JPH09236447A - 非接触式ポテンショメータ - Google Patents

非接触式ポテンショメータ

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JPH09236447A
JPH09236447A JP7146696A JP7146696A JPH09236447A JP H09236447 A JPH09236447 A JP H09236447A JP 7146696 A JP7146696 A JP 7146696A JP 7146696 A JP7146696 A JP 7146696A JP H09236447 A JPH09236447 A JP H09236447A
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JP7146696A
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Kazushi Asaumi
一志 浅海
Muneo Yorinaga
宗男 頼永
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Soken Inc
Original Assignee
Nippon Soken Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気抵抗素子を用いた非接触式ポテンショメ
ータにおいて幅広い温度範囲で良好な検出精度を得るこ
とである。 【解決手段】 磁界の強さに応じて抵抗値が変化する一
対の検出用の磁気抵抗素子11,12を直列接続した感
磁部1と、これに磁界を加える検出用の永久磁石2と、
感磁部1に直列接続した第1の補償用の磁気抵抗素子3
1,32と、上記感磁部1に並列接続した第2の補償用
の磁気抵抗素子33と、磁気抵抗素子31,32に磁界
を加える補償用の永久磁石34とで構成する。磁気抵抗
素子11,12の抵抗値が雰囲気温度の変動により磁気
抵抗素子特有の傾向で変化するときの磁気抵抗素子1
1,12の接続中点の分割電圧の変動と、上記磁気抵抗
素子特有の傾向で変化する磁気抵抗素子31,32の電
圧降下の変動とが相殺する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非接触式ポテンショ
メータに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気抵抗素子を用いた非接触式ポテンシ
ョメータは摺動ノイズがなく、耐久性に優れているた
め、微小変位や回転角度の検出等の広い分野で応用され
ており、例えば自動車の車高を検出する回転センサやス
ロットルバルブの回転を検知する回転センサに用いられ
ている。図10は従来の非接触式ポテンショメータの一
例を示すもので、磁界の強さに応じて抵抗値が変化する
一対の検出用の磁気抵抗素子91,92が直列に接続さ
れ、これに磁界を加える検出用の永久磁石93が設けら
れている。永久磁石93は上記スロットルバルブ等と連
動して上記一対の磁気抵抗素子の一方の側と他方の側と
を直線または回転移動し、永久磁石93の移動位置に応
じて磁気抵抗素子91の抵抗値と、磁気抵抗素子92の
抵抗値とが変化するようになっている。そして磁気抵抗
素子91から磁気抵抗素子92に向かって直流の電源電
圧(Vin)を印加し、磁気抵抗素子91,92により分
割される電圧(Vout )を検出出力として取り出し、こ
れから検出用の永久磁石93の移動位置が分かるように
なっている。
【0003】上記磁気抵抗素子にはInSbのような高
い感度が得られるものが使われているが、抵抗値が雰囲
気温度により敏感に変化するという欠点がある。このた
め図11のように検出用の磁気抵抗素子91,92に直
並列に温度補償用の抵抗94,95,96,97を接続
して合成抵抗のバランスを取ったり、図12のように磁
気抵抗素子91,92の接続中点と温度補償用の抵抗9
5,96の接続中点の間に抵抗99とともにサーミスタ
98を設けて、検出出力の温度補償をするようにしたも
のがある。また特公平3−58446号公報には図11
の回路において、サーミスタを用いて雰囲気温度に応じ
た電圧を発生する回路を設け、上記電圧を入力とする増
幅器を介して電源電圧(Vin)を自動調整するようにし
たものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記各非
