JPH09234330A - 溶剤ガス処理装置及び溶剤ガス処理方法 - Google Patents

溶剤ガス処理装置及び溶剤ガス処理方法

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Publication number
JPH09234330A
JPH09234330A JP8043906A JP4390696A JPH09234330A JP H09234330 A JPH09234330 A JP H09234330A JP 8043906 A JP8043906 A JP 8043906A JP 4390696 A JP4390696 A JP 4390696A JP H09234330 A JPH09234330 A JP H09234330A
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JP
Japan
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adsorbent
solvent
desorption
tower
gas
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Pending
Application number
JP8043906A
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English (en)
Inventor
Akira Noda
晃 野田
Kenji Dojo
研二 道場
Takeo Oishi
剛郎 大石
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Shinko Pantec Co Ltd
Original Assignee
Shinko Pantec Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shinko Pantec Co Ltd filed Critical Shinko Pantec Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 稼働直後にも高い吸着能を確保でき、且つ吸
着塔の停止時に脱着塔内における吸着剤の過熱を防止で
きる溶剤ガス処理装置及び溶剤ガス処理方法を提供する
ことを課題とする。 【解決手段】 吸着剤12を流動させながら溶剤を含む原
ガスと接触させて原ガス中の溶剤を吸着剤12に吸着させ
る吸着部4 と溶剤が除去されたガスを排出するガス排出
口6 を有する吸着塔1 と、該吸着塔1 から移送路7 を通
って移送された溶剤を吸着した吸着剤12を加熱して脱着
する加熱装置20と吸着剤12から脱着された溶剤を外部に
排出すべく脱着用ガスを導入する脱着用ガス導入路10を
有する脱着塔2 と、脱着された吸着剤12を前記吸着塔1
の吸着部4 に返送すべく脱着塔2 に設けられた返送路8
からなる溶剤ガス処理装置において、脱着された吸着剤
12を再度脱着塔2 の上部に移送可能な循環路9 が脱着塔
2 に設けられていることを解決手段として有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工場等から排出さ
れる有機溶剤を含む有害な排ガス等のガスから溶剤を除
去して、浄化ガスとして排出する溶剤ガス処理装置及び
溶剤ガス処理方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塗装工場、印刷工場、化学工場及
び磁気テープ製造工場等の有機溶剤を使用する工場から
排出される溶剤、例えばトルエン、スチレン、塩化メチ
レン等の有機溶剤を含んだガスを浄化する装置として
は、図2に示すような吸着部としての流動床34を有する
吸着塔31と、該吸着塔31から溶剤を吸着した吸着剤42を
移送して、該移送された吸着剤42を加熱して脱着させる
脱着塔32を有する溶剤ガス処理装置が使用されていた。
【0003】該装置では、上記工場等から排出される溶
剤を含んだ原ガスは、原ガス導入路35から吸着塔31内に
導入され、前記流動床34に流動された活性炭等の吸着剤
42に向流接触させて該吸着剤42に溶剤を吸着させてガス
