JP3228578B2 - 鉛直方向角度自動補償装置 - Google Patents

鉛直方向角度自動補償装置

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JP3228578B2
JP3228578B2 JP32729392A JP32729392A JP3228578B2 JP 3228578 B2 JP3228578 B2 JP 3228578B2 JP 32729392 A JP32729392 A JP 32729392A JP 32729392 A JP32729392 A JP 32729392A JP 3228578 B2 JP3228578 B2 JP 3228578B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、測量機器、測定機器等
に用いられ傾き量の変化の測定をし、或は機器の光軸を
鉛直に保持する為の鉛直方向角度自動補償装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】測量機器、測定機器等に於いて各種測量
をする場合、測量機器、測定機器の基準面の補償、或は
光軸の鉛直性の補償をする必要がある。
【0003】従来これら補償を自動的に行うものに、2
本若しくは3本以上の吊線によりレンズ或はプリズム等
の振子体を振子状に懸吊し、測量機器、測定機器本体が
傾いた場合、磁気式等の制動機構により、前記振子体を
制動して、光路を自動補償しているものがある。
【0004】又、測量機器、測定機器等本体の基準面の
傾斜を検知する方法として自由液面での反射を利用した
ものがある。
【0005】これは、自由液面に光束を入射させ、該光
束の反射光の光軸の変化を受光器によって検知するもの
である。自由液面を有する液体として水銀等を使用した
場合、この自由液面に対して垂直に光束を入射させれ
ば、2次元方向全てに於いて液面の傾きに対して同じ感
度の反射角を得ることが可能であり、基準面の傾斜を検
知することができる。
【0006】ところが、実際にはコスト的にも安全性か
ら見ても前記した水銀等の液体は使用しにくく、実用的
にはシリコンオイル等の透明液体を使用している。透明
液体を使用した場合、全反射を利用するが、液体と空気
との臨界角が存在する為、液面で光束を全反射させる為
には、自由液面への光束の入射は前記臨界角に対応した
入射角θが必要となる。而して、自由液面を利用した従
来の傾斜検知装置では所定角度をもって自由液面に光束
を入射させている。
【0007】前記自由液面に対して光束を所定角度をも
って入射させると、液面の傾きに対して異なった2軸方
向に関する反射光の反射角度の変化は一様でなくなる。
従って、自由液面を利用した傾斜検知装置ではこの反射
角の変化が一様でないことに対する対策を講じなければ
ならない。この為、異なる2光軸の光束を前記自由液面
に所定の角度をもって入射させ、それぞれ反射光を受光
器により受光し、各受光器では一方向のみの受光位置を
検知し、受光器それぞれの受光位置の変化により、前記
2光軸に関する傾斜を検知し、検知した該2光軸の傾斜
より水平面に対する測量機器、測定機器等基準面傾きを
演算により求め、該演算結果に基づき補償を行ってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】然し前記した従来のも
のの前者は、振子体を懸吊しているので構造が複雑にな
ると共に装置の組立て時に前記振子体を懸吊する作業が
簡単でなく、又調整が大変であった。更に、吊線が経時
変化によって長さが変化し、この為精度の維持が難し
い。又、振子体を制動する為の特別な制動装置が必要で
ある為、このことも装置の構造を複雑にする要因となっ
ていた。更に、振子体の吊構造が微妙であり、衝撃に弱
いという問題もあった。
【0009】これに対して自由液面の全反射を利用する
後者のものは、組立て調整が簡単であり、吊線がないの
で経時変化がなく、液体を密閉構造にできるので耐衝撃
性、耐環境性に優れる。更に又、液体を使用しているの
