JPH0923459A - 交換システムおよび交換方法 - Google Patents

交換システムおよび交換方法

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JPH0923459A
JPH0923459A JP7169780A JP16978095A JPH0923459A JP H0923459 A JPH0923459 A JP H0923459A JP 7169780 A JP7169780 A JP 7169780A JP 16978095 A JP16978095 A JP 16978095A JP H0923459 A JPH0923459 A JP H0923459A
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communication
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signal
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JP7169780A
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Kanichi Yoshino
寛一 吉野
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Canon Inc
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  • Sub-Exchange Stations And Push- Button Telephones (AREA)
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  • Use Of Switch Circuits For Exchanges And Methods Of Control Of Multiplex Exchanges (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低速データに対しては通信路を多重化し、空
きスロットから順次使用することができる交換システム
および交換方法を提供する。 【解決手段】 主装置1は、外線を収容し、システム内
に収容された複数の端末と周波数ホッピング方式のスペ
クトラム拡散通信を行うが、音声などの低速データに対
しては無線通信路を多重化するとともに、主装置1を介
さない通信の場合と、主装置1を介する通信の場合とで
異なるホッピングパターンを割当てる。端末は、主装置
に割当てられた無線通信路とホッピングパターンによ
り、前記主装置または他の端末との間で通信を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は交換システムおよび
交換方法に関し、例えば、無線を利用して端末相互ある
いは端末と回線との交換を行う交換システムおよび交換
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディジタル無線通信方式の中で特
に注目されているのがスペクトル拡散通信である。この
スペクトル拡散通信は、伝送する情報を広帯域に拡散す
ることで、妨害除去能力を高め、秘話性に優れたものに
する技術として知られている。現在、世界各国で、2.4G
Hz帯の周波数がスペクトル拡散通信のために割当てら
れ、全世界で普及が進められている。
【0003】スペクトル拡散通信方式には、大きく分け
て周波数ホッピング方式(FH方式)と直接拡散方式(DS
方式)がある。FH方式は、変調周波数を一定時間以内に
変化させることによって、広い帯域を使用した伝送を行
うものであり、DS方式は、伝送する情報をその十倍から
数百倍の速度の擬似雑音符号で拡散変調することによ
り、広い帯域を使用するものである。
【0004】通常、FH方式のスペクトラム拡散(以下
「SS: spread spectrum」という)は、使用可能な周波
数帯域を一定の帯域幅をもつ複数の周波数帯(チャネ
ル)に分割し、そのチャネルを高速に移動しながら通信
を行う。端末は、通信に先立ちチャネルのキャリア検出
を行い、空チャネルが確認できたならば通信を開始す
る。このキャリア検出はチャネル単位で実施するため、
他の端末が使用しているときは当該チャネルは使用でき
ず、従って、一通信で一つのチャネルを占有する構成に
なる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した技術
においては、次のような問題点がある。つまり、音声デ
ータなどの低速データも一つの周波数帯域を占有するた
め周波数の利用効率が低く、チャネル数以上の端末を内
線に収容可すると、競合により通信効率が著しく劣化す
る問題がある。
【0006】本発明は、上述の問題を解決するためのも
のであり、低速データに対しては通信路を多重化し、空
きスロットから順次使用することができる交換システム
および交換方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記の目的を
達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0008】本発明にかかる交換システムは、外線を収
容する主装置と、その主装置と周波数ホッピング方式の
スペクトラム拡散通信を行う複数の端末とを備えた交換
システムであって、前記主装置は、内線側の無線通信路
を多重化するための多重化手段と、ホッピングパターン
を割当てる割当手段とを備え、前記端末は、前記主装置
に割当てられた無線通信路とホッピングパターンによ
り、前記主装置または他の端末との間で通信を行い、前
記割当手段は、前記主装置を介さない通信の場合と、前
記主装置を介する通信の場合とで、異なるホッピングパ
ターンを割当てることを特徴とする。
【0009】また、本発明にかかる交換方法は、外線を
収容する主装置と、その主装置と周波数ホッピング方式
のスペクトラム拡散通信を行う複数の端末とを備えた交
換システムの交換方法であって、前記主装置と前記端末
との間の通信または前記端末相互間の通信に無線通信路
およびホッピングパターンを割当て、前記ホッピングパ
ターンの割当ては、前記主装置を介さない通信の場合
と、前記主装置を介する通信の場合とで異なることを特
徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる一実施形態
の交換システムを図面を参照して詳細に説明する。
【0011】
【第1実施例】以下では、周波数ホッピング方式による
ディジタル無線通信を、交換システムの内線伝送に使用
する場合について詳細説明を行う。
【0012】[システムの構成]図1は本発明にかかる
一実施例の交換システム(以下「システム」という)の
全体構成例を示す図である。
【0013】同図において、101は交換機で、公衆回線1
02を収容し、交換機能および無線接続機能を有する。な
お、交換機101が収容する回線は、公衆回線に限らず、
専用回線やISDNなどのディジタル回線でもよいことは言
うまでもない。
【0014】103-Aと103-Bはそれぞれ無線専用電話機
で、交換機101との間で制御データおよび音声データの
通信を行う。104-A〜104-Eはデータ端末装置で、交換機
101との間での制御データの通信を行うとともに、端末
間で直接データの通信を行う。本実施例におけるデータ
端末装置104A〜104Eは、「任意の量のデータをバースト
的に送信する機能を有する端末(データ端末)と、その
データ端末と主装置との間の無線通信を司る無線アダプ
タを合わせたもの」と定義される。データ端末として
は、符号104-Aで示すようなコンピュータに限らず、プ
リンタ104-B,複写機104-C,テレビ会議端末104-D,フ
ァクシミリ装置104-E,LANブリッジ104-Fのほか、図示
しない電子カメラ,ビデオカメラ,スキャナなど、デー
タ処理を行う種々の端末が該当する。
【0015】上記の無線専用電話機やデータ端末装置は
それぞれ、端末間においても自由に通信を行うことがで
きると同時に、公衆回線網にもアクセス可能である点が
本システムの大きな特徴である。以下、その詳細構成と
動作を説明する。
【0016】[主装置の構成]図2は交換機101の主装置
の構成例を示すブロック図である。
【0017】同図において、1は主装置で、複数の外線
