JPH09232772A - ケースの気密構造 - Google Patents

ケースの気密構造

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JPH09232772A
JPH09232772A JP8032242A JP3224296A JPH09232772A JP H09232772 A JPH09232772 A JP H09232772A JP 8032242 A JP8032242 A JP 8032242A JP 3224296 A JP3224296 A JP 3224296A JP H09232772 A JPH09232772 A JP H09232772A
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packing
fitting groove
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Shigenobu Murakami
茂信 村上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケースの全周に渡って良好な気密性が得られ
る構造を実現し、かつケースの大形化を防止する。 【解決手段】 ベース2に取り付け溝を設けて、この取
り付け溝内に弾性を有するリング状の気密用パッキング
5の一部を接着剤により固着すると共に、この気密用パ
ッキング5には中空部を設けて、この中空部に加熱によ
り固体から液体に相変化する充填材6ヒーター7と共に
設け、カバー3の端面には入口部の幅が狭く奥の幅が広
い断面形状がほぼ円形の嵌合溝4を形成して、この嵌合
溝4を気密用パッキング5に嵌め合わせる前に充填材6
をヒーター7により加熱して液状化し、嵌合溝4を気密
用パッキング5に嵌め合わせた後、ヒーター7による加
熱を停止して、カバー3の重量により気密用パッキング
6を変形させることで、気密用パッキング5の外周面を
嵌合溝4の内周面全体に密着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐水性、耐湿性、
防塵性等が要求される電子機器等を収納するケースの気
密構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の気密構造としては、電子
機器等の収容物を収納するケースを構成するカバーとベ
ースの間に、形状の変形及び復元力の大きい弾性体素材
を、軟質フォーム組成の独立または連続気泡の断面ある
いはソリッド状組成で矩形や円形などの断面形状を持つ
リングに形成してカバーとベース間に挟み込み、ボルト
等の締結部品を介してカバーとベース間に締結力を加え
ることで前記弾性素材によるリングをカバーとベース間
に密着させて気密を得る構造が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の構成の気密構造においては、ボルト等の締結部
品の締付け力によって弾性素材のリングに圧力を加えて
変形させるため締結部品の取り付け間隔が大きくなるほ
どリングの変形量の均一性が乱れてしまい、気密性の信
頼性を低下させる原因になるという問題があった。
【0004】また、締結部品を取り付けて締結を行うに
は、カバーとベースの外側に締結部品の取り付け部を張
り出すように設ける必要があり、ケース全体の形状が大
形化する原因になるという問題もあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような問題を解決す
るため、本発明は、ケースを構成するベースとカバーと
を気密が得られるように接合するケースの気密構造にお
いて、前記ベースの前記カバーの端面に対向する部分に
取り付け溝を設けて、この取り付け溝内に弾性を有する
リング状の気密用パッキングの一部を固着し、この気密
用パッキングの前記ベース上に突出した部分に充填材を
充填する中空部を設け、前記カバーの端面には入口部の
幅が狭く奥側の幅が広い嵌合溝を形成して、この嵌合溝
を前記気密用パッキングに嵌め合わせた後、前記充填材
を変化させることで前記気密用パッキングの外周面を嵌