で液体の粘性を利用することで制動が行え、制動装置を
必要としない、等の利点があり、振子体を懸吊した鉛直
方向角度自動補償装置の種々の問題点を解消している。
【0010】ところが、自由液面に対して異なる2光軸
の光束を前記自由液面に所定の角度をもって入射させる
ので、光束の投影系が、2つの光学系となることから装
置の構成が複雑になるという不具合があった。
【0011】本発明は斯かる実情に鑑み、自由液面の全
反射を利用し、而も1軸の光学系のみで基準面の傾斜を
検知し、或は鉛直線の自動補償を行える様にしたもので
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、自由液面を形
成する様透明液体を封入した液体封入容器と、前記自由
液面で全反射させる様光束を該自由液面に所定の角度で
投射する投光系と、前記自由液面で反射された光束を鉛
直方向に反射するミラーと、前記反射光束の光路の所要
位置に設けられ、光軸の入射角度変化に対応する光軸の
反射角変化を全方向で等しくするアナモルフィックプリ
ズム系と、更に光軸の入射角度変化に対応する反射光軸
の角度変化を相殺するビームエキスパンダとを具備する
ことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】液体封入容器が傾斜し、自由液面に対する光束
の入射角が相対的に変化した場合の反射角の変化は自由
液面の傾斜方向によって感度が異なる。この感度の相違
を、アナモルフィックプリズム系により光学的に補正
し、又ミラーによって鉛直方向に反射された光束はビー
ムエキスパンダにより自由液面の相対的傾斜が光学的に
相殺され、鉛直方向に反射された光束は常に鉛直を維持
する。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照しつつ本発明の一実施例を
説明する。
【0015】先ず、自由液面に所定の角度をもって光束
を入射させ、前記自由液面で光束が全反射した場合、自
由液面が光束に対して相対的に傾斜した時、液面の傾斜
方向に対して反射角の変化の感度が相違することを図1
〜図2に於いて説明する。
【0016】実際は自由液面が水平を保ち光束の入射方
向が変化するが、以下の説明は、光束の入射方向が一定
とし、自由液面が傾斜したと仮定して説明してある。
【0017】図中1は自由液面であり、該自由液面1に
入射光束2が角度θで入射したとする。前記自由液面1
と座標軸x,座標軸zが形成するxz座標平面が略一致
するものとし、又該座標平面に垂直な座標軸をyとす
る。前記入射光束2の光軸は前記座標軸z,座標軸yが
形成する座標平面内に存在するとする。この状態から前
記自由液面1が座標軸xを中心に角度αだけ傾斜したと
すると反射光束3の光軸は前記yz座標平面内を移動し
て、yz座標平面内で反射角がξ1xだけ変化する。この
場合液面変位角αと反射変位角ξ1xとの関係は、ξ1x=
2αとなり、この場合にはxy座標平面内での反射変位
角ξ2xは生じない。図中、14はミラーを示す。
【0018】これに対して、図2に示す様に前記自由液
面1が座標軸zを中心に角度αだけ傾斜したとすると前
記反射光束3は前記xy座標平面、前記yz座標平面か
らそれぞれ離反して移動する。従って、前記xy座標平
面、前記yz座標平面それぞれに、反射変位角ξ1zと反
射変位角ξ2zが現れる。更に、反射変位角ξ1zと自由液
面1の液面変位角αとの関係は、
【0019】
【数1】 ξ1z= cos-1( cos2 θ cos2α+ sin2 θ) ξ2z=π/2− cos-1((1− cos2α) sinθ cosθ)
【0020】となるが、例えば、α=10′、θ=50
°とすると、ξ2z=1.7″となり、ξ2zは、精度上無
視できる値である。更に、液体透過後の光軸は、液体の
屈折率をnとすると、
【0021】
【数2】ξ1x′=2nα ξ1z′=n・ cos-1( cos2 θ cos2α+ sin2 θ)と
なる。
【0022】従って、前記反射変位角ξ1x′、反射変位
角ξ1z′とでは前記液面変位角αに対する感度が異な
る。本発明では、この反射変位角ξ1x′と反射変位角ξ