と複数の端末を収容し、それらの間で呼の交換を行う本
システムの主要部である。2は接続装置で、無線端末
(後述する無線専用電話機や無線アダプタを接続したデ
ータ端末)をシステムに収容可能にするために、主装置
1の制御を受けて、無線により無線端末の制御を行い、
無線伝送路の確立を行う。
【0018】3は無線専用電話機で、接続装置2を介し
て、主装置1に収容された外線と通話を行うとともに、
相互に内線通話を行うための電話機である。4は無線ア
ダプタで、例えば、パソコンやプリンタなどのデータ端
末5,SLT(単独電話機)10,ファクシミリ装置(FAX)1
1,ISDN端末12に接続することにより、同様に構成した
データ端末間で、無線によるデータ伝送を可能とするア
ダプタである。
【0019】主装置1は、外線網の一つであるPSTN(既
存の公衆電話網)6からの回線であるPSTN回線7と、外線
網の一つであるISDN(サービス総合ディジタル通信網)
8からの回線であるISDN回線9とを収容している。次に、
主装置1の内部構成について説明する。
【0020】201はCPUで、主装置1の中枢であり、交換
制御を含めた主装置全体の制御と司る。ROM202はCPU201
の制御プログラムを格納し、RAM203は、CPU201が制御を
行うための各種データを記憶するとともに、各種の演算
用用にワークエリアを提供する。
【0021】204は通話路部で、CPU201の制御の下、呼
の交換(時分割交換)を司る。205はPSTN回線I/Fで、CP
U201の制御の下、PSTN回線7を収容するための着信検
出,選択信号送信,直流ループ閉結など、PSTN回線制御
を行う。206はISDN回線I/Fで、CPU201の制御の下、ISDN
回線9を収容するためのISDNのレイヤ1,レイヤ2をサポ
ートし、ISDN回線制御を行う。207はSLT I/Fで、CPU201
の制御の下、SLT10を収容するための給電,ループ検
出,選択信号受信,呼出信号送出などを行う。
【0022】208は電話機部で、通電時には、CPU201の
制御の下、内線多機能電話機として機能し、停電時には
SLTとして機能し、送受話器,ダイヤルキー,通話回
路,表示器などを有する。209はトーン送出回路で、PB
信号,発信音,着信音などの各種トーンを送出する。21
0は接続装置I/Fで、CPU201の制御の下、接続装置2を収
容するために、接続装置2との間で通話信号,制御信号
を送受する。
【0023】[接続装置の構成]図3は接続装置2の構成
例を示すブロック図である。
【0024】同図において、301はCPUで、接続装置2の
中枢であり、通話チャネル制御,無線部制御を含め接続
装置2全体の制御を司る。302はCPU301の制御プログラム
が格納されたROM、303は本交換システムの呼出符号(シ
ステムID)を記憶するEEPROMである。304はRAMで、CPU3
01が制御を行うための各種データを記憶するとともに、
各種演算用のワークエリアを提供する。
【0025】また、305は主装置I/Fで、CPU301の制御の
下、主装置1の接続装置I/F209と通話信号,制御信号を
送受する。306はPCM/ADPCM変換部で、CPU301の制御の
下、主装置1から受信したPCM符号化された通話信号をAD
PCM符号に変換して後述するチャネルコーデック307へ送
信するとともに、チャネルコーデック307から受信したA
DPCM符号化された通話信号をPCM符号に変換して主装置1
に送信する。
【0026】307はチャネルコーデックで、CPU301の制
御の下、ADPCM符号化された通話信号および制御信号
に、スクランブルなどの処理を行うとともに、所定のフ
レームに時分割多重化する。308は無線部で、CPU301の
制御の下、チャネルコーデック307から受信したフレー
ム化されたディジタル信号を変調し、無線で送信できる
ように処理してアンテナへ送るとともに、アンテナによ
って無線受信した信号を復調し、フレーム化したディジ
タル信号に処理する。
【0027】[無線専用電話機の構成]図4は無線専用
電話機3の構成例を示すブロック図である。
【0028】同図において、401はCPUで、無線専用電話
機3の中枢であり、無線部制御,通話制御を含む無線専
用電話機3全体の制御を司る。402はCPU401の制御プログ
ラムが格納されたROM、403は本交換システムの呼出符号
(システムID)および無線専用電話機の識別番号(サブ
ID)を記憶するEEPROMである。404はRAMで、CPU401が制
御を行うための各種データを記憶するとともに、各種演
算用のワークエリアを提供する。
【0029】また、405は通話路部で、CPU401の制御の
下、後述する送受話器409,スピーカ411との間で通話信
号の入出力を行う通話回路である。406はADPCMコーデッ
クで、CPU401の制御の下、通話路部405から受信したア
ナログ音声信号をADPCM符号に変換して後述するチャネ
ルコーデック407に送信するとともに、チャネルコーデ
ック407から受信したADPCM符号化された通話信号をアナ
ログ音声信号に変換して通話路部405に送信する。
【0030】407はチャネルコーデックで、CPU401の制
御の下、ADPCM符号化された通話信号および制御信号
に、スクランブルなどの処理を行うとともに、所定のフ
レームに時分割多重化する。408は無線部で、CPU401の
制御の下、チャネルコーデック407から受信したフレー
ム化されたディジタル信号を変調し、無線で送信できる
ように処理してアンテナへ送るとともに、アンテナによ
って無線受信した信号を復調し、フレーム化したディジ
タル信号に処理する。
【0031】409は通話するために音声信号を入出力す
る送受話器、410は音声信号を集音入力するマイク、411
は音声信号を拡声出力するスピーカである。412はキー
マトリックスで、ダイヤル番号などを入力するダイヤル
キーや、外線キー,保留キー,スピーカなどの機能キー
を備えている。413は表示部で、キーマトリクス412によ
って入力されたダイヤル番号や外線の使用状況を表示す
る。
【0032】[無線アダプタの構成]図5は本システム
に収容可能なデータ端末装置4に接続される無線アダプ
タ5の構成例を示すブロック図である。
【0033】同図において、501はデータ端末、502は無
線アダプタであり、両者は通信ケーブルまたは内部バス
を介して接続されている。
【0034】503は無線部である。504は主制御部で、CP
Uや、割込制御,DMA制御などを行う周辺デバイス、シス
テムクロック用の発振器などから構成され、無線アダプ
タ502の各ブロックを制御する。505は通信インタフェイ
ス部で、データ端末501が標準で装備する通信I/F、例え
ばRS232C,RS422,SCSI,GPIB,セントロニクス,LANな
どのI/Fや、コンピュータの内部バス、PCMCIA I/Fなど
に該当する。507は端末制御部で、通信インタフェイス
部506を介して、データ端末501と無線アダプタ502の間
でデータ通信を行う際に必要になる各種の通信制御を司
る。
【0035】また、508はフレーム処理,無線制御を行
うチャネルコーデックで、ここでフレームに組立てられ
たデータは、無線部503を介して、主装置1や対向端末に
伝送される。509は誤り訂正処理部で、無線通信により
発生するビット誤りを低減するために用いる。510はタ
イマで、無線アダプタ502内部の各ブロックが使用する
タイミング信号を提供する。
【0036】図6はPSTN6へデータ伝送を行う場合に必要
になるMODEM(モデム)を内蔵した無線アダプタ5の構成
例を示すブロック図である。
【0037】同図において、511はデータを音声帯域信
号に変調するMODEM(モデム)、512はMODEMで変調され
た信号を符号化するADPCMコーデックである。ADPCM符号
化されたデータは、チャネルコーデック508によりフレ
ームに組立てられて、無線部503を介して主装置1へ伝送
される。
【0038】[無線部の構成]図7は無線部(または無
線ユニット部)の構成例を示すブロック図で、本システ
ムの主装置1,無線専用電話機3,データ端末5において
共通に使用されるものである。
【0039】同図において、602は送受信用アンテナ601
aと601bとを切替えるスイッチ、603は不要な帯域の信号
を除去するためのバンドパスフィルタ(BPF)、604は送受
信を切替えるスイッチ604、605は受信系のアンプ605、6
06はパワーコントロールが付いた送信系のアンプ、607
