JPH10213434A - 基準光発生装置 - Google Patents

基準光発生装置

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JPH10213434A
JPH10213434A JP9015341A JP1534197A JPH10213434A JP H10213434 A JPH10213434 A JP H10213434A JP 9015341 A JP9015341 A JP 9015341A JP 1534197 A JP1534197 A JP 1534197A JP H10213434 A JPH10213434 A JP H10213434A
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JP
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light
optical path
container
vertical
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JP9015341A
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Inventor
Eiichi Kitajima
栄一 北島
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設置姿勢を変えるだけでレーザビームを垂直
あるいは水平方向に出射可能で、温度変化による傾き精
度の低下を防止した基準光発生装置を提供する。 【解決手段】 多角形の透明容器5に自由液面6Aを有
するように封入したシリコンオイルが、基準光発生装置
の傾きによらず水平面を保つことにより得られるプリズ
ム効果と、透明容器5の外に配したアナモルフィックプ
リズム7の角度変化作用、およびルーフミラー9の反転
反射作用などによって、レーザダイオード1から出射さ
れたビームの傾きを補正し、装置の設置姿勢に応じた基
準方向にビームを導く。このとき、一度シリコンオイル
6を透過したビームを、再度このシリコンオイル6を透
過するように導くことによりシリコンオイル6の屈折率
に依存しない傾き補正が達成される。装置の設置姿勢を
変えるのにともない、シリコンオイル6の新たな自由液
面が形成され、装置の設置姿勢に応じた光路が形成され
て設置姿勢に対応した水平光あるいは垂直光を発するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に建設産業で使
用される水平、鉛直両用の基準光発生装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の技術に係る基準光発生装置として
は、例えば特開平6−147890号公報あるいは特開
平6−147891号公報に開示されているものがあ
る。ここで図8を参照し、従来の技術に係る基準光発生
装置について説明する。
【0003】図8において、基準光発生装置はレーザダ
イオード51、コリメートレンズ52、自由液面60A
を有する状態で透明のシリコンオイル60を封入した容
器53、アナモルフィックプリズム55、ミラー56、
ビームエキスパンダ57などから構成されており、レー
ザダイオード51から出射されたレーザビームが容器5
3の中のシリコンオイルに入射し、そしてシリコンオイ
ルの自由液面60Aで反射されて容器53の外に出射
し、ミラー56で上方に導かれるようになっている。こ
のときレーザビームは、シリコンオイル60、アナモル
フィックプリズム55およびビームエキスパンダ57に
よって、基準光発生装置の傾きによらず、常に鉛直上方
に導かれる。
【0004】図8に示す基準光発生装置において、容器
53にはレーザダイオード51より出射されたレーザビ
ームを容器53の中に入射することができるように入射
面53Aが、そして自由液面60Aで反射されたレーザ
ビームを容器53の外に出射することができるように出
射面53Bが設けられている。これら入射面53Aおよ
び53Bはいずれも平行平面板で構成されており、入射
面53Aは、その法線がY軸に対して反時計方向に45
度傾斜するように、そして出射面53Bは、その法線が
Y軸に対して時計方向に45度傾斜するように、それぞ
れ設けられている。
【0005】容器53の外には、入射面53Aの法線に
光軸を一致させるようにしてレーザダイオード51およ
びコリメータレンズ52が配設されている。そしてレー
ザダイオード51の発光部とコリメータレンズ52の焦
点とが一致するように配設されており、これによりコリ
メータレンズ52を透過したレーザビームは平行光とな
る。
【0006】一方、出射面53Bの法線方向には2枚の
楔型プリズム55Aおよび55Bで構成されるアナモル
フィックプリズム55とミラー56とが配設されてい
る。さらにミラー56の上方には2枚のレンズ57Aお
よび57Bで構成されるビームエキスパンダ57が配設
されている。
【0007】上記の基準光発生装置は、測量機(たとえ
ばレーザ投光測量機)などの本体内に固設される。
【0008】次にこの自動傾き装置における傾き補正の
動作原理を説明する。図8において紙面垂直の方向にX
軸がとられているが、装置全体がこのX軸に平行な回転
軸に沿って時計方向に角度θ1傾いたとすると、透明容
器54に封入された屈折率nのシリコンオイルの自由液
面60Aは重力の作用により水平を保つ。従って自由液
面60Aは基準光発生装置との相対関係において半時計
方向にθ1傾くことになる。なお、図8では便宜上自由
液面をθ1傾けた状態を破線で示し、装置は傾斜してい
ない状態で示している。また、装置が傾く前のレーザビ
ームの光路L1、L2およびL3を実線で、そして装置
がθ1傾いたときの光路を破線で示している。また、図
示はしていないが、この図8の装置はY軸まわりにもθ
1傾斜しているものとして説明をする。
【0009】レーザダイオード51より出射され、コリ
メートレンズ52を経たレーザビームは光路L1に沿っ
て直進し、θ1傾斜した自由液面60Aで全反射されて
光透過面53Bを経て透明容器53の外に出射する。こ
のとき、容器53内のシリコンオイルのプリズム効果に
より、光路L2に対して角度変化が与えられる。このと
き、X軸まわりの傾斜成分により与えられる偏角をθ2
xとすると以下のようになる。
【数1】θ2x=2nθ1 … 式(1)
【0010】一方、基準光発生装置がY軸まわりの傾斜
成分により与えられる偏角θ2yは、θ1=0のときの
自由液面60Aに対するレーザビームの入射角をδとし
たとき、近似的に、
【数2】 θ2y=2・SIN(90−δ)・nθ1 … 式(2) で与えられることが知られている。図8においてはδ=
45度であり、式(2)は以下のようになる。
【数3】 θ2y=1.4142・nθ1 … 式(3) つまり、上述のように、自由液面60AがX軸まわりに
傾いた場合とY軸まわりに傾いた場合とで、基準光発生
装置の傾斜にともなう自由液面60Aの傾斜角度θ1に
対してレーザビームに与えられる偏角の割合、すなわち
反射角感度に差を生ずる。
【0011】この基準光発生装置がどの方向に傾斜して
も一定の補正効果を得るためには、上述の偏角の割合の
差を補正して偏角のX成分とY成分とが等しくなるよう
にする必要がある。そのために配設されているのがアナ
モルフィックプリズム55で、X成分にだけ角度変化倍
率m=1/1.4142=0.7071がかかるように
