JPH09233820A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH09233820A
JPH09233820A JP8039823A JP3982396A JPH09233820A JP H09233820 A JPH09233820 A JP H09233820A JP 8039823 A JP8039823 A JP 8039823A JP 3982396 A JP3982396 A JP 3982396A JP H09233820 A JPH09233820 A JP H09233820A
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voltage
circuit
control
output voltage
input
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JP8039823A
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Kazunori Sanada
和法 真田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の電力変換装置では、電源の電圧変動が
出力電圧に影響を与えたり、電源が専用の発電機の場
合、負荷の変動にともなって電圧のみならず周波数も変
動して、制御が不可能になり、あるいは、コンバータの
制御系と発電機の制御系が互いに干渉し、制御不能にな
ることがあった。 【解決手段】 半導体素子を用いたコンバータと、入力
リアクトルと、平滑コンデンサと、所定の出力電圧を得
るための制御回路を備え、入力電圧と同期したキャリア
と所定の出力電圧を得るための制御電圧とを比較して半
導体素子の点弧時期を定め、点弧信号を生成するように
構成した電力変換装置において、制御電圧を入力電圧に
基づいて補正する電圧補正回路を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は無停電電源装置の
ように、交流電力を直流を介して交流電力に変換する電
力変換装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図13は例えば、電気学会1987年刊
行「半導体電力変換回路」第2版、第21〜22頁に記
載している電力変換装置を本願発明による電力変換装置
に則して再構成したブロック構成図である。図におい
て、1は交流電源、2は入力リアクトル、3はサイリス
タ等の半導体素子で構成するコンバータ、4は平滑コン
デンサ、5は負荷である。制御回路は入力電圧センサ1
0、同期回路11、キャリア生成回路12、出力電圧セ
ンサ12、電圧設定回路40、電圧制御回路41、比較
器50、ゲート駆動回路51等で構成している。図14
はコンバータ3の動作を説明するためのタイミングチャ
ートである。
【0003】次に、この従来の電力変換装置の動作を説
明する。周知のように、コンバータ3は各サイリスタが
導通する位相角を制御することによって所定の出力電圧
を得ている。例えば、6相のサイリスタコンバータでは
サイリスタを導通させる点を相電圧の位相角でπ/3か
らπまでの範囲で変化させて、出力電圧を可変制御して
いる。同期回路11は入力電圧センサ10からの信号に
より入力電圧の基準位相信号を生成する。電圧制御回路
41は出力電圧を設定回路40での設定電圧と一致させ
るように制御信号を生成する。キャリア生成回路12が
基準位相信号に基づいて入力電圧と同期し、定格入力電
圧実効値の3√2/π倍の振幅VDPをもつキャリアを生
成する。比較器50はキャリアと制御信号とを比較し、
キャリアが制御信号より小さくなった時点から電気角で
2π/3の期間、導通信号を出力し、ゲート駆動回路5
1がこの導通信号に基づいてゲート駆動信号を生成しコ
ンバータ3を制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の電力変換装置は
以上のように構成されているので、電源の電圧変動が出
力電圧に影響を与え、さらに電力変換装置の各素子を高
耐圧・大容量とする必要があった。また、例えば電源が
専用の発電機である場合、負荷の変動にともなって電圧
のみならず周波数も変動して、位相制御の基準点がずれ
