JPH09236435A - 自動傾き補正装置及びこの装置を用いた傾き検出装置 - Google Patents

自動傾き補正装置及びこの装置を用いた傾き検出装置

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JPH09236435A
JPH09236435A JP8280231A JP28023196A JPH09236435A JP H09236435 A JPH09236435 A JP H09236435A JP 8280231 A JP8280231 A JP 8280231A JP 28023196 A JP28023196 A JP 28023196A JP H09236435 A JPH09236435 A JP H09236435A
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light
free liquid
liquid surface
angle
container
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JP8280231A
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Eiichi Kitajima
栄一 北島
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Original Assignee
Nikon Corp
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    • G02B27/646Imaging systems using optical elements for stabilisation of the lateral and angular position of the image compensating for small deviations, e.g. due to vibration or shake
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度変化による傾き補正精度の低下を防止し
た自動傾き補正装置及び温度変化による傾き補正検出精
度の低下を防止した傾き検出装置を提供する。 【解決手段】 レーザーダイオード1と、自由液面C1
を有するシリコンオイルCが封入された透明容器300
と、ダイオード1からのレーザー光を自由液面へ向ける
コリメートレンズ2とを備え、容器3から出射するレー
ザー光L4が常に鉛直上方を向くように機器の傾きを補
正する自動傾き補正装置において、液面C1で全反射し
て容器3から出射したレーザー光L2を反射する反射ミ
ラー5と、反射ミラーからのレーザー光を反射しかつ反
転させるルーフプリズム6とを備え、反転したレーザー
光L3がシリコンオイル及び自由液面を1回透過するよ
うに構成されている。レーザー光L3がシリコンオイル
及び自由液面を1回透過する際に、レーザー光L4に対
する屈折率nの影響をなくす作用と、レーザー光L4が
常に一定の方向を向くようにする角度変化とが与えられ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動傾き補正装
置及びこの装置を用いた傾き検出装置に関し、特に建設
作業に用いられるレーザー投光測量機の傾き補正装置と
して好適な測量機の自動傾き補正装置及びこの装置を用
いた傾き検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動傾き補正装置としては、例え
ば図11に示すものが知られている(特開平6−147
891号公報)。この自動傾き補正装置は、レーザーダ
イオード101と、自由液面C1を有するシリコンオイ
ルCが封入された透明容器102と、レーザーダイオー
ド101からのレーザー光Lを自由液面C1へ向けるコ
リメートレンズ103と、反射ミラー104と、容器1
02とミラー104との間に設けられたアナモルフィッ
クプリズム105と、ビームエキスパンダー106とを
備える。
【0003】レーザーダイオード101は、レーザー光
Lを45°の角度で上方へ出射する。アナモルフィック
プリズム105は、自由液面C1で全反射したレーザー
光の直交する2軸方向の光成分(水平面を形成する2軸
方向で、紙面内にあるX軸方向及び紙面に垂直なY軸方
向の光成分)の反射感度を等しくする。ビームエキスパ
ンダー106は、反射ミラー104からの反射光に角度
変化を与える。
【0004】上記自動傾き補正装置は、測量機(例えば
レーザー投光測量機)の本体内に固定される。
【0005】次に動作を説明する。
【0006】装置全体が角度θ1だけ傾くと、シリコン
オイルCの自由液面C1は水平を保つので、自由液面C
1が透明容器102に対して角度θ1だけ傾くことにな
る。
【0007】レーザーダイオード101からのレーザー
光Lは、コリメートレンズ103を通って自由液面C1
に45°の入射角で入射し、自由液面C1で全反射さ
れ、透明容器102から出射する。
【0008】この出射したレーザー光L2はアナモルフ
ィックプリズム105に入射する。このプリズム105
は、X軸方向の光成分の反射角度の変化θ2×(θ2x
=2nθ1)に対してだけ効果のある角度変化倍率m
(m=1/1.4142)を有しているので、θ2xが
アナモルフィックプリズム105によってY軸方向の光
成分の反射角度の変化θ2y(θ2y=1.4142n
θ1)と等しくされる。すなわち、レーザー光L2は、
アナモルフィックプリズム105によって全方向で反射
角度の変化θ3(=1.4142nθ1)が等しい(反
射感度が等しい)レーザー光となってミラー104に入
射する。
【0009】ミラー104で反射されたレーザー光L2
は、ビームエキスパンダー106によって反射角度の変
化θ3が相殺されて鉛直方向へ出射される。これによっ
て、機器の傾き(角度θ1)が自動的に補正される。す
なわち、ビームエキスパンダー106の両凸レンズ10
6A、106Bの焦点距離f2、f3の関係は、f2:
f3=1:1.4142nとなっているので、ビームエ
キスパンダー106の凸レンズ106Bから出射される
レーザー光L3の傾き角度θ4は、 θ4=1.4142nθ1・f2/f3=θ1 (1)式 となり、かつレーザー光L3の出射方向も反転するので
(傾き角度θ4の変化方向が角度θ1の傾き方向とは逆
であるので)、角度θ1の傾き補正が成り立つ。
【0010】この傾きが補正されたレーザー光L3を例
えば水平面を形成するように投射することにより、水平
面の測設作業を行なえる。
【0011】また、従来の傾き検出装置としては、例え
ば図12に示すものが知られている(特開平6−147
893号公報)。この傾き検出装置は、図11に示す上
記自動傾き補正装置において、反射ミラー104及びビ
ームエキスパンダー106を取り外し、かつアナモルフ
ィックプリズム105からのレーザー光L2を受光する
4分割受光素子107A〜107Dを設けたものであ
る。すなわち、アナモルフィックプリズム105によっ
て全方向で反射角度の変化θ3(θ3=1.4142n
θ1)が等しくなったレーザー光L2が受光素子107
A〜107Dに入射する。
【0012】受光素子107Aと107Cの出力差に基
づきY軸方向の傾斜角が演算され、かつ受光素子107
Bと107Dの出力差に基づきX軸方向の傾斜角が演算
される。各々の演算結果(2軸方向の各傾斜角)が表示
装置に表示される。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
自動傾き補正装置では、シリコンオイルCの屈折率nが
温度変化によって変化すると、上記(1)式のf2/f
3の項は固定であって変化しないが、1.4142nθ
1の項が変化してしまう。これによって、ビームエキス
パンダ106から出射するレーザー光L3の傾き角度θ
4が温度変化によって変化してしまい、傾き補正の精度
が悪くなってしまうという問題があった。
【0014】また、上記従来の傾き検出装置では、シリ
コンオイルCの屈折率nが温度変化によって変化する
と、レーザー光L2の傾き角度θ3(θ3=1.414
2nθ1)が変化してしまう。これによって、レーザー
光L2が受光素子107A〜107Dに入射する位置が
温度変化によって変化してしまい、傾き検出の精度が悪
くなってしまうという問題があった。
【0015】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は温度変化による傾き補正精度の低
下を防止した自動傾き補正装置及び温度変化による傾き
検出精度の低下を防止した検出装置を提供することであ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
め請求項1記載の発明に係る自動傾き補正装置は、光源
と、自由液面を有する透明な液体が収納された容器と、
前記光源からの光が前記自由液面で全反射される入射角
度で、前記光を前記自由液面へ向ける投光系とを備えた
自動傾き補正装置であって、該装置からの出射光が常に
一定の方向を向くように補正する自動傾き補正装置にお
いて、前記自由液面で全反射して前記容器から出射した
光を、反転させると共に、反転した光が前記液体及び自
由液面を透過するように反射する光学手段を備えている
ことを特徴とする。
【0017】自由液面で全反射して容器から出射した光
が光学手段により反転され、この反転した光が透明な液
体及び自由液面を透過することによって、自由液面で全
反射した光が容器の外の空気層に出射するときの屈折角
と、前記反転した光が透明な液体及び自由液面を透過す
るときの屈折角とが相殺される。これによって、温度変
化によって透明な液体の屈折率が変化しても、その影響
を受けない傾き補正がなされる。
【0018】請求項2記載の発明に係る自動傾き補正装
置は、前記光学手段は、前記自由液面で全反射した光の
直交する2軸方向の光成分の反射感度を等しくする反射
感度補正手段を含むことを特徴とする。
【0019】2軸方向の光成分の反射感度を等しくした
光が光学手段により反転されて透明な液体及び自由液面
を透過するので、装置からの出射光の2軸方向の光成分
が共に一定の方向を向くように傾き補正がなされる。
【0020】請求項3記載の発明に係る自動傾き補正装
置は、前記入射角度は60°であり、かつ前記光学手段
