配管25は被濃縮液用配管21と接続し、
循環濃縮液配管22となって高圧ポンプ1へ戻る循環系
を構成し、逆浸透膜器2には透過液用配管24が接続し
ており、透過液用配管24に透過液流量計11が、濃縮
液用配管23には濃度検知器13、回収濃縮液用配管2
6に流量調節弁4があり、原料液6の流量変動による液
面高さの変動を流量指示値として、背圧弁調節器12又
はポンプ駆動制御器17に取り込み、背圧弁3又はポン
プ駆動の操作で透過液流量を制御すると共に、濃縮液の
濃度を流量調節弁4の操作で、所定の値に一定となす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は逆浸透膜を用いて被
濃縮液を濃縮する膜式液濃縮装置に係り、特に被濃縮液
の供給流量が変動しても安定した濃度の濃縮液を得るこ
とができ、また、高い濃縮比で濃縮できる膜式液濃縮装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】逆浸透膜は、溶剤は通すが、溶剤内に溶
解されている溶質は通し難い性質を持つ。水溶液の場合
に限れば、逆浸透膜は、溶質を溶解した水溶液より水を
選択的に通す(即ち、透過する)ため、海水の淡水化、
超純水製造装置等に用いられる。又、水を透過された残
りの液は、濃縮されたことになる。この性質を積極的に
利用した濃縮装置が用いられている。
【0003】即ち、一般の逆浸透膜では供給液(被濃縮
液)中に溶解している溶質は透過液中へ漏れ出る率が低
い(阻止率が高い)ため、透過液中の溶質濃度は小さ
く、従って、透過されなかった液中に溶質が多く残り濃
縮液となる。
【0004】現在、逆浸透膜はエレメント化されたもの
が使用されている。エレメントの構造には、逆浸透膜を
チューブ状、スパイラル状に巻いたチューブ式、スパイ
ラル式等がある。エレメントの使用に当たっては、処理
対象の液には圧力を加えるので、圧力容器にこのエレメ
ントを1ないし複数個、直列に組み込んだものを用い
る。これをモジュールと呼んでいる。このモジュール
を、処理する流量によって1ないし複数個用いて直列な
いし並列に配置し、所定流量の濃縮操作ができるように
組み合わせている。これを以下逆浸透膜器と呼ぶ。
【0005】逆浸透膜器は供給液入口と濃縮液出口及び
透過液出口を有する。供給された液は組み込まれたモジ
ュール内を通る。液はモジュール内の逆浸透膜の表面を
通路とし、供給液入口から濃縮液出口へ流れる。逆浸透
膜を透過した液は集められ、透過液出口より流出する。
即ち、供給液入口に供給された液は、逆浸透膜器内の逆
浸透膜の面上に導かれ、面上を流れると共に、水はこの
流れと直角に逆浸透膜を透過して流れる。従って、供給
された液は濃縮されつつ濃縮液出口に向かい、濃縮液出
口より流出する。
【0006】通常、濃縮液出口側に背圧弁を設け、供給
液を加圧することにより逆浸透膜に圧力が掛かるように
している。
【0007】なお、モジュールが複数個並列に配置され
ている場合は、供給液はそれぞれのモジュールに分岐
し、それぞれのモジュールより出た濃縮液、透過液は集
められ、それぞれ一つの液流となって排出される。
【0008】逆浸透膜器を長期に使用する場合、モジュ
ール内での異物の蓄積や目詰まりを防止するため、濃縮
液流量を一定値以上に確保する必要がある。濃縮比を高
くしたい場合は透過液流量を多くしなければならず、濃
縮液流量は少なくなる。濃縮液の最低流量を確保するた
めには、供給液流量を多くする事になる。しかし、モジ
ュール内での圧力損失の増大等のことから、供給液流量
増大に制限があり、モジュール内を一回だけ流す濃縮方
法では、1.2〜3程度の濃縮比しか得られない。
【0009】そこで、循環系を作ってモジュール内の最
低流量は確保し、循環系内のモジュール内の濃縮比は小
さくても、供給液の濃度に対し循環系内の濃度を高くで
きる循環式がある。この循環式濃縮装置では、結果的に
高い濃縮比を得、高濃度の液を得ることできる。また、
供給液流量が少ない場合でも循環している流量を最低流
量以上に確保すれば良いので、モジュール操作上好都合
である。
