JPH09229358A - 温風暖房機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料を燃焼させ暖房に用いる温風暖房機に関
するもので、気化部のタール除去中に生じる気化部内の
タール付着を抑制するとともに電磁ソレノイドの温度上
昇を低減する。 【解決手段】 タール分除去中に電磁ソレノイド１５を
複数回作動させてニードル弁１６でノズル部孔１３Ａの
開閉を行いノズル部孔１３Ａやニードル弁１６に付着す
るタールを除去するようにしてあるので、ノズル部孔１
３Ａに付着するタールによって生じる燃焼量の変動や気
化ガスの流れの阻害を防止でき、また、ニードル弁１６
に付着するタールによって生じるニードル弁１６の固着
を防止でき、長期にわたって安全に使用できるようにな
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は液体燃料を気化させ
この気化ガスをノズルから噴出させて燃焼させる温風暖
房機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の温風暖房機は図５、図６に
示すように、タンク３０にカートリッジタンク３１から
燃料が供給され、タンク３０の燃料はポンプ３２によっ
て燃焼時に所定温度以上の保たれた気化部３３に供給さ
れる。そして供給された燃料は、気化部３３内の気化室
３４内に設けられた気化素子３５で気化されて気化ガス
となって気化室３４内で高圧となり、ノズル部孔３６よ
り噴出され、バーナ部３７へ供給され、そこで燃焼され
る。また、前記バーナ部３７近傍には、燃焼炎中に入れ
たフレーム電極３８とバーナ部３７に電圧を印加し、流
れた電流量を測定して燃焼状態を検知するフレームロッ
ド方式の燃焼センサー３９を配設してある。生じた燃焼
ガスは、バーナ部３７の周囲を覆うように配設された燃
焼筒４０で上方へ導かれ、上記燃焼筒４０を覆ったダク
ト４１で送風機４２からの室内空気流と混合され、温風
として排出されて暖房に利用される。

【０００３】また、気化室３４の燃料気化ガスを噴出す
るノズル部孔３６は、電磁ソレノイド４３の可動部に設
けたニードル弁４４で開閉され、燃焼の停止時に電磁ソ
レノイド４３が所定時間通電されて、ノズル部孔３６か
らの燃料ガスの噴出をしないようにして燃焼を停止する
ようになっている。

【０００４】さらに制御部４５は、燃焼状態に対応した
出力を、フレーム電極３８とバーナ部３７に電圧を印加
し、流れた電流量を測定して得られた燃焼センサー３９
の出力から得て、燃焼制御するようになっていて、バー
ナ部３７の燃焼が何らかの原因で異常を生じた場合、例
えば燃焼用空気が極端に少なくなった場合には電流値が
下がり、制御部４５は通常の状態での早切れを防止する
ため、この電流値が所定値より下がった状態で所定時間
保持すると異常と判断して、制御部４５はポンプ３２や
送風機４２を予め決められたシーケンスでコントロール
し燃焼を停止させるようになっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来構成の温風暖房機は、長期間保存され酸化した変
質油や、異種油などの異種成分を混入したを燃料を使用
すると、特に灯油より高い沸点分を多く含んだ燃料を気
化させると、気化素子３５に気化されない燃料がタール
生成して、気化不良や気化素子３５の目詰まりなどを起
こしてしまう問題があった。

【０００６】たとえば気化不良が進むと、気化量が減少
して気化噴出圧があまり高くならずにノズル部孔３６か
らの気化ガスの噴出が弱くなり、噴出によるエジェクタ
効果が弱まって一次空気の吸引量が少なくなりバーナ部
３７の燃焼状態が悪くなってしまい、脈燃焼や臭気、ス
ス、一酸化炭素を生じたりついには失火したりする。