してある。したがって、アナモルフィックプリズム55
を透過したレーザビームは光路L2に対して以下の偏角
が与えられる。
【数4】 θ3x=θ2x/1.4142=1.4142nθ1 … 式(4) θ3y=θ2y=1.4142nθ1 … 式(5) すなわち、X成分とY成分とを等しくすることによっ
て、基準光発生装置の傾斜方向によらず反射角度感度が
等しいレーザビームとなってミラー56に入射する。
【0012】ミラー56で反射されたレーザビームは、
ビームエキスパンダ57に入射し、ここで再び、角度θ
4偏角が与えられて鉛直上方に出射する。ここでビーム
エキスパンダ57の作用について説明すると、入射凸レ
ンズ57Aの焦点距離f1と出射凸レンズ57Bの焦点
距離f2との関係は、
【数5】 f2:f3=1:1.4142n … 式(6) となっている。したがって出射されるレーザビームに与
えられる偏角θ4は、
【数6】 θ4x=θ3x・f2/f3=1.4142nθ1・f2/f3 =1.4142nθ1/1.4142=θ1 … 式(7) θ4y=θ3y・f2/f3=1.4142nθ1・f2/f3 =1.4142nθ1/1.4142=θ1 … 式(8) となり、偏角θ4x、θ4yは基準光発生装置の傾きθ
1と等しくなる。このとき図8に示すように、レーザビ
ームはビームエキスパンダ57によって基準光発生装置
の傾きを補正する方向に出射方向が反転されるので、傾
き補正が成り立つ。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の基準光
発生装置を内蔵したレーザ投光測量機においては、シリ
コンオイル60の屈折率nが温度変化等によって変化し
たときでも上記式(5)における入射凸レンズ57Aの
焦点距離f2と出射凸レンズ57Bの焦点距離f3との
比f2/f3=1/1.4142nは一定のままであ
る。これによって、ビームエキスパンダ57から出射す
るレーザビームの向きに誤差を生じてしまい、傾き補正
精度が低下するという問題点があった。
【0014】又、上述の基準光発生装置で鉛直面の測設
作業と水平面の測設作業とを行うには、鉛直面及び水平
面それぞれの平面を形成するようにレーザ光を投射する
ために、それぞれ専用のレーザ投光装置を用意しなけれ
ばならないという問題点があった。
【0015】本発明の目的は、温度変化による傾き補正
精度の低下を防止することができ、装置を設置する際の
姿勢を変えるだけでレーザビームの走査面を鉛直あるい
は水平に切り換えることのできる基準光発生装置を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
(1) 一実施の形態を示す図1および図2に対応づけ
て説明すると、請求項1に記載の発明は、図1に示す水
平姿勢と、図2に示す垂直姿勢とで用いられる基準光発
生装置に適用される。そして、光源1と;自由液面を有
する液体6を封入した容器5と;光源1から出射された
光を第1の光路の光と第2の光路の光とに分割する光分
割手段3、4と;水平姿勢では第1の光路の光を、垂直
姿勢では第2の光路の光を、それぞれ自由液面で全反射
するように導くとともに、全反射されて容器外に出射し
た各光路の光を、液体6に再入射して透過するように導
く水平姿勢用反転反射手段8、9および垂直姿勢用反転
反射手段11、12と;容器内の液体6に入射し、自由
液面6Aで反射して容器外に出射した光の入射角度に対
する出射角度の比をあらゆる入射方位に対して一定の所
定値に保つため、水平姿勢用反転反射手段8、9により
形成される光路中に配設された第1の角度変更光学手段
7と;容器内の液体6に入射し、自由液面6Bで反射し
て容器外に出射した光の入射角度に対する出射角度の比
を少なくとも一つの入射方位に対して所定値にするた
め、垂直姿勢用反転反射手段11、12により形成され
る光路中に配設された第2の角度変更手段10と;水平
姿勢用反転反射手段8、9によって導かれ、自由液面6
Aから出射した光と、垂直姿勢用反転反射手段11、1
2によって導かれて自由液面6Bから出射し、第1の光
路誘導手段13、14によって導かれた光とを同じ出射
光路に導く第2の光路誘導手段30とを備え;図1に示
す水平姿勢では水平姿勢用反転反射手段8、9により導
かれた光を基準光として出射する一方、図2に示す垂直
姿勢では垂直姿勢用反転反射手段11、12により導か
れた光を基準光として出射することにより上述の目的を
達成する。 (2) 一実施の形態を示す図3および図4に対応づけ
て説明すると、請求項2に記載の発明は、図3に示す水
平姿勢と、図4に示す垂直姿勢とで用いられる基準光発
生装置に適用される。そして、光源1と、自由液面を有
する液体6を封入した容器35と;光源1から容器内の
液体6に向けて入射し、続いて自由液面で全反射されて
容器外に出射した光を、水平姿勢では第1の経路に沿っ
て、垂直姿勢では第2の経路に沿って、それぞれ液体6
に再入射し、透過するように導く水平姿勢用反転反射手
段8、9および垂直姿勢用反転反射手段11、12と;
容器内の液体6に入射し、自由液面6Aで反射して容器
外に出射した光の、入射角度の変化に対応する出射角度
の比をあらゆる入射方位に対して一定の所定値に保つた
めに、水平姿勢用反転反射手段8、9により形成される
光路中に配設された第1の角度変更手段7、16と;容
器内の液体6に入射し、自由液面6Bで反射して容器外
に出射した光の入射角度に対応する出射角度の比を少な
くとも一つの入射方位に対して所定値に保つため、垂直
姿勢用反転反射手段11、12により形成される光路中
に配設された第2の角度変更手段10と;水平姿勢用反
転反射手段8、9によって導かれ、自由液面6Aから出
射した光と、垂直姿勢用反転反射手段11、12によっ
て導かれて自由液面6Bから出射し、第1の光路誘導手
段13、14によって導かれた光とを同じ出射光路に導
くための第2の光路誘導手段15とを備え;図3に示す
水平姿勢では水平姿勢用反転反射手段8、9により導か
れた光を基準光として出射する一方、図4に示す垂直姿
勢では垂直姿勢用反転反射手段11、12により導かれ
た光を基準光として出射することにより上述の課題を達
成する。 (3) 一実施の形態を説明する図6および図7に対応
づけて説明をすると、請求項3に記載の発明は、図6に
示す水平姿勢と、図7に示す垂直姿勢とで用いられる基
準光発生装置に適用される。そして、光源1と、自由液
面を有する液体6を封入した容器45と;光源1から出
射された光を第1の光路の光と第2の光路の光とに分割
する光分割手段3と;水平姿勢では第1の光路の光を、
垂直姿勢では第2の光路の光を、それぞれ液体6に入射
し、透過するように導き、そして液体6を透過した光を
再度液体6に入射させ、自由液面で全反射して容器外に
出射するように導く水平姿勢用反転反射手段8、9およ
び垂直姿勢用反転反射手段11、12と;水平姿勢用反
転反射手段8、9により形成される光路中に配設された
第1の角度変更手段21と;垂直姿勢用反転反射手段1
1、12により形成される光路中に配設された第2の角
度変更手段22と;水平姿勢用反転反射手8、9段によ
って導かれ、容器外に出射した光と、垂直姿勢用反転反
射手段11、12によって導かれ、容器外に出射した光
とを同じ出射光路に導くための光路誘導手段23、24
と;光路誘導手段23、24により導かれる出射光路中
に配設された第3の角度変更手段25とを有し;図6に
示す水平姿勢では、水平姿勢用反転反射手段8、9によ
り導かれた光を基準光として出射するとともに、容器内
の液体6に入射し、自由液面6Aで反射して容器外に出
