JPH09232087A - 高圧放電ランプ、高圧放電ランプ点灯装置および照明器具 - Google Patents

高圧放電ランプ、高圧放電ランプ点灯装置および照明器具

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JPH09232087A
JPH09232087A JP3514496A JP3514496A JPH09232087A JP H09232087 A JPH09232087 A JP H09232087A JP 3514496 A JP3514496 A JP 3514496A JP 3514496 A JP3514496 A JP 3514496A JP H09232087 A JPH09232087 A JP H09232087A
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JP
Japan
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pressure discharge
discharge lamp
starter
arc tube
electrodes
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JP3514496A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Okamura
和好 岡村
Hideki Ito
秀樹 伊藤
Yasuharu Takano
安春 高野
Hirochika Shiohama
弘親 塩浜
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Toshiba Lighting and Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Lighting and Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 始動性が良好であり、再始動時の待ち時間が
短いとともに、高効率のランプを始動できるようにす
る。 【解決手段】 一対の電極4,5が封装され、放電媒体
が封入された発光管3と、熱応動スイッチ8、複数個の
コンダクタンス成分が積層された非線形コンデンサ9、
双方向半導体スイッチ10の直列回路を含み、発光管3
に電気的に並列に接続され、発光管3の始動時に発光管
3の電極4,5間に高電圧を印加する始動器7と、発光
管3および始動器7を内蔵する外管2と、電源電圧を入
力して、高圧放電ランプ1を安定的に点灯するための安
定器14とを具備している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路照明や工場照
明、スポーツ施設、商業施設の照明などに用いられる高
圧放電ランプ、高圧放電ランプ点灯装置および照明器具
に関し、特に非線形コンデンサを含む始動器によりラン
プを始動させるものの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】高圧ナトリウムランプでは、一対の電極
を封装した発光管内に水銀、希ガスとしてキセノンガ
ス、ナトリウムが封入されている。この高圧ナトリウム
ランプで、始動器内蔵形のものは、発光管を包む外管内
に始動器が内蔵され、この始動器が発光管に対して並列
に接続されている。この始動器としては、熱応動スイッ
チとこの熱応動スイッチを加熱するヒータとを直列に接
続した構成のものが広く知られている。一方、特開平5
−290985号の公報に記載される始動器内蔵形の高
圧ナトリウムランプでは、外管内に非線形コンデンサを
含む始動器が内蔵され、この始動器が発光管に並列に接
続されているとともに、発光管不点時にパルスの発生を
停止させる機能を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した公報に記載さ
れる非線形コンデンサを含む始動器を内蔵した高圧ナト
リウムランプでは、並列接続される加熱抵抗により発光
管不点時にパルスの発生を停止させる機能を持たせるよ
うにしているが、一旦停電が発生したときに、始動器の
熱応動スイッチが十数分間以上は開状態であり、熱応動
スイッチが復帰する(閉状態となる)までランプが再始
動しないという問題があった。この復帰時間は、熱応動
