JP3210451B2 - 傾斜検知装置 - Google Patents
傾斜検知装置Info
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Description
に用いられ傾き量の変化の測定をし、或は機器の傾きの
補正をする為に、傾き量を検出する傾斜検知装置に関す
るものである。
に対してどの様に傾斜しているかを測定するには、基準
面内の少なくとも2軸方向の傾斜を検知しなれけばなら
ない。
知する方法として自由液面を利用したものがある。
束の反射光の光軸の変化量を受光器によって検知するも
のである。自由液面を有する液体として水銀等を使用し
た場合、この自由液面に対して垂直に光束を入射させれ
ば2次元方向全てに於いて自由液面の傾きに対して同じ
感度の反射角を得ることが可能であり、基準面の傾斜を
検知することができる。
ら見ても前記した水銀等の液体は使用しにくく、実用的
にはシリコンオイル等の透明液体を使用している。透明
液体を使用した場合、全反射を利用するが、液体と空気
との臨界角が存在する為、自由液面で光束を全反射させ
る為には、自由液面への光束の入射は前記臨界角に対応
した入射角θが必要となる。而して、自由液面を利用し
た従来の傾斜検知装置では所定角度をもって自由液面に
光束を入射させている。
入射させた場合、自由液面の傾きに対して、異なった2
軸方向に関する反射光の反射角度の変化は一様でなくな
る。従って、自由液面を利用した傾斜検知装置ではこの
反射角の変化が一様で無いことに対する対策を講じてい
る。
軸の光束を前記自由液面に所定の角度をもって入射さ
せ、それぞれ反射光を受光器により受光し、受光器それ
ぞれの受光位置の変化により、前記2光軸に関する傾斜
を検知し、検知した該2光軸の傾斜より水平面に対する
測量機器、測定機器等基準面傾きを演算により求めるも
のである。
させ、前記自由液面の全反射を利用する他の従来の傾斜
検知装置として、1光軸のみの光束を自由液面に入射さ
せ、該光束を受光器で検知し、該受光器での光束の2軸
方向、即ち該光束の光軸方向と他の軸方向との2方向の
受光位置の変化量を求め、更に演算により測量機器、測
定機器等基準面傾きを求めるものがある。該他の従来の
傾斜検知装置では光束の光軸方向と他の軸方向との2方
向のでは傾斜の変化に対する受光面状での位置変化の感
度が異なるので、感度の相違は電気的に補正している。
内、前者では光束の投影系が2つの光学系となることか
ら、装置の構成が複雑になるという不具合があり、又従
来の傾斜検知装置の後者では、自由液面からの光束の反
射角が、自由液面の傾斜量に対して受光面での2軸方向
で感度差があることから、少なくとも1方の検知結果に
対しては電気的に補正を必要とし、別途補正の為の電気
的処理系を設けなければならず、処理系が複雑になると
いう不具合があった。
のみで而も別途補正の為の電気的処理系を設けることな
く基準面の傾斜を検知しようとするものである。
成する様透明液体を封入した液体封入容器と、前記自由
液面で全反射させる様光束を該自由液面に所定の角度で
投射する投光系と、前記自由液面で反射された光束を透
過させるアナモルフィックプリズム系と、該アナモルフ
ィックプリズム系を透過した反射光束を受光する受光器
を有し、該受光器の受光面での反射光束の受光位置で自
由液面の傾斜量を検知する様にし、更に透明液体の温度
変化に対する温度分布の均一性を向上させようとするも
のである。
の入射角が相対的に変化した場合の反射角の変化は自由
液面の傾斜方向によって感度が異なる。この感度の相違
を、アナモルフィックプリズム系によって光学的に補正
し、受光器で受光した反射光束の検知結果を電気的に補
正することなく自由液面の傾斜量を測定することができ
る。更に、透明液体に温度分布を生ずると透明液体の屈
折率が一様でなくなり、光軸の屈折等を生じ、測定結果
に影響を及ぼすが、透明液体の温度分布の均一性を向上
させることで環境の温度変化に対する測定の安定性、信
頼性が向上する。
説明する。
を入射させ、前記自由液面で光束が全反射した場合に於
いて、自由液面が光束に対して相対的に傾斜した時、自
由液面の傾斜方向に対して反射角の変化の感度が相違す
ることを図1、図2に於いて説明する。
向が変化するが、以下の説明は、光束の入射方向が一定
とし、自由液面が傾斜したと仮定して説明してある。
入射光束2が角度θで入射したとする。前記自由液面1
と座標軸x,座標軸zが形成するxz座標平面とが略一
致するものとし、又該座標平面に垂直な座標軸をyとす
る。前記入射光束2の光軸は前記座標軸z,座標軸yが
形成するzy座標平面内に存在するとする。この状態か
ら前記自由液面1が座標軸xを中心に角度αだけ傾斜し
たとすると反射光束3の光軸は前記yz座標平面内を移
動して、yz座標平面内で反射角がξ1xだけ変化する。
この場合液面変位角αと反射変位角ξ1xとの関係は、ξ
1x=2αとなり、この場合にはxy座標平面内での反射