合溝の内周面全体に密着させることを特徴する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明によるケースの気密
構造の第1の実施の形態を示す要部断面図、図2は図1
のケースの気密構造全体の斜視図である。図において1
はプリント基板状に所定の電子部品等を搭載することに
より構成された電子機器、2はこの電子機器1を固定し
たベース、3はこのベース2と共に電子機器1を収納す
るケースを成すカバーであり、このカバー3は下面側に
開口部を持つ箱型に形成されいて、この開口部側の端面
にはその全周に渡って嵌合溝4がベース2の周縁部と対
向するように形成されている。
【0007】この溝4は入口部の幅が狭く、奥側の幅が
広くなる形状に形成されており、ここでは断面形状がほ
ぼ円形に形成した例を図示しているが、四角形あるいは
逆三角形等の形状でも差し支えない。5はリング状に形
成された気密用パッキンで、この気密用パッキン5は、
耐熱性に優れたシリコーン系樹脂またはふっ素化合物系
樹脂等の弾性復元力を持った軟質ゴム材により形成され
ており、その下部がベース1の表面外周に沿って設けら
れた取り付け溝に嵌合され、その嵌合面は接着剤で気密
性が保てるように接合されている。
【0008】また、この気密用パッキン5のベース2上
に突出した部分はカバー3の嵌合溝4の入口部から余裕
を持って通過できる幅に形成されており、更にこの気密
用パッキン5のベース2上に突出した部分は中空部とな
っていて、この中空部における気密用パッキン5の断面
形状は、先端部の肉厚が最も薄くそこから離れるに従い
肉厚が増すように形成されている。
【0009】そして、この中空部内には温度により状態
が変化する充填材6が充填され、更にこの充填材6に熱
を加えるシート状のヒータ−7が気密用パッキン5全周
にわたるように中空部の底部に埋設されている。ここ
で、充填材6としては、常温近傍で液相状態となる低融
点合金のアナトミカル合金やウッド合金(融解温度:6
0℃以上)、またはローズ合金(融解温度:100℃以
上)、更には非金属物質のパラフィン(融解温度:45
℃以上)等の使用が考えられ、これらの中から設置要件
と使用環境条件に合わせて選定するものとする。
【0010】また、嵌合溝4と気密用パッキング5の容
積の関係は、その断面形状において充填材6が固相状態
から液相状態に相変化したときの体積差に加え、気密状
態前のベース2上における気密用パッキング6の高さh
1が気密状態の高さh2に変化したときの「h1−h
2」により生じる差の高さΔhに相当する容積分で嵌合
溝4の断面容積を包容し、気密用パッキング5の外周面
と嵌合溝4の内周面とが適度な密着力で接触するように
気密用パッキング5の高さh1が決定される。
【0011】8は温度制御部、9はキースイッチ、10
は電源部で、これらはベース2に内蔵または外付けされ
て設けられ、前記ヒータ−7は温度制御部8と電源部1
0にリード線11で接続されている。12は、電子回路
1を外部電源等に接続するためのコネクタである。この
ような構成による第1の実施の形態の作用を次に説明す
る。
【0012】まず、気密用パッキング5の断面形状は、
充填材6が加熱による液相状態及び非加熱の固相状態の
いづれにおいても、気密用パッキング5自身の素材が持
つ弾性力と剛性により図1(a)に示す高さh1で、か
つカバー3の嵌合溝4の入口部を通過できる幅を保つこ
とができる。そこで、ケースに内蔵する電子機器1を図
2に示したようにベース2上に固定し、カバー2を取り
付ける時点でキースイッチ9をONにすることで電源部
10から温度制御部8を介してヒータ−7に通電し、こ
れによりヒータ−7を発熱させて気密用パッキング5の
充填材6を加熱することで、充填材6を液相状態とす
る。
【0013】この状態でベース2の上方からカバー3を
被せて、カバー3の嵌合溝4と気密用パッキング5とを
嵌め合わせると、気密用パッキング5の先端部からカバ
ー2の重量が加わり、これにより図1(b)に示したよ
うに気密用パッキング5が順次円形を成すように変形し
て嵌合溝4の内周面全体に密着するので、気密性が得ら
れる。
【0014】その後、ヒータ−5をOFFとして充填材
6を固相状態化し、気密用パッキング5の弾性力により
そのまま気密接合された状態を維持する。カバー3を取
り外す場合は、再度ヒータ−7に通電して充填材6を加
