JPH09230722A - 画像定着装置、定着方法およびそれに用いる定着剤 - Google Patents

画像定着装置、定着方法およびそれに用いる定着剤

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JPH09230722A
JPH09230722A JP3359796A JP3359796A JPH09230722A JP H09230722 A JPH09230722 A JP H09230722A JP 3359796 A JP3359796 A JP 3359796A JP 3359796 A JP3359796 A JP 3359796A JP H09230722 A JPH09230722 A JP H09230722A
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JP
Japan
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image
dispersion medium
copolymer resin
fixing
resin particles
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JP3359796A
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English (en)
Inventor
Tomohiro Shinpo
朋弘 新保
Masumi Nishizawa
麻純 西澤
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像剥がれのなく、耐候性が良い画像を湿式
現像剤によって形成する。 【解決手段】 静電潜像を湿式現像剤によって現像して
画像を形成する画像形成手段における定着装置、および
定着方法であって、画像を形成した記録媒体を帯電する
手段によって帯電した後に、樹脂粒子を電気絶縁性分散
媒中に分散した定着剤を帯電した記録媒体上に塗布する
定着装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電潜像を湿式現像剤
によって現像することによって形成した画像を定着する
定着装置および定着方法に関し、とくにカラー画像を形
成するプリント装置の画像定着装置、定着方法およびそ
れに用いる定着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】帯電した感光材料に像露光により形成し
た静電潜像あるいは誘電体上に形成した静電潜像を湿式
現像剤によって現像することによって得られる画像は、
使用する湿式現像剤の着色剤含有樹脂粒子の粒径が小さ
いため解像性に優れるという長所を有している。湿式現
像剤による現像で形成した画像は、加熱ローラによって
熱定着したり、湿式現像剤中の樹脂粒子を分散していた
分散媒を加熱装置によって除去した後にローラで定着す
る方法が行われていた。
【0003】ところが、これらの方法では、画像の定着
が不十分である場合が多く、このために得られる画像の
剥がれ、あるいは形成された画像の付着特性が充分では
なかった。そこで、画像の定着性を高めるために、樹脂
結着剤を溶解した樹脂溶液を、ディップコート、スプレ
ー、コロナ放電によるスクイーズを行うコロナ・スクイ
ーズ法等によって塗布乾燥して保護膜を形成する方法が
提案されている。しかしながら、樹脂溶液の塗布によっ
て形成された透明保護膜は、画像の保護に効果を発揮す
るものの、保護膜の厚さの調整が容易ではないととも
に、保護膜の膜厚が均一ではないので、とくにカラー画
像上に保護膜を形成した場合には、画像品質に悪影響を
及ぼすという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、湿式現像剤
によって形成した画像の定着特性を向上させることを課
題とするものであり、とくにカラー画像上に特性の優れ
た保護膜を形成することができる画像定着装置および定
着方法を提供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、静電潜像を湿
式現像剤を用いた現像で画像を形成する画像形成手段に
おける定着装置において、画像を形成した記録媒体を帯
電する手段、樹脂粒子を電気絶縁性分散媒中に分散した