出力電圧の制御が不可能になることがあった。さらに
は、コンバータの制御系と発電機の制御系が互いに干渉
し、制御不能に陥りコンバータを停止せざるを得ないと
いう事態になることもあった。この発明は上記ような課
題を解決するためになされたものであり、入力電圧が変
動しても安定した出力電圧を得ることを目的としてい
る。また、負荷の急変に対しても安定した電圧の出力を
供給することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】半導体素子を用いたコン
バータと、入力リアクトルと、平滑コンデンサと、所定
の出力電圧を得るための制御回路を備え、入力電圧と同
期したキャリアと所定の出力電圧を得るための制御電圧
とを比較して半導体素子の点弧時期を定め、点弧信号を
生成するように構成した電力変換装置において、制御電
圧を入力電圧に基づいて補正する電圧補正回路を備えた
ものである。また、電圧補正回路は入力電圧の検出値の
定格電圧に対する比率に基づいて補正するようにしたも
のである。
【0006】また、制御電圧を入力電圧の位相を検出す
る同期回路で得る位相誤差信号に基づいて位相補正回路
によって補正するするようにしたものである。さらにま
た、位相補正回路が制御電圧の上限を設定する制御電圧
リミッタ回路と、位相誤差信号の大きさに応じたリミッ
トレベルを生成するリミットレベル生成回路と、このリ
ミットレベル生成回路の出力の変化に応じて制御電圧リ
ミッタ回路の出力電圧の上限を設定するようにした変化
量制御回路をそなえたものである。
【0007】さらにまた、制御電圧に出力電圧を加算す
る出力電圧加算回路を備えたものである。さらにまた、
出力電圧を所定の最大値もしくは最小値をリミット値と
するリミッタ回路を介して制御電圧と加算するようにし
たものである。さらにまた、コンバータの出力電流に基
づく比例制御および積分制御を行い制御電圧を出力する
電流制御回路を備え、この電流制御回路の出力を所定の
リミット値とするリミッタ回路を介して制御電圧と加算
するとともに、このリミッタ回路がリミット動作したこ
とを検出して前記電流制御回路の積分制御を停止するよ
うにしたものである。さらにまた、出力電圧から抽出し
た変動成分をダンピング回路を介して生成した振動成分
を制御電圧から減算する振動抑制回路を備えたものであ
る。さらにまた、出力電流から抽出した変動成分をダン
ピング回路を介して生成した振動成分を制御電圧から減
算する振動抑制回路を備えたものである。さらにまた、
入力電流から抽出した変動成分をダンピング回路を介し
て生成した振動成分を制御電圧から減算する振動抑制回
路を備えたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、この発明による電力変換装
置について、複数の実施形態を図を用いて説明する。各
図には従来の電力変換装置を説明するのに用いた図13
におけるのと同一もしくは相当する部分には同一の符号
を付し、機能や作用についての重複する説明は省略す
る。
【0009】実施形態1.以下、この発明の第1の実施
形態である電力変換装置をブロック構成図である図1を
用いて説明する。図において、11はPLL(フェーズ
ドロックループ)を用いた同期回路であり、111 は位
相検出回路、112 はローパスフィルタ、113 は電圧
制御発振器、30は出力電流センサ、42は電流制御回
路、43は電圧補正回路、431は入力電圧の定格実効
値を設定する入力定格電圧設定回路、432 は入力電圧
の実効値を検出する入力電圧検出回路、433 は入力定
格電圧を入力電圧で除算する除算器、434 は電流制御
回路42の出力と除算器433 の出力とを乗じる乗算器
である。
【0010】次に動作について説明する。入力電圧が変
動したとき、ゲート制御信号を補正して出力電圧の変動
を防止するために、電圧補正回路43において電流制御
回路42の出力と入力電圧センサ10の出力とから電圧
変動係数を求めゲート制御電圧を補正する。電流制御回
路42からの制御信号に入力電圧の定格電圧に対する電
圧変動係数を乗じることによって、入力電圧の振幅変動
に影響されない制御回路が構成できる。そして、入力電
圧の振幅が変動しても出力電圧はなんら影響を受けるこ
とはない。
【0011】なお、キャリア生成回路12で生成するキ
ャリアは入力電源1の位相情報をもつ信号で、振幅情報