スイッチとこれを加熱するヒータとを直列接続して構成
される始動器を内蔵した高圧ナトリウムランプに比べて
はるかに長い。また、始動器の熱応動スイッチは、ラン
プ点灯中閉状態になってしまうと、始動器に並列接続さ
れた発光管の放電電流が瞬時に絞られてランプが立ち消
えてしまう不具合があるため、ランプ点灯中は発光管の
放射熱で熱応動スイッチが開状態になるように設計され
ている。このような非線形コンデンサを含む始動器で
は、コンデンサ容量が小さく安定器からの誘起パルスが
低いために、安定な始動を確保するにあたって再始動時
に発光管の冷却時間を十分に長くとる必要がある。した
がって、再始動に十数分間という長い時間を要し、熱応
動スイッチとこれを加熱するヒータとを直列接続して構
成される始動器を内蔵したランプに比べて、再始動時間
が長いという問題がある。
【0004】そこで、非線形コンデンサの容量を増加し
て始動動作時の電流変化量を増やし、安定器からの誘起
パルスを高めることが考えられるが、容量を増やすため
には誘電体の厚さを薄くして電極間距離を短縮する必要
がある。しかし、高圧ナトリウムランプの外管内は真空
であり、大気よりも放電破壊しやすく、電極間距離を短
縮した場合に、電極間の沿面放電による破壊が生じて重
要な問題を起こす。また、メタルハライドランプのよう
な高圧放電ランプでも、外管内に大気よりも放電破壊が
生じやすい窒素ガスが封入されており、このような問題
が同様に生じてくる。
【0005】また、非線形コンデンサは、低温環境下で
はヒステリシス動作を開始する抗電圧が高くなって、始
動器が動作しずらくなり、ランプが始動し難くなるとい
う問題があった。
【0006】本発明は、このような従来の技術が有する
課題を解決するために提案されたものであり、始動性が
良好であり、再始動時の待ち時間が短いとともに、高効
率のランプを始動できるようにした始動器を備える高圧
放電ランプ、高圧放電ランプ点灯装置および照明器具を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に対応する本発
明の高圧放電ランプは、一対の電極が封装され、放電媒
体が封入された発光管と、複数個のコンダクタンス成分
が積層された非線形コンデンサを含み、発光管の始動時
に発光管の電極間に高電圧を印加する始動器と、発光管
および始動器を内蔵する外管とを具備した構成としてあ
る。ここで、放電媒体とは、ナトリウム、希ガス、所望
によって水銀を含む形態の他、ハロゲン化物、希ガスを
含む形態を許容する。また、非線形コンデンサとは、ヒ
ステリシス特性を有するコンデンサである。コンダクタ
ンス成分とは、所定の容量を持つ層状の誘電体をいう。
また、ここでいう積層とは、個々のコンダクタンス成分
の容量を変化させることなく、積層されることを意味す
る。
【0008】上述した構成によれば、複数個のコンダク
タンス成分を積層することにより、非線形コンデンサの
容量を大きくすることができ、この非線形コンデンサを
含む始動器が動作したときに、非線形コンデンサのヒス
テリシス動作に伴って、十分に高い始動パルス電圧を発
光管の電極間に印加することができる。
【0009】また、請求項2に対応する本発明の高圧放
電ランプは、一対の電極が封装され、放電媒体が封入さ
れた発光管と、熱応動スイッチ、複数個のコンダクタン
ス成分が積層された非線形コンデンサ、半導体スイッチ
の直列回路を含み、発光管の始動時に発光管の電極間に
高電圧を印加する始動器と、発光管および始動器を内蔵
する外管とを具備した構成としてある。ここで、熱応動
スイッチとしては例えばバイメタルを使用することがで
きる。また、半導体スイッチとしてはサイダック、トラ
イアック、サイリスタなどを使用することができる。
【0010】上述した構成によれば、複数個のコンダク
タンス成分を積層することにより、非線形コンデンサの
容量を大きくすることができる。これにより、始動器が
動作したときに、ヒステリシス動作する非線形コンデン
サの電流変化量が大きくなり、十分に高い始動パルス電
圧を発光管の電極間に印加することができる。また、こ
の始動器ではランプ点灯後はランプの放射熱で熱応動ス
イッチが加熱されてオフとなり、始動器の動作が停止さ
れる。
【0011】また、請求項3に対応する本発明の高圧放
電ランプは、一対の電極が封装され、放電媒体が封入さ
れた発光管と、熱応動スイッチ、複数個のコンダクタン