は第一中間周波数(1st.IF)用ダウンコンバータ、608は
アップコンバータ608、609は送受信を切替えるスイッ
チ、610はダウンコンバータ607により変換された信号か
ら不要な帯域の信号を除去するためのBPF、611は第二中
間周波数(2nd.IF)用のダウンコンバータである。つま
り、無線部は、ダウンコンバータ607と611により、ダブ
ルコンバージョン方式の受信形態を備えている。
【0040】また、2nd.IF信号用としてBPF612,90゜移
相器613,クオドラチャ検波器614を備え、これらにより
受信した信号の検波・復調を行う。検波・復調された信
号は、コンパレータ615により、その波形が整形され
る。さらに、受信系には、電圧制御型オシレータ(VCO)6
16と、ローパスフィルタ(LPF)617と、プログラマブルカ
ウンタ,プリスケーラ,位相比較器などから構成される
PLL618とを有し、これらにより受信系の周波数シンセサ
イザを構成する。
【0041】また、キャリア信号生成用のVCO619と、LP
F620と、PLL621とを備え、これらにより周波数ホッピン
グ用の周波数シンセサイザを構成する。さらに、変調機
能を有する送信系のVCO622と、LPF623と、PLL623とを備
え、これらにより周波数変調の機能を有する送信系の周
波数シンセサイザを構成する。
【0042】なお、クロック発振器625は上記したPLL61
8,621,624用の基準クロックを発生し、ベースバンドフ
ィルタ626は送信データ(ベースバンド信号)の帯域制
限用フィルタである。
【0043】[無線部の動作] (1)送信時 図示しないプロセッサなどの外部回路から無線部へ入力
されたディジタルデータTxDは、ベースバンドフィルタ6
26により帯域が制限された後、送信系のVCO622の変調端
子に入力される。送信系の周波数シンセサイザにより生
成された中間周波数(2nd.IF)の変調波はアップコンバー
タ608に入力され、ホッピング用の周波数シンセサイザ
により生成されたキャリア信号と加算された後、送信系
のアンプ606に入力される。送信時は、この送信系アン
プ606により所定のレベルに増幅された信号が、BPF603
により不要な帯域の信号が除去された後、アンテナ601
a,601bから電波として空間に発射される。
【0044】(2)受信時 アンテナ601a,601bによって受信された信号は、BPF603
により不要な帯域の信号を除去された後、受信系アンプ
605により所定のレベルに増幅される。そして、所定レ
ベルに増幅された受信信号はダウンコンバータ607へ入
力され、ホッピング用の周波数シンセサイザにより生成
された信号により、1st.IF周波数へ変換される。
【0045】1st.IF周波数へ変換された受信信号は、BP
F610で不要な帯域の信号を除去された後、2nd.IF用のダ
ウンコンバータ611に入力され、受信系の周波数シンセ
サイザにより生成された信号により、2nd.IF周波数へ変
換される。
【0046】そして、2nd.IF周波数にダウンコンバータ
された受信信号は、BPF612により不要な帯域の信号を除
去された後、90゜移相器613とクオドラチャ検波器614に
入力される。クオドラチャ検波器614は、90゜移相器613
により位相シフトされた信号と元の信号を使用して検波
・復調を行う。検波・復調された信号は、コンパレータ
615により波形整形され、ディジタルデータRxDとして外
部回路へ出力される。
【0047】[無線フレーム]図8A〜図8Gは本交換シス
テムが使用する無線フレームの構成例を示す図である。
本交換システムは「主装置-無線専用電話機間通信フレ
ーム(以下「PCF」と略す)」、「無線専用電話機間通
信フレーム(以下「PPF」と略す)」、「バーストデー
タフレーム(以下「BDF」と略す)の三つの異なるフレ
ームを用いる。以下、それぞれのフレームの内部データ
について詳細に説明する。
【0048】図8AはPCFを示す図で、FSYNは同期信号、L
CCH-Tは主装置1から無線専用電話機3ヘ送られる論理制
御チャネル、LCCH-Rは無線専用電話機3から主装置1へ送
られる論理制御チャネル、T1〜T4はそれぞれ、四台の異
なる無線専用電話機3へ送る音声チャネル、R1〜R4はそ
れぞれ、四台の異なる無線専用電話機3から送られてく
る音声チャネル、GTはガードタイムを表す。また、図8A
において、F1,F3で示すのは、このフレームを無線伝送
する際に使用する周波数チャネルのことであり、1フレ
ーム送信する毎に、周波数チャネルを変更することを示
している。
【0049】図8BはPPFを示す図で、FSYNは同期信号、L
CCH-Tは主装置1から無線専用電話機3へ送られる論理制
御チャネル、LCCH-Rは無線専用電話機3から主装置1へ送
られる論理制御チャネル、T1〜T3はそれぞれ、三台の異
なる無線専用電話機3へ送る音声チャネル、R1〜R3はそ
れぞれ、三台の異なる無線専用電話機3から送られてく
る音声チャネル、GTはガードタイム、RVはリザーブビッ
トを表す。また、図8Bにおいて、F1,F3,F5,F7で示すの
は、このフレームを無線伝送する際に使用する周波数チ
ャネルのことであり、PCFと異なり、F1で主装置1から論
理制御情報LCCH-Tを受取った後、周波数チャネルを無線
専用電話機間通信用に確保されたF5に切替え、無線専用
電話機間通信を行う。その後、周波数チャネルをF3に切
替えて、主装置1から論理制御情報LCCH-Tを受取り、周
波数チャネルを無線専用電話機間通信用に確保されたF7
に切替えるという手順を、無線専用電話機間通信が終了
するまで繰返す。
【0050】図8CはBDFを示す図で、FSYNは同期信号、L
CCH-Tは主装置1からデータ通信端末へ送られる論理制御
チャネル、LCCH-Rはデータ通信端末から主装置1へ送ら
れる論理制御チャネル、Rは前のフレームが終了したこ
とや、他の無線装置が電波を出していないかを確認する
ためのキャリアセンス時間、PR1はプリアンブル、DATA
はバーストデータを収容するデータ用スロット、GTはガ
ードタイムを表す。
【0051】また、同図において、F1,F3,F5,F7で示す
のは、このフレームを無線で伝送する際に使用する周波
数チャネルのことで、PCFとは異なり、F1で主装置1から
論理制御情報を受取った後、バーストデータ通信用に確
保された周波数チャネルF5に切替え、データ通信端末間
での通信を行う。その後、周波数チャネルをF3に切替え
て、主装置1から論理制御情報を受取り、バーストデー
タ通信用に確保された周波数チャネルF7に切替えるとい
う手順を、バーストデータ通信が終了するまで繰返す。
【0052】図8DはFSYNフレームを示す図で、PR0は財
団法人電波システム開発センター(以下「RCR」と略
す)によって規定される周波数同期捕捉のための62ビッ
トのプリアンブル、SYNはRCRによって規定される31ビッ
トのフレーム同期信号、IDはRCRによって規定される63
ビットの呼出信号、FIはPCF,PPFを区別するための2ビッ
トのチャネル種別信号、TSはタイムスロット情報、NFR
は次のフレームの周波数情報を示す。また、図に示す数
値は本実施例におけるビット数を示している。
【0053】図8Eは音声チャネルのフレームを示す図
で、T1〜T4とR1〜R3の構成は共通であるので、送信用音
声チャネルをまとめてTnと表示し、受信用音声チャネル
をまとめてRnと表示する。また、TnとRnの構成も共通で
ある。同図において、Rは前のフレームが終了したこと
や、他の無線装置が電波を出していないか、を確認する
ためのキャリアセンス時間、PR1は各スロット用プリア
ンブル、UWはサブIDを含むユニークワード、Dは3.2kbps
のDチャネル情報、Bは32kbpsのBチャネル情報、GTはガ
ードタイムを表す。また、図に示す数値は本実施例にお
けるビット数を示している。
【0054】図8Fは論理制御チャネルLCCH-Tのフレーム
構成を示す図で、LCCH-Tは主装置1から無線専用電話機3
へ送られる論理制御チャネルである。同図において、UW
はサブIDを含むユニークワード、LCCHは論理制御情報、
GTはガードタイムを表す。LCCH-Tは、FSYN送出後、続け
て送られるので、プリアンブルなどは付加されていな
い。
【0055】図8Gは論理制御チャネルLCCH-Rのフレーム
構成を示す図で、LCCH-Rは無線専用電話機3から主装置1
へ送られる論理制御チャネルである。同図において、R
はn前のフレームが終了したことや、他の無線装置が電
