JPH09233613A - 車両走行制御装置 - Google Patents

車両走行制御装置

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JPH09233613A
JPH09233613A JP8033844A JP3384496A JPH09233613A JP H09233613 A JPH09233613 A JP H09233613A JP 8033844 A JP8033844 A JP 8033844A JP 3384496 A JP3384496 A JP 3384496A JP H09233613 A JPH09233613 A JP H09233613A
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torque
axle rotation
calculation unit
right wheel
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Koichi Matsuoka
孝一 松岡
Keiichiro Kondo
圭一郎 近藤
Noboru Nagai
昇 永井
Shintaro Oe
晋太郎 大江
Yosuke Nakazawa
洋介 中沢
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Toshiba Corp
Railway Technical Research Institute
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Toshiba Corp
Railway Technical Research Institute
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右車輪独立駆動方式の車両制御装置におい
て、曲線部のスムーズな運行と、直線部の高速安定性を
実現する。 【解決手段】 トルク指令設定部11が列車速度Vに対応
するトルク指令Trqrefを出力する。また左右車輪速度差
制御ゲイン設定部13が軌道の曲率半径rと列車速度Vと
に対応して制御ゲインG(s)を設定し、左右車輪速度差補
正トルク演算部12が与えられる制御ゲインG(s)を用い
て、左右の車輪それぞれの回転速度差(ωrL−ωrR)か
ら速度差補正トルクΔTrq を算出する。そして左右車輪
速度差速度補正部14ではトルク指令Trqrefに対して左右
車輪速度差補正トルクΔTrq を加減することによって最
終トルク指令TrqrL ,TrqrR を算出し、これらの最終ト
ルク指令に基づいて左車輪駆動用電動機16L 、右車輪駆
動用電動機16r がそれぞれ左車輪15L 、右車輪15R を駆
動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は左右車輪独立駆動方
式を採用する車両走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両走行制御装置は図22に示す
ような構成である。すなわち、列車の動力車両の左右の
駆動車輪1L,1Rが1本の車軸2で結合されていて、
トルク指令設定部3で列車速度を入力とし、あらかじめ
登録されているトルクパターンに従って列車速度に見合
ったトルク指令を演算して出力し、これによって電動機
駆動装置5がトルク指令に見合った電力で電動機6を回
転駆動する構成であり、左右が同速度で回転するように
している。
【0003】これに対して左右の車輪を結合する車軸を
省略し、左右の車輪に対して電動機を左右それぞれに設
けて駆動する左右車輪独立駆動方式の車両走行制御装置
が提案されている。この左右車輪独立駆動方式の車両走
行制御装置では、左右車輪それぞれを駆動する左右の電
動機の制御をそれぞれ独立に行うものであり、左右で協
調をとりながら回転速度制御を行う制御方式は見られな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】提案されている左右車
輪独立駆動方式の車両走行制御装置では、左右車輪を駆
動する電動機をそれぞれ独立に制御すると、曲線通過時
に、従来の車軸が結合された車輪では本来的に有してい
た自己舵取り性能がなくなり、曲線通過がスムーズに行
えなくなる問題点があった。
【0005】また直線通過時には、従来では自己舵取り
性能により2本の軌道の中心線上に戻ろうとする力があ
ったのに対して、左右独立に制御した場合には左右どち
らかに偏ったままの状態になり、車輪のフランジの磨耗
が激しくなってしまう問題点もあった。
【0006】加えて、直線通過時に軌道の不整などよっ
て車両の左右方向の振動が生じ、乗り心地を害すること
がある問題点もあった。
【0007】本発明はこのような従来の左右車輪独立駆
動方式の車両走行制御装置が有していた問題点を解決す
るためになされたもので、左右車輪の間で協調をとりな
がら駆動することによって曲線通過がスムーズに行え、
また直線通過時に左右方向の偏りを少なくできる車両走
行制御装置を提供することを目的とする。
【0008】また本発明は、直線通過時に車両の左右方
向の振動を低減し、乗り心地を向上させることができる
車両走行制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、左右
車輪独立駆動方式の車両走行制御装置において、列車速
度を入力とし、入力される列車速度に対応してあらかじ
め設定されているトルク指令パターンに従ってトルク指
令を出力するトルク指令設定部と、左右の車輪それぞれ
の回転速度を入力とし、入力される左右の車輪それぞれ
の回転速度差に基づいて速度差補正トルクを算出する左
右車輪速度差補正トルク演算部と、軌道曲率半径及び列
車速度を入力とし、これらの軌道曲率半径と列車速度と
に対応して、左右車輪速度差補正トルク演算部の制御ゲ
インを設定して出力する左右車輪速度差制御ゲイン設定
部と、トルク指令設定部から出力されるトルク指令に対
して、左右車輪速度差補正トルク演算部が出力する左右
車輪速度差補正トルクを加減することによって左車輪、
右車輪それぞれの最終トルク指令を算出する左右車輪速
度差補正部と、左右車輪速度差補正部から出力される左
車輪、右車輪それぞれの最終トルク指令に基づいて左車
輪、右車輪それぞれを駆動する左車輪駆動装置、右車輪
駆動装置とを備えたものである。
【0010】この請求項1の発明の車両走行制御装置で
は、トルク指令設定部が、入力される列車速度に対応し
てあらかじめ設定されているトルク指令パターンに従っ
てトルク指令を出力する。また左右車輪速度差制御ゲイ
ン設定部が、入力される軌道曲率半径と列車速度とに対
応して左右車輪速度差補正トルク演算部の制御ゲインを
設定し、左右車輪速度差補正トルク演算部が与えられる
制御ゲインを用いて、入力される左右の車輪それぞれの
回転速度差から速度差補正トルクを算出して左右車輪速
度差補正部に出力する。
【0011】そして左右車輪速度差速度補正部ではトル
ク指令設定部から出力されるトルク指令に対して、左右
車輪速度差補正トルク演算部が出力する左右車輪速度差
補正トルクを加減することによって左車輪、右車輪それ
ぞれの最終トルク指令を算出し、これらの最終トルク指
令に基づいて左車輪駆動装置、右車輪駆動装置がそれぞ
れ左車輪、右車輪を駆動する。
【0012】こうして左右車輪間の駆動制御に協調をと
ることによって曲線部をスムーズに走行することがで
き、また直線部を走行する時に発生しやすい車輪の蛇行
も抑制することができる。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の車両走行制
御装置において、左右車輪速度差制御ゲイン設定部とし
て、制御対象である左右車輪が列車の進行方向に対して
台車の前側か後側かに応じて、左右車輪速度差補正トル
ク演算部の制御ゲインを設定して出力するものを用いた
ことを特徴とする。
【0014】これによって、左右車輪速度差制御ゲイン
設定部が、制御対象である左右車輪が列車の進行方向に
対して台車の前側か後側かに応じて左右車輪速度差補正
トルク演算部の制御ゲインを設定し、左右車輪速度差補
正トルク演算部が与えられる制御ゲインを用いて、入力
される左右の車輪それぞれの回転速度差から速度差補正
トルクを算出して左右車輪速度差補正部に出力すること
になる。
【0015】また請求項3の発明は、請求項1の車両走
行制御装置において、左右車輪速度差制御ゲイン設定部
として、車体又は台車の左右方向加速度及び列車速度を
入力とし、車体又は台車の左右方向加速度と列車速度と
に応じて、左右車輪速度差補正トルク演算部の制御ゲイ
ンを設定して出力するものを用いたことを特徴とする。
【0016】これによって、左右車輪速度差制御ゲイン
設定部が、車体又は台車の左右方向加速度及び列車速度
を入力とし、車体又は台車の左右方向加速度と列車速度
とに応じて左右車輪速度差補正トルク演算部の制御ゲイ
ンを設定し、左右車輪速度差補正トルク演算部が与えら
れる制御ゲインを用いて、入力される左右の車輪それぞ
れの回転速度差から速度差補正トルクを算出して左右車
輪速度差補正部に出力することになる。
【0017】請求項4の発明は、左右車輪独立駆動方式
の車両走行制御装置において、列車速度を入力とし、入
力される列車速度に対応してあらかじめ設定されている
トルク指令パターンに従ってトルク指令を出力するトル
ク指令設定部と、軌道曲率半径を入力とし、台車に対す
る車軸回転角度指令値を算出する車軸回転角度指令値演
算部と、台車に対する車軸回転角度実際値及び車軸回転
角度指令値演算部から出力される車軸回転角度指令値を
入力とし、これらの車軸回転角度実際値と車軸回転角度
指令値の差に基づいて車軸回転角度制御トルクを算出す
る車軸回転角度制御トルク演算部と、トルク指令設定部
から出力されるトルク指令に対して、車軸回転角度制御
トルク演算部が出力する車軸回転角度制御トルクを加減
することによって左車輪、右車輪それぞれの最終トルク
