JPH09229929A - 分析装置 - Google Patents
分析装置Info
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- JPH09229929A JPH09229929A JP8043696A JP8043696A JPH09229929A JP H09229929 A JPH09229929 A JP H09229929A JP 8043696 A JP8043696 A JP 8043696A JP 8043696 A JP8043696 A JP 8043696A JP H09229929 A JPH09229929 A JP H09229929A
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- sample
- reagent
- syringe pump
- pump chamber
- port
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Abstract
(57)【要約】
【課題】試料に含まれる特定成分を分析する装置であっ
て、経時的劣化の極めて少ない分析装置を提供するこ
と。 【解決手段】本発明の分析装置（１）は、ポンプ室
（９）を形成する部材を透明な材質で形成し、ポンプ室
（９）近傍の側壁を透明部とし、その透明部に投受光素
子（１０ａ、１０ｂ）を設けて光学的な測定を可能とし
且つ経時的使用に伴う汚れの付着を防止可能とした。
て、経時的劣化の極めて少ない分析装置を提供するこ
と。 【解決手段】本発明の分析装置（１）は、ポンプ室
（９）を形成する部材を透明な材質で形成し、ポンプ室
（９）近傍の側壁を透明部とし、その透明部に投受光素
子（１０ａ、１０ｂ）を設けて光学的な測定を可能とし
且つ経時的使用に伴う汚れの付着を防止可能とした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、試料に含まれる特
定成分を光学的に測定可能な分析装置に関する。より詳
しくは住宅やオフィスその他のトイレットにおいて個人
が排泄した尿をサンプリングして分析するための尿分析
装置に関する。
定成分を光学的に測定可能な分析装置に関する。より詳
しくは住宅やオフィスその他のトイレットにおいて個人
が排泄した尿をサンプリングして分析するための尿分析
装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】人々の長寿高齢化に伴い、健康管理に関
する各人の関心が高まっている。尿は個人の健康状態に
関する重要な情報源であり、尿糖、尿蛋白、ウロビリノ
ーゲン、潜血、その他の尿成分を定量分析することによ
り、糖尿病のようなすい臓障害や肝臓障害や腎臓障害そ
の他の機能障害を非侵襲方式で検査することができる。
そこで、家庭や職場その他のトイレットを利用して尿の
サンプリングと分析を行い、個人の健康チェックを支援
することが可能な、尿分析機能を備えたトイレットが提
案されている。
する各人の関心が高まっている。尿は個人の健康状態に
関する重要な情報源であり、尿糖、尿蛋白、ウロビリノ
ーゲン、潜血、その他の尿成分を定量分析することによ
り、糖尿病のようなすい臓障害や肝臓障害や腎臓障害そ
の他の機能障害を非侵襲方式で検査することができる。
そこで、家庭や職場その他のトイレットを利用して尿の
サンプリングと分析を行い、個人の健康チェックを支援
することが可能な、尿分析機能を備えたトイレットが提
案されている。
【０００３】例えば、特開平２−２７２６４号には洋式
便器のボウル面に採尿部を形成し、ボウル面に排泄され
た尿を採尿部に集めてサンプリングを行い、試薬を混合
した後に光学的に分析を行う分析装置が開示されてい
る。この方式の利点は一般に病院等で行われている試験