1z′との変位角の感度の相違を、光学的手段によって補
正し、同じ感度にすることで、全方向に対して常に一定
の割合で偏角していく光軸を得る様にする。
【0023】図3に於いて更に説明する。
【0024】図中4は、測定機等機器の本体に設けられ
た液体封入容器であり、該液体封入容器4に封入された
液体によって自由液面1が形成されている。又該自由液
面1には光源6から発した光束をコリメートレンズ5を
介し自由液面1に対して全反射される様に所定の角度を
もって投射しており、該光束の光軸は前記した様にyz
座標平面内に位置させる。
【0025】前記自由液面1が傾斜していない状態で、
該自由液面1で全反射される反射光束3の光軸に沿って
一対の楔状プリズム7,8から構成されるアナモルフィ
ックプリズム系9を配設する。
【0026】アナモルフィックプリズム系9を透過した
光束を、反射ミラー14によって鉛直方向に反射し、該
反射ミラー14によって反射された光束は、凸レンズ1
0,11から成るビームエキスパンダ12を透過させる
様にする。ここで、凸レンズ10の焦点距離をf3 、凸
レンズ11の焦点距離をf4 とすると、凸レンズ10と
凸レンズ11との間隔は、f3 +f4 に設定されてい
る。
【0027】尚、前記アナモルフィックプリズム系9は
反射ミラー14で反射された後の光路に設けてもよい。
【0028】以下、作動を説明する。
【0029】図3に於いて液体への設定入射角θ=50
°、機器の傾き角即ち自由液面1の傾き角α=10′、
液体の屈折率n=1.4とすると、数式2により自由液
面1がx軸を中心に傾斜した場合の反射変位角ξ1x′と
自由液面1がz軸中心に傾斜した場合の反射変位角ξ1
z′は、それぞれξ1x′=28′,ξ1z′=18′とな
る。従って、前記反射変位角ξ1x′と反射変位角ξ1z′
とでは(ξ1x′/ξ1z′)=1.555倍の感度の差が
ある。よって、この条件では、
【0030】
【数3】ξ1x′=2nα、ξ1z′=1.286nαとな
る。
【0031】前記アナモルフィックプリズム系9は前記
感度差を光学的に補正する。
【0032】ここでアナモルフィックプリズム系9につ
いて図4、図5により説明する。
【0033】アナモルフィックプリズム系9を構成する
前記楔状プリズム7,8のプリズム頂角をa7 ,a8 、
楔状プリズム7,8の相対角をb、屈折率をng とし、
入射光束をDin,射出光束をDout とすると、
【0034】
【数4】 倍率M=(Din/Dout )= cos2 a/(1−ng 2 ・ sin2 a)
【0035】となるので、角倍率は近似的に1/Mであ
る。よって、
【0036】
【数5】M=2nα/1.286nα=1.555
【0037】となる様に、前記プリズム頂角をa7 ,a
8 、楔状プリズム7,8の相対角をbとし、屈折率ng
を選べば(例えば、ng =1.51とした場合、a7 ,
a8 =27.732°、b=44.793°である)、
前記アナモルフィックプリズム系9透過後のξ1x′は、
2nα×1.286nα/2nα=1.286nαに変
換され、アナモルフィックプリズム系9の透過後は、ξ
1x′=ξ1z′となる。
【0038】而して、アナモルフィックプリズム系9透
過後の反射光束3の光軸は、前記自由液面1の全方向の
傾きに対して、常に一様の反射変位角を有し、自由液面
1があらゆる方向に傾斜しても、この傾斜に対して常に
同一の感度の反射変位角が得られる。
【0039】更に、前記アナモルフィックプリズム9を
透過し、前記反射ミラー14により上方に反射された光
束が前記ビームエキスパンダ12を透過した場合に、該
ビームエキスパンダ12の角倍率が1/1.286n倍
であれば、透過後の光軸は、
【0040】
【数6】 (ξ1x′=ξ1z′=1.286nα)×1/1.286n=α
【0041】だけ傾き、前記ビームエキスパンダ12透
過後の最終光軸は、前記自由液面1と常に直交、即ち鉛
直を維持する。ここでビームエキスパンダ12の凸レン
ズ10焦点距離をf3 とし、凸レンズ11の焦点距離を
f4 とすると、エキスパンダ12の角倍率はf3 /f4