射した光の入射角度の変化に対する出射角度の比を、第
1の角度変更手段8、9と第3の角度変更手段25とに
よってあらゆる入射方位に対して一定の所定値に保つ一
方、図7に示す垂直姿勢では、垂直姿勢用反転反射手段
11、12により導かれた光を出射するとともに、容器
内の液体6に入射し、自由液面6Bで反射して容器外に
出射した光の入射角度の変化に対応する出射角度の比
を、第2の角度変更手段22と第3の角度変更手段25
とによって少なくとも一つの入射方位に対して所定値に
保つことにより上述の目的を達成する。 (4) 一実施の形態を示す図1に対応づけて説明する
と、請求項4に記載の発明は、第2の光路誘導手段15
により導かれて出射光路上を進む光を、水平姿勢に応じ
た水平平面上あるいは垂直姿勢に応じた垂直平面上に沿
う全方向に投光する投光光学系30をさらに有するもの
である。 (5) 一実施の形態を示す図6に対応づけて説明する
と、請求項5に記載の発明は、光路誘導手段23、24
により同じ光路上に導かれた光を、水平姿勢に応じた水
平平面上あるいは垂直姿勢に応じた垂直平面上に沿う全
方向に投光する投光光学系30をさらに有するものであ
る。
【0017】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かりやすくす
るために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより
本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0018】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態− 図1および図2を参照し、本発明の第1の実施の形態に
係る基準光発生装置について説明する。図1は本発明の
第1の実施の形態に係る基準光発生装置を水平出し用と
して用いる例について示したものである。そして図2
は、図1に示す基準光発生装置を鉛直出し用として用い
る例について示したものであり、図1に示した基準光発
生装置を図1の紙面に直交するX軸に平行な回転軸に沿
って反時計方向に90度回転させたものである。なお、
他の図においても紙面に垂直な方向にX軸をとって図示
している。
【0019】図1を参照して本発明の第1の実施の形態
に係る基準光発生装置の構成を説明する。図1におい
て、透明な平行平面からなる入射面5A、5Bおよび5
Cと出射面5Dおよび5Eとを有する多角体の透明容器
5の中には所定の屈折率nを有するシリコンオイル6が
自由液面6Aを有する状態で封入されている。
【0020】透明容器5を構成する入射面5A、5Bお
よび5Cと出射面5Dの角度関係について説明する。入
射面5AはZ軸に対して反時計方向に30度傾斜して、
入射面5BはY軸に平行に、入射面5CはZ軸に平行に
配設されている。一方、出射面5DはZ軸に対して時計
方向に30度傾斜して、出射面5FはZ軸に対して時計
方向に45度傾斜して、それぞれ設けられている。な
お、5Gは遮光面であり、5Eは出射面である。この出
射面5Eの角度関係については後で説明する。
【0021】透明容器5の左下位置にはレーザダイオー
ド1が、Z軸に対して反時計方向に30度傾斜した方向
に向けてレーザビームを出射するように配置されてい
る。そのレーザビームの出射方向の延長上にコリメート
レンズ2が配設され、レーザダイオード1の光源位置と
コリメートレンズ2の焦点位置とを合致させるように設
けられている。コリメートレンズ2の後方には、ハーフ
ミラー3が配設され、これにより光路Lに沿うレーザビ
ームの一部は光路Lに対して105度の角度をなす光路
L1に沿うようにハーフミラー3の角度が設定されい
る。このハーフミラー3の後方にはさらにミラー4が配
設され、ハーフミラー3を透過したレーザビームは光路
Lに対して90度の角度をなす光路L2に沿うようにミ
ラー4の角度が設定されている。
【0022】透明容器5の右下側、出射面5Dの法線方
向には、楔形プリズム7Aおよび7Bで構成され、0.
5倍の角度変化をもたらすアナモルフィックプリズム7
が設けられ、その後方にはミラー8が設けられる。ミラ
ー8の左方にはさらに、ルーフプリズム9が設けられて
いる。
【0023】透明容器5の左上側、出射面5Fの法線方
向には、楔形プリズム10Aおよび10Bで構成した、
0.5倍の角度変化をもたらすアナモルフィックプリズ
ム10とミラー11が設けられ、このミラー11の下方
にはミラー12が設けられている。
【0024】透明容器5の右側にはペンタプリズム13
が設けられ、その上方にはミラー14が設けられてい
る。そして、透明容器5の上方にはハーフミラー15
が、さらにその上方にはZ軸を回転軸として回転するペ
ンタプリズム30が配設されている。本発明の第1の実
施の形態に係る基準光発生装置は、以上に説明したよう
に構成される。
【0025】この基準光発生装置が水平出し用として用
いられる際の動作について図1を参照して説明する。基
準光発生装置全体がθ1傾いたとき、透明容器5に封入
されたシリコンオイルの自由液面6Aは重力の作用によ
り水平を保つ。したがって基準光発生装置との相対関係
において、自由液面はθ1傾くことになる。
【0026】なお、この図1においては便宜上、従来の
技術に係る基準光発生装置を示す図8と同様に基準光発
生装置は傾斜していない状態で図示し、自由液面6Aを
反時計方向に角度θ1傾斜させた状態を破線で示してい
る。したがって、実際は自由液面の法線方向が鉛直方向
と一致していることになる。また、レーザダイオード1
から出射されたレーザビームの光路については、基準光
発生装置が傾斜していない状態のときの光路を一点鎖線
で、自由液面がθ1傾斜したときの光路を破線で示す。
この図示方法については他の図においても同様であり、
以降の説明は省略する。
【0027】レーザダイオード1より出射し、コリメー
トレンズ2によって平行な光とされたレーザビームは、
ハーフミラー3によって透過光と反射光とに分割され
る。そしてこのハーフミラー3で反射されたレーザビー
ムは、光路L1に沿って透明容器5に入射し、シリコン
オイル6の中を透過した後、自由液面6Aで反射され、
基準光発生装置よりレーザビームを出射するための所定
光路から外れて光路L11に沿って進む。この光路L1
1に沿って進むレーザビームは、装置を覆う不図示のカ
バーによって光路を断たれるので、基準光発生装置が水
平出し用として用いられるときには、ハーフミラー3で
反射された不要なレーザビームが水平基準光とともに装
置より出射されることはない。
【0028】ハーフミラー3を透過し、ミラー4で反射
されたレーザビームは光路L2に沿って進み、入射面5
Aに対して垂直に入射する。続いてこのレーザビームは
シリコンオイル6中を直進して自由液面6Aに入射し、
そして全反射される。このときのレーザビームの入射角
および反射角は、基準光発生装置の傾斜が0度のとき、
60度となるように構成されている。
【0029】自由液面6Aで全反射されたレーザビーム
は出射面5Dを経て出射される。このときのレーザビー
ムは、基準光発生装置の傾きが0度のとき、X軸に対し
て時計方向に30度傾いた光路L3に沿って進む。
【0030】基準光発生装置が角度θ1傾斜した場合
に、レーザビームに与えられる偏角について説明する。
なお、基準光発生装置が図のX軸まわり傾斜していた場
合にレーザビームに与えられる偏角には添え字xを付
し、一方Y軸まわりに傾斜していた場合にレーザビーム
に与えられる偏角には添え字yを付して説明するのは従