指令を算出する車軸回転角度制御部と、車軸回転角度制
御部から出力される左車輪、右車輪それぞれの最終トル
ク指令に基づいて左車輪、右車輪それぞれを駆動する左
車輪駆動装置、右車輪駆動装置とを備えたものである。
【0018】この請求項4の発明の車両走行制御装置で
は、トルク指令設定部が、入力される列車速度に対応し
てあらかじめ設定されているトルク指令パターンに従っ
てトルク指令を出力する。また車軸回転角度指令値演算
部が、軌道曲率半径を入力とし、台車に対する車軸回転
角度指令値を算出し、車軸回転角度制御トルク演算部
が、台車に対する車軸回転角度実際値と前記車軸回転角
度指令値との差に基づいて車軸回転角度制御トルクを算
出する。
【0019】そして車軸回転角度制御部が、トルク指令
設定部から出力されるトルク指令に対して、車軸回転角
度制御トルク演算部が出力する車軸回転角度制御トルク
を加減することによって左車輪、右車輪それぞれの最終
トルク指令を算出し、これらの最終トルク指令に基づい
て左車輪駆動装置、右車輪駆動装置がそれぞれ左車輪、
右車輪を駆動する。
【0020】こうして、左右車輪間の駆動に協調をとる
ことによって曲線部をスムーズに走行することができ、
また直線部を走行する時に発生しやすい車輪の蛇行も抑
制することができる。
【0021】請求項5の発明は、請求項4の車両走行制
御装置において、車軸回転角度指令値演算部として、制
御対象である左右車輪が列車の進行方向に対して台車の
後側にある場合、当該列車の進行方向に対して台車の前
側にある車輪の車軸と台車との回転角度を入力とし、当
該前側の車軸の台車に対する回転角度に応じて後側の車
軸の台車に対する回転角度指令値を算出するものを用い
たことを特徴とする。
【0022】これにより、車軸回転角度指令値演算部
が、制御対象である左右車輪が列車の進行方向に対して
台車の後側にある場合、当該列車の進行方向に対して台
車の前側にある車輪の車軸と台車との回転角度を入力と
し、当該前側の車軸の台車に対する回転角度に応じて後
側の車軸の台車に対する回転角度指令値を算出し、車軸
回転角度制御トルク演算部が、台車に対する車軸回転角
度実際値とこの車軸回転角度指令値との差に基づいて車
軸回転角度制御トルクを算出することになる。
【0023】請求項6の発明は、請求項4の車両走行制
御装置において、車軸回転角度指令値演算部として、車
体に対する台車の回転角度を入力とし、車体台車間の角
度に基づいて台車に対する車軸の回転角度指令値を算出
するものを用いたことを特徴とする。
【0024】これにより、車軸回転角度指令値演算部
が、車体に対する台車の回転角度を入力とし、車体台車
間の回転角度に基づいて台車に対する車軸の回転角度指
令値を算出し、車軸回転角度制御トルク演算部が、台車
に対する車軸回転角度実際値とこの車軸回転角度指令値
との差に基づいて車軸回転角度制御トルクを算出するこ
とになる。
【0025】請求項7の発明は、請求項4の車両走行制
御装置において、車軸回転角度指令値演算部として、左
車体台車間バネのひずみ量と、右車体台車間バネのひず
み量とを入力とし、左右車体台車間バネのひずみ量の差
に対応して台車に対する車軸の回転角度指令値を算出す
るものを用いたことを特徴とする。
【0026】これにより、車軸回転角度指令値演算部
が、左車体台車間バネのひずみ量と、右車体台車間バネ
のひずみ量とを入力とし、左右車体台車間バネのひずみ
量の差に対応して台車に対する車軸の回転角度指令値を
算出し、車軸回転角度制御トルク演算部が、台車に対す
る車軸回転角度実際値とこの車軸回転角度指令値との差
に基づいて車軸回転角度制御トルクを算出することにな
る。
【0027】請求項8の発明は、請求項4の車両走行制
御装置において、車軸回転角度指令値演算部として、車
体又は台車に搭載されたジャイロセンサの出力と列車速
度とに基づいて、台車に対する車軸の回転角度指令値を
算出するものを用いたことを特徴とする。
【0028】これにより、車軸回転角度指令値演算部
が、車体又は台車に搭載されたジャイロセンサの出力と
列車速度とに基づいて台車に対する車軸の回転角度指令
値を算出し、車軸回転角度制御トルク演算部が、台車に
対する車軸回転角度実際値とこの車軸回転角度指令値と
の差に基づいて車軸回転角度制御トルクを算出すること
になる。
【0029】請求項9の発明は、請求項4の車両走行制
御装置において、車軸回転角度指令値演算部として、編
成内の電動機で駆動されない従輪の車軸台車に対する回
転角度を入力とし、当該従輪の車軸回転角度に基づいて
台車に対する動輪の車軸の回転角度指令値を算出するも
のを用いたことを特徴とする。
【0030】これにより、車軸回転角度指令値演算部
が、編成内の電動機で駆動されない従輪の車軸台車に対
する回転角度を入力とし、当該従輪の車軸回転角度に基
づいて台車に対する動輪の車軸の回転角度指令値を算出
し、車軸回転角度制御トルク演算部が、台車に対する車
軸回転角度実際値とこの車軸回転角度指令値との差に基
づいて車軸回転角度制御トルクを算出することになる。
【0031】請求項10の発明は、請求項4の車両走行
制御装置において、車軸回転角度指令値演算部として、
車体又は台車の左右方向加速度及び列車速度を入力と
し、これらの左右方向加速度及び列車速度に応じて、台
車に対する車軸の回転角度指令値を算出するものを用い
たことを特徴とする。
【0032】これにより、車軸回転角度指令値演算部
が、車体又は台車の左右方向加速度及び列車速度を入力
とし、これらの左右方向加速度及び列車速度に応じて、
台車に対する車軸の回転角度指令値を算出し、車軸回転
角度制御トルク演算部が、台車に対する車軸回転角度実
際値とこの車軸回転角度指令値との差に基づいて車軸回
転角度制御トルクを算出することになる。
【0033】請求項11の発明は、左右車輪独立駆動方
式の車両走行制御装置において、車両の進行方向に対し
て台車の前側の左右の車輪に関して、列車速度を入力と
し、入力される列車速度に対応してあらかじめ設定され
ているトルク指令パターンに従って第1のトルク指令を
出力する第1のトルク指令設定部と、左右の車輪それぞ
れの回転速度を入力とし、入力される左右の車輪それぞ
れの回転速度差に基づいて速度差補正トルクを算出する
左右車輪速度差補正トルク演算部と、軌道曲率半径及び
列車速度を入力とし、これらの軌道曲率半径と列車速度
とに対応して、左右車輪速度差補正トルク演算部の制御
ゲインを設定して出力する左右車輪速度差制御ゲイン設
定部と、第1のトルク指令設定部から出力される第1の
トルク指令に対して、左右車輪速度差補正トルク演算部
が出力する左右車輪速度差補正トルクを加減することに
よって左車輪、右車輪それぞれの最終トルク指令を算出
する左右車輪速度差補正部と、左右車輪速度差補正部か
ら出力される左車輪、右車輪それぞれの最終トルク指令
に基づいて前側左車輪、前側右車輪それぞれを駆動する
左車輪駆動装置、右車輪駆動装置とを備え、車両の進行
方向に対して台車の後側の左右の車輪に関して、列車速
度を入力とし、入力される列車速度に対応してあらかじ
め設定されているトルク指令パターンに従って第2のト
ルク指令を出力する第2のトルク指令設定部と、前記左
右車輪速度差補正トルク演算部から出力される左右車輪
速度差補正トルクを入力とし、当該左右車輪速度差補正
トルクに応じて車軸回転角度指令値を算出する車軸回転
角度指令値演算部と、台車に対する車軸回転角度実際値
及び車軸回転角度指令値演算部から出力される車軸回転
角度指令値を入力とし、これらの車軸回転角度実際値と
車軸回転角度指令値の差に基づいて車軸回転角度制御ト
ルクを算出する車軸回転角度制御トルク演算部と、第2
のトルク指令設定部から出力される第2のトルク指令に
対して、この車軸回転角度制御トルク演算部が出力する
車軸回転角度制御トルクを加減することによって左車
輪、右車輪それぞれの最終トルク指令を算出する車軸回
転角度制御部と、この車軸回転角度制御部から出力され
る左車輪、右車輪それぞれの最終トルク指令に基づいて
後側左車輪、後側右車輪それぞれを駆動する左車輪駆動
装置、右車輪駆動装置とを備えたものである。
【0034】この請求項11の発明の車両走行制御装置
では、車両の進行方向に対して台車の前側の左右の車輪
に関しては、第1のトルク指令設定部が、入力される列
車速度に対応してあらかじめ設定されているトルク指令
パターンに従って第1のトルク指令を出力する。また左
右車輪速度差制御ゲイン設定部が、入力される軌道曲率
半径と列車速度とに対応して左右車輪速度差補正トルク
演算部の制御ゲインを設定し、左右車輪速度差補正トル
ク演算部が与えられる制御ゲインを用いて、入力される
左右の車輪それぞれの回転速度差から速度差補正トルク
を算出して左右車輪速度差補正部に出力する。
【0035】そして左右車輪速度差速度補正部では第1
のトルク指令設定部から出力される第1のトルク指令に
対して、左右車輪速度差補正トルク演算部が出力する左
右車輪速度差補正トルクを加減することによって左車
輪、右車輪それぞれの最終トルク指令を算出し、これら
の最終トルク指令に基づいて左車輪駆動装置、右車輪駆
動装置がそれぞれ台車の前側の左車輪、右車輪を駆動す
る。
【0036】他方、車両の進行方向に対して台車の後側
の左右の車輪に関しては、第2のトルク指令設定部が、
入力される列車速度に対応してあらかじめ設定されてい
るトルク指令パターンに従って第2のトルク指令を出力
する。また車軸回転角度指令値演算部が、前記左右車輪
速度差補正トルク演算部から出力される左右車輪速度差
補正トルクを入力とし、当該左右車輪速度差補正トルク
に応じて車軸回転角度指令値を算出し、車軸回転角度制
御トルク演算部が、台車に対する車軸回転角度実際値と
この車軸回転角度指令値との差に基づいて車軸回転角度
制御トルクを算出する。
【0037】そして車軸回転角度制御部が、第2のトル
ク指令設定部から出力される第2のトルク指令に対し
て、車軸回転角度制御トルク演算部が出力する車軸回転
角度制御トルクを加減することによって左車輪、右車輪