波を出していないか、を確認するためのキャリアセンス
の時間、PR1は各スロット用プリアンブル、UWはサブID
を含むユニークワード、LCCHは論理制御情報、GTはガー
ドタイムを表す。
【0056】[チャネルコーデック]図9は上述したフ
レームを処理するチャネルコーデックの構成例を示すブ
ロック図である。図に示すチャネルコーデック801は、
接続装置2,無線専用電話機3,無線アダプタ4などに内
蔵されるADPCMコーデック803と無線部802の間に配置さ
れるとともに、それら装置を制御するCPU804と接続され
る。なお、チャネルコーデックはASICとして供給され
る。
【0057】チャネルコーデック801内部において、805
は無線制御部で、無線部802に対して、送受信の切替制
御と周波数ホッピング制御を行い、さらに、データ送信
に先立ちキャリア検出を行う機能をも有する。807はCPU
I/Fで、CPU804との間で制御情報をやり取りするための
I/Fであり、ASIC内各部の状態や動作モードを記憶する
レジスタを内蔵していて、CPU804からの制御信号やASIC
内各部の状態に応じて、ASIC各部の制御を行う。
【0058】また、806はADPCMコーデックI/Fで、ADPCM
コーデック803との間で、音声信号をやり取りするため
のシリアルデータと同期クロックの送受を行う。808は
送信フレーム処理部で、ADPCMコーデック803から入力さ
れた信号や、CPU804から入力された論理制御データを、
上述した送信フレームに組立てる。809は受信フレーム
処理部で、無線部802から入力された信号フレームから
取出した制御情報や音声データを、ADPCMコーデックI/F
806やCPU I/F807に渡す。
【0059】810は同期処理部で、DPLLで構成され、受
信信号からクロックを再生し、ビット同期の捕捉を行
う。
【0060】以下、上記のASICの基本動作について説明
する。
【0061】(1)送信時 まず、CPU I/F807を介して、CPU804から送信データフレ
ームに付与する制御情報を受取る。無線専用電話機3ま
たは接続装置2に使用されるASICの場合は、ADPCMコーデ
ック803からのデータと合わせて、送信フレーム処理部8
08で送信フレームを組立てる。また、データ端末5に使
用されるASICの場合は、誤り訂正符号化されたバースト
データと合わせて、送信フレーム処理部808で送信フレ
ームを組立てる。このフレーム組立てに際しては、デー
タにスクランブルをかける。これは、無線伝送時の直流
平衡を保つために必要になるものである。無線制御部80
5は、受信信号が終了するタイミングを待ち、キャリア
センス後、無線部802を送信に切替えた上、送信フレー
ムを無線部802に渡す。
【0062】(2)受信時 無線制御部805は、送信データの送信が終了した時点で
無線部802を受信に切替え、受信フレームを待つ。受信
フレームを受信すると、デスクランブルした後、受信フ
レームから制御情報とデータを取出す。取出した制御情
報は、CPU I/F807を介して、CPU804に渡される。受信フ
レームがPCFあるいはPPFの場合、受信データは、ADPCM
コーデックI/F806に渡され、無線専用電話機3に使用さ
れるASICの場合はADPCMコーデック803を通して音声とし
て出力され、接続装置2に使用されるASICの場合は通話
路部204へ送られる。また、受信フレームがBDFの場合、
受信データはデータ端末5内のメモリに転送される。
【0063】(3)論理制御データの扱い ●無通信時 無通話時には、予め主装置1によって割当てられた周波
数で待機し、主装置1から定期的に送られてくるLCCH-T
を受信する。このLCCHには、外線着信の有無,無線専用
電話機3側への発呼要求の有無の確認といった情報が含
まれている。そして、無線専用電話機3は、受信フレー
ム処理部809によって取出したLCCHをCPU804に送る。そ
の後、CPU804から指示された主装置1へ送るLCCHを、同
じフレーム内のLCCH-Rで主装置1に送る。このように、
無線専用電話機3は、発呼か着呼が生じるまで上記の手
順を繰返す。
【0064】●通信時 無線専用電話機3の一つが発呼する場合を例に説明す
る。無線専用電話機3は、無通信時に、周波数チャネルF
1にて主装置1との間でLCCHをやり取りしているものとす
る。
【0065】無線専用電話機3は、発呼が生じるまで、
上記の「無通信時」で説明した手順により、周波数チャ
ネルF1で主装置1からのLCCHをモニタしている。そし
て、無線専用電話機3で発呼が生じると、上記の「無通
信時」で説明した手順で、主装置1に送るLCCH-Rに発呼
要求を入れて、それを主装置1に送る。主装置1側から通
信可能かどうかを通知するLCCHは、100ms後に、周波数
チャネルF1で送られてくるLCCHによって判断する。
【0066】発呼要求後の主装置1からのLCCHの内容
が、回線塞がり状態で接続できないことを示す場合、無
線専用電話機3は、話中として、その旨を使用者に知ら
せる。しかし、発呼要求後の主装置1からのLCCHの内容
が、接続可能であることを示していれば、同じLCCH-T内
で通話に使用する音声チャネルの時間スロットが指定さ
れている。例えば、「1」が指定された場合はT1とR1を
使用して通信することを表す。そして、FSYNフレーム内
のFSとNFRで指定された周波数ホッピングパターンで周
波数チャネルを切替えながら通信を行う。なお、主装置
1と接続した後の制御情報のやり取りは、TnおよびRnフ
レーム内のDチャネル情報によって行う。
【0067】無線専用電話機間の通信の場合、無線専用
電話機間の制御情報のやり取りを、Dチャネル情報を使
用して行う。通信終了後、各無線専用電話機3が指定さ
れている周波数チャネルのLCCH-R、上記の例であれば、
無線専用電話機3は、無通信時周波数チャネルF1によ
り、無線専用電話機間の通信が終了したことを主装置1
へ通知する。
【0068】[周波数ホッピングパターン]図10は本シ
ステムが使用する周波数ホッピングの概念図である。
【0069】本システムは、例えば、日本において使用
が認められている26MHz帯域を利用して、1MHz幅の26個
の周波数チャネルを使用する。妨害電波やノイズなどに
より使用できない周波数がある場合を考慮して、26個の
チャネルの中から20個の周波数チャネルを選択し、選択
した周波数チャネルを所定の順番で移動して、周波数ホ
ッピングを行う。本交換システムは、1フレームが5msの
長さをもち、1フレーム毎に周波数チャネルをホッピン
グする。そのため、一つのホッピングパターンの一周期
は100msである。
【0070】図10には異なるホッピングパターンを異な
る模様で示したが、このように、PCF,PPFの各フレーム
が、同じタイミングで同じ周波数を使用することがない
ように、ホッピングパターンを設定することにより、互
いに混信してデータ誤りが発生すること防ぐことができ
る。また、複数の接続装置2を収容する場合、接続装置
間での干渉を防止するために、それぞれの接続装置2で
異なるホッピングパターンを使用する。この方法によ
り、マルチセル構成のシステムを実現することが可能に
なり、広いサービスエリアを得ることができる。
【0071】[詳細動作の説明]上述したように、本シ
ステムにおいては、主装置1と無線専用電話機3やデータ
端末5の間で、端末相互間で、通信のためにフレームを
組立て、また、使用する周波数を一定時間ごとに切替え
る制御を行っている。以下、本システムの具体的な動作
を幾つかの場合に別けて説明する。
【0072】(1)基本動作手順 本システムにおいては、通話チャネルを使用する前に、
フレーム内に時分割多重化されている論理制御チャネル
(LCCH-TおよびLCCH-R)を用いて、使用するスロットと
ホッピングパターンを決定することが特徴になってい
る。さらに、各端末に間欠受信を行わせて節電(バッテ
リセービング)を可能にするために、各端末は、予め割
当てられた周波数で伝送する論理制御チャネルのみにお
いて、送受信を行うように設計されている。
【0073】ただし、端末は、その電源立上げ直後はホ
ッピングパターンを認識していないので、任意の周波数
で待機し、その周波数でフレームを受信する。一つ目の
フレームを受信すると、その中から次のフレームの送信
周波数情報を読取り、以降、これを繰返して周波数ホッ
ピングを開始することになる。なお、複数の接続装置2
が使用されている場合は、一回目にフレームを受信する
ことのできた接続装置2の使用するホッピングパターン