熱し、充填材7を流動化する液相状態に戻す。この状態
でカバー3を持ち上げて、気密用パッキング5に対する
重量を取り除くと、気密用パッキング5は自身の弾性復
元力により図1(a)に示した元の形状に戻って、嵌合
溝6の入口部の幅より狭くなるので、そのままカバー3
を持ち上げることでカバー3を取り外すことができる。
【0015】以上説明した第1の実施の形態によれば、
気密用パッキング5に充填した充填材6の固相状態と液
相状態の性状変化を利用することによってケースを構成
するベース2とカバー1の間の気密を得るようにしてい
るため、ケースの全周に渡って良好な気密性が得られる
と共に、ボルト等の締結部品の取り付け部を張り出すよ
うに設ける必要もないので、ケースの大形化を防止でき
るという効果が得られる。
【0016】また、カバー3を固定した後、充填材6を
固相状態化することで、気密用パッキング5はカバー3
の嵌合溝4から外れなくなるので、ヒータ−7への通電
のON−OFFをキースイッチ9により行うことで電子
機器1の盗難防止を目的とした保安対策にも有効なもの
となる。図3は本発明によるケースの気密構造の第2の
実施の形態を示す要部断面図でであり、この実施の形態
は気密用パッキング5の中空部に充填する充填材6とし
て低沸点の液体を使用したもので、この低沸点の液体と
してはプロパン系代替フロン(HCFC225ca沸点
51.1℃)等がある。
【0017】この実施の形態における嵌合溝4と気密用
パッキング5の容積の関係は、その断面形状において充
填材6が液体のときのベース2上における気密用パッキ
ング5の高さh1が嵌合溝4の高さh3と同等以下であ
っても、充填材6の液相から気相への相変態による体積
増加分で嵌合溝4の内周面に気密用パッキング5の外周
面が適度の圧力で密着するようになっている。
【0018】尚、他の構成は第1の実施の形態と同様で
ある。このような構成による第2の実施の形態の作用を
説明すると、まず、充填材6が液相状態にあるときは、
気密用パッキング5の幅はカバー3の嵌合溝4の入口部
の幅よりも狭い幅に保たれているので、この状態で図3
(a)に示したようにベース2の上方からカバー3を被
せて、カバー3の嵌合溝4と気密用パッキング5とを嵌
め合わせる。
【0019】その後、キースイッチ9をONにすること
で電源部10から温度制御部8を介してヒータ−7に通
電し、これによりヒータ−7を発熱させて気密用パッキ
ング5内の充填材6を加熱すると、このヒータ−7の加
熱によって充填材質6が気相状態に変化し、図3(a)
に示したように気密用パッキング5の中空部が膨張す
る。
【0020】これにより気密用パッキング5は円形を成
すように変形し、嵌合溝4の内周面全体に密着するの
で、気密性が得られる。そして、気相状態における充填
材6の圧力が安定状態を常に維持できるように温度制御
部6によってヒータ−7への通電が制御され、一定の範
囲内に充填材6の温度を保持する。
【0021】カバー3を取り外す場合は、キースイッチ
9をOFFにすると、ヒータ−7への通電が停止される
ので、充填材6の温度が下がって液相状態に変化する。
これにより気密用パッキング5は自身の弾性復元力によ
り元の形状に戻って、嵌合溝6の入口部の幅より狭くな
るので、そのままカバー3を持ち上げることでカバー3
を取り外すことができる。
【0022】以上の実施の形態においても、第1の実施
の形態と同様の効果が得られる。また、この第2の実施
の形態では、ヒータ−7を連続動作させて温度制御部8
により一定の範囲内に充填材6の温度を保持するので、
その間はヒータ−7の発熱によりケースに内蔵された電
子機器1も外気温度より高い一定温度範囲に保つことが
でき、これにより外気温度の変化に比較してケース内部
の温度変動が小さくなるので、電子機器1の回路の温度
特性が安定するという効果も得られる。
【0023】更に、ケースを構成するベース2とカバー
3についても、ヒータ−7の発熱により外気温度より常
時高くなるために、共に外部表面の結露防止の効果も期
待でるものである。図4は本発明によるケースの気密構
造の第3の実施の形態を示す要部断面図でであり、この
実施の形態は、気密用パッキング5の中空部内にヒータ
−7を設けず、気密用パッキング5に最低1ケ所以上の