定着剤を帯電した部材上に塗布する手段を有することを
特徴とする定着装置である。また、静電潜像を湿式現像
剤での現像による画像形成方法において、画像を形成し
た記録媒体を帯電した後に、記録媒体を樹脂粒子を電気
絶縁性分散媒中に分散した定着剤と接触して記録媒体上
に樹脂粒子層を形成した後に、乾燥もしくは熱ロールに
よる加熱処理を行う定着方法である。すなわち、本発明
の定着装置及び定着方法は、樹脂粒子を分散した湿式現
像剤と同様の透明な現像剤を使用するものであり、定着
剤を塗布すべき記録媒体を帯電し、湿式現像剤の現像処
理と同様に塗布することによって、定着剤の塗布層を形
成するものである。
【0006】また、この定着装置および定着方法に用い
る定着剤は、電気絶縁性分散媒中に少なくとも2種以上
のモノマー成分からなる共重合樹脂粒子を分散したもの
であって、共重合樹脂粒子と前記分散媒とが、共重合樹
脂における少なくとも1種のモノマー成分のみから構成
されるホモポリマーの溶解度パラメーター値δp1 と分
散媒の溶解度パラメータ値δs1 との差Δδ1 が1.0
以上であるとともに、他の少なくとも1種のモノマー成
分のみから構成されるホモポリマーの溶解度パラメータ
ー値δp2 と分散媒の溶解度パラメーター値δs1 との
差Δδ2 が1.0以下であり、かつΔδ1 とΔδ2 との
差Δ(Δδ1 −Δδ2 )が少なくとも0.5以上の関係
を有するものであって、かつ共重合樹脂粒子が分散媒に
不要な核部分と、該核部分を包む分散媒に溶解、または
膨潤する外縁部分からなることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明を
説明する。図1は、本発明の定着装置の一実施例を説明
する図である。本発明の定着装置は、各種の静電記録方
法を用いた画像形成装置において適用することが可能で
あるが、とくにイオン流を制御する静電記録ヘッドを用
いた画像形成装置における定着装置に適用することが好
ましい。イオン流を制御する静電記録方式では、イオン
流の制御は、放電によって生じたイオンを電界の制御に
よって記録媒体上に電荷パターンを形成することにより
行われているが、イオン流を制御するための電極板間に
印加する電圧を制御する電圧制御、あるいは電極板間に
印加する電圧パルスのパルス幅を制御をすることで各ド
ット毎の階調制御が可能となり、従来の静電的な手段に
よって画像を形成する方法では得られなかった階調制御
を形成することが可能であり、記録ドットが網点印刷的
にドット毎に変換され、ドット毎の体積階調と面積階調
とを同時に制御する階調濃度制御および階調再現能力が
エッジ部等の微妙な再現を可能とし、その他の静電記録
方法に比べて優れた分解能の高い画像を得ることが可能
であるという特徴を有している。
【0008】図1において、アルミニウム等の金属等か
らなるドラム1上に静電記録紙5を紙送りロール6によ
って供給し静電記録ヘッド2によって静電潜像を形成す
る。静電潜像が形成された静電記録紙は、ローラ現像機
3によって第1色目の湿式現像剤によって画像が形成さ
れる。次いで、静電記録紙は、紙送りロール6まで戻
り、その際に除電器8によって除電された後に、次に静
電記録ヘッド2によって第2色目の静電潜像が形成さ
れ、現像機3によって第2色目の現像が行われる。この
ようにして、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの
4色の画像の形成を行い、次いで、静電記録ヘッドによ
って一様に帯電した後にローラー型定着剤塗布装置4に
よって静電記録紙上に定着剤層を形成する。次いで、定
着ロール7によって定着剤を加熱処理する。
【0009】また、図2は、本発明の定着装置の他の実
施例を説明する図であり、スリット型の定着装置を有す
る画像形成装置を説明する図である。図1と同様に、静
電記録紙5上に静電記録ヘッド2により、静電潜像を形
成した後に、スリット型現像機9によって各色毎に現像
を行う。スリット型現像機には、現像剤貯槽10から現
像剤が供給されており、定着剤貯槽12からスリット型
定着剤塗布装置に定着剤が供給されている。
【0010】また、定着は、以上のようにイエロー、マ
ゼンタ、シアン、ブラックの4色の現像後に一括して定
着を行っても、あるいはそれぞれの現像剤による現像後
に定着を行っても良い。また、本発明の定着装置および
定着方法は、以上のような静電記録紙上への画像の形成