は、前記反射した光が前記液体及び自由液面を1回透過
するように、前記容器から出射した光を反射することを
特徴とする。
【0021】前記反転した光が透明な液体及び自由液面
を1回透過することによって、装置からの出射光に対す
る透明な液体の屈折率の影響をなくす作用が与えられる
と共に、装置からの出射光が常に一定の方向を向くよう
にする角度変化が与えられる。これによって、光源から
の光が自由液面に入射角60°で入射する場合に、温度
変化により透明な液体の屈折率が変化しても、その影響
を受けない傾き補正がなされる。しかも、装置からの出
射光が常に一定の方向を向くように、その出射光に角度
変化を与える光学部材が不要となる。
【0022】請求項4記載の発明に係る自動傾き補正装
置は、前記光学手段は、前記反転した光が前記液体及び
自由液面を2回透過するように、前記容器から出射した
光を反射し、かつ前記液体及び自由液面を2回透過して
前記容器から出射した光が鉛直又は水平方向を向くよう
に、前記容器から出射した光に角度変化を与える角度変
更手段を含むことを特徴とする。
【0023】前記反転した光が透明な液体及び自由液面
を2回透過することによって、装置からの出射光に対す
る透明な液体の屈折率の影響をなくす作用が与えられる
と共に、角度変更手段が前記2回の透過後容器から出射
した光に角度変化を与えることによって、装置からの出
射光が常に鉛直又は水平方向を向くようにする角度変化
が与えられる。これによって、光源からの光が自由液面
に入射角45°で入射する場合に、温度変化により透明
な液体の屈折率が変化しても、その影響を受けない傾き
補正がなされる。
【0024】請求項5記載の発明に係る傾き検出装置
は、請求項1又は2記載の自動傾き補正装置を用いた傾
き検出装置において、前記液体及び自由液面を透過して
前記容器から出射した光を受光する受光手段を備えてい
ることを特徴とする。
【0025】自由液面で全反射して容器から出射した光
が光学手段により反転され、この反転した光が透明な液
体及び自由液面を透過することによって、自由液面で全
反射した光が容器の外の空気層に出射するときの屈折角
と、前記反転した光が透明な液体及び自由液体を透過す
るときの屈折角とが相殺される。これによって、温度変
化により透明な液体の屈折率が変化しても、その影響を
受けない傾き検出がなされる。
【0026】請求項6記載の発明に係る傾き検出装置
は、前記入射角が60°であり、前記光学手段は、前記
反転した光が前記液体及び自由液面を2回透過するよう
に、前記容器から出射した光を反射し、かつ前記受光手
段は、前記液体及び自由液面を1回透過した光を受光す
る第1の受光部と、前記液体及び自由液面を2回透過し
た光を受光する第2の受光部とを有することを特徴とす
る。
【0027】自由液面で全反射して透明な容器から出射
した光のうち、透明な液体及び自由液面を1回透過した
光が第1の受光部で受光され、透明な液体及び自由液面
を2回透過した光が第2の受光部で受光されるので、反
射感度の異なる2軸方向の光成分を分けて第1及び第2
の受光部に受光させることができる。これによって、2
軸方向の光成分の反射感度を等しくする光学手段が不要
となる。
【0028】請求項7記載の発明に係る傾き補正装置
は、光源と、自由液面を有する透明な液体が収納された
容器とを備えた自動傾き補正装置であって、該装置から
の出射光が常に一定の方向を向くように補正する自動傾
き補正装置において、前記光源からの光を前記液体及び
自由液面を透過させる投光系を備え、前記自由液面を透
過して前記容器から出射した光を反転させると共に、反
転した光を前記自由液面で全反射するように反射させる
光学手段と、前記自由液面で全反射した光の直交する2
軸方向の光成分の反射感度を等しくする反射感度補正手
段とを備えていることを特徴とする。
【0029】透明な液体及び自由液面を透過して容器か
ら出射した光が光学手段により反転され、この反転した
光が自由液面で全反射して容器から出射することによっ
て、光が透明な液体及び自由液面を透過したときの屈折
角と、前記反転した光が自由液面で全反射して容器から
出射するときの屈折角とが相殺されるとともに、容器か
ら出射されてた光は反射感度補正手段によって角度変化
が与えられ2軸方向の光成分の反射感度が等しくされ
る。これによって、温度変化によって透明な液体の屈折
率が変化しても、その影響を受けない傾き補正がなされ
る。
【0030】請求項8記載の発明に係る傾き補正装置
は、請求項7記載の自動傾き補正装置において、前記光
学手段は、前記自由液面を透過した光の直交する2軸方
向の光成分の透過感度を変更する透過感度変更手段を含
むことを特徴とする。
【0031】液体を透過した後、感度変更手段によって
2軸方向の光成分の透過感度を変更された光が自由液面
で全反射される。この光は2軸方向にそれぞれ異なる反
射感度を持つ光として容器から出射する。
【0032】請求項9記載の発明に係る傾き検出装置
は、光源と、自由液面を有する透明な液体が収納された
容器とを備えた自動傾き補正装置であって、該装置から
の出射光が常に一定の方向を向くように補正する自動傾
き補正装置を用いた傾き検出装置において、前記光源か
らの光を前記液体及び自由液面を透過させる投光系を備
え、前記自由液面を透過して前記容器から出射した光を
反転させると共に、反転した光を前記自由液面で全反射
するように反射させる光学手段と、前記自由液面で全反
射して前記容器から出射した光を受光する受光手段を備
えていることを特徴とする。
【0033】透明な液体及び自由液面を透過して容器か
ら出射した光が光学手段により反転され、この反転した
光が自由液面で全反射して容器から出射することによっ
て、光が透明な液体及び自由液面を透過したときの屈折
角と、前記反転した光が自由液面で全反射して容器から
出射するときの屈折角とが相殺されるとともに、容器か
ら出射されてた光は反射感度補正手段によって角度変化
が与えられ2軸方向の光成分の反射感度が等しくされ
る。これによって、温度変化により透明な液体の屈折率
が変化しても、その影響を受けない傾き検出がなされ
る。
【0034】請求項10記載の発明に係る傾き検出装置
は、前記光学手段は、前記自由液面を透過した光の直交
する2軸方向の光成分の透過感度を変更する透過感度変
更手段を含むことを特徴とする。
【0035】液体を透過した後、感度変更手段によって
2軸方向の光成分の透過感度を変更された光が自由液面
で全反射される。この光は2軸方向にそれぞれ異なる反
射感度を持つ光として容器から出射する。
【0036】請求項11記載の発明に係る傾き検出装置
は、前記光源からの光が前記液体及び自由液面を2回透
過するように反射手段を備えたことを特徴とする。
【0037】光源からの光が液体及び自由液面を2回透
過することによって、温度変化によって変化する液体の
屈折率の影響をなくすことができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。なお、各実施形態の説明において同
様の部位には同一の符号を付して重複した説明を省略す
る。
【0039】図1はこの発明の第1の実施形態に係る自
動傾き補正装置を示している。この自動傾き補正装置
は、各種の光学機器(例えばレーザー投光測量機や光学
式レベル等)の本体に内蔵されて使用される。
【0040】自動傾き補正装置は、レーザーダイオード
1と、自由液面C1を有するシリコンオイルCが収納さ
れた透明容器3と、レーザーダイオード1からのレーザ
ーLを自由液面C1へ向けるコリメートレンズ(投光
系)2と、アナモルフィックプリズム4と、反射ミラー
5と、ルーフプリズム6とを備えている。
【0041】レーザーダイオード1は、レーザー光Lを
水平方向に対して60°の角度で上方へ出射するように
配置されている。コリメートレンズ2は、その焦点位置
f1をレーザーダイオード1の光源位置と合致させて配
置されている。これによって、コリメートレンズ2から
出射されるレーザー光L1は平行光になり、自由液面C
1に60°の入射角で入射する。
【0042】透明容器3は例えばガラス材でできてい
る。この透明容器3は、レーザー光L1に対して垂直に
設けられた入射壁部3Aと、自由液面C1で全反射した
レーザー光L1に対して垂直に設けられた出射壁部3B
と、底壁部3Cとね底壁部3Cと平行な上壁部3Dとを
有する密閉容器である。透明容器3内には、上部に空間
7が形成されるようにシリコンオイルCが封入されてい
る。
【0043】アナモルフィックプリズム4は、自由液面
C1で全反射して透明容器3から出射するレーザー光L
2の光路に設けられている。アナモルフィックプリズム
4は、自由液面C1で全反射するレーザー光の直交する
2軸方向の光成分(水平面を形成する2軸方向で、紙面
内にあるX軸方向及び紙面に垂直なY軸方向の光成分)
の反射感度を等しくするもので、楔形プリズム4A、4
Bで構成されている。
【0044】ここで使用されたアナモルフィックプリズ
ム4は、X軸方向の光成分の反射感度(自由液面C1に
入射するレーザー光L1の入射角の変化θ1に対応する
X軸方向の光成分の反射角の変化θ2x)のみを1/2
に変化させように構成されている。Y軸方向の光成分の
反射感度(前記入射角の変化θ1に対応するY軸方向の
光成分の反射角の変化θ2y)は、アナモルフィックプ
リズム4によって変化しない。
【0045】反射ミラー5は、自由液面C1で全反射し
て透明容器3から出射し、さらにアナモルフィックプリ
ズム4を通ったレーザー光L2をルーフプリズム6へ向
けて水平方向に反射する。
【0046】ルーフプリズム6は、反射ミラー5で反射
されたレーザー光の2軸方向の光成分を反転させると共
に、この反転したレーザー光L3が透明容器3の底壁部
3Cに略垂直に入射するように、反射ミラー5からのレ
ーザー光を鉛直上方へ反射するようになっている。
【0047】反射ミラー5とルーフプリズム6とによ
り、自由液面C1で全反射して透明容器3から出射した
光を反転させると共に、反転した光がシリコンオイルC
及び自由液面C1を1回透過するように反射する光学手
段が構成されている。
【0048】次に、第1の実施形態に係る自動傾き補正
装置の動作を説明する。
【0049】装置全体が角度θ1だけ傾くと、透明容器
3に封入されたシリコンオイルCの自由液面C1は水平
を保つので、装置全体が自由液面C1に対して角度θ1
だけ傾く。図1では、図示を簡単にするために、自由液