貫通孔13を設けて、その貫通穴13にプラグ14を介
して供給管15を接続し、この供給管15にキースイッ
チ9を有する圧力制御部17を介してボンベ18を接続
したものである。
【0024】このボンベ18には気密用パッキング5の
中空部内に充填する充填材6としての気体が高圧充填さ
れており、この気体としては乾燥空気あるいは窒素ガス
や炭酸ガスまたはヘリウム等の不活性で非可燃性の性状
を持つ気体を選定する。尚、ボンベ18はケースに内蔵
されていても、またケース外部に設けられていてもよ
い。
【0025】このような構成による第3の実施の形態の
作用を説明すると、まず、気密用パッキング5の幅をカ
バー3の嵌合溝4の入口部の幅よりも狭い幅に保った状
態で、図4(a)に示したようにベース2の上方からカ
バー3を被せて、カバー3の嵌合溝4と気密用パッキン
グ5とを嵌め合わせる。その後、キースイッチ9をON
にすることで、ボンベ18内の気体を圧力制御部17に
送り、この圧力制御部17で減圧調整した後にプラグ1
4と貫通孔13を経由して気密用パッキング5の中空部
内に供給する。
【0026】これにより気密用パッキング5の中空部が
膨張して、図4(b)に示したように気密用パッキング
5は円形を成すように変形し、嵌合溝4の内周面全体に
密着するが、このとき適度な密着圧が得られるように圧
力制御部17で気体圧力が調整され、気密用パッキング
5と嵌合溝4の気密性が得られる。その後は、充填材6
の圧力を圧力制御部17が監視し、一定の密着圧を維持
するることが行われる。
【0027】カバー3を取り外す場合は、キースイッチ
9をOFFにすることで、圧力制御部17に設けた排気
弁により排気を行うと、気密用パッキング5の中空部内
の加圧力が除かれ、これにより気密用パッキング5は自
身の弾性復元力により元の形状に戻って、嵌合溝6の入
口部の幅より狭くなるので、そのままカバー3を持ち上
げることでカバー3を取り外すことができる。
【0028】以上の実施の形態は、気密用パッキング5
の中空部への充填材6として気体を使用し、この気体を
高圧充填したボンベ18を連結して減圧供給と排気操作
を行うことで、気密用パッキング5の中空部の膨張と収
縮の体積変化によってケースを構成するベース2とカバ
ー3との間の気密構造を得るので、第1の実施の形態と
同様の効果が得られる。
【0029】図5は本発明によるケースの気密構造の第
4の実施の形態を示す要部断面図、図6は図5の実施の
形態全体の断面図である。この第4の実施の形態は、気
密用パッキング5の複数個所好ましくは3個所以上に貫
通孔13をほぼ等間隔に設け、各々貫通孔13との対面
位置にスタンド19と一体化した伸縮自在なベロー20
を接合して気密用パッキング5の中空部とベロー20を
貫通孔13で結び、充填材6が中空部とベロー20間を
移動できるようにしたものである。
【0030】この実施の形態における充填材6として
は、ベロー20の容積を最小にするため、圧縮比の小さ
い性状を持った液体を使用するのが望ましく、例えば粘
度調整の容易なシリコーン系のオイルまたは液体金属の
水銀等を使用するものとする。また、気密用パッキング
5全体に均等な荷重で圧力を加える目的から、図6に示
したように、ケースに収納する電子機器1はカバー3の
内側中央部に設けた回転吊受け21で支持された筐体2
2に内に収容固定し、カバー3の自重と共に気密用パッ
キング5の変形と密着の荷重源として利用するようにし
ている。
【0031】ここで、ベロー20の容積は、カバー3と
電子機器1等の荷重負荷が作用する前のベロー20の高
さh4から作用した後のベロー20の高さh5の差の高
さΔhに相当する容積分と、ベロー20の使用個数分を
乗算した総容積が、カバー3の嵌合溝4の容積に対し
て、気密用パッキング5の中空部が膨張変形し、気密用
パッキング5の外周面が嵌合溝4の内周面と適度の密着
力で接触できる気密用パッキング5の高さh6寸法で決
定される。
【0032】ベロー20は耐食性とバネ性を持つ成形加
工性の良い金属としてリン青銅、またはコイルバネを内
蔵した軟質樹脂の成型品で作られ、カバー3等の重量が
荷重として働いた状態で収縮し、容積を減少することで
充填材6が気密用パッキング5の中空部に移動したと
き、気密用パッキング5の外周面がカバー3の嵌合溝4
の内周面に適度な密着圧で接触するようなバネ強度を持