【０００７】また気化素子３５の目詰まりが進むと、特
に気化室３４の燃料入り口近傍の気化素子３５の目詰ま
りは、気化室３４に燃料が入ってくるのを阻害して、ポ
ンプ３２からの供給力に対して気化室３４に入る燃料つ
まり気化量が減少してしまい、気化室３４内圧は高くな
っても燃焼量が減少して、ついには微弱燃焼となって燃
焼限界を超えて臭気を発生したり失火したりする。

【０００８】そして温風暖房機は、臭気や失火する前に
燃焼センサー３９などで異常を検知して機器の運転を停
止するようになっていて、気化素子３５のタール生成に
よる気化不良や気化素子３５の目詰まりは機器の寿命を
左右するという課題があった。

【０００９】そこで、従来このような課題を解決するた
めに、非燃焼時に所定時間ヒータに通電し気化部３３の
温度を所定温度以上に保つとともにポンプ３２を駆動さ
せて気化素子３５に溜まるタール分を除去するクリーニ
ング手段を作動させ、通常は気化されない高沸点分の気
化素子３５内のタールを、気化部３３から排出するよう
改良がなされてきている。

【００１０】しかしながら、通常は気化されない高沸点
分の気化素子３５内のタールはノズル部孔３６の方へ流
れ排出される際に、ノズル部孔３６やノズル部孔３６を
開閉するニードル弁４４に付着する問題があった。

【００１１】ここで、ノズル部孔３６やニードル弁４４
に付着すると、気化部３３から離れているので、なかな
かとれないようになってしまう。特に、付着したばかり
の高温時には、タールは柔らかいが、クリーニング手段
の作動が終わり、冷却されると、固着してしまい、ノズ
ル部孔３６に付着するタールは、ニードル弁４４で除去
できず燃焼量を変動させたり、除去されたタールがノズ
ル部孔３６の外周に付着して、ノズル部孔３６より噴出
する気化ガスの流れを阻害する可能性があった。

【００１２】また、ニードル弁４４に付着するタール
は、その重力で下方に流れて付着する部分が温度の低い
下部の摺動部に集中して、ニードル弁４４が固着して動
かないようになり、例えば、ノズル部孔３６が開放され
たままになると、クリーニング動作終了後の燃焼は、着
火はしても消火時には気化素子３５や気化室３４に溜ま
った燃料がノズル部孔３６より放出されて、多量の白煙
や強烈な臭気の発生や、また消えないための危険性の問
題があった。

【００１３】また、ノズル部孔３６が閉塞されたままに
なると、燃焼を開始せず燃焼センサー３９が作動して安
全装置が作動して停止に至り、ノズル部孔３６の途中で
とまったままになると、ノズル部孔３６より噴出する気
化ガスの流れが乱れたり、妨げによって気化ガスの量が
減少して燃焼センサー３９が異常を検知して早切れとな
ったりするとともに、上述の消火時の多量の白煙や強烈
な臭気の発生や、また消えない等の問題があった。

【００１４】本発明は上記課題を解決したもので、気化
素子３５のタールの除去のクリーニング手段の動作によ
るノズル部孔３６やニードル弁４４のタール付着を抑制
するとともに電磁ソレノイド４３の温度上昇を低減し
て、長期にわたって安全で良好な燃焼ができるようにす
ることを目的としたものである。

【００１５】

【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
に、燃料を貯蔵するタンクと、前記タンクから燃料を吸
引吐出するポンプと、前記ポンプによって供給される燃
料を気化させる気化部と、前記気化部を加熱するヒータ
と、前記気化部の温度を検出する温度検出手段と、前記
気化部の燃料気化ガスを噴出するノズル部孔と、その可
動部に設けたニードル弁で通電時に前記ノズル部孔を閉
塞し非通電時にノズル部孔を開放する電磁ソレノイド
と、前記気化部からの燃料気化ガス燃焼させるバーナ部
と、前記バーナ部を覆いバーナ部で生じた燃焼排ガスを
上方へ導く燃焼筒と、非燃焼時に前記ヒータに通電し気
化部の温度を所定温度以上に保つとともにポンプを駆動
させて気化部内に溜まるタール分を除去するクリーニン
グ制御部とを備え、前記クリーニング制御部にはタール
分除去中に電磁ソレノイドを複数回作動させてニードル
弁でノズル部孔の開閉を行うよう構成したものである。