接触式ポテンショメータでは抵抗やサーミスタの温度特
性と磁気抵抗素子の温度特性とが異なるため、通常ごく
狭い温度範囲でしか良好な検出精度が得られない。また
広い温度範囲にわたって良好な検出精度を得ようとする
と温度補償用の抵抗で形成される回路が複雑化し、その
設計も容易ではない。また上記特公平3−58446号
公報記載の非接触式ポテンショメータは回路が複雑で必
ずしも実用的とは言えない。
【0005】本発明はかかる課題に鑑みなされたもの
で、広い温度範囲で良好な検出精度が得られ、しかも構
造が簡単な非接触式ポテンショメータを提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
れば、非接触式ポテンショメータは磁界の強さに応じて
抵抗値が変化する一対の検出用の磁気抵抗素子を直列に
接続した感磁部と、該感磁部と対向する位置に移動可能
に配置した永久磁石と、上記一対の検出用の磁気抵抗素
子の接続中点の分割電圧の変動を、異なる強さの磁界中
に置かれた第1、第2の補償用の磁気抵抗素子の抵抗比
に応じて補償する上記温度補償手段とを具備することに
より、雰囲気温度により上記一対の検出用の磁気抵抗素
子の抵抗値が変動しても、上記抵抗値で定まる上記分割
電圧の変動が雰囲気温度の変化に対応する第1、第2の
補償用の磁気抵抗素子の抵抗比に応じて補償される。
【0007】請求項2記載の発明によれば、上記温度補
償手段を、上記電源電圧を上記第1、第2の補償用の磁
気抵抗素子の抵抗比に応じて分割して、これを上記感磁
部に印加する電圧分割回路で構成することにより、上記
分割電圧の変動と上記第1の補償用の磁気抵抗素子の電
圧降下の変化が相殺する。
【0008】請求項3記載の発明によれば、上記電圧分
割回路を、上記感磁部に直列に接続した上記第1の補償
用の磁気抵抗素子と、上記感磁部に並列に接続した上記
第2の補償用の磁気抵抗素子と、補償用の永久磁石とで
構成することにより、上記第1の補償用の磁気抵抗素子
にのみ磁界が加えられて上記第1の補償用の磁気抵抗素
子と上記第2の補償用の磁気抵抗素子とで加えられる磁
界が異なり、また上記電源電圧が上記第1、第2の補償
用の磁気抵抗素子の抵抗比に応じて分割される。
【0009】請求項4記載の発明によれば、上記一対の
検出用の磁気抵抗素子、上記第1の補償用の磁気抵抗素
子はこれを弧状に成形して基板上に同心円上に設け、上
記検出用の永久磁石と上記補償用の永久磁石とを接合
し、上記第2の補償用の磁気抵抗素子を上記検出用の永
久磁石と対向しない位置に設けることにより、装置をコ
ンパクトに構成することができる。
【0010】請求項5記載の発明によれば、別の温度補
償手段の構成として上記一対の検出用の磁気抵抗素子の
接続中点を入力として上記第1、第2の補償用の磁気抵
抗素子の抵抗比に応じて増幅率を設定した増幅回路を具
備することにより、上記分割電圧の変動と上記増幅回路
の上記増幅率の変化とが相殺する。
【0011】請求項6記載の発明によれば、上記増幅回
路を、直列に接続された上記第1の補償用の磁気抵抗素
子および演算増幅器と、該演算増幅器の入力部と出力部
とを接続する第2の補償用の磁気抵抗素子と、補償用の
永久磁石とで構成することにより、上記第1の補償用の
磁気抵抗素子にのみ磁界が加えられて上記第1の補償用
の磁気抵抗素子と上記第2の補償用の磁気抵抗素子とで
加えられる磁界が異なり、また上記演算増幅器の増幅率
が第2の補償用の磁気抵抗素子の抵抗値を上記第1の補
償用の磁気抵抗素子の抵抗値で除した値で与えられる。
【0012】請求項7記載の発明によれば、基板上に上
記一対の検出用の磁気抵抗素子を弧状に成形して同心円
上に設け、上記第1の補償用の磁気抵抗素子を上記一対
の検出用の磁気抵抗素子の内側に設け、上記検出用の永
久磁石と上記補償用の永久磁石とを接合し、上記第2の
補償用の磁気抵抗素子を上記検出用の永久磁石と対向し
ない位置に設けることにより、装置をコンパクトに構成
することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)本発明の非接触式ポテンショメータを
図1に示す。非接触式ポテンショメータは感磁部1、検
出用の永久磁石2、温度補償手段である電圧分割回路3
Aとから構成してある。感磁部1は検出用の磁気抵抗素
子11,12が直列に接続してあり、検出用の永久磁石
2はこれらに磁界を加えるようになっている。電圧分割