紙を用いた検尿方法と比べてランニングコストが安いと
いうことである。
便器のボウル面に採尿部を形成し、ボウル面に排泄され
た尿を採尿部に集めてサンプリングを行い、試薬を混合
した後に光学的に分析を行う分析装置が開示されてい
る。この方式の利点は一般に病院等で行われている試験
紙を用いた検尿方法と比べてランニングコストが安いと
いうことである。
【０００４】しかしながら、この方式の難点は、経時的
使用に伴って管路内壁に付着した汚れが、管路を挟むよ
うにして設けられた投受光素子の安定した投受光を妨害
し、延いては測定誤差の要因ともなりうることである。
使用に伴って管路内壁に付着した汚れが、管路を挟むよ
うにして設けられた投受光素子の安定した投受光を妨害
し、延いては測定誤差の要因ともなりうることである。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、採取
した試料に試薬を混合し、投受光素子を用いて光学的に
試料に含まれる特定成分を分析するあたり、経時的使用
に伴って付着する汚れを防止することが可能な分析装置
を提供することにある。
した試料に試薬を混合し、投受光素子を用いて光学的に
試料に含まれる特定成分を分析するあたり、経時的使用
に伴って付着する汚れを防止することが可能な分析装置
を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明の分析装置は、試
料を採取するためのサンプリング手段と、ピストンとそ
の駆動機構を有するシリンジポンプと、前記シリンジポ
ンプの頭部に設けたロータリーバルブと、試料と混合さ
れる試薬を貯蔵する試薬タンクと、前記シリンジポンプ
及びロータリーバルブを制御する制御装置とを備えてお
り、ポンプ室にて試薬と混合した試料に対し、光の透過
が可能となるように前記シリンジポンプの少なくとも一
部に透明部を形成し、この透明部に１対の投受光素子を
取付けてあるので、ポンプ室の壁面はピストンとの摩擦
により常に汚れが除去された状態にあり、このポンプ室
に投受光素子を用いて光を透過・受光させることで光学
的に試料に含まれる特定成分を分析することができるの
である。
料を採取するためのサンプリング手段と、ピストンとそ
の駆動機構を有するシリンジポンプと、前記シリンジポ
ンプの頭部に設けたロータリーバルブと、試料と混合さ
れる試薬を貯蔵する試薬タンクと、前記シリンジポンプ
及びロータリーバルブを制御する制御装置とを備えてお
り、ポンプ室にて試薬と混合した試料に対し、光の透過
が可能となるように前記シリンジポンプの少なくとも一
部に透明部を形成し、この透明部に１対の投受光素子を
取付けてあるので、ポンプ室の壁面はピストンとの摩擦
により常に汚れが除去された状態にあり、このポンプ室
に投受光素子を用いて光を透過・受光させることで光学
的に試料に含まれる特定成分を分析することができるの
である。
【０００７】本発明の好ましい実施態様においては、シ
リンジポンプの上部に駆動機構を配置し、下部にロータ
リーバルブを配置すると共に、一体的に形成すること
で、試料と試薬の混合を確実に行い且つコンパクトな分
析装置を提供することができる。
リンジポンプの上部に駆動機構を配置し、下部にロータ
リーバルブを配置すると共に、一体的に形成すること
で、試料と試薬の混合を確実に行い且つコンパクトな分
析装置を提供することができる。
【０００８】ロータリーバルブはシリンジポンプのポン
プ室に接続された第１ポートと、サンプリング手段に接
続された第２ポートと、試薬タンクに接続された第３ポ
ートを備え、第１ポートを第２、又は第３のポートに択
一的に接続するように設けられている。また、ロータリ
ーバルブにはシリンジポンプのポンプ室に空気を吸入す
るためのポートが設けられているので、ポンプ室内に空
気を吸引することで試料と試薬を効率よく攪拌すること
ができる。
