JPH09232617A - 赤外線検知素子及びその製造方法 - Google Patents

赤外線検知素子及びその製造方法

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JPH09232617A
JPH09232617A JP8033267A JP3326796A JPH09232617A JP H09232617 A JPH09232617 A JP H09232617A JP 8033267 A JP8033267 A JP 8033267A JP 3326796 A JP3326796 A JP 3326796A JP H09232617 A JPH09232617 A JP H09232617A
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JP
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cadmium
mercury
conductivity type
tellurium
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JP8033267A
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Kosaku Yamamoto
功作 山本
Toshiyuki Ueda
敏之 上田
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】一導電型の水銀・カドミウム・テルル合金層に
反対導電型層が形成されてなる赤外線検知素子に関し、
分光特性をあまり変化させないで、暗電流をより小さ
く、ゼロバイアス微分抵抗(R0 )や逆方向の微分抵抗
(Rd )を一層高くする。 【解決手段】深さ方向に向かってカドミウムの組成比が
減少している一導電型の水銀・カドミウム・テルル合金
層に反対導電型層が形成されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、赤外線検知素子及
びその製造方法に関し、より詳しくは、一導電型の水銀
・カドミウム・テルル層に反対導電型層が形成されてな
る赤外線検知素子及びその製造方法に関する。水銀・カ
ドミウム・テルルを用いた赤外線検知素子は、高い量子
効率を特徴とし、特に、光起電力型センサ(ホトダイオ
ード)を用いたものは、発熱が少なく、将来の赤外線検
知素子として有望視されている。
【0002】
【従来の技術】図13(a)〜(c)は、赤外線検知素
子としてのホトダイオードアレイの製造方法について示
す断面図である。まず、図13(a)に示すように、カ
ドミウム・テルル(CdTe)基板に液相成長等により
水銀・カドミウム・テルル(Hg1-x Cdx Te)層2
を形成する。
【0003】次いで、図13(b)に示すように、フォ
トレジスト等をマスクとしてHg1- x Cdx Te層2に
選択的にボロンをイオン注入し、n型の拡散層3a,3
bを形成する。次に、図13(c)に示すように、保護
膜4を形成した後、保護膜4をパターニングして拡散層
3a,3b上にコンタクトホールを形成する。続いて、
コンタクトホールを通してそれぞれ拡散層3a,3bと
接触する電極5a,5bを形成すると、ホトダイオード
アレイが完成する。
【0004】このようにして作製されたホトダイオード
の特性を図10に示す。図10は、カットオフ波長λco
=10.5μm、温度T=80K、F/1.5の場合
で、ホトダイオード19の電流−電圧特性と、微分抵抗
の印加電圧に対する依存性を示す特性図である。ホトダ
イオードの特性を向上させるためには、暗電流は小さい
程よく、ゼロバイアス微分抵抗(R0 )及び逆方向バイ
アスの微分抵抗(Rd )は高い程よい。ショットノイズ
やその他のノイズが小さくなるからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにして作製されたホトダイオードは、感度向上等の
ため、それらの特性のさらなる改良が望まれている。即
ち、ホトダイオードのゼロバイアス微分抵抗R0 及び逆
方向バイアス微分抵抗Rd の最大値Rdmaxはともに、図
11に示すように、バンドギャップが狭くなるほど、即
ち、Hg1-x Cdx Te層2のX値が小さくなるほど、
或いはカットオフ波長(λco)が長波長になるほど小さ
くなり、暗電流が増えてくる。暗電流の低減のために
は、高いX値にするほどよいが、図12に示すように、
センサとして必要なカットオフ波長や感光領域を得るた
めには限度がある。特に、Hg1- x Cdx Te層を液相
成長により成長させた場合には、成長につれて含有され
るカドミウムがHg1-x Cdx Te層の基板側から表面
にかけて減少していく、即ち、カドミウムの組成比Xが
減少していくような組成勾配を有する。このようなp型
のHg1-x Cdx Te層の表層にn型の拡散層を形成す
ると、バンドギャップが狭くなっている領域にホトダイ
オードを形成することになり、暗電流が大きくなるとい
う問題がある。
【0006】また、電界効果による放出電流或いはトン