はない。もし、キャリア信号の振幅を入力電圧と比例し
て補正するように構成すれば、入力電圧が変動しても上
記のように制御信号を入力電圧に応じて補正する必要は
ない。いいかえれば、キャリアの振幅を電圧補正回路4
3と同等な手段を用いて補正するようにしてもよい。
【0012】以上の説明では、制御信号を入力電圧の変
動に応じて補正することにより出力電圧の変動を防止す
るように構成したが、入力周波数の変動に起因する出力
電圧の変動についても同じような構成を用いて防止する
ことができる。図2は入力周波数の変動に起因する出力
電圧の変動を防止するようにした電力変換装置を示すブ
ロック構成図である。13は同期回路11内部の位相検
出回路111 から出力される位相誤差信号からノイズを
取除くローパスフィルタ、44は位相補正回路である。
【0013】次に、動作について説明する。位相検出回
路111 で検出した位相誤差からローパスフィルタ13
で高周波成分を除去して得た位相誤差と、電流制御回路
からの制御信号とにより、位相補正回路44で次の演算
を行い位相誤差を補正した制御信号を得る。 V=Vcon +(θ/(2π/3))×Vp ここで、Vは位相誤差を補正した制御信号電圧、Vcon
は電流制御回路42から制御信号電圧、θはローパスフ
ィルタ13からの位相誤差電圧(ただし、入力電圧が基
準点より進んだときの位相差を正とする)、Vp は位相
π/3(制御角0度)のときの電圧、すなわち最大出力
電圧である。
【0014】サイリスタコンバータでは、サイリスタを
導通させる入力電圧1の位相角(制御角)を調整するこ
とにより出力電圧を制御しており、その基準点を同期回
路11で検出している。このため、入力電源1の周波数
が変動すると同期回路11が同期するまでの間、検出す
る基準信号に位相誤差が生じる。位相誤差を補正しない
と位相誤差が制御角に加算されるため、出力電圧が大幅
に変動する。出力電圧は制御角の余弦値に比例するた
め、例えば制御角2π/9(40度)のとき位相誤差が
π/18(10度)発生すると10%の電圧変動が発生
する。このような基準点の移動による電圧変動は電圧制
御回路41での制御は不可能である。このように、図2
に示す制御回路を用いることによって入力電源の周波数
や位相が急変しても出力電圧への影響が除かれ安定した
出力電圧が得られる。
【0015】また、入力電源が専用発電機であって、コ
ンバータの負荷急変による入力電圧の波形歪、電圧変
動、周波数変動が生じる場合の出力電圧の変動について
も同じような構成を用いて防止することができる。図3
および図4は図2における位相補正回路44に換えて用
いるリミッタ回路であり、入力電圧の波形歪、電圧変
動、周波数変動などが複合して変動したとき出力電圧の
変動を防止するよう動作させるようにした構成例であ
る。
【0016】図3において、45はリミッタ回路で、リ
ミットレベル生成回路451 、変化量制限回路452
電流リミッタ回路453 からなっており、変化量制限回
路452 にはローパスフィルタ13の出力が、電流リミ
ッタ回路453 には電流制御回路42の出力が接続さ
れ、リミッタ回路45の出力は比較回路50に接続され
ている。変化量制限回路452 はダイオード452A、抵
抗452B、452C、抵抗452Dとコンデンサ452Eで構
成される。
【0017】リミットレベル生成回路451 では位相誤
差θに比例するリミットレベルを次式を用いて演算によ
り求める。 LMT=Vp×(1−θ/(2π/3)) ここで、LMTはリミットレベル、θおよびVp は図1
の動作説明で用いたものと同一である。
【0018】変化量制限回路452 ではリミットレベル
が減少したときはダイオード452Aと抵抗452Bによっ
て急速に変化させ、増加したときにはダイオード452C
と抵抗452Dでゆっくり変化するように抵抗452Bおよ
び452Dを選定しておく。この変化量制御回路452
出力を電流リミット回路453 のリミットレベルとする
ことにより、位相誤差θが遅れ側の場合は速やかに制御
信号のリミットレベルを低下させ、一旦低下したリミッ
トレベルは位相誤差θがなくなっても緩やかに0に復帰
するので、同期回路11の動作とは関係なく負荷が徐々
に増加する。その結果、入力電源に波形歪、電圧低下、
周波数の低下が生じてもコンバータ負荷を緩やかに増加
させることができるので、専用発電機等からなる電源で
もコンバータを連続運転できるようになる。