を浄化し、該浄化されたガスをブロアー44が設けられた
吸着塔31の排出路33から排出する一方、該吸着塔31で溶
剤を吸着した吸着剤42を脱着塔32に移送して、該脱着塔
32の加熱装置によって所定の温度に加熱しながら脱着用
ガスと接触させて脱着し、該脱着後の吸着剤42を再び吸
着塔31へ移送路38を通して移送して繰り返し吸着塔31に
おいて吸着剤42として利用する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来、このような溶剤
ガス処理装置の稼働は、原ガスを排出する工場が夜間或
いは休日等に稼働を停止する場合には、原ガスの供給が
停止するため装置全体の稼働を停止していた。即ち、上
記吸着塔31のブロアー44が停止すると同時に吸着塔31及
び脱着塔32における吸着剤42の移送も停止され、また脱
着塔32に設けられた加熱装置40による加熱も停止する。
【0005】しかしながら、このように吸着塔31と脱着
塔32の稼働を同時に停止した場合に、脱着塔32に内には
十分に溶剤が脱着されていない未脱着の吸着剤42が残留
したままの状態で溶剤ガス処理装置が停止することにな
る。
【0006】一方、この加熱装置40を再度起動させた時
に、脱着するのに十分な温度にまで脱着塔32内を加熱す
るまでには一定の時間がかかる。従って、工場の稼働が
再開した時に該溶剤ガス処理装置を再稼働させた場合
に、脱着塔32が脱着温度に加熱されるまでの間は吸着剤
42は十分に脱着されていないまま流動床34に移送される
ことになる。従って、溶剤ガス処理装置の稼働直後の該
流動床34における吸着能が安定しないという問題点があ
った。
【0007】また、原ガスに含まれていた溶剤が反応性
の高いものであった場合には、脱着塔32を上記のように
吸着塔31と同時に停止させた時に、加熱装置40がまだ高
温である状態で吸着剤42の移送が停止することになり、
加熱装置40付近に停止した吸着剤42は、該加熱装置40の
余熱によって吸着剤42に吸着されている溶剤が停止して
いる間に重合や反応を起こす場合もあり、このような重
合熱或いは反応熱によっても吸着剤が過剰に加熱され
て、その結果吸着剤の品質が低下する等の問題があっ
た。
【0008】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、稼働直後にも高い吸着能を確
保でき、且つ吸着塔の停止時に脱着塔内における吸着剤
の過熱を防止できる溶剤ガス処理装置及び溶剤ガス処理
方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(構成)本発明は、このような課題を解決するために、
溶剤ガス処理装置とその方法としてなされたもので、溶
剤ガス処理装置としての特徴は、吸着剤12を流動させな
がら溶剤を含む原ガスと接触させて原ガス中の溶剤を吸
着剤12に吸着させる吸着部4 と溶剤が除去されたガスを
排出するガス排出口6 を有する吸着塔1 と、該吸着塔1
から移送路7 を通って移送された溶剤を吸着した吸着剤
12を加熱して脱着する加熱装置20と吸着剤12から脱着さ
れた溶剤を外部に排出すべく脱着用ガスを導入する脱着
用ガス導入路10を有する脱着塔2 と、脱着された吸着剤
12を前記吸着塔1 の吸着部4 に返送すべく脱着塔2 に設
けられた返送路8 からなる溶剤ガス処理装置において、
脱着された吸着剤12を再度脱着塔2 の上部に移送可能な
循環路9 が脱着塔2 に設けられていることにある。
【0010】また、溶剤ガス処理方法としての特徴は、
溶剤を含む原ガスを吸着部4 において流動する吸着剤12
に接触させて溶剤を吸着剤12に吸着させた後に、溶剤が
除去されたガスを排出し、一方溶剤を吸着した吸着剤12
を脱着塔2 に移送して、該脱着塔2 内の移動部14におい
て加熱しながら脱着用ガスと接触させて吸着剤12から溶
剤を脱着し、その後該脱着された吸着剤12を前記吸着部
4 に返送する溶剤ガス処理方法において、前記原ガスの
吸着部4 への導入停止時に、前記脱着塔2 から吸着部4
への吸着剤12の返送を停止して、脱着塔2 の移動部14に
おいて吸着剤12を循環させながら溶剤を脱着することに
ある。
【0011】(作用)すなわち上記のように本発明で