【００１６】上記発明によれば、タール分除去中に電磁
ソレノイドを作動するようにしてあるので、ノズル部孔
やニードル弁に付着するタールもさほど溜まらない内に
確実に除去できるようになり、ノズル部孔に付着するタ
ールによって生じる燃焼量を変動や気化ガスの流れの阻
害を防止でき、また、ニードル弁に付着するタールによ
って生じるニードル弁の固着を防止して、消火時の気化
室に溜まった燃料がノズル部孔より放出されて、多量の
白煙や強烈な臭気の発生や、また消えないことを防止で
きる。

【００１７】

【発明の実施の形態】本発明は燃料を貯蔵するタンク
と、前記タンクから燃料を吸引吐出するポンプと、前記
ポンプによって供給される燃料を気化させる気化部と、
前記気化部を加熱するヒータと、前記気化部の温度を検
出する温度検出手段と、前記気化部の燃料気化ガスを噴
出するノズルと、その可動部に設けたニードル弁を通電
時に前記ノズルを閉塞し非通電時にノズルを開放する電
磁ソレノイドと、前記気化部からの燃料気化ガスを燃焼
させるバーナ部と、前記バーナ部を覆いバーナ部で生じ
た燃焼排ガスを上方へ導く燃焼筒と、非燃焼時に前記ヒ
ータに通電し気化部の温度を所定温度以上に保つととも
にポンプを駆動させて気化部内に溜まるタール分を除去
するクリーニング制御部とを備え、前記クリーニング制
御部はタール分除去中に電磁ソレノイドを１回あるいは
複数回作動させてニードル弁でノズル部の開閉を行うも
のである。

【００１８】そしてタール分除去中に電磁ソレノイドを
作動するようにしてあるので、ノズル部孔やニードル弁
に付着するタールもさほど溜まらない内に確実に除去で
きるようになり、ノズル部孔に付着するタールによって
生じる燃焼量を変動や気化ガスの流れの阻害を防止で
き、また、ニードル弁に付着するタールによって生じる
ニードル弁の固着を防止して、消火時の気化室に溜まっ
た燃料がノズル部孔より放出されて、多量の白煙や強烈
な臭気の発生や、また消えないことを防止できる。

【００１９】またクリーニング制御部はタール分除去中
に行う電磁ソレノイドの通電時間は、トータルの非通電
時間より短くするとともに、１回の連続通電時間は電磁
ソレノイドの巻き線の温度上昇飽和時間の１０％以下の
時間としている。

【００２０】そして、タール分除去中の電磁ソレノイド
の通電時間はトータルの非通電時間より短くするととも
に、１回の連続通電時間は電磁ソレノイドの巻き線の温
度上昇飽和時間の１０％以下の時間としてあるので、電
磁ソレノイドの巻き線温度の上昇を防止でき、電磁ソレ
ノイドの焼損等の心配がなくなり、安全性が向上する。

【００２１】さらにクリーニング制御部はタール分除去
中に行う電磁ソレノイドの通電動作は、およそ１０分間
から２０分間に１回の割合で作動させる。

【００２２】そして上記の如く、タール分除去中に電磁
ソレノイドをおよそ１０分間から２０分間に１回の割合
で作動するようにしてあるので、ノズル部孔やニードル
弁に付着するタールもさほど溜まらない内に確実に除去
できる。