に限らず感光体あるいは誘電体上に形成した画像を記録
媒体上に転写する画像形成方法においても同様に適用す
ることができ、また紙、合成樹脂フイルム等の基体に光
導電層を形成した記録媒体上に直接に静電潜像を形成す
る画像形成方法のいずれの方法にも適用することができ
る。
【0011】さらに、定着剤中には、紫外線吸収剤、あ
るいは蛍光増白剤等の色調調整剤を含有させても良く、
これらは樹脂粒子の造粒工程において添加しても、ある
いは樹脂粒子の分散液中に混合しても良い。紫外線吸収
剤としては、有機系紫外線吸収剤として、サリチル酸系
紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾ
トリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫
外線吸収剤を挙げることができる。また、無機系紫外線
吸収剤としては、超微粒子酸化亜鉛、超微粒子二酸化チ
タン等を挙げることができる。
【0012】本発明に使用することができる定着剤は、
着色剤を含有した湿式現像剤に使用する樹脂と同様の合
成樹脂を用いた樹脂粒子を用いることができ、湿式現像
剤の着色樹脂粒子と同一の樹脂であっても異なる樹脂で
あっても良い。樹脂粒子は、少なくとも2種以上の共重
合樹脂からなることが必要で、この共重合樹脂を電気絶
縁性分散媒中に分散した定着剤中には、電荷制御剤を含
有していても良い。使用することができる共重合樹脂と
分散媒とが、本出願人が先に特願平7−46760号と
して出願したように、以下の関係を満たすことが必要で
ある。
【0013】すなわち、共重合樹脂における少なくとも
1種のモノマー成分のみから構成されるホモポリマーの
溶解度パラメーター値(以下、SP値という)δp1
分散媒のSP値δs1 との差Δδ1 が1.0以上である
と共に、他の少なくとも1種のモノマー成分のみから構
成されるホモポリマーのSP値δp2 と分散媒のSP値
δs1 との差Δδ2 が1.0以下であり、かつΔδ1
Δδ2 との差△(Δδ1−Δδ2)が少なくとも0.5以
上の関係を有するものであって、かつ共重合樹脂粒子が
分散媒に不溶な核部分と、該核部分を包む、分散媒に溶
解又は膨潤する外縁部部分とから構成されている。そし
て、このような2種以上のモノマー成分から構成される
共重合樹脂を、電荷制御剤とともに該樹脂に対して溶解
性の高い溶媒に溶解した後、樹脂溶液を電気絶縁性分散
媒と置換することによって定着剤を得ることができる。
【0014】電気絶縁性分散媒としては、1010Ω・c
m以上の体積抵抗を有している液状の脂肪族炭化水素を
用いることができるが、本発明においては、上記したS
P値における共重合樹脂との関係を基準にして選択され
る。すなわち、樹脂粒子を構成する共重合樹脂との関係
において、共重合樹脂が分散媒に不要な核部分と、該核
部分を包む分散媒に溶解または膨潤する外縁部分とから
なるように選択される。ただし、本発明の定着剤は、湿
式現像剤による現像を行うことにより得られる記録画像
を、さらに一様に帯電し、画像を形成する場合と同様に
現像を行い定着層を得るという工程をとるために、分散
媒として使用可能な溶媒は、形成された記録画像を乱さ
ないものである必要がある。使用可能な分散媒として
は、n−ヘキサン(SP値7.3)、n−ヘプタン
(7.5)、n−オクタン(7.5)、ノナン(7.
6)、デカン(7.7)、ドデカン(7.9)、シクロ
ヘキサン(8.2)等が例示される。また、エクソン社
製のアイソパーG、アイソパーH、アイソパーK、アイ
ソパーL、アイソパーM(これらのSP値は7.0〜
7.3)等を使用することが好ましい。
【0015】そして、本発明の定着剤において、好まし
い共重合樹脂と分散媒との組合わせについて下記に例示
する。まず、n−ヘキサン(SP値=7.3)を分散媒
とする場合について、好ましい共重合樹脂と、その共重
合樹脂における一方のモノマー成分のみから構成される
ホモポリマーの溶解度パラメータ値δp1 と分散媒の溶
解度パラメータ値δs1との差Δδ1、他方のモノマー成
分のみから構成されるホモポリマーの溶解度パラメータ
値δp2と分散媒の溶解度パラメータ値δs1との差Δδ
2、Δδ1とΔδ2との差Δ(Δδ1−Δδ2) を挙げる。
但し、括弧内の数値は、そのモノマー成分のみから構成
されるホモポリマーの溶解度パラメータ値を示す。
【0016】エチレン(8.1)−酢酸ビニル(9.