プ室に接続された第１ポートと、サンプリング手段に接
続された第２ポートと、試薬タンクに接続された第３ポ
ートを備え、第１ポートを第２、又は第３のポートに択
一的に接続するように設けられている。また、ロータリ
ーバルブにはシリンジポンプのポンプ室に空気を吸入す
るためのポートが設けられているので、ポンプ室内に空
気を吸引することで試料と試薬を効率よく攪拌すること
ができる。
【０００９】サンプリング手段は便器又は便座に取付け
られており、駆動アームの先端に設けられた採尿器によ
って排泄された尿を自動的に採取可能とすることができ
る。
られており、駆動アームの先端に設けられた採尿器によ
って排泄された尿を自動的に採取可能とすることができ
る。
【００１０】本発明の上記特徴や効果、ならびに、他の
特徴や利点は、以下の実施例の記載に従い明らかにす
る。
特徴や利点は、以下の実施例の記載に従い明らかにす
る。
【００１１】
【実施例】図１は本発明の分析装置１示した概念図であ
る。この分析装置１はピストン３と駆動機構４を有する
シリンジポンプ２と、試料を採取するためのサンプリン
グ手段５と、シリンジポンプ２の頭部に設けられたロー
タリーバルブ６と、試薬タンク７と、シリンジポンプ２
の駆動機構４とロータリーバルブ６とを制御する制御装
置８と、シリンジポンプ２のポンプ室９に吸引された試
料、試薬に光の透過が可能となるように設けられた投受
光素子１０ａ、１０ｂを基本構成としている。
る。この分析装置１はピストン３と駆動機構４を有する
シリンジポンプ２と、試料を採取するためのサンプリン
グ手段５と、シリンジポンプ２の頭部に設けられたロー
タリーバルブ６と、試薬タンク７と、シリンジポンプ２
の駆動機構４とロータリーバルブ６とを制御する制御装
置８と、シリンジポンプ２のポンプ室９に吸引された試
料、試薬に光の透過が可能となるように設けられた投受
光素子１０ａ、１０ｂを基本構成としている。
【００１２】シリンジポンプ２はアクリル樹脂やガラス
等の透明な材質を一部又は全部に採用することで、ポン
プ室９内に光を透過することができる。本発明において
は、ポンプ室９を形成する部材を透明なアクリル樹脂で
形成し、ポンプ室９近傍の側壁を透明部とし、その透明
部に投受光素子１０ａ、１０ｂを埋め込むことでポンプ
室９内に吸引した試料、試薬に対して光の透過、受光を
可能としている。投受光素子１０ａ、１０ｂはＬＥＤや
ｉＲＥＤ等の近赤外光を発するものを採用する。
等の透明な材質を一部又は全部に採用することで、ポン
プ室９内に光を透過することができる。本発明において
は、ポンプ室９を形成する部材を透明なアクリル樹脂で
形成し、ポンプ室９近傍の側壁を透明部とし、その透明
部に投受光素子１０ａ、１０ｂを埋め込むことでポンプ
室９内に吸引した試料、試薬に対して光の透過、受光を
可能としている。投受光素子１０ａ、１０ｂはＬＥＤや
ｉＲＥＤ等の近赤外光を発するものを採用する。
【００１３】ポンプ室９内には駆動機構４に連結された
ピストン３が摺動可能なように設けられている。駆動機
構４としてはステッピングモータを採用することができ
制御装置８によって制御され、回転運動を直進運動に換
えてピストン３を駆動する。ピストン３の円周部分には
パッキン１１が設けられており液密状態を保っている。
これによりポンプ室９内には試料や試薬を吸引或いは吐
出することができる。
ピストン３が摺動可能なように設けられている。駆動機
構４としてはステッピングモータを採用することができ
制御装置８によって制御され、回転運動を直進運動に換
えてピストン３を駆動する。ピストン３の円周部分には
パッキン１１が設けられており液密状態を保っている。
これによりポンプ室９内には試料や試薬を吸引或いは吐
出することができる。
【００１４】シリンジポンプ２の頭部にはポンプ室９と
後述する各種ポートを択一的に接続し、任意の液体をポ
ンプ室に吸引可能とするロータリーバルブ６が設けられ