【0019】図13を用いて説明した従来の電力変換装
置においては、入力電源が専用の発電機である場合であ
って、負荷の急激な増加によって入力電圧の波形歪、電
圧低下、周波数の低下などが同時の生じるとき、位相検
出回路11の検出基準となる入力電圧のゼロクロスポイ
ントは遅れ側に大きく移動する。このために位相検出回
路11の検出する位相誤差により同期回路は制御の位相
基準点を本来あるべき位相基準点より遅れた位置に移動
させることになる。このため、電流制御回路42からの
出力に応じた電流が得られなくなる。その結果、発電機
負荷が小さくなり、入力電圧の波形歪、電圧低下、周波
数の低下などが解消する。これは負荷が急激に増加する
時点と同一条件であるから上記の動作を繰り返すことに
なり、発電機とコンバータ制御の同期回路とがハンチン
グ状態になり、コンバータの制御が不安定になる。この
ような問題を解決することを目的として、リミッタ回路
45を図3のように構成して発電機負荷の増加を緩やか
にして、実質的に同期制御の応答を高速化できる。
【0020】図3のリミッタ回路45をさらに改善した
ものを図4に示す。リミッタ回路46は、図3のリミッ
タ回路45における変化量制限回路452のダイオード
452Cと抵抗452Dの直列回路にスイッチ462Fを設
け、このスイッチ462Fを位相誤差が所定のレベルを超
えたことを検出する比較器464 の出力で駆動するよう
になっている。
【0021】位相誤差が十分に小さいというのは発電機
が安定していることを示しているので、位相誤差の大小
に基づいて負荷の増加速度を調整するように構成してい
る。比較器464 によって位相誤差が所定の値より小さ
くなったことを検出し、スイッチ462Fを閉成する。負
荷が増加する過程で位相誤差が所定の値を超えるとスイ
ッチ462Fを開成する。なお、抵抗452Dを可変抵抗と
しスイッチ462Fの動作頻度によってその抵抗値を変化
させるように構成すれば安定度がさらに向上する。
【0022】実施形態2.以下、この発明の第2の実施
形態である電力変換装置を示すブロック構成図である図
5を用いて説明する。。図において、47は加算器であ
り、出力電圧センサ20の出力と電流制御回路42の出
力を加算する。
【0023】次に動作について説明する。出力電流は、
コンバータ3を構成するサイリスタが導通しているとき
の入力電圧と出力電圧との差が入力リアクトル2にかか
ることによって流れるから、この電圧差を制御すれば出
力電流と出力電圧を抑制することができる。このとき図
のように、加算器47で電流制御回路42の出力に出力
電圧を加算するように構成すると、電圧制御回路41お
よび電流制御回路42の役割は目標とする出力電圧から
現在の出力電圧を引いた状態変化量だけを出力すればよ
いことになるから、状態変化が無い定常時は制御量を出
力する必要がない。
【0024】これにより、比例制御等の簡単な制御回路
によって高速かつ精度よく制御でき、コンバータの制御
性能が向上する。
【0025】なお、図6に示すように、出力電圧センサ
20の出力をリミッタ21を介して加算器47で加算
し、電力変換装置の特性改善を図ることができる。リミ
ッタ21として図7および図8に示す特性のものを必要
とする電力変換装置の出力特性にあわせて単独にあるい
は同時に使用すればよい。
【0026】リミッタ21として図7で示す特性を有す
るものを用い、電力変換装置が必要とする出力電圧の最
大値Vdmaxをリミット値とすれば、電流制御回路42
は、リミッタ21により不足する出力電圧成分を補償し
ないので、等価的にリミッタ21が動作した瞬間に電流
制御回路42の制御ゲインが低下し、出力電流信号に基
づく電流を流さなくなり出力電圧の上昇を防止する。こ
のため、負荷が急変しても出力電圧が上昇せず、電力変
換装置を構成する各素子に過剰な高電圧が加わらないの
で、経済的な部品を使用できる。
【0027】さらに、リミッタ21として図8の特性を
有するものを用い、インバータが必要とする最低電圧値
dminをリミット値とすれば、出力電圧を下限以下にな
らないように制御できる。このため、負荷が急変しても
インバータが必要とする最低限の出力電圧を確保するこ
とができる。なお、リミッタとして図7および図8に示
す2つのリミッタを同時に使用して構成すると、負荷が
どのように変化しても安定した出力電圧を得ることがで
きる。
