JPH09227402A - 抗血液凝固剤およびその製造方法 - Google Patents

抗血液凝固剤およびその製造方法

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JPH09227402A
JPH09227402A JP8031858A JP3185896A JPH09227402A JP H09227402 A JPH09227402 A JP H09227402A JP 8031858 A JP8031858 A JP 8031858A JP 3185896 A JP3185896 A JP 3185896A JP H09227402 A JPH09227402 A JP H09227402A
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NORIN SUISANSYO SANSHI KONCHU NOGYO GIJUTSU KENKYUSHO
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体に対して優れた安全性を有し、ヘパリン
系抗血液凝固剤の代替品として使用することが出来、か
つ安価に安定的に供給出来る抗血液凝固剤の提供。 【解決手段】 絹糸または蚕の絹糸腺内容物から抽出さ
れたフィブロインにスルホン化処理を施して、スルホン
化フィブロイン等のスルホン化蚕生産物から成る抗血液
凝固剤を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抗血液凝固剤および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の医療技術の進歩に対する臨床検査
の果す役割は極めて大きく、特に、血液検査は疾病診断
や治療の経過判断、或いは予防医学に関して非常に重要
なものであり、そのための抗血液凝固剤の重要性が認識
されている。
【0003】また、最新医療では、治療における体外循
環装置や人工臓器等の人工装置・機器の使用が頻繁にな
されるようになり、その際に血液と人工材料から成る医
療用材料表面で生じる血液凝固現象を抑えるために各種
の抗血液凝固剤の開発が進められている。更に、近年、
播種性血管内凝固(Disseminated Intravascular Coagu
lation:略称DIC)等の等の治療剤としての抗血液凝
固剤の需要が高まり、各種の抗血液凝固剤が使用されて
いる。
【0004】また、最近、患者の生活の質(Quality of
Life:略称QOL)の向上の要求の高まりから、医療
現場においても患者サービスの向上という課題が大きく
クローズアップされている。そして、患者サービスの向
上のための重要な点としては安全性、経済性等が挙げら
れ、抗血液凝固剤についてもそれらの要求を満たすもの
が望まれている。
【0005】従来より、抗血液凝固剤としてはヘパリン
塩系の抗血液凝固剤(以下ヘパリン系抗血液凝固剤とい
う)がよく知られており、人工透析や体外循環時の血液
凝固防止のために患者の血液中に投与がなされ、また、
検査或いは治療時に血液が接触する医療用材料の表面処
理用として多量に用いられている。また、ヘパリン系抗
血液凝固剤は、緊急検査用途として臨床検査現場でも多
く使用されている。
【0006】また、血液検査を目的とした抗血液凝固剤
としてはエチレンジアミン四酢酸やクエン酸の金属塩系
の抗血液凝固剤が知られている。
【0007】また、生産効率が高く安価な合成高分子を
利用した抗血液凝固剤が知られている。これら合成高分
子を利用した抗血液凝固剤としては、特開昭55-75406号
公報で「一般式
【0008】
【化1】
【0009】(式中、nは190ないし600であり、mは19
0ないし500であり、そしてpは830ないし850である)の
アクロレイン及びアクリル酸の共重合体のオキシスルホ
ン酸誘導体。」が提案されており、特開昭62-38173号公
報で「ポリエチレンイミン中の−NH−基と−NH2
との1 mol%以上がスルホン化された分子量300以上のポ
リエチレンイミンを主成分とする抗血液凝固剤。」が提
案されており、特開平4-210640号公報で「スチレン系ス
ルホン酸塩の重合体からなる抗血液凝固性剤。」が提案
されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記抗
血液凝固剤のうち、ヘパリン系抗血液凝結剤の場合は、
その原料であるヘパリンは現在では各種動物の臓器から
の抽出によってのみ得られるため、生産性が悪く、生産
コストも高く、患者の経済性に大きな負担となってい
る。また、原料を各種動物の臓器に依存しているので、
病原菌等の不純物の混入の危険性も否定出来ず、安全性