となり、このf3 、f4 を選択することにより、角倍率
を1/1.286n倍とすることができる。
【0042】次に、図3で示した実施例に対して、前記
アナモルフィックプリズム系9を90°回転させ、M=
1/1.555となる様に、前記楔状プリズム7,8の
プリズム頂角をa7 ,a8 、楔状プリズム7,8の相対
角をb、屈折率をng を適宜選択してもよい。
【0043】前記光学系に於けるアナモルフィックプリ
ズム系9は、一般的に楕円形状のビームを円形に成形す
る目的として利用される。例えば、光源にレーザダイオ
ードを使用した場合、光束の断面形状はこのアナモルフ
ィックプリズム系9により、円形形状に近づけることが
できる(レーザダイオードのビーム形状は楕円形であ
る)。
【0044】一般に、この様なレーザダイオードを組込
んで使用する機械は、レーザポインタ、レーザマーカと
しての機能を有する場合が多く、ビームの照射された形
状は円形に近いものが望ましい。従って、本発明で、ア
ナモルフィックプリズム系9を利用して光軸の補正を行
うことはこの円形形状のビームを得る為にも大変有効で
ある。
【0045】如上の如く、本発明によれば射出光束の光
軸を常に鉛直に維持することができるが、以下に本発明
の応用例を説明する。
【0046】図6は、前記ビームエキスパンダ12から
射出される光束の光軸上にペンタプリズム、又はペンタ
ミラー17を回転自在に配設したものであり、前記射出
光束が前記ペンタミラー17によって水平方向に射出さ
れ、更に該ペンタミラー17を回転させることで射出光
による水平基準面を形成することができる。即ち、本発
明をレベル出し器に応用することができる。
【0047】図7は更に他の応用例を示している。
【0048】該応用例では、図3で示した実施例の光源
側に望遠鏡系18を配設したものであり、斯かる構成に
より、鉛直器としての利用が可能となる。
【0049】前記構成に於いて、実際に使用される場
合、全構成の傾きは、通常制限を受ける。従って、使用
に際し、要求される傾きの制限内に入っているかを検知
する必要がある。斯かる要求には以下に示す構成を付加
すればよい。図8により説明する。
【0050】前記した反射ミラー14に代えハーフミラ
ー40を配設し、前記自由液面1からの反射光束を鉛直
方向への反射光束41と透過光束42に分割する。該透
過光束42は凸レンズ43を透過し、遮光板44に穿設
したピンホール45を通って受光素子46に受光され
る。前記ピンホール45は前記凸レンズ43の焦点に配
設されている。又、前記ピンホール45の直径は、制限
の範囲に対応する大きさとする。
【0051】全構成が傾くと、自由液面1からの反射光
束は光軸角度ずれを生じる。該構成は前記した様に、
ナモルフィックプリズム系9を有するので、全構成の傾
斜角に対し反射光束は全方向に対して一様の感度を示
す。前記透過光束42は前記凸レンズ43、ピンホール
45を通って前記受光素子46に受光される。ところ
で、ピンホール45は凸レンズ43の焦点に配置されて
いるので、該凸レンズ43の焦点距離をf0 とすると、
反射変位角ξ0 に対してf0 ・ tanξ0 だけ光軸はピン
ホール45上で移動する。
【0052】この移動量が要求される傾き制限以上とな
った時に、前記受光素子46の受光量が所定光量以下と
なる様前記ピンホール45の直径を決定する。
【0053】而して、前記受光素子46の受光量を監視
することで、全構成の傾きが制限角度内にあるかどうか
の判断をすることができる。
【0054】例えば、自由液面1への入射角θ=50
°、全構成の傾き限度角α=10′、液体の屈折率n=
1.4、凸レンズ43の焦点距離f0 =100mm、ピ
ンホールの径をRとすると、前述した様にアナモルフィ
ックプリズム系9透過後の光軸のずれは、ξ0 =1.2
86nαである。よって、ピンホール45(凸レンズ4
3の焦点位置)での光軸の移動量lは、
【0055】
【数7】l=f0 ・ tanξ0 =100× tan(1.28
6×1.4×10/60)=0.52
【0056】而して、前記ピンホール45をこの径で明