は、脱着塔2 から吸着塔1 へ脱着後の吸着剤12を返送す
る返送路8 と、脱着された吸着剤12を再度脱着塔2 の上
部に移送可能な循環路9 が脱着塔2 に設けられているた
め、吸着塔1の稼働を停止した場合には、脱着塔2の吸
着剤12を吸着塔1 へ返送する代わりに、返送路8 を切り
換えて循環路9 によって再度脱着塔2 の上部に移送して
脱着塔2 内を循環させることができ、脱着塔2 のみを稼
働させて、脱着塔2 内にある吸着剤12の脱着を吸着塔1
の稼働の停止にかかわらず独立して行うことができる。
【0012】従って、吸着塔1 に再度原ガスを導入して
吸着を稼働した時には、再び返送路8 と循環路9 を切り
換えて返送路8 から吸着剤12を吸着塔1 へ返送された場
合には、吸着剤12はすでに完全に脱着された状態で移送
されてくるため、吸着塔1 の起動直後でも高い吸着効率
を維持することができる。
【0013】また、反応性の高い溶剤の処理の場合、脱
着塔2 内において吸着塔1 の稼働停止後でも吸着剤12を
循環させて溶剤を完全に脱着できるため、吸着剤12が脱
着塔2 内の余熱による重合熱や反応熱によって過剰に加
熱されることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に従って説明する。まず、本実施の形態の溶剤ガ
ス処理装置の構成について説明すると、図1に示す1は
吸着部としての多段式流動床4を有する吸着塔で、該吸
着塔1には、例えばスチレン等の有機溶剤を含む工場等
から排出された原ガスが原ガス導入路5を通って原ガス
導入口5aから導入されてくる。また、前記多段式流動床
4は多段に形成されて、前記原ガスが向流接触されるよ
うに吸着剤12が最上段から最下段に向かって移動され
る。
【0015】該吸着剤12は、各種合成樹脂等の高分子か
らなる粒状の吸着剤で、原ガス中に含まれる溶剤に合わ
せた吸着能を有するものを適宜選択して使用する。
【0016】6は該吸着塔1の上部に設けられた浄化ガ
ス排出路であり、該浄化ガス排出路6には吸着塔1内に
前記原ガスを吸引して導入して、且つ浄化されたガスを
吸引して吸着塔1外へ排出すべくブロアー3が設けられ
ている。
【0017】2は、前記多段式流動床4を最下段まで移
動された溶剤を吸着した吸着剤12が移送路7を通って導
入される脱着塔で、該脱着塔2内には、吸着剤12を順次
落下させて移動する移動部14が形成されている。また、
移送路7には該移送路7を開閉自在な開閉弁18が設けら
れ、該開閉弁18は原ガスが吸着塔1内に導入されている
時、即ち吸着塔1の稼働時には開放されている。
【0018】20は、前記脱着塔2の移動部14に設けられ
た加熱手段としての加熱パイプで、該加熱パイプ20内に
は加熱媒体としてのスチームが導入可能に設けられてい
る。22は、該加熱パイプ20より下方に設けられた吸着剤
冷却器で、脱着塔2で脱着された吸着剤12の吸着能を向
上させるべく冷却水等の冷媒を導入可能に設けられてい
る。
【0019】10は脱着用ガスとしての空気を脱着塔2内
に導入すべく一方の端部が外部に向かって開口されてい
る脱着用ガス導入路で、脱着用ガスは移動部14の下方か
ら上方へ向かって吸入されて、脱着塔2の上方から下方
に向かって移動される吸着剤12と移動部14で接触され
る。
【0020】13は脱着塔2の移動部14の最下部に設けら
れた脱着後の吸着剤12を貯留する吸着剤貯留部で、該吸
着剤貯留部13には吸着剤12を前記吸着塔1内の多段式流
動床4の最上部に返送する返送路8と、吸着剤12を脱着
塔2の移動部14の最上部に移送して脱着塔2内を循環さ
せるべく循環路9が設けられている。
【0021】該循環路9には、開閉自在の開閉弁15が形
成され、前記吸着剤移送路7の開閉弁18が開放されてい
る時、即ち原ガスが吸着塔1内に導入されている時には
閉鎖されており、移送路7の開閉弁18が閉鎖された時に
は開放して、前記返送路8の代わりに吸着剤貯留部13の
吸着剤12を移送可能に形成されている。
【0022】23は、脱着塔2内で吸着剤12に含まれる溶
剤を脱着した後の高濃度に溶剤を含む脱着後ガスを排出
するための脱着後ガス排出路である。
【0023】24は、脱着後ガス排出路23に接続され、脱
着後ガスを凝縮する冷却部であり、該冷却部24には、溶