ネル電流を抑制するため、イオン注入によりn+ 層を形
成し、続くアニールによりn- 層を形成する従来例の方
法によれば、図14(a),(b)に示すように、形成
されるn- 層は深さ方向のみであり、n+ 層の横の方に
は形成されない。従って、そこの空乏層は横方向にはあ
まり広がらず、狭くなるため、n+ 層の横の領域では電
界がなお強く、電界効果により或いはトンネル効果によ
り、ここを通して大きなリーク電流が発生する。このた
め、ゼロバイアス微分抵抗(R0 )及び逆方向バイアス
の微分抵抗(R d )の特性を向上させることができない
という問題がある。
【0007】本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて
創作されたものであり、分光特性をあまり変化させない
で、暗電流をより小さく、ゼロバイアス微分抵抗
(R0 )及び逆方向バイアスの微分抵抗(Rd )を一層
高くすることが可能な赤外線検知素子及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題は、第1の発明
である、深さ方向に向かってカドミウムの組成比が減少
している一導電型の水銀・カドミウム・テルル層に反対
導電型層が形成されてなることを特徴とする赤外線検知
素子によって解決され、第2の発明である、第1の基板
上に深さ方向に向かってカドミウムの組成比が増加して
いる一導電型の水銀・カドミウム・テルル層を形成する
工程と、前記水銀・カドミウム・テルル層上に第2の基
板を形成する工程と、前記第1の基板を除去して前記第
2の基板上に前記水銀・カドミウム・テルル層を残す工
程と、前記水銀・カドミウム・テルル層にイオン注入
し、反対導電型層を形成する工程とを有することを特徴
とする第1の発明に記載の赤外線検知素子の製造方法に
よって解決され、第3の発明である、一導電型の水銀・
カドミウム・テルル層と高濃度の反対導電型層との間に
低濃度の反対導電型層が形成されてなることを特徴とす
る赤外線検知素子によって解決され、第4の発明であ
る、前記不純物導入層が形成されていた領域の下方にあ
たる領域の水銀・カドミウム・テルル層にイオン注入
し、さらに加熱処理して、高濃度の反対導電型層を形成
し、前記一導電型の水銀・カドミウム・テルル層と前記
高濃度の反対導電型層との間に低濃度の反対導電型層を
形成する工程とを有することを特徴とする第3の発明に
記載の赤外線検知素子の製造方法によって解決され、第
5の発明である、前記一導電型の水銀・カドミウム・テ
ルル層は、深さ方向に向かってカドミウムの組成比が減
少していること特徴とする第3の発明に記載の赤外線検
知素子によって解決され、第6の発明である、カドミウ
ムの組成比が高いところと低いところが横方向に分布し
ている一導電型の水銀・カドミウム・テルル層のカドミ
ウムの組成比が高いところに反対導電型層が形成されて
なることを特徴とする赤外線検知素子によって解決さ
れ、第7の発明である、基板表面を選択的にエッチング
し、凸部を形成する工程と、液相成長により一導電型の
水銀・カドミウム・テルル層を形成する工程と、前記水
銀・カドミウム・テルル層を平坦化する工程と、前記凸
部の上方の水銀・カドミウム・テルル層にイオン注入
し、さらに加熱処理して、高濃度の反対導電型層を形成
する工程とを有することを特徴とする第6の発明に記載
の赤外線検知素子の製造方法によって解決され、第8の
発明である、前記イオン注入するイオン種は、ボロン,
キセノン,クリプトン又はインジウムであることを特徴
とする第2、第4又は第7の発明のいずれかに記載の赤
外線検知素子の製造方法によって解決される。
【0009】本願発明者の実験によれば、Cdの組成比
の勾配を有するHg1-x Cdx Te層の表の表層及び裏
の表層に同じようにしてn型の拡散層を形成した場合、
高いX値側にn型の拡散層を形成した方が、ほぼ同じ分
光特性で、暗電流はより小さくなり、ゼロバイアス微分
抵抗R0 は一層高くなった。本発明の赤外線検知素子に
よれば、一導電型の水銀・カドミウム・テルル層は表面
から深さ方向にカドミウムの組成比を減少させているの
で、水銀・カドミウム・テルル層の表層に反対導電型層
を形成することにより、高いX値側で、即ちバンドギャ
ップの広いところにpn接合を形成することが可能とな
る。
【0010】また、カドミウムの組成比を深さ方向に向
かって減少させることにより赤外線が入射する基板側で
はバンドギャップを狭くすることができるので、赤外線
の波長に適合したバンドギャップの幅とすることがで
き、キャリアの生成効率をあまり落とさず、分光特性を
殆ど変化させずにすむ。これにより、ほぼ同じ分光特性
で、暗電流はより小さくなり、ゼロバイアス微分抵抗R
0 を一層高くすることができる。
【0011】ところで、液相成長法により基板上に一導
電型の水銀・カドミウム・テルル層を形成した場合、そ
の水銀・カドミウム・テルル層では基板側から表面に向
かってカドミウムの組成比が減少する、即ち表面から深
さ方向にカドミウムの組成比が増加することは避けられ
ない。このような水銀・カドミウム・テルル層を用いる
場合でも、本発明の製造方法においては、まず、第1の
基板上に水銀・カドミウム・テルル層を形成し、更に水