来の技術に係る基準光発生装置の説明と同様である。ま
た単純化のため、装置のX軸まわりおよびY軸まわりの
傾斜は相等しく、それぞれθ1であるとして説明する。
また、以降の実施の形態の説明においても同様の方法で
説明をする。
【0031】基準光発生装置がX軸まわりおよびY軸ま
わりにそれぞれθ1傾斜していたとき、光路L2に沿っ
て屈折率nのシリコンオイル6を封入した透明容器5に
入射し、自由液面6Aで反射されて出射面5Dから出射
するレーザビームは光路L3に対して偏角θ2x、θ2
yが与えられる。このとき、基準光発生装置の傾斜がな
いときの自由液面に対するレーザビームの入射角および
反射角が60度となっていることより、θ2x、θy2
はそれぞれ以下のようになる。
【数7】 θ2x=2nθ1 … 式(9) θ2y=2・SIN(90−60)・nθ1=nθ1 … 式(10) すなわち、X軸回りの傾斜角θ1、Y軸回りの傾斜角θ
1のそれぞれの傾斜に対して反射角感度が2:1となっ
ていることがわかる。この反射角感度の差を補正するた
めに設けられたのがアナモルフィックプリズム7で、続
いてこのアナモルフィックプリズム7の作用について説
明する。
【0032】出射面5Dを経て透明容器5の外に出射し
たレーザビームは、2枚の楔型プリズム7A、7Bで構
成したアナモルフィックプリズム7を透過し、この際に
光路L4に対して偏角θ3x、θ3yが与えられる。こ
のときの偏角θ3x、θ3yはそれぞれ以下の式で表さ
れる。
【数8】θ3x=M・θ2x … 式(11) θ3y=θ2y … 式(12) 上述の式(11)における係数Mはアナモルフィックプ
リズム7の角度倍率であり、この場合M=0.5である
ので式(11)および(12)に式(9)および(1
0)を代入することにより、θ3x、θ3yは以下のよ
うになる。
【数9】 θ3x=0.5・θ2x=nθ1 … 式(13) θ3y=θ2y=nθ1 … 式(14) すなわち、アナモルフィックプリズム7によって、X軸
まわりの傾斜成分によって生ずる偏角の成分に対しての
み0.5倍の反射角感度変化率が与えられた結果、θ3
xおよびθ3yは同じ反射角感度を有することになる。
【0033】そして、アナモルフィックプリズム7より
出射したレーザビームは、ミラー8で水平方向に反射さ
れ、続いてルーフプリズム9によって上方に反転反射さ
れて入射面5Bを経て透明容器5に再度入射する。この
とき、透明容器5の入射面5Bに対し、シリコンオイル
6の自由液面6Aは角度θ1だけ傾斜しているのでプリ
ズム効果を有しており、したがって入射面5Bより入射
したレーザビームはシリコンオイル6を透過する際に屈
折され、光路L6に対して以下の偏角θ4x、θ4yが
与えられる。
【数10】 θ4x=θ3x−(n−1)θ1=nθ1−nθ1+θ1=θ1 … 式(15 ) θ4y=θ3y−(n−1)θ1=nθ1−nθ1+θ1=θ1 … 式(16 )
【0034】以上のようにして、図1に示す基準光発生
装置は、その傾き角度あるいは傾きの方向によらず、常
に鉛直上方に導かれ、傾き補正が成り立つ。そして、装
置の上部には、鉛直上方に導かれたレーザビームに対し
て直角方向に反射するペンタプリズム30が配設されて
おり、Z軸に平行な回転軸まわりに所定の回転速度で回
転する。これにより出射面5Eを透過して鉛直上方に出
射したレーザビームは水平方向に反射され、ペンタプリ
ズム30が回転することによりレーザ光の水平走査面を
得ることができる。このとき、式(15)および(1
6)からも明かなように、傾き補正式の中にシリコンオ
イル6の屈折率nを含んでいないため、温度変化等によ
ってシリコンオイル6の屈折率が変化してもレーザビー
ムによって得られる走査面は水平を保つ。
【0035】なお、ここで出射面5Eについて説明する
と、図1に示すように出射面5Eには所定の傾斜角度が
つけられている。これにより、出射面5Eにシリコンオ
イルが付着した場合でも、傾斜により出射面5Eより自
然に流れ落ちるのでレーザビームの光路を妨げることは
ない。
【0036】図2を参照し、第1の実施の形態に係る基
準光発生装置を垂直出しに用いる場合について説明す
る。図2において、図1に示す基準光発生装置がX軸ま
わりに反時計方向に90度回転させた状態となってお
り、これにともないシリコンオイル6が透明容器内を移
動して新たな自由液面6Bを形成している。その他の構
成は図1に示すものと同一であり、その説明を省略し、
基準光発生装置の作用を中心に説明する。
【0037】図2に示す基準光発生装置の傾斜θ1が0
度のとき、レーザダイオード1より出射され、ハーフミ
ラー3によって反射されたレーザビームは光路L1に沿
って進み、透明容器5の入射面5Aを経てシリコンオイ
ル6の自由液面6Bに入射角45度の角度で入射する。
一方、ハーフミラー3を透過したレーザビームはミラー
4で反射され、光路L2に沿って進み、透明容器5の入
射面5Aを経てシリコンオイル6の液面に入射し、そし
て自由液面6Bから出射して遮光面5Gによってトラッ
プされる。
【0038】図2に示す基準光発生装置が角度θ1傾斜
したときに傾き補正がなされる過程について説明する。
なお、この図2において、基準光発生装置はX軸まわり
およびZ軸まわりにそれぞれθ1傾斜しているものとし
て説明する。
【0039】光路L1に沿って直進し、入射面5Aより
シリコンオイル6に入射したレーザビームは自由液面6
Bで反射され、出射面5Fより透明容器5の外に出射す
る。このとき、レーザビームに与えられる偏角は、
【数11】 θ2x=2nθ1 … 式(17 ) θ2z=2・SIN(90−45)・nθ1=1.4142nθ1 … 式(18 ) で与えられる。そして、角度変化倍率0.5倍のアナモ
ルフィックプリズム10を透過する際に光路L4に対し
て以下のように偏角θ3が与えられる。
【数12】 θ3x=0.5・θ2x=nθ1 … 式(19) θ3z=θ2z=1.4142nθ1 … 式(20)
【0040】そしてミラー11により図の右方向に反射
され、次いでミラー12により紙面上方に反射されたレ
ーザビームは入射面5Cより自由液面6Bに向けてシリ
コンオイル6内を再透過する。このとき、θ1傾斜した
シリコンオイル6のプリズム効果により光路L7に対し
て以下の偏角が与えられる。
【数13】 θ4x=θ3x−(n−1)θ1=θ1 … 式(21 ) θ4z=θ3z−(n−1)θ1=0.4142nθ1+θ1 … 式(22 ) 以上のように、レーザビームは基準光発生装置のX軸回
りの傾斜θ1が補正される一方、Z軸まわりの傾斜θ1
は補正されない状態でペンタプリズム13、ミラー1
4、そしてハーフミラー15により水平方向に導かれ
る。そして光路L10を回転軸として所定の回転速度で
回転するペンタプリズム30により、レーザビームの鉛
直走査面を得ることができる。
【0041】なお、上記の式(22)に示すように、基
準光発生装置を垂直出し用として用いる際にはZ軸回り
の傾斜を補正していないが、これは補正することにあま
り意味がないからである。すなわち、工事現場等で鉛直
走査面を有するレーザビームを出射し、このレーザビー
ムによって工事現場の壁面などに垂直光を投光するとき
には、壁面上の投光したい位置と垂直光とが合致するよ
うに、基準光発生装置を水平方向に振ればよいからであ
る。
【0042】以上の第1の実施の形態と請求項との対応
において、ハーフミラー3およびミラー4が光路分割手
段を、ミラー8およびルーフミラー9が水平姿勢用反転
反射手段を、ミラー11および12が垂直姿勢用反転反