に追従することになる。
【0074】また、電源立上げ直後は、どの無線専用電
話機3がどの周波数に割当てられるかが定まっていな
い。そこで、電源立上げ時には、設定モードにおいて、
各端末の識別番号(サブID)の登録、論理制御チャネル
周波数の割当てを行う。
【0075】論理制御チャネルが割当てられると、各端
末は間欠受信状態になり、自端末宛の論理制御データの
みを受信する。また、通常は、割当てられた周波数のLC
CH-Rを使用して、常に、自機のサブIDを主装置1宛に送
信し、さらに、無線専用電話機3から送信するデータが
発生した場合は、LCCH-Rを使用してデータを主装置1へ
送信する。
【0076】通話スロットを用いた通信の開始を希望す
る場合は、論理制御チャネルを用いて主装置1にその旨
を通知し、スロットとホッピングパターンの割当てを受
けなければならない。それらが割当てられた後、通話や
パターン伝送を行うことが可能になる。
【0077】(2)主装置1および無線専用電話機3の電源
投入時の動作(設定モード) 設定モードとは、無線専用電話機3のサブIDの登録や、
使用する論理制御チャネルの周波数設定などを行うモー
ドであり、図11は設定モードを説明する動作シーケンス
図、図12は主装置1の電源投入時の動作フローチャー
ト、図13は無線専用電話機3の電源投入時の動作フロー
チャートである。
【0078】●主装置1の電源投入時の動作 まず、主装置1本体の電源スイッチをオンすると、主装
置1は、図12に示すステップS2201で初期設定を行い、ス
テップS2202で無線通信で使用する周波数ホッピングの
ホッピングパターンを決定し、ステップS2203で決定し
たホッピングパターン(の次の単位時間にホッピングす
る周波数)および本システムのシステムIDを付加したPC
Fフレームを無線専用電話機3宛に送信する。ここで、図
8Dに示したPCFフレームのID部にはシステムIDを、NFR部
にはホッピングパターンにおいて次の単位時間にホッピ
ングする周波数情報を含め、また、図8Fに示したLCCH部
には無線専用電話機3との間の制御情報の通信において
使用可能な空制御チャネルの情報を含める。
【0079】次に、主装置1は、ステップS2204で、無線
専用電話機3からシステムIDおよびその無線専用電話機3
のサブIDなど、位置登録のための情報を受信するのを待
ち、これらを受信するとステップS2205で、受信したサ
ブIDをRAM203に記憶し、その無線専用電話機3宛の無線
通信制御情報を伝送する制御チャネルを決定し、ステッ
プS2206で決定した制御チャネルをその無線専用電話機3
へ通知する(図11のステップS2103)。
【0080】●無線専用電話機3の電源投入時の動作 まず、無線専用電話機3本体の電源スイッチをオンする
と設定モードになり、無線専用電話機3は、図13に示す
ステップS2301で初期設定を行い、ステップS2302でキー
マトリクス412から入力されたサブIDをEEPROM403に記憶
する。
【0081】次に、ステップS2303で、主装置1からPCF
フレームを受信するために、任意の周波数で受信状態に
移り、ステップS2304で主装置1からのPCFフレームを受
信するのを待つ。PCFフレームを受信するとステップS23
05で、PCFフレーム中のID部からシステムIDを認識し記
憶するとともに、LCCH部から空チャネル情報(無線専用
電話機3から主装置1ヘPCFフレームを送信する周波数)
を取得する。
【0082】さらに、PCFフレーム中のNFR部から次の単
位時間にホッピングする周波数を取得し、受信周波数を
その周波数へ移動し、次のPCFフレームを待つ動作を繰
返して、周波数のホッピングパターンを認識して記憶す
る(ステップS2306)。
【0083】ホッピングパターンおよびシステムIDが判
明すると、無線専用電話機3は、ステップS2307で、LCCH
部から取得した空き制御チャネルにおいて、システムID
および自機のサブID情報を付加したフレームを主装置1
宛に送信する(図11のステップS2102)。
【0084】この後、主装置1から制御用周波数チャネ
ル指定の情報を受取ると、ステップS2308で指定された
制御チャネルにおいて間欠受信を開始し、設定モードか
ら通常モードへ移行する。(3)無線専用電話機3からの外
線発信時における処理
【0085】図14は外線発信のシーケンス図で、図15は
外線発信時の主装置1の動作例を示すフローチャート、
図16は外線発信時の無線専用電話機3の動作例を示すフ
ローチャートである。
【0086】図16に示すステップS2501で無線専用電話
機3のキーマトリクス413に配置した外線キーが押される
と、ステップS2502で押された外線キーに対応する表示
部414の例えば赤色LEDを発信点滅させ、ステップS2503
で、図14に符号2402で示す外線発信信号を接続装置2に
送る。この外線発信信号は、無線専用電話機3と接続装
置2間の無線リンク上をPCFフレームのLCCH-Rで送信さ
れ、接続装置2の主装置I/F305により外線発信2401とし
て主装置1に通知される。
【0087】図15に示すステップS2601で外線発信2401
を受信した主装置1は、外線発信が可能かどうかを判断
し、外線が空いていて発信可能であれば、ステップS260
2で発信する外線とPCFフレームのどの音声チャネル(T1
〜T4, R1〜R4)を使用するかをパラメータとする外線発
信許可2403を接続装置2へ送信し、接続装置2は外線発信
許可信号2404を無線専用電話機3に送信する。なお、こ
の外線発信許可信号2404はPCFフレームのLCCH-Tで送信
される。次に、主装置1は、ステップS2603で外線を捕捉
する。
【0088】無線専用電話機3は、ステップS2504で外線
発信許可信号2404を受信すると、この許可信号によって
送られてきたパラメータに指示された音声チャネルに対
して同期をとり、これ以降はこの音声チャネルで音声信
号の通信を行う。具体的には、音声データは図8Eに示し
たBタイムスロットで通信される。そして、無線専用電
話機3は、音声チャネルへの移行が完了すると、ステッ
プS2505で、LCCH-Rにより音声チャネル接続完了信号240
6を送信する。
【0089】接続装置2は、主装置1から外線発信許可24
03を受取った時点で、チャネルコーデック307により所
定の音声チャネルを受信し、受信した信号を主装置1に
渡すパスを形成して、無線専用電話機3からの音声チャ
ネル接続完了信号2406を、音声チャネル接続完了2405と
して主装置1に通知する。主装置1は、ステップS2604で
音声チャネル接続完了2405を受信すると、無線専用電話
機3側の準備が整ったと判断して、ステップS2605で無線
専用電話機3の例えば緑色の外線LEDを点灯させるため
に、接続装置2に外線表示緑常灯指示2407を送信し、ス
テップS2606で捕捉した外線と通話路を接続する。
【0090】一方、無線専用電話機3は、ステップS2506
で接続装置2から外線表示緑常灯指示信号2408を受信す
ると緑色の外線LEDを点灯し、ステップS2507で無線専用
電話機3内部の通話路を接続し、ダイヤルトーン2411を
聴取する。なお、この外線表示赤常灯指示信号2410は、
他の無線専用電話機3の対応する赤色の外線LEDを点灯さ
せるために、他の無線専用電話機3にも送信される。次
に、キーマトリクス413からダイヤル操作を受けた無線
専用電話機3は、ステップS2508で接続装置2にダイヤル
信号2413を送信する。ステップS2509で、このダイヤル
操作の終了をタイムアウト(T.O)で監視し、タイムアウ
トになるとステップS2510で通話中になる。
【0091】主装置1は、ステップS2607でダイヤル2412
の一桁目を受信すると、外線にダイヤル信号を送信し始
め、ステップS2608でダイヤル送信の終了をタイムアウ
トで監視する。そして、ダイヤル送信が終了するとステ
ップS2609で通話中になる。
【0092】通話が終了し、ステップS2511で無線専用
電話機3がオンフックすると、ステップS2512で接続装置
2へオンフック信号2416が送出される。そして、ステッ
プS2610でオンフック2415を受信した主装置1は、ステッ
プS2611で音声チャネル切断2417を接続装置2へ送信する
とともに、無線専用電話機3に対する音声チャネルの割
当てを解除する。その後、主装置1は、ステップS2612
で、無線専用電話機3の赤色の外線LEDを消灯するため、
外線表示消灯指示2419を接続装置2へ送信し、接続装置2