【0010】前記した循環式の濃縮方法として特開昭6
4−56105号公報がある。
【0011】図7は従来の循環式の膜式液濃縮装置を示
している。図7において、往復動型高圧ポンプ31から
の出口液は循環濃縮液用配管22を通り、逆浸透膜器2
に入る。逆浸透膜器2から出る配管の一方、濃縮液用配
管23は2つの配管25、26に分岐される。一方の配
管25には配管中に循環側背圧弁37、次いで循環側液
量計35があり、その下流で、被濃縮液を導く被濃縮液
用配管21と接続され、往復動型高圧ポンプ31に戻る
循環系を形成している。
【0012】他方の配管26は濃縮液を系外へ導く回収
濃縮液用配管であり、この配管26中に導出側背圧弁3
6、導出側流量計34が配備されている。逆浸透膜器2
から出る配管の他方、透過液用配管24は、逆浸透膜器
2から透過液を導き出す配管であって、この配管24に
は透過液流量計11が設置されている。
【0013】このような構成において、運転開始時には
導出側背圧弁36を閉じ、逆浸透膜器2の入口側圧力が
所定値となるように循環側背圧弁37の開度を調節しつ
つ運転を始め、次いで前記の入口側圧力を所定値に保持
しつつ導出側背圧弁36を開き、循環側背圧弁37を閉
じていく。透過液流量計11の指示値が目標値となった
とき、導出側流量計34の指示値が目標値となるよう導
出側背圧弁36の開度を調節する。このようにして速や
かに平衡状態に導き、一定濃度の濃縮液を連続的に回収
でき、被濃縮液(供給液)の導入流量の少ない場合にも
被濃縮液の確実な濃縮処理が可能である膜式液濃縮装置
が得られると説明されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術によれ
ば、導出側背圧弁36と循環系背圧弁37が逆浸透膜器
2の直後にあるため、逆浸透膜に加わる圧力は背圧弁3
7と導出側背圧弁36との二つの弁の開度で定まる。導
出側背圧弁36はこの圧力を保つことと、濃縮液を一定
流量抜き出すことの二つの働きを行っている。もし何ら
かの異変、例えば小さなごみが導出側背圧弁36に入
り、抜き出す流量が変わった場合、濃縮液の流量を所定
の値に戻すため、導出側背圧弁36を操作すると共に、
逆浸透膜に加わる圧力を一定に保つため背圧弁37も操
作する必要があり、操作が複雑であり、系が不安定とな
りやすいという問題があった。
【0015】更に、上記の従来技術によれば、透過液流
量と回収する濃縮液流量を一定とするように操作するた
め、被濃縮液の濃度が変動する場合は、回収する濃縮液
の濃度は変動するという問題があり、又、被濃縮液流量
を変えたくても、容易に変えることができない問題があ
った。
【0016】本発明の目的は、従来のこのような欠点を
解決し、被濃縮液、即ち供給する原料液の濃度が変化し
ても回収する濃縮液の濃度を一定となすことができる膜
式液濃縮装置、又、被濃縮液の流量を変えあるいは被濃
縮液の流量が変化しても、これに対応して一定濃度の濃
縮液を得ることができる膜式液濃縮装置を提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴とするところは、被濃縮液をポンプで逆浸透膜
器に送り、濃縮液と透過液を得、前記濃縮液の一部を回
収濃縮液として抜き出し、残りは循環液として被濃縮液
に戻す循環系を備えた膜式液濃縮装置において、上記循
環系に背圧弁を設け、該背圧弁の下流側に回収濃縮液抜
き出し用の流量調節弁を備えた回収濃縮液を抜き出す配
管を設けたことにある。
【0018】上記背圧弁を操作し、又は、上記ポンプの
回転数を変化させて上記透過液の流量を前記被濃縮液の
流量に基づく値に制御し、且つ、前記濃縮液の濃度があ
らかじめ与えられた設定値と同じとなるよう前記回収濃
縮液の流量を流量調節弁で制御する。
【0019】逆浸透操作では透過液の流量Qは、逆浸透
膜内の液の圧力Pとその液の性質や、濃度で定まる浸透
圧πとの差P−πに比例する。従って、透過液流量Qは
逆浸透膜内の液圧力Pを制御することにより制御でき
る。
【0020】前記した高圧ポンプ、逆浸透膜器等からな
る循環系の外から持ち込まれる供給液即ち被濃縮液の流