面C1が透明容器3に対して実線で示す水平状態から破
線で示す傾いた状態へ角度θ1だけ傾いたように示して
ある。
【0050】レーザーダイオード1から出射されるレー
ザー光Lはコリメートレンズ2によって平行光L1にな
る。このレーザー光L1は、透明容器3の入射壁部3A
及びシリコンオイルCを通って自由液面C1に入射す
る。
【0051】このときの入射角は、装置が傾いていない
ときの入射角60°から角度θ1だけ変化している。レ
ーザー光L1はほぼ60°の入射角(図1に示す場合に
は(60°+θ1)の入射角であり、装置が逆方向に傾
いた場合には(60°−θ1)の入射角)で自由液面C
1に入射し、自由液面C1で全反射される。
【0052】そのため、自由液面C1で全反射した光
(レーザー光L2)のうち、 X軸方向の光成分(以
下、X軸成分という)の前記反射角の変化θ2xは、θ
2x=2nθ1(NはシリコンオイルCの屈折率で表さ
れ、かつY軸方向の光成分(以下、Y軸成分という)の
前記反射角の変化θ2yは、θ2y=nθ1で表され
る。
【0053】このように反射感度の異なる2軸方向の光
成分を有するレーザー光L2が、シリコンオイルC及び
出射壁部3Bを通って透明容器3から出射され、アナモ
ルフィックプリズム4に入射する。レーザー光L2のう
ち、X軸成分のみがアナモルフィックプリズム4によっ
て反射感度を1/2にされる。
【0054】すなわち、X軸成分の反射角の変化θ2x
(=2nθ1)がY軸成分の反射角の変化θ2y(=n
θ1)と同じnθ1になる。
【0055】このようにして透明容器3から出射したレ
ーザー光L2は、アナモルフィックプリズムによって反
射感度を全方向で等しくされ、θ3=nθ1の角度をも
って反射ミラー5に入射する。
【0056】反射ミラー5で反射されたレーザー光L2
は、水平方向に進んでルーフプリズム6に入射する。
【0057】このレーザー光L2は、ルーフプリイム6
によって2軸方向の光成分(X軸成分及びY軸成分)と
も反転されると共に反射される。
【0058】ここで、「反転」について説明する。図2
(a)〜(c)は2軸方向の光成分が角反射部での反射
によりどのように変化するかをそれぞれ示している。図
2(a)は自由液面C1での反射の場合、(b)は反射
ミラー5での反射の場合、(c)はルーフプリズム6で
の反射の場合をそれぞれ示している。
【0059】自由液面C1での反射の場合及び反射ミラ
ー5での反射の場合、X軸成分及びY軸成分は、反射に
よって左右が逆にならない(は各成分の左側を、は
各成分の右側をそれぞれ示している)。
【0060】これに対して、ルーフプリズム6での反射
の場合、X軸成分及びY軸成分は、共に反射によって左
右が逆になっている(反転している)。すなわち、この
明細書中では、X軸成分及びY軸成分の左右が逆になる
ことを反転といっている。
【0061】このように、反射ミラー5で反射されたレ
ーザー光L2は、ルーフプリズム6によって2軸方向の
光成分とも反転されると共に反射され、レーザー光L3
となる。この反転したレーザー光L3は、透明容器3の
底壁部3Cに入射し、シリコンオイルC及び自由液面C
1を下から上へ1回透過する。
【0062】このとき、レーザー光L3は、2軸方向の
光成分とも反転しているので、透明容器3に対して角度
θ1だけ傾いた自由液面C1を有するシリコンオイルC
によって、レーザー光L3の変化とは逆の方向に(レー
ザー光L1が自由液面C1に入射する際の入射角が角度
θ1だけ変化する方向とは逆の方向に)屈折される。
【0063】すなわち、レーザー光L3は、シリコンオ
イルC及び自由液面C1を1回透過することによって、
下記の(2)式で表わされる角度θ4だけ変化したレー
ザー光L4となって透明容器3の上壁部3Dから上方へ
出射する。
【0064】 θ4=nθ1−(n−1)θ1 (2)式 (2)式より θ4=θ1 (2´)式 となり、かつ角度θ4が装置の傾き角度θ1とは逆の方
向に変化しているので、レーザー光L4は透明容器3の
上壁部3Dから鉛直方向へ出射し、傾き補正が成り立
つ。
【0065】すなわち、この自動傾き補正装置が内蔵さ
れた光学機器の傾きが補正される。
【0066】しかも、上記(2´)式は、図9に示す上
記従来技術の(1)式のようにシリコンオイルCの屈折
率nの項を含んでいないので、温度変化による屈折率n
の変化がレーザー光L4の出射方向に影響を及ぼすこと
がなく、傾き補正が常に高精度でなされる。
【0067】このように、上記第1の実施形態では、自
由液面C1で全反射して透明容器3から出射し、さらに
アナモルフィックプリズム4を通過したレーザー光L2
を、このレーザー光がシリコンオイルC及び自由液面C
1を1回透過するように反射ミラー5及びルーフプリズ
ム6によって反射させると共に、ルーフプリズム6によ
って反転させ、この反転したレーザー光L3が底壁部3
Cから透明容器3内に入射してシリコンオイルC及び自
由液面C1を下から上へ1回透過するように構成されて
いる。
【0068】このような構成を有する第1の実施形態に
よれば、前記反転したレーザー光L3がシリコンオイル
C及び自由液面C1を1回透過することによって、自由
液面C1で全反転したレーザー光L2が透明容器3の外
の空気層に出射するときの屈折角と、前記反転したレー
ザー光L3がシリコンオイルC及び自由液面C1を1回
透過するときの屈折角とが相殺される。
【0069】すなわち、前記反転した光L3が透明なシ
リコンオイルC及び自由液面C1を1回透過する際に、
透明容器3から出射するレーザー光L4(装置からの出
射光)に対するシリコンオイルCの屈折率nの影響(屈
折率nの変化がレーザー光L4の出射方向に及ぼす影
響)をなくす作用が与えられると共に、レーザー光L4
が常に一定の方向を向くようにする角度変化が与えられ
る。
【0070】したがって、レーザーダイオード1からの
レーザー光L1が自由液面C1に入射角60°で入射す
る場合に、温度変化によりシリコンオイルCの屈折率n
が変化しても、その影響を受けない傾き補正を行なうこ
とができる。
【0071】また、上記第1の実施形態によれば、前記
透過の際に、レーザー光L4に対する屈折率nの影響を
なくす作用が与えられると共に、レーザー光L4が常に
鉛直方向を向くようにする角度変化が与えられるので、
レーザー光L4が常に鉛直方向を向くように、そのレー
ザー光L4に角度変化を与える光学部材(図11に示す
上記従来技術におけるビームエキスパンダー106のよ
うな角度変更手段)が不要となる。したがって、構成が
簡単でかつ低コストの自動傾き補正装置を得ることがで
きる。
【0072】次に、図3に基づいてこの発明の第2の実
施形態に係る自動傾き補正装置を説明する。
【0073】この自動傾き補正装置では、レーザーダイ
オード1は、レーザー光Lを上方へ45°の角度で出射
するように配置され、コリメートレンズ2から出射され
る平行光(レーザー光L1)が自由液面C1に45°の
入射角で入射するようになっている。透明容器3の入射
壁部3Aは、レーザー光L1に対して垂直に設けられ、
かつ出射壁部3Bは自由液面C1で全反射したレーザー
光L2に対して垂直に設けられている。
【0074】この自動傾き補正装置では、自由液面C1
で全反射して透明容器3から出射するレーザー光L2の
光路に、ガリレオ式望遠鏡8が設けられている。ガリレ
オ式望遠鏡8は、自由液面C1で全反射して透明容器3
から出射するレーザー光L2の2軸方向の光成分の反射
感度を等しくするもので、紙面に垂直なY軸方向にそれ
ぞれ曲率を持った凸シリンドリカルレンズ8Aと凹シリ
ンドリカルレンズ8Bで構成されている。
【0075】ここで使用されたガリレオ式望遠鏡8は、
Y軸成分の反射感度(Y軸方向の反射角の変化θ2y)
のみを1.4142倍に変化させように構成されてい
る。X軸成分の反射感度(X軸方向の反射角の変化θ2
x)は、ガリレオ式望遠鏡8によって変化しない。
【0076】反射ミラー5の鉛直上方にルーフプリズム
6が配置されている。自由液面C1で全反射して透明容
器3から出射し、さらにガリレオ式望遠鏡8を通ったレ
ーザー光L3が、反射ミラー5で鉛直上方へ反射されて
ルーフプリズム6に入射するように構成されている。
【0077】ルーフプリズム6で水平方向に反射される
レーザー光L3の光路中にハーフプリズム9が配置され
ている。ハーフプリズム9は、透明容器3の上壁部3D
に接着により固定されている。これによって、ルーフプ
リズム6からのレーザー光L3はハーフプリズム9で鉛
直下方へ反射され、透明容器3の上壁部3Dに入射して
自由液面C1及びシリコンオイルCを透過し、透明容器
3の下壁部3Cから出射するようになっている。
【0078】透明容器3の下方には、下壁部3Cから出
射したレーザー光L3がもう一度シリコンオイルC及び
自由液面C1を透過するように、レーザー光L3を鉛直
上方へ反射するための第2の反射ミラー11が設けられ
ている。
【0079】反射ミラー5、ルーフプリズム6、ハーフ
プリズム9及び第2の反射ミラー11により、自由液面
C1で全反射して透明容器3から出射した光を反転させ
ると共に、反転した光がシリコンオイルC及び自由液面
C1を2回透過するように反射する光学手段が構成され
ている。
【0080】そして、ハーフプリズム9の鉛直上方に
は、ハーフプリズム9を透過したレーザー光L4が鉛直
方向を向くように、この光に角度変化を与えるビームエ
キスパンダ(角度変更手段)10が設けられている。
【0081】次に、第2の実施形態に係る自動傾き補正
装置の動作を説明する。
【0082】装置全体が角度θ1だけ傾くと、シリコン
オイルCの自由液面C1は水平を保つので、自由液面C
1が透明容器3に対して角度θ1だけ傾く。
【0083】コリメートレンズ2によって平行光L1に
なったレーザー光L1は、自由液面C1にほぼ45°の
入射角(図3に示す場合には(45°+θ1)の入射
角)で入射し、自由液面C1で全反射される。
【0084】そのため、自由液面C1で全反射したレー
ザー光L2のうち、X軸成分の前記反射角の変化θ2x
は、θ2x=2nθ1で表され、かつY軸成分の前記反
転角の変化θ2yは、θ2y=1.4142nθ1で表
される。
【0085】このように反射感度の異なる2軸方向の光
成分を有するレーザー光L2が、シリコンオイルC及び
出射壁部3Bを通って透明容器3から出射され、ガリレ
オ式望遠鏡8に入射する。レーザー光L2のうち、Y軸
成分のみがガリレオ式望遠鏡8によって反射感度を1.