回路3Aは感磁部1の両端にそれぞれ電源電圧(Vin)
側に第1の補償用の磁気抵抗素子31が接続してあり、
接地側に第1の補償用の磁気抵抗素子32が接続してあ
る。また感磁部1に並列に第2の補償用の磁気抵抗素子
33が接続してある。検出用の磁気抵抗素子11,12
の接続中点から検出出力(Vout )が取り出されるよう
になっている。また第1の補償用の磁気抵抗素子31,
32に磁界を加える補償用の永久磁石34が設けてあ
る。
【0014】図2は上記非接触式ポテンショメータから
検出用の永久磁石2と、補償用の永久磁石34とを除い
た実装状態を示すもので、絶縁性の材料であるアルミナ
製の基板4上に検出用の磁気抵抗素子11,12が弧状
に共通の円周上に左右一対に薄膜形成してある。検出用
の磁気抵抗素子11,12の内側には、第1の補償用の
磁気抵抗素子31,32が弧状に同心円上に左右一対に
形成してある。第1の補償用の磁気抵抗素子31,32
の一端(図の下側)からそれぞれ平行に電極51,52
が延び、途中で検出用の磁気抵抗素子11,12の一端
と接続している。電極51,52の先端部には、これら
を接続して第2の補償用の磁気抵抗素子33が設けてあ
る。上記磁気抵抗素子11,12,31,32,33は
InSb製で磁界の強さに応じて抵抗値が変化する。
【0015】第1の補償用の磁気抵抗素子31,32の
他端からそれぞれ平行に電極53,54が延び、これに
基板4の縁に固定したリード線61,62が接続してあ
り、その一方61は電源電圧(Vin)用となっており、
その他方62は接地用となっている。検出用の磁気抵抗
素子11,12の他端からそれぞれ平行に電極55,5
6が延び、これに二股に形成したリード線63の枝部6
31,632の各先端が接続している。リード線63は
検出出力(Vout )用で、枝部631,632の各先端
部が基板4の縁に固定してある。なお電極51〜56は
Al 製で基板4上に薄膜形成される。
【0016】図3は図2に検出用の永久磁石2、補償用
の永久磁石34を設けたものである。補償用の永久磁石
34は円型で、その一方の端面が第1の補償用の磁気抵
抗素子31,32と一定のギャップをおいて対向してお
り、磁極になっている。補償用の永久磁石34の側面に
は厚肉の半割り円筒状に成形した検出用の永久磁石2が
接着してあり、その端面が検出用の磁気抵抗素子11,
12と一定のギャップをおいて対向している。補償用の
永久磁石34の他方の端面から回転軸7が延び、図略の
軸受けで軸支してある。回転軸7はスロットルバルブ等
と連動し、スロットルバルブの回転を検出用の永久磁石
2、補償用の永久磁石34に伝達するようになってい
る。
【0017】上記非接触式ポテンショメータの作動を説
明する。図の状態では検出用の永久磁石2は検出用の磁
気抵抗素子12の全体を覆っており、検出用の磁気抵抗
素子12は全体に永久磁石2の磁極である端面から磁界
を受けている。検出用の永久磁石2は回転軸7の回転に
より時計回りに回転すると検出用の磁気抵抗素子11の
一部を覆うとともに、検出用の磁気抵抗素子12のリー
ド線63側が露出してくる。この結果、検出用の磁気抵
抗素子12が検出用の永久磁石2から磁界を受ける部分
の面積が減少するとともに、検出用の磁気抵抗素子11
が検出用の永久磁石2から磁界を受ける部分が現れてく
る。このように検出用の永久磁石2の回転により検出用
の磁気抵抗素子11,12の磁界を受けている部分の割
合がそれぞれ反対方向に増減する。検出用の磁気抵抗素
子11,12は、磁界を受けている部分の比抵抗が高く
なるから、その抵抗値が検出用の永久磁石2の回転角度
(以下、単に回転角度という)に応じて増減する。
【0018】一方、補償用の永久磁石34は磁極である
基板4側の端面が常に第1の補償用の磁気抵抗素子3
1,32の全体を覆っている。しかして第1の補償用の
磁気抵抗素子31,32は回転角度によらず全体が一定
の強さの磁界を受け、その抵抗値が互いに等しい。
【0019】検出用の永久磁石2が検出用の磁気抵抗素
子11,12を同じ面積覆っているときには、第1の補
償用の磁気抵抗素子31,32の抵抗値は互いに等しく
回転角度によらず一定であるから検出出力(Vout )は
電源電圧(Vin)の1/2である。このときの検出用の
永久磁石2の回転角度を0°として、検出出力(Vout
)の電源電圧(Vin)の1/2を基準とする偏差より
回転角度を検出するようになっている。
【0020】次に上記非接触式ポテンショメータの温度