それぞれの最終トルク指令を算出し、これらの最終トル
ク指令に基づいて左車輪駆動装置、右車輪駆動装置がそ
れぞれ台車の後側の左車輪、右車輪を駆動する。
【0038】こうして、台車の前側、後側それぞれの左
右車輪間の駆動に協調をとることによって曲線部をスム
ーズに走行することができ、また直線部を走行する時に
発生しやすい車輪の蛇行も抑制することができる。
【0039】請求項12の発明は、左右車輪独立駆動方
式の車両走行制御装置において、列車速度を入力とし、
入力される列車速度に対応してあらかじめ設定されてい
るトルク指令パターンに従ってトルク指令を出力するト
ルク指令設定部と、軌道曲率半径を入力とし、この軌道
曲率半径に対応して、車軸回転角度制御トルクを算出し
て出力する車軸回転角度制御トルク演算部と、トルク指
令設定部から出力されるトルク指令に対して、車軸回転
角度制御トルク演算部が出力する車軸回転角度制御トル
クを加減することによって左車輪、右車輪それぞれの最
終トルク指令を算出する車軸回転角度制御部と、車軸回
転角度制御部から出力される左車輪、右車輪それぞれの
最終トルク指令に基づいて左車輪、右車輪それぞれを駆
動する左車輪駆動装置、右車輪駆動装置とを備えたもの
である。
【0040】この請求項12の発明の車両走行制御装置
では、トルク指令設定部が、入力される列車速度に対応
してあらかじめ設定されているトルク指令パターンに従
ってトルク指令を出力する。また車軸回転角度制御トル
ク演算部が、軌道曲率半径に対応して、車軸回転角度制
御トルクを算出して出力する。
【0041】そして車軸回転角度制御部が、トルク指令
設定部から出力されるトルク指令に対して、車軸回転角
度制御トルク演算部が出力する車軸回転角度制御トルク
を加減することによって左車輪、右車輪それぞれの最終
トルク指令を算出し、これらの最終トルク指令に基づい
て左車輪駆動装置、右車輪駆動装置がそれぞれ左車輪、
右車輪を駆動する。
【0042】こうして、台車の左右車輪間の駆動に協調
をとることによって曲線部をスムーズに走行することが
でき、また直線部を走行する時に発生しやすい車輪の蛇
行も抑制することができる。
【0043】請求項13の発明は、請求項12の車両走
行制御装置において、車軸回転角度制御トルク演算部と
して、車体に対する台車の回転角度を入力とし、車体台
車間の回転角度に基づいて車軸回転角度制御トルクを演
算して出力するものを用いたことを特徴とする。
【0044】これによって、車軸回転角度制御トルク演
算部が、車体に対する台車の回転角度を入力とし、車体
台車間の回転角度に基づいて車軸回転角度制御トルクを
演算して出力し、車軸回転角度制御部が、トルク指令設
定部から出力されるトルク指令に対してこの車軸回転角
度制御トルクを加減することによって左車輪、右車輪そ
れぞれの最終トルク指令を算出し、これらの最終トルク
指令に基づいて左車輪、右車輪を駆動することになる。
【0045】請求項14の発明は、請求項12の車両走
行制御装置において、車軸回転角度制御トルク演算部と
して、左車体台車間バネのひずみ量と、右車体台車間バ
ネのひずみ量とを入力とし、これらの左右車体台車間ひ
ずみ量の差に対応して車軸回転角度制御トルクを演算し
て出力するものを用いたことを特徴とする。
【0046】これによって、車軸回転角度制御トルク演
算部が、左車体台車間バネのひずみ量と、右車体台車間
バネのひずみ量とを入力とし、これらの左右車体台車間
ひずみ量の差に対応して車軸回転角度制御トルクを演算
して出力し、車軸回転角度制御部が、トルク指令設定部
から出力されるトルク指令に対してこの車軸回転角度制
御トルクを加減することによって左車輪、右車輪それぞ
れの最終トルク指令を算出し、これらの最終トルク指令
に基づいて左車輪、右車輪を駆動することになる。
【0047】請求項15の発明は、請求項12の車両走
行制御装置において、車軸回転角度制御トルク演算部と
して、車体又は台車に搭載されたジャイロセンサの出力
と列車速度とに基づいて車軸回転角度制御トルクを演算
して出力するものを用いたことを特徴とする。
【0048】これによって、車軸回転角度制御トルク演
算部が、車体又は台車に搭載されたジャイロセンサの出
力と列車速度とに基づいて車軸回転角度制御トルクを演
算して出力し、車軸回転角度制御部が、トルク指令設定
部から出力されるトルク指令に対してこの車軸回転角度
制御トルクを加減することによって左車輪、右車輪それ
ぞれの最終トルク指令を算出し、これらの最終トルク指
令に基づいて左車輪、右車輪を駆動することになる。
【0049】請求項16の発明は、請求項12の車両走
行制御装置において、車軸回転角度制御トルク演算部と
して、車体又は台車の左右方向加速度及び列車速度を入
力とし、これらの左右方向加速度と列車速度とに応じて
台車に対する車軸回転角度制御トルクを演算して出力す
るものを用いたことを特徴とする。
【0050】これによって、車軸回転角度制御トルク演
算部が、車体又は台車の左右方向加速度及び列車速度を
入力とし、これらの左右方向加速度と列車速度とに応じ
て台車に対する車軸回転角度制御トルクを演算して出力
し、車軸回転角度制御部が、トルク指令設定部から出力
されるトルク指令に対してこの車軸回転角度制御トルク
を加減することによって左車輪、右車輪それぞれの最終
トルク指令を算出し、これらの最終トルク指令に基づい
て左車輪、右車輪を駆動することになる。
【0051】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は請求項1の発明の実施の形態
を示しており、この実施の形態は列車速度Vを入力し、
あらかじめ登録されている速度−トルク指令パターンに
基づいてトルク指令Trqrefを演算するトルク指令設定部
11と、左右車輪それぞれの回転速度ωrL,ωrRを入力
とし、それらの回転速度差に基づいて左右車輪速度差補
正トルクΔTrq を演算する左右車輪速度差補正トルク演
算部12と、軌道の曲率半径rと列車速度Vとを入力と
し、後述する演算処理によって左右車輪速度差補正トル
ク演算部12の制御ゲインを算出する左右車輪速度差制
御ゲイン設定部13と、トルク指令設定部11が算出す
るトルク指令Trqrefに対して左右車輪速度差補正トルク
演算部12が出力する左右車輪速度差補正トルクΔTrq
を加減することによって左車輪トルク指令TrqrL と右車
輪トルク指令TrqrR を算出する左右車輪速度差補正部1
4と、これらの左車輪トルク指令TrqrL 、右車輪トルク
指令TrqrR それぞれに従って左車輪15L、右車輪15
Rそれぞれの電動機16L,16Rそれぞれを所定のト
ルクで駆動する電動機駆動装置17L,17Rから構成
されている。
【0052】トルク指令設定部11は図2に示すよう
に、列車速度Vを入力とし、あらかじめ記憶しているト
ルク指令パターンを参照して列車速度Vに対応するトル
ク指令値Trqrefを出力する。図2のパターンでは、列車
速度Vがある値VBよりも小さいときには一定トルク指令
値TrqrefB を出力し、列車速度Vがある値VBよりも大き
いときには列車速度Vに反比例したトルク指令値Trqref
を出力する設定である。すなわち、 Trqref=VB・TrqrefB/V をトルク指令値として出力する。
【0053】左右車輪速度差制御ゲイン設定部13は図
3に示すように、軌道の曲率半径rと列車速度Vを入力
とし、左右車輪速度差補正トルク演算部12の制御ゲイ
ンG(s)を入力に応じて演算して出力する。いま左右車輪
速度差補正トルク演算部12の制御が比例積分制御(P
I制御)であり、比例積分制御の比例ゲインをKp、積分
ゲインをKiとする。左右車輪速度差制御ゲイン設定部1
3では、曲率半径rによって変化する曲率半径補正係数
Kr(r) と、列車速度Vによって変化する列車速度補正係
数KV(V) を次のようにして演算する。
【0054】なお、ここで軌道の曲率半径rは、線路上
に設置されているATS地上子による地点信号に基づい
て、制御装置があらかじめ記憶している各地点ごとの曲
率半径データから該当する地点の曲率半径を求める方式
である。しかし、この曲率半径rは、線路上の特定の地
点からの走行積算距離と、その地点での曲率半径との関
係をあらかじめ制御装置に記憶させておき、走行積算距
離の実際値から記憶していた曲率半径を引出す方式とす
ることもできる。
【0055】入力される曲率半径rに対して、3つのあ
る固定値r1,r2,rmax (r1≦r2≦rmax )との関係
で、曲率半径補正係数Kr(r) を次のように条件分岐して
設定する。
【0056】(a1)r≧rmax のとき、 Kr(r) =1 (a2)r2≦r<rmax のとき、
【数1】 (a3)r1≦r<r2のとき、 Kr(r) =K1 (a4)0≦r<r1のとき、
【数2】 ただし、k1>k2のこと また入力される列車速度Vに対して、ある固定値Vmax
との関係で、列車速度補正係数KV(V) を次のように条件
分岐して設定する。
【0057】(a5)V≧Vmax のとき、 KV(V) =k3 (a6)V<Vmax のとき、
【数3】 比例ゲインKp、積分ゲインKiは比例ゲイン設定値KpN 、
積分ゲイン設定値KiNとこれらの上記の処理で得た曲率
半径補正係数Kr(r) 、列車速度補正係数KV(V)とを用い
て、次の演算処理によって求める。
【0058】Kp=Kr(r) ×KV(V) ×KpN Ki=Kr(r) ×KV(V) ×KiN こうして左右車輪速度差制御ゲイン設定部13で算出さ
れる制御ゲインは曲率半径rに対して、曲率半径が非常
に小さいとき及び非常に大きいときには小さい値を取
り、曲率半径が中位のときには大きい値をとる。また列
車速度Vに対しては、制御ゲインは列車速度が高いとき
には低い値をとり、列車速度が低いときには高い値をと
る。
【0059】そこで左右車輪速度差補正トルク演算部1
2は、左車輪回転角速度ωrLと、右車輪回転角速度ωrR
を入力とし、左車輪回転角速度ωrLから右車輪回転角速
度ωrRを引算し、この結果に対して上記比例制御ゲイン
Kp、積分制御ゲインKiを用いて比例積分制御を行う。そ