銀・カドミウム・テルル層上に第2の基板を形成した
後、第1の基板を除去している。従って、第2の基板上
に残った水銀・カドミウム・テルル層は表面から深さ方
向にカドミウムの組成比が減少することになる。この水
銀・カドミウム・テルル層の表層に反対導電型層を形成
すると、バンドギャップの広いところにpn接合が形成
された本発明の赤外線検知素子が得られる。
【0012】また、ホトダイオードの逆方向バイアス微
分抵抗Rd を向上させるためには、電界強度を弱めるよ
うに空乏層を広くする必要があり、そのためには、高濃
度の領域に隣接して低濃度層を形成する必要がある。通
常の半導体ではイオン注入後のアニールにより、注入し
たボロンイオン等を拡散させ、活性化させて低濃度の導
電型層を形成するが、HgCdTeの場合は、特殊な事
情がある。例えば、n + 層とn- 層とを形成する場合、
ボロンを用いるが、ボロンイオン自体は導電型付与に寄
与せず、不活性のままであり、以下のような機構により
+ 層とn- 層が形成される。
【0013】即ち、イオン注入により生じた結晶欠陥に
よりn+ 層が形成される。そして、続くアニールにより
- 層を形成する。このとき、イオン注入のイオンの衝
撃により格子点から格子間にはじき出されたHg原子が
アニールによりn+ 層とp+層の界面に集合し、さらに
+ 層に拡散して、Hg空孔が埋められる。HgCdT
eはHg空孔が埋まった状態で低濃度のn- 型を示す。
【0014】しかし、従来、n+ 層の横の方にはn-
層が形成されず、p+ 層が隣接するため、その部分の空
乏層に高電界がかかり、トンネル電流等が流れ易くなっ
て逆方向バイアスの微分抵抗を高くすることが難しかっ
た。本発明の赤外線検知素子によれば、一導電型の水銀
・カドミウム・テルル層の表層に、反対導電型の低濃度
層を介在させて反対導電型の高濃度層が形成されている
ため、高濃度層の深さ方向のみならず横の方にも低濃度
層が存在し、空乏層が横方向にも広がりやすくなり、そ
この電界も弱められることになる。従って、高電界によ
る放出電流やトンネル電流が流れなくなるため、逆方向
バイアスの微分抵抗を高くすることができる。
【0015】このような構造は、本発明の製造方法のよ
うに、一導電型の水銀・カドミウム・テルル層にイオン
注入してその表層に不純物導入層を形成した後、不純物
導入層を除去して新たな一導電型の水銀・カドミウム・
テルル層を表出させ、その後不純物導入層が形成されて
いた領域の下方にあたる領域の水銀・カドミウム・テル
ル層にイオン注入し、さらに加熱処理して反対導電型層
を形成することにより実現される。この場合には、不純
物導入層が形成されていた領域の下方にあたる領域では
イオン注入による結晶欠陥が生じて水銀が拡散し易くな
っているため、この領域にイオン注入し、加熱処理する
と、イオン注入領域での水銀の拡散と、イオン注入領域
の深さ方向の隣接領域のみならず横方向の隣接領域への
拡散が起こる。これにより、反対導電型の高濃度層が形
成されるとともにその全隣接領域に低濃度の反対導電型
層が形成される。
【0016】また、最初の不純物導入層は水銀・カドミ
ウム・テルル層全面に形成されなくても、反対導電型層
の形成領域幅よりも幅の大きな領域に選択的に形成され
てもよい。更に、表面から深さ方向にカドミウムの組成
比が減少している一導電型の水銀・カドミウム・テルル
層の表層に高濃度の反対導電型層を形成し、水銀・カド
ミウム・テルル層の一導電型の領域と高濃度の反対導電
型層との間に低濃度の反対導電型層とを形成することに
より、上記した理由で、暗電流を抑制してゼロバイアス
微分抵抗R0 を一層高くし、かつ高電界による放出電流
やトンネル電流を抑制して逆方向バイアスの微分抵抗を
高くすることが可能となる。
【0017】また、Cdの組成が高いところと低いとこ
ろが横方向に分布している一導電型の水銀・カドミウム
・テルル層の、Cdの組成が高いところに反対導電型層
を形成している。これにより、pn接合でのリーク電流
を低減することができ、これによりゼロバイアス微分抵
抗R0 を一層高くすることができる。しかも、深さ方向
にCdの組成比が減少する水銀・カドミウム・テルル層
を用いた場合には水銀・カドミウム・テルル層の表層で
はバンドギャップが広く、赤外線が照射されてもキャリ
アの生成効率が悪いが、この場合にはCdの組成が高い
ところと低いところが横方向に分布しているので、水銀
・カドミウム・テルル層の表層にもバンドギャップ幅の
狭いところが存在する。このため、反対導電型層の周辺
部に到達した赤外線もキャリア生成に有効に利用するこ
とができ、感度の向上に貢献する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。 (第1の実施の形態)図1(a)〜(d),図2,図3
(a),(b)は、本発明の第1の実施の形態に係るホ
トダイオードアレイ(赤外線検知素子)及びその作製方
法について説明する断面図である。
【0019】まず、図1(a)に示すように、CdTe
基板11に液相成長或いは気相成長等により膜厚約12
μmのp+ 型のHg1-x Cdx Te層12を形成する。
このとき、表面から凡そ7μmのところでx値がほぼ0.