【0028】また、図6におけるリミッタ21の替わり
にリミッタ機能が同一でリミッタの動作状態を外部に出
力する機能を有するリミッタ回路を用い、電流制御回路
の動作モードを切換えるようにして出力電圧の過不足を
抑制するように構成したものを図9に示す。22はその
ようなリミッタ回路、48は減算器481 、比例制御回
路482 、リミッタ回路22からのリミッタ情報で開閉
するスイッチ483 、積分制御回路484 、加算器48
5 からなる電流制御回路である。
【0029】一般に電流制御回路では比例−積分制御を
行う。負荷が急変するとリミッタ回路22が動作する
が、同時に積分制御回路484 の動作を停止することに
よって出力電圧の過不足発生を抑制できる。積分制御回
路484 はリミッタ回路22により切り捨てられた制御
量を補うよう動作するのでリミッタ回路22の効果を打
ち消す。これを防止するために上記のように構成するこ
とによって出力電流を目標通り正確に制御できるととも
に負荷が急変しても安定した出力電圧を得ることができ
る。
【0030】さらにまた、図10に示すように、出力電
圧センサ20の出力をバンドパスフィルタ23およびダ
ンピング回路24を介して加算器47で加算するように
して、電力変換装置の特性改善を図ることができる。
【0031】入力電源とコンバータがハンチングすると
その影響が出力電圧にでるが、このハンチング現象はさ
きに説明したように同期回路の作用と入力電源との間で
発生する。ここで、同期回路の応答は制御対象である商
用周波数より十分遅い応答であるので、それによるハン
チング周期も商用周波数より低い。そこで、バンドパス
フィルタ24によりその周波数成分を検出し、ダンピン
グ回路24でその成分をゲイン倍しダンピング成分を求
め、減算器47で電流制御回路出力からダンピング成分
を減算しハンチングを抑制させる。
【0032】このように出力電圧から検出したハンチン
グ成分を出力電圧から減算するように構成したので制御
系が振動を抑制するように動作し、入力電源とコンバー
タとのハンチングを抑制できる。
【0033】実施形態3.以下、この発明の第3の実施
形態である電力変換装置を示すブロック構成図である図
11を用いて説明する。。図において、31はバンドパ
スフィルタであり、出力電流センサ30の出力から振動
成分を検出するものであり、図10におけるバンドパス
フィルタ23が出力電圧センサ20の出力からハンチン
グ周期成分を検出している点以外の構成は同一である。
【0034】出力電流は入力電圧とコンバータとの電圧
差で流れる。このため、入力電圧が変動すると出力電流
は入力電圧の変動率より大きな変動が生じる。出力電圧
はこの電流を積分することで変化するから、振動抑制の
効果は電流検出によるほうが電圧検出によるより高速に
対処できる。ハンチング成分を出力電流から検出するよ
うにしたので、微少な変化を高速に検出できるようにな
り、高速に振動をダンピングできる。
【0035】なお、図12に示すように入力電流センサ
32の出力をローパスフィルタ33でハンチング成分を
抽出しダンピング回路24を介して加算器47で加算す
るようにしても図11に示した電力変換装置と同様の効
果が得られる。
【0036】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、半導体素子を
用いたコンバータと、入力リアクトルと、平滑コンデン
サと、所定の出力電圧を得るための制御回路を備え、入
力電圧と同期したキャリアと前記所定の出力電圧を得る
ための制御電圧とを比較して半導体素子の点弧時期を定
め、点弧信号を生成するように構成した電力変換装置に
おいて、制御電圧を入力電圧に基づいて補正する電圧補
正回路を備えたので、入力電圧の振幅変動に影響されな
い制御回路が構成できる。そして、入力電圧の振幅が変
動しても出力電圧はなんら影響を受けることはない。
【0037】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
による電力変換装置において、電圧補正回路を入力電圧
の検出値の定格電圧に対する比率に基づいて補正するよ
うにしたので、簡単な回路構成で請求項1の発明と同様
の効果が得られる。
【0038】請求項3の発明によれば、半導体素子を用
いたコンバータと、入力リアクトルと、平滑コンデンサ
と、所定の出力電圧を得るための制御回路を備え、入力