ている。図２を参照するに、ロータリーバルブ６は回転
盤１２と回転盤１２に連結されたモータ１３と回転盤１
２を支持する支持部１４とで構成されている。再び図１
を参照するに、支持部１４の側壁にはサンプリング手段
５に接続され液密に連通された第２ポートと、試薬タン
ク７に接続され液密に連通された第３ポートと、洗浄水
タンク１５に接続され液密に連通された第４ポートと、
較正液タンク１６に接続され液密に連通された第５ポー
トと、不図示の廃液口に接続され液密に連通された第６
ポートと、いずれの機器とも接続させていない不図示の
開口に接続された第７ポートが設けられている。これら
の各ポートからは回転盤１２との摺動面に開口する接続
ポートに向けて管路が形成されている。回転盤１２には
ポンプ室９に常時接続された第１のポートと前述の第２
から第７までの各ポートに接続可能な被接続ポートが設
けられているので、モータ１３を回転させて所望の接続
ポートに被接続ポートを接続すれば、ポンプ室と第２か
ら第７までの各ポートに接続された機器等とを連通する
ことができる。
後述する各種ポートを択一的に接続し、任意の液体をポ
ンプ室に吸引可能とするロータリーバルブ６が設けられ
ている。図２を参照するに、ロータリーバルブ６は回転
盤１２と回転盤１２に連結されたモータ１３と回転盤１
２を支持する支持部１４とで構成されている。再び図１
を参照するに、支持部１４の側壁にはサンプリング手段
５に接続され液密に連通された第２ポートと、試薬タン
ク７に接続され液密に連通された第３ポートと、洗浄水
タンク１５に接続され液密に連通された第４ポートと、
較正液タンク１６に接続され液密に連通された第５ポー
トと、不図示の廃液口に接続され液密に連通された第６
ポートと、いずれの機器とも接続させていない不図示の
開口に接続された第７ポートが設けられている。これら
の各ポートからは回転盤１２との摺動面に開口する接続
ポートに向けて管路が形成されている。回転盤１２には
ポンプ室９に常時接続された第１のポートと前述の第２
から第７までの各ポートに接続可能な被接続ポートが設
けられているので、モータ１３を回転させて所望の接続
ポートに被接続ポートを接続すれば、ポンプ室と第２か
ら第７までの各ポートに接続された機器等とを連通する
ことができる。
【００１５】駆動機構４、モータ３及び投受光素子１０
ａ、１０ｂの点灯、消灯等はこれらに接続された制御装
置８で行う。
ａ、１０ｂの点灯、消灯等はこれらに接続された制御装
置８で行う。
【００１６】つづいて、本発明の分析装置１による分析
方法について説明する。具体的には本発明の分析装置１
を利用してトイレに排泄された尿に含まれる成分を分析
する方法について説明する。図３を参照するに、使用に
あたっては、まず、トイレに設置された便器又は便座に
本発明のサンプリング手段５を取付ける。この場合、尿
を自動的に採取できるようにサンプリング手段５を駆動
アーム１７と採尿器１８で構成し、着脱可能な機構を設
ければ既設の便器や便座に後付け可能で且つ自動採尿が
可能な分析装置１を提供できる。分析装置１の本体は便
器側部に設けたハウジング１９や壁に設けたボックス２
０に収納すれば邪魔にならない。
方法について説明する。具体的には本発明の分析装置１
を利用してトイレに排泄された尿に含まれる成分を分析
する方法について説明する。図３を参照するに、使用に
あたっては、まず、トイレに設置された便器又は便座に
本発明のサンプリング手段５を取付ける。この場合、尿
を自動的に採取できるようにサンプリング手段５を駆動
アーム１７と採尿器１８で構成し、着脱可能な機構を設
ければ既設の便器や便座に後付け可能で且つ自動採尿が
可能な分析装置１を提供できる。分析装置１の本体は便
器側部に設けたハウジング１９や壁に設けたボックス２
０に収納すれば邪魔にならない。
【００１７】採尿にあたっては駆動アーム１７を移動さ