の面でも問題がある。
【0011】また、エチレンジアミン四酢酸やクエン酸
の金属塩系の抗血液凝固剤の場合は、血液形態検査や凝
固・線溶系検査として日常用いられているが、これら抗
血液凝固剤は生体系への悪影響のために生体内への投与
は不可能であるので、ヘパリン系抗血液凝固剤の代替と
はならないという問題がある。
【0012】また、特開昭55-75406号公報で提案のオキ
シスルホン酸誘導体、特開昭62-38173号公報で提案の抗
血液凝固剤、並びに特開平4-210640号公報で提案の抗血
液凝固性剤の場合は、いずれも生体外で用いることは出
来るが、生体内で代謝されないために生体内に投与する
ことは出来ず、これらもヘパリン系抗血液凝固剤の代替
とはならないという問題がある。
【0013】そこで、従来のヘパリン系抗血液凝固剤の
代替となり、優れた安全性を有し、かつ生産性が高く
て、生産コストの安い抗血液凝固剤の出現が望まれてい
た。
【0014】本発明の目的は、ヘパリン抗血液凝固剤の
代替となる優れた安全性を備える抗血液凝固剤および、
従来のヘパリン系抗血液凝固剤に比べ、生産性が高く、
安価に製造することが出来る製造方法を提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の抗血液凝固剤
は、スルホン化した蚕生産物から成ることを特徴とす
る。前記スルホン化した蚕生産物はスルホン化フィブロ
インまたはスルホン化セリシンである。
【0016】また、本発明の抗血液凝固剤の製造方法
は、絹糸または蚕の絹糸腺内容物から抽出された物質に
スルホン化処理を施してスルホン化した蚕生産物から成
る抗血液凝固剤を製造することを特徴とする。前記抽出
された物質はフィブロインまたはセリシンであり、また
前記スルホン化した蚕生産物はスルホン化フィブロイン
またはスルホン化セリシンである。
【0017】本発明で抗血液凝固剤の原料となる絹糸、
蚕の絹糸腺内容物は絹糸に代表されるように多量に定常
的に生産されており、安定に供給される基礎素材として
安価に利用することが出来る。また、その絹糸やその構
成生体分子であるフィブロインは、手術用縫合糸として
実用化されていると共に、組織接着剤の構成成分とし
て、或いは人工皮膚の素材として研究開発が進められて
いるように、生体に対して極めて安全で、親和性があ
る。
【0018】蚕生産物はポリペプチドや多糖から成るた
めに、ヘパリンのように生体内で分解吸収される。ま
た、原料はヘパリン系抗血液凝固剤のように各種動物の
臓器から採取していないから、病原菌等の不純物が混入
することがないので、危険性は全くなく、安全性に優れ
る。
【0019】
【発明の実施の態様】本発明において用いる蚕生産物
は、フィブロイン、セリシン、キチン等の生体分子であ
り、その調製方法は既知の方法を用いてもよい。例え
ば、フィブロイン、セリシンは絹糸や絹糸腺内容物から
熱水処理等の方法で抽出調製することが出来る。これら
生体分子にスルホン化処理を施すが、その処理にはこれ
らの生体分子を単体でも混合物でも供することが出来
る。
【0020】本発明の抗血液凝固剤を製造する際、絹糸
または蚕の絹糸腺内容物から抽出された抽出物質へのス
ルホン化処理方法としては、既知の硫酸、クロロスルホ
ン酸等を用いたスルホン化反応による方法が挙げられ
る。その際、生産性の向上、生産コストの低減を考慮す
ると、濃硫酸によるスルホン化反応が最も好ましい。
【0021】以下に抽出物質へのスルホン化反応を濃硫
酸を用いて行なう場合について説明する。
【0022】絹糸または絹糸腺内容物から抽出した抽出
物質を水に溶解して水溶液とする。抽出物質は水不溶性
のものや、その抽出方法の違いから水不溶性となる場合
があるが、本発明の場合は、完全に溶解する必要がな
く、一部或いは全部が水不溶のままでもよく、抽出物質
を水分散液としてスルホン化反応に用いる。
【0023】抽出物質の濃度は0.1〜50重量%の範囲が
よく、特に0.5〜20重量%が好ましい。抽出物質の濃度
が0.1重量%未満では生産性が悪くなり、また、抽出物
質の濃度が50重量%を超えると蚕生産物の水溶液或いは
水分散液(以下蚕生産物溶液という)の粘度が高くな
り、スルホン化反応の反応性が低下したり、均一な反応
が起きにくい等の問題を生じる。
【0024】この蚕生産物溶液に濃硫酸を添加してスル
ホン化反応を進める。この際、触媒等を添加することが
出来るが、抗血液凝固剤として体内に投与する場合には
微量の不純物であっても問題が生じるので出来る限り添
加しないことが望ましい。
【0025】蚕生産物溶液にスルホン化反応を進めるた
めに濃硫酸を添加するが、硫酸濃度は5〜95重量%、よ
り好ましくは10〜90重量%とする。硫酸濃度が5重量%
未満ではスルホン化反応に時間がかかり生産効率を悪化