けておくと、図9で示される様に、透過光束42のビー
ムスポットが、0.52mm移動すると、ピンホール45
の外径に掛かり、前記遮光板44の受光光量が減少す
る。従って、この光量減少を関知した時点で、前記光源
6の発光を停止することにより、要求範囲のみでの使用
を可能とすることができる。
【0057】尚、ピンホール45を省略し、前記受光素
子46をCCD等の受光素子とし、該受光素子46によ
りビームスポットの位置を検出する様にしてもよい。
【0058】次に、図10、図11により前述した液体
封入容器4の具体例を説明する。
【0059】前記液体封入容器4は、他のレンズ系と共
に装置本体に固定されるか、或は装置の一部として構成
される。この場合、温度差の生ずる環境での装置の使用
があった場合、例えば室内から屋外へ運び出した場合等
に、液体封入容器4に封入した液体内部に温度分布が生
ずる。液体内部に温度分布が生じると、屈折率も該温度
分布に対応した分布を示す為、液体内部で光軸の屈折が
生じてしまう。図10、図11で示す液体封入容器4の
具体例は斯かる不具合を解決する。
【0060】以下、詳述する。
【0061】逆台形形状の外ケース20の内部に該外ケ
ース20と相似形の内ケース21を設ける。該内ケース
21の上辺面に沿って平板状の空間22を形成し、又該
空間22に連通する光導入路23、光導出路24を形成
する。該光導入路23の軸心は入射する光束の光軸に一
致させ、又前記光導出路24の軸心は前記自由液面1が
水平の状態での反射光束3の光軸と一致させてある。
【0062】前記空間22の底面に伝熱板25を固着す
る。該伝熱板25は中央に入射光束、反射光束が通過可
能な様に窓孔26を穿設してある。又、前記光導入路2
3と、前記光導出路24それぞれの上端に透明ガラス製
の栓27を固着し、栓27により透明液体28は密閉封
入される。該透明液体28は自由液面を形成する様、封
入量が決定される。
【0063】前記外ケース20は前記内ケース21を収
納すると共に該内ケース21の周囲に所要の囲繞空間2
9を形成する。又、該外ケース20の前記光導入路23
と、前記光導出路24それぞれの軸心が通過する位置に
透明なガラス窓30、ガラス窓31を設ける。又、前記
外ケース20は気密構造として、前記囲繞空間29は真
空とするか或は気体を封入する。
【0064】更に、前記外ケース20、内ケース21は
外部に対する放熱、吸熱を抑制する為、その材質を合成
樹脂等の熱伝導率の小さい材質とする。
【0065】前記した様に、透明液体28が封入されて
いる空間22は平板状で薄く、更に底面には伝熱板25
が設けられている為、熱の伝播速度が高められ、透明液
体28の温度変化状態での温度の均一性が向上する。
又、前記囲繞空間29が前記内ケース21に対する熱の
授受に関しての断熱層を形成し、前記透明液体28の温
度変化の抑制、或は温度変化速度を抑制する。
【0066】而して、透明液体28内部での温度分布差
が生じるのが抑制され、光束の光軸の屈折、又屈折率の
変化に起因する光束の断面形状の変化を防止することが
でき、環境の温度変化に対しても安定性が増大し、測定
精度が向上する。
【0067】次に、図12は液体封入容器4の他の具体
例を示し、内ケース21の周囲に囲繞空間29を形成す
ることなく、断熱材から成る外ケース20で前記内ケー
ス21を覆い、該外ケース20により前記内ケース21
の周囲に断熱層を形成したものである。
【0068】尚、液体封入容器4の形状については、上
記実施例に限定されるものでないことは言う迄もない。
【0069】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、常に水
平を維持する自由液面の反射を利用しているので従来の
振り子式の角度補償装置の様に高度な組立て技術を必要
とせず簡単に組立てることができ、又従来の振り子式の
角度補償装置の様に光学部材を吊るという作業の代りに
液体封入容器に液体を注入するという作業でよい為、作
業が著しく簡単で、作業者の違いによる組立て精度のば
らつきがなく、更に液体を完全に密閉するので経時変化
