JPH09237461A - 光ディスク駆動制御方法及び光ディスク駆動装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ディスクのエラー低減が可能な光ディスク
駆動制御方法及び光ディスク駆動装置を提供することを
目的とする。 【解決手段】 ターンテーブル８上にクランプされた光
ディスク４を緩やかに回転させ、レンズにより検出され
るトラッキングエラー信号をモニターすることにより、
光ディスク４の偏心量を判別し、その偏心量を打ち消す
ために所定の位置にてスピンドルモータ５を止め、キャ
リッジ部７に取り付けられたキャリッジアーム２７によ
り磁気回路を構成しているスピンドルマグネット２５を
押すことで光ディスク４を移動させ、光ディスク４のト
ラックの中心位置とターンテーブル８に搭載された光デ
ィスク４の回転中心位置を合わせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ビデオディスク、
コンパクトディスクおよび光磁気ディスクなどの光ディ
スクからの情報読みだし、あるいは光ディスクへの情報
書き込みを行うと共に、光ディスクの偏心を補正する光
ディスク駆動制御方法及び光ディスク駆動装置に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の光ディスクドライブ装置として、
図６に示す構成のものが知られていた。図６に示すよう
に、この光ディスクドライブ装置は、ドライブ本体１に
光ピックアップモジュール２が、ピックアップ板金シャ
ーシ３により取り付けられて構成されている。

【０００３】また、この光ピックアップモジュール２
は、図７に示すように、光ディスク４をスピンドルモー
タ５の上方にクランプして、シャフト６を中心として一
体的に回転させる回転系と、光ディスク４の情報を読み
とるための光学系を有したキャリッジ部７と、そのキャ
リッジ部７を駆動させるフィード系とから構成される。

【０００４】また、スピンドルモータ５は、ターンテー
ブル８とシャフト６とロータヨーク９とが一体成型され
てなるものである。また、ターンテーブル８には、光デ
ィスク４をターンテーブル８上に固定するために、クラ
ンプ用ボール１０が設けられ、クランプ用ボール１０
は、Ｏリング（ゴム）１１により押圧がかけられ光ディ
スク４をクランプしている。また、ターンテーブル８に
圧入されたＯリングストッパー１２により、Ｏリング
（ゴム）１１が位置決めされている。

【０００５】ロータヨーク９には、磁気回路におけるス
ピンドルマグネット１３がスピンドルモータ５の特性を
考慮した磁力で取付けられている。磁気回路において
は、起動トルク、必要トルク及び無負荷回転数や消費電
流などを考慮して、スピンドルマグネット１３の下方に
適度のギャップを設けて、複数個から成るコイル１４や
回転位相検出器１５などがフレキ１６の上面に設けられ
ている。さらに、これらの回転系は、シャフト６を中心
として規定以上の面振れが無いように、ピックアップ板
金シャーシ３にカシメられた軸受けユニット１７を有し
ている。

【０００６】上述したフィード系は、図６に示すよう
に、フィードモータ１８、複数個から成るギア１９を有
し、フィードモータ１８を回転させることにより駆動力
がギア２７を介して伝わり、スパイラル状の溝が切られ
たスクリューシャフト２０が回転し、この溝とキャリッ
ジ部７に取り付けられたラック２１の歯がかみ合うこと
により、キャリッジ部７を光ディスク４のトラック方向
に移動させるようになっている。また、キャリッジ部７
の送り量を制御するために、エンコーダ２２がフィード
モータ１８の先端に取り付けられている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
光ディスクドライブ装置には、次のような問題点があっ
た。

【０００８】即ち、光ディスクがターンテーブルにクラ
ンプされる時に、ターンテーブルの回転中心位置に対し
て光ディスクの位置がずれることがある。また、光ディ
スクを成形したり記録パターンを形成する際に、光ディ
スクの穴の位置がずれたり、記録パターンのセンター位
置がずれたりすることにより、光ディスクの穴に対して
トラックの中心がずれることがある。このように、光デ
ィスクをクランプする際のズレと、ディスクが持ってい
るトラックのズレがあり、すなわち、モータの回転中心
とディスクのトラックの中心が不一致（偏心）となり、
この不一致によりトラックが振れて信号の書き込み、読
みだしにエラーが生じることがある。