量をQ1、循環系の外へ持ち出される回収濃縮液、透過
液の流量をそれぞれQ2、Qとする。又、供給液の溶質
濃度及び密度をC1、γ1、回収濃縮液の溶質濃度及び
密度をC2、γ2、透過液の溶質濃度及び密度をC、γ
とすると、マスバランスより下記の数式が得られる。
【0021】
【数1】 Q1・γ1・C1=Q2・γ2・C2+Q・γ・C …(1)
【0022】
【数2】 Q1=Q2+Q …(2)
【0023】透過液中には溶質がほとんど透過されない
ため、透過液の溶質濃度C=0となる。これらの式をま
とめると、回収濃縮液の溶質濃度C2は下記の数式で表
わされる。
【0024】
【数3】 C2=Q1・γ1・C1/(Q2・γ2) =(γ1・C1/γ2)・(1+Q/Q2) …(3)
【0025】式(3)より、回収濃縮液の濃度C2は、
被濃縮液の流量Q1、濃度C1が変化しても、回収濃縮
液の流量Q2の制御で制御でき、又、透過液流量Qが変
わっても、回収濃縮液の流量Q2の制御で制御できる。
【0026】本発明では、回収濃縮液の流量を制御する
流量調節弁が、逆浸透膜器の濃縮液出口側の背圧弁の後
にあるので、回収濃縮液流量Q2を、圧力が小さいとこ
ろで制御でき、回収濃縮液の濃度C2を精度良く制御で
きる。
【0027】背圧弁では開度が変えられる絞りを液が通
過し、その絞りの前後で液の線速度に応じた圧力差を生
じる。これを利用し、逆浸透膜器内の液圧力Pは背圧弁
の開度や背圧弁を通る流量の調節で制御でき、浸透液の
流量Qを制御できる。本発明では、この透過液の流量Q
を被濃縮液(供給液)の流量Q1に対応した値となるよ
う系外から指示して制御できる。従って、被濃縮液の流
量Q1が変化しても対応でき、又、被濃縮液の濃度C
1、流量Q1が変化しても、一定濃度の回収濃度液を精
度良く得ることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1に本発明の一実施例を示す。
図1において、高圧ポンプ1は循環濃縮液用配管22を
介して逆浸透膜器2と接続され、逆浸透膜器2の濃縮液
出口側には濃縮液用配管23が接続されている。濃縮液
用配管23には背圧弁3、流量計15、濃度検知器13
が取り付けられており、その下流で濃縮液用配管23は
回収濃縮液用配管26と循環液用配管25に分かれてい
る。循環液用配管25は供給液タンク5からの被濃縮液
用配管21と接続され、循環濃縮液用配管22となって
高圧ポンプ1に接続されている。
【0029】回収濃縮液用配管26には流量調節弁4が
設置されており、濃縮液は流量調節弁4を介して回収さ
れる。逆浸透膜器2の透過液出口には透過液用配管24
が接続されており、透過液を系外へ導いている。透過液
用配管24には透過液流量計11が取り付けられてい
る。そして、濃縮液用配管23内には濃縮液が十分な
量、例えば回収濃縮液量の数倍以上の量が流れているよ
うにする。
【0030】供給液タンク5には原料液6が投入されて
おり、原料液6は供給液となって被濃縮液用配管21を
通り、高圧ポンプ1へ供給される。供給液タンク5には
液面計16が取り付けられており、液面高さに関連した
値を透過液の流量指示値として送り出すことができる。
即ち、液面高さが高いときは大きな値を、逆の場合は小
さな値を送り出す。
【0031】背圧弁3に取り付けた背圧弁調節器12は
透過液流量計11からの流量値と液面計16からの液面
高さに関連した透過液の流量指示値とを取り込み、両方
の値が同じとなるよう背圧弁3を操作している。
【0032】運転においては、供給液及び回収濃縮液の
溶質濃度C1、C2、供給液の流量Q1が与えられるの
で、透過液流量Qは定まる。当初、供給液タンク5の液
面はタンク中央にあるとする。もし、原料液6の供給量
が多くなると液面高さは高くなるので、この場合、高く
なることに応じて大きな信号値が背圧弁調節器12に送
られる。
【0033】この液面高さに関連した透過液の流量指示
値の一例は、液面高さが10%上昇したら、透過液の設
定流量を5%上昇させる等という関係で、予め定めた以
上のような関係を液面計16に記憶させてあって、背圧
弁調節器12はこの関係に基づく液面高さに関連した透