つものとする。
【0033】このような構成による第4の実施の形態の
作用を説明すると、まず、気密用パッキング5の中空部
とベロー20に充填された充填材6は、ベロー20にカ
バー3等の荷重による負荷がかかっていない状態、つま
りカバー3を外している状態では、ベロー20が自身の
弾性力によって初期の形状を保っているため、その中に
静止状態で貯えられている。
【0034】この状態では、気密用パッキング5が自身
の弾性力と剛性によりカバー3の嵌合溝4の入口部を通
過できる幅を保つているので、この状態でベース2の上
方からカバー3を被せて、図5(a)に示したようにカ
バー3の嵌合溝4と気密用パッキング5とを嵌め合わせ
と、カバー3等の荷重による負荷がベロー20に作用
し、それに従ってベロー20が収縮して充填材6が気密
用パッキン5の中空部に移動する。
【0035】これにより気密用パッキング5の中空部が
膨張し、図5(b)に示したように気密用パッキング5
は円形を成すように変形して、嵌合溝4の内周面全体に
密着するので、気密用パッキング5と嵌合溝4の気密性
が得られる。そして、この状態でカバー3内の筐体22
や電子機器1の重量がカバー3に取り付けられた回転吊
受け21に集中するため、カバー3等の荷重負荷は適度
の釣り合いを保って気密用パッキング5に働くことにな
り、これにより気密用パッキング5と嵌合溝4の気密性
が保持される。
【0036】カバー3を取り外す場合は、カバー3を持
ち上げると、カバー3等による荷重負荷が減少するに従
ってベロー20の収縮状態が開放され、気密用パッキン
グ5の充填材6がベロー20に移動する。これにより気
密用パッキング5は自身の弾性復元力により元の形状に
戻って、嵌合溝6の入口部の幅より狭くなるので、その
ままカバー3を更に持ち上げることで、カバー3を取り
外すことができる。
【0037】以上の実施の形態では、充填材6として圧
縮比の小さい性状を持つ液体を使用し、カバー3等の重
量による荷重負荷の増減により、気密用パッキング5の
中空部とベロー20との間を充填材6が移動する構造に
したことで、ケースを構成するベース2とカバー3との
間の気密構造を得るので、第1の実施の形態と同様の効
果が得られる。
【0038】また、この第4の実施に形態では、ベロー
20に作用する全荷重と、ベロー20のバネ性を組み合
わせて弾性支持系を構成することから、スタンド19を
中継して伝播する外部振動数fに対する弾性支持系の固
有振動数fn の比をuとすれば、u=f/fn をu=√
2より大きくすることで伝播振動に対する防振と、充填
材6と貫通孔13のダッシュポット機能が万一の共振時
に振幅抑制の作用を持つ効果も期待できるものである。
【0039】尚、上述した第1から第4の実施の形態は
いずれもベース2とカバー3との間の気密構造を実現し
たものであるが、気密を必要としない単なるカバーとベ
ース間の接続固定にも適用可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、ベースの
カバーの端面に対向する部分に取り付け溝を設けて、こ
の取り付け溝内に弾性を有するリング状の気密用パッキ
ングの一部を固着し、この気密用パッキングの前記ベー
ス上に突出した部分に充填材を充填する中空部を設け、
前記カバーの端面には入口の幅が狭く奥の幅が広い嵌合
溝を形成して、この嵌合溝を前記気密用パッキングに嵌
め合わせた後、前記充填材を変化させることで前記気密
用パッキングの外周面を嵌合溝の内周面全体に密着させ
る構成としているため、ケースの全周に渡って良好な気
密性が得られるという効果を奏することができ、また、
ボルト等の締結部品の取り付け部を張り出すように設け
る必要もないので、ケースの大形化を防止できるという
効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す要部断面図で
ある。
【図2】図1の実施の形態の全体斜視図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す要部断面図で
ある。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示す要部断面図で
ある。
【図5】本発明の第4の実施の形態を示す要部断面図で