【００２３】さらにまた上記クリーニング制御部はター
ル分除去中に行う電磁ソレノイドの通電動作を、およそ
１０回動作するとタール分除去動作を終了させる。

【００２４】そしてタール分除去中の電磁ソレノイドの
通電時間はトータルの非通電時間より短くするととも
に、１回の連続通電時間は電磁ソレノイドの巻き線の温
度上昇飽和時間の１０％以下の時間としかつその回数を
およそ１０回までとしてあるので、電磁ソレノイドの巻
き線温度の上昇を防止でき、電磁ソレノイドの焼損等の
心配がなくなり、安全性が向上する。

【００２５】（実施例）以下本発明の実施例について図
面に基づいて説明する。

【００２６】まず、図１、図２、図３を用いて本発明の
温風暖房機の構成を説明する。１は本体ケースで、その
下方側部に液体燃料を保有するタンク２とそのタンク２
の上部に着脱自在なカートリッジタンク３が配設してあ
る。４はタンク２の上面に取付けたしたポンプで、その
上端から送油パイプ５を介して気化部６に燃料を供給す
るようになっている。

【００２７】気化部６には、供給された燃料を気化させ
る気化室７に燃料の気化を促進させる気化素子８が配設
され、気化部６の中央には混合管９が突出していて該混
合管９を取り囲むよう環状に構成してあり、そしてその
周壁にヒータ１０と気化部温度検出手段１１が配設して
ある。１２は、気化部６の送油パイプ５入り口に対し混
合管９とは反対側にノズル部１３へ連ねて配設した連通
路である。

【００２８】上記ノズル部１３にはタンク２に連通させ
た戻りパイプ１４と電磁ソレノイド１５が接続してあ
り、そして上記電磁ソレノイド１５にはノズル部１３の
ノズル部孔１３Ａの開閉を行うニードル弁１６が設けて
ある。

【００２９】１７は、前記混合管９の出口を覆うように
気化部６の上部に載置したバーナ部で、近傍に、バーナ
部１７の周壁に形成した炎孔１８より噴出する気化ガス
に燃焼を開始させる高圧放電等の着火手段１９が設けて
ある。２０はバーナ部１７からの燃焼ガスを上方へ導く
燃焼筒で、その背部に室内空気流を取入れ送出する送風
機２１が配設してある。２２は上記燃焼筒２０からの燃
焼ガスと室内空気流を混合して温風にするダクトであ
る。

【００３０】また、２３は、操作部２４から入力される
制御温度などの運転条件の信号や、機器に配設した気化
部温度検出手段１１などのセンサーの信号に基づいて、
ポンプ４やヒータ１０そして送風機２１などを予め決め
られたシーケンスで制御して、燃焼を開始させたり停止
させたりする機器の運転を制御する制御部である。制御
部２３には、非燃焼時に前記ヒータ１０に通電し気化部
６の温度を第２の所定温度以上に保つとともにポンプ４
を駆動させて気化部６内に溜まるタール分を除去するク
リーニング制御部２５が設けてある。

【００３１】上記構成において、気化部６はヒータ１０
によって第１の所定温度まで加熱され、送油パイプ５入
り口から入った油を気化室７の気化素子８で気化され
る。気化されたガスは気化部６下部にある前記連通路１
２を通って下方に流れノズル部１３に達し、電磁ソレノ
イド１５を作動させてニードル弁１６を開放してノズル
部１３より気化ガスを噴出させると、気化ガスは周囲の
空気を吸引混合しながら混合管９を介してバーナ部１７
内に供給され、炎孔１８部分より噴出するようになる。
ここで着火手段１９を構じると、多数の炎孔１８に均一
な火炎を形成して燃焼を開始し、着火手段１９を停止し
てもこのままポンプ４で気化部６に燃料を供給し続ける
と燃焼を継続するようになる。