変位角ξ2xは生じない。図中、14はミラーを示す。
中心に角度αだけ傾斜したとすると前記反射光束3は前
記xy座標平面、前記yz座標平面からそれぞれ離反し
て移動する。従って、前記xy座標平面、前記yz座標
平面それぞれに、反射変位角ξ1zと反射変位角ξ2zが現
れる。更に、反射変位角ξ1zと自由液面1の液面変位角
αとの関係は、
°とすると、ξ2z=1.7″となり、ξ2zは、精度上無
視できる値である。更に、液体透過後の光軸は、液体の
屈折率をnとすると、
なる。
角ξ1z′とでは前記液面変位角αに対する感度が異な
る。本発明では、この反射変位角ξ1x′と反射変位角ξ
1z′との変位角の感度の相違を光学的手段によって補正
し、同じ感度にすることで、全方向に対して常に一定の
割合で偏角する光軸を得る様にする。
た液体封入容器であり、該液体封入容器4に封入された
液体によって自由液面1が形成されている。又該自由液
面1には光源6から発した光束をコリメートレンズ5を
介して自由液面1に対して全反射される様に所定の角度
をもって投射しており、該光束の光軸は前記した様にy
z座標平面内に位置させる。
該自由液面1で全反射される反射光束3の光軸に沿って
一対の楔状プリズム7,8から構成されるアナモルフィ
ックプリズム系9を配設する。
した光束を受光する様に受光器10を配置する。該受光
器10は受光部が碁盤状に4分割されており、分割され
た受光部10a,10cの出力は差動増幅器11に入力
され、分割された受光部10b,10dの出力は差動増
幅器12に入力される。前記差動増幅器11は反射光束
3の変位角のz軸方向の成分を出力し、前記差動増幅器
12は反射光束3の変位角のx軸方向の成分を出力し、
前記差動増幅器11と前記差動増幅器12の出力は演算
器13に入力される。該演算器13は前記差動増幅器1
1と前記差動増幅器12の出力を基に受光器10での反
射光束の光軸の位置を演算し、前記自由液面1の傾斜方
向、傾斜角αを演算し、演算結果をプリンタ、ディスプ
レイ等の表示装置に表示する。
°、機器の傾き角即ち自由液面1の傾き角α=10′、
液体の屈折率n=1.4とすると、数式2により、自由
液面1がx軸を中心に傾斜した場合の反射変位角ξ1x′
と自由液面1がz軸中心に傾斜した場合の反射変位角ξ
1z′は、それぞれξ1x′=28′,ξ1z′=18′とな
る。従って、前記反射変位角ξ1x′と反射変位角ξ1z′
とでは(ξ1x′/ξ1z′)=1.555倍の感度の差が
ある。よって、この条件では、
る。
感度差を光学的に補正する。
いて説明する。
前記楔状プリズム7,8のプリズム頂角をa7 ,a8 、
楔状プリズム7,8の相対角をb、屈折率をng とし、
入射光束Din,射出光束Dout とすると、
る。よって、
8 、楔状プリズム7,8の相対角をbとし、屈折率ng
を選べば(例えば、ng =1.51とした場合、a7 ,
a8 =27.732°、b=44.793°である)、
前記アナモルフィックプリズム系9透過後のξ1x′は、
2nα/1.555=1.286nαに変換され、アナ
モルフィックプリズム系9を透過後はξ1x′=ξ1z′と
なる。
過後の反射光束3の光軸は、前記自由液面1の全方向の
傾きに対して、常に一様の反射変位角を有し、受光面上
での光束の移動量は同じ感度を示す。従って、前記受光
器10の受光面での位置の変化は、前記自由液面1の傾
斜に対応し、前記受光部10a,10c,10b,10
dの出力差を前記差動増幅器11、差動増幅器12が検
出し、更に前記差動増幅器11、差動増幅器12の検出
結果を前記演算器13が演算することで、前記自由液面
1の傾斜角α、傾斜方向を測定することができる。
有するものに変え、PSD、或はCCD素子を用いても
よい。
アナモルフィックプリズム系9を90°回転させ、M=
1/1.555となる様に、前記楔状プリズム7,8の
プリズム頂角をa7 ,a8 、楔状プリズム7,8の相対
角をb、屈折率をng を適宜選択してもよい。
4の具体例を説明する。
に装置本体に固定されるか、或は装置の一部として構成
される。この場合、温度差の生ずる環境での装置の使用
があった場合、例えば室内から屋外へ運び出した場合等
に、液体封入容器4に封入した液体内部に温度分布が生
ずる。液体内部に温度分布が生じると、屈折率も該温度
分布に対応した分布を示す為、液内部で光軸の屈折が生
じてしまう。図7、図8で示す液体封入容器4の具体例
は斯かる不具合を解決する。
ース20と相似形の内ケース21を設ける。該内ケース
21の上辺面に沿って平板状の空間22を形成し、又該
空間22に連通する光導入路23、光導出路24を形成
する。該光導入路23の軸心は入射する光束の光軸に一
致させ、又前記光導出路24の軸心は前記自由液面1が
水平の状態での反射光束3の光軸と一致させてある。
る。該伝熱板25は中央に入射光束、反射光束が通過可
能な様に窓孔26を穿設してある。又、前記光導入路2