過液の流量指示値と透過液流量計11からの流量値が同
じになるように背圧弁3の操作をする。
【0034】流量調節弁4には流量調節器14が取付け
られている。これには予め所定濃度が与えられ(設定さ
れ)ており、この値と濃度検知器13からの濃度値とが
同じとなるよう流量調節弁4を制御している。流量調節
弁4を絞って循環する濃縮液の流量を増やせば(回収濃
縮液量を減らせば)濃度値は上がり、流量調節弁4を開
いて循環する回収濃縮液の流量を減らせば濃度値は下
る。
【0035】従って、液面が高くなると、透過液流量Q
が大きくなり、式(3)から分かるように、透過液流量
Qと回収濃縮液流量Q2との比Q/Q2は一定となるよ
うに操作するので、回収濃縮液の流量Q2は大きくな
り、その濃度C2は一定に保たれ、式(2)に基づいて
供給液の流量Q1は大きくなり、供給液タンク5の液面
は元のタンク中央の位置に戻っていく。
【0036】以上のように構成しているので、高圧ポン
プ1からの循環供給液は、逆浸透膜器2を通り、濃縮液
用配管23内を流れるが、背圧弁3の開度により、それ
に応じた圧力が循環供給液に発生し、この圧力により逆
浸透膜器2中で逆浸透膜を透過して透過液が流出する。
この流出で循環供給液は濃縮され、濃縮液となり濃縮液
用配管23内に流れ出る。透過液の流量は、透過液流量
計11で測定され、背圧弁調節器12で液面計16から
の指示値(液面高さに関連した透過液の流量指示値)と
比較される。比較結果に基づく背圧弁3の開度調節の制
御で透過液の流量は液面計16からの指示値(液面高さ
に関連した透過液の流量指示値)と同じ値にされる。
【0037】循環供給液は液の一部が透過液として抜け
出たため濃縮されている。濃縮液の濃度は濃度検知器1
3で検出され、流量調節器14で予め定められた濃度設
定値と比較されて、両値が同じとなるよう回収濃縮液の
流量が流量調節弁4で制御される。
【0038】以上のように動作するので、原料液6の流
量に変動があっても、変動に応じて処理でき、且つ、回
収濃縮液の濃度は一定となり、供給タンク5の液面高さ
は一定で、安定した運転ができる。
【0039】また、原料液6の濃度が変動しても、変動
に応じて式(3)に示されるように回収濃縮液流量Q2
は回収濃縮液の濃度C2が一定となるように制御され
る。従って、式(2)に示されるように供給液流量Q1
が変動し、供給液タンク5の液面は変動するが、上記し
たように透過液量を変動処理できるので、回収濃縮液の
濃度を一定とすることができるとともに、やがて供給タ
ンク5の液面高さを一定とし、安定した運転ができる。
【0040】また、上記式(3)よりわかるように、透
過液の流量Qを多くし、回収濃縮液の流量Q2を小さく
することで、回収濃縮液の濃度C2は供給液の濃度C1
に対し大きくすることができ、高濃縮比を得ることがで
きる。
【0041】さらに、回収濃縮液の抜き出しは背圧弁3
の下流において流量調節弁4を介して行われ流量調節に
背圧弁3の開度調節は関係しないので、回収濃縮液の抜
き出量を変えても逆浸透膜器2の背圧(供給液の加圧)
は安定で透過液流量が変化せず濃縮液の流量や濃度は一
定値を維持できる。
【0042】なお、高圧ポンプ1は、透過液と回収濃縮
液とが抜き出されても高圧ポンプ1へ戻る程度の吐出流
量と吐出圧が発揮できれば良い。実際的には、原料液6
の流量や濃度の変動が特に大きくない時、循環する流量
を流量計15で監視し、所定の流量範囲に入るよう、高
圧ポンプ1のモータの回転数を手動等で変え、吐出流量
を制御すれば良い。
【0043】図2乃至図6はそれぞれ本発明の他の実施
例を示している。図2乃至図6において、図1に示した
ものと同一物、相当物には同一符号を付けている。
【0044】図2の実施例では、高圧ポンプ1の駆動源
として回転数可変型のモータを用い、前記の流量計15
の流量値と、予め設定した流量値とをポンプ駆動制御器
17で比較して高圧ポンプ1のモータの回転数を制御す
るようにしている。
【0045】この構成によれば、高圧ポンプ1へ向かう
循環液の流量はほぼ一定となり、供給液の流量が急激に