させる。また、硫酸濃度が95重量%を超えると抽出物質
の主鎖の切断等の副反応の割合が高くなり、効率よくス
ルホン化蚕生産物を製造することが出来ない。また、蚕
生産物溶液に添加する濃硫酸の量は蚕生産物溶液中の抽
出物質1重量部に対して0.5〜500重量部とする。濃硫酸
量が0.5重量部未満では硫酸によるスルホン化反応が有
効に進行しない。また、濃硫酸量が500重量部を超える
と抽出物質の主鎖の切断等の副反応の割合が高くなった
り、反応処理に時間がかかる。
【0026】スルホン化の反応温度は特に限定はない
が、温度20〜100℃の範囲で行なうのが好ましい。温度
が20℃未満、或いは100℃を超えると蚕生産物溶液への
加熱装置、或いは冷却装置等の生産設備が必要となり、
生産コストが高くなる。また、スルホン化反応時間は用
いる蚕生産物溶液、濃硫酸の濃度或いは、反応温度によ
り左右されるが、概ね数十分から数時間程度とすること
により、目的のスルホン化蚕生産物が得られる。
【0027】スルホン化反応後、所定量の水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物、水酸化
マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属
化合物、アンモニア等の塩基性化合物により中和する。
中和の際に添加する塩基性化合物の添加量は、使用した
濃硫酸と等規定の量を用いればよい。
【0028】そして中和した後、過剰に存在する塩化合
物を取り除いてスルホン化蚕生産物を製造する。中和後
の過剰の塩化合物の除去方法としては、公知のいかなる
方法を用いてもよいが、透析、ゲル濾過等の脱塩カラム
処理、限外濾過等が挙げられる。
【0029】製造されたスルホン化蚕生産物は、凍結乾
燥等により回収し、固体のまま、或いは所定濃度の生理
的食塩水溶液や各種緩衝液溶液とし、抗血液凝固剤とし
て提供する。
【0030】本発明における抗血液凝固剤は、本発明製
造方法により調製したスルホン化蚕生産物でも、スルホ
ン化蚕生産物塩としても用いることが出来、また、それ
らを単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。ま
た、本発明の抗血液凝固剤に安全性並びに生産コスト
上、問題とならない範囲でヘパリン系抗血液凝固剤を添
加してもよい。
【0031】
【実施例】以下に本発明の具体的実施例を比較例と共に
説明する。
【0032】実施例1 人工飼料で飼育した5齢4〜5日の蚕(錦秋×鐘和)の
中部絹糸腺内容物から熱水抽出法でフィブロインを抽出
した。抽出したフィブロインを2重量%の水分散液と
し、これを温度50℃に保温した状態で、濃度97重量%の
濃硫酸を反応溶液の最終濃度が50%になるように添加
し、攪拌しながらスルホン化反応を進めた。そして、1
時間後、濃度8Nの水酸化ナトリウム溶液で中和し、こ
れを水に対して透析してスルホン化フィブロインを製造
した。
【0033】製造したスルホン化フィブロインを凍結乾
燥して回収し、濃度2重量%の生理的食塩水溶液にし
た。
【0034】牛血漿(SIGMA社製)50μlに最終的に1.0m
gになるようにスルホン化フィブロインの生理的食塩水
溶液を添加し、総量280μlになるようにトリス緩衝液
(SIGMA社製、登録商標TRIZMA BASE)を加えた。この溶
液を温度37℃で、5分間保温した後、22.5NIHunits/mlの
牛トロンビン(SIGMA社製)溶液を20μl加え、温度37℃
の恒温槽中で保温し、3分後の溶液の凝固の有無を確認
することにより抗血液凝固活性を測定した。その測定結
果を表1に示した。
【0035】実施例2 人工飼料で飼育した5齢4〜5日の蚕(錦秋×鐘和)の
中部絹糸腺内容物から熱水処理抽出法でセリシンを抽出
した。
【0036】抽出したセリシンを前記実施例1と同様の
方法でスルホン化セリシンを製造した。
【0037】製造したスルホン化セリシンを用いて、前
記実施例1と同様の方法で抗血液凝固活性を測定し、そ
の測定結果を表1に示した。
【0038】実施例3 前記実施例1で抽出したフィブロインを2重量%のメタ
ノール分散液とし、これを温度60℃に保温した状態で、
濃度97重量%のクロロスルホン酸を反応溶液の最終濃度
が50%になるように添加した後、攪拌を行いながら、反
応を30分行なった。この場合、得られたスルホン化フィ
ブロインは溶媒に不溶であるため、吸引濾過により集め
てメタノールで洗浄した後、水に溶解し、水に対して透
析処理を行なった後、凍結乾燥により回収してスルホン
化フィブロインを製造した。
【0039】製造したスルホン化フィブロインは濃度2
重量%の生理的食塩水溶液にし、前記実施例1と同様の
方法で抗血液凝固活性を測定し、その測定結果を表1に
示した。