電圧と同期したキャリアと所定の出力電圧を得るための
制御信号とを比較して半導体素子の点弧時期を定め、点
弧信号を生成するように構成した電力変換装置におい
て、制御電圧を前記入力電圧の位相を検出する同期回路
で得る位相誤差信号に基づいて補正する位相補正回路を
備えたので、入力電源の周波数や位相が急変しても出力
電圧への影響が除かれ安定した出力電圧が得られる。
【0039】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
による電力変換装置において、位相補正回路を制御電圧
の上限を設定する制御電圧リミッタ回路と、位相誤差信
号の大きさに応じたリミットレベルを生成するリミット
レベル生成回路と、このリミットレベル生成回路の出力
の変化に応じて制御電圧リミッタ回路の出力電圧の上限
を設定するようにした変化量制御回路とから構成したの
で、入力電源に波形歪、電圧低下、周波数の低下が生じ
てもコンバータ負荷を緩やかに増加させることができる
ので、専用発電機等からなる電源でもコンバータを連続
運転できるようになる。
【0040】請求項5の発明によれば、半導体素子を用
いたコンバータと、入力リアクトルと、平滑コンデンサ
と、所定の出力電圧を得るための制御回路を備え、入力
電圧と同期したキャリアと前記所定の出力電圧を得るた
めの制御電圧とを比較して半導体素子の点弧時期を定
め、点弧信号を生成するように構成した電力変換装置に
おいて、制御電圧に出力電圧を加算する出力電圧加算回
路を備えたので、比例制御等の簡単な制御回路によって
高速かつ精度よく制御でき、コンバータの制御性能が向
上する。
【0041】請求項6の発明によれば、請求項5の発明
による電力変換装置において、出力電圧を所定の最大値
もしくは最小値をリミット値とするリミッタ回路を介し
て制御電圧と加算するようにしたので、負荷が急変して
も出力電圧が上昇せず、電力変換装置を構成する各素子
に過剰な高電圧が加わらないので、経済的な部品を使用
できる。
【0042】請求項7の発明によれば、半導体素子を用
いたコンバータと、入力リアクトルと、平滑コンデンサ
と、所定の出力電圧を得るための制御回路を備え、入力
電圧と同期したキャリアと所定の出力電圧を得るための
制御電圧とを比較して半導体素子の点弧時期を定め、点
弧信号を生成するように構成した電力変換装置におい
て、コンバータの出力電流に基づく比例制御および積分
制御を行い制御電圧を出力する電流制御回路を備え、こ
の電流制御回路の出力を所定のリミット値とするリミッ
タ回路を介して制御電圧と加算するとともに、このリミ
ッタ回路がリミット動作したことを検出して電流制御回
路の積分制御を停止するようにしたので、出力電流を目
標通り正確に制御できるとともに負荷が急変しても安定
した出力電圧を得ることができる。
【0043】請求項8の発明によれば、半導体素子を用
いたコンバータと、入力リアクトルと、平滑コンデンサ
と、所定の出力電圧を得るための制御回路を備え、入力
電圧と同期したキャリアと所定の出力電圧を得るための
制御電圧とを比較して半導体素子の点弧時期を定め、点
弧信号を生成するように構成した電力変換装置におい
て、出力電圧から抽出した変動成分をダンピング回路を
介して生成した振動成分を制御電圧から減算する振動抑
制回路を備えたので、制御系が振動を抑制するように動
作し、入力電源とコンバータとのハンチングを抑制でき
る。
【0044】請求項9の発明によれば、半導体素子を用
いたコンバータと、入力リアクトルと、平滑コンデンサ
と、所定の出力電圧を得るための制御回路を備え、入力
電圧と同期したキャリアと所定の出力電圧を得るための
制御電圧とを比較して半導体素子の点弧時期を定め、点
弧信号を生成するように構成した電力変換装置におい
て、出力電流から抽出した変動成分をダンピング回路を
介して生成した振動成分を制御電圧から減算する振動抑
制回路を備えたので、微少な変化を高速に検出できるよ
うになり、高速に振動を抑制できる。
【0045】請求項10の発明によれば、半導体素子を
用いたコンバータと、入力リアクトルと、平滑コンデン
サと、所定の出力電圧を得るための制御回路を備え、入
力電圧と同期したキャリアと所定の出力電圧を得るため
の制御電圧とを比較して半導体素子の点弧時期を定め、
点弧信号を生成するように構成した電力変換装置におい
て、入力電流から抽出した変動成分をダンピング回路を