ある。
【図6】図5の実施の形態全体の断面図である。
【符号の説明】
1 電子機器 2 ベース 3 カバー 4 嵌合溝 5 気密用パッキング 6 充填材 7 ヒータ− 8 温度制御部 9 キースイッチ 10 電源部 13 貫通孔 17 圧力制御部 18 ボンベ 19 スタンド 20 ベロー

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースを構成するベースとカバーとを気
    密が得られるように接合するケースの気密構造におい
    て、 前記ベースの前記カバーの端面に対向する部分に取り付
    け溝を設けて、この取り付け溝内に弾性を有するリング
    状の気密用パッキングの一部を固着し、 この気密用パッキングの前記ベース上に突出した部分に
    充填材を充填する中空部を設け、 前記カバーの端面には入口部の幅が狭く奥側の幅が広い
    嵌合溝を形成して、 この嵌合溝を前記気密用パッキングに嵌め合わせた後、
    前記充填材を変化させることで前記気密用パッキングの
    外周面を嵌合溝の内周面全体に密着させることを特徴す
    るケースの気密構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のケースの気密構造におい
    て加熱により固体から液体に相変化する充填材をヒータ
    ーと共に気密用パッキングの中空部内に設け、 カバーの嵌合溝を前記気密用パッキングに嵌め合わせる
    前に前記充填材を前記ヒーターにより加熱して液状化
    し、 前記カバーの嵌合溝を前記気密用パッキングに嵌め合わ
    せると共に、ヒーターによる加熱を停止して、カバーの
    重量により前記気密用パッキングを変形させることで前
    記気密用パッキングの外周面を嵌合溝の内周面全体に密
    着させることを特徴するケースの気密構造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のケースの気密構造におい
    て加熱により液体から気体に相変化する充填材をヒータ
    ーと共に気密用パッキングの中空部内に設け、 前記カバーの嵌合溝を前記気密用パッキングに嵌め合わ
    せた後、ヒーターにより前記充填材を加熱して気体化
    し、 この気体化した充填材により前記中空部を膨張させるこ
    とで前記気密用パッキングの外周面を嵌合溝の内周面全
    体に密着させることを特徴するケースの気密構造。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のケースの気密構造におい
    て気体状の充填材を加圧充填したボンベを気密用パッキ
    ングの中空部に接続し、 カバーの嵌合溝を前記気密用パッキングに嵌め合わせた
    後、前記ボンベから充填材を前記気密用パッキングの中
    空部に供給して、この中空部を膨張させることで前記気
    密用パッキングの外周面を嵌合溝の内周面全体に密着さ
    せることを特徴するケースの気密構造。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のケースの気密構造におい
    て圧縮比の小さい性状を持つ液状の充填材を充填した伸
    縮自在なベローを気密用パッキングの中空部に接続する
    ようにベースに固定すると共に、ケース内に収容する収
    容物をカバーの内側に取り付け、 前記カバーの嵌合溝を前記気密用パッキングに嵌め合わ
    せて、前記カバーと収容物の重量を前記べースを介して
    前記ベローに加えることにより、前記充填材を前記ベロ
    ーから前記気密用パッキングの中空部に移動させ、この
    ときの中空部を変形により前記気密用パッキングの外周
    面を嵌合溝の内周面全体に密着させることを特徴するケ
    ースの気密構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1323572C (zh) * 2003-05-30 2007-06-27 株式会社京浜 电路板的容纳盒
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