変化しないかぎり、循環供給液の濃度も、ほぼ一定とな
り系全体で安定した運転ができる。又、逆浸透膜面の流
れ、即ち、逆浸透膜器1を通る濃縮液流量は膜面での沈
澱物の除去等のため、ある程度以上の量が必要であり、
本装置においては、この流量を十分確保できる。
【0046】なお、流量計15の位置は濃縮液用配管2
3上としたが、循環液用配管25上でも同じ作用効果を
得られる。
【0047】図3の実施例においては、被濃縮液用配管
21に供給ポンプ7を取付け、供給タンク5の液を強制
的に高圧ポンプ1に供給するようにしている。
【0048】この構成では供給ポンプ7の吐出圧は循環
液を経由して回収濃縮液に伝わり、一定濃度の回収濃縮
液を、より高い場所や遠い場所に供給できる。
【0049】図4の実施例は、透過液の流量指示値の発
信点が図1の場合とは異なる例を示している。
【0050】即ち、図1における液面計16から背圧弁
調節器12への信号の代わりに、図4の実施例では被濃
縮液用配管21に圧力検知器18を取付け、検知した圧
力信号を流量指示値に変換し、これを背圧弁調節器12
へ送るようにしている。圧力検知器18は、圧力が低い
場合は小さい流量指示値、高い場合は大きい流量指示値
に変換する。
【0051】この構成で、高圧ポンプ1を流出した液の
一部は循環して高圧ポンプ1に戻るが、他は透過液、回
収濃縮液となり系外へでる。従って、マスバランスよ
り、高圧ポンプ1は系外へ出た液量だけ吸い込もうとす
る。被濃縮液用配管21を流れる供給液が、系外へ出た
液量より少なくなると、この供給液は引っ張り込まれる
ことになり圧力が下がる。逆に多くなると、系内へ送り
込むことになり、圧力は上がる。そこで、事前に循環系
の系内圧力と流量指示値との関係を把握しておき、この
流量指示値で背圧弁3の開度調節を行い透過液の流量を
制御することにより、供給流量が変動しても循環系の系
内圧力の乱れを防止して一定濃度の回収濃縮液を安定し
て得るようにしている。
【0052】図5の実施例では、高圧ポンプ1と逆浸透
膜器2とをつなぐ循環濃縮液用配管22に、逆浸透膜器
2用の入口圧力計19、逆浸透膜器2と背圧弁3とを結
ぶ濃縮液用配管23に出口用圧力計20を設置してい
る。
【0053】このような構成においては、液の汚れなど
で起こる逆浸透膜器2の圧力損失の増大や透過能力の低
下による圧力の増大などが監視できる。逆浸透膜破損等
の問題を事前に把握しメンテナンスを施すことによっ
て、一定濃度の回収濃縮液をトラブルなく得ることがで
きる。
【0054】図6の実施例では、流量計15の値が予め
定められた値に一致するよう背圧弁調節器12で背圧弁
3を調節している。また、透過液流量計11の値が液面
計16からの信号で与えられた透過液流量の値に一致す
るようポンプ駆動制御器17を制御し、高圧ポンプ1の
回転数を制御している。
【0055】従って、液面計16からの新たな信号によ
り、高圧ポンプ1の回転数が変り、循環供給液の流量が
変るが、濃縮液の流量を一定に保つよう背圧弁3を調節
するために逆浸透膜器2の逆浸透膜に加わる圧力が変
り、透過液流量が変って指定の流量値に落ち着く。濃縮
液の抜き出し操作は図1の実施例と同じである。
【0056】以上のように動作するので、濃縮液の流量
は一定に保たれ、供給液量が変化しても、回収濃縮液の
濃度は精度良く一定にすることができる。
【0057】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、被
濃縮液の濃度が変化しても回収する濃縮液の濃度を一定
となすことができる。また、被濃縮液の流量を変えある
いは被濃縮液の流量が変化しても、これに対応して一定
濃度の濃縮液を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明膜式液濃縮装置の一実施例の構成を示す
図である。
【図2】本発明膜式液濃縮装置の他の実施例の構成を示
す図である。
【図3】本発明膜式液濃縮装置の他の実施例の構成を示
す図である。
【図4】本発明膜式液濃縮装置の他の実施例の構成を示
す図である。
【図5】本発明膜式液濃縮装置の他の実施例の構成を示