剤排出路25が接続され、冷却部24で凝縮された溶剤が該
溶剤排出路25から排出される。
【0024】26は、冷却部24で凝縮しなかった溶剤を含
むガスを、脱着塔2のまだ加熱パイプ20によって加熱さ
れていない吸着剤12が存在する位置に戻して該位置の吸
着剤12に吸着させ、さらにその後吸着塔1へ返送すべく
形成された気体返送路で、該気体返送路26は冷却部24か
ら脱着塔2に接続され、さらに脱着塔2の上部から前記
原ガス導入路5に接続されている。
【0025】次に、上記の構成からなる溶剤ガス処理装
置19によって工場等から排出された溶剤混入ガスから溶
剤を除去する場合について説明する。
【0026】まず、原ガスを吸着塔1に導入して吸着塔
1を通常に稼働する時について説明する。工場等から排
出された溶剤を混入したガスが原ガス導入路5に導入さ
れ、該原ガス導入口5aから吸着塔1内に導入される。該
吸着塔1内に導入された原ガスは上向きに流され、多段
式流動床4を上から下に向かって移動される吸着剤12と
向流接触される。
【0027】このように吸着剤12と向流接触されていく
うちに原ガスに含まれる溶剤は吸着剤12に吸着され、吸
着塔1の上部の浄化ガス排出口6からはブロアー3によ
って吸引され、吸着塔1内で浄化された浄化ガスが排出
される。
【0028】さらに、多段式流動床4を流動されて溶剤
を吸着した吸着剤12は、最下段まで移動された後、前記
吸着剤移送路7から脱着塔2の上部へ移送される。該脱
着塔2に移送された吸着剤12は移動部14において順次落
下される。この時、前記のように移送路7の開閉弁18は
開放しているため吸着剤12は脱着塔2の上部に該移送路
7を通って移送される。
【0029】該吸着剤12は、脱着塔2の移動部14におい
て上方から下方へ落下してスチームが導入された前記加
熱パイプ20の位置で適当な温度まで間接的に加熱されて
脱着される。この脱着に必要な所定温度は、溶剤の種類
や吸着剤12の材質等に応じて適宜決定され、該加熱用パ
イプ20による脱着温度までの加熱で吸着剤12から吸着塔
1で吸着された溶剤成分が脱着される。
【0030】一方、前記脱着用ガス導入路10から脱着用
ガスとしての空気が脱着塔2内の下方に導入される。脱
着塔2の上部にはブロアー27を有する気体返送路26が接
続されているため、脱着用ガスは脱着塔2内を下方から
上方へ向かって流れていく。
【0031】吸着剤12から脱着された溶剤成分は脱着用
ガスとともに前記脱着後ガス排出路23より排出される。
【0032】該脱着後ガス排出路23より排出された溶剤
成分を高濃度に含んだ脱着後ガスは、冷却水等が導入さ
れた該冷却部24において凝縮され、溶剤が分離され、該
溶剤は溶剤排出路25から装置外へ排出される。
【0033】また、冷却部24で凝縮しなかった溶剤を含
むガスは上述のように、脱着塔2の上部、すなわちまだ
加熱されていない吸着剤12がある位置に気体返送路26に
よって返送され、該位置で吸着剤12に溶剤成分が吸着さ
れる。さらに、ここでも吸着されなかった溶剤成分を含
むガスは、気体返送路26を通って原ガス導入路5へ移送
されて吸着塔1内へ返送される。
【0034】このように、冷却部24から排出された気体
を脱着塔2を経てさらに吸着塔1に返送することによっ
て、僅かに気体中に含まれていた溶剤成分も吸着塔1内
で再度吸着剤12に吸着されるため、僅かな溶剤成分をも
確実に装置内で処理して、装置外に溶剤成分が排出され
ることを防止できる。
【0035】一方、脱着塔2内で脱着された吸着剤12は
移動部14をさらに下方に移動し、吸着剤冷却器22によっ
て脱着時の熱を除去され、最下部の吸着剤貯留部13に貯
留される。
【0036】該吸着剤貯留部13に貯留された脱着後の吸
着剤12は、吸着塔1内の吸着剤12が流動している時に
は、返送路8を通って吸着塔1の流動床4の最上部に導
入され、再び吸着塔1内で吸着剤12として使用される。
【0037】次に、工場等の稼働が停止することによっ
て原ガスの供給がなくなり、吸着塔1の稼働を停止する
場合について説明する。
【0038】まず、吸着塔1の浄化ガス排出路6のブロ
アー3を停止して原ガス導入路5からの吸引を停止す
る。また、移送路7に設けられた開閉弁18を閉鎖すると
同時に、前記循環路9に設けられた開閉弁15を開放す