特性について説明する。図4は磁気抵抗と雰囲気温度の
関係で、磁界が加わっていないときの抵抗値で規格化し
た数値(以下、磁気抵抗変化率という)を示している。
磁気抵抗変化率は山型のプロファイルを示し、磁界が強
いほどその傾向は大きくなる。実際の抵抗値の温度特性
は図のプロファイルに磁界を加えないときのプロファイ
ルを加味したものであるが、磁界を加えないときのプロ
ファイルは磁気抵抗素子であれば類似し、同一の材質よ
りなる磁気抵抗素子であれば共通している。
【0021】検出用の磁気抵抗素子11,12は、検出
用の永久磁石2で覆われて磁界を受けている部分と覆わ
れていない部分の合成抵抗とみなせる。これらの各部分
は磁界を加えないときのプロファイルが共通しているか
ら検出用の磁気抵抗素子11,12の抵抗値の比はこれ
らの各部分の磁気抵抗変化率のみに依存する。すなわち
低温域や高温域では磁気抵抗変化率が中間の温度域に比
して小さい(図4)から検出用の永久磁石2で覆われて
いる部分の面積比が検出用の磁気抵抗素子11,12の
抵抗値の差異に寄与する程度が小さくなり、上記抵抗値
の比は1:1に近い値を示す。
【0022】一方、第1の補償用の磁気抵抗素子31,
32、第2の補償用の磁気抵抗素子33の抵抗値の比
は、磁気抵抗素子31,32,33が同一の材質であ
り、磁界を加えないときのプロファイルが共通となるか
ら、検出用の磁気抵抗素子11,12と同様に図4の磁
気抵抗変化率のみに依存する。第1の補償用の磁気抵抗
素子31,32、第2の補償用の磁気抵抗素子33の抵
抗値の比で電源電圧(Vin)が分割されて感磁部1の両
端の電圧が決定されるから、感磁部1の両端の電圧の温
度特性は次のようになる。第2の補償用の磁気抵抗素子
33は磁界を受けていないからその磁気抵抗変化率は温
度に対して一定である。一方、第1の補償用の磁気抵抗
素子31,32は補償用の永久磁石33により一定の磁
界を受けているから山形の温度特性を示す(図4)。し
たがって低温域や高温域では磁気抵抗変化率が低くな
る。図5は感磁部1の両端の電圧(図中、感磁部印加電
圧と記す)の温度特性の一例を示すもので、すり鉢状の
温度特性を示し低温域や高温域で高くなる。
【0023】この結果、低温域や高温域で検出用の磁気
抵抗素子11,12の比が1:1に近ずく方向にずれて
も、感磁部1の両端の電圧は高くなり、検出出力(Vou
t )の変動が抑えられる。しかして検出出力(Vout )
は雰囲気温度によらず検出用の永久磁石2の回転角度と
対応する。
【0024】図6(A)は本発明の非接触式ポテンショ
メータの検出出力(Vout )から得られる出力角度θの
温度特性を示すもので、図6(B)は従来の非接触式ポ
テンショメータの出力角度θの温度特性を示すものであ
る。従来の非接触式ポテンショメータの出力角度θが雰
囲気温度により大きく変化するのに対し、本発明の非接
触式ポテンショメータでは出力角度が雰囲気温度で殆ど
変化しない。このように本発明の非接触式ポテンショメ
ータは幅広い温度範囲で検出精度が良好で、しかも構造
が簡単で、部品類が図2、図3のごとくコンパクトにま
とまられる。
【0025】また本発明は検出出力の温度特性の改善だ
けではなく回転軸7が軸方向に前後しても検出出力を一
定に保つ作用効果を奏する。検出用の永久磁石2の磁極
である端面と検出用の磁気抵抗素子11,12の間のギ
ャップが変化すると、検出用の磁気抵抗素子11,12
の永久磁石2で覆われている部分が受ける磁界が変化
し、永久磁石2で覆われている部分の抵抗値が図4より
明らかなごとく増減する。例えば上記ギャップが小さく
なると永久磁石2で覆われている部分の抵抗値が増大
し、検出用の磁気抵抗素子11,12の抵抗値の比が
1:1から遠ざかる方向にずれる。ところが検出用の永
久磁石2と補償用の永久磁石34とは接着されているの
で、上記ギャップが変化する方向と同じ方向に補償用の
永久磁石34と第1の補償用の磁気抵抗素子31,32
の間のギャップも変化し、第1の補償用の磁気抵抗素子
31,32の抵抗値が増減する。すなわち上記ギャップ
が小さくなると第1の補償用の磁気抵抗素子31,32
の抵抗値が増大する。この結果、感磁部1の両端の電圧
が低下し、検出出力(Vout )が一定に保たれる。
【0026】(第2実施形態)本発明の別の非接触式ポ
テンショメータを図7に示す。図1の温度補償手段を別
の温度補償手段としたもので、図中、同一番号を付した
ものは実質的に同じ作動をするので相違点を中心に説明