4)共重合樹脂、Δδ1 =0.8、Δδ2 =2.1、Δ
(Δδ1−Δδ2)=1.3 エチレン(8.1)−メチルアクリレート(9.7)共
重合樹脂、Δδ1 =0.8、Δδ2 =2.4、Δ(Δδ
1−Δδ2)=1.6 エチレン(8.1)−エチルアクリレート(9.2)共
重合樹脂、Δδ1 =0.8、Δδ2 =1.9、Δ(Δδ
1−Δδ2)=1.1 スチレン(9.1)−イソプレン(8.15)共重合樹
脂、Δδ1 =0.9、Δδ2 =1.8、Δ(Δδ1−Δ
δ2)=0.9 ラウリルメタクリレート(8.2)−メチルメタクリレ
ート(9.3)共重合樹脂、Δδ1 =0.9、Δδ2
2.0、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.1 ラウリルメタクリレート(8.2)−エチルメタクリレ
ート(9.1)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
1.8、Δ(Δδ1−Δδ2)=0.9 ラウリルメタクリレート(8.2)−メチルアクリレー
ト(9.7)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2=2.
4、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.3 ラウリルメタクリレート(8.2)−エチルアクリレー
ト(9.2)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2=1.
9、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.0 ラウリルメタクリレート(8.2)−プロピルアクリレ
ート(9.0)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
1.7、Δ(Δδ1−Δδ2)=0.8 ステアリルメタクリレート(8.2)−メチルメタクリ
レート(9.3)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
2.0、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.1 ステアリルメタクリレート(8.2)−エチルメタクリ
レート(9.1)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
1.8、Δ(Δδ1−Δδ2)=0.9 ステアリルメタクリレート(8.2)−メチルアクリレ
ート(9.7)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
2.4、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.5 ステアリルメタクリレート(8.2)−エチルアクリレ
ート(9.2)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
1.9、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.0 ステアリルメタクリレート(8.2)−プロピルアクリ
レート(9.0)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
1.7、Δ(Δδ1−Δδ2)=0.8 イソボニルメタクリレート(8.2)−メチルメタクリ
レート(9.3)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
2.0、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.1 イソボニルメタクリレート(8.2)−エチルメタクリ
レート(9.1)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
1.8、Δ(Δδ1−Δδ2)=0.9 イソボニルメタクリレート(8.2)−メチルアクリレ
ート(9.7)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
2.4、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.3 イソボニルメタクリレート(8.2)−エチルアクリレ
ート(9.2)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
1.9、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.0 イソボニルメタクリレート(8.2)−プロピルアクリ
レート(9.0)共重合樹脂、Δδ1=0.9、Δδ2
1.7、Δ(Δδ1−Δδ2)=0.8 t−ブチルメタクリレート(8.3)−メチルメタクリ
レート(9.3)共重合樹脂、Δδ1=1.0、Δδ2