3と、前記光導出路24それぞれの上端に透明ガラス製
の栓27を固着し、栓27により透明液体28は密閉封
入される。該透明液体28は自由液面を形成する様、封
入量が決定される。
納すると共に該内ケース21の周囲に所要の囲繞空間2
9を形成する。又、該外ケース20の前記光導入路23
と、前記光導出路24それぞれの軸心が通過する位置に
透明なガラス窓30、ガラス窓31を設ける。又、前記
外ケース20は気密構造として、前記囲繞空間29は真
空とするか或は気体を封入する。
外部に対する放熱、吸熱を抑制する為、その材質を合成
樹脂等の熱伝導率の小さい材質とする。
いる空間22は平板状で薄く、更に底面には伝熱板25
が設けられている為、熱の伝播速度が高められ、透明液
体28の温度変化状態での温度の均一性が向上する。
又、前記囲繞空間29が前記内ケース21に対する熱の
授受に関しての断熱層を形成し、前記透明液体28の温
度変化の抑制、或は温度変化速度を抑制する。
が生じるのが抑制され、光束の光軸の屈折、又屈折率の
変化に起因する光束の断面形状の変化を防止することが
でき、環境の温度変化に対しても安定性が増大し、測定
精度が向上する。
を示し、内ケース21の周囲に囲繞空間29を形成する
ことなく、断熱材から成る外ケース20で前記内ケース
21を覆い、該外ケース20により前記内ケース21の
周囲に断熱層を形成したものである。
記実施例に限定されるものでないことは言う迄もない。
面での入射光束の全反射を利用して傾きを検出する傾斜
検知装置で、一軸の光束投射系のみの構成で全ての方向
の傾斜量を検出することができ、又アナモルフィックプ
リズム系による光学的な補正のみで電気的な補正をする
必要がないので構成が簡単で測定精度、信頼性が向上
し、更に温度変化のある環境でも安定した測定を行うこ
とができる。
変化を説明する説明図である。
変化を説明する説明図である。
の光軸の変化を示す説明図である。
対する透過光束の光軸の変化を示す説明図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 自由液面を形成する様透明液体を封入し
た液体封入容器と、前記自由液面で全反射させる様、光
束を該自由液面に所定の角度で投射する投光系と、前記
自由液面で反射された光束を透過させるアナモルフィッ
クプリズム系と、該アナモルフィックプリズム系を透過
した反射光束を受光する受光器を有し、該受光器の受光
面での反射光束の受光位置で自由液面の傾斜量を検知す
る様にしたことを特徴とする傾斜検知装置。 - 【請求項2】 透明液体を板状空間に封入した請求項1
の傾斜検知装置。 - 【請求項3】 板状空間の底面に伝熱板を設けた請求項
2の傾斜検知装置。 - 【請求項4】 透明液体を封入した内ケースの周囲に断
熱層を形成した請求項1の傾斜検知装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32729292A JP3210451B2 (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 傾斜検知装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32729292A JP3210451B2 (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 傾斜検知装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06147893A JPH06147893A (ja) | 1994-05-27 |
JP3210451B2 true JP3210451B2 (ja) | 2001-09-17 |
Family
ID=18197503
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32729292A Expired - Lifetime JP3210451B2 (ja) | 1992-11-12 | 1992-11-12 | 傾斜検知装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3210451B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09236435A (ja) | 1995-12-29 | 1997-09-09 | Nikon Corp | 自動傾き補正装置及びこの装置を用いた傾き検出装置 |
-
1992
- 1992-11-12 JP JP32729292A patent/JP3210451B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06147893A (ja) | 1994-05-27 |
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