からは外線表示消灯指示信号2420が送信される。
【0093】ステップS2513で、音声チャネル切断信号2
418を受信した無線専用電話機3は、通話路を解放し、ス
テップS2514で、外線表示消灯指示信号2422を受信する
と、対応する赤色の外線LEDを消灯する。なお、この外
線表示消灯指示信号2422は、他の無線専用電話機3の対
応する赤色の外線LEDを消灯させるために、他の無線専
用電話機3にも送信される。
【0094】(4)無線専用電話機3への外線着信時におけ
る処理 図17は外線着信のシーケンス図、図18は外線着信時の主
装置1の動作例を示すフローチャート、図19は外線着信
時の無線専用電話機3の動作例を示すフローチャートで
ある。
【0095】主装置1は、図18に示すステップS2801で外
線から着信(2701)したと判定すると、ステップS2802で
接続装置2へ外線着信2702,2704を送信し、接続装置2は
無線専用電話機3へ外線着信信号2703,2705を送信する
(外線着信呼出し)。そして、ステップS2803でオフフッ
ク2707を受信すると、ステップS2804でオフフック信号2
706を送信した無線専用電話機3宛に、外線通話用に使用
しているHPおよび音声チャネル番号などの情報を載せた
外線応答許可2708を接続装置2へ送信し、接続装置2は外
線応答許可信号2709をその無線専用電話機3へ送信す
る。なお、この際の外線発信許可条件は、前述した外線
発信の場合と同じである。
【0096】続いて、ステップS2805で音声チャネル接
続完了2711を受信すると、ステップS2806で接続装置2へ
通話中表示指示を送信し、接続装置2は通話中表示指示
信号2713を無線専用電話機3へ送信する。次に、ステッ
プS2807で、他の無線専用電話機3宛の外線着信中止2716
を接続装置2へ送信し、接続装置2は外線着信中止信号27
17を他の無線専用電話機3へ送信する。そして、ステッ
プS2808で、無線専用電話機3からのデータを基に、無線
専用電話機3を外線に接続して通話を開始する。なお、
このときデータとして通話中2714,2715がやり取りされ
る。
【0097】さらに、主装置1は、ステップS2809で無線
専用電話機3からオンフック2719を受取るまで、無線専
用電話機3と外線との接続を維持する。そして、オフフ
ック2719を受取るとステップS2810へ進んで、無線専用
電話機3と外線との接続を切り、無線専用電話機3宛の音
声チャネル切断2720を接続装置2へ送信し、ステップS28
11で無線専用電話機3宛の外線使用中表示中止2722を接
続装置2へ送信する。
【0098】無線専用電話機3は、図19に示すステップS
2901で接続装置2から外線着信信号2703を受取ると着信
音などを鳴らし、ステップS2902でオフフックされたか
どうかを検知する。そして、オフフックされたならばス
テップS2903に進んで、オフフック信号2706を接続装置2
に送信し、ステップS2904で接続装置2から外線応答許可
信号2709が送られてくると、ステップS2905で音声チャ
ネルを接続して音声チャネル接続完了信号2710を送信す
る。
【0099】続いて、無線専用電話機3は、ステップS29
06で、通話中表示指示信号2713を受信すると、その表示
部414に通話中表示を行い、ステップS2907で通話を開始
する。そして、ステップS2908でオンフックを検出する
まで通話状態を維持し、オンフックを検出するとステッ
プS2909で、接続装置2へオンフック信号2718を送信す
る。次に、ステップS2910で、音声チャネル切断信号272
1を受信すると、音声チャネルを切断し、表示部414の通
話中表示を消して、通話を終了する。なお、通話中表示
の中止は、外線使用中表示中止信号2723に従って行う。
【0100】一方、無線専用電話機3は、ステップS2902
でオフフックされる前に、他の無線専用電話機3が通話
を開始したために、ステップS2911で外線着信中止信号2
717を受信すると、ステップS2912で表示部414に外線使
用中を表示する。さらに、ステップS2913で外線使用中
表示中止信号2723を受信するまで、表示部414に外線使
用中を表示し続け、外線使用中表示中止信号2723を受信
するとステップS2914で外線使用中表示を消す。
【0101】(5)内線間通話の処理 次に、同じ接続装置2に管理されている、つまり、主装
置1との間で通信を行う際に、その通信を仲介する接続
装置2が同一である、二台の無線専用電話機3が内線間通
話をする場合について、発呼側の無線専用電話機3と着
呼側の無線専用電話機3のそれぞれの動作について説明
を行う。
【0102】図20は内線通信時における各装置のシーケ
ンス図、図21は内線通信時における主装置1の動作例を
示すフローチャート、図22は内線通信時における発信側
の無線専用電話機3の動作例を示すフローチャート、図2
3は内線通信時における着呼側の無線専用電話機3の動作
例を示すフローチャートであるが、各フローチャートに
は関係する処理部分のみを記載する。
【0103】無線専用電話機3の一つ(図20には無線専
用電話機Aで示す)は、図22に示すステップS3201でその
キーマトリクス413に配置された内線キーが押される
と、ステップS3202で図20に示す内線通信信号3002を無
線専用電話機Aと接続装置2の間の無線リンク上でPCFフ
レームのLCCH-Rにより送信する。接続装置2は、内線通
信信号3002を受信すると、主装置1に内線通信3001を通
知する。
【0104】主装置1のCPU201は、図21に示すステップS
3101で内線通信3001を受信すると、ステップS3102で、
それを発信した無線専用電話機Aの端末属性などを分析
して、内線発信が可能であれば、ステップS3104でPCFフ
レームのLCCH-Tを用いた内線通信許可3003を接続装置2
を介して無線専用電話機Aに送信する。また、音声チャ
ネルなどの通信リソースに空きがなく、内線発信が不可
能であればステップS3103で内線通信不可能通知を送信
する。
【0105】無線専用電話機Aは、ステップS3203で内線
通信許可信号3004を受信すると、ステップS3204でキー
マトリクス413から受けたダイヤル情報をダイヤル信号3
008として主装置1に送信する。なお、最終ダイヤルはタ
イムアウトで監視される。
【0106】主装置1は、ステップS3105でダイヤル3007
を受信すると、ステップS3106で、ダイヤルを解析し、
接続装置2を介して、内線通信先の無線専用電話機3(図
20には内線専用電話機Bで示す)宛にPCFフレームのLCCH
-Tを用いた内線着信3009を接続装置2を介して送信す
る。
【0107】図23に示すステップS3301で内線着信信号3
010を受信した無線専用電話機Bは、ステップS3302でス
ピーカ411などにより着信をユーザに知らせて応答を促
し、ステップS3303でユーザがキーマトリクス413により
応答するのを待つ。ユーザらの応答を検出すると、ステ
ップS3304でオフフック信号3012をPCFフレームのLCCH-R
により接続装置2を介して主装置1に通知する。
【0108】ステップS3107で無線専用電話機Bからのオ
フフック3011を受信した主装置1は、ステップS3108で、
無線専用電話機Aに内線応答3013をPCFフレームのLCCH-T
により送信して、無線専用電話機Bが応答したことを通
知するとともに、無線専用電話機B宛に内線通信許可301
5を送信する。この内線応答3013には、主装置1内のCPU2
01が、RAM203に記憶し管理している空タイムスロットや
ホッピングパターン、使用するPCFフレーム内の音声チ
ャネル(T1〜T4,R1〜R4)などの通信リソース情報が含
まれている。また、内線通信許可3015にも、端末間で直
接通信に使用するホッピングパターンおよび音声チャネ
ルなどの通信リソース情報が含まれている。
【0109】ステップS3205で内線応答信号3014により
相手応答を確認した無線専用電話機Aは、ステップS3206
でLCCH-Rを用いて音声チャネル接続完了信号3006を接続
装置2を介して主装置1に送信するとともに、リングバッ
クトーンを止めて、通信相手と通信するように割当てら
れた論理チャネルに切替え、マイク410,スピーカ411を
制御し、通話相手との通話状態(ステップS3208)にな
る。
【0110】一方、ステップS3305で内線通信許可信号3
016を受信した無線専用電話機Bは、着信音を止め、内線