せて採尿器１８をボール空間の所望の位置に位置決めす
る。その後、使用者の排泄により採尿器１８に一定量の
尿が蓄積される。採尿器１８には不図示の電極が設けら
れており、これで尿の蓄積を検知すると制御装置８はロ
ータリーバルブ６を回転させてポンプ室９とサンプリン
グ手段５を連通させ、駆動機構４を駆動させて一定量の
尿をポンプ室９内に吸引する。この状態では配管中の空
気、尿中の気泡等が介在するために吸引した尿（試料）
を廃棄する必要がある。よって、この作業を行うために
ロータリーバルブ６を回転させてポンプ室９を廃液口に
接続する。
せて採尿器１８をボール空間の所望の位置に位置決めす
る。その後、使用者の排泄により採尿器１８に一定量の
尿が蓄積される。採尿器１８には不図示の電極が設けら
れており、これで尿の蓄積を検知すると制御装置８はロ
ータリーバルブ６を回転させてポンプ室９とサンプリン
グ手段５を連通させ、駆動機構４を駆動させて一定量の
尿をポンプ室９内に吸引する。この状態では配管中の空
気、尿中の気泡等が介在するために吸引した尿（試料）
を廃棄する必要がある。よって、この作業を行うために
ロータリーバルブ６を回転させてポンプ室９を廃液口に
接続する。
【００１８】ポンプ室９に吸引した最初の尿の排出が完
了したならば、再びロータリーバルブ６を回転させてポ
ンプ室９とサンプリング手段５を連通させ、駆動機構４
を駆動させて１０μｌ程の尿をポンプ室９内に吸引す
る。つづいてロータリーバルブ６を回転させてポンプ室
９と試薬タンク７とを連通させてポンプ室９内に５００
μｌ程の試薬を吸引する。測定の対象を尿に含まれるア
ルブミンとする場合にはラテックス試薬を用いる。
了したならば、再びロータリーバルブ６を回転させてポ
ンプ室９とサンプリング手段５を連通させ、駆動機構４
を駆動させて１０μｌ程の尿をポンプ室９内に吸引す
る。つづいてロータリーバルブ６を回転させてポンプ室
９と試薬タンク７とを連通させてポンプ室９内に５００
μｌ程の試薬を吸引する。測定の対象を尿に含まれるア
ルブミンとする場合にはラテックス試薬を用いる。
【００１９】吸引した尿と試薬をより確実に混合するた
めに、ロータリーバルブ６を回転させてポンプ室９を開
口を有する第７ポートに接続する。第７ポートはいずれ
の機器とも接続されていないのでポンプ室に空気の吸引
が可能となっている。空気を一定量ポンプ室９内に吸引
することで上述の混合を撹拌作用によって促進すること
ができる。
めに、ロータリーバルブ６を回転させてポンプ室９を開
口を有する第７ポートに接続する。第７ポートはいずれ
の機器とも接続されていないのでポンプ室に空気の吸引
が可能となっている。空気を一定量ポンプ室９内に吸引
することで上述の混合を撹拌作用によって促進すること
ができる。
【００２０】採取した尿は試薬と混合されることにより
含有されている特定成分、即ちここではアルブミンの量
に応じて濁りを生じる。この濁りをポンプ室９の側壁に
設けた投受光素子１０ａ、１０ｂを駆動（点灯）させる
ことで検出するのである。投光素子１０ａからは１００
０ｎｍ以下の近赤外光を発生させ、ポンプ室９内の試料
溶液（尿と試薬の混合液体）に透過させて受光素子１０
ｂで受光する。発生する光を近赤外光としたのは可視光
による外乱を避けるためである。発光素子１０ａとして
は、光の出力を大きくできるドーム型の物を採用した
り、パルス点灯を行うことができる。なお、光の透過、
受光及びその出力の制御は投受光素子１０ａ、１０ｂに
接続された制御装置８によって行う。
含有されている特定成分、即ちここではアルブミンの量
に応じて濁りを生じる。この濁りをポンプ室９の側壁に
設けた投受光素子１０ａ、１０ｂを駆動（点灯）させる
ことで検出するのである。投光素子１０ａからは１００
０ｎｍ以下の近赤外光を発生させ、ポンプ室９内の試料
溶液（尿と試薬の混合液体）に透過させて受光素子１０
ｂで受光する。発生する光を近赤外光としたのは可視光