【００３２】生じた高温の燃焼排ガスは、バーナ部１７
の周囲を覆うように配設された燃焼筒２０で上方へ導か
れ、上記燃焼筒２０を覆ったダクト２２で送風機２１か
らの室内空気流と混合され、温風として排出されて暖房
に利用される。そして、この温風暖房機は制御部２３が
操作部２４から入力される運転条件信号などに基づい
て、ポンプ４の駆動周波数や印加電圧を変えて燃料供給
量を調節すると、一次空気量もそれにつれて増減し、燃
料と空気の比が一定に保たれたまま燃焼量を変えること
ができるようになっている。

【００３３】そして、燃焼停止を操作部２４から入力さ
れると、ポンプ４は停止され、所定時間電磁ソレノイド
１５は作動され、ニードル弁１６でノズル部１３のノズ
ル部孔１３Ａを閉塞し、気化部６内の燃料は戻りパイプ
１２を介してタンク２内に戻され、その後電磁ソレノイ
ド１５は、ノズル部１３のノズル部孔１３Ａを開放する
ようにニードル弁１６を動作させて燃焼部の燃焼を停止
するようになっている。

【００３４】また、クリーニング制御部２５は、クリー
ニング開始信号が出されると、動作を開始し、これは図
４のフローチャートに示すように、ヒータ１０に通電
し、２６で気化部６の温度を第２の所定温度以上に保つ
とともに２７でポンプ４を駆動させて、気化部６内の気
化素子８や気化室７に溜まるタール分を除去を開始す
る。

【００３５】そして、２８で電磁ソレノイド１５を第１
の所定時間例えば１５分間に１回第２の所定時間例えば
１０秒間作動させてニードル弁１６でノズル部孔１３Ａ
の開閉を行い、２９でこれを所定回数例えば１０回行う
とタール分除去を終了するようになっている。

【００３６】ここで、タール分除去中に、電磁ソレノイ
ド１５を作動させると、ノズル部孔１３Ａはニードル弁
１６で貫通清掃されタール分は除去され、またニードル
弁１６の摺動部に付着するタール分も削り取られ除去さ
れ、さらに、その際に気化素子８よりタール分が気化し
て高温高圧になったガスが、一気に戻りパイプ１４側よ
り戻されるので、戻り側の通路も清掃されるようにな
る。

【００３７】また、このタール分除去中の電磁ソレノイ
ド１５の作動は、ノズル部孔１３Ａやニードル弁１６に
付着するタールもさほど溜まらない内に行えばよく、実
験によると、およそ１０分間から２０分間の間隔で行え
ば十分で、また、気化素子８のタール分除去はこの動作
を１０回行えば、８０％以上復帰することが確認できて
いる。

【００３８】したがってタール分除去中に、電磁ソレノ
イド１５を１５分間に１回１０秒間作動させて、ニード
ル弁１６でノズル部孔１３Ａの開閉を行い、ノズル部孔
１３Ａやニードル弁１６に付着するタールを除去するよ
うにしてあるので、ノズル部孔１３Ａに付着するタール
によって生じる燃焼量を変動や気化ガスの流れの阻害を
防止できるようになる。また、ニードル弁１６に付着す
るタールによって生じるニードル弁１６の固着を防止し
て、消火時の気化室に溜まった燃料がノズル部孔１３Ａ
より放出されて、多量の白煙や強烈な臭気の発生や、ま
た消えないための危険性を防止できるようになる。

【００３９】さらに、タール分除去中の電磁ソレノイド
１５の通電時間は、トータルの非通電時間より短く、１
回の連続通電時間は電磁ソレノイド１５の巻き線の温度
上昇飽和時間の１０％以下の時間すなわち１５分間に１
回１０秒間作動させ、しかもその繰り返しを１０回とし
てあるので、電磁ソレノイド１５の巻き線温度の上昇を
防止でき、電磁ソレノイド１５の焼損等の心配がなくな
り、安全性が向上する。