射手段を、アナモルフィックプリズム7が第1の角度変
更手段を、アナモルフィックプリズム10が第2の角度
変更手段を、ペンタプリズム13およびミラー14が第
1の光路誘導手段を、ハーフミラー15が第2の光路誘
導手段を、ペンタプリズム30が投光光学系をそれぞれ
構成する。
【0043】−第2の実施の形態− 図3および図4を参照し、本発明の第2の実施の形態に
係る基準光発生装置ついて説明する。図3が水平出し用
として用いる場合を示し、図4が図3に示す基準光発生
装置をX軸まわりに時計方向へ90度回転させた状態を
示している。なお、図1および2と同一の構成の部分に
は同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0044】図3において、レーザダイオード1および
コリメートレンズ2はY軸に対して反時計まわり45°
の方向に配設されている。透明容器35は入射面35
A、35B、35Cと出射面35D、35E、35F、
35G、および遮光面35Hを有し、この透明容器35
には屈折率nのシリコンオイル6が自由液面6Aを有す
るように封入されている。出射面35GはY軸に対して
時計まわり45度の方向に法線を有するように設けられ
ており、以下反時計まわりに隣接する入射面35C、3
5Aおよび35B、そして出射面35Fは、それぞれ隣
接する面同士の法線が45度の角度をなすように配設さ
れている。そして出射面35Eおよび35Dは、第1の
実施の形態における出射面35Eと同様にして、これら
の面に付着したシリコンオイルが速やかに流れ落ちるよ
うに適宜の傾斜角が与えられている。
【0045】透明容器35の出射面35Fの法線方向に
は、0.5倍の角度倍率を有するアナモルフィックプリ
ズム7およびミラー8が配設され、更にこのミラー8の
左方には凹シリンドリカルレンズ16Aと凸シリンドリ
カルレンズ16Bで構成されたガリレオ式ビームエキス
パンダ16と、ルーフプリズム9とが配設されている。
【0046】出射面35Gの法線方向には、0.5倍の
角度倍率を有するアナモルフィックプリズム10および
ミラー11が配設されており、出射面35Cの法線方向
にはミラー12が配設されている。さらに透明容器35
の右側にはペンタプリズム13が、その上方にはミラー
14が配設されている。また、透明容器35の上方には
ハーフミラー15が、さらにその上方にはZ軸を回転軸
として回転可能なペンタプリズム30が配設され、これ
らによって基準光発生装置は構成される。
【0047】図3を参照し、この基準光発生装置が水平
出し用として用いられる際の動作について説明する。図
3に示す基準光発生装置の傾斜角θ1が0度のとき、レ
ーザダイオード1より出射され、コリメートレンズ2に
よって平行光とされたレーザビームは、光路Lに沿って
シリコンオイル6の自由液面6Aに入射角45度で入射
し、そして反射する。従ってこの基準光発生装置がX軸
わまりおよびY軸まわりにそれぞれ角度θ1傾斜してい
た場合、出射面35Fから出射したレーザビームに対し
て与えられる偏角は以下の式のようになる。
【数14】 θ2x=2nθ1 … 式(23 ) θ2y=2SIN(90−45)・nθ1=1.4142・nθ1 … 式(24 )
【0048】レーザビームはアナモルフィックプリズム
7を透過する際にX成分にのみ変化が与えられ、光路L
2に対する偏角θ3x、θ3yは以下のようになる。
【数15】 θ3x=0.5nθ2x=nθ1 … 式(25) θ3y=θ2y=1.4142・nθ1 … 式(26)
【0049】レーザビームは、続いてミラー8で図の左
方向に反射され、ガリレオ式ビームエキスパンダ16に
入射する。このガリレオ式ビームエキスパンダ16の凹
シリンドリカルレンズ16Aの焦点距離f2と凸シリン
ドリカルレンズ16Bの焦点距離f3の関係は、
【数16】 f2:f3=1:1.4142 … 式(27) になっていて、図に示すように互いの焦点位置を合致さ
せた状態で配設されている。そして、ガリレオ式ビーム
エキスパンダ16を通過した光は光軸L3に対してY成
分にのみ変化が与えられ、光路L3に対する偏角θ4
x、θ4yは以下のようになる。
【数17】 θ4x=θ3x=nθ1 … 式(28) θ4y=1/1.4142・θ3y=nθ1 … 式(29)
【0050】レーザビームはルーフプリズム9によって
反転反射され、上方に導かれる。このときレーザビーム
はルーフプリズム9の反転反射機能により、基準光発生
装置の傾きを補正する方向に向けられる。そしてレーザ
ビームは、透明容器35の入射面35Bより自由液面6
Aに向けてシリコンオイル6を透過する際に、このシリ
コンオイル6のプリズム効果によってX軸およびY軸方
向の傾き成分の変化が与えられ、光路L4に対する偏角
θ5x、θ5yは以下のようになる。
【数18】 θ5x=θ4x−(n−1)θ1=θ1 … 式(30) θ5y=θ4y−(n−1)θ1=θ1 … 式(31) つまり、シリコンオイル6を透過した時点でレーザビー
ムは、基準光発生装置のX軸まわりおよびY軸まわりの
傾斜θ1が補正され、鉛直方向に出射するビームとなっ
て出射面35Eおよびハーフミラー15を透過する。そ
してこのレーザビームは回転式のペンタプリズム30に
よって光路を水平方向に曲げられ、そして水平走査面を
有するレーザビームに変換される。このとき、式(3
0)および式(31)で明かなように補正式中にシリコ
ンオイルの屈折率nを含んでいないので、シリコンオイ
ルの屈折率が変化しても良好な傾き補正がなされる。
【0051】図4を参照し、第2の実施の形態に係る基
準光発生装置が垂直出し用に用いられる場合について説
明する。図4に示す基準光発生装置は、先に説明したと
おり、図3に示す装置をX軸まわりに90度、反時計方
向に回転させて設置したものであり、これにともないシ
リコンオイル6が透明容器内を移動して新たな自由液面
6Bを形成している。その他の構成は図3に示すものと
同一であり、その説明を省略し、基準光発生装置の作用
を中心に説明する。なお、第2の実施の形態に係る基準
光発生装置を垂直出し用として用いる際には、第1の実
施の形態のものを垂直出し用に用いる場合と同様、X軸
回りの傾斜のみ補正する。
【0052】図4に示す基準光発生装置の傾斜θ1が0
のとき、レーザダイオード1より出射されたレーザビー
ムは光路L1に沿って進み、透明容器35の入射面35
Aを経てシリコンオイル6の自由液面6Bに入射角45
度の角度で入射するよう構成されている。
【0053】図4に示す基準光発生装置が角度θ1傾斜
したときに傾き補正がなされる過程について説明する。
なお、この図4において、基準光発生装置はX軸まわり
およびZ軸まわりにそれぞれθ1傾斜しているものとし
て説明する。
【0054】光路L1に沿って直進し、入射面35Aよ
りシリコンオイル6に入射したレーザビームは自由液面
6Bで反射され、出射面35Gより透明容器35の外に
出射する。このとき、レーザビームに与えられる偏角
は、
【数19】 θ2x=2nθ1 … 式(32 ) θ2z=2・SIN(90−45)・nθ1=1.4142nθ1 … 式(33 ) で与えられる。そして、角度変化倍率0.5倍のアナモ
ルフィックプリズム10を透過する際にX成分にのみ変
化が与えられ、光路L3に対する偏角は、
【数20】 θ3x=O.5・θ2x=nθ1 … 式(34) θ3z=θ2z=1.4142nθ1 … 式(35) となる。そしてミラー11および12によってレーザビ
ームは入射面35Cを経てシリコンオイル6を透過し、
自由液面6Bから出射するように導かれる。このとき、