による外乱を避けるためである。発光素子１０ａとして
は、光の出力を大きくできるドーム型の物を採用した
り、パルス点灯を行うことができる。なお、光の透過、
受光及びその出力の制御は投受光素子１０ａ、１０ｂに
接続された制御装置８によって行う。
【００２１】受光素子１０ｂで検出された光は制御装置
によって検知され受光のピーク値や変化率を検出又は演
算することで、尿中に含まれるアルブミンの量を検出す
ることができる。アルブミンの量の検出が完了したなら
ば制御装置８に接続された表示装置２１に結果を表示す
る。その後、ロータリーバルブ６を回転させて不図示の
廃液口に接続し、ポンプ室９内の試料溶液（尿と試薬の
混合液体）を排出する。
によって検知され受光のピーク値や変化率を検出又は演
算することで、尿中に含まれるアルブミンの量を検出す
ることができる。アルブミンの量の検出が完了したなら
ば制御装置８に接続された表示装置２１に結果を表示す
る。その後、ロータリーバルブ６を回転させて不図示の
廃液口に接続し、ポンプ室９内の試料溶液（尿と試薬の
混合液体）を排出する。
【００２２】排出が完了したならば、ロータリーバルブ
６を回転させて洗浄水タンク１５に接続し、ポンプ室９
内に洗浄水を吸引する。吸引した洗浄水は再びロータリ
ーバルブ６を回転させて不図示の廃液口又はサンプリン
グ手段５に接続して排出される。サンプリング手段５か
ら洗浄水を排出するのは前使用者の尿の影響を除去する
ためである。この洗浄工程を何回か繰り返すことによ
り、ポンプ室９内の内壁をパッキン１１が磨き上げるの
で、単に洗浄水で洗浄を行う場合と比べると飛躍的に汚
れの付着を防止することができる。つまり、ポンプ室９
の側壁に設けた投受光素子１０ａ、１０ｂによる光学的
な分析に対して極めて良好な測定環境を提供することが
できるのである。
６を回転させて洗浄水タンク１５に接続し、ポンプ室９
内に洗浄水を吸引する。吸引した洗浄水は再びロータリ
ーバルブ６を回転させて不図示の廃液口又はサンプリン
グ手段５に接続して排出される。サンプリング手段５か
ら洗浄水を排出するのは前使用者の尿の影響を除去する
ためである。この洗浄工程を何回か繰り返すことによ
り、ポンプ室９内の内壁をパッキン１１が磨き上げるの
で、単に洗浄水で洗浄を行う場合と比べると飛躍的に汚
れの付着を防止することができる。つまり、ポンプ室９
の側壁に設けた投受光素子１０ａ、１０ｂによる光学的
な分析に対して極めて良好な測定環境を提供することが
できるのである。
【００２３】本発明の分析装置１の較正方法は、前述の
尿の吸引に換えて較正液タンク１６から較正液を吸引す
ることで可能となる。分析装置１の較正は一定期間或い
は一定回数の測定毎に行うことが望ましい。
尿の吸引に換えて較正液タンク１６から較正液を吸引す
ることで可能となる。分析装置１の較正は一定期間或い
は一定回数の測定毎に行うことが望ましい。
【００２４】以上には本発明の特定の実施例を記載した
が、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の
設計変更を施すことができる。例えば、洗浄水タンク１
５に換えて水道管から直接水を導入しても良いし、測定
の対象をウロビリノーゲンや潜血等とするためには、こ
れらの特有成分と反応して濁りを生じる試薬を用いれば
良い。更には本発明の分析装置１を連設すれば複数の測
定項目を対象とした分析装置を提供できる。
が、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の
設計変更を施すことができる。例えば、洗浄水タンク１
５に換えて水道管から直接水を導入しても良いし、測定
の対象をウロビリノーゲンや潜血等とするためには、こ
れらの特有成分と反応して濁りを生じる試薬を用いれば
良い。更には本発明の分析装置１を連設すれば複数の測