通信許可信号3016内の通信リソース情報から得られる音
声チャネルに同期を取り、ステップS3306で音声チャネ
ル接続完了信号3018を接続装置2を介して主装置1へ送信
し、割当てられた論理チャネルに切替え、マイク410,
スピーカ411を制御し、通話相手との通話状態(ステッ
プS3307)になる。
【0111】つまり、これ以降、無線専用電話機3間の
直接通信においては、この音声チャネルを用いて制御デ
ータと音声データがやり取りされる。具体的には、図8B
に示したPPFフレームのTnとRnにおいて、図8Eに示した
ように、制御データはDタイムスロットで、音声データ
はBタイムスロットで通信する。なお、無線専用電話機3
間で直接通信を行う間も、フレームの先頭部のタイミン
グで、PCFの送信されている周波数に切替え、LCCH-Tを
受信したり、LCCH-Rを送信したりすることができること
は、本システムの大きな特徴である。このようにするこ
とで、内線通信中も、主装置1からのデータを受信する
ことができ、通話中着信などのサービスに対応すること
が可能になる。
【0112】さて、主装置1は、ステップS3109で無線専
用電話機Bから音声信号接続完了3017を受信すると、無
線専用電話機AとBが通話を開始したと判断して、ステッ
プS3110で内線通信が終了するのを待つ。一方、無線専
用電話機AおよびBはそれぞれ、無線回線の状態およびキ
ーマトリクス413への入力を監視している。
【0113】通話が終了し、無線専用電話機Aは、ステ
ップS3209でオンフックを検出すると、ステップS3210で
オンフック信号3020を無線専用電話機Bに送信する。ス
テップS3308でオンフック信号3020を受信した無線専用
電話機Bは、オンフック確認信号3021を通信チャネル内
の制御情報として送信する。ステップS3211でオンフッ
ク確認信号3021を受信した無線専用電話機Aは、ステッ
プS3212で通信チャネルを論理制御チャネルに切替えて
内線通信終了信号3023を接続装置2に送信する。
【0114】ステップS3110で内線通信終了3002を受信
した主装置1は、ステップS3111で、無線専用電話機A宛
に音声チャネル切断3024を送信するとともに、無線専用
電話機B宛にも音声チャネル切断3026を送信した後、ス
テップS3112で無線専用電話機AとBに対して割当ててい
た音声チャネルなどの通信リソースを開放する。
【0115】ステップS3213で音声チャネル切断信号302
5を受信した無線専用電話機Aは、ステップS3214で音声
チャネルを切断する。同様に、ステップS3310で音声チ
ャネル切断信号3027を受信した無線専用電話機Bは、ス
テップS3311で音声チャネルを切断する。
【0116】以上の手順により内線間の通話を実現する
ことができる。また、この手順の基本部分は次項で説明
するコンピュータからプリンタヘのデータ伝送の際にも
用いられる。
【0117】(6)コンピュータからプリンタヘのデータ
伝送時の処理 本実施例の無線交換システムの特徴の一つに、内線間に
おけるデータ伝送が高速であるという点がある。そこ
で、コンピュータからプリンタヘ、データをバースト的
に送信する例を、以下で説明する。ただし、主装置1と
端末間の制御手順は、既に述べた内線間通話の処理と同
じであるので、異なる部分を中心に説明する。
【0118】まず、データ端末5であるコンピュータに
おいて、印刷用のアプリケーションプログラムを起動す
ると、コンピュータにインストールされている無線アダ
プタドライバが動作し、データ送信要求と送信先番号
(データ端末5であるプリンタの内線番号)を無線アダ
プタ4に送る。
【0119】次に、無線アダプタ4は内線間通話の発信
手順に入る。つまり、論理制御チャネル(LCCH-R)によ
り、主装置1に内線発信要求を送る。ただし、前記の内
線通話とは異なり、バーストデータ用フレーム(BDF)を
使用する必要があるため、内線発信要求イベント情報内
にはBDFの割当てを要求する情報を含める。なお、BDFを
使用することにより450kbps程度の伝送が可能になる。
【0120】内線発信要求イベント情報を受信した主装
置1は、送信先であるプリンタに接続された無線アダプ
タ4に対して、論理制御チャネル(LCCH-T)を使って着信
通知を行う。主装置1は、プリンタ側から着信許可を受
信すると、送信側であるコンピュータと着信側であるプ
リンタに対して、使用するBDFのホッピングパターンを
割当てる。このようにしてホッピングパターンが割当て
られた後は、コンピュータとプリンタは主装置1を介さ
ずにデータ通信を開始する。
【0121】BDFは、バースト伝送を行うためのもので
あるので、通常は片方向のデータ伝送を行うが、通信開
始時は、1フレームごとにコンピュータとプリンタが順
番に送信を行うものとしている。この間に、コンピュー
タから連続して送信するフレーム数と、その後、プリン
タから連続して送信するフレーム数とを取決める。この
ような手順を踏むことにより、端末のアプリケーション
に応じて最適化されたチャネル使用を実現することがで
きる。
【0122】これらの手順の終了後、プリンタに接続さ
れた無線アダプタ4は、コンピュータから受信した印刷
データに誤り訂正処理を施し、フレームを組立てた後、
プリンタへ送信することになる。
【0123】以上、コンピュータからプリンタヘのデー
タ伝送について述べたが、コンピュータ間のデータ伝送
についても、全く同様の手順を用いることができる。
【0124】(7)コンピュータから公衆網を介したパソ
コン通信アクセス時の処理 前項では、システム内における高速データ伝送について
説明したが、本システムは、システム内に限らず、公衆
網ヘのデータ伝送も可能であり、パソコン通信などのア
プリケーションにも対応することができる。なお、基本
的な動作手順は、無線専用電話機3から外線発信を行う
場合と同じであるので、異なる部分を中心に説明を行
う。
【0125】データ端末5であるコンピュータの例えば
パソコン通信用のアプリケーションプログラムを起動す
ると、コンピュータにインストールされている無線アダ
プタドライバが動作し、外線発信要求を無線アダプタ4
に送る。
【0126】次に、無線アダプタ4は外線発信手順に入
る。つまり、論理制御チャネル(LCCH-R)により、主装置
1に外線発信要求を送り、PDFの空きスロットの割当てを
受ける。スロットの割当てを受けた後、PCFの32kbpsの
スロットを用いてデータを伝送することになる。
【0127】PSTN6に対してデータを伝送するために
は、MODEM511によりデータを変調しておくことが必要で
ある。そこで、外線へデータを送信するとき、無線アダ
プタ4は、MODEM511により、データを音声帯域(300Hzか
ら3.4KHz)の信号に変調して、伝送可能な状態とする。
変調されたデータは音声情報として扱うことができるの
で、この情報をADPCM符号化し、フレーム組立を施すこ
とになる。
【0128】このような手順を踏むことで、通常の音声
通話と同じ手順を用いて、パソコン通信などのアプリケ
ーションに対応することが可能になる。
【0129】以上説明したように、本システムにおいて
は、電話交換装置による通話機能に加え、高速データ伝
送も可能であり、とくに、データ端末5は、システム内
で高速データ伝送を行うとともに、公衆網ヘアクセスす
ることも可能である。
【0130】[ホッピングパターン(周波数)の割当て
方法]システム内において、無線端末にホッピングパタ
ーン(周波数)を通知する方法は上述したが、以下で
は、主装置1がホッピングパターン(周波数)を各無線
端末に割当てる方法説明する。
【0131】●ホッピングパターン ホッピングパターン(以下「HP」という)は、同一時間
帯(同一のタイムスロット)に同一の周波数が重なら
ず、かつ、1スロット周期において、システムが使用可
能な周波数を一様に使用するように決定する。図10に示
したHPの一例において、Tn(1≦n≦20)はタイムスロッ
ト、HPn(1≦n≦26)はホッピングパターン、Fn(1≦n≦2
6)は1MHzの周波数帯である。
【0132】●ホッピングパターンの割当て 図24はホッピングパターンの割当方法を説明するフロー
チャートで、ステップS1301において、主装置1は、シス
テム内の無線端末から発信要求を待っている状態にあ
り、無線端末から発信要求を発信するとステップS1302
で、LCCH-Rの情報から外線発信か内線発信かを判定す
る。
【0133】そして、ステップS1303で外線発信の場合