ス成分が積層された非線形コンデンサ、半導体スイッチ
の直列回路を含み、発光管に電気的に並列に接続され、
発光管の始動時に発光管の電極間に高電圧を印加する始
動器と、発光管および始動器を内蔵する外管とを具備し
た構成としてある。
【0012】上述した構成によれば、複数個のコンダク
タンス成分を積層することにより、非線形コンデンサの
容量を大きくすることができる。これにより、発光管に
並列接続される始動器が動作したときに、非線形コンデ
ンサのヒステリシス動作に伴って、十分に高い始動パル
ス電圧を発光管の電極間に印加することができる。ラン
プ点灯後は、熱応動スイッチがオフとなり、始動器が動
作を停止する。
【0013】また、請求項4に対応する本発明の高圧放
電ランプでは、複数個のコンダクタンス成分を電気的に
並列接続して積層することで非線形コンデンサを構成し
ている。
【0014】上述した構成によれば、電極面積を広くす
ることなく非線形コンデンサの容量を増すことができ、
外管内に内蔵される始動器が小形化できる。また、電極
間距離を縮めることなく、非線形コンデンサの容量を増
大できることから、大気中よりも絶縁破壊しやすい外管
の雰囲気中でも沿面破壊が生じない。非線形コンデンサ
の容量を増加できることは、ランプ始動時に十分に大き
な始動パルス電圧を始動器から発光管の電極間に加える
ことができ、始動動作の安定性が確保できる。
【0015】また、請求項5に対応する本発明の高圧放
電ランプでは、互いに容量が異なる複数個のコンダクタ
ンス成分を電気的に直列接続して積層することで非線形
コンデンサを構成している。
【0016】上述した構成によれば、容量の小さい側の
コンダクタンス成分ではヒステリシス特性の抗電圧が低
くなり、低温下の始動時にはこの容量の小さいコンダク
タンス成分が先行して動作し、容量の大きい側のコンダ
クタンス成分を加熱して抗電圧を低下させる。これによ
り、低温下でも始動器の動作が安定になり、ランプを良
好に始動できるようになる。
【0017】また、請求項6に対応する本発明の高圧放
電ランプ点灯装置は、請求項1ないし5記載の高圧放電
ランプと、電源電圧を入力して、高圧放電ランプを安定
的に点灯するための安定器とを具備した構成としてあ
る。
【0018】上述した構成によれば、始動器を構成する
非線形コンデンサの容量を大きくとれることから、始動
時に非線形コンデンサがヒステリシス動作した際に、非
線形コンデンサに生じる電流変化量を大きくできる。こ
れにより、始動時に安定器からは高い誘起電圧を発光管
に印加することができ、ランプの始動を安定に行なえ
る。
【0019】また、請求項7に対応する本発明の高圧放
電ランプ点灯装置は、請求項1ないし5記載の高圧放電
ランプと、電源電圧を入力して、高圧放電ランプを安定
的に点灯するための水銀灯用の安定器とを具備した構成
としてある。
【0020】上述した構成によれば、水銀灯用の安定器
が比較的小型であることから、ランプ点灯装置を小形に
構成できる。
【0021】また、請求項8に対応する本発明の照明器
具は、請求項1ないし5記載の高圧放電ランプと、高圧
放電ランプを収容する照明器具本体とを具備した構成と
してある。
【0022】上述した構成によれば、始動器から十分に
高い始動電圧を発光管に印加できることから、始動動作
の安定な高圧放電ランプを備えた照明器具を提供でき
る。
【0023】また、請求項9に対応する本発明の照明器
具は、請求項6または7記載の高圧放電ランプ点灯装置
と、高圧放電ランプ点灯装置を収容する照明器具本体と
を具備した構成としてある。
【0024】上述した構成によれば、始動動作が安定で
あって、しかも小型な照明器具を提供できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。図1の回路構成図に、本発明
による高圧放電ランプ点灯装置の一実施形態を示す。ま
た、図2に本発明を高圧ナトリウムランプに適用した場
合のランプ構造図を示す。これらの図で、真空に保たれ
た外管2内には、一対の電極4,5を封装した発光管3
が収容されている。この発光管3内には、放電媒体とし
て水銀、キセノンガス、ナトリウムが封入されている。
一方の電極4に接続された始動補助導体6は、発光管3
の外側に近接して設置され、他方の電極5の近傍まで延
びている。この外管2内には、始動器7が内蔵されてお
り、始動器7は発光管3と並列に接続されている。この
始動器7は、熱応動スイッチ8、非線形コンデンサ9、