る。
【0039】すると、吸着塔1から脱着塔2への吸着剤
12の移送は移送路7の開閉弁18が閉鎖されるため停止さ
れるが、循環路9の開放により、脱着塔2の稼働は続行
され脱着塔2内にある吸着剤12はすべて脱着される。即
ち、循環路9の開閉弁15が開放されているため、吸着剤
貯留部13に貯留された吸着剤12は脱着塔2の上部に再び
移送されて循環するため、未脱着の吸着剤12は完全に脱
着され、また移動部14において吸着剤12が停止すること
もない。
【0040】このように吸着塔1の稼働が停止した場合
でも、脱着塔2の稼働を停止せず、吸着剤12を脱着塔2
内で循環させているため、吸着剤12は確実に脱着され
る。
【0041】次に、原ガスを排出する工場等の再開によ
って原ガスを再度処理するために、吸着塔1のブロアー
3を稼働し吸着塔1を再稼働する場合には、前記閉鎖し
た移送路7の開閉弁18を開放すると同時に、脱着塔2の
循環路9の開閉弁15を閉鎖する。該循環路9が閉鎖され
ると貯留部13の吸着剤12を脱着塔2の上部に循環するこ
とが停止され、代わりに移送路7による吸着剤12の脱着
塔2への移送が再開され、貯留部13の吸着剤12は返送路
8から吸着塔1へ返送される。
【0042】この時、貯留部13の吸着剤12は確実に脱着
されているため、吸着塔1を再度稼働させた直後から吸
着剤12の吸着能は維持されており、起動直後でも確実に
原ガス中の溶剤を吸着することができる。
【0043】さらに、吸着塔1の流動が停止している間
も常に脱着塔2内で吸着剤12が循環されているため、脱
着塔2内で溶剤を含む吸着剤12が停止したままで加熱さ
れて、必要以上に高温になることがない。
【0044】尚、上記実施の形態では、吸着塔1の稼働
を停止している間に亘って、脱着塔2において加熱パイ
プ等の加熱手段によって加熱しながら吸着剤12を循環さ
せたが、例えば、吸着塔1の稼働停止後所定の間、即ち
脱着塔2内の吸着剤12が全て完全に脱着されるまで加熱
しながら吸着剤12を循環させ、冷却後に吸着剤の循環を
停止してもよい。
【0045】或いは、吸着塔1の稼働停止と同時に脱着
塔2の加熱を停止させ、吸着剤12を冷却、循環させ、十
分に冷却された後に冷却及び循環を停止させておき、再
度吸着塔1の稼働をする以前に、先に脱着塔2において
脱着及び吸着剤12の循環を行っておき、吸着塔1の稼働
と同時に、循環路9の開閉弁15を閉鎖して返送路8から
脱着後の吸着剤12を吸着塔1へ返送してもよい。
【0046】さらに、上記実施の形態では、冷却部24か
ら排出される気体を原ガス導入路5に接続された気体返
送路26を介して吸着塔1へ戻すようにしたが、このよう
な気体返送路26を設けることは条件ではない。
【0047】さらに、上記実施の形態では、脱着用ガス
として空気を使用したが、脱着用ガスとして空気を使用
することは条件ではない。但し、空気を使用した場合に
は、高価な窒素ガス等に比して経済的であり低コストで
あるという利点がある。
【0048】また、上記実施の形態では、脱着のために
加熱する手段としてスチームを内部に導入した加熱パイ
プ20を使用したが、スチーム以外の加熱媒体を使用して
もよく、また加熱パイプ20を加熱手段として使用するこ
とは条件ではなく、スチームを直接加熱手段として吸着
剤12に向流接触させたり、電気ヒーターを脱着塔2の内
部に設けたり、或いは脱着塔2の外側に加熱ジャケット
を設け該加熱ジャケット内に加熱媒体を導入して、脱着
塔2の外部から内部を加熱するような構成の加熱手段で
あってもよい。
【0049】また、原ガスに含まれる溶剤は特に限定さ
れるものではないが、溶剤成分が例えばスチレン系等の
重合し易い溶剤の場合には、溶剤成分が脱着塔2内に溜
まったままで放置されると重合反応を起こして重合熱等
が発生するおそれがあるため、特に、本発明のように吸
着塔1の稼働停止時にも脱着塔2内において完全に溶剤
を吸着剤12から脱着しておくことが好ましい。
【0050】また、上記実施の形態では、吸着剤12とし
て高分子からなる吸着剤を形成したが、吸着剤の材質と
してはこれに限定されるものではなく、粒状の活性炭か
らなる吸着剤であってもよい。但し、活性炭は溶剤に対
して重合を促進する触媒となりうる場合があるため、使