はステップS1322へ分岐して、当該接続装置2が使用して
いる周波数(PCFフレームの送受信を行っている周波
数)のPCFフレームに空きスロットが存在するかどうか
を確認する。ステップS1323で空きスロットが存在しな
い場合は、ステップS1305でPCFフレームのLCCH-Rに着信
拒否の情報を組込んで、発信要求元の無線端末へ通知す
る。また、空きスロットが存在する場合は、ステップS1
304でPCFフレームのLCCH-Tに空きスロット情報を載せ
て、発信要求元の無線端末へ通知し、外線発信処理の動
作へ遷移する。
【0134】一方、内線発信の場合はステップS1306へ
分岐して、受信したLCCH-Rから通信データが音声などの
低速データであるかプリンタデータなどの高速データで
あるかを判別する。ステップS1307で通信データが低速
データの場合は、ステップ1308で現在内線通話で使用中
のPPFフレームに空きスロットが存在するかどうかを確
認し、ステップS1309でPPFフレームに空きスロットが存
在する場合は、ステップ1312で、当該スロットを有する
PPFフレームの周波数情報と当該PPFフレーム内の空きス
ロット情報をPCFフレームのLCCH-Tに組込んで、発信要
求元の無線端末へ通知し、内線通話処理に移行する。
【0135】他方、通信データが高速データの場合、ま
たは、現在内線通話で使用中のPPFフレームに空きスロ
ットが存在しない場合は、ステップS1310でシステム内
で使用中のHP(周波数)に空きがあるかどうかを確認
し、ステップS1311で空きパターンが存在しない場合
は、ステップS1305で、PCFフレームのLCCH-Tに着信拒否
の情報を組込んで、発信要求元の無線端末へ通知する。
また、空きパターンが存在する場合は、ステップS1312
で、PCFフレームのLCCH-Tに使用するHP(周波数)情報
と当該HP(周波数)で使用するスロットの情報を載せ、
発信要求元の無線端末へ通知し、内線通話処理ヘ遷移す
る。
【0136】このようにして、HP(周波数)が割当てら
れた端末は、低速データの場合はそのHPでPPFフレーム
を使用し、高速データの場合はそのHPでBDFフレームを
使用して通信を行い、通信終了時点で主装置1の使用す
るPCFフレームのLCCH-Rで通信終了を通知する。通信終
了通知を受けた主装置1は、その端末に割当てたHPのス
ロットを空きとして登録する。
【0137】以上説明したように、本実施例によれば、
音声などの低速データに対しては通話路を多重化し、か
つ、空きスロットから順次使用することにより周波数の
利用効率を向上して、端末の内線収容数を増加すること
ができる。
【0138】
【他の実施形態】本発明は、複数の機器(例えば、ホス
トコンピュータ,インタフェイス,プリンタ,リーダな
ど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器
(例えば、複写機,ファクシミリ装置など)からなる装
置に適用してもよい。
【0139】また、本発明を達成するソフトウェアのプ
ログラムを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置
に供給し、そのシステムあるいは装置が記憶媒体に格納
されたプログラムを読出し実行することによって、本発
明が達成される場合にも適用できることは言うまでもな
い。プログラムを供給するための記憶媒体としては、例
えば、フロッピディスク,ハードディスク,光ディス
ク,光磁気ディスク,CD-ROM,磁気テープ,不揮発性の
メモリカード,ROMなどを用いることができる。
【0140】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
低速データに対しては通信路を多重化し、空きスロット
から順次使用する交換システムおよび交換方法を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる一実施例の無線交換システムの
全体構成例を示す図、
【図2】図1に示す交換機の主装置の構成例を示すブロ
ック図、
【図3】図2に示す接続装置の構成例を示すブロック
図、
【図4】図2に示す無線専用電話機の構成例を示すブロ
ック図、
【図5】本システムに収容可能なデータ端末装置に接続
される無線アダプタの構成例を示すブロック図、
【図6】PSTNへデータ伝送を行う場合に必要になるMODE
M(モデム)を内蔵した無線アダプタの構成例を示すブ
ロック図、
【図7】無線部(または無線ユニット部)の構成例を示
すブロック図、
【図8A】本システムが使用する無線フレームの構成例
を示す図、
【図8B】本システムが使用する無線フレームの構成例
を示す図、
【図8C】本システムが使用する無線フレームの構成例
を示す図、
【図8D】本システムが使用する無線フレームの構成例
を示す図、
【図8E】本システムが使用する無線フレームの構成例
を示す図、
【図8F】本システムが使用する無線フレームの構成例
を示す図、
【図8G】本システムが使用する無線フレームの構成例
を示す図、
【図9】チャネルコーデックの構成例を示すブロック
図、
【図10】本システムが使用する周波数ホッピングの概
念図、
【図11】設定モードを説明する動作シーケンス図、
【図12】主装置の電源投入時の動作フローチャート、
【図13】無線専用電話機の電源投入時の動作フローチ
ャート、
【図14】外線発信のシーケンス図、
【図15】外線発信時の主装置の動作例を示すフローチ
ャート、
【図16】外線発信時の無線専用電話機の動作例を示す
フローチャート、
【図17】外線着信のシーケンス図、
【図18】外線着信時の主装置の動作例を示すフローチ
ャート、
【図19】外線着信時の無線専用電話機の動作例を示す
フローチャート、
【図20】内線通信時における各装置のシーケンス図、
【図21】内線通信時における主装置の動作例を示すフ
ローチャート、
【図22】内線通信時における発信側の無線専用電話機
の動作例を示すフローチャート、
【図23】内線通信時における着呼側の無線専用電話機
の動作例を示すフローチャート、
【図24】ホッピングパターンの割当方法を説明するフ
ローチャートである。
【符号の説明】
1 主装置 2 接続装置 3 無線専用電話機 4 無線アダプタ 5 データ端末 6 PSTN 7 PSTN回線 8 ISDN 9 ISDN回線 10 単独電話機(SLT) 11 ファクシミリ装置(FAX) 12 ISDN端末
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04Q 11/02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外線を収容する主装置と、その主装置と
    周波数ホッピング方式のスペクトラム拡散通信を行う複
    数の端末とを備えた交換システムであって、 前記主装置は、内線側の無線通信路を多重化するための
    多重化手段と、ホッピングパターンを割当てる割当手段
    とを備え、 前記端末は、前記主装置に割当てられた無線通信路とホ
    ッピングパターンにより、前記主装置または他の端末と
    の間で通信を行い、 前記割当手段は、前記主装置を介さない通信の場合と、
    前記主装置を介する通信の場合とで、異なるホッピング
    パターンを割当てることを特徴とする交換システム。
  2. 【請求項2】 前記多重化手段は低速データに対して通
    信路を多重化することを特徴とする請求項1に記載され
    た交換システム。
  3. 【請求項3】 前記多重化手段は低速データに対して空
    きスロットを順次割当てることを特徴とする請求項2に
    記載された交換システム。
  4. 【請求項4】 外線を収容する主装置と、その主装置と
    周波数ホッピング方式のスペクトラム拡散通信を行う複
    数の端末とを備えた交換システムの交換方法であって、 前記主装置と前記端末との間の通信または前記端末相互
    間の通信に無線通信路およびホッピングパターンを割当
    て、 前記ホッピングパターンの割当ては、前記主装置を介さ
    ない通信の場合と、前記主装置を介する通信の場合とで
    異なることを特徴とする交換方法。
JP7169780A 1995-07-05 1995-07-05 交換システムおよび交換方法 Withdrawn JPH0923459A (ja)

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