222 となるようにする。続いて、Hg1-x Cdx Te層
12の表層に加速エネルギ150keV,ドーズ量1×
1014cm-2の条件でボロン(B)をイオン注入し、深
さ約2μmの不純物導入層13を形成する。このとき、
不純物導入層13の下端から下方数μmのところにかけ
てHgが拡散しやすい層14が形成される。
【0020】次いで、図1(b)に示すように、化学的
及び物理的研磨法(CMP法)やBrとメタノールの混
合液を用いたウエットエッチング法等により不純物導入
層13を除去する。不純物導入層13が形成されていた
領域の下方にあたる領域はイオン注入による結晶欠陥の
影響が残っているため、除去跡のHg1-x Cdx Te層
12aの表層は、Hgが拡散しやすい層14となる。
【0021】次に、図1(c)に示すように、フォトレ
ジスト等をマスクとしてHg1-x Cdx Te層12aに
一辺が30μmの正方形状の領域に選択的にボロンをイ
オン注入する。イオン注入により格子点から格子間に叩
き出されたHg原子により表面からの深さ約1.5〜2
μmのn+ 型の拡散層(高濃度の反対導電型層)15
a,15bを形成する。
【0022】次いで、図1(d)に示すように、温度1
50℃の条件で1時間アニールする。このとき、イオン
注入により格子点から格子間に叩き出されたHg原子が
アニールによりn+ 型の拡散層15a,15bとp+
のHg1-x Cdx Te層12aの境界に集合し、さらに
+ 型のHg1-x Cdx Te層12aに拡散して、Hg
空孔が埋められる。Hg1-x Cdx TeはHg空孔が埋
まった状態で低濃度のn- 型を示す。この場合、拡散層
15a,15bはHgが拡散しやすい層14内に形成さ
れているので、n+ 型の拡散層15a,15bの下方の
みならず、拡散層15a,15bの横の方にもHg原子
が拡散し、結局n+ 型の拡散層15a,15bの全周囲
に隣接するn- 型の拡散層(低濃度の反対導電型層)1
6a,16bが形成される。n- 型の拡散層16a,1
6bの層厚は1〜2μm程度となる。
【0023】次に、図2に示すように、陽極硫化膜とZ
nS膜の2層膜からなる保護膜17を形成した後、保護
膜17をパターニングして拡散層15a,15b上にコ
ンタクトホールを形成する。陽極硫化膜はキャリアの表
面再結合を引き起こす表面準位を低減するために用いら
れる。続いて、メッキ等によりコンタクトホール底部の
拡散層15a,15bに選択的にIn膜を厚く形成し、
コンタクトホールを通してそれぞれ拡散層15a,15
bと接触するバンプ電極18a,18bを形成すると、
ホトダイオードアレイ(赤外線検知素子)19が完成す
る。
【0024】その後、図3(a),(b)に示すよう
に、バンプ電極18a,18bを介してホトダイオード
アレイ19と信号読み出し用半導体集積回路20を接続
すると、赤外線検知装置が完成する。次に、赤外線検知
装置の動作を簡単に説明する。即ち、ホトダイオードア
レイ19の基板11側から赤外線を入射させると、p+
型のHg1-x Cdx Te層12a及びn- 型の拡散層1
6a,16bで電子や正孔(キャリア)が生成する。こ
のキャリアの生成によりpn接合には光起電力が発生
し、pn接合を通して電流が流れるので、これを信号読
み出し用半導体集積回路20で検出する。
【0025】上記のように、本発明の第1の実施の形態
に係るホトダイオードにおいては、p+ 型のHg1-x
x Te層12aの表層には、n+ 型の拡散層15a,
15bの全周囲に隣接してn- 型の拡散層16a,16
bが形成されている。従って、縦方向のみならず横方向
にも空乏層が広がりやすくなり、そこの電界も弱められ
ることになる。これにより、高電界による放出電流やト
ンネル電流が流れなくなるため、逆方向バイアスの微分
抵抗(Rd )を高くすることができる。実験によれば、
カットオフ波長λco=10.5μm、温度T=80K、
F/1.5で、Rd の最大値Rdmaxは、図10に示す従
来の場合と比較して数倍向上した。
【0026】なお、上記ではイオン注入するイオン種と
して、ボロンを用いているが、他のイオン種、例えばキ
セノン,クリプトン又はインジウム等を用いてもよい。 (第2の実施の形態)図4(a)〜(d)は、本発明の
第2の実施の形態に係るホトダイオードアレイ及びその
作製方法について説明する断面図である。
【0027】第1の実施の形態と異なるところは、p型
のHg1-x Cdx Te層22の表層であって最終的に残
るn+ 型の拡散層の平面領域幅よりも広い幅を有する領
域に不純物導入層23a,23bを選択的に形成してい
ることである。この場合にも、第1の実施の形態に係る
ホトダイオードと同様な効果を得ることができる。以下
に、その製造方法について説明する。
【0028】まず、図4(a)に示すように、CdTe