4142倍にされる。すなわち、Y軸成分の反射角の変
化θ2y(=1.4142nθ1)がX軸成分の反射角
の変化θ2x(=2nθ1)と同じ2nθ1になる。
【0086】このようにして透明容器3から出射したレ
ーザー光L2は、ガリレオ式望遠鏡8によって反射感度
を全方向で等しくされ、θ3=2nθ1の角度をもって
反射ミラー5に入射する。
【0087】反射ミラー5で反射されたレーザー光L3
は、鉛直上方へ進み、ルーフプリズム6に入射する。
【0088】レーザー光L3は、ルーフプリズム6によ
って2軸方向の光成分とも反転されると共に、水平方向
へ反射される。この反射されたレーザー光L3は、ハー
フプリズム9によって鉛直下方へ反射されて透明容器3
の上壁部3Dに略垂直に入射し、自由液面C1及びシリ
コンオイルCを上から下へ透過させる。
【0089】このとき、レーザー光L3は、2軸方向の
光成分とも反転しているので、透明容器3に対して角度
θ1だけ傾いた自由液面C1を有するシリコンオイルC
によってレーザー光L3の変化とは逆の方向に屈折され
る。
【0090】すなわち、レーザー光L3は、自由液面C
1及びシリコンオイルCを透過することによって、下記
の(3)式で表わされる角度θ4だけ変化して透明容器
3の下壁部3Cから下方へ出射し、第2の反射ミラー1
1に入射する。
【0091】 θ4=2nθ1−(n−1)θ1=(n+1)θ1 (3)式 第2の反射ミラー11で反射されたレーザー光L3は、
入射時とは異なる経路を通って下壁部3Cから透明容器
3内に入射し、自由液面C1及びシリコンオイルCを下
から上へ透過する。
【0092】このとき、レーザー光L3は、2軸方向の
光成分とも反転しているので、上記1回目の透過の場合
と同様に、自由液面C1を有するシリコンオイルCによ
ってレーザー光L3の変化とは逆の方向に再び屈折され
る。
【0093】すなわち、レーザー光L3は、シリコンオ
イルC及び自由液面C1を透過することによって、下記
の(4)式で表わされる角度θ5だけ変化したレーザー
光L4となって透明容器3の上壁部3D及びハーフプリ
ズム9を透過して上方へ出射する。
【0094】 θ5=(n+1)θ1−(n−1)θ1=2θ1 (4)式 ハーフプリズム9からのレーザー光L4は、θ5の角度
をもってビームエキスパンダ10に入射する。
【0095】ビームエキスパンダー10の入射側凹レン
ズ10Aの焦点距離f2は15mmであり、その出射側
凸レンズ10Bの焦点距離f3は30mmであり、f
2:f3=1:2となっている。
【0096】そのため、ビームエキスパンダー10の出
射側凸レンズ10Bから出射されるレーザー光L5の傾
き角度θ6は、 θ6=2θ1・f2/f3=θ1 (5)式 となると共に、レーザー光L5の出射方向も反転するの
で(傾き角度θ6の変化方向が角度θ1の装置の傾き方
向とは逆方向であるので)、角度θ1の傾き補正が成り
立つ。
【0097】しかも、上記(5)式は、上記従来技術の
(1)式のようにシリコンオイルCの屈折率nの項を含
んでいないので、シリコンオイルCの屈折率nが温度変
化によって変化しても、傾き補正の精度に影響を及ぼす
ことがなく、傾き補正が常に高精度でなされる。
【0098】上記第2の実施形態によれば、ルーフプリ
ズム6により反転されたレーザー光L3がシリコンオイ
ルC及び自由液面C1を2回透過することによって、透
明容器3から鉛直上方へ出射するレーザー光4(装置か
らの出射光)に対するシリコンオイルCの屈折率Nの影
響をなくす作用が与えられると共に、ビームエキスパン
ダ10が前記2回の透過後レーザー光4に角度変化を与
えることによって、レーザー光4が常に鉛直上方を向く
ようになる。
【0099】したがって、レーザーダイオード1からの
レーザー光L1が自由液面c1に入射角45°で入射す
る場合に、温度変化によりシリコンオイルCの屈折率n
が変化しても、その影響を受けない傾き補正を行なうこ
とができる。
【0100】次に、図4に基づいてこの発明の第3の実
施形態に係る自動傾き補正装置を説明する。この実施形
態は、上記第2の実施形態の変形例である。
【0101】第3の実施形態に係る自動傾き補正装置で
は、第2の実施形態と同様に、コリメートレンズ2から
出射される平行光(レーザー光L1)が自由液面C1に
入射角45°で入射するようになっている。
【0102】この自動傾き補正装置では、ガリレオ式望
遠鏡8から出射したレーザー光L3を、ルーフプリズム
6によって反転しかつ水平方向へ反射するようになって
いる。ルーフプリズム6で水平方向に反射されるレーザ
ー光L3の光路中にハーフプリズム9が配置されてい
る。
【0103】ルーフプリズム6からのレーザー光L3は
ハーフプリズム9で鉛直上方へ反射され、透明容器3の
下壁部3Cに入射してシリコンオイルC及び自由液面C
1を下から上へ透過するようになっている。透明容器3
の上壁部3Dの内面3D´は反射ミラー面になってい
る。
【0104】シリコンオイルC及び自由液面C1を下か
ら上へ透過したレーザー光L4が、反射ミラー面3D´
で反射され、再び自由液面C1及びシリコンオイルCを
上から下へ透過して透明容器3の底壁部3Cから出射
し、ハーフプリズム9に入射するようになっている。
【0105】ハーフプリズム9の鉛直下方には、ハーフ
プリズム9を透過したレーザー光L4が鉛直上方を向く
ように、この光に角度変化を与えるビームエキスパンダ
(角度変更手段)12が設けられている。ビームエキス
パンダ12は2つの凸レンズ12A、12Bで構成され
ている。
【0106】ルーフプリズム6、ハーフプリズム9及び
反射ミラー面3D´により、自由液面C1で全反射して
透明容器3から出射した光を反転させると共に、反転し
た光がシリコンオイルC及び自由液面C1を2回透過す
るように反射する光学手段が構成されている。
【0107】次に、第3の実施形態に係る自動傾き補正
装置の動作を説明する。
【0108】装置全体が角度θ1だけ傾くと、シリコン
オイルCの自由液面C1は水平を保つので、自由液面C
1が透明容器3に対して角度θ1だけ傾く。
【0109】コリメートレンズ2によって平行光L1に
なったレーザー光L1は、自由液面C1にほぼ45°の
入射角(図4に示す場合には(45°+θ1)の入射
角)45°の入射角で入射し、自由液面C1で全反射さ
れる。
【0110】そのため、自由液面C1で全反射したレー
ザー光L2のうち、X軸成分の前記反射角の変化θ2x
は、θ2x=2nθ1で表され、かつY軸成分の前記反
射角の変化θ2yは、θ2y=1.4142nθ1で表
される。
【0111】このように反射感度の異なる2軸方向の光
成分を有するレーザー光L2が、シリコンオイルC及び
出射壁部3Bを通って透明容器3から出射され、ガリレ
オ式望遠鏡8に入射する。レーザー光L2のうち、Y軸
成分のみがガリレオ式望遠鏡8によって反射感度を1.
4142倍にされる。
【0112】すなわち、すなわち、Y軸成分の反射角の
変化θ2y(=1.4142nθ1)がX軸成分の反射
角の変化θ2x(=2nθ1)と同じ2nθ1になる。
【0113】このようにして透明容器3から出射したレ
ーザー光L2は、ガリレオ式望遠鏡8によって反射感度
を全方向で等しくされ、θ3=2nθ1の角度をもって
ルーフプリズム6に入射する。
【0114】ルーフプリズム6で反転されかつ反射され
たレーザー光L3は、水平方向へ進み、ハーフプリズム
9に入射し、ハーフプリズム9で反射される。
【0115】この反射されたレーザー光L3は、鉛直上
方へ進み、透明容器3の底壁部3Cに略垂直に入射し、
シリコンオイルC及び自由液面C1を下から上へ透過す
る。
【0116】このとき、レーザー光L3は、2軸方向の
光成分とも反転しているので、自由液面C1を有するシ
リコンオイルCによって入射角の変化とは逆の方向に屈
折される。
【0117】すなわち、レーザー光L3は、シリコンオ
イルC及び自由液面C1を透過することによって、下記
の(3´)式で表わされる角度θ4だけ変化したレーザ
ー光となって上壁部3Dの反射ミラー面3D´に入射
し、この反射ミラー面3D´で反射される。
【0118】 θ4=2nθ1−(n−1)θ1=(n+1)θ1 (3´)式 反射ミラー面3D´で反射されたレーザー光L3は、入
射時とは異なる経路を通って自由液面C1に入射し、自
由液面C1及びシリコンオイルCを上から下へ透過す
る。
【0119】このとき、レーザー光L3は、2軸方向の
光成分とも反転しているので、上記1回目の透過の場合
と同様に、自由液面C1を有するシリコンオイルCによ
ってレーザー光L3の変化とは逆の方向に屈折される。
【0120】すなわち、レーザー光L3は、自由液面C
1及びシリコンオイルCを透過することによって、下記
の(4´)式で表わされる角度θ5だけ変化したレーザ
ー光L4となって底壁部3Cから出射し、ハーフプリズ
ム9に入射する。
【0121】 θ5=(n+1)θ1−(n−1)θ1=2θ1 (4´)式 ハーフプリズム9に入射したレーザー光L4は、ハーフ
プリズム9を透過し、鉛直方向に対してθ5の角度だけ
傾いた状態でビームエキスパンダ12に入射する。
【0122】ビームエキスパンダー12の凸レンズ12
Aの焦点距離f2は10mmであり、その凸レンズ12
Bの焦点距離f3は20mmであり、f2:f3=1:
2となっている。
【0123】そのため、ビームエキスパンダー12の凸
レンズ12Bから出射されるレーザー光L5の傾き角度
θ6は、 θ6=2θ1・f2/f3=θ1 (5´)式 となると共に、レーザー光L5の出射方向も反転するの
で(傾き角度θ6の変化方向が角度θ1の装置の傾きと
は逆方向であるので)、角度θ1の傾き補正が成り立
つ。
【0124】しかも、上記(5´)式は、上記従来技術
の(1)式のようにシリコンオイルCの屈折率nの項を
含んでいないので、シリコンオイルCの屈折率nが温度
変化によって変化しても、傾き補正の精度に影響を及ぼ
すことがなく、傾き補正が常に高精度でなされる。
【0125】上記第3の実施形態によれば、ルーフプリ
ズム6により反転されたレーザー光L3がシリコンオイ
ルC及び自由液面C1を2回透過することによって、透
明容器3から鉛直下方へ出射するレーザー光4(装置か
らの出射光)に対するシリコンオイルCの屈折率nの影
響をなくす作用が与えられると共に、ビームエキスパン
ダ12が前記2回の透過後レーザー光4に角度変化を与
えることによって、レーザー光4が常に鉛直下方を向く
ようにする角度変化が与えられる。
【0126】したがって、レーザーダイオード1からの
レーザー光L1が自由液面c1に入射角45°で入射す
る場合に、温度変化によりシリコンオイルCの屈折率n
が変化しても、その影響を受けない傾き補正を行なうこ
とができる。
【0127】また、上記第3の実施形態によれば、図3
に示す上記第2の実施形態と比べて、反射ミラー5が無
い分だけ構成が簡単になり、コストを低減することがで
きる。
【0128】図5は図1に示す第1の実施形態に係る自
動傾き補正装置を光学式レベルに用いた応用例である。
この光学式レベルには、図1に示す自動傾き補正装置が
内蔵されている。
【0129】光学式レベルは、接眼レンズ13A、目盛