がなく、耐環境性に優れ、更に又外来振動、衝撃に対し
て液体の粘性を利用し制動することができ、複雑な制動
装置を必要としない等、種々の優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】自由液面が傾斜した場合の反射光束の反射角の
変化を説明する説明図である。
【図2】自由液面が傾斜した場合の反射光束の反射角の
変化を説明する説明図である。
【図3】本発明の一実施例の構成図である。
【図4】アナモルフィックプリズム系に対する透過光束
の光軸の変化を示す説明図である。
【図5】(A)(B)はアナモルフィックプリズム系に
対する透過光束の光軸の変化を示す説明図である。
【図6】本発明の応用例を示す説明図である。
【図7】本発明の他の応用例を示す説明図である。
【図8】本発明の更に他の応用例を示す説明図である。
【図9】該更に他の応用例に於けるビームスポットとピ
ンホールとの関係を示す説明図である。
【図10】液体封入容器の具体例を示す正断面図であ
る。
【図11】図10のA−A矢視図である。
【図12】液体封入容器の他の具体例を示す正断面図で
ある。
【符号の説明】
1 自由液面 2 入射光束 3 反射光束 4 液体封入容器 6 光源 9 アナモルフィックプリズム系 12 ビームエキスパンダ 14 反射ミラー 17 ペンタプリズム、ペンタミラー 18 望遠鏡系 28 透明液体 45 ピンホール 46 受光素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古平 純一 東京都板橋区蓮沼町75番1号 株式会社 トプコン内 (56)参考文献 特開 昭49−127657(JP,A) 特開 昭61−108908(JP,A) 特開 昭61−132819(JP,A) 特開 昭63−222214(JP,A) 特開 平5−256647(JP,A) 特開 平6−137870(JP,A) 特開 平6−147893(JP,A) 特開 平6−147897(JP,A) 特公 昭45−4208(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 5/02 G01C 9/00 G01C 15/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自由液面を形成する様透明液体を封入し
    た液体封入容器と、前記自由液面で全反射させる様光束
    を該自由液面に所定の角度で投射する投光系と、前記自
    由液面で反射された光束を鉛直方向に反射するミラー
    と、前記反射光束の光路の所要位置に設けられ、光軸の
    入射角度変化に対応する光軸の反射角変化を全方向で等
    しくするアナモルフィックプリズム系と、更に光軸の入
    射角度変化に対応する反射光軸の角度変化を相殺するビ
    ームエキスパンダとを具備することを特徴とする鉛直方
    向角度自動補償装置。
  2. 【請求項2】 アナモルフィックプリズム系を透過した
    鉛直方向の光軸上に光束を水平方向に射出する光路変換
    手段を設け、該光路変換手段を鉛直軸心を中心に回転自
    在とした請求項1の鉛直方向角度自動補償装置。
  3. 【請求項3】 自由液面への入射光束側に望遠鏡系を配
    設した請求項1の鉛直方向角度自動補償装置。
  4. 【請求項4】 反射光束を鉛直方向に反射するミラーを
    ハーフミラーとし、該ハーフミラーを透過した光束を受
    光素子で受光し、該受光素子で透過光束の光軸の移動を
    検知する様にした請求項1の鉛直方向角度自動補償装
    置。
  5. 【請求項5】 透明液体を板状空間に封入した請求項1
    の鉛直方向角度自動補償装置。
  6. 【請求項6】 板状空間の底面に伝熱板を設けた請求項
    5の鉛直方向角度自動補償装置。
  7. 【請求項7】 透明液体を封入した内ケースの周囲に断
    熱層を形成した請求項1の鉛直方向角度自動補償装置。
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