基板21に液相成長或いは気相成長等により膜厚約12
μmのp+ 型のHg1-x Cdx Te層22を形成する。
続いて、図示しないレジストマスクを表面に形成して、
これをマスクとしてHg1-x Cdx Te層22の表層に
加速エネルギ150keV,ドーズ量1×10 14cm-2
の条件でボロン(B)をイオン注入し、深さ約2μm,
一辺が32〜34μmの正方形状の不純物導入層23
a,23bを形成する。このとき、不純物導入層23
a,23bの下端から下方数μmのところにかけてHg
が拡散しやすい層24a,24bが形成される。
【0029】次いで、図4(b)に示すように、CMP
法や、Brとエタノールの混合液を用いたウエットエッ
チング法等により不純物導入層23a,23bを除去
し、Hgが拡散しやすい層24a,24bを残す。次
に、図4(c)に示すように、図示しないフォトレジス
ト等をマスクとしてHg1-x Cdx Te層22aに選択
的にボロンをイオン注入し、表面からの深さ約2μm、
一辺が30μmの正方形状のn+ 型の拡散層(高濃度の
反対導電型層)25a,25bを形成する。
【0030】次いで、図4(d)に示すように、温度1
50℃の条件で1時間アニールする。このとき、イオン
注入により格子点から格子間に叩き出されたHg原子が
アニールによりn+ 型の拡散層25a,25bとp+
のHg1-x Cdx Te層22aの境界に集合し、さらに
Hg1-x Cdx Te層22aに拡散して、Hg空孔が埋
められる。拡散層25a,25bはそれぞれHgが拡散
しやすい層24a,24b内に形成されているので、n
+ 型の拡散層25a,25bの下方のみならず、拡散層
25a,25bの横の方にもHg原子が拡散し、結局n
+ 型の拡散層25a,25bの全周囲に隣接するn-
の拡散層(低濃度の反対導電型層)26a,26bが形
成される。
【0031】その後、第1の実施の形態の図2と同様な
工程を経てホトダイオードアレイ(赤外線検知素子)が
完成する。なお、不純物導入層13の除去前にアニール
を行ってもよい。これにより、不純物導入層13の下端
から下方数μmにかけて一辺がほぼ32〜34μmの正
方形状のn- 層が形成される。続いて、不純物導入層1
3を除去してn- 層を表出し、n- 層の領域内にn+
を形成すると、図4(d)のような構造のホトダイオー
ドを作製することができる。
【0032】(第3の実施の形態)図5(a)〜(d)
は、本発明の第3の実施の形態に係るホトダイオードア
レイ及びその作製方法について説明する断面図である。
この実施の形態では、p型のHg1-x Cdx Te層は表
面から基板側に向かってCdの組成比が減少しているこ
とである。以下にその作製方法について説明する。
【0033】まず、図5(a)に示すように、液相成長
法によりCdTe基板(第1の基板)31上に、膜厚約
10μmのp型のHg1-x Cdx Te層32を形成す
る。このとき、図9に示すように、液相からの成長時間
とともに液相中のカドミウムの量が減少してくるため、
そのHg1-x Cdx Te層32ではCdTe基板31側
から表面に向かってCdの組成比が減少する。即ち、基
板31側から表面に向かってx値が減少する。この場
合、成長時期の調整により図8のAに示すような分布と
なるようにする。即ち、x値は、表面で0.219 〜0.222
程度、表面から5μmのところで凡そ0.222 となった。
また、Δxはほぼ+0.0005/1μmとなった。
【0034】次いで、図5(b)に示すように、新たな
GaAs基板(第2の基板)33をHg1-x Cdx Te
層32の表面同士を対向させて接触させ、CdTe基板
31とGaAs基板33の間に電圧を印加し、かつ加熱
して互いを張り合わせる。なお、GaAs基板33の代
わりに他の種類の基板、例えばCdTe基板等を用いて
もよい。また、基板33とHg1-x Cdx Te層32の
間にシリコン酸化膜等の絶縁膜を介在させてもよい。
【0035】次に、図5(c)に示すように、CMP法
による研磨法により、或いは弗酸、硝酸及び酢酸の混合
液を用いたエッチング法により、CdTe基板31を除
去する。これにより、GaAs基板33上にHg1-x
x Te層32が残る。このとき、そのHg1-x Cdx
Te層32では表面からGaAs基板33側に向かって
Cdの組成比が減少する。即ち、表面から基板31側に
向かってx値が減少する、図8のCに示すような分布と
なる。例えば、x値は、表面で0.224 〜0.225程度、表
面から5μmのところで凡そ0.222 となった。また、Δ
xは−0.0005/1μmとなった。基板側での感度を低下さ
せないように、及び分光特性をあまり変化させないよう
にするためには0.001 〜0.0001/1μm程度が好ましい。