り板13B及び対物レンズ13Cで構成された視準用の
望遠鏡13を備えている。アルミダイカスト製の容器3
0内には、上部に空間7が形成されるようにシリコンオ
イルCが封入されている。
【0130】望遠鏡13は、その光軸を通る光L10が
自由液面C1に60°の入射角で入射するように配置さ
れている。容器30には、光L10が直角に入射するガ
ラス窓30Aと、光L10が自由液面C1で全反射され
た光L20が直角に入射するガラス窓30Bと、下部ガ
ラス窓30Cと、下面ガラス窓30Cと略平行である上
部ガラス板30Dとがそれぞれ固定されている。
【0131】上部ガラス板30Dの下面には、シリコン
オイルCが上部ガラス板30Dに付着して光学像が乱れ
るのを防止するための筒状のカバー14が固定されてい
る。また、上部ガラス板30Dの上面には、水平な光路
を鉛直な光路へ変更するペンタプリズム15が固定され
ている。
【0132】上記構成を有する光学式レベルの動作を説
明する。
【0133】接眼レンズ13Aを覗くことにより、ペン
タプリズム15に水平方向から入射するターゲットの像
を観察して視準することができる。
【0134】この光学式レベルによれば、図1に示す上
記1の実施形態に係る自動傾き補正装置を内蔵してお
り、装置の傾き補正が自動的になされるので、装置全体
が角度θ1だけ傾いたとしても、接眼レンズ13Aを覗
くことにより、常に水平方向からペンタプリズム15に
入射するターゲットの像を観察して視準することができ
る。しかも、シリコンオイルCの屈折率nが温度変化に
よって変化しても、傾き補正の精度に影響を及ぼすこと
がなく、常に高精度な視準を行なうことができる。
【0135】次に、図6に基づいてこの発明の第4の実
施形態に係る傾斜センサ(傾き検出装置)について説明
する。この傾斜センサは、各種の光学機器の本体に内蔵
され、その光学機器の2軸方向(前記X軸方向及びY軸
方向)の傾斜角を検出するためのものである。
【0136】この傾斜センサは、図1に示す第1の実施
形態に係る自動傾き補正装置を用いたもので、反射ミラ
ーに代えて2つの反射ミラー5A、5Bを用いた点を除
き、その自動傾き補正装置の全ての部材を備えている。
この傾斜センサは、第1の実施形態に係る自動傾き補正
装置と同様に、コリメートレンズ2からのレーザー光L
1が自由液面C1に60°の入射角で入射するようにな
っている。
【0137】この傾斜センサは、ルーフプリズム6によ
って反転されたレーザー光L3が透明容器3の上壁部3
Dに入射するように構成されている。そのために、ルー
フプリズム6が透明容器3の上方に設けられ、かつアナ
モルフィックプリズム4からのレーザー光L2を鉛直上
方へ反射する反射ミラー5Aと、反射ミラー5Aからの
レーザー光L3をルーフプリズム6へ向けて水平方向に
反射する反射ミラー5Bとを備えている。
【0138】傾斜センサは、さらに、透明容器3の鉛直
下方に設けられた投影レンズ20と、投影レンズ20の
鉛直下方に設けられ、2軸方向の傾斜を検出する4分割
受光素子40とを備えている。
【0139】投影レンズ20は、透明容器3の底壁部3
Cから出射したレーザー光L4を受光素子40上に投影
するためのもので、f2・tanθ4(f2は投影レン
ズ20の焦点距離)の投影倍率をもっている。
【0140】4分割受光素子40は、互いに直交する2
つの分割線で分割された4つの受光素子40A、40
B、40C及び40Dで構成されている。受光素子40
Aと40CでY軸方向の傾斜を、40Bと40DでX軸
方向の傾斜をそれぞれ検出するようになっている。
【0141】この傾斜センサは、さらに、受光素子40
Aと40Cの出力差に基づきY軸方向の傾斜角を演算す
る傾斜角演算部(図示略)と、受光素子40Bと40D
の出力差に基づきX軸方向の傾斜角を演算する傾斜角演
算部(図示略)と、両演算部で演算されたX軸及びY軸
方向の傾斜角を表示する表示装置(図示略)とを備えて
いる。
【0142】4分割受光素子40は、傾斜センサを構成
する他の部材と共に光学機器の本体に固定されている。
【0143】また、傾斜センサは、傾斜角が0(θ1=
0)のとき、透明容器3の底壁部3Cから鉛直下方へ出
射するレーザー光L4が投影レンズ20を介して4分割
受光素子40の中心(2つの分割線の交点)に入射する
ように調整されている。
【0144】次に、第4の実施形態に係る傾き傾斜セン
サの動作を説明する。
【0145】センサ全体が角度θ1だけ傾くと、透明容
器3に封入されたシリコンオイルCの自由液面C1は水
平を保つので、自由液面C1が透明容器3に対して角度
θ1だけ傾く。
【0146】図1に示す第1の実施形態と同様に、自由
液面C1で全反射して透明容器3から出射したレーザー
光L2は、アナモルフィックプリズム4によって反射感
度を全方向で等しくされ、θ3=nθ1の角度をもって
反射ミラー5Aに入射する。
【0147】反射ミラー5Aで反射されたレーザー光L
3は、鉛直上方へ進んで反射ミラー5Bで反射され、水
平方向に進んでルーフプリズム6に入射する。
【0148】このレーザー光L3は、ルーフプリズム6
によって2軸方向の光成分(X軸成分及びY軸成分)と
も反転されると共に反射される。
【0149】この反転したレーザー光L3は、透明容器
3の上壁部3Dに略垂直に入射し、自由液面C1及びシ
リコンオイルCを上から下へ1回透過する。
【0150】このとき、レーザー光L3は、2軸方向の
光成分とも反転しているので、透明容器3に対して角度
θ1だけ傾いた自由液面C1を有するシリコンオイルC
によって、レーザー光L3の変化とは逆の方向に屈折さ
れる。
【0151】すなわち、レーザー光L3は、シリコンオ
イルC及び自由液面C1を1回透過することによって、
上記(2)式と同じ下記の(2A)式で表わされる角度
θ4だけ変化したレーザー光L4となって透明容器3の
底壁部3Cから下方へ出射する。
【0152】 θ4=nθ1−(n−1)θ1 (2A)式 (2A)式より θ4=θ1 (2A´)式 となり、かつ角度θ4が装置の傾斜角θ1とは逆の方向
に変化しているので、レーザー光L4は透明容器3の底
壁部3Cから鉛直下方へ出射する。
【0153】このレーザー光L4は投影レンズ20を介
して4分割受光素子40上に入射する。このとき、4分
割受光素子40は他の構成部材と共に角度θ1だけ傾斜
しているので、底壁部3Cから鉛直下方へ出射したレー
ザー光L4は、4分割受光素子40上の中心からずれた
位置に入射する。
【0154】そのため、受光素子40Aと40C間及び
受光素子40Bと40Dの間にそれぞれ出力差が生じ
る。受光素子40Aと40Cの出力差に基づきY軸方向
の傾斜角が、受光素子40Bと40Dの出力差に基づき
X軸方向の傾斜角がそれぞれ演算され、演算された2軸
方向の傾斜角が表示装置に表示される。
【0155】この第4の実施形態に係る傾斜センサによ
れば、上記(2A)式はシリコンオイルCの屈折率nの
項を含んでいないので、温度変化によって屈折率nが変
化しても、レーザー光L4は常に透明容器3の底壁部3
Cから鉛直下方へ出射する。
【0156】したがって、温度変化による屈折率nの変
化が傾き検出の精度に影響を及ぼすことがなく、常に高
精度で2軸方向の傾斜角を検出することができる。
【0157】次に、図7に基づいてこの発明の第5の実
施形態に係る傾斜センサ(傾き検出装置)について説明
する。
【0158】この傾斜センサは、図3に示す第2の実施
形態に係る自動傾き補正装置を用いたもので、この自動
傾き補正装置を構成する部材のうち、ビームエキスパン
ダ10を除く全ての部材をその自動傾き補正装置と同じ
配置で有している。この傾斜センサは、第2の実施形態
に係る自動傾き補正装置と同様に、コリメートレンズ2
からのレーザー光L1が自由液面C1に45°の入射角
で入射するように構成されている。
【0159】また、傾斜センサは、ハーフプリズム9の
鉛直上方に設けられた4分割受光素子40を備えてい
る。傾斜センサは、傾斜角が0(θ1=0)のとき、ハ
ーフプリズム9から鉛直上方へ出射するレーザー光L5
が4分割受光素子40の中心に入射するように調整され
ている。
【0160】次に、第5の実施形態に係る傾斜センサの
動作を説明する。
【0161】センサ全体が角度θ1だけ傾くと、透明容
器3に封入されたシリコンオイルCの自由液面C1は水
平を保つので、自由液面C1が透明容器3に対して角度
θ1だけ傾く。
【0162】図3に示す第2の実施形態と同様に、自由
液面C1で全反射して透明容器3から出射したレーザー
光L2は、ガリレオ式望遠鏡8によって反射感度を全方
向で等しくされ、θ3=2nθ1の角度をもって反射ミ
ラー5に入射する。
【0163】反射ミラー5で反射されたレーザー光L3
は、ルーフプリズム6によって2軸方向の光成分とも反
転されると共に水平方向へ反射された後、ハーフプリズ
ム9によって鉛直下方へ反射されて透明容器3の上壁部
3Dに略垂直に入射し、自由液面C1及びシリコンオイ
ルCを上から下へ透過する。
【0164】このとき、レーザー光L3は、2軸方向の
光成分とも反転しているので、透明容器3に対して角度
θ1だけ傾いた自由液面C1を有するシリコンオイルC
によってレーザー光L3の変化とは逆の方向に屈折され
る。
【0165】すなわち、レーザー光L3は、自由液面C
1及びシリコンオイルCを透過することによって、上記
(3)式と同じ下記の(3A)式で表わされる角度θ4
だけ変化して透明容器3の下壁部3Cから下方へ出射
し、第2の反射ミラー11に入射する。
【0166】 θ4=2nθ1−(n−1)θ1=(n+1)θ1 (3A)式 第2の反射ミラー11で反射されたレーザー光L3は、
入射時とは異なる経路を通って下壁部3Cから透明容器
3内に入射し、自由液面C1及びシリコンオイルCを下
から上へ透過する。
【0167】このとき、レーザー光L3は、2軸方向の
光成分とも反転しているので、上記1回目の透過の場合
と同様に、自由液面C1を有するシリコンオイルCによ
ってレーザー光L3の変化とは逆の方向に屈折される。
【0168】すなわち、レーザー光L3は、シリコンオ
イルC及び自由液面C1を透過することによって、上記
(4)式と同じ下記の(4A)式で表わされる角度θ5
だけ変化したレーザー光L4となって透明容器3の上壁
部3D及びハーフプリズム9を透過して上方へ出射す
る。
【0169】 θ5=(n+1)θ1−(n−1)θ1=2θ1 (4A)式 このレーザー光L4がθ5の角度をもって4分割受光素
子40上に入射する。このとき、レーザー光L4は、θ
5(=2θ1)の角度に応じて4分割受光素子40上の
中心からずれた位置に入射する。
【0170】そのため、受光素子40Aと40C間及び
受光素子40Bと40Dの間にそれぞれ出力差が生じ
る。受光素子40Aと40Cの出力差に基づきY軸方向
の傾斜角が、受光素子40Bと40Dの出力差に基づき
X軸方向の傾斜角がそれぞれ演算され、演算された2軸
方向の傾斜角が表示装置に表示される。
【0171】この第5の実施形態に係る傾斜センサによ
れば、上記(4A)式はシリコンオイルCの屈折率nの
項を含んでいないので、温度変化によって屈折率nが変
化しても、レーザー光L4は常にセンサの傾斜角θ1に