2.0、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.0 t−ブチルメタクリレート(8.3)−エチルメタクリ
レート(9.1)共重合樹脂、Δδ1=1.0、Δδ2
1.8、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.0 t−ブチルメタクリレート(8.3)−メチルアクリレ
ート(9.7)共重合樹脂、Δδ1=1.0、Δδ2
2.4、Δ(Δδ1−Δδ2)=1.4 t−ブチルメタクリレート(8.3)−エチルアクリレ
ート(9.2)共重合樹脂、Δδ1=1.0、Δδ2
1.9、Δ(Δδ1−Δδ2)=0.9 t−ブチルメタクリレート(8.3)−プロピルアクリ
レート(9.0)共重合樹脂、Δδ1=1.0、Δδ2
1.7、Δ(Δδ1−Δδ2)=0.7等が例示される。
また、これらの共重合樹脂は、上述した分散媒における
SP値から明らかなように、n−ヘプタン、n−オクタ
ン、ノナン、デカン、ドデカン、シクロヘキサン等もn
−ヘキサン同様に使用できるものである。
【0017】本発明の定着剤中に添加する電荷制御剤と
しては、ナフテン酸ジルコニウム、ナフテン酸マグネシ
ウム、ナフテン酸コバルト等のナフテン酸金属塩、ジア
ルキルスルホコハク酸金属塩、含金属アゾ色剤類、オク
チル酸金属塩、ドデシル酸金属塩等の金属石鹸、セハリ
ン等の燐脂質、n−デシルアミン等の有機アミン類等を
用いることができる。とくに、ナフテン酸のジルコニウ
ム、マグネシウム、コバルト、マンガン、イットリウ
ム、ニッケル塩等の金属塩を使用することが好ましい。
また、電荷制御剤は、定着剤の製造工程において樹脂溶
液中に添加することが好ましいが、また樹脂粒子を分散
した定着剤中に添加してもよい。本発明の定着装置およ
び定着方法は、湿式現像剤によって形成した画像を樹脂
粒子を分散した定着剤を帯電した記録媒体と接触するこ
とによって記録媒体上に樹脂粒子の層を形成させるもの
であり、均一な樹脂粒子の層を形成することができるの
で、形成した画像の剥がれ等がなく、定着性を向上させ
ることができる。
【0018】
【実施例】以下に、実施例を示し、本発明を説明する。
なお、実施例中の「部」は重量部であり、「%」は重量
%を示す。 実施例1 (1)湿式現像剤の調製 2−エチルヘキシルメタクリレート:N,N−ジメチルアクリルアミド=80 :20(重量比)の共重合樹脂 …1部 カーボンブラック(MA−100 三菱化学製) …1部 ナフテン酸ジルコニウム(ニッカナフテックスZr 日本化学産業製) …1部 からなる組成物3.0gをテトラヒドロフラン30g中
に溶解した後、超音波ホモジナイザー(日本精機製作所
製 US−300T)を使用して室温にて分散させ、次
いで、室温のアイソパーG(エクソン社製)360g中
に超音波を照射しながら添加し、次いでエバポレーター
を使用して、テトラヒドロフランを蒸発除去し、再度、
超音波ホモジナイザーによって分散処理し、ブラック湿
式現像剤を得た。
【0019】 (2)定着剤の調製 エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(三井デュポンポリケミカル社製 EVAF LEX EVA250 エチレン:酢酸ビニル=72:28(重量比)の共重合 樹脂) …1部 ナフテン酸ジルコニウム(ニッカナフテックスZr 日本化学産業製) …1部 からなる組成物2.0gをテトラヒドロフラン20g中
に溶解した後、湿式現像剤の製造と同様の操作により樹
脂粒子を含有する定着剤を得た。湿式現像剤は、アイソ
パーGでトナー濃度1重量%に調製するとともに、定着
剤も濃度1重量%に調製し、以下の現像工程において使
用した。静電記録紙(DScan セイコー電子製 静
電プロッター用)上に、表面電位−15〜−20Vの種
々の静電パターンを形成させた後、ブラック湿式現像剤
を使用し、ローラ現像機により現像した。さらに、現像
後の静電記録紙を−30Vで一様に帯電し、図1の4に
示すようなローラ型定着剤塗布装置によって定着剤を静
電記録紙に接触させ、次いで、90℃の熱ローラーによ
って加熱処理を行った。
【0020】得られた画像表面にステンレス製の字消し
板を当て、その上からプラスチック製の消しゴムにより
均一な力でスクラッチした。スクラッチ前後の画像濃度
を測定し、画像の残存率を算出し、定着性の比較、評価
を行った。 残存率(%)=(スクラッチ後の濃度/スクラッチ前の
濃度)×100 評価結果を表1に示す。残存率が80%以上ものを
「優」、50〜80%のものを「良」、50%未満のも
のを「不良」とした。また、このような方法によって定
着層を設けた場合の画像の品質を画像のドットの乱れの
有無で評価した。画像ドットの乱れのあるものを
「有」、画像ドットの乱れのないものを「無」として表
1に示した。
【0021】実施例2 スチレン−イソプレン共重合樹脂(シェルジャパン製 カリフレックスTR− 1107P スチレン/イソプレン=14/86(重量比)) …1部 ナフテン酸コバルト(ニッカナフテックスCo 日本化学産業製) …1部 からなる組成物2.0gをテトラヒドロフラン20g中