双方向半導体スイッチ10の直列回路により構成されて
いる。非線形コンデンサ9は、後述するように複数個の
コンダクタンス成分が積層されることで構成されてい
る。発光管3と始動器7の並列接続された一端は、外管
2の一方の接続端子(口金の一端)11に接続され、並
列接続された他端は外管2の他方の接続端子(口金の他
端)12に接続されている。
【0026】高圧放電ランプ1に電力を供給する商用交
流電源13の一端は、ランプを安定的に点灯するための
チョークコイルからなる安定器14を介して外管2の上
記一方の接続端子11に接続され、商用交流電源13の
他端は上記他方の接続端子12に接続されている。商用
交流電源13には、力率改善コンデンサ15が並列に接
続されている。安定器14としては、比較的小型で汎用
性のある水銀灯用の安定器を用いるのが望ましい。
【0027】なお、発光管3のより具体的な構成として
は、始動ガスとしてキセノンが常温で27kpa封入さ
れ、発光金属として重量比15%ナトリウムを含有する
水銀アマルガムが25mg封入されている。発光管3の
内径は6.8mmであり、電極間距離は95mmに設定
されている。定格ランプ電力は360Wであり、二次無
負荷電圧が200Vの安定器14と組み合わせてある。
【0028】このような構成の高圧放電ランプ点灯装置
では、発光管3が消灯している状態で、交流電源13か
ら安定器14を介して始動器7に電圧が印加されると、
熱応動スイッチ8を介して非線形コンデンサ9がヒステ
リシス動作を開始する。この非線形コンデンサ9の発振
によって生じたパルス電圧および安定器14の二次電圧
が始動補助導体6に印加され、始動補助導体6と電極5
と間に放電が行なわれる。これにより、発光管3の電極
4,5間は放電を生じやすい状態となり、非線形コンデ
ンサ9によるパルス発振により電極4,5間に放電が開
始され、発光管3が点灯する。ランプが点灯すると、発
光管3から発生する熱により熱応動スイッチ9が加熱さ
れてオフされ、始動器7の動作が停止する。また、始動
補助導体6も発光管3が発する熱により加熱されて、発
光管3から離れる。
【0029】つぎに、非線形コンデンサの構成を図3
(a),(b)に基づいて説明する。この図で、上下に
積層されている強誘電体基板16,17は、チタン酸バ
リウムを主成分とし、一部をストロンチウム、鉛などで
置換した焼成体からなる。強誘電体基板16,17は、
キューリ温度以上で常誘電体となる。これら強誘電体基
板16,17の両面には、銀による電極膜18,19お
よび20,21がそれぞれ被着されている。上側の強誘
電体基板16の上面電極膜18は、導通ライン22によ
り下側の強誘電体基板17の上面電極膜20に接続され
ている。また、上側の強誘電体基板16の下面電極膜1
9は、導通ライン23により下側の強誘電体基板17の
下面電極膜21に接続されている。電極膜18,19お
よび20,21をそれぞれ被着した上下の強誘電体基板
16,17は、それぞれコンダクタンス成分C1,C2
を形成し、結晶化ガラス24を間に挟んで接合積層され
る。また、コンデンサ上面を被覆する結晶化ガラス25
の上面には、電極26が被着され、この電極26には、
リード線27が導電性ガラス28を介して接続されてい
る。さらに、コンデンサ下面を被覆する結晶化ガラス3
0の下面には、電極31が被着され、この電極31に
は、リード線32が導電性ガラス33を介して接続され
ている。上側電極28と電極膜18との接続部29、お
よび下側電極31と電極膜21との接続部34は、例え
ばペースト状の導電性接合材を用い、この接合材を焼結
することで接続が行なわれている。
【0030】このように構成される非線形コンデンサ9
では、図3(b)に示すように上下のコンダクタンス成
分C1,C2が導通ライン22,23によって並列接続
された積層構造をなしている。この非線形コンデンサ9
は、例えば直径20mm、厚みが1mmに形成され、ラ
ンプ動作時の200〜300℃の温度下で1000pF
の静電容量を有するように設計されている。このように
この非線形コンデンサ9では、コンダクタンス成分C
1,C2を並列接続して積層したので、容量が増大し、
始動動作時の電流変化量を増やすことができ、安定器1
4で発生する誘起パルス電圧を高められる。この非線形
コンデンサ9を有する上記始動器を用いたランプ7で
は、例えば3000〜4000Vの高さの始動パルスを