する。図1の補償用の磁気抵抗素子31,32,33は
省略してあり、感磁部1に直接、電源電圧(Vin)が入
力するようになっている。そして感磁部1の検出用の磁
気抵抗素子11,12の接続中点の側に増幅回路3Bが
設けてある。増幅回路3Bの第1の補償用の磁気抵抗素
子35は一端が検出用の磁気抵抗素子11,12の接続
中点に接続してあり、他端が演算増幅器37の逆相入力
端子に接続してある。演算増幅器37の逆相入力端子と
出力端子とを接続して第2の補償用の磁気抵抗素子36
が設けてある。また演算増幅器37は順相入力端子に電
源電圧(Vin)の1/2の電圧が入力するようになって
いる。検出出力(Vout )は演算増幅器37の出力から
得るようになっている。第1の補償用の磁気抵抗素子3
5に磁界を加える補償用の永久磁石38が設けてある。
【0027】図8、図9は上記非接触式ポテンショメー
タの実装状態を示すもので、図2、図3との相違点を中
心に説明する。図8において、アルミナ製の基板4上に
検出用の磁気抵抗素子11,12が弧状に共通の円周上
に左右一対に形成してある。検出用の磁気抵抗素子1
1,12の一端(図の上側)から電極84,85が基板
4の縁に向かって延びており、基板4の縁に並置したリ
ード線64,65,66,67のうちの外側のリード線
64,67と接続している。リード線64,67は一方
64が電源電圧(Vin)用となっており、他方67が接
地用となっている。検出用の磁気抵抗素子11,12の
内側には、帯状の第1の補償用の磁気抵抗素子35が形
成してある。第1の補償用の磁気抵抗素子35の一端か
ら電極81が延び、その先端は検出用の磁気抵抗素子1
1,12のいずれの他端とも接続している。
【0028】第1の補償用の磁気抵抗素子35の他端か
ら電極82が延び、これにリード線66が接続してあ
る。リード線66は図略の演算増幅器37(図7)の逆
相入力端子用である。リード線66とリード線65の間
には第2の補償用の磁気抵抗素子36が形成してあり、
一端が第1の補償用の磁気抵抗素子35の他端から延び
る電極82と接続し、他端がリード線65より延びる電
極83と接続している。リード線65は演算増幅器37
の出力端子と接続するとともに、検出出力(Vout )と
して取り出される。上記磁気抵抗素子11,12,3
5,36はInSb製で磁界の強さに応じて抵抗値が変
化する。電極81〜85はAl 製で基板4上に薄膜形成
される。
【0029】図9は検出用の永久磁石2、補償用の永久
磁石38を設けたもので、補償用の永久磁石38は図3
の補償用の永久磁石34と同一のものである。検出用の
永久磁石2がその回転角度に応じて検出用の磁気抵抗素
子11,12を覆うようになっている。また補償用の永
久磁石38は第1の補償用の磁気抵抗素子35に回転角
度によらず一定の磁界を加えるようになっている。
【0030】上記非接触式ポテンショメータの作動を説
明する。第1実施形態と同様に検出用の磁気抵抗素子1
1,12の抵抗の比は検出用の永久磁石2の回転角度に
応じて変化するが、雰囲気温度の低温側や高温側では
1:1に近い値となる。電源電圧(Vout )が一定であ
るから、検出用の磁気抵抗素子11,12の接続中点の
電位は電源電圧(Vin)の1/2に近ずく方向にずれ
る。
【0031】検出用の磁気抵抗素子11,12の接続中
点の電圧は増幅回路3Bで増幅されて出力電圧(Vout
)として出力される。ここで上記増幅回路3Bの増幅
率(A)は第1、第2の補償用の磁気抵抗素子35,3
6の抵抗値をそれぞれR1 ,R2 、検出用の磁気抵抗素
子11,12の接続中点の電位をvとしてよく知られる
ように次式で表される A=(Vout −Vin/2)/(v−Vin/2)=R2 /R1 ………
【0032】すなわち増幅率Aは磁界を受けている第1
の補償用の磁気抵抗素子と磁界を受けていない第2の補
償用の磁気抵抗素子の抵抗値の比である。各磁気抵抗素
子35,36は同一の材質であるから磁界を加えないと
きのプロファイルが共通であり、磁気抵抗素子35,3
6の抵抗値の比である増幅率Aは第1の補償用の磁気抵
抗素子35の磁気抵抗変化率に応じた温度特性を示す。
すなわち磁気抵抗素子35の磁気抵抗変化率が図4のよ
うに低温域や高温域で低くなるから増幅率(A)は高く
なる。この結果、式より明らかなように低温側および
高温側で検出用の磁気抵抗素子11,12の接続中点の
電位(v)が電源電圧(Vin)の1/2に近ずく方向に
ずれても増幅率(A)が高くなるから、雰囲気温度の変