して比例積分制御した結果を左右車輪速度差補正部14
に左右車輪速度差補正トルクΔTrq として出力する。
【0060】左右車輪速度差補正部14は、トルク指令
設定部11の出力であるトルク指令値Trqrefと左右車輪
速度差補正トルク演算部12の出力である左右車輪速度
差補正トルクΔTrq を入力とし、左車輪トルク指令Trqr
L と右車輪トルク指令TrqrRを次の演算式により算出す
る。
【0061】TrqrL =Trqref−ΔTrq TrqrR =Trqref+ΔTrq この演算式に基づいて算出した左車輪トルク指令、右車
輪トルク指令はそれぞれの電動機駆動装置17L,17
Rに入力され、左右各電動機15L,15Rをこれらの
各トルク指令に追従するように制御する。
【0062】このようにして左右車輪独立駆動方式の車
両走行制御装置によれば、曲率半径rと列車速度Vに応
じて左右車輪15L,15Rそれぞれを相互に協調させ
ながら各々独立に駆動制御するので、曲線通過をスムー
ズに行うことができ、また直線通過時には左右車輪15
L,15Rを同一速度で駆動するので、左右方向の偏り
によるフランジの磨耗を低減することができ、さらに高
速で直線を通過する時に発生しやすい車輪の左右方向の
蛇行を抑制して車体の左右方向の振動を抑制し、乗り心
地を向上させることができる。
【0063】次に請求項2の発明の実施の形態について
図4に基づいて説明する。この第2の実施の形態の特徴
は、図1に示した第1の実施の形態における左右車輪速
度差制御ゲイン設定部13に代えて、進行方向指令FRを
入力とし、左右車輪速度差補正トルク演算部12の制御
ゲインG(s)を入力に応じて算出する左右車輪速度差制御
ゲイン設定部13−1を備えた点にある。その他の構成
要素は図1に示した第1の実施の形態の共通する部分に
ついて同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
【0064】以下に、左右車輪速度差制御ゲイン設定部
13−1の行う演算について説明する。左右車輪速度差
補正トルク演算部12の制御がPI制御であり、比例ゲ
インをKp、積分ゲインをKiとする。左右車輪速度差制御
ゲイン設定部13−1は列車進行方向指令FRによって切
り替る補正係数Krを次の条件分岐によって求める。
【0065】(b1)列車進行方向に対して、制御対象
である左右車輪が台車の前側にある場合、 Kr=1 (b2)列車進行方向に対して、制御対象である左右車
輪が台車の後側にある場合、 Kr=K(Kは、0≦K<1を満たす定数) そして比例ゲインKp、積分ゲインKiは、比例ゲイン設定
値KpN 、積分ゲイン設定値KiN と補正係数Krを用いて、
次の演算式に基づいて算出する。
【0066】Kp=Kr×KpN Ki=Kr×KiN そしてこの制御ゲインを用いて行う左右車輪速度差補正
トルク演算部12の演算、また左右車輪速度差補正部1
4の演算は第1の実施の形態と同じであり、左右車輪速
度差補正部14が算出する左右車輪それぞれのトルク指
令TrqrL ,TrqrR に基づいて左車輪15L、右車輪15
Rそれぞれの駆動用電動機16L,16Rのトルク制御
を行う。
【0067】したがってこの第2の実施の形態の車両走
行制御装置によれば、左右車輪それぞれを相互に協調さ
せながら各々独立に駆動制御し、かつ台車の前側と後側
のそれぞれ左右車輪を協調させながら各々独立に駆動制
御するので、曲線通過をスムーズに行うことができ、ま
た直線通過時には左右車輪を同一速度で駆動することが
できるので、左右方向の偏りによるフランジの磨耗を低
減することができ、さらに高速で直線を通過する時に発
生しやすい車輪の左右方向の蛇行を抑制して車体の左右
方向の振動を抑制し、乗り心地を向上させることができ
る。
【0068】次に、本発明の請求項3の発明の実施の形
態を図5に基づいて説明する。この第3の実施の形態の
特徴は、図1に示した第1の実施の形態における左右車
輪速度差制御ゲイン設定部13に代えて、図5に示す構
成の左右車輪速度差制御ゲイン設定部13−2を備えた
点にある。その他の構成要素は図1に示した第1の実施
の形態の共通する部分について同一の符号を付してその
詳しい説明を省略する。
【0069】左右車輪速度差制御ゲイン設定部13−2
は、車体の左右方向加速度abと、列車速度Vを入力と
し、左右車輪速度差補正トルク演算部12の制御ゲイン
G(s)を入力に応じて算出して出力する。以下にその演算
処理動作について説明する。
【0070】左右車輪速度差補正トルク演算部12の制
御がPI制御であり、比例ゲインをKp、積分ゲインをKi
とする。左右車輪速度差制御ゲイン設定部13−2は曲
率半径推定値rによって変化する曲率半径補正係数Kr
(r) と、列車速度Vによって変化する列車速度補正係数
KV(V) を次の式によって演算する。
【0071】曲率半径推定値rは、車体加速度abと列車
速度Vとから次の式に基づいて算出する。
【0072】
【数4】 ここで、Ga(s) は補償ゲインである。そしてこの補償ゲ
インGa(s) は車体加速度センサの出力である車体加速度
abから、カント(軌道の左右勾配)などによって発生す
る重力加速度の左右方向成分を考慮して、遠心加速度
(これは曲率半径に反比例する)を求めるための係数と
して用いることもできる。この場合、車両走行制御装置
にあらかじめ記憶しておいた曲線ごとのカント量に応じ
てGa(s) を決定する。またこの補償ゲインGa(s) を、例
えば進み補償のように、適切に設定することによって直
線通過時の制振作用も期待できる。
【0073】上記数4式で得た曲率半径推定値rに対し
て、3つのある固定値r1,r2,rmax (r1≦r2≦rmax
)との関係で、曲率半径補正係数Kr(r) を次のように
条件分岐して設定する。
【0074】(c1)r≧rmax のとき、 Kr(r) =1 (c2)r2≦r<rmax のとき、
【数5】 (c3)r1≦r<r2のとき、 Kr(r) =K1 (c4)0≦r<r1のとき、
【数6】 ただし、k1>k2のこと また入力される列車速度Vに対して、ある固定値Vmax
との関係で、列車速度補正係数KV(V) を次のように条件
分岐して設定する。
【0075】(c5)V≧Vmax のとき、 KV(V) =k3 (c6)V<Vmax のとき、
【数7】 比例ゲインKp、積分ゲインKiは比例ゲイン設定値KpN 、
積分ゲイン設定値KiNとこれらの上記の処理で得た曲率
半径補正係数Kr(r) 、列車速度補正係数KV(V)とを用い
て、次の演算処理によって求める。
【0076】Kp=Kr(r) ×KV(V) ×KpN Ki=Kr(r) ×KV(V) ×KiN こうして左右車輪速度差制御ゲイン設定部13−2で算
出される制御ゲインは入力である車体加速度abと列車速
度Vとに基づいて算出した曲率半径推定値rに対して、
曲率半径推定値が非常に小さいとき及び非常に大きいと
きには小さい値を取り、曲率半径推定値が中位のときに
は大きい値をとる。また列車速度Vに対しては、制御ゲ
インは列車速度が速いときには低い値をとり、列車速度
が遅いときには高い値をとる。
【0077】そしてこの制御ゲインを用いて行う左右車
輪速度差補正トルク演算部12の演算、また左右車輪速
度差補正部14の演算は第1の実施の形態と同じであ
り、左右車輪速度差補正部14が算出する左右車輪それ
ぞれのトルク指令TrqrL ,TrqrR に基づいて左車輪15
L、右車輪15Rそれぞれの駆動用電動機16L,16
Rのトルク制御を行う。
【0078】したがってこの第3の実施の形態の車両走
行制御装置によれば、左右車輪15L,15Rそれぞれ
を相互に協調させながら各々独立に駆動制御するので、
曲線通過をスムーズに行うことができ、また高速で直線
を通過する時に発生しやすい車輪の左右方向の蛇行を抑
制して車体の左右方向の振動を抑制し、乗り心地を向上
させることができる。
【0079】次に、本発明の請求項4の発明の実施の形
態を図6及び図7に基づいて説明する。この第4の実施
の形態の車両走行制御装置は、列車速度Vを入力とし、
入力される列車速度に対応してあらかじめ設定されてい
るトルク指令パターンに従ってトルク指令を出力するト
ルク指令設定部11と、軌道の曲率半径rを入力とし、
台車に対する車軸回転角度指令値θarefを算出する車軸
回転角度指令値演算部21と、台車に対する車軸回転角
度実際値θa 及び車軸回転角度指令値演算部21から出
力される車軸回転角度指令値θarefを入力とし、これら
の車軸回転角度実際値θa と車軸回転角度指令値θaref
の差に基づいて車軸回転角度制御トルクΔTrq を算出す
る車軸回転角度制御トルク演算部22と、トルク指令設
定部11から出力されるトルク指令Trqrefに対して、車
軸回転角度制御トルク演算部22が出力する車軸回転角
度制御トルクΔTrq を加減することによって左車輪、右
車輪それぞれの最終トルク指令TrqrL ,TrqrR を算出す
る車軸回転角度制御部23と、車軸回転角度制御部23
から出力される左車輪15L、右車輪15Rそれぞれの
最終トルク指令TrqrL ,TrqrR に基づいて左車輪駆動用
電動機16L、右車輪駆動用電動機16Rそれぞれを所
定のトルクで駆動する電動機駆動装置17L,17Rか
ら構成されている。
【0080】車軸回転角度指令値演算部21は軌道の曲
率半径r(ここでは、左曲りの場合にrは正、右曲りの
場合にはrは負とする)を入力として、次の式によって
車軸回転角度指令θarefを演算する。ただし、図7に示
すように、dは台車31の回転中心O1から車軸32の
回転中心O2までの距離である。
【0081】(d1)左右車輪が進行方向に対して台車
の前側にある場合 θaref=d/r (d2)左右車輪が進行方向に対して台車の後側にある
場合 θaref=−d/r ここで入力である軌道の曲率半径rは前述の各実施の形
態と同じく、線路上に設置されているATS地上子によ
る地点信号に基づいて、制御装置があらかじめ記憶して
いる各地点ごとの曲率半径データから該当する地点の曲