発生させることができ、発光管3を容易に始動させるこ
とができるとともに、高い封入圧でキセノンガスを封じ
た高効率発光管の始動も可能である。
【0031】つぎに、他の実施形態の非線形コンデンサ
35を図4(a),(b)に基づいて説明する。この図
で、上側の強誘電体基板36の上下両面には銀による電
極膜37,38が被着され、コンダクタンス成分C3を
形成している。このコンダクタンス成分C3の厚みは1
mm程度である。また、上側の強誘電体基板36に比べ
てやや厚みを厚くした下側の強誘電体基板39の上下両
面にも、銀による電極膜40,41が被着され、コンダ
クタンス成分C4を形成している。このコンダクタンス
成分C4の厚みは、2〜3mm程度に設定され、上側の
コンダクタンス成分C3に比べて容量が小さい。また、
このコンダクタンス成分C4では、強誘電体基板39の
主成分であるチタン酸バリウムの一部と置換される物質
の成分量を変えることにより、ヒステリシス特性の抗電
圧を上側のコンダクタンス成分C3に比べて低く設定し
ている。電極膜37,38および40,41をそれぞれ
被着した上下の強誘電体基板36,39は、結晶化ガラ
ス42を間に挟んで接合積層され、上側の強誘電体基板
36の下面電極膜38と下側の強誘電体基板39の上面
電極膜40との接続部43は、例えばペースト状の導電
性接合材を用い、この接合材を焼結することで接続が行
なわれる。また、コンデンサ上面を被覆する結晶化ガラ
ス44の上面には、電極45が被着され、この電極45
には、リード線46が導電性ガラス47を介して接続さ
れている。さらに、コンデンサ下面を被覆する結晶化ガ
ラス49の下面には、電極50が被着され、この電極5
0には、リード線51が導電性ガラス52を介して接続
されている。上側電極45と電極膜37との接続部4
8、および下側電極50と電極膜41との接続部53
は、導電性接合材により接続が行なわれている。
【0032】このようにこの非線形コンデンサ35で
は、図4(b)に示したように互いに容量が異なるコン
ダクタンス成分C3,C4を接続部43によって直列接
続して積層した構成となっている。この非線形コンデン
サ35では、下側のコンダクタンス成分C4の容量が小
さく、抗電圧を低く設定してあるので、低温下でランプ
を始動しようとする場合に、下側のコンダクタンス成分
C4が先行して動作し、発熱する。これにより、上側の
コンダクタンス成分C3を加熱することができ、上側の
コンダクタンス成分C3の抗電圧が下がり、始動器7が
安定に動作することから、低温下でも発光管3を容易に
始動できる。このような非線形コンデンサ35の構成で
は、加熱抵抗を用いるより、熱伝導が高められ、有効で
ある。
【0033】また、直列接続することによって、容量が
低下するが、図5(a)に示すように積層直列接続した
コンダクタンス成分C3,C4と積層直列接続したコン
ダクタンス成分C3,C4を、さらに積層並列接続した
構造とすることにより、容量を増大した非線形コンデン
サ54を構成することができる。
【0034】また、図5(b)に示すように積層並列接
続したコンダクタンス成分C5,C6と積層並列接続し
たコンダクタンス成分C6,C8とを、さらに積層直列
接続した構造とすることでも、図4と同様な機能を持た
せた容量の大きい非線形コンデンサ55を構成できる。
【0035】また、複数個のコンダクタンス成分を直列
に積層することにより、一つ一つのコンダクタンス成分
の耐電圧を小さくすることができ、外管内のように大気
に比べて放電破壊しやすい雰囲気でも、非線形コンデン
サの沿面放電による破壊を防止できる。図4および図5
に示す非線形コンデンサ35,54,55も図1に示し
た高圧放電ランプ1に使用することができる。
【0036】つぎに、上記高圧放電ランプを用いた照明
器具を図6に基づいて説明する。この図で、照明器具本
体56の下面には反射板57が設けられ、この反射板5
7の下部に高圧放電ランプ1が装着されている。また、
器具本体56内には安定器14が収容され、この安定器
14がリード線58により高圧放電ランプ1に接続され
ている。安定器14として比較的小型で汎用性のある水
銀灯用の安定器を用いれば、照明器具を小形化すること
ができるという利点がある。この照明器具は、器具本体
56の上部に設けられた取付け金具59を用いて天井な
どの所定部位に設置される。
【0037】なお、上述した実施形態では、高圧ナトリ
ウムランプについて適用した例を説明したが、発光管内