動で検出用の磁気抵抗素子11,12の接続中点の電位
(v)が変化しても検出出力(Vout )はずれない。し
かして本発明の非接触式ポテンショメータは幅広い温度
範囲で検出精度が良好である。
【0033】なお、上記各実施形態では、設計時に第
1、第2の補償用の磁気抵抗素子の抵抗値や補償用の永
久磁石の磁力等は図4に示したような磁気抵抗素子の材
料の磁気抵抗変化率の温度特性に基づいて決定する必要
があるが、上記磁気抵抗変化率の温度特性は定性的には
近似しており、設計は容易である。
【0034】なお上記各実施形態では磁気抵抗素子とし
て材質がInSbのものを用いたが、必ずしもこれに限
定されるものではなく、別の材質の磁気抵抗素子として
もよい。また磁気抵抗素子の材質を1種類にして、良好
な補償効果を得るとともに、製造工程が簡単になるよう
にしたが複数の種類の材質のもので構成することもでき
る。
【0035】また検出用の永久磁石と補償用の永久磁石
とを接着する構造としたが、分離して設けてもよい。ま
た補償用の永久磁石は検出用の永久磁石と連動させる必
要ははなく、第2の補償用の磁気抵抗素子に一定の磁界
が加えられればよい。また永久磁石は回転するように構
成したが、板状の永久磁石を直線方向に往復移動するよ
うに構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非接触式ポテンショメータの回路図で
ある。
【図2】本発明の非接触式ポテンショメータの一部上面
図である。
【図3】(A)は本発明の非接触式ポテンショメータの
上面図で、(B)は(A)のIIIB−IIIB線に沿
う断面図である。
【図4】本発明の非接触式ポテンショメータの作動を説
明する第1のグラフである。
【図5】本発明の非接触式ポテンショメータの作動を説
明する第2のグラフである。
【図6】(A)は本発明の非接触式ポテンショメータの
性能を示すグラフであり、(B)は従来の非接触式ポテ
ンショメータの性能を示すグラフである。
【図7】本発明の別の非接触式ポテンショメータの回路
図である。
【図8】本発明の別の非接触式ポテンショメータの一部
上面図である。
【図9】(A)は本発明の非接触式ポテンショメータの
上面図で、(B)は(A)のIX−IX線に沿う断面図
である。
【図10】従来の非接触式ポテンショメータの回路図で
ある。
【図11】従来の別の非接触式ポテンショメータの回路
図である。
【図12】従来の更に別の非接触式ポテンショメータの
回路図である。
【符号の説明】
1 感磁部 11,12 検出用の磁気抵抗素子 2 検出用の永久磁石 3A 電圧分割回路(温度補償手段) 3B 増幅回路(温度補償手段) 31,32,35 第1の補償用の磁気抵抗素子 33,36 第2の補償用の磁気抵抗素子 34,38 補償用の永久磁石 37 演算増幅器 4 基板

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界の強さに応じて抵抗値が変化する一
    対の検出用の磁気抵抗素子を直列に接続してなり、上記
    一対の磁気抵抗素子の一方から他方に向かって電源電圧
    が印加される感磁部と、該感磁部と対向する位置に配置
    し上記一対の磁気抵抗素子の一方の側と他方の側とを往
    復移動可能とした永久磁石と、雰囲気温度の変化で上記
    検出用の磁気抵抗素子の抵抗値が変動して生じる上記一
    対の検出用の磁気抵抗素子の接続中点の分割電圧の変動
    を、異なる強さの磁界中に置かれた第1、第2の補償用
    の磁気抵抗素子の抵抗比に応じて補償する温度補償手段
    とを具備することを特徴とする非接触式ポテンショメー
    タ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の非接触式ポテンショメー
    タにおいて、上記温度補償手段を、上記電源電圧を入力
    として上記第1、第2の補償用の磁気抵抗素子の抵抗比
    に応じて上記電源電圧を分割して分割された上記電源電
    圧を上記感磁部に印加する電圧分割回路で構成し、上記
    一対の磁気抵抗素子の接続中点の電位を検出出力とした
    非接触式ポテンショメータ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の非接触式ポテンショメー
    タにおいて、上記電圧分割回路を、上記感磁部に直列に