【００４０】なお、上記実施例では、タール分除去中の
電磁ソレノイド１５の通電動作を、１５分に１回１０秒
間動作させ、これを１０回繰り返すとタール分除去動作
を終了するように説明したが、これはタール分除去中の
電磁ソレノイド１５の通電動作を１回あるいは不定期に
複数回動作させてもよく、またタール分除去動作を所定
時間行うようにしてもよく、その他各部の構成も本発明
の目的を達成する範囲であれば、その構成はどのような
ものであってもよい。

【００４１】

【発明の効果】以上説明したように本発明の温風暖房機
は、タール分除去中に電磁ソレノイドを複数回作動させ
てニードル弁でノズル部の開閉を行いノズル部孔やニー
ドル弁に付着するタールを除去するようにしてあるの
で、ノズル部孔に付着するタールによって生じる燃焼量
を変動や気化ガスの流れの阻害を防止でき、また、ニー
ドル弁に付着するタールによって生じるニードル弁の固
着を防止して、消火時の気化室に溜まった燃料がノズル
部孔より放出されて、多量の白煙や強烈な臭気の発生
や、また消えないための危険性を防止できるようにな
り、長期にわたって良好な燃焼ができる。

【００４２】また同時に、タール分除去中の電磁ソレノ
イドの通電時間はトータルの非通電時間より短くすると
ともに、１回の連続通電時間は電磁ソレノイドの巻き線
の温度上昇飽和時間の１０％以下の時間としかつその回
数を所定回数例えば１０回までとしてあるので、電磁ソ
レノイドの巻き線温度の上昇を防止でき、電磁ソレノイ
ドの焼損等の心配がなくなり、安全に使用できるように
なる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の温風暖房機の要部断面図

【図２】同温風暖房機の断面図

【図３】同温風暖房機における制御ブロック図

【図４】同温風暖房機のフローチャート

【図５】従来の温風暖房機の断面図

【図６】従来の温風暖房機の要部断面図

【符号の説明】

４ ポンプ ６ 気化部 １１ 気化部温度検出手段 １３ ノズル部 １３Ａ ノズル部孔 １５ 電磁ソレノイド １６ ニードル弁 １７ バーナ部 ２３ 制御部 ２５ クリーニング制御部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 憲司 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】燃料を貯蔵するタンクと、前記タンクから
   燃料を吸引吐出するポンプと、前記ポンプによって供給
   される燃料を気化させる気化部と、前記気化部を加熱す
   るヒータと、前記気化部の温度を検出する温度検出手段
   と、前記気化部の燃料気化ガスを噴出するノズルと、そ
   の可動部に設けたニードル弁を通電時に前記ノズルを閉
   塞し非通電時にノズルを開放する電磁ソレノイドと、前
   記気化部からの燃料気化ガスを燃焼させるバーナ部と、
   前記バーナ部を覆いバーナ部で生じた燃焼排ガスを上方
   へ導く燃焼筒と、非燃焼時に前記ヒータに通電し気化部
   の温度を所定温度以上に保つとともにポンプを駆動させ
   て気化部内に溜まるタール分を除去するクリーニング制
   御部とを備え、前記クリーニング制御部はタール分除去
   中に電磁ソレノイドを１回あるいは複数回作動させてニ
   ードル弁でノズル部の開閉を行う温風暖房機。
2. 【請求項２】クリーニング制御部はタール分除去中に行
   う電磁ソレノイドの通電時間は、トータルの非通電時間
   より短くするとともに、１回の連続通電時間は電磁ソレ
   ノイドの巻き線の温度上昇飽和時間の１０％以下の時間
   としてなる請求項１記載の温風暖房機。
3. 【請求項３】クリーニング制御部は上記タール分除去中
   に行う電磁ソレノイドの通電動作は、およそ１０分間か
   ら２０分間に１回の割合で作動させてなる請求項１記載
   の温風暖房機。
4. 【請求項４】クリーニング制御部はタール分除去中に行
   う電磁ソレノイドの通電動作を、およそ１０回動作する
   とタール分除去動作を終了させてなる請求項２記載の温
   風暖房機。