に放電媒体として水銀、アルゴン、ハロゲン化物を封入
したメタルハライドランプにも本発明は適用できる。メ
タルハライドランプでは、外管内に窒素ガスが封入され
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項3に対応する本発明によれば、複数個のコンダクタン
ス成分を積層した非線形コンデンサを始動器に用いたこ
とにより、コンデンサ容量を大きくすることができ、始
動動作時の電流変化分を増大できることから、始動パル
スを高められる。これにより、安定にランプを始動でき
るとともに、高い封入圧で放電媒体を封入した高効率の
高圧放電ランプも始動できるという利点がある。始動が
安定に行なえることは、再始動時の発光管の冷却時間を
短くすることができ、再始動時の待ち時間を従来に比べ
て短縮できる。
【0039】また、請求項4に対応する本発明によれ
ば、非線形コンデンサを、複数個のコンダクタンス成分
を並列接続した積層構造とすることにより、コンデンサ
容量を増加させることができる。従来は、非線形コンデ
ンサの容量を増すには、電極間距離を縮める必要があ
り、大気中よりも放電破壊しやすい真空や窒素雰囲気の
外管内での沿面破壊が問題となっていたが、本発明では
このような沿面破壊を回避することができるという利点
がある。一方、電極面積を広くしても非線形コンデンサ
の容量を大きくすることができるが、高圧放電ランプの
外管内に内蔵する非線形コンデンサが大型化するという
問題が生じてしまう。本発明では非線形コンデンサを大
型化することなく、容量を大きくすることができるとい
う利点がある。
【0040】また、請求項5に対応する本発明によれ
ば、非線形コンデンサを構成するにあたって、互いに容
量が異なる複数のコンダクタンス成分を直列接続して積
層することで、容量の小さい側のコンダクタンス成分に
ついてはヒステリシス特性の抗電圧を低く設定すること
ができる。これにより、低温下では始動時に抗電圧の低
い方のコンダクタンス成分が先行して動作し、他方のコ
ンダクタンス成分を加熱して抗電圧を下げるため、低温
化でのランプの始動性を高められるという利点がある。
【0041】また、請求項6に対応する本発明によれ
ば、安定な始動が行なえ、高効率のランプを始動できる
とともに、再始動時の待ち時間の短い良好な特性を備え
た高圧放電ランプ点灯装置を提供できる。
【0042】また、請求項7に対応する本発明によれ
ば、比較的小型で汎用性のある水銀灯用の安定器を用い
ることで、高圧放電ランプ点灯装置を小形化できるとい
う利点がある。
【0043】また、請求項8と請求項9に対応する本発
明によれば、始動性が良好であり、高効率のランプの始
動に有利であるとともに、再始動時の待ち時間の短い優
れた特性を備えた照明器具を提供できる。また、比較的
小型で汎用性のある水銀灯用の安定器を用いることで、
照明器具を小形化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高圧放電ランプ点灯装置の一実施
形態を示す回路構成図である。
【図2】本発明を適用した高圧ナトリウムランプを示す
構造図である。
【図3】始動器に用いられる非線形コンデンサを示し、
(a)はこの非線形コンデンサの縦断面図、(b)はこ
の非線形コンデンサの回路図である。
【図4】他の実施形態の非線形コンデンサを示し、
(a)はこの非線形コンデンサの縦断面図、(b)はこ
の非線形コンデンサの回路図である。
【図5】さらに他の実施形態の非線形コンデンサを示
し、(a)はコンダクタンス成分を直並列接続して積層
した非線形コンデンサの回路図、(b)はコンダクタン
ス成分を並直列接続して積層した非線形コンデンサの回
路図である。
【図6】本発明による照明器具を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 高圧放電ランプ 2 外管 3 発光管 4,5 電極 6 始動補助電極 7 始動器 8 熱応動スイッチ 9,35,54,55 非線形コンデンサ 10 双方向半導体スイッチ 11,12 接続端子 13 商用交流電源 14 安定器 15 力率改善コンデンサ 16,17 強誘電体基板 18,19,20,21 電極膜 22,23 導通ライン 24,25,30 結晶化ガラス 26,31 電極 27,32 リード線 28,33 導電性ガラス 29,34 接続部 36,39 強誘電体基板 37,38,40,41 電極膜 42,44,49 結晶化ガラス 45,50 電極 46,51 リード線 47,52 導電性ガラス 48,53 接続部 56 照明器具本体 57 反射板 58 リード線 59 取付け器具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩浜 弘親 東京都品川区東品川四丁目3番1号 東芝 ライテック株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の電極が封装され、放電媒体が封入