【0036】次いで、図5(d)に示すように、フォト
レジスト等をマスクとしてHg1-xCdx Te層32に
一辺が約30μmの正方形状の領域に選択的にボロンを
イオン注入し、続いて、温度150℃の条件で1時間ア
ニールする。これにより、第1の実施の形態で説明した
機構により、表面からの深さ約2μm程度のn+ 型の拡
散層(高濃度の反対導電型層)34a,34b及びその
下部に隣接するn- 型の拡散層35a,35bが形成さ
れる。n- 型の拡散層(低濃度の反対導電型層)35
a,35bの層厚は1〜2μm程度となる。
【0037】上記のようにして作製された本発明の第3
の実施の形態のホトダイオードアレイによれば、p型の
Hg1-x Cdx Te層32は表面から深さ方向にCdの
組成比が減少しているので、Hg1-x Cdx Te層32
の表層にn型の拡散層34a,34b及び35a,35
bを形成することにより、高いX値側で、即ちバンドギ
ャップの広いところにpn接合を形成することが可能と
なる。また、組成勾配を持たせることにより赤外線が入
射する基板33側ではバンドギャップを狭くすることが
できるので、赤外線の波長に適合したギャップ幅とする
ことができ、カットオフ波長λco(=10.5μm)前
後の波長に対するキャリアの生成効率をあまり落とさず
にすむ。
【0038】これにより、ほぼ同じ分光特性で、暗電流
はより小さくなり、ゼロバイアス微分抵抗R0 は一層高
くなる。実験によれば、カットオフ波長λco=10.5
μm、温度T=80K、F/1.5で、R0 は図10に
示す従来の場合と比較して数倍向上した。なお、表面か
ら深さ方向にCdの組成比が減少しているp型のHg
1-x CdxTe層32の表層に、第1又は第2の実施の
形態と同様な方法により、高濃度のn+ 型の拡散層とそ
の全隣接領域の低濃度のn- 型の拡散層とを形成するこ
とも可能である。これにより、暗電流を抑制してゼロバ
イアス微分抵抗R0 を一層高くし、かつ高電界による放
出電流やトンネル電流を抑制して逆方向バイアスの微分
抵抗を高くすることが可能となる。
【0039】(第4の実施の形態)図6(a),(b)
は、本発明の第4の実施の形態に係るホトダイオード及
びその作製方法について説明する断面図である。第3の
実施の形態と異なるところは、第3の実施の形態ではp
型のHg1-x Cdx Te層32は深さ方向に向かってC
dの組成比が分布しているが、第4の実施の形態ではp
型のHg1-x Cdx Te層42は平面方向にCdが分布
している。即ち、n+ 型の拡散層(高濃度の反対導電型
層)43を形成する箇所を含む領域42aでCdの組成
比Xが高く、その周辺部の環状領域42bでCdの組成
比Xが低くなっている。
【0040】これにより、pn接合でのリーク電流を低
減することができ、R0 を高くすることができる。しか
も、深さ方向にCdの組成比が減少するHg1-x Cdx
Te層を用いた場合にはHg1-x Cdx Te層の表層で
はバンドギャップが広く、赤外線が照射されてもキャリ
アの生成効率が悪いが、第4の実施の形態ではHg1- x
Cdx Te層42の表層でもバンドギャップ幅が狭いた
めにn+ 型の拡散層43の周辺部に到達した赤外線もキ
ャリア生成に有効に利用することができ、感度の向上に
貢献する。
【0041】なお、図6(a),(b)は一つのホトダ
イオードのみ表示しているが、その周辺部に同じような
構成の複数のホトダイオードが配置されることによりホ
トダイオードアレイとなる。以下に、その作製方法につ
いて図7(a)〜(d)を参照しながら説明する。ま
ず、図7(a)に示すように、レジスト膜をマスクとし
てCdTe基板51を約5μm程度エッチングし、一辺
が約34μmの正方形状の凸部52を形成する。図示し
ていないが、この正方形状の凸部52はホトダイオード
を形成すべき領域に複数互いに間隔をあけて形成されて
いる。
【0042】次いで、図7(b)に示すように、正方形
状の凸部52が形成された基板51面に液相成長により
p型のHgCdTe層42cを成長させる。HgCdT
e層42cは基板51面の凹凸形状に応じて成長する。
このとき、液相成長の性質よりHgCdTe層42cの
Cdの組成は基板51面から遠くなるほど低くなるが、
Cdの等組成線は凸部形状に応じて正方形状の凸部52
上でその周辺よりも凡そ5μm上の方にずれる。このた
め、成長したHgCdTe層42cの同一平面内でのC
dの組成分布を比較すると、凸部52上の領域42aで
Cdの組成が高く、凸部52の周辺領域42bでCdの
組成は低くなる。
【0043】次に、図7(c)に示すように、研磨によ
りHgCdTe層42の凹凸を平坦化する。続いて、図
7(d)に示すように、HgCdTe層42であってC
dの組成が高い領域42a内に加速電圧150keV、
ドーズ量1×1014cm-2でボロンをイオン注入し、ア