応じた角度θ5をもって受光素子40上に入射する。し
たがって、温度変化による屈折率nの変化が傾き検出の
精度に影響を及ぼすことがなく、常に高精度で2軸方向
の傾斜角を検出することができる。
【0172】また、第5の実施形態に係る傾斜センサに
よれば、図6に示す上記第4の実施形態と比べて、反射
ミラーが1つ少なくなった無い分だけ構成が簡単にな
り、コストを低減することができる。
【0173】次に、図8に基づいてこの発明の第6の実
施形態に係る傾き傾斜センサ(検出装置)について説明
する。
【0174】この傾斜センサは、図4に示す第3の実施
形態に係る自動傾き補正装置を用いたもので、この自動
傾き補正装置を構成する部材のうち、ガリレオ式望遠鏡
8及びビームエキスパンダ12を除く全ての部材を備え
ている。この傾斜センサは、第3の実施形態に係る自動
傾き補正装置と同様に、コリメートレンズ2からのレー
ザー光L1が自由液面C1に45°の入射角で入射する
ように構成されている。
【0175】この傾斜センサは、自由液面C1で全反射
して透明容器3の出射壁部3Bから出射したレーザー光
L2が、ルーフプリズム6によって反転されると共に水
平方向に反射され、透明容器3の底壁部3Cに固定され
たハーフプリズム9に入射するようになっている。
【0176】この入射したレーザー光L2は、ハーフプ
リズム9で鉛直上方へ反射され、透明容器3の下壁部3
Cに入射してシリコンオイルC及び自由液面C1を下か
ら上へ透過するようになっている。
【0177】この透過したレーザー光L3の一部は透明
容器3のハーフミラー3Eを透過して鉛直上方へ進み、
その一部はハーフミラー3Eで反射されるようになって
いる。
【0178】さらに、この反射したレーザー光L3が、
再び自由液面C1及びシリコンオイルCを上から下へ透
過するようになっている。
【0179】透明容器3の鉛直上方には、Y軸方向の傾
斜を検出する2分割受光素子(第1の受光部)41が設
けられている。ハーフプリズム9の鉛直下方には、X軸
方向の傾斜を検出する2分割受光素子(第2の受光部)
42が設けられている。
【0180】2分割受光素子41はX軸方向に沿った分
割線を境に分割された2つの受光素子41A、41B
で、2分割受光素子42はY軸方向に沿った分割線を境
に分割された2つの受光素子42A、42Bでそれぞれ
構成されている。
【0181】受光素子41A、41Bの出力差に基づき
Y軸方向の傾斜角が不図示の傾斜角演算部により演算さ
れ、かつ受光素子42A、42Bの出力差に基づきX軸
方向の傾斜角が不図示の傾斜角演算部により演算される
ようになっている。
【0182】また、傾斜センサは、傾斜角が0(θ1=
0)のとき、透明容器3のハーフミラー3Eから鉛直上
方へ出射するレーザー光L4が2分割受光素子41の中
心(前記分割線の中心)に入射しかつハーフプリズム9
から鉛直下方へ出射するレーザー光L5が2分割受光素
子42の中心(前記分割線の中心)に入射するように調
整されている。
【0183】次に、第6の実施形態に係る傾斜センサの
動作を説明する。
【0184】センサ全体が角度θ1だけ傾くと、シリコ
ンオイルCの自由液面C1は水平を保つので、自由液面
C1が透明容器3に対して角度θ1だけ傾く。
【0185】自由液面C1で全反射して透明容器3の出
射壁部3Bから出射したレーザー光L2のうち、X軸成
分の前記反射角の変化θ2xは、θ2x=2nθ1で表
され、かつY軸成分の前記反射角の変化θ2yは、θ2
y=1.4142nθ1で表される。
【0186】このように角度の異なる2軸方向の光成分
を有するレーザー光L2が、ルーフプリズム6に入射す
る。すなわち、レーザー光L2のX軸成分はθ2x=2
nθ1の角度をもって、そのY軸成分はθ2y=1.4
142nθ1の角度をもってルーフプリズム6にそれぞ
れ入射する。
【0187】この入射したレーザー光L2は、ルーフプ
リズム6で2軸方向とも反転されると共に反射され、水
平方向へ進んでハーフプリズム9に入射し、ハーフプリ
ズム9で反射される。
【0188】この反射されたレーザー光L2は、鉛直上
方へ進み、透明容器3の底壁部3Cに入射し、シリコン
オイルC及び自由液面C1を下から上へ透過する。
【0189】このとき、レーザー光L2は、2軸方向の
光成分とも反転しているので、自由液面C1を有するソ
リコンオイルCによってレーザー光L2の変化とは逆の
方向に屈折される。
【0190】すなわち、レーザー光L2のX軸成分及び
Y軸成分は、シリコンオイルC及び自由液面C1を透過
することによって、下記の(6)式及び(7)式でそれ
ぞれ表わされる角度θ3x及びθ3yだけ変化したレー
ザー光3となってハーフミラー3Eに入射する。
【0191】 θ3x=2nθ1−(n−1)θ1=(n+1)θ1 (6)式 θ3y=nθ1−(n−1)θ1=θ1 (7)式 レーザー光L3の一部はハーフミラー3Eを透過し、そ
の一部はハーフミラー3Eで反射される。
【0192】ハーフミラー3Eを透過したレーザーL4
は、上方へ進んで2分割受光素子41に入射する。この
とき、2分割受光素子41の受光素子41A、41B
は、X軸方向に沿った分割線を境に分割されているの
で、X軸方向の傾斜(θ3x)を検出せずに、Y軸方向
の傾斜(θ3y)のみを検出することができる。
【0193】上記(7)式より、 θ3y=θ1 (7´)式 となり、かつ角度θ3yが傾斜角θ1とは逆の方向に変
化している。そのため、ハーフミラー3Eを透過したレ
ーザーL4は、ハーフミラー3Eから鉛直上方へ出射す
る。このとき、2分割受光素子41は他の構成部材と共
に角度θ1だけ傾斜しているので、レーザー光L4は、
2分割受光素子41の中心からずれた位置に入射する。
【0194】これによって、受光素子41Aと41B間
にそれぞれ出力差が生じる。この出力差に基づきY軸方
向の傾斜角(θ3y=θ1)が演算され、この演算結果
が表示装置に表示される。
【0195】一方、ハーフミラー3Eで反射されたレー
ザー光L3の一部は、入射時とは異なる経路を通って自
由液面C1に入射し、自由液面C1及びシリコンオイル
Cを上から下へ透過する。
【0196】このとき、レーザー光L3は、2軸方向の
光成分とも反転しているので、上記1回目の透過の場合
と同様に、自由液面C1を有するシリコンオイルCによ
ってレーザー光L3の変化とは逆の方向に屈折される。
【0197】すなわち、レーザー光L3のX軸成分及び
Y軸成分は、自由液面C1及びシリコンオイルCを透過
することによって、下記の(8)式及び(9)式でそれ
ぞれ表わされる角度θ4x及びθ4yだけ変化したレー
ザー光L5となってハーフプリズム9から下方へ出射す
る。
【0198】 θ4x=(n+1)θ1−(n−1)θ1=θ1 (8)式 θ4y=θ1−(n−1)θ1=(2−n)θ1 (9)式 ハーフプリズム9から下方へ出射したレーザーL5は2
分割受光素子42に入射する。このとき、2分割受光素
子42は、Y軸方向に沿った分割線を境に分割されてい
るので、Y軸方向の傾斜(θ4y)を検出せずに、X軸
方向の傾斜(θ4x)のみを検出することができる。
【0199】上記(8)式より、 θ4x=θ1 (8´)式 となり、かつ角度θ4xが傾斜角θ1とは逆の方向に変
化している。
【0200】そのため、レーザーL5は、ハーフミラー
3Eから鉛直下方へ出射する。このとき、2分割受光素
子42は他の構成部材と共に角度θ1だけ傾斜している
ので、レーザー光L5は、2分割受光素子42の中心か
らずれた位置に入射する。
【0201】これによって、受光素子42Aと42B間
にそれぞれ出力差が生じる。この出力差に基づきX軸方
向の傾斜角(θ4x=θ1)が演算され、この演算結果
が表示装置に表示される。
【0202】この第6の実施形態に係る傾斜センサによ
れば、上記(7´)式及び(8´)式はシリコンオイル
Cの屈折率nの項を含んでいないので、温度変化によっ
て屈折率nが変化しても、レーザー光L4及びL5は常
に透明容器3から鉛直上方及び鉛直下方へそれぞれ出射
する。したがって、温度変化による屈折率nの変化が傾
き検出の精度に影響を及ぼすことがなく、常に高精度で
2軸方向の傾斜角を検出することができる。
【0203】また、第6の実施形態に係る傾斜センサに
よれば、反射感度の異なるX軸成分とY軸成分を分けて
2分割受光素子41と42にそれぞれ入射させるように
構成したので、図7に示す第5の実施形態におけるガリ
レオ式望遠鏡8のような反射感度補正手段が不要とな
る。
【0204】これによって、構成が簡単で低コストの傾
斜センサを得ることができる。尚、第4,5,6実施形
態の傾斜センサにおける受光手段はラインセンサやCC
D等の受光素子であってもかまわない。
【0205】図9はこの発明の第7の実施形態に係る自
動傾き補正装置を示す全体構成図である。
【0206】この自動傾き補正装置は、レーザダイオー
ド1と、自由液面C1を有するシリコンオイルCが収容
された透明容器300と、レーザダイオード1からのレ
ーザ光Lを自由液面C1へ向けるコリメートレンズ(投
光系)2と、アナモルフィックプリズム(透過感度変更
手段)4と、反射ミラー5,50と、ルーフプリズム6
と、ビームエキスパンダ(反射感度補正手段)51とを
備えている。
【0207】レーザ光Lを鉛直下方へ出射するレーザダ
イオード1は、コリメートレンズ2の焦点位置f1に合
致させて配置されている。これによってコリメートレン
ズ2から出射されるレーザ光Lは平行光となり、自由液
面C1にほぼ垂直に入射する。
【0208】透明容器300はガラス材で出来た密閉容
器である。透明容器300には上部に空間が形成される
ようにシリコンオイルCが封入されている。この透明容
器300は、レーザ光L1に対して垂直に設けられた上
壁部300Dと、上壁部300Dと平行な底壁部300
Cと、底壁部300Cに対して−60゜の角度で形成さ
れた傾斜壁部300Aと、底壁部300Cに対して60
゜の角度で形成された傾斜壁部300Bとからなる。
【0209】ルーフプリズム6は、透明容器300を透
過したレーザ光L2のX6軸方向とY軸方向との光成分
を反転させるとともに、反射ミラー5へ向けてレーザ光
L3を反射させる。
【0210】アナモルフィックプリズム4は、反射ミラ
ー5で反射したレーザ光L2の光路上に配置されてい
る。このアナモルフィックプリズム4は、自由液面C1
を有するシリコンオイルC内を屈折するレーザ光の直交
する2軸方向の光成分(X軸方向およびY軸方向の光成
分)の屈折感度を変更させるもので、楔形プリズム4
A,4Bで構成され、透明容器300の傾斜壁部300
Bにレーザ光L3を垂直に入射させる。
【0211】ここで使用されたアナモルフィックプリズ
ム4は、X軸方向の光成分の屈折角を2倍に変化させ、
Y方向の光成分の屈折角を変化させない。
【0212】反射ミラー50は、自由液面C1で全反射
して透明容器300から出射するレーザ光L4をビーム
エキスパンダ51へ向けて反射する。
【0213】ビームエキスパンダ51は自由液面C1で
全反射したレーザ光L4の2軸方向の光成分の反射感度
を等しくするもので、凸形状のシリンドリカルレンズ5
1A,51Bで構成される。シリンドリカルレンズ51