    上記電源電圧側と接地側にそれぞれ挿入した上記第1の
    補償用の磁気抵抗素子と、上記感磁部に並列に接続した
    上記第2の補償用の磁気抵抗素子と、上記第1の補償用
    の磁気抵抗素子に磁界を加える補償用の永久磁石とで構
    成した非接触式ポテンショメータ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の非接触式ポテンショメー
    タにおいて、上記一対の検出用の磁気抵抗素子はこれら
    を弧状に成形して絶縁性の基板上に共通の円周上に設
    け、上記第1の補償用の磁気抵抗素子はこれを弧状に成
    形して上記一対の検出用の磁気抵抗素子の内側に同心円
    上に設け、上記補償用の永久磁石はこれを円型に成形し
    て上記第1の補償用の磁気抵抗素子と対向する位置に回
    転自在に設け、上記検出用の永久磁石はこれを半割り円
    筒状に形成して上記補償用の永久磁石の側面に接合して
    上記一対の検出用の磁気抵抗素子と対向せしめ、上記第
    2の補償用の磁気抵抗素子を上記検出用の磁気抵抗素子
    の外周側で上記検出用の永久磁石と対向しない位置に設
    けた非接触式ポテンショメータ。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の非接触式ポテンショメー
    タにおいて、上記温度補償手段は、上記一対の検出用の
    磁気抵抗素子の接続中点の電位を入力として上記第1、
    第2の補償用の磁気抵抗素子の抵抗比に応じて増幅率を
    設定した増幅回路を具備し、該増幅回路の出力を検出出
    力とした非接触式ポテンショメータ。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の非接触式ポテンショメー
    タにおいて、上記増幅回路を、上記一対の検出用の磁気
    抵抗素子の接続中点の電位を入力として直列に接続され
    た上記第1の補償用の磁気抵抗素子および演算増幅器
    と、該演算増幅器の入力部と出力部とを接続する上記第
    2の補償用の磁気抵抗素子と、上記第1の補償用の磁気
    抵抗素子に対向して設けた補償用の永久磁石とで構成し
    た非接触式ポテンショメータ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の非接触式ポテンショメー
    タにおいて、上記一対の検出用の磁気抵抗素子はこれら
    を弧状に成形して絶縁性の基板上に共通の円周上に設
    け、上記第1の補償用の磁気抵抗素子はこれを上記一対
    の検出用の磁気抵抗素子の内側に設け、上記補償用の永
    久磁石はこれを円型に成形して上記第1の補償用の磁気
    抵抗素子と対向する位置に回転自在に設け、上記検出用
    の永久磁石はこれを半割り円筒状に成形して上記補償用
    の永久磁石の側面に接合して上記一対の検出用の磁気抵
    抗素子と対向せしめ、上記第2の補償用の磁気抵抗素子
    を上記一対の検出用の磁気抵抗素子の外周側で上記検出
    用の永久磁石と対向しない位置に設けた非接触式ポテン
    ショメータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6691678B1 (en) * 2000-04-05 2004-02-17 Hitachi, Ltd. Throttle assembly for internal combustion engine, and throttle sensor

Cited By (2)

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US6691678B1 (en) * 2000-04-05 2004-02-17 Hitachi, Ltd. Throttle assembly for internal combustion engine, and throttle sensor
US7055498B2 (en) * 2000-04-05 2006-06-06 Hitachi, Ltd. Throttle assembly for internal combustion engine, and throttle sensor

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