ミラー11および12によってレーザビームは基準光発
生装置のX軸まわりの傾斜を補正する方向に導かれてい
る。またシリコンオイル6を透過する際に、レーザビー
ムのX成分およびZ成分に対して以下の変化が与えられ
る。
【数21】 θ4x=θ3x−(n−1)θ1=θ1 … 式(36 ) θ4z=θ3z−(n−1)θ1=0.4142・nθ1+θ1 … 式(37 ) つまり、自由液面6Bより出射したレーザビームは基準
光発生装置のX軸回りの傾斜のみが補正された状態で出
射面35Dを透過した後、ペンタプリズム13、ミラー
14およびハーフミラー15を経て水平方向に出射し、
回転式のペンタプリズムレーザビームの鉛直走査面を得
ることができる。
【0055】以上の第1および第2の実施の形態の説明
において、基準光発生装置が水平出し用、あるいは垂直
出し用として用いられるときの設置姿勢に応じ、レーザ
ビームは装置内に配設された異なる光路に沿って導かれ
るように構成されていることを説明した。そしてこの異
なる光路に沿って導かれたレーザビームは、水平出し用
として用いられるときにはハーフミラー15を透過して
ペンタプリズム30に向かう一方、垂直出し用として用
いられる場合にはハーフミラー15によって反射されて
ペンタプリズム30に向かうことを説明したが、このハ
ーフミラー15に代えて偏光ビームスプリッタと位相差
板を用いてもよい。すなわち図5に示すように、図3で
示されるハーフミラー15を偏光ビームスプリッタ11
5に置き換え、さらにミラー14と偏光ビームスプリッ
タ115との間の光路中に1/2波長板215を挿入す
ればよい。このような構成とすることにより、レーザダ
イオード1から出射されたレーザビームを効率良く基準
光発生装置の外に導くことができるので、レーザダイオ
ードの発光パワーの低減等が可能となる。
【0056】以上の第2の実施の形態と請求項との対応
において、ミラー8およびルーフミラー9が水平姿勢用
反転反射手段を、ミラー11およびミラー12が垂直姿
勢用反転反射手段を、アナモルフィックプリズム7およ
びガリレオ式ビームエキスパンダ16が第1の角度変更
手段を、アナモルフィックプリズム10が第2の角度変
更手段を、ペンタプリズム13およびミラー14が第1
の光路誘導手段を、ハーフミラー15が第2の光路誘導
手段を、ペンタプリズム30が投光光学系をそれぞれ構
成する。
【0057】−第3の実施の形態− 図6、図7を参照し、第3の実施の形態に係る基準光発
生装置について説明する。図6は第3の実施の形態に係
る基準光発生装置を水平出し用に用いる状態を、図7は
図6に示す装置をX軸まわりに時計方向へ90度回転さ
せ、垂直出し用として用いる状態を示している。なお、
この図6および図7において第1の実施の形態を示す図
1および図2と同一の構成の部分には同一の符号を付し
てその説明を省略する。
【0058】図6において、レーザダイオード1および
コリメートレンズ2は透明容器45の上方に配置されて
いる。レーザダイオード1の光路L上にはハーフミラー
3が配設され、その右方にミラー17、さらにその下方
にはミラー18が配設されている。
【0059】透明容器45は入射面45A、45Bおよ
び45Cと、出射面45D、45Eおよび45Fとを有
し、内部には屈折率nのシリコンオイル6が自由液面を
有するように封入されている。入射面45CはZ軸に対
して時計まわりに45度傾けて、出射面45EはZ軸に
平行に、出射面45FはZ軸に対して反時計まわりに3
0度傾けて設けられている。さらに出射面45DはY軸
に平行に、入射面45BはZ軸に対して時計まわりに3
0度傾くように設けられている。なお、面45Gは光の
入射あるいは出射に関与しない面である。また、入射面
45Aは、シリコンオイルが付着した場合に容易に流れ
落ちるように傾斜している。
【0060】透明容器45の周囲に配設された要素につ
いて説明すると、出射面45Bの法線方向(容器45の
右下)には角度倍率が2倍のアナモルフィックプリズム
21およびミラー8が、透明容器45の下方にはルーフ
ミラー9が、入射面45Cの法線上(容器45の左上)
には角度倍率が2倍のアナモルフィックプリズム22お
よびミラー11が、そして透明容器の左方にはミラー1
2が、それぞれ配設されている。そして透明容器45の
さらに左方には、下から順に反射ミラー23、ハーフミ
ラー24、凸シリンドリカルレンズ25Aと凸シリンド
リカルレンズ25Bで構成した角度倍率が0.5倍のビ
ームエキスパンダ25が設けられ、これらによって自動
傾き補正機構は構成されている。
【0061】上述の構成の基準光発生装置が水平出し用
として用いられる際の動作について図6を参照して説明
する。なお、ここで基準光発生装置は図のX軸まわりお
よびY軸回りにそれぞれθ1傾斜しているものとして説
明をする。
【0062】レーザダイオード1より出射され、コリメ
ートレンズ2によって平行光とされたレーザビームは、
光路Lに沿って進み、ハーフミラー3に入射する。そし
て、このハーフミラー3によってレーザビームの一部は
右方に反射され、ミラー17、ミラー18を経て透明容
器45の空間内を左方向に透過した後、ミラー12およ
び11、アナモルフィックプリズム22を経て入射面4
5Cよりシリコンオイル6に入射した後、基準光発生装
置よりレーザビームを出射するための所定光路から外
れ、光路L2に沿って直進する。この光路L2に沿って
進むレーザビームは、装置を覆う不図示のカバーによっ
て光路を断たれるので、基準光発生装置が水平出し用と
して用いられるときに、ハーフミラー3で反射された不
要なレーザビームが水平基準光とともに装置より出射さ
れることはない。
【0063】ハーフミラー3に入射したレーザビームの
うち、ハーフミラー3で反射されずに直進したレーザビ
ームは入射面45Aを経て自由液面6Aより出射面45
Dに向けてシリコンオイル6を透過する。このとき、シ
リコンオイル6のプリズム効果によってレーザビームの
X成分およびY成分に対して変化が与えられ、光路L3
に対する偏角θ2x、θ2yは以下のようになる。
【数22】θ2x=(n−1)θ1 … 式(38) θ2y=(n−1)θ1 … 式(39)
【0064】光路L3に対し、上述のように偏角θ2
x、θ2yが与えられたレーザビームはルーフミラー9
によって反転反射されて右方向に導かれ、ミラー8によ
って反射された後、アナモルフィックプリズム21に入
射する。このとき、レーザビームはルーフミラー9によ
って反転反射される際に、基準光発生装置のY軸回りの
傾斜を補正する方向にその向きを反転される(この時点
では、装置の傾斜をキャンセルする方向に反転されるだ
けで、傾斜角度そのものの補正についてはまだなされて
いない)。
【0065】そして角度倍率2倍のアナモルフィックプ
リズム21を透過したレーザビームは、X成分にのみ変
化が与えられ、光路L5に対する偏角θ3x、θ3yは
以下のようになる。
【数23】 θ3x=2・θ2x=2(n−1)θ1 … 式(40) θ3y=θ2y=(n−1)θ1 … 式(41)
【0066】光路L5に対し、式(40)および(4
1)で表す偏角が与えられたレーザビームは、入射面4
5Bを経てシリコンオイル6に入射し、自由液面6Aで
反射された後に出射面45Fより透明容器45の外に出
射する。このとき、レーザビームの自由液面6Aに対す
る入射角はθ1=0度のときに60度となるようになっ
ている。したがって、自由液面6Aで反射され、透明容
器45の外に出射したレーザビームにはX成分およびY
成分に対して変化が与えられ、光路L6に対する偏角θ