    された発光管と、 複数個のコンダクタンス成分が積層された非線形コンデ
    ンサを含み、発光管の始動時に発光管の電極間に高電圧
    を印加する始動器と、 発光管および始動器を内蔵する外管とを具備しているこ
    とを特徴とする高圧放電ランプ。
  2. 【請求項2】 一対の電極が封装され、放電媒体が封入
    された発光管と、 熱応動スイッチ、複数個のコンダクタンス成分が積層さ
    れた非線形コンデンサ、半導体スイッチの直列回路を含
    み、発光管の始動時に発光管の電極間に高電圧を印加す
    る始動器と、 発光管および始動器を内蔵する外管とを具備しているこ
    とを特徴とする高圧放電ランプ。
  3. 【請求項3】 一対の電極が封装され、放電媒体が封入
    された発光管と、 熱応動スイッチ、複数個のコンダクタンス成分が積層さ
    れた非線形コンデンサ、半導体スイッチの直列回路を含
    み、発光管に電気的に並列に接続され、発光管の始動時
    に発光管の電極間に高電圧を印加する始動器と、 発光管および始動器を内蔵する外管とを具備しているこ
    とを特徴とする高圧放電ランプ。
  4. 【請求項4】 複数個のコンダクタンス成分は、電気的
    に並列接続されていることを特徴とする請求項1ないし
    3いずれか一記載の高圧放電ランプ。
  5. 【請求項5】 複数個のコンダクタンス成分は、電気的
    に直列接続されていて、直列接続されたコンダクタンス
    成分は互いに容量が異なることを特徴とする請求項1な
    いし3いずれか一記載の高圧放電ランプ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5記載の高圧放電ランプ
    と、 電源電圧を入力して、高圧放電ランプを安定的に点灯す
    るための安定器とを具備していることを特徴とする高圧
    放電ランプ点灯装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5記載の高圧放電ランプ
    と、 電源電圧を入力して、高圧放電ランプを安定的に点灯す
    るための水銀灯用の安定器とを具備していることを特徴
    とする高圧放電ランプ点灯装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし5記載の高圧放電ランプ
    と、 高圧放電ランプを収容する照明器具本体とを具備してい
    ることを特徴とする照明器具。
  9. 【請求項9】 請求項6または7記載の高圧放電ランプ
    点灯装置と、 高圧放電ランプ点灯装置を収容する照明器具本体とを具
    備していることを特徴とする照明器具。
JP3514496A 1996-02-22 1996-02-22 高圧放電ランプ、高圧放電ランプ点灯装置および照明器具 Withdrawn JPH09232087A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1193735A1 (en) * 2000-09-28 2002-04-03 Toshiba Lighting & Technology Corporation High pressure discharge lamp and lighting apparatus using the lamp
US6845551B2 (en) * 2003-06-12 2005-01-25 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Method of making a power electronics capacitor

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