す図である。
【図6】本発明膜式液濃縮装置の他の実施例の構成を示
す図である。
【図7】従来技術になる膜式液濃縮装置の構成を示す図
である。
【符号の説明】
1・・・高圧ポンプ 2・・・逆浸透膜
器 3・・・背圧弁 4・・・流量調節
弁 5・・・供給液タンク 6・・・原料液 7・・・供給ポンプ 11・・・透過液流量計 12・・・背圧弁
調節器 13・・・濃度検知器 14・・・流量調
節器 15・・・流量計 16・・・液面計 17・・・ポンプ駆動制御器 18・・・圧力計 19・・・入口圧力計 20・・・出口圧
力計 21・・・被濃縮液用配管 22・・・循環濃
縮液用配管 23・・・濃縮液用配管 24・・・透過液
用配管 25・・・循環液用配管 26・・・回収濃
縮液用配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒河 保昭 東京都千代田区神田駿河台四丁目3番地 日立テクノエンジニアリング株式会社プラ ント事業部内 (72)発明者 木川 茂 東京都千代田区神田駿河台四丁目3番地 日立テクノエンジニアリング株式会社プラ ント事業部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被濃縮液をポンプで逆浸透膜器に送り、濃
    縮液と透過液を得、前記濃縮液の一部を回収濃縮液とし
    て抜き出し、残りは循環液として被濃縮液に戻す循環系
    を備えた膜式液濃縮装置において、 上記循環系に背圧弁を設け、該背圧弁の下流側に回収濃
    縮液抜き出し用の流量調節弁を備えた回収濃縮液を抜き
    出す配管を設けたことを特徴とする膜式液濃縮装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のものにおいて、上記循環
    系を構成する配管に濃度検知器を設け、該濃度検知器で
    検知される濃縮液の濃度があらかじめ与えられた設定値
    と同じとなるよう上記流量調節弁を操作し回収濃縮液の
    流量を制御する流量調節器を設けたことを特徴とする膜
    式液濃縮装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載のものにおいて、上記透過
    液を導く配管に透過液流量計を設け、該透過液流量計で
    監視される透過液の流量を上記ポンプへの被濃縮液供給
    量に基づく該透過液流量に関連した指示値と同じとなる
    ように上記背圧弁の開度を制御する背圧弁調節器を設け
    たことを特徴とする膜式液濃縮装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載のものにおいて、上記循環
    系を構成する配管に流量計を設け、該流量計での流量が
    あらかじめ与えられた設定値と同じとなるよう上記ポン
    プの回転数を操作し逆浸透膜器への流量を制御するポン
    プ駆動制御器を設けたことを特徴とする膜式液濃縮装
    置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載のものにおいて、上記循環
    系を構成する配管に圧力計を設置したことをことを特徴
    とする膜式液濃縮装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載のものにおいて、上記循環
    系を構成する配管に流量計を設け、該流量計での流量が
    あらかじめ与えられた設定値と同じとなるように上記背
    圧弁の開度を制御する背圧弁調節器を設け、上記透過液
    を導く配管に透過液流量計を設け、該透過液流量計で監
    視される透過液の流量を上記ポンプへの被濃縮液供給量
    に基づく該透過液流量に関連した指示値と同じとなるよ
    うに上記ポンプの回転数を操作し逆浸透膜器への流量を
    制御するポンプ駆動制御器を設けたことを特徴とする膜
    式液濃縮装置。
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