介して生成した振動成分を制御電圧から減算する振動抑
制回路を備えたので、請求項9の発明と同様に微少な変
化を高速に検出できるようになり、高速に振動を抑制で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態である電力変換装
置を示すブロック構成図である。
【図2】 この発明の第1の実施形態である電力変換装
置の変形例を示すブロック構成図である。
【図3】 図2における位相補正回路の替わりに用いる
リミッタ回路のブロック構成図である。
【図4】 図3のリミッタ回路をさらに改良したのリミ
ッタ回路のブロック構成図である。
【図5】 この発明の第2の実施形態である電力変換装
置を示すブロック構成図である。
【図6】 この発明の第2の実施形態である電力変換装
置の変形例を示すブロック構成図である。
【図7】 図6におけるリミッタ回路の特性図である。
【図8】 図6における他のリミッタ回路の特性図であ
る。
【図9】 この発明の第2の実施形態である電力変換装
置の他の変形例を示すブロック構成図である。
【図10】 この発明の第2の実施形態である電力変換
装置のさらに他の変形例を示すブロック構成図である。
【図11】 この発明の第3の実施形態である電力変換
装置を示すブロック構成図である。
【図12】 この発明の第3の実施形態である電力変換
装置の変形例を示すブロック構成図である。
【図13】 従来の電力変換装置を示すブロック構成図
である。
【図14】 従来の電力変換装置におけるコンバータの
動作を説明するためのタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 交流電源 2 入力リアクトル 3
コンバータ 4 平滑コンデンサ 5 負荷 10
入力電圧センサ 11 同期回路 12 キャリア生成回路 1
3 ローパスフィルタ 20 出力電圧センサ 30 出力電流センサ 4
0 電圧設定回路 41 電圧制御回路 42 電流制御回路 4
3 電圧補正回路 44 位相補正回路 45 リミッタ回路 5
0 比較器 51 ゲート駆動回路

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体素子を用いたコンバータと、入力
    リアクトルと、平滑コンデンサと、所定の出力電圧を得
    るための制御回路を備え、入力電圧と同期したキャリア
    と前記所定の出力電圧を得るための制御電圧とを比較し
    て前記半導体素子の点弧時期を定め、点弧信号を生成す
    るように構成した電力変換装置において、 前記制御電圧を前記入力電圧に基づいて補正する電圧補
    正回路を備えたことを特徴とすることを特徴とする電力
    変換装置。
  2. 【請求項2】 前記電圧補正回路は前記入力電圧の検出
    値の定格電圧に対する比率に基づいて補正するものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の電力変換装置。
  3. 【請求項3】 半導体素子を用いたコンバータと、入力
    リアクトルと、平滑コンデンサと、所定の出力電圧を得
    るための制御回路を備え、入力電圧と同期したキャリア
    と前記所定の出力電圧を得るための制御信号とを比較し
    て前記半導体素子の点弧時期を定め、点弧信号を生成す
    るように構成した電力変換装置において、 前記制御電圧を前記入力電圧の位相を検出する同期回路
    で得る位相誤差信号に基づいて補正する位相補正回路を
    備えたことを特徴とすることを特徴とする電力変換装
    置。
  4. 【請求項4】 前記位相補正回路が前記制御電圧の上限
    を設定する制御電圧リミッタ回路と、前記位相誤差信号
    の大きさに応じたリミットレベルを生成するリミットレ
    ベル生成回路と、このリミットレベル生成回路の出力の
    変化に応じて前記制御電圧リミッタ回路の出力電圧の上
    限を設定するようにした変化量制御回路とからなること
    を特徴とする請求項3記載の電力変換装置。
  5. 【請求項5】 半導体素子を用いたコンバータと、入力
    リアクトルと、平滑コンデンサと、所定の出力電圧を得
    るための制御回路を備え、入力電圧と同期したキャリア
    と前記所定の出力電圧を得るための制御電圧とを比較し