A,51Bは、X軸成分だけに曲率をもつ凸レンズであ
り、焦点距離はそれぞれf2,f3である。
【0214】そして、シリンドリカルレンズ51A,5
1Bは、それぞれの焦点位置を合致させている。このビ
ームエキスパンダ51はX軸方向の光成分の反射感度を
1/2に変化させ、Y軸方向の光成分の反射感度は変化
させない。
【0215】次にこの第7の実施形態に係る自動傾き補
正装置の動作を説明する。
【0216】装置全体が角度θ1だけ傾くと、透明容器
300に収容されたシリコンオイルCの自由液面C1は
水平を保つので、装置全体が自由液面C1に対して角度
θ1だけ傾く。
【0217】図9では、自由液面C1が透明容器300
に対して実線で示す水平状態から破線で示す状態へ角度
θ1だけ傾いたように示してある。
【0218】レーザダイオード1から出射されるレーザ
光Lは、コリメートレンズ2によって平行光となる。こ
のレーザ光L1は透明容器300の上壁部300Dから
入射し、自由液面C1及びシリコンオイルCを透過した
後、下壁部300Cからレーザ光L2として下方へ出射
される。
【0219】このレーザ光L2はルーフプリズム6に入
射し、X軸方向及びY軸方向の光成分を反転させるとと
もに、側方へ反射される。
【0220】側方へ反射されたレーザ光L2は反射ミラ
ー5で反射され、進行方向を150゜変えられてアナモ
ルフィックプリズム4に入射する。
【0221】このとき、シリコンオイルCによるレーザ
光L2の屈折角θ2は、 θ2=(n−1)θ1(nはシリコンオイルCの屈折
率) である。
【0222】レーザ光L2のうち、X軸方向の光成分だ
けがアナモルフィックプリズム4によって屈折角を2倍
にされる。
【0223】したがって、感度θ3xは θ3x=2θ2=2(n−1)θ1 となる。
【0224】一方、Y軸方向の光成分は変化しないの
で、感度θ3yは、 θ3y=θ2=(n−1)θ1 となる。
【0225】このようにシリコンオイルCを透過したレ
ーザ光L2は、アナモルフィックプリズム4によって
X,Y軸方向で屈折角感度θ3x,θ3yが変更され、
透明容器300の傾斜壁300Bから再び透明容器30
0内に入射する。
【0226】この透明容器300への入射角は、装置が
傾いていないときの入射角60゜から角度θ1だけ変化
している。したがって、透明容器300に入射したレー
ザ光L3はほぼ60゜の入射角(図11の場合は60゜
−θ1+θ3)でシリコンオイルCに入射し、自由液面
C1で全反射される。
【0227】自由液面C1で全反射した光のうち、X軸
方向の光成分(以下、X軸成分という)の全反射角の感
度θ4xは、 θ4x=2nθ1−θ3x =2nθ1−2(n−1)θ1 =2θ1 Y軸方向の光成分(以下、Y軸成分という)の全反射角
の感度θ4yは、 θ4y=nθ1−θ3y =nθ1−(n−1)θ1 =θ1 となる。
【0228】このように透明容器300から出射したレ
ーザ光L4は2軸方向にそれぞれ異なる反射感度を持
つ。
【0229】レーザ光L4は更に反射ミラー50によっ
て上方に反射され、ビームエキスパンダ51に入射す
る。
【0230】シリンドリカルレンズ51A,51Bの焦
点距離f2と焦点距離f3との間にはf2:f3=1:
2の関係があり、X軸成分の角度倍率は1/2である。
【0231】したがって、ビームエキスパンダ51を透
過したレーザ光L5の角度θ5は、 θ5x=θ4x・1/2 =2θ1・1/2 =θ1 θ5y=θ4y・1 =θ1 となって鉛直上方へ出射される。
【0232】この第7の実施形態に係る自動傾き補正装
置によれば、上記式にはシリコンオイルCの屈折率nの
項が含まれていないので、シリコンオイルCの屈折率n
が温度変化によって変化しても、傾き補正の精度に影響
が及ばず、傾き補正が常に高精度でなされる。
【0233】図10(a)はこの発明の第8の実施形態
に係る傾き検出装置を示す全体構成図、図10(b)は
ビームエキスパンダのa矢視図である。
【0234】この傾き検出装置は、レーザダイオード1
と、レーザダイオード1からのレーザ光を自由液面C1
へ向けるコリメートレンズ(投光系)2と、光を2分割
するビームスプリッタ9と、自由液面C1を有するシリ
コンオイルCが収容された透明容器300と、ガリレオ
式望遠鏡(透過感度変更手段)8と、反射ミラー5,1
1と、ルーフプリズム6と、4分割受光部40とを備え
ている。
【0235】レーザ光Lを下方へ出射するレーザダイオ
ード1は、コリメートレンズ2の焦点位置f1に合致さ
せて配置されている。これによってレーザ光Lはコリメ
ートレンズ2から平行光となって出射される。
【0236】透明容器300はガラス材で構成されてい
る。透明容器300は、レーザ光L1に対して垂直に設
けられた上壁部300Dと、上壁部300Dと平行な底
壁部300Cと、底壁部300Cに対して−60゜の角
度で形成された傾斜壁部300Aと、底壁部300Cに
対して60゜の角度で形成された傾斜壁部300Bとを
有する密閉容器である。
【0237】透明容器300内には上部に空間7が形成
されるようにシリコンオイルCが封入されている。上壁
部300Dには、ビームスプリッタ9が固着されてい
る。また、底壁部300Cの下方には、底壁部300C
と平行に反射ミラー11が配置されている。
【0238】前記ビームスプリッタ9の側方にはループ
プリズム6が配設され、透明容器300を2回透過した
レーザ光L3がループプリズム6に入射する。レーザ光
L3はループプリズム6で2軸方向の光成分を反転させ
るとともに、レーザ光L3を反射ミラー5に向けて反射
する。
【0239】ガリレオ式望遠鏡8は、反射ミラー5で反
射されたレーザ光L3の光路上に配置され、レーザ光L
3の直交する2軸方向の光成分の屈折感度を変更するも
ので、透明容器300の傾斜壁300Bにレーザ光L4
をほぼ直角に入射させる。
【0240】ここで使用されたガリレオ式望遠鏡8は、
焦点位置を合致させて配設されたシリンドリカルレンズ
8A,8Bからなる。シリンドリカルレンズ8AはY軸
方向だけに曲率を持つ凹レンズであり、シリンドリカル
レンズ8BはY軸方向だけに曲率を持つ凸レンズであ
る。
【0241】それぞれの焦点距離f4と焦点距離f5と
の間には、f4:f5=1:2の関係があり、角度倍率
を1/2としている。したがって、Y軸方向の光成分の
屈折角が1/2に変化し、X軸方向の光成分の屈折角
は、ガリレオ式望遠鏡8によって変化しない。
【0242】4分割受光部40は同面積の4つの受光素
子40A〜40Dで構成される。
【0243】次に、第8の実施形態に係る傾き検出装置
の動作を説明する。
【0244】装置全体が角度θ1だけ傾くと、透明容器
300に封入されたシリコンオイルCの自由液面C1は
水平を保つので、装置全体が自由液面C1に対して角度
θ1だけ傾く。図10では自由液面C1が透明容器30
0に対して実線で示す水平状態から破線で示す状態へ角
度θ1だけ傾いたように示してある。
【0245】レーザダイオード1から出射されたレーザ
光Lは、コリメートレンズ2によって平行なレーザ光L
1となる。このレーザ光L1はビームスプリッタ9を透
過して透明容器300の上壁部300Dから入射し、更
にシリコンオイルC内を透過して底壁部300Cからレ
ーザ光L2として出射する。
【0246】このときのレーザ光L2の屈折角度θ2
は、 θ2=(n−1)θ1(nはシリコンオイルCの屈折
率) である。
【0247】レーザ光L2は反射ミラー11によって反
射され、再び底壁部300Cから透明容器300内に入
射する。このレーザ光L2はシリコンオイルCを透過し
て上壁部300Dからレーザ光L3として出射し、ビー
ムスプリッタ9によってルーフプリズム6へ向けて反射
される。
【0248】このときのレーザ光L3の屈折角度θ3
は、 θ3=2(n−1)θ1 となる。
【0249】レーザ光L3はルーフプリズム6によって
XY軸方向の光成分を反転し、反射ミラー5に向けて鉛
直下方へ反射される。
【0250】反射ミラー5はレーザ光L3の進行方向を
150°変えてガリレオ式望遠鏡8へ向けて反射され
る。
【0251】ガリレオ式望遠鏡8に入射したレーザ光L
3は、Y軸成分だけが屈折角を1/2にされ、レーザ光
L4として透明容器300へ向けて出射される。
【0252】このとき、Y軸方向の感度θ4yは、 θ4y=θ3・1/2=2(n−1)θ1・1/2=
(n−1)θ1 X軸成分は変化しないので、X軸方向の感度θ4xは、 θ4x=θ3=2(n−1)θ1 となる。
【0253】レーザ光L4はガリレオ式望遠鏡8によっ
てXY軸方向の感度が変更され、透明容器300の傾斜
壁部300Bから再びシリコンオイルCに入射する。
【0254】このときの入射角は、装置が傾いていない
ときの入射角60゜から角度θ1だけ変化している。し
たがって、レーザ光L4はほぼ60゜の入射角(図10
の場合は60゜−θ1+θ4)でシリコンオイルCに入
射し、自由液面C1で全反射され、傾斜壁部300Aか
ら4分割受光部40へ向けてレーザ光L5として出射さ
れる。
【0255】自由液面C1で全反射したレーザ光L5の
うち、X軸成分の反射角の感度θ5xは、 θ5x=2nθ1−θ4x =2nθ1−2(n−1)θ1 =2θ1 となる。
【0256】一方、Y軸成分の反射角の感度θ5yは、 θ5y=nθ1−θ4y =nθ1−(n−1)θ1 =θ1 となる。
【0257】このように透明容器300から出射したレ
ーザ光L5は2軸方向にそれぞれ異なる感度θ5x,θ
5yを持つことになる。
【0258】4分割受光部40には、レーザ光L5が角
度θ5をもって入射する。このとき、レーザ光L5は角
度θ5に応じて4分割受光部40の中心からずれた位置
に入射する。そのため、各受光素子40A〜40Dの受
光量に差が生じ、この受光量の差からX軸方向の傾斜角
及びY軸方向の傾斜角が演算によって検出される。
【0259】この第8の実施形態に係る傾き検出装置に
よれば、上記式にはシリコンオイルCの屈折率nの項が
含まれていないので、レーザ光L5は常に装置の傾斜角
θ1に応じた角度θ5でもって受光素子40に入射す
る。したがって、2軸方向の傾斜角度の検出を温度変化
に無関係に高精度で行なうことができる。
【0260】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明に係る自動傾き補正装置によれば、自由液面で全反射
して容器から出射した光が光学手段により反転され、こ
の反転した光が透明な液体及び自由液面を透過すること
によって、自由液面で全反射した光が容器の外の空気層
に出射するときの屈折角と、前記反転した光が透明な液
体及び自由液面を透過するときの屈折角とが相殺され
る。これによって、温度変化によって透明な液体の屈折
率が変化しても、その影響を受けない傾き補正がなされ
る。したがって、温度変化により傾き補正の精度が低下
するのを防止することができる。
【0261】請求項2記載の発明に係る自動傾き補正装
置によれば、2軸方向の光成分の反射感度を等しくした
光が光学手段により反転されて透明な液体及び自由液面
を透過するので、装置からの出射光の2軸方向の光成分
が共に一定の方向を向くように傾き補正を行なうことが
できる。