率半径を求める。しかし、この曲率半径rは、線路上の
特定の地点からの走行積算距離と、その地点での曲率半
径との関係をあらかじめ制御装置に記憶させておき、走
行積算距離の実際値から記憶していた曲率半径を引出す
方式とすることもできる。
【0082】車軸回転角度制御トルク演算部22は、車
軸回転角度指令値演算部21から出力される車軸回転角
度指令値θarefと、車軸回転角度実測値θa を入力と
し、次式に基づいて比例積分制御によって車軸回転角度
実際値θa が車軸回転角度指令値に追従するために必要
な車軸回転角度制御トルクΔTrq を演算して出力する。
【数8】 ここで、Kp:比例制御ゲイン Ki:積分制御ゲイン s:微分演算子 である。
【0083】車軸回転角度制御部23では、トルク指令
設定部11の出力であるトルク指令値Trqrefと、車軸回
転角度制御トルク演算部22の出力である車軸回転角度
制御トルクΔTrqを入力として、左車軸トルク指令Trqr
efL と右車軸トルク指令TrqrefR とを次の演算式に基づ
いて算出する。
【0084】TrqrL =Trqref−ΔTrq TrqrR =Trqref+ΔTrq 左右車輪の各トルク指令値はそれぞれの電動機駆動装置
17L,17Rに入力され、左右各電動機16L,16
Rはこれらの各トルク指令TrqrL ,TrqrR に追従するよ
うに制御される。
【0085】この第4の実施の形態の左右車輪独立駆動
方式の車両走行制御装置では、左右車輪15L,15R
それぞれを相互に協調させながら各々独立に駆動制御す
るので、曲線通過をスムーズに行うことができ、また高
速で直線を通過する時に発生しやすい車輪の左右方向の
蛇行を抑制して車体の左右方向の振動を抑制し、乗り心
地を向上させることができる。
【0086】次に、本発明の第5の実施の形態につい
て、図8及び図9に基づいて説明する。この第5の実施
の形態は第4の実施の形態として説明した図6の構成に
おいて、車軸回転角度指令値演算部21を図9に示すよ
うな車軸回転角度指令値演算部21−1に置換えた点を
特徴とし、その他の部分については図6の第4の実施の
形態と共通する。
【0087】したがって、この第5の実施の形態の車両
走行制御装置は図8に示すように、トルク指令設定部1
1と、車軸回転角度指令値演算部21−1と、車軸回転
角度制御トル演算部22と、車軸回転角度制御部23を
備えていて、この車軸回転角度制御部23の出力TrqrL
,TrqrR によって電動機駆動装置17L,17Rそれ
ぞれを制御する構成である。
【0088】図8及び図9に示す車軸回転角度指令値演
算部21−1は、前側車軸回転角度実際値θaFを入力と
して、次の演算式によって後側車軸回転角度指令値θaR
refを求めて出力する。
【0089】θaRref =−θaF つまり、進行方向に対して台車の前側の左右車輪につい
ては図6に示した制御装置によって制御し、同時に進行
方向に対して台車の後側の左右車輪については図8に示
す制御装置によって制御するのである。
【0090】これにより、左右車輪それぞれを相互に協
調させながら各々独立に駆動制御し、かつ台車の前側と
後側のそれぞれ左右車輪を協調させながら各々独立に駆
動制御するので、曲線通過をスムーズに行うことがで
き、また直線通過時には左右車輪を同一速度で駆動する
ことができるので、左右方向の偏りによるフランジの磨
耗を低減することができ、さらに高速で直線を通過する
時に発生しやすい車輪の左右方向の蛇行を抑制して車体
の左右方向の振動を抑制し、乗り心地を向上させること
ができる。
【0091】次に本発明の第6の実施の形態を、図10
及び図11に基づいて説明する。この第6の実施の形態
は第4の実施の形態として説明した図6の構成におい
て、車軸回転角度指令値演算部21を図10に示すよう
な車軸回転角度指令値演算部21−2に置換えた点を特
徴とし、その他の部分については図6の第4の実施の形
態と共通する。
【0092】車軸回転角度指令値演算部21−2は、車
体33に対する台車31の回転角度(車体台車回転角
度)θb を入力とし、次の演算によって車軸回転角度指
令値θarefを求めて、車軸回転角度制御トルク演算部2
2に出力する。なお、以下の演算式では、dは台車31
の回転中心O1から車軸32の回転中心O2までの距離
であり、Dは車体33の回転中心O3から台車31の回
転中心O1までの距離である。
【0093】(e1)左右車輪が、進行方向前側台車
の、前側にある場合
【数9】 (e2)左右車輪が、進行方向前側台車の、後側にある
場合
【数10】 (e3)左右車輪が、進行方向後側台車の、前側にある
場合
【数11】 (e4)左右車輪が、進行方向後側台車の、後側にある
場合
【数12】 これにより、この第6の実施の形態の車両走行制御装置
によれば、車体に対する台車の前後位置、そして同じ台
車に対する車軸の前後位置、そして台車に対して同じ位
置の左右車輪それぞれを相互に協調させながら各々独立
に駆動制御するので、曲線通過をスムーズに行うことが
でき、また高速で直線を通過する時に発生しやすい車輪
の左右方向の蛇行を抑制して車体の左右方向の振動を抑
制し、乗り心地を向上させることができる。
【0094】次に、本発明の第7の実施の形態を、図1
2に基づいて説明する。この第7の実施の形態は第4の
実施の形態として説明した図6の構成において、車軸回
転角度指令値演算部21を図12に示すような車軸回転
角度指令値演算部21−3に置換えた点を特徴とし、そ
の他の部分については図6の第4の実施の形態と共通す
る。
【0095】車軸回転角度指令値演算部21−3は図1
2に示すように、台車31と車体33との間に存在する
左右の車体台車間バネ34L,34Rのひずみ量xL,xR
を入力とし、次の演算式によって車軸回転角度指令値θ
arefを求めて、車軸回転角度制御トルク演算部22に出
力する。ただし、次式でVは列車速度、Kは正の定数で
ある。
【0096】(f1)左右車輪が台車の進行方向前側に
ある場合
【数13】 (f2)左右車輪が台車の進行方向後側にある場合
【数14】 これにより、左右車輪それぞれを相互に協調させながら
各々独立に駆動制御し、かつ台車の前側と後側のそれぞ
れ左右車輪を協調させながら各々独立に駆動制御するの
で、曲線通過をスムーズに行うことができ、また直線通
過時には左右車輪を同一速度で駆動することができるの
で、左右方向の偏りによるフランジの磨耗を低減するこ
とができ、さらに高速で直線を通過する時に発生しやす
い車輪の左右方向の蛇行を抑制して車体の左右方向の振
動を抑制し、乗り心地を向上させることができる。
【0097】次に、本発明の第8の実施の形態につい
て、図13に基づいて説明する。この第8の実施の形態
は第4の実施の形態として説明した図6の構成におい
て、車軸回転角度指令値演算部21を図13に示すよう
な車軸回転角度指令値演算部21−4に置換えた点を特
徴とし、その他の部分については図6の第4の実施の形
態と共通する。
【0098】車軸回転角度指令値演算部21−4は図1
3に示すように、台車31に搭載されたジャイロセンサ
35から出力される地面基準軸に対する台車回転角速度
ωJと、列車速度Vを入力とし、また第6の実施の形態
でも用いたd(図11を参照して、dは台車31の回転
中心O1から車軸32の回転中心O2までの距離)を用
いて、次の演算式によって車軸回転角度指令値θarefを
求めて、車軸回転角度制御トルク演算部22に出力す
る。
【0099】(g1)左右車輪が台車の進行方向前側に
ある場合
【数15】 (g2)左右車輪が台車の進行方向後側にある場合
【数16】 これにより、左右車輪それぞれを相互に協調させながら
各々独立に駆動制御し、かつ台車の前側と後側のそれぞ
れ左右車輪を協調させながら各々独立に駆動制御するの
で、曲線通過をスムーズに行うことができ、また高速で
直線を通過する時に発生しやすい車輪の左右方向の蛇行
を抑制して車体の左右方向の振動を抑制し、乗り心地を
向上させることができる。
【0100】次に、本発明の第9の実施の形態を、図1
4に基づいて説明する。この第9の実施の形態は第4の
実施の形態として説明した図6の構成において、車軸回
転角度指令値演算部21を図14に示すような車軸回転
角度指令値演算部21−5に置換えた点を特徴とし、そ
の他の部分については図6の第4の実施の形態と共通す
る。
【0101】車軸回転角度指令値演算部21−5は図1
4に示すように、電動機で駆動されない従輪36L,3
6R(これらの左右車輪は従来通り車軸37で機械的に
結合されている)の車軸37の、従輪台車38に対する
回転角度θT を入力とし、次の演算式に基づいて車軸回
転角度指令値θarefを求めて、車軸回転角度制御トルク
演算部22に出力する。ただし、ここでは従輪36L,
36Rが従輪台車38の進行方向前側にある場合を想定
している。
【0102】(h1)左右車輪(15L,15R)が台
車31の進行方向前側にある場合 θaref=θT (h2)左右車輪が台車の進行方向後側にある場合 θaref=−θT これにより、左右車輪それぞれを相互に協調させながら
各々独立に駆動制御し、かつ台車の前側と後側のそれぞ
れ左右車輪を協調させながら各々独立に駆動制御するの
で、曲線通過をスムーズに行うことができ、また高速で
直線を通過する時に発生しやすい車輪の左右方向の蛇行
を抑制して車体の左右方向の振動を抑制し、乗り心地を
向上させることができる。
【0103】次に、本発明の第10の実施の形態につい
て、図15に基づいて説明する。この第10の実施の形
態は第4の実施の形態として説明した図6の構成におい
て、車軸回転角度指令値演算部21を図15に示すよう
な車軸回転角度指令値演算部21−6に置換えた点を特
徴とし、その他の部分については図6の第4の実施の形
態と共通する。
【0104】図15に示すように台車31に対して車体
33が左右の車体台車間バネ34L,34Rによって支
えられている。この車体33に左右方向の加速度を検出
する加速度センサ39が設置してある。そこで車軸回転
角度指令値演算部21−6はこの加速度センサ39から