    て前記半導体素子の点弧時期を定め、点弧信号を生成す
    るように構成した電力変換装置において、 前記制御電圧に前記出力電圧を加算する出力電圧加算回
    路を備えたことを特徴とすることを特徴とする電力変換
    装置。
  6. 【請求項6】 前記出力電圧を所定の最大値もしくは最
    小値をリミット値とするリミッタ回路を介して前記制御
    電圧と加算するようにしたことを特徴とする請求項5記
    載の電力変換装置。
  7. 【請求項7】 半導体素子を用いたコンバータと、入力
    リアクトルと、平滑コンデンサと、所定の出力電圧を得
    るための制御回路を備え、入力電圧と同期したキャリア
    と前記所定の出力電圧を得るための制御電圧とを比較し
    て前記半導体素子の点弧時期を定め、点弧信号を生成す
    るように構成した電力変換装置において、 前記コンバータの出力電流に基づく比例制御および積分
    制御を行い前記制御電圧を出力する電流制御回路を備
    え、この電流制御回路の出力を所定のリミット値とする
    リミッタ回路を介して前記制御電圧と加算するととも
    に、このリミッタ回路がリミット動作したことを検出し
    て前記電流制御回路の積分制御を停止するようにしたこ
    とを特徴とする電力変換装置。
  8. 【請求項8】 半導体素子を用いたコンバータと、入力
    リアクトルと、平滑コンデンサと、所定の出力電圧を得
    るための制御回路を備え、入力電圧と同期したキャリア
    と前記所定の出力電圧を得るための制御電圧とを比較し
    て前記半導体素子の点弧時期を定め、点弧信号を生成す
    るように構成した電力変換装置において、 前記出力電圧から抽出した変動成分をダンピング回路を
    介して生成した振動成分を前記制御電圧から減算する振
    動抑制回路を備えたことを特徴とすることを特徴とする
    電力変換装置。
  9. 【請求項9】 半導体素子を用いたコンバータと、入力
    リアクトルと、平滑コンデンサと、所定の出力電圧を得
    るための制御回路を備え、入力電圧と同期したキャリア
    と前記所定の出力電圧を得るための制御電圧とを比較し
    て前記半導体素子の点弧時期を定め、点弧信号を生成す
    るように構成した電力変換装置において、 出力電流から抽出した変動成分をダンピング回路を介し
    て生成した振動成分を前記制御電圧から減算する振動抑
    制回路を備えたことを特徴とすることを特徴とする電力
    変換装置。
  10. 【請求項10】 半導体素子を用いたコンバータと、入
    力リアクトルと、平滑コンデンサと、所定の出力電圧を
    得るための制御回路を備え、入力電圧と同期したキャリ
    アと前記所定の出力電圧を得るための制御電圧とを比較
    して前記半導体素子の点弧時期を定め、点弧信号を生成
    するように構成した電力変換装置において、 入力電流から抽出した変動成分をダンピング回路を介し
    て生成した振動成分を前記制御電圧から減算する振動抑
    制回路を備えたことを特徴とすることを特徴とする電力
    変換装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012191844A (ja) * 2011-03-08 2012-10-04 Ls Industrial Systems Co Ltd 電力変換装置及び電力変換方法

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JP2012191844A (ja) * 2011-03-08 2012-10-04 Ls Industrial Systems Co Ltd 電力変換装置及び電力変換方法
US8837186B2 (en) 2011-03-08 2014-09-16 Lsis Co., Ltd. Power conversion apparatus having a boost power factor correction (PFC) function and controlling inrush current and power conversion method thereof

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