【０００９】そこで本発明は、光ディスクのエラー低減
が可能な光ディスク駆動制御方法及び光ディスク駆動装
置を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明の光ディスクドラ
イブ装置の制御方法は、ターンテーブル上にクランプさ
れた光ディスクを緩やかに回転させ、レンズにより検出
されるトラッキングエラー信号をモニターすることによ
り、光ディスクの偏心量を判別し、その偏心量を打ち消
すために所定の位置にてスピンドルモータを止め、キャ
リッジに取り付けられたキャリッジアームにより磁気回
路を構成しているスピンドルマグネットを押すことで光
ディスクを移動させ、光ディスクのトラックの中心位置
とターンテーブルに搭載された光ディスクの回転中心位
置を合わせるものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１および２に記載
の発明は、ターンテーブル上にクランプされた光ディス
クを緩やかに回転させ、レンズにより検出されるトラッ
キングエラー信号をモニターすることにより、光ディス
クの偏心量を判別し、その偏心量を打ち消すために所定
の位置にてスピンドルモータを止め、キャリッジに取り
付けられたキャリッジアームにより磁気回路を構成して
いるスピンドルマグネットを押すことで光ディスクを移
動させ、光ディスクのトラックの中心位置とターンテー
ブルに搭載された光ディスクの回転中心位置を合わせる
ので、光ディスクのエラーを低減できる。

【００１２】以下本発明の一実施の形態について図面を
参照しながら説明する。図１は、本発明の一実施の形態
における光ディスクドライブ装置の平面図である。図１
に示すように、光ディスクドライブ装置は、ドライブ本
体２３に光ピックアップモジュール２が、ピックアップ
板金シャーシ３により取り付けられて構成されている。

【００１３】また、図２は図１の光ディスクドライブ装
置の要部断面図である。この光ピックアップモジュール
２は、図２に示すように、光ディスク４をスピンドルモ
ータ５の上方にクランプして、シャフト６を中心として
一体的に回転させる回転系と、光ディスク４の情報を読
みとるための光学系を有したキャリッジ部７と、そのキ
ャリッジ部７を駆動させるフィード系とから構成されて
いる。なお、矢印Ｄは、光ピックアップモジュール２の
トラッキングの方向である。

【００１４】スピンドルモータ５は、図２に示すよう
に、光ディスク４を固定するために、ターンテーブル８
とシャフト６とロータヨーク９とが一体成型されてなる
ものである。また、ターンテーブル８には、光ディスク
４の装着力や取り外し力及び滑り力などを考慮すべく、
クランプ用ボール１０が設けられ、Ｏリング（ゴム）１
１により押圧がかけられ、光ディスク４をターンテーブ
ル８上にクランプしている。

【００１５】また、クランプ用ボール移動部材２４が、
Ｏリング（ゴム）１１の位置を決めており、クランプ用
ボール移動部材２４は、磁気回路を構成しているスピン
ドルマグネット２５と連結して移動できる構成となって
いる。

【００１６】ロータヨーク９には、磁気回路におけるス
ピンドルマグネット２５が、スピンドルマグネット２５
の磁力で取付られ、ロータヨーク９上を移動できるよう
になっている。磁気回路においては、起動トルク、必要
トルク及び無負荷回転数や消費電流などを考慮して、ス
ピンドルマグネット２５の下方に適度のギャップを設け
て、複数個のコイル１４や回転位相検出器１５などがフ
レキ１６の上面に設けられている。さらに、これらの回
転系は、シャフト６を中心として規定以上の面振れが無
いように、ピックアップ板金シャーシ３にカシメられた
軸受けユニット１７を有している。

【００１７】また、加速度検出器２６がキャリッジ部７
に設けられている。また、キャリッジ部７には、スピン
ドルマグネット２５を適量に押し込むためのキャリッジ
アーム２７を有した構成になっている。さらに、キャリ
ッジ部７には、スピンドルマグネット２５を必要十分な
力で押し込むために、ラックにストッパー機構２８を具
備した構成とした。また、フィード系の伝達機構にエン
コーダ２２を用いて、例えば、５０μｍの送り量を制御
可能な構成とした。

【００１８】以上のように構成された光ディスクドライ
ブ装置の光ディスク４の偏心補正過程を説明する。図３
は光ディスク４を載置した状態の図１の光ディスクドラ
イブ装置の平面図である。図３においてターンテーブル
８上に光ディスク４をクランプさせ、その状態で光ディ
スク４を緩やかに回転させ、光ディスク４のトラックの
中心とターンテーブル８に搭載された光ディスク４の回
転の中心とのズレ量をトラッキング信号をモニターする
ことにより検知する。

【００１９】また、回転位相検出器１５により、光ディ
スク４の偏心方向を検知する。そこで、光ディスク４の
トラックの中心とターンテーブル８に搭載された光ディ
スク４の回転の中心とのズレ量をなくすために、ある決
められた位置、例えばスピンドルモータ５の中心軸とキ
ャリッジ部７の移動方向が合致するポイントＡに、前述
の回転位相検出器１５より検出されたポイントを一致さ
せるように、回転系を制御しながらスピンドルモータ５
を停止させる。

【００２０】次に、前述の決められたポイントＡで偏心
ズレを打ち消すために、トラッキングエラー信号をモニ
ターすることによって得られた偏心ズレ量を、フィード
系を制御しながらキャリッジ部７を駆動してスピンドル
マグネット２５をキャリッジアーム２７にて押し込む。
その時のフィードの分解能は、例えば、エンコーダ２２
により５０μｍの送り量を制御できる。