【0262】請求項3記載の発明に係る自動傾き補正装
置によれば、前記反転した光が透明な液体及び自由液面
を1回透過することによって、装置からの出射光に対す
る透明な液体の屈折率の影響をなくす作用が与えられる
と共に、装置からの出射光が常に一定の方向を向くよう
にする角度変化が与えられる。したがって、光源からの
光が自由液面に入射角60°で入射する場合に、温度変
化により透明な液体の屈折率が変化しても、その影響を
受けない傾き補正を行なうことができる。しかも、装置
からの出射光が常に一定の方向を向くように、その出射
光に角度変化を与える光学部材が不要となるので、構成
を簡単にすることができ、かつコストを低減することが
できる。
【0263】請求項4記載の発明に係る傾き補正装置に
よれば、前記反転した光が透明な液体及び自由液面を2
回透過することによって、装置からの出射光に対する透
明な液体の屈折率の影響をなくす作用が与えられると共
に、角度変更手段が前記2回の透過後容器から出射した
光に角度変化を与えることによって、装置からの出射光
が常に鉛直又は水平方向を向くようにする角度変化が与
えられる。したがって、光源からの光が自由液面に入射
角45°で入射する場合に、温度変化により透明な液体
の屈折率が変化しても、その影響を受けない傾き補正を
行なうことができる。
【0264】請求項5記載の発明に係る傾き検出装置に
よれば、自由液面で全反射して容器から出射した光が光
学手段により反転され、この反転した光が透明な液体及
び自由液面を透過することによって、自由液面で全反射
した光が容器の外の空気層に出射するときの屈折角と、
前記反転した光が透明な液体及び自由液面を透過すると
きの屈折角とが相殺される。これによって、温度変化に
より透明な液体の屈折率が変化しても、その影響を受け
ない傾き検出がなされる。したがって、温度変化により
傾き検出の精度が低下するのを防止することができる。
【0265】請求項6記載の発明に係る傾き検出装置に
よれば、自由液面で全反射して透明な容器から出射した
光のうち、透明な液体及び自由液面を1回透過した光が
第1の受光部で受光され、透明な液体及び自由液面を2
回透過した光が第2の受光部で受光されるので、反射感
度の異なる2軸方向の光成分を分けて第1及び第2の受
光部に受光させることができる。これによって、2軸方
向の光成分の反射感度を等しくする光学手段が不要とな
る。したがって、構成を簡単にすることができ、コスト
を低減することができる。
【0266】請求項7記載の発明に係る傾き補正装置に
よれば、透明な液体及び自由液面を透過して容器から出
射した光が光学手段により反転され、この反転した光が
自由液面で全反射して容器から出射することによって、
光が透明な液体及び自由液面を透過したときの屈折角
と、前記反転した光が自由液面で全反射して容器から出
射するときの屈折角とが相殺されるとともに、容器から
出射されてた光は反射感度補正手段によって角度変化が
与えられ2軸方向の光成分の反射感度が等しくされる。
これによって、温度変化によって透明な液体の屈折率が
変化しても、その影響を受けないため、傾き補正の精度
の低下を防止できる。
【0267】請求項8記載の発明に係る傾き補正装置に
よれば、液体を透過した際、感度変更手段によって2軸
方向の光成分の透過感度を変更された光が自由液面で全
反射し、2軸方向にそれぞれ異なる反射感度を持つ光を
容器から出射する。
【0268】請求項9記載の発明に係る傾き検出装置に
よれば、透明な液体及び自由液面を透過して容器から出
射した光が光学手段により反転され、この反転した光が
自由液面で全反射して容器から出射することによって、
光が透明な液体及び自由液面を透過したときの屈折角
と、前記反転した光が自由液面で全反射して容器から出
射するときの屈折角とが相殺されるとともに、容器から
出射されてた光は反射感度補正手段によって角度変化が
与えられ2軸方向の光成分の反射感度が等しくされる。
これによって、温度変化により透明な液体の屈折率が変
化しても、その影響を受けないため、傾き補正の精度の
低下を防止できる。
【0269】請求項10記載の発明に係る傾き検出装置
によれば、液体を透過した際、感度変更手段によって2
軸方向の光成分の透過感度を変更された光が自由液面で
全反射し、2軸方向にそれぞれ異なる反射感度を持つ光
を容器から出射する。
【0270】請求項11記載の発明に係る傾き検出装置
によれば、光源からの光が液体及び自由液面を2回透過
することによって、温度変化によって変化する液体の屈
折率の影響をなくすことができる。したがって、温度変
化による傾き補正の精度の低下を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明の第1の実施形態に係る自動傾
き補正装置を示す全体構成図である。
【図2】図2は2軸方向の光成分の角反射部での反射を
示す説明図である。
【図3】図3はこの発明の第2の実施形態に係る自動傾
き補正装置を全体構成図である。
【図4】図4はこの発明の第3の実施形態に係る自動傾
き補正装置を全体構成図である。
【図5】図5は図1に示す自動傾き補正装置の応用例を
示す全体構成図である。
【図6】図6はこの発明の第4の実施形態に係る傾き検
出装置を示す全体構成図である。
【図7】図7はこの発明の第5の実施形態に係る傾き検
出装置を示す全体構成図である。
【図8】図8はこの発明の第6の実施形態に係る傾き検
出装置を示す全体構成図である。
【図9】図9はこの発明の第7の実施形態に係る自動傾
き補正装置を示す全体構成図である。
【図10】図10(a)はこの発明の第8の実施形態に
係る傾き検出装置を示す全体構成図、図10(b)はガ
リレオ式望遠鏡8のa矢視図である。
【図11】図11は従来の自動傾き補正装置を示す全体
構成図である。
【図12】図12は従来の傾き検出装置を示す全体構成
図である。
【符号の説明】
1 レーザーダイオード 2 コリメートレンズ 3 透明容器 C シリコンオイル C1 自由液面 4 アナモルフィックプリズム 5 反射ミラー 6 ルーフプリズム 8 ガリレオ式望遠鏡 10,12,51 ビームエキスパンダ 40 4分割受光素子 41 2分割受光素子 40 2分割受光素子

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、自由液面を有する透明な液体が
    収納された容器と、前記光源からの光が前記自由液面で
    全反射される入射角度で、前記光を前記自由液面へ向け
    る投光系とを備えた自動傾き補正装置であって、該装置
    からの出射光が常に一定の方向を向くように補正する自
    動傾き補正装置において、 前記自由液面で全反射して前記容器から出射した光を反
    転させると共に、反転した光が前記液体及び自由液面を
    透過するように反射する光学手段を備えていることを特
    徴とする自動傾き補正装置。
  2. 【請求項2】 前記光学手段は、前記自由液面で全反射
    した光の直交する2軸方向の光成分の反射感度を等しく
    する反射感度補正手段を含むことを特徴とする請求項1
    記載の自動傾き補正装置。
  3. 【請求項3】 前記入射角度は60°であり、かつ前記
    光学手段は、前記反射した光が前記液体及び自由液面を
    1回透過するように、前記容器から出射した光を反射す
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の自動傾き補正
    装置。
  4. 【請求項4】 前記光学手段は、前記反転した光が前記
    液体及び自由液面を2回透過するように、前記容器から
    出射した光を反射し、かつ前記液体及び自由液面を2回
    透過して前記容器から出射した光が鉛直又は水平方向を
    向くように、前記容器から出射した光に角度変化を与え
    る角度変更手段を含むことを特徴とする請求項1又は2
    記載の自動傾き補正装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の自動傾き補正装置
    を用いた傾き検出装置において、 前記液体及び自由液面を透過して前記容器から出射した
    光を受光する受光手段を備えていることを特徴とする自
    動傾き検出装置。
  6. 【請求項6】 前記入射角度が60°であり、前記光学
    手段は、前記反転した光が前記液体及び自由液面を2回
    透過するように、前記容器から出射した光を反射し、か
    つ前記受光手段は、前記液体及び自由液面を1回透過し
    た光を受光する第1の受光部と、前記液体及び自由液面
    を2回透過した光を受光する第2の受光部とを有するこ
    とを特徴とする請求項5記載の自動傾き補正装置。
  7. 【請求項7】 光源と、自由液面を有する透明な液体が
    収納された容器とを備えた自動傾き補正装置であって、
    該装置からの出射光が常に一定の方向を向くように補正
    する自動傾き補正装置において、 前記光源からの光を前記液体及び自由液面を透過させる
    投光系を備え、 前記自由液面を透過して前記容器から出射した光を反転
    させると共に、反転した光を前記自由液面で全反射する
    ように反射させる光学手段と、 前記自由液面で全反射した光の直交する2軸方向の光成
    分の反射感度を等しくする反射感度補正手段とを備えて
    いることを特徴とする自動傾き補正装置。
  8. 【請求項8】 前記光学手段は、前記自由液面を透過し
    た光の直交する2軸方向の光成分の透過感度を変更する
    透過感度変更手段を含むことを特徴とする請求項7記載
    の自動傾き補正装置。
  9. 【請求項9】 光源と、自由液面を有する透明な液体が
    収納された容器とを備えた自動傾き補正装置であって、
    該装置からの出射光が常に一定の方向を向くように補正
    する自動傾き補正装置を用いた傾き検出装置において、 前記光源からの光を前記液体及び自由液面を透過させる
    投光系を備え、 前記自由液面を透過して前記容器から出射した光の向き
    を反転させると共に、反転した光を前記自由液面で全反
    射するように反射させる光学手段と、 前記自由液面で全反射して前記容器から出射した光を受
    光する受光手段とを備えていることを特徴とする傾き検
    出装置。
  10. 【請求項10】 前記光学手段は、前記自由液面を透過
    した光の直交する2軸方向の光成分の透過感度を変更す
    る透過感度変更手段を含むことを特徴とする請求項9記
    載の自動傾き検出装置。
  11. 【請求項11】 前記光源からの光が前記液体及び自由
    液面を2回透過するように反射手段を備えたことを特徴
    とする請求項9又は10記載の自動傾き検出装置。
JP8280231A 1995-12-29 1996-10-01 自動傾き補正装置及びこの装置を用いた傾き検出装置 Withdrawn JPH09236435A (ja)

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