4x、θ4yは以下のようになる。
【数24】 θ4x=2nθ1−θ3x=2θ1 … 式(42) θ4y=2n・SIN(90−60)θ1−θ3y =nθ1−(n−1)θ1=θ1 … 式(43)
【0067】光路L6に対して偏角θ4xおよびθ4y
を有するレーザビームは、ハーフミラー24で上方に反
射され、そして角度倍率が0.5倍のビームエキスパン
ダ25によってX成分にのみ変化が与えられ、光路L7
に対して以下の偏角θ5x、θ5yが与えられる。
【数25】 θ5x=0.5・θ4x=θ1 … 式(44) θ5y=θ4x=θ1 … 式(45) このとき、図6からも明かなように、レーザビームはビ
ームエキスパンダ25によって角度変化が与えられると
同時に、基準光発生装置のX軸回りの傾斜を補正する方
向に向きを変えられる。一方、Y軸まわりの傾斜に対し
ては先述のとおりルーフプリズム9によって向きを変え
られている。
【0068】以上のようにしてレーザビームはビームエ
キスパンダ25を経て鉛直上方に出射し、回転式のペン
タプリズムによって光路を水平方向に曲げられ、そして
水平走査面を有するレーザビームに変換される。
【0069】図7を参照し、第3の実施の形態に係る基
準光発生装置が垂直出しに用いられる例について説明す
る。図7に示す基準光発生装置は、先に説明したとお
り、図6に示す装置をX軸まわりに90度、反時計方向
に回転させて設置したものであり、これにともないシリ
コンオイル6が透明容器内を移動して新たな自由液面6
Bを形成している。その他の構成は図6に示すものと同
一であり、その説明を省略し、基準光発生装置の作用を
中心に説明する。なお、第3の実施の形態に係る基準光
発生装置を垂直出し用として用いる際には、第1および
第2の実施の形態のものを垂直出し用に用いる場合と同
様、X軸回りの傾斜のみ補正する。また、図7に示す基
準光発生装置は、X軸まわりおよびZ軸まわりにそれぞ
れ角度θ1傾斜しているものとして以下の説明をする。
【0070】レーザダイオード1より出射され、コリメ
ートレンズ2によって平行光とされたレーザビームは、
光路Lに沿って進み、ハーフミラー3に入射する。そし
てレーザビームの一部はハーフミラー3を透過し、透明
容器45の空間内を右方向に透過した後、ルーフミラー
9、ミラー8、アナモルフィックプリズム21を経て入
射面45Bより透明容器45の中に入射し、シリコンオ
イル6を透過して、基準光発生装置よりレーザビームを
出射するための所定光路から外れて光路L1に沿って直
進する。この光路L1に沿って直進するレーザビーム
は、装置を覆う不図示のカバーによって光路を断たれる
ので、第3の実施の形態に係る基準光発生装置が垂直出
し用に用いられる場合において、ハーフミラー3を透過
した不要なレーザビームが垂直基準光とともに装置より
出射されることはない。
【0071】ハーフミラー3に入射したレーザビームの
うち、ハーフミラー3で反射されて上方に進んだレーザ
ビームはミラー17および18で反射され、入射面45
Bを経て自由液面6Bより出射面45Eに向けてシリコ
ンオイル6を透過する。このとき、シリコンオイル6の
プリズム効果によってレーザビームのX成分およびZ成
分に対して変化が与えられ、光路L3に対する偏角θ2
xおよびθ2zは以下のようになる。
【数26】θ2x=(n−1)θ1 … 式(46) θ2z=(n−1)θ1 … 式(47)
【0072】光路L3に対して上述のように偏角θ2
x、θ2zが与えられたレーザビームは、ミラー12お
よび11によって反射されて角度倍率2倍のアナモルフ
ィックプリズム22を透過する。この際にX成分にのみ
変化が与えられ、光路L4に対する偏角θ3xおよびθ
3zは以下のようになる。
【数27】 θ3x=2・θ2x=2(n−1)θ1 … 式(48) θ3z=θ2z=(n−1)θ1 … 式(49) そしてレーザビームは入射面45Cよりシリコンオイル
6に入射し、自由液面6Bで反射されて出射面45Fよ
り出射する。このとき、レーザビームの自由液面6Aに
対する入射角はθ1=0度のときに45度となるように
なっている。したがって、自由液面6Bで反射され、透
明容器45の外に出射したレーザビームにはX成分およ
びY成分に対して変化が与えられ、光路L5に対する偏
角θ4x、θ4zは以下のようになる。
【数28】 θ4x=2nθ1−θ3x=2θ1 … 式(50) θ4z=2n・SIN(90−45)θ1−θ3z =1.4142nθ1−(n−1)θ1 =0.4142nθ1+θ1 … 式(51)
【0073】出射面45Fから出射したレーザビームは
ミラー23により反射され、ハーフミラー24を透過し
て角度倍率0.5倍のビームエキスパンダ25に入射す
る。このビームエキスパンダ25によってX成分にのみ
変化が与えられ、光路L6に対して以下の偏角θ5x、
θ5yが与えられる。
【数29】 θ5x=0.5・θ4x=θ1 … 式(52) θ5z=θ4z=0.4142nθ1+θ1 … 式(53) このとき、図7からも明かなように、レーザビームはビ
ームエキスパンダ25によって角度変化が与えられると
同時に、基準光発生装置のX軸回りの傾斜を補正する方
向に向きを変えられる。これにより、ビームエキスパン
ダから出射されたレーザビームは水平方向に進み、回転
式のペンタプリズム30によって光路を垂直方向に曲げ
られ、そして垂直走査面を有するレーザビームに変換さ
れる。
【0074】以上の第3の実施の形態と請求項との対応
において、ハーフミラー3、ミラー17およびミラー1
8が光分割手段を、ミラー8およびルーフプリズム9が
水平姿勢用反転反射手段を、ミラー11および12が垂
直姿勢用反転反射手段を、アナモルフィックプリズム2
1が第1の角度変更手段を、アナモルフィックプリズム
22が第2の角度変更手段を、ミラー23およびハーフ
ミラー24が光路誘導手段を、ビームエキスパンダ25
が第3の角度変更手段を、ペンタプリズム30が投光光
学系をそれぞれ構成する。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように請求項1〜3に記載
の発明によれば、1台の装置を縦あるいは横に設置する
だけで水平出し用あるいは垂直出し用の基準光を投光す
ることが可能となり、また、使用する液体の屈折率が変
化しても精度よく自動傾き補正された基準光を出射する
ことが可能となる。さらに、同一の光源から出射された
光を、光分割手段あるいは光路誘導手段によって水平、
垂直の設置姿勢に応じた基準光として出射することがで
き、これにより内部構成の単純化および製造コストの低
減が可能となる。請求項4および請求項5に記載の発明
によれば、基準光発生装置の設置姿勢に応じ、傾き補正
した基準光を水平あるいは垂直な面上に沿う全方向に投
光することができ、これにより壁面等に水平あるいは垂
直の基準線をマークすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る基準光発生
装置の構成を示す断面図で、水平姿勢で用いたときのレ
ーザビームの光路を示す図。
【図2】 本発明の第1の実施の形態に係る基準光発生
装置の構成を示す断面図で、垂直姿勢で用いたときのレ
ーザビームの光路を示す図。
【図3】 本発明の第2の実施の形態に係る基準光発生
装置の構成を示す断面図で、水平姿勢で用いたときのレ
ーザビームの光路を示す図。
【図4】 本発明の第2の実施の形態に係る基準光発生
装置の構成を示す断面図で、垂直姿勢で用いたときのレ
ーザビームの光路を示す図。