定項目を対象とした分析装置を提供できる。
【００２５】
【発明の効果】本発明は、シリンジポンプのポンプ室を
形成する部材を透明な材質で形成し、ポンプ室近傍の側
壁を透明部とし、その透明部に投受光素子を設けたの
で、ポンプ室内に吸引した試料、試薬に対して光の透
過、受光が可能となり光学的に試料に含まれる特定成分
を検出することができる。そして、ポンプ室の内壁をピ
ス卜ンに設けたパッキンが磨き上げるので汚れが付着す
ることがなく精度がよく経時的劣化の非常に少ない分析
装置を提供できる。
形成する部材を透明な材質で形成し、ポンプ室近傍の側
壁を透明部とし、その透明部に投受光素子を設けたの
で、ポンプ室内に吸引した試料、試薬に対して光の透
過、受光が可能となり光学的に試料に含まれる特定成分
を検出することができる。そして、ポンプ室の内壁をピ
ス卜ンに設けたパッキンが磨き上げるので汚れが付着す
ることがなく精度がよく経時的劣化の非常に少ない分析
装置を提供できる。
【図１】図１は、本発明の分析装置に関する概念図であ
る。
る。
【図２】図２は、本発明の分析装置に関する一部切り欠
き断面図である。
き断面図である。
【図３】図３は、本発明の分析装置をトイレに設置した
実施例の斜視図である。
実施例の斜視図である。
１：分析装置 ２：シリンジポンプ ３：ピストン ４：駆動機構 ５：サンプリング手段 ６：ロータリーバルブ ７：試薬タンク ８：制御装置 ９：ポンプ室 １０ａ：投光素子 １０ｂ：受光素子 １１：パッキン １２：回転盤 １３：モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ０１Ｎ 21/75 Ｇ０１Ｎ 21/75 Ｄ 35/10 35/06 Ａ
Claims (6)
- 【請求項１】 試料中の特定成分を分析するための分析
装置であって、試料を採取するためのサンプリング手段
と、ピストンとその駆動機構を有するシリンジポンプ
と、前記シリンジポンプの頭部に設けたロータリーバル
ブと、試料と混合される試薬を貯蔵する試薬タンクと、
前記シリンジポンプ及びロータリーバルブを制御する制
御装置とを備え、ポンプ室にて試薬と混合した試料に対
し、光の透過が可能となるように前記シリンジポンプの
少なくとも一部に透明部を形成し、１対の投受光素子を
前記透明部に取付けたことを特徴とする分析装置。 - 【請求項２】 前記シリンジポンプは上部に駆動機構を
配置し、下部にロータリーバルブを配置すると共に、一
体的に形成されていることを特徴とする請求項１記載の
分析装置。 - 【請求項３】 前記ロータリーバルブは前記シリンジポ
ンプのポンプ室に接続された第１ポートと、前記サンプ
リング手段に接続された第２ポートと、前記試薬タンク
に接続された第３ポートを備え、前記第ｌポートを前記
第２、又は第３のポートに択一的に接続するように設け
られていることを特徴とする請求項１記載の分析装置。 - 【請求項４】 前記ロータリーバルブは前記シリンジポ
ンプのポンプ室に空気を吸入するためのポートを備えて
いることを特徴とする請求項３記載の分析装置。 - 【請求項５】 試料を採取するためのサンプリング手段
と、試料と混合される試薬を貯蔵する試薬タンクと、ピ
ストンとその駆動機構を有するシリンジポンプと、前記
シリンジポンプのポンプ室を前記サンプリング手段又は
前記試薬タンクに択一的に接続可能なロータリーバルブ
とを備え、試料に含まれる特定成分の分析は前記シリン
ジポンプの側壁に設けた少なくともｌ対の投受光素子を
用いて行うことを特徴とする分析装置。 - 【請求項６】 前記サンプリング手段が便器又は便座に
取付けられており、駆動アームの先端に設けられた採尿
器によって排泄された尿を自動的に採取可能としたこと
を特徴とする請求項１から５に基づく分析装置。
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