用する溶剤の性質によって吸着剤12を適宜選択し使用す
ることが望ましい。
【0051】さらに、上記実施の形態では工場等の稼働
停止によって原ガス供給が停止した場合について説明し
たが、このような工場の稼働停止以外に、例えば吸着塔
1のブロアー3の故障等で原ガスを吸着塔1内に導入で
きない場合でも、循環路9が形成されているため吸着塔
1を停止させている間も脱着塔2の稼働を停止する必要
がない。従って、吸着塔1の故障が修理等によって解消
された後に稼働を再開した後に、直ちに吸着塔1へ吸着
剤12を返送して装置全体の稼働を高い吸着能率を維持し
たまま復帰させることができる。
【0052】また、上記実施の形態では、吸着剤12の移
送は下流側に位置するブロアー3、27によって行う吸い
込み式であるが、吸着剤12の移送手段としてはこれに限
定されるものではなく、各吸着剤12の移送経路の上流側
にブロアー等を設けて吸着剤を移送する押し込み式の移
送手段であってもよい。
【0053】
【発明の効果】叙上のように、本発明は吸着塔の稼働を
停止した場合にも、脱着塔において脱着を続けて行うこ
とができるため、吸着塔の稼働を再開した時には吸着剤
は既に確実に脱着された状態で吸着塔に返送されてく
る。従って、装置の稼働直後にも安定した吸着能が得ら
れる。また、吸着塔の停止時に脱着塔内で溶剤の反応熱
によって吸着剤が過剰加熱されることもなく吸着剤の品
質低下防止や安全性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例としての溶剤ガス処
理装置の概略構成図。
【図2】従来の溶剤ガス処理装置の概略構成図。
【符号の説明】
1…吸着塔 2…脱着塔 4…多段流動床(吸着部) 5…原ガス導入路 8…返送路 9…循環路 12…吸着剤

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸着剤(12)を流動させながら溶剤を含む
    原ガスと接触させて原ガス中の溶剤を吸着剤(12)に吸着
    させる吸着部(4) と溶剤が除去されたガスを排出するガ
    ス排出口(6) を有する吸着塔(1) と、該吸着塔(1) から
    移送路(7) を通って移送された溶剤を吸着した吸着剤(1
    2)を加熱して脱着する加熱装置(20)と吸着剤(12)から脱
    着された溶剤を外部に排出すべく脱着用ガスを導入する
    脱着用ガス導入路(10)を有する脱着塔(2) と、脱着され
    た吸着剤(12)を前記吸着塔(1) の吸着部(4) に返送すべ
    く脱着塔(2) に設けられた返送路(8) からなる溶剤ガス
    処理装置において、脱着された吸着剤(12)を再度脱着塔
    (2) の上部に移送可能な循環路(9) が脱着塔(2) に設け
    られていることを特徴とする溶剤ガス処理装置。
  2. 【請求項2】 溶剤を含む原ガスを吸着部(4) において
    流動する吸着剤(12)に接触させて溶剤を吸着剤(12)に吸
    着させた後に、溶剤が除去されたガスを排出し、一方溶
    剤を吸着した吸着剤(12)を脱着塔(2) に移送して、該脱
    着塔(2) 内の移動部(14)において加熱しながら脱着用ガ
    スと接触させて吸着剤(12)から溶剤を脱着し、その後該
    脱着された吸着剤(12)を前記吸着部(4) に返送する溶剤
    ガス処理方法において、前記原ガスの吸着部(4) への導
    入停止時に、前記脱着塔(2) から吸着部(4) への吸着剤
    (12)の返送を停止して、脱着塔(2) の移動部(14)におい
    て吸着剤(12)を循環させながら溶剤を脱着することを特
    徴とする溶剤ガス処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010075847A (ja) * 2008-09-26 2010-04-08 J-Power Entech Inc 乾式排ガス処理装置のコンベヤシステム
CN110180328A (zh) * 2019-06-11 2019-08-30 苏州仕净环保科技股份有限公司 一种工业废气净化处理装置

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