ニールしてn+ 型の拡散層43を形成する。以上のよう
にしてホトダイオードが完成する。
【0044】なお、第4の実施の形態にかかるホトダイ
オードの製造方法において、5μm程度基板51をエッ
チングしているが、エッチング量はこれに限るものでは
なく、適宜調整することができる。また、図7(c)の
後、別のCdTe基板をHgCdTe層52aの表面に
張り合わせ、最初の基板51を研磨等により除去して、
基板51側のHgCdTe層52aの面を表出し、そこ
にn+ 型の拡散層を形成してもよい。これにより、Cd
の組成がより高いところにn+ 型の拡散層を形成するこ
とができる。
【0045】更に、第1又は第2の実施の形態にかかる
方法によりHgCdTe層52aとn+ 型の拡散層53
の間に低濃度のn型の拡散層を形成することも可能であ
る。これにより、R0 及びRdmaxを高くすることができ
る。なお、上記第1〜第4の実施の形態では、イオン注
入の加速電圧を150keVとし、ドーズ量を1×10
14cm-2としているが、それぞれ50〜200keV、
1×1012〜1×1015cm-2の範囲で有効である。
【0046】また、基板としてCdTe基板を用いてい
るが、CdZnTe基板を用いてもよい。
【0047】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、一導電
型の水銀・カドミウム・テルル層は表面から深さ方向に
カドミウムの組成比が減少しているので、水銀・カドミ
ウム・テルル層に反対導電型層を形成することにより、
高いX値側で、即ちバンドギャップの広いところにpn
接合を形成することが可能となる。また、カドミウムの
組成比の勾配を持たせることにより赤外線が入射する基
板側ではバンドギャップを狭くすることができるので、
赤外線の波長に適合したギャップ幅とすることができ、
キャリアの生成効率をあまり落とさずにすむ。これによ
り、ほぼ同じ分光特性で、暗電流をより小さくし、ゼロ
バイアス微分抵抗R0 を一層高くすることが可能とな
る。
【0048】更に、本発明によれば、一導電型の水銀・
カドミウム・テルル層に高濃度の反対導電型層を形成
し、水銀・カドミウム・テルル層と高濃度の反対導電型
層の間に低濃度の反対導電型層を形成しているため、高
濃度の反対導電型層の横方向にも空乏層が広がりやすく
なり、そこの電界も弱められることになる。従って、高
電界による放出電流やトンネル電流が流れにくくなるた
め、逆方向バイアスの微分抵抗を高くすることができ
る。
【0049】また、表面から深さ方向にカドミウムの組
成比が減少している一導電型の水銀・カドミウム・テル
ル層に高濃度の反対導電型層を形成し、水銀・カドミウ
ム・テルル層と高濃度の反対導電型層の間に低濃度の反
対導電型層を形成することにより、上記した理由で、暗
電流を抑制してゼロバイアス微分抵抗R0 を一層高く
し、かつ高電界による放出電流やトンネル電流を抑制し
て逆方向バイアスの微分抵抗を高くすることが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の
形態に係る赤外線検知素子の作製方法について示す断面
図(その1)である。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態に係る赤外
線検知素子の作製方法について示す断面図(その2)で
ある。
【図3】図3(a),(b)は、本発明の第1の実施の
形態に係る赤外線検知素子の作製方法について示す断面
図(その3)である。
【図4】図4(a)〜(d)は、本発明の第2の実施の
形態に係る赤外線検知素子の作製方法について示す断面
図である。
【図5】図5(a)〜(d)は、本発明の第3の実施の
形態に係る赤外線検知素子の作製方法について示す断面
図である。
【図6】図6(a)は、本発明の第4の実施の形態に係
る赤外線検知素子について示す上面図であり、図6
(b)は、図6(a)のI−I線断面図である。
【図7】図7(a)〜(d)は、本発明の第4の実施の
形態に係る赤外線検知素子の作製方法について示す断面
図である。
【図8】図8は、作製可能なHg1-x Cdx Te層中の
カドミウムの組成比Xの分布について示す図である。
【図9】図9は、液相からの成長時間に対するHg1-x
Cdx Te層中のカドミウムの組成比Xの分布について
示す特性図である。
【図10】図10は、赤外線検知素子の印加電圧に対す
る微分抵抗及びpn接合を流れる電流について示す特性
図である。
【図11】図11は、赤外線検知素子のバンドギャップ
に対する微分抵抗の依存性について示す特性図である。
【図12】図12は、赤外線検知素子の分光感度につい
て示す特性図である。
【図13】図13(a)〜(c)は、従来例に係る赤外