に溶解した後、実施例1に記載の定着剤と同様の操作に
より樹脂粒子を含有する定着剤を得た。得られた画像を
実施例1の場合と同様に評価を行い結果を表1に示す。
【0022】実施例3 エチレン−メチルアクリレート共重合樹脂 (日本石油化学製 レクスパールRB5200 エチレン/メチルアクリレ ート=80:20(重量比)の共重合樹脂) …1部 ナフテン酸ジルコニウム(ニッカナフテックスZr 日本化学産業製) …1部 からなる組成物2.0gをテトラヒドロフラン20g中
に溶解した後、実施例1に記載の定着剤と同様の操作に
より樹脂粒子を含有する定着剤を得た。得られた画像を
実施例1の場合と同様に評価を行い結果を表1に示す。
【0023】比較例1 エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 (三井デュポンポリケミカル社製 EVAFLEX EVA250 エチレ ン:酢酸ビニル(重量比)=72:28(重量比)の共重合樹脂) … 1部 トルエン …40部 からなる溶液を実施例1と同様の操作により、湿式現像
剤により現像を行った後に得られた画像上にワイヤーバ
ーにより約3g/m2 となるように定着層を塗布した。
得られた画像を実施例1の場合と同様に評価を行い結果
を表1に示す。
【0024】比較例2 2−エチルヘキシルメタクリレート … 2部 アイソパーG …10部 からなる溶液を実施例1と同様の操作により、湿式現像
剤により現像を行った後に得られた画像上にワイヤーバ
ーにより約3g/m2 となるように定着層を塗布した。
得られた画像を実施例1の場合と同様に評価を行い結果
を表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】湿式現像剤によって形成された画像上
に、均一な被膜を形成することによって、定着性を向上
させ、画像剥がれをなくすことができ、画像の耐候性が
高められ、定着剤中に紫外線吸収剤、色調改善剤を添加
することによって画質の劣化を防止し、画像の品質を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の1実施例を説明する図であ
る。
【図2】本発明の定着装置の他の実施例を説明する図で
ある。
【符号の説明】
1…ドラム、2…静電記録ヘッド、3…ローラ現像機、
4…ロール型定着剤塗布装置、5…静電記録紙、6…紙
送りロール、7…定着ロール、8…除電器、9…スリッ
ト型現像機、10…現像剤貯槽、11…スリット型定着
剤塗布装置、12…定着剤貯槽

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像を湿式現像剤による現像で画像
    を形成する画像形成手段における定着装置において、画
    像を形成した記録媒体を帯電する手段、樹脂粒子を電気
    絶縁性分散媒中に分散した定着剤を帯電した画像を形成
    した記録媒体上に塗布する手段を有することを特徴とす
    る定着装置。
  2. 【請求項2】 静電潜像を湿式現像剤によって現像する
    ことによる画像形成方法において、画像を形成した記録
    媒体を帯電した後に、その記録媒体を樹脂粒子を電気絶
    縁性分散媒中に分散した定着剤と接触させて記録媒体上
    に樹脂粒子層を形成した後に、乾燥もしくは熱ロールに
    よる加熱処理を行うことを特徴とする定着方法。
  3. 【請求項3】 定着剤が、電気絶縁性分散媒中に少なく
    とも2種以上のモノマー成分からなる共重合樹脂粒子を
    分散したものであって、共重合樹脂粒子と分散媒とが、
    共重合樹脂における少なくとも1種のモノマー成分のみ
    から構成されるホモポリマーの溶解度パラメーター値δ
    1と分散媒の溶解度パラメータ値δs1 との差Δδ1
    が1.0以上であるとともに、他の少なくとも1種のモ
    ノマー成分のみから構成されるホモポリマーの溶解度パ
    ラメーター値δp2 と分散媒の溶解度パラメーター値δ
    1 との差Δδ2 が1.0以下であり、かつΔδ1 とΔ
    δ2 との差Δ(Δδ1 −Δδ2 )が少なくとも0.5以
    上の関係を有するものであって、かつ共重合樹脂粒子が
    分散媒に不要な核部分と、該核部分を包む分散媒に溶
    解、または膨潤する外縁部分からなることを特徴とする
    定着剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100346682B1 (ko) * 1998-03-10 2002-09-18 삼성전자 주식회사 습식전자사진방식프린터의인쇄유니트
JP2008102300A (ja) * 2006-10-19 2008-05-01 Ricoh Co Ltd 定着方法、定着装置、定着液、樹脂含有微粒子、画像形成方法及び画像形成装置

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