【図5】 図3に示す基準光発生装置におけるハーフミ
ラーに代えて偏光ビームスプリッタと位相差板とを用い
た例を示す図。
【図6】 本発明の第3の実施の形態に係る基準光発生
装置の構成を示す断面図で、水平姿勢で用いたときのレ
ーザビームの光路を示す図。
【図7】 本発明の第3の実施の形態に係る基準光発生
装置の構成を示す断面図で、垂直姿勢で用いたときのレ
ーザビームの光路を示す図。
【図8】 従来の技術に係る基準光発生装置の原理図。
【符号の説明】
1 レーザダイオード 3、15、24 ハーフミラー 4、8、11、12、14、17、18、23 ミラー 5、35、45 透明容器 6 シリコンオイル 6A、6B 自由液面 7、10、21、22 アナモルフィックプリズム 9 ルーフプリズム 13、30 ペンタプリズム 16 ガリレオ式ビームエキスパン
ダ 25 ビームエキスパンダ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平姿勢と、垂直姿勢とで用いられる基
    準光発生装置において、 光源と、 自由液面を有する液体を封入した容器と、 前記光源から出射された光を第1の光路の光と第2の光
    路の光とに分割する光分割手段と、 前記水平姿勢では前記第1の光路の光を、前記垂直姿勢
    では前記第2の光路の光を、それぞれ前記自由液面で全
    反射するように導くとともに、全反射されて前記容器外
    に出射した前記各光路の光を、前記液体に再入射して透
    過するように導く水平姿勢用反転反射手段および垂直姿
    勢用反転反射手段と、 前記容器内の液体に入射し、自由液面で反射して前記容
    器外に出射した光の入射角度に対する出射角度の比をあ
    らゆる入射方位に対して一定の所定値に保つため、前記
    水平姿勢用反転反射手段により形成される光路中に配設
    された第1の角度変更光学手段と、 前記容器内の液体に入射し、前記自由液面で反射して前
    記容器外に出射した光の入射角度に対する出射角度の比
    を少なくとも一つの入射方位に対して所定値にするた
    め、前記垂直姿勢用反転反射手段により形成される光路
    中に配設された第2の角度変更手段と、 前記水平姿勢用反転反射手段によって導かれ、前記自由
    液面から出射した光と、前記垂直姿勢用反転反射手段に
    よって導かれて前記自由液面から出射し、第1の光路誘
    導手段によって導かれた光とを同じ出射光路に導く第2
    の光路誘導手段とを備え、 前記水平姿勢では前記水平姿勢用反転反射手段により導
    かれた光を基準光として出射する一方、前記垂直姿勢で
    は前記垂直姿勢用反転反射手段により導かれた光を基準
    光として出射することを特徴とする基準光発生装置。
  2. 【請求項2】 水平姿勢と、垂直姿勢とで用いられる基
    準光発生装置において、 光源と、 自由液面を有する液体を封入した容器と、 前記光源から前記容器内の液体に向けて入射し、続いて
    前記自由液面で全反射されて前記容器外に出射した光
    を、前記水平姿勢では第1の経路に沿って、前記垂直姿
    勢では第2の経路に沿って、それぞれ前記液体に再入射
    し、透過するように導く水平姿勢用反転反射手段および
    垂直姿勢用反転反射手段と、 前記容器内の液体に入射し、自由液面で反射して前記容
    器外に出射した光の、入射角度の変化に対応する出射角
    度の比をあらゆる入射方位に対して一定の所定値に保つ
    ために、前記水平姿勢用反転反射手段により形成される
    光路中に配設された第1の角度変更手段と、 前記容器内の液体に入射し、前記自由液面で反射して前
    記容器外に出射した光の入射角度に対応する出射角度の
    比を少なくとも一つの入射方位に対して所定値に保つた
    め、前記垂直姿勢用反転反射手段により形成される光路
    中に配設された第2の角度変更手段と、 前記水平姿勢用反転反射手段によって導かれ、前記自由
    液面から出射した光と、前記垂直姿勢用反転反射手段に
    よって導かれて前記自由液面から出射し、第1の光路誘
    導手段によって導かれた光とを同じ出射光路に導くため
    の第2の光路誘導手段とを備え、 前記水平姿勢では前記水平姿勢用反転反射手段により導
    かれた光を基準光として出射する一方、前記垂直姿勢で
    は前記垂直姿勢用反転反射手段により導かれた光を基準
    光として出射することを特徴とする基準光発生装置。
  3. 【請求項3】 水平姿勢と、垂直姿勢とで用いられる基
    準光発生装置において、 光源と、 自由液面を有する液体を封入した容器と、 前記光源から出射された光を第1の光路の光と第2の光
    路の光とに分割する光分割手段と、 前記水平姿勢では前記第1の光路の光を、前記垂直姿勢
    では前記第2の光路の光を、それぞれ前記液体に入射
    し、透過するように導き、そして前記液体を透過した光
    を再度前記液体に入射させ、前記自由液面で全反射して
    前記容器外に出射するように導く水平姿勢用反転反射手
    段および垂直姿勢用反転反射手段と、 前記水平姿勢用反転反射手段により形成される光路中に
    配設された第1の角度変更手段と、 前記垂直姿勢用反転反射手段により形成される光路中に
    配設された第2の角度変更手段と、 前記水平姿勢用反転反射手段によって導かれ、前記容器
    外に出射した光と、前記垂直姿勢用反転反射手段によっ
    て導かれ、前記容器外に出射した光とを同じ出射光路に
    導くための光路誘導手段と、 前記光路誘導手段により導かれる出射光路中に配設され
    た第3の角度変更手段とを有し、 前記水平姿勢では、前記第姿勢用反転反射手段により導
    かれた光を基準光として出射するとともに、前記容器内
    の液体に入射し、自由液面で反射して前記容器外に出射
    した光の入射角度の変化に対する出射角度の比を、前記
    第1の角度変更手段と前記第3の角度変更手段とによっ
    てあらゆる入射方位に対して一定の所定値に保つ一方、
    前記垂直姿勢では、前記垂直姿勢用反転反射手段により
    導かれた光を出射するとともに、前記容器内の液体に入
    射し、自由液面で反射して前記容器外に出射した光の入
    射角度の変化に対応する出射角度の比を、前記第2の角
    度変更手段と前記第3の角度変更手段とによって少なく
    とも一つの入射方位に対して所定値に保つことを特徴と
    する基準光発生装置。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載の基準光発生装
    置において、前記第2の光路誘導手段により導かれて前
    記出射光路上を進む前記光を、前記水平姿勢に応じた水
    平平面上あるいは前記垂直姿勢に応じた垂直平面上に沿
    う全方向に投光する投光光学系をさらに有することを特
    徴とする基準光発生装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の基準光発生装置におい
    て、前記光路誘導手段により同じ光路上に導かれた前記
    光を、前記水平姿勢に応じた水平平面上あるいは前記垂
    直姿勢に応じた垂直平面上に沿う全方向に投光する投光
    光学系をさらに有することを特徴とする基準光発生装
    置。
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