線検知素子の作製方法について示す断面図である。
【図14】図14(a),(b)は、従来例に係る赤外
線検知素子の作製方法について示す断面図である。
【符号の説明】
11,21,41,51 CdTe基板(基板)、 12,12a,22,22a,32,42,52,52
a HgCdTe層、 13,23a,23b 不純物導入層、 14,24a,24b Hgが拡散し易い層、 15a,15b,25a,25b,34a,34b,4
3,53 高濃度の拡散層(高濃度の反対導電型層)、 16a,16b,26a,26b,35a,35b 低
濃度の拡散層(低濃度の反対導電型層)、 17 保護膜、 18a,18b バンプ電極、 19 ホトダイオードアレイ(赤外線検知素子)、 20 信号読出し半導体集積回路、 31 CdTe基板(第1の基板)、 33 GaAs基板(第2の基板)、 42a Cdの組成比が高い領域、 42b Cdの組成比が低い領域。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 深さ方向に向かってカドミウムの組成比
    が減少している一導電型の水銀・カドミウム・テルル層
    に反対導電型層が形成されてなることを特徴とする赤外
    線検知素子。
  2. 【請求項2】 第1の基板上に深さ方向に向かってカド
    ミウムの組成比が増加している一導電型の水銀・カドミ
    ウム・テルル層を形成する工程と、 前記水銀・カドミウム・テルル層上に第2の基板を形成
    する工程と、 前記第1の基板を除去して前記第2の基板上に前記水銀
    ・カドミウム・テルル層を残す工程と、 前記水銀・カドミウム・テルル層にイオン注入し、反対
    導電型層を形成する工程とを有することを特徴とする請
    求項1に記載の赤外線検知素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 一導電型の水銀・カドミウム・テルル層
    と高濃度の反対導電型層との間に低濃度の反対導電型層
    が形成されてなることを特徴とする赤外線検知素子。
  4. 【請求項4】 一導電型の水銀・カドミウム・テルル層
    にイオン注入して不純物導入層を形成する工程と、 前記不純物導入層を除去する工程と、 前記不純物導入層が形成されていた領域の下方にあたる
    領域の水銀・カドミウム・テルル層にイオン注入し、さ
    らに加熱処理して、高濃度の反対導電型層を形成し、前
    記一導電型の水銀・カドミウム・テルル層と前記高濃度
    の反対導電型層との間に低濃度の反対導電型層を形成す
    る工程とを有することを特徴とする請求項3に記載の赤
    外線検知素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記一導電型の水銀・カドミウム・テル
    ル層は、深さ方向に向かってカドミウムの組成比が減少
    していること特徴とする請求項3に記載の赤外線検知素
    子。
  6. 【請求項6】 カドミウムの組成比が高いところと低い
    ところが横方向に分布している一導電型の水銀・カドミ
    ウム・テルル層のカドミウムの組成比が高いところに反
    対導電型層が形成されてなることを特徴とする赤外線検
    知素子。
  7. 【請求項7】 基板表面を選択的にエッチングし、凸部
    を形成する工程と、 液相成長により一導電型の水銀・カドミウム・テルル層
    を形成する工程と、 前記水銀・カドミウム・テルル層を平坦化する工程と、 前記凸部の上方の水銀・カドミウム・テルル層にイオン
    注入し、さらに加熱処理して、高濃度の反対導電型層を
    形成する工程とを有することを特徴とする請求項6に記
    載の赤外線検知素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記イオン注入するイオン種は、ボロ
    ン,キセノン,クリプトン又はインジウムであることを
    特徴とする請求項2、請求項4又は請求項7のいずれか
    に記載の赤外線検知素子の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100349236B1 (ko) * 2000-04-03 2002-08-19 주식회사 케이이씨 적외선 감지 소자 및 그 제조방법
WO2020189179A1 (ja) * 2019-03-20 2020-09-24 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 受光素子および受光素子の製造方法ならびに撮像装置

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