の車体左右方向加速度abと、列車速度Vとを入力とし、
次の演算式によって車軸回転角度指令値θarefを求め
て、車軸回転角度制御トルク演算部22に出力する。
【0105】
【数17】 ここで、Gb(s) は補償ゲインであり、車体加速度センサ
39の出力である車体加速度abからカントなどによって
発生する重力加速度の左右方向成分を考慮し、遠心加速
度(これは曲率半径に反比例する)を求めるための係数
として用いることもできる。この場合、本実施の形態の
制御装置にあらかじめ記憶しておいた各地点ごとの曲線
のカント量に応じてGb(s) を決定する。加えて、この補
償ゲインGb(s) を適切に設定することにより進み補償を
行い、直線通過時の制振作用も実現することができる。
【0106】これにより、左右車輪それぞれを相互に協
調させながら各々独立に駆動制御し、かつ台車の前側と
後側のそれぞれ左右車輪を協調させながら各々独立に駆
動制御するので、曲線通過をスムーズに行うことがで
き、また高速で直線を通過する時に発生しやすい車輪の
左右方向の蛇行を抑制して車体の左右方向の振動を抑制
し、乗り心地を向上させることができる。
【0107】次に、本発明の第11の実施の形態を、図
16に基づいて説明する。この第11の実施の形態の車
両走行制御装置は、台車前側左右車輪の制御装置101
と台車後側左右車輪の制御装置102とから構成されて
いる。そして台車前側左右車輪の制御装置101は図1
に示した第1の実施の形態とほぼ同様の構成で、列車速
度Vを入力し、あらかじめ登録されている速度−トルク
指令パターンに基づいてトルク指令TrqrefF を演算する
トルク指令設定部11Fと、左右車輪それぞれの回転速
度ωrL,ωrRを入力とし、それらの回転速度差に基づい
て左右車輪速度差補正トルクΔTrqFを演算する左右車輪
速度差補正トルク演算部12と、軌道の曲率半径rと列
車速度Vとを入力とし、後述する演算処理によって左右
車輪速度差補正トルク演算部12の制御ゲインG(s)を算
出する左右車輪速度差制御ゲイン設定部13と、トルク
指令設定部11が算出するトルク指令TrqrefF に対して
左右車輪速度差補正トルク演算部12が出力する左右車
輪速度差補正トルクΔTrqFを加減することによって左車
輪トルク指令TrqrLFと右車輪トルク指令TrqrRFを算出す
る左右車輪速度差補正部14と、これらの左車輪トルク
指令TrqrLF、右車輪トルク指令TrqrRFそれぞれに従って
前側左車輪15LF、前側右車輪15RFそれぞれの電
動機16LF,16RFそれぞれを所定のトルクで駆動
する電動機駆動装置17LF,17RFから構成されて
いる。
【0108】そしてこの台車前側左右車輪の制御装置1
01は、第1の実施の形態とほぼ同じ動作によって台車
前側の左右車輪15LF,15RFを相互に協調させな
がらも独立駆動する。
【0109】一方、台車後側左右車輪の制御装置102
は、図6に示した第4の実施の形態とほぼ同様の構成で
あり、列車速度Vを入力とし、入力される列車速度に対
応してあらかじめ設定されているトルク指令パターンに
従ってトルク指令TrqrefR を出力するトルク指令設定部
11Rと、台車前側左右車輪の制御装置101において
左右車輪速度差補正トルク演算部12が算出した左右車
輪速度差補正トルクΔTrqFを入力とし、台車に対する車
軸回転角度指令値θarefを算出する車軸回転角度指令値
演算部21−7と、台車に対する車軸回転角度実際値θ
a 及び車軸回転角度指令値演算部21−7から出力され
る車軸回転角度指令値θarefを入力とし、これらの車軸
回転角度実際値θa と車軸回転角度指令値θarefの差に
基づいて車軸回転角度制御トルクΔTrqRを算出する車軸
回転角度制御トルク演算部22と、トルク指令設定部1
1Rから出力されるトルク指令TrqrefR に対して、車軸
回転角度制御トルク演算部22が出力する車軸回転角度
制御トルクΔTrqRを加減することによって後側左車輪、
後側右車輪それぞれの最終トルク指令TrqrLR,TrqrRRを
算出する車軸回転角度制御部23と、車軸回転角度制御
部23から出力される後側左車輪15LR、後側右車輪
15RRそれぞれの最終トルク指令TrqrLR,TrqrRRに基
づいて左車輪駆動用電動機16LR、右車輪駆動用電動
機16RRそれぞれを所定のトルクで駆動する電動機駆
動装置17LR,17RRから構成されている。
【0110】そして台車後側左右車輪の制御装置102
では、車軸回転角度指令値演算部21−7は、前記台車
前側左右車輪の制御装置101の左右車輪速度差補正ト
ルクΔTrqFを入力とし、次の演算式に基づいて車軸回転
角度指令値θarefを求めて、車軸回転角度制御トルク演
算部22に出力する。
【0111】θaref=−K・ ΔTrqF ただし、Kは正の定数である。
【0112】そしてこの台車後側左右車輪の制御装置1
02は、第4の実施の形態における車軸回転角度指令値
演算部21に代えて上述の車軸回転角度指令値演算部2
1−7から出力される車軸回転角度指令値θarefを用い
る他は、第4の実施の形態と同様の動作により、最終的
に車軸回転角度制御部23において、トルク指令設定部
11Rの出力であるトルク指令値TrqrefR と、車軸回転
角度制御トルク演算部22の出力である車軸回転角度制
御トルクΔTrqR を入力として、左車軸トルク指令Trqr
efLRと右車軸トルク指令TrqrefRRとを算出し、これによ
って台車後側左右車輪15LR,15RRを駆動制御す
る。
【0113】この第11の実施の形態の車両走行制御装
置では、台車前側左右車輪15LF,15RFそれぞれ
を相互に協調させながら各々独立に駆動制御し、また台
車後側左右車輪15LR,15RRそれぞれも相互に協
調させながら各々独立に駆動制御し、同時に、台車前側
左右車輪15LF,15RFと台車後側左右車輪15L
R,15RRとの間でも相互に協調させるので、曲線通
過をスムーズに行うことができ、また高速で直線を通過
する時に発生しやすい車輪の左右方向の蛇行を抑制して
車体の左右方向の振動を抑制し、乗り心地を向上させる
ことができる。
【0114】次に、本発明の第12の実施の形態を、図
17に基づいて説明する。この第12の実施の形態の車
両走行制御装置は、列車速度Vを入力とし、入力される
列車速度Vに対応してあらかじめ設定されているトルク
指令パターンに従ってトルク指令Trqrefを出力するトル
ク指令設定部11と、軌道の曲線の曲率半径rを入力と
し、後述する演算式に基づいて車軸回転角度制御トルク
ΔTrq を算出する車軸回転角度制御トルク演算部24
と、第4の実施の形態と同様にトルク指令設定部11か
ら出力されるトルク指令Trqrefに対して、車軸回転角度
制御トルク演算部24が出力する車軸回転角度制御トル
クΔTrq を加減することによって左車輪、右車輪それぞ
れの最終トルク指令TrqrL ,TrqrR を算出する車軸回転
角度制御部23と、この車軸回転角度制御部23から出
力される左車輪15L、右車輪15Rそれぞれの最終ト
ルク指令TrqrL ,TrqrR に基づいて左車輪駆動用電動機
16L、右車輪駆動用電動機16Rそれぞれを所定のト
ルクで駆動する電動機駆動装置17L,17Rから構成
されている。
【0115】上記構成の第12の実施の形態の車両走行
制御装置では、トルク指令設定部11は第1の実施の形
態と同じく、図2に示した動作によって列車速度Vの入
力に対してあらかじめ登録されているトルク指令パター
ンに従い、対応するトルク指令Trqrefを求めて車軸回転
角度制御部23に出力する。
【0116】この第12の実施の形態の特徴とする車軸
回転角度制御トルク演算部24では、軌道の曲率半径r
(左曲りの場合にrは正、右曲りの場合にrは負とす
る)を入力とし、次の式によって車軸回転角度制御トル
クΔTrq を求めて出力する。
【0117】ΔTrq =K/r ここで、Kは定数であり、制御対象である左右車輪が台
車の進行方向前側にある場合には正の値、進行方向後側
にある場合には負の値をとる。
【0118】また、軌道の曲率半径rは、線路上に設置
されているATS地上子による地点信号に基づいて、制
御装置があらかじめ記憶している各地点ごとの曲率半径
データから該当する地点の曲率半径を求める方式であ
る。しかし、この曲率半径rは、線路上の特定の地点か
らの走行積算距離と、その地点での曲率半径との関係を
あらかじめ制御装置に記憶させておき、走行積算距離の
実際値から記憶していた曲率半径を引出す方式とするこ
ともできる。
【0119】車軸回転角度制御部23では、トルク指令
設定部11の出力であるトルク指令値Trqrefと、車軸回
転角度制御トルク演算部24の出力である車軸回転角度
制御トルクΔTrqを入力として、左車軸トルク指令Trqr
efL と右車軸トルク指令TrqrefR とを次の演算式に基づ
いて算出する。
【0120】TrqrL =Trqref−ΔTrq TrqrR =Trqref+ΔTrq 左右車輪の各トルク指令値はそれぞれの電動機駆動装置
17L,17Rに入力され、左右各電動機16L,16
Rはこれらの各トルク指令TrqrL ,TrqrR に追従するよ
うに制御される。
【0121】この第12の実施の形態の車両走行制御装
置では、左右車輪それぞれを相互に協調させながら各々
独立に駆動制御するので、曲線通過をスムーズに行うこ
とができ、また高速で直線を通過する時に発生しやすい
車輪の左右方向の蛇行を抑制して車体の左右方向の振動
を抑制し、乗り心地を向上させることができる。
【0122】次に、本発明の第13の実施の形態を、図
18に基づいて説明する。この第13の実施の形態の車
両走行制御装置は、図17に示した第12の実施の形態
における車軸回転角度制御トルク演算部24に代えて、
図18に示す車軸回転角度制御トルク演算部24−1を
備えた点を特徴とし、その他の部分は第12の実施の形
態と共通である。
【0123】図18に示す車軸回転角度制御トルク演算
部24−1は、車体33に対する台車31の回転角度、
つまり車体台車回転角度θb を入力とし、次の演算式に