【００２１】図４は、キャリッジアームがスピンドルマ
グネットに当たった状態を表わす要部断面図である。図
において、押し込む際に、キャリッジアーム２７がスピ
ンドルマグネット２５に当たる瞬間を押し込み開始とみ
て加速度検出器２６で検出し、スピンドルマグネット２
５の押し込まれる量、すなわちフィードの送り量を制御
すればよいが、押し込む力がスピンドルマグネット２５
の吸着力以上になるように、ラックにストッパー２８が
働いてラックの歯の乗り上げを防止することで、正確に
フィード機構を用いてスピンドルマグネット２５を所定
の量だけ押し込むことができる。

【００２２】そして、スピンドルマグネット２５が動く
ことにより、スピンドルマグネット２５と連結している
クランプ用ボール移動部材２４も同方向に動き、Ｏリン
グ（ゴム）１１を動かすことによりクランプ用ボール１
０が移動し、光ディスク４が移動することになり、光デ
ィスク４のトラックの中心位置とターンテーブル８に搭
載された光ディスク４の回転中心位置を合わせていく。

【００２３】図５は回転中心を合せた状態の光ディスク
ドライブ装置の平面図である。一度スピンドルマグネッ
ト２５（光ディスク４）をキャリッジアーム２７にて動
かすと、スピンドルマグネット２５の吸引力によりその
位置を保持するので、次にキャリッジアーム２７にてス
ピンドルマグネット２５を押すまで、スピンドルマグネ
ット２５の位置（光ディスク４の位置）を保つ。そし
て、この一連の動作（光ディスク４をゆっくり回転さ
せ、トラッキングエラー信号をモニターして偏心量と、
回転位相検出器１５より位置を検知して、その位置にス
ピンドルモータ５を停止させて、キャリッジアーム２７
によりスピンドルマグネット２５を動かせ、光ディスク
４を動かす）を、光ディスク４をクランプする際に数回
行い、光ディスク４の偏心ズレをなくしていく。

【００２４】

【発明の効果】本発明によれば、光ディスクの偏心量を
検知して光ディスクを移動させることにより、光ディス
クのトラックの中心位置とターンテーブルに搭載された
光ディスクの回転中心位置を一致させることができ、光
ディスクのエラー低減が可能になる。

【００２５】また、製造上の理由から中心孔位置精度が
悪い光ディスクでも、十分安定して再生できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態における光ディスクドラ
イブ装置の平面図

【図２】図１の光ディスクドライブ装置の要部断面図

【図３】光ディスクを載置した状態の図１の光ディスク
ドライブ装置の平面図

【図４】キャリッジアームがスピンドルマグネットに当
たった状態を表わす要部断面図

【図５】回転中心を合せた状態の光ディスクドライブ装
置の平面図

【図６】従来の光ディスクドライブ装置の平面図

【図７】従来の光ディスクドライブ装置の要部断面図

【符号の説明】

２ 光ピックアップモジュール ３ ピックアップ板金シャーシ ４ 光ディスク ５ スピンドルモータ ６ シャフト ７ キャリッジ部 ８ ターンテーブル ９ ロータヨーク １０ クランプ用ボール １１ Ｏリング １２ Ｏリングストッパー １３ スピンドルマグネット １４ コイル １５ 回転位相検出器 １６ フレキ １７ 軸受けユニット １８ フィードモータ ２０ スクリューシャフト ２２ エンコーダ ２４ クランプ用ボール移動部材 ２５ スピンドルマグネット ２６ 加速度検出器 ２７ キャリッジアーム ２８ ストッパー付きラック

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ターンテーブル上にクランプされた光ディ
   スクを緩やかに回転させるステップと、検出されたトラ
   ッキングエラー信号に基づいて光ディスクの偏心量を判
   別するステップと、前記偏心量を打ち消すために所定の
   位置にてスピンドルモータを停止するステップと、キャ
   リッジに取り付けられたキャリッジアームにより、スピ
   ンドルモータの磁気回路を構成しているスピンドルマグ
   ネットを押すことにより光ディスクを所要の距離だけ移
   動させるステップとを有し、光ディスクのトラックの中
   心位置とターンテーブルに搭載された光ディスクの回転
   中心位置とを合わせることを特徴とする光ディスク駆動
   制御方法。
2. 【請求項２】ターンテーブル上にクランプされた光ディ
   スクを緩やかに回転させ、検出されたトラッキングエラ
   ー信号に基づいて光ディスクの偏心量を判別し、前記偏
   心量を打ち消すために所定の位置にてスピンドルモータ
   を止め、キャリッジに取り付けられたキャリッジアーム
   によりスピンドルモータの磁気回路を構成しているスピ
   ンドルマグネットを押すことにより光ディスクを所要の
   距離だけ移動させ、光ディスクのトラックの中心位置と
   ターンテーブルに搭載された光ディスクの回転中心位置
   とを合わせることを特徴とする光ディスク駆動装置。