【0040】実施例4 前記実施例2で抽出したセリシンを前記実施例3と同様
の方法でスルホン化反応を行なって、スルホン化セリシ
ンを製造した。
【0041】製造したスルホン化セリシンを用いて、前
記実施例1と同様の方法で抗血液凝固活性を測定し、そ
の測定結果を表1に示した。
【0042】比較例1 前記実施例1と同様の方法でフィブロインを抽出した。
【0043】抽出したフィブロインを用いて、前記実施
例1と同様の方法で抗血液凝固活性を測定し、その測定
結果を表1に示した。
【0044】比較例2 前記実施例2と同様の方法でセリシンを抽出した。
【0045】抽出したセリシンを用いて、前記実施例1
と同様の方法で抗血液凝固活性を測定し、その測定結果
を表1に示した。
【0046】比較例3 抗血液凝固剤を何ら添加していない牛血漿(SIGMA社
製)50μlを総量280μlとなるようにトリス緩衝液(SIG
MA社製、登録商標TRIZMA BASE)を加えた。
【0047】この溶液を温度37℃で、5分間保温した
後、22.5NIHunits/mlの牛トロンビン(SIGMA社製)溶液
を20μl加え、温度37℃の恒温槽中で保温し、3分後の
溶液の凝固の有無を確認した。その測定結果を表1に示
した。
【0048】対比例 抗血液凝固剤としてヘパリン(SIGMA社製)を用いた以
外は、前記実施例1と同様の方法で抗血液凝固活性を測
定し、その測定結果を表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】表1から明らかなように、本発明のスルホ
ン化処理を施した実施例1(スルホン化フィブロイ
ン)、実施例2(スルホン化セリシン)、実施例3(ス
ルホン化フィブロイン)、実施例4(スルホン化セリシ
ン)は、従来のヘパリン系抗血液凝固剤(対比例)と同
様に、抗血液凝固剤を全く添加しない比較例3に比して
血液の凝固時間の延長が観測され、即ち3分間経過後で
も凝固が認められず、スルホン化フィブロイン並びにス
ルホン化セリシンには抗血液凝固作用があることが確認
された。これに対して、スルホン化処理を施さない比較
例1(フィブロインのみ)、比較例2(セリシンのみ)
には抗血液凝固作用がないことが分かる。
【0051】本発明は前記実施例に限定されるものでは
ない。
【0052】
【発明の効果】本発明の抗血液凝固剤は、従来の合成高
分子を利用した抗血液凝固剤では使用不可能であった人
工透析や体外循環治療用等の抗血液凝固剤としてヘパリ
ン系抗血液凝固剤の代替品として使用することが出来る
と共に、従来のヘパリン系抗血液凝固剤に比較して病原
菌等の不純物の混入の危険性がなく、生体に対して優れ
た安全性を有する等の効果がある。
【0053】本発明の抗血液凝固剤の製造方法によると
きは、原料に工業的に製造される蚕生産物の絹糸または
蚕の絹糸腺内容物を用いるため、従来のヘパリン系抗血
液凝固剤のように原料に各種動物の臓器から採取したも
のを用いないから、生産効率が向上し、生産コストが低
減出来て、ヘパリン系抗血液凝固剤に比べ、安価で安定
的に供給することが出来る効果がある。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スルホン化した蚕生産物から成ることを
    特徴とする抗血液凝固剤。
  2. 【請求項2】 前記スルホン化した蚕生産物はスルホン
    化フィブロインまたはスルホン化セリシンであることを
    特徴とする請求項第1項に記載の抗血液凝固剤。
  3. 【請求項3】 絹糸または蚕の絹糸腺内容物から抽出さ
    れた物質にスルホン化処理を施してスルホン化した蚕生
    産物から成る抗血液凝固剤を製造することを特徴とする
    抗血液凝固剤の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記抽出された物質はフィブロインまた
    はセリシンであり、また前記スルホン化した蚕生産物は
    スルホン化フィブロインまたはスルホン化セリシンであ
    ることを特徴とする請求項第3項に記載の抗血液凝固剤
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009545545A (ja) * 2006-08-03 2009-12-24 フライエ ウニベルジテート ベルリン 樹木状硫酸およびスルホン酸ポリグリセロールならびに炎症性疾患のためのそれらの使用
WO2016153072A1 (ja) * 2015-03-26 2016-09-29 国立大学法人信州大学 血液凝固剤溶液、血液凝固剤溶液の製造方法、および液体の血液塞栓性タンパク質固有組成物e2pの製造方法

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