基づいて車軸回転角度制御トルクΔTrq を求めて、車軸
回転角度制御部23に出力する。ただし、Kは正の定数
である。
【0124】(i1)左右車輪が、進行方向前側の台車
の、前側にある場合 ΔTrq =K・ θb (i2)左右車輪が、進行方向前側台車の、後側にある
場合 ΔTrq =−K・ θb (i3)左右車輪が、進行方向後側台車の、前側にある
場合 ΔTrq =−K・ θb (i4)左右車輪が、進行方向後側台車の、後側にある
場合 ΔTrq =K・ θb この第13の実施の形態によっても、台車前側左右車輪
15LF,15RFそれぞれを相互に協調させながら各
々独立に駆動制御し、また台車後側左右車輪15LR,
15RRそれぞれも相互に協調させながら各々独立に駆
動制御し、同時に、台車前側左右車輪15LF,15R
Fと台車後側左右車輪15LR,15RRとの間でも相
互に協調させるので、曲線通過をスムーズに行うことが
でき、また高速で直線を通過する時に発生しやすい車輪
の左右方向の蛇行を抑制して車体の左右方向の振動を抑
制し、乗り心地を向上させることができる。
【0125】次に、本発明の第14の実施の形態を図1
9に基づいて説明する。この第14の実施の形態の車両
走行制御装置は、図17に示した第12の実施の形態に
おける車軸回転角度制御トルク演算部24に代えて、図
19に示す構成の車軸回転角度制御トルク演算部24−
2を備えたことを特徴とし、その他の部分は図17の第
12の実施の形態と共通する。
【0126】図19に示す車軸回転角度制御トルク演算
部24−2は、台車31と車体33の間に存在する左右
の車体台車間バネ34L,34Rそれぞれのひずみ量x
L,xRを入力とし、次の演算式に基づいて車軸回転角度
制御トルクΔTrq を求めて、車軸回転角度制御部23に
出力する。ただし、次式でVは列車速度、Kは正の定数
である。
【0127】(j1)左右車輪が台車の進行方向前側に
ある場合
【数18】 (j2)左右車輪が台車の進行方向後側にある場合
【数19】 これにより、左右車輪それぞれを相互に協調させながら
各々独立に駆動制御し、かつ台車の前側と後側のそれぞ
れ左右車輪を協調させながら各々独立に駆動制御するの
で、曲線通過をスムーズに行うことができ、また高速で
直線を通過する時に発生しやすい車輪の左右方向の蛇行
を抑制して車体の左右方向の振動を抑制し、乗り心地を
向上させることができる。
【0128】次に、本発明の第15の実施の形態を、図
20に基づいて説明する。この第15の実施の形態の車
両走行制御装置は、図17に示した第12の実施の形態
における車軸回転角度制御トルク演算部24に代えて、
図20に示す構成の車軸回転角度制御トルク演算部24
−3を備えたことを特徴とし、その他の部分については
図17に示す第12の実施の形態と共通する。
【0129】図20に示す車軸回転角度制御トルク演算
部24−3は、台車31に搭載されたジャイロセンサ3
5から出力される地面基準軸に対する台車回転角速度ω
Jと、列車速度Vを入力とし、次の演算式によって車軸
回転角度制御トルクΔTrq を求めて、車軸回転角度制御
部23に出力する。ただし、Kは正の定数である。
【0130】(k1)左右車輪が台車の進行方向前側に
ある場合
【数20】 (k2)左右車輪が台車の進行方向後側にある場合
【数21】 これにより、左右車輪それぞれを相互に協調させながら
各々独立に駆動制御し、かつ台車の前側と後側のそれぞ
れ左右車輪を協調させながら各々独立に駆動制御するの
で、曲線通過をスムーズに行うことができ、また高速で
直線を通過する時に発生しやすい車輪の左右方向の蛇行
を抑制して車体の左右方向の振動を抑制し、乗り心地を
向上させることができる。
【0131】次に、本発明の第16の実施の形態を、図
21に基づいて説明する。この第16の実施の形態の車
両走行制御装置は、図17に示した第12の実施の形態
における車軸回転角度制御トルク演算部24に代えて、
図21に示す構成の車軸回転角度制御トルク演算部24
−4を備えたことを特徴とし、その他の部分については
図17に示す第12の実施の形態と共通する。
【0132】図21に示すように台車31に対して車体
33が左右の車体台車間バネ34L,34Rによって支
えられている。この車体33に左右方向の加速度を検出
する加速度センサ39が設置してある。そこで車軸回転
角度制御トルク演算部24−4はこの加速度センサ39
からの車体左右方向加速度abと、列車速度Vとを入力と
し、次の演算式によって車軸回転角度制御トルクΔTrq
を求めて、車軸回転角度制御部23に出力する。
【0133】
【数22】 ここで、Gc(s) は補償ゲインであり、車体加速度センサ
39の出力である車体加速度abからカントなどによって
発生する重力加速度の左右方向成分を考慮し、遠心加速
度(これは曲率半径に反比例する)を求めるための係数
として用いることもできる。この場合、本実施の形態の
制御装置にあらかじめ記憶しておいた各地点ごとの曲線
のカント量に応じてGc(s) を決定する。加えて、この補
償ゲインGc(s) を適切に設定することにより進み補償を
行い、直線通過時の制振作用も実現することができる。
【0134】これにより、左右車輪それぞれを相互に協
調させながら各々独立に駆動制御するので、曲線通過を
スムーズに行うことができ、また高速で直線を通過する
時に発生しやすい車輪の左右方向の蛇行を抑制して車体
の左右方向の振動を抑制し、乗り心地を向上させること
ができる。
【0135】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、左右車輪
各々を独立に駆動しながらも左右車輪間で相互に協調を
とることによって軌道の曲線部をスムーズに走行するこ
とができ、また直線部を走行する時に発生しやすい車輪
の蛇行も抑制することができ、左右方向の偏りによるフ
ランジの磨耗を低減することができ、加えて、直線通過
時に車両の左右方向の振動を抑制して乗り心地の改善が
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の制御回路のブロッ
ク図。
【図2】上記の実施の形態におけるトルク指令設定部の
機能ブロック図。
【図3】上記の実施の形態における左右車輪速度差制御
ゲイン設定部の機能ブロック図。
【図4】本発明の第2の実施の形態の制御回路のブロッ
ク図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の左右車輪速度差制
御ゲイン設定部の機能ブロック図。
【図6】本発明の第4の実施の形態の制御回路のブロッ
ク図。
【図7】上記の実施の形態における車軸回転角度を示す
説明図。
【図8】本発明の第5の実施の形態の制御回路のブロッ
ク図。
【図9】上記の実施の形態における車軸回転角度指令値
演算部の説明図。
【図10】本発明の第6の実施の形態における車軸回転
角度指令値演算部の説明図。
【図11】上記の実施の形態における車体台車間回転角
度、車軸回転角度の説明図。
【図12】本発明の第7の実施の形態における車軸回転
角度指令値演算部の説明図。
【図13】本発明の第8の実施の形態における車軸回転
角度指令値演算部の説明図。
【図14】本発明の第9の実施の形態における車軸回転
角度指令値演算部の説明図。
【図15】本発明の第10の実施の形態における車軸回
転角度指令値演算部の説明図。
【図16】本発明の第11の実施の形態の制御回路のブ
ロック図。
【図17】本発明の第12の実施の形態の制御回路のブ
ロック図。
【図18】本発明の第13の実施の形態における車軸回
転角度制御トルク演算部の説明図。
【図19】本発明の第14の実施の形態における車軸回
転角度制御トルク演算部の説明図。
【図20】本発明の第15の実施の形態における車軸回
転角度制御トルク演算部の説明図。
【図21】本発明の第16の実施の形態における車軸回
転角度制御トルク演算部の説明図。
【図22】従来例のブロック図。
【符号の説明】
11 トルク指令設定部 12 左右車輪速度差補正トルク演算部 13,13−1〜13−2 左右車輪速度差制御ゲイン
設定部 14 左右車輪速度差補正部 15L,15R 車輪 16L,16R 電動機 17L,17R 電動機駆動装置 21,21−1〜21−6 車軸回転角度指令値演算部 22 車軸回転角度制御トルク演算部 23 車軸回転角度制御部 24,24−1〜24−4 車軸回転角度制御トルク演
算部 31 台車 32 車軸 33 車体 34L,34R 車体台車間バネ 35 ジャイロセンサ 36L,36R 従輪 37 車軸 38 従輪台車 39 加速度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 昇 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 大江 晋太郎 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人 鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 中沢 洋介 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右車輪独立駆動方式の車両走行制御装
    置において、 列車速度を入力とし、入力される列車速度に対応してあ
    らかじめ設定されているトルク指令パターンに従ってト
    ルク指令を出力するトルク指令設定部と、 左右の車輪それぞれの回転速度を入力とし、入力される
    左右の車輪それぞれの回転速度差に基づいて速度差補正
    トルクを算出する左右車輪速度差補正トルク演算部と、 軌道曲率半径及び列車速度を入力とし、これらの軌道曲
    率半径と列車速度とに対応して、前記左右車輪速度差補
    正トルク演算部の制御ゲインを設定して出力する左右車
    輪速度差制御ゲイン設定部と、 前記トルク指令設定部から出力されるトルク指令に対し
    て、前記左右車輪速度差補正トルク演算部が出力する左
    右車輪速度差補正トルクを加減することによって左車
    輪、右車輪それぞれの最終トルク指令を算出する左右車
    輪速度差補正部と、 前記左右車輪速度差補正部から出力される左車輪、右車
    輪それぞれの最終トルク指令に基づいて左車輪、右車輪
    それぞれを駆動する左車輪駆動装置、右車輪駆動装置と
    を備えて成る車両走行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記左右車輪速度差制御ゲイン設定部に
    代えて、制御対象である左右車輪が列車の進行方向に対
    して台車の前側か後側かに応じて、前記左右車輪速度差
    補正トルク演算部の制御ゲインを設定して出力する左右
    車輪速度差制御ゲイン設定部を備えて成る請求項1記載
    の車両走行制御装置。
  3. 【請求項3】 前記左右車輪速度差制御ゲイン設定部に
    代えて、車体又は台車の左右方向加速度及び列車速度を
    入力とし、車体又は台車の左右方向加速度と列車速度と
    に応じて、前記左右車輪速度差補正トルク演算部の制御
    ゲインを設定して出力する左右車輪速度差制御ゲイン設
    定部を備えて成る請求項1記載の車両走行制御装置。
  4. 【請求項4】 左右車輪独立駆動方式の車両走行制御装
    置において、 列車速度を入力とし、入力される列車速度に対応してあ
    らかじめ設定されているトルク指令パターンに従ってト
    ルク指令を出力するトルク指令設定部と、 軌道曲率半径を入力とし、台車に対する車軸回転角度指
    令値を算出する車軸回転角度指令値演算部と、 台車に対する車軸回転角度実際値及び前記車軸回転角度
    指令値演算部から出力される車軸回転角度指令値を入力
    とし、これらの車軸回転角度実際値と車軸回転角度指令
    値の差に基づいて車軸回転角度制御トルクを算出する車
    軸回転角度制御トルク演算部と、 前記トルク指令設定部から出力されるトルク指令に対し
    て、前記車軸回転角度制御トルク演算部が出力する車軸
    回転角度制御トルクを加減することによって左車輪、右
    車輪それぞれの最終トルク指令を算出する車軸回転角度
    制御部と、 前記車軸回転角度制御部から出力される左車輪、右車輪
    それぞれの最終トルク指令に基づいて左車輪、右車輪そ
    れぞれを駆動する左車輪駆動装置、右車輪駆動装置とを
    備えて成る車両走行制御装置。
  5. 【請求項5】 前記車軸回転角度指令値演算部に代え
    て、制御対象である左右車輪が列車の進行方向に対して
    台車の後側にある場合、当該列車の進行方向に対して台
    車の前側にある車輪の車軸と台車との回転角度を入力と
    し、当該前側の車軸の台車に対する回転角度に応じて前
    記後側の車軸の台車に対する回転角度指令値を算出する
    車軸回転角度指令値演算部を備えて成る請求項4記載の
    車両走行制御装置。
  6. 【請求項6】 前記車軸回転角度指令値演算部に代え
    て、車体に対する台車の回転角度を入力とし、車体台車
    間の回転角度に基づいて台車に対する車軸の回転角度指
    令値を算出する車軸回転角度指令値演算部を備えて成る
    請求項4記載の車両走行制御装置。
  7. 【請求項7】 前記車軸回転角度指令値演算部に代え
    て、左車体台車間バネのひずみ量と、右車体台車間バネ
    のひずみ量とを入力とし、左右車体台車間バネのひずみ
    量の差に対応して台車に対する車軸の回転角度指令値を
    算出する車軸回転角度指令値演算部を備えて成る請求項
    4記載の車両走行制御装置。
  8. 【請求項8】 前記車軸回転角度指令値演算部に代え
    て、車体又は台車に搭載されたジャイロセンサの出力と
    列車速度とに基づいて、台車に対する車軸の回転角度指
    令値を算出する車軸回転角度指令値演算部を備えて成る
    請求項4記載の車両走行制御装置。
  9. 【請求項9】 前記車軸回転角度指令値演算部に代え
    て、編成内の従輪の車軸台車に対する回転角度を入力と
    し、当該従輪の車軸回転角度に基づいて台車に対する動
    輪の車軸の回転角度指令値を算出する車軸回転角度指令
    値演算部を備えて成る請求項4記載の車両走行制御装
    置。
  10. 【請求項10】 前記車軸回転角度指令値演算部に代え
    て、車体又は台車の左右方向加速度及び列車速度を入力
    とし、これらの左右方向加速度及び列車速度に応じて、
    台車に対する車軸の回転角度指令値を算出する車軸回転
    角度指令値演算部を備えて成る請求項4記載の車両走行
    制御装置。
  11. 【請求項11】 左右車輪独立駆動方式の車両走行制御
    装置において、 車両の進行方向に対して台車の前側の左右の車輪に関し
    て、列車速度を入力とし、入力される列車速度に対応し
    てあらかじめ設定されているトルク指令パターンに従っ
    て第1のトルク指令を出力する第1のトルク指令設定部
    と、前記左右の車輪それぞれの回転速度を入力とし、入
    力される左右の車輪それぞれの回転速度差に基づいて速
    度差補正トルクを算出する左右車輪速度差補正トルク演
    算部と、軌道曲率半径及び列車速度を入力とし、これら
    の軌道曲率半径と列車速度とに対応して、前記左右車輪
    速度差補正トルク演算部の制御ゲインを設定して出力す
    る左右車輪速度差制御ゲイン設定部と、前記第1のトル
    ク指令設定部から出力される第1のトルク指令に対し
    て、前記左右車輪速度差補正トルク演算部が出力する左
    右車輪速度差補正トルクを加減することによって左車
    輪、右車輪それぞれの最終トルク指令を算出する左右車
    輪速度差補正部と、前記左右車輪速度差補正部から出力
    される左車輪、右車輪それぞれの最終トルク指令に基づ
    いて前側左車輪、前側右車輪それぞれを駆動する左車輪
    駆動装置、右車輪駆動装置とを備え、 車両の進行方向に対して台車の後側の左右の車輪に関し
    て、列車速度を入力とし、入力される列車速度に対応し
    てあらかじめ設定されているトルク指令パターンに従っ
    て第2のトルク指令を出力する第2のトルク指令設定部
    と、前記左右車輪速度差補正トルク演算部から出力され
    る左右車輪速度差補正トルクを入力とし、当該左右車輪
    速度差補正トルクに応じて車軸回転角度指令値を算出す
    る車軸回転角度指令値演算部と、台車に対する車軸回転
    角度実際値及び前記車軸回転角度指令値演算部から出力
    される車軸回転角度指令値を入力とし、これらの車軸回
    転角度実際値と車軸回転角度指令値の差に基づいて車軸
    回転角度制御トルクを算出する車軸回転角度制御トルク
    演算部と、前記第2のトルク指令設定部から出力される
    第2のトルク指令に対して、前記車軸回転角度制御トル
    ク演算部が出力する車軸回転角度制御トルクを加減する
    ことによって左車輪、右車輪それぞれの最終トルク指令
    を算出する車軸回転角度制御部と、前記車軸回転角度制
    御部から出力される左車輪、右車輪それぞれの最終トル
    ク指令に基づいて後側左車輪、後側右車輪それぞれを駆
    動する左車輪駆動装置、右車輪駆動装置とを備えて成る
    車両走行制御装置。
  12. 【請求項12】 左右車輪独立駆動方式の車両走行制御
    装置において、 列車速度を入力とし、入力される列車速度に対応してあ
    らかじめ設定されているトルク指令パターンに従ってト
    ルク指令を出力するトルク指令設定部と、 軌道曲率半径を入力とし、この軌道曲率半径に対応し
    て、車軸回転角度制御トルクを算出して出力する車軸回
    転角度制御トルク演算部と、 前記トルク指令設定部から出力されるトルク指令に対し
    て、前記車軸回転角度制御トルク演算部が出力する車軸
    回転角度制御トルクを加減することによって左車輪、右
    車輪それぞれの最終トルク指令を算出する車軸回転角度
    制御部と、 前記車軸回転角度制御部から出力される左車輪、右車輪
    それぞれの最終トルク指令に基づいて左車輪、右車輪そ
    れぞれを駆動する左車輪駆動装置、右車輪駆動装置とを
    備えて成る車両走行制御装置。
  13. 【請求項13】 前記車軸回転角度制御トルク演算部に
    代えて、車体に対する台車の回転角度を入力とし、車体
    台車間の回転角度に基づいて車軸回転角度制御トルクを
    演算して出力する車軸回転角度制御トルク演算部を備え
    て成る請求項12記載の車両走行制御装置。
  14. 【請求項14】 前記車軸回転角度制御トルク演算部に
    代えて、左車体台車間バネのひずみ量と、右車体台車間
    バネのひずみ量とを入力とし、これらの左右車体台車間
    ひずみ量の差に対応して車軸回転角度制御トルクを演算
    して出力する車軸回転角度制御トルク演算部を備えて成
    る請求項12記載の車両走行制御装置。
  15. 【請求項15】 前記車軸回転角度制御トルク演算部に
    代えて、車体又は台車に搭載されたジャイロセンサの出
    力と列車速度とに基づいて車軸回転角度制御トルクを演
    算して出力する車軸回転角度制御トルク演算部を備えて
    成る請求項12記載の車両走行制御装置。
  16. 【請求項16】 前記車軸回転角度制御トルク演算部に
    代えて、車体又は台車の左右方向加速度及び列車速度を
    入力とし、これらの左右方向加速度と列車速度とに応じ
    て台車に対する車軸回転角度制御トルクを演算して出力
    する車軸回転角度制御トルク演算部を備えて成る請求項